JP2015212390A - ワイヤーおよびケーブル用途のハロゲンフリー難燃性熱可塑性組成物 - Google Patents

ワイヤーおよびケーブル用途のハロゲンフリー難燃性熱可塑性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】VW−1難燃性試験及び150℃のUL1581−2001熱変形試験の両方に合格するワイヤー及びケーブルのシースに使用する、高レベルの難燃性とバランスのとれた機械特性を有するポリオレフィン系ハロゲンフリー難燃性組成物の提供。
【解決手段】(A)5〜20重量%のエチレンを含み、ASTM D1238(230℃/2.16kg)に従い測定された1〜12g/10分のメルトフローレートを有するプロピレン/エチレンランダムコポリマー20〜40重量%と、(B)熱可塑性スチレン/エチレン/ブタジエン/スチレン(SEBS)ブロックコポリマー20〜40重量%を含有するポリオレフィンブレンドと、有機リン酸塩型膨張性ハロゲンフリー難燃剤とピペラジン成分を含む少なくとも10重量%の膨張性難燃剤系と、を含むハロゲンフリー難燃性ポリマー組成物で、35,000psiまでの5%割線係数を有する、組成物。
【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明の実施形態は、ワイヤーおよびケーブル(W&C)用途の組成物に関する。一態
様において、本発明は、W&C外装に使用する熱可塑性組成物、例えば保護ジャケットお
よび絶縁体に関し、これは難燃性およびハロゲンフリーである。
発明の背景
ワイヤーおよびケーブル(W&C)耐燃性外装市場の主要課題は、低電圧家電製品用途
におけるフレキシブル配線使途の難燃性組成物を提供することであり、家庭用電化製品、
例えば携帯電話充電器ワイヤーおよびコンピュータデータ、電源および附属コードを含む
。現在の絶縁材は機械特性と弾力性のバランスを提供し得るが、高温熱老化後の伸びの残
率は低く、湿式電気抵抗は低い。
単一ポリマー系、例えばポリオレフィン、または熱可塑性エラストマー(TPE)、例
えば熱可塑性ウレタンを用いて製造される組成物は、難燃性(FR)絶縁市場のあらゆる
必要要件を満たすために必要な仕様に欠ける。熱可塑性ポリウレタン(TPU)系ハロゲ
ンフリー難燃性(HFFR)組成物は典型的には家電製品用のワイヤー絶縁/ケーブルジ
ャケットに使用され、ハロゲン含有ポリマー材料と置き換わる。TPU系難燃性(FR)
ポリマー組成物から形成されるケーブル外装は、一般に特定のW&C用途で重要な150
℃の熱変形試験(UL−1581)要件を満たし、該要件は一般に、母材ポリマーとして
の非架橋ポリオレフィンから形成される外装では達成できない。しかしながら、TPU系
FR組成物の主な欠点は、絶縁抵抗(IR)の不具合、乏しい煙濃度、高い材料密度、お
よび原料としてのTPUの高コストである。
TPUに代わるポリオレフィンの使用は、TPU系FR組成物の問題を解決する可能性
がある。しかしながら、ポリオレフィンまたはポリオレフィンエラストマー系HFFR組
成物は、典型的には、TPU系FR組成物と比べて低い融点のため、特に高温で、例えば
150℃で、熱変形特性の劇的な低下を被る。さらに、ポリオレフィン成分の使用は、典
型的には炭素−水素構造により、全般的なFR性能を低下させる。結果的に、ポリオレフ
ィン系HFFR組成物が高レベルの難燃性をバランスの取れた機械特性とともに提供する
ことは困難である。
発明の概要
本発明の実施形態において、ハロゲンフリー難燃性組成物が提供され、これはVW−1
難燃性試験および150℃のUL1581−2001熱変形試験の両方に合格するワイヤ
ーおよびケーブル(W&C)外装の製造を容易に処理する一方で、同時に、35000p
si未満の割線係数を有し、ならびに良好な引張特性および弾力特性を示し、ならびに高
い湿式電気(絶縁)抵抗を提供する。一実施形態において、組成物は、
A.主要相として、プロピレンポリマー、例えばプロピレンホモポリマー、プロピレン
ランダムコポリマー(RCP)、プロピレン耐衝撃性改質ポリマー(ICP)、またはこ
れらの混合物に基づくポリオレフィン系樹脂であって、製剤の少なくとも5重量%であり
、より好ましくは10重量%超である樹脂;
B.1またはそれ以上の熱可塑性エラストマー(TPE);
C.ピペラジン成分を含む窒素および/またはリン系膨張性ハロゲンフリー難燃剤に基
づく難燃剤系;ならびに
E.任意の添加剤パッケージ
を含む。
組成物の一実施形態において、成分「A」のポリオレフィン系樹脂は、少なくとも5重
量%、好ましくは10重量%超であり、成分「B」のTPEは、約1〜80重量%、好ま
しくは少なくとも10重量%であり、成分「C」の難燃剤系は少なくとも10重量%、好
ましくは少なくとも20重量%であり、成分「D」の任意の添加剤は、存在する場合、0
.1から20重量%であり、重量%は製剤の総重量に基づく。
本発明は、ワイヤーおよびケーブル(W&C)絶縁用途、ならびに非ポリビニルクロラ
イド(PVC)ハロゲンフリーおよび/またはハロゲンフリーの難燃剤市場におけるPV
C組成物の代替用のハロゲンフリー難燃性ポリマー組成物を提供する。本組成物はフレキ
シブル配線用途、例えば家庭用電化製品、例えば携帯電話充電器ワイヤーなどにとりわけ
有用である。本発明の組成物は既存技術の欠点を克服し、機械特性、高い難燃性および加
工性(良好な熱安定性および高弾力性を含む)、ならびに非常に改良された湿式絶縁抵抗
および湿式電気特性、熱老化性能および熱変形の望ましいバランスを提供する。
ピペラジン成分を含む膨張性窒素−リン(N−P)型非ハロゲン難燃剤(FR)添加シ
ステムと組み合わせたプロピレンおよび熱可塑性エラストマー(TPE)を含むポリオレ
フィン、例えば、ポリオレフィンのランダムコポリマーおよびブロックコポリマーの本ブ
レンドは、予想外の相乗効果を達成し、並外れて優れたバランスの良好な機械特性を備え
た本発明のFR組成物から製造されるワイヤーおよびケーブル(W&C)外装を提供し、
該機械特性は、W&C絶縁に使用される他の非ハロゲンFR組成物と比べて、150%お
よび200%(ASTM D638)より高い引張伸び、10Mpaより高い引張応力、
および800psiより高い引張強度、VW−1試験に合格する優れたFR性能、押出容
易性、150℃まででのUL1581−2001試験を合格する改良された熱変形性能(
50%未満)、改良された湿式電気抵抗、良好な熱老化性能、弾力性および低煙濃度溶液
を含む。本発明のPP/TPE組成物は、TPU系ハロゲンフリー難燃性材料と比べて秀
でた機械特性および弾力性を有し、TPU系ハロゲンフリー難燃剤(HFFR)組成物よ
りはるかに低い密度および高い湿式絶縁(電気)抵抗を有し、原料費は有意に低下する。
金属水和物系TPU、TPEまたはポリオレフィン化合物、および膨張系ポリオレフィン
化合物は、本ポリオレフィンのブレンド、例えば本明細書に規定するポリプロピレンとエ
ラストマーまたはPO系ランダムもしくはブロックコポリマーのように、熱変形および湿
式絶縁抵抗とともにFR性能および機械特性の適切なバランスを提供しない。本組成物は
W&C用途の基準に合格し、VW−1難燃性試験の合格、35000psi未満での割線
係数(弾力性)の測定、最低80℃、特定の実施形態では121℃および150℃での熱
変形<50%を含む。本ハロゲンフリーFR熱可塑性組成物も北米、欧州および日本の仕
様を満たし、UL−62、HD21.14およびJCS4509規格および仕様を含むが
これらに限定されない。
本組成物は、好都合にも、PPと熱可塑性エラストマー成分との相溶剤(例えば機能性
ポリマー)を必要とせず、実施形態では含まず、これは相溶剤として異なる機能性ポリマ
ーを要する他の組成物および方法に費用効果の高い解決策を提供し、該ブレンドを得る。
本発明組成物はいかなる架橋段階(即ち、後硬化も動的架橋も)も用いないため、架橋機
構を用いる他の技術より簡易な方法および改良された材料加工性を提供する。他の公知製
剤の単一ポリマー内容(PPおよび/または他のTPE)の一部を熱可塑性エラストマー
(例えば、ランダムまたはブロック・ポリオレフィンコポリマー)に置換することにより
、膨張性窒素−リン型FR添加システムと組み合わせたブレンドは、機械特性(例えば、
伸び>150%、引張強度>800psi)、改良された熱変形温度、良好な燃焼性能、
および改良された湿式電気性能の優れたバランスを提供する。さらに、低コストのポリオ
レフィンにTPEをブレンドすることにより、プラスチックの費用は有意に減少し、ハロ
ゲンフリーFRプラスチック用のTPEおよびポリオレフィンの両最終用途に新規な配合
寛容度を認める。本発明の組成物は、優れた機械特性および熱変形性能を提供することに
より、全般的なFR性能に妥協せずに、ポリオレフィン系HFFR製品の解決策も提供す
る。
好ましい態様の詳細な説明
定義
元素周期表についてのあらゆる言及は、CRC Press,Inc.,2003によ
り刊行され著作権のある元素周期表を指す。また、族についてのいかなる言及も、族に付
番するIUPACシステムを用いて元素周期表に反映される族であるべきである。反する
言及がない限り、文脈から暗黙に、または当分野の慣習により、全ての部および百分率(
%)は重量に基づき、全ての試験方法は本開示の出願日現在認められるものである。合衆
国特許実務の目的上、言及する任意の特許、特許出願または刊行物の内容は、とりわけ合
成技術、製品および加工設計、ポリマー、触媒、定義(本開示で具体的に規定されるいず
れの定義とも矛盾しない程度に)および当分野の常識の開示に関して、全体として参照に
より組み込まれる(またはその等価な合衆国版がこのように参照により組み込まれる)。
本開示の数値範囲は概算であるため、他に示さない限り、範囲外の値を含んでもよい。
数値範囲は、任意の下値と任意の上値との間に少なくとも2単位の間隔があるという条件
で、下値および上値からのあらゆる値ならびに両値を1単位きざみで含む。一例として、
組成特性、物理特性または他の特性、例えば分子量、重量パーセントなどが100から1
,000までならば、全ての個々の値、例えば100、101、102など、および部分
範囲、例えば100から144、155から170、197から200などは明確に列挙
されることを意図する。1未満の値を含む範囲または1より大きい小数(例えば、1.1
、1.5など)を含む範囲については、1単位は適宜0.0001、0.001、0.0
1または0.1であるとみなされる。10未満の1桁の数を含む範囲(例えば、1から5
)については、1単位は典型的には0.1とみなされる。これらは具体的に意図されるも
のの例にすぎず、列挙される最低値と最高値の間の数値のあらゆる可能な組み合わせが本
開示に明確に記載されているとみなすべきである。とりわけ、本発明組成物中の様々な成
分の量、本発明組成物のFR成分中の様々な成分の量、およびこれらの組成物による様々
な特徴および特性について、数値範囲が本開示内に規定され、これらの組成物から製造さ
れるW&C外装が定義される。
「ケーブル」および同種の用語は、シース、例えば絶縁被覆または保護外側ジャケット
の内部の少なくとも1つのワイヤーまたは光ファイバーを意味する。典型的には、ケーブ
ルは、典型的には一般的な絶縁被覆および/または保護ジャケットにともに束ねられた2
またはそれ以上のワイヤーまたは光ファイバーである。シース内側の個々のワイヤーまた
はファイバーは、裸、被覆または絶縁されていてもよい。結合ケーブルは電線および光フ
ァイバーの両方を含んでもよい。ケーブルなどは、低、中および高電圧用途に設計できる
。典型的なケーブル設計は、米国特許第5,246,783号、同第6,496,629
号および同第6,714,707号に解説されている。
「組成物」、「製剤」および同種の用語は、2またはそれ以上の成分の混合物またはブ
レンドを意味する。
「エラストマー」は、その原長の少なくとも2倍まで引き伸ばせ、該伸張に及ぼす力が
除かれると非常に急速におおよそその原長まで縮むゴム様ポリマーである。エラストマー
は、約10,000psi(68.95MPa)またはそれ未満の弾性係数を有し、非架
橋状態で室温でASTM D638−72の方法を用いて通常200%より高い伸びを有
する。
「ハロゲンフリー」および同種の用語は、本発明の組成物がハロゲン含量を含まない、
または実質的に含まない、即ち、イオンクロマトグラフィー(IC)または同類の分析方
法により測定すると<2000mg/kgのハロゲンを含有することを意味する。この量
未満のハロゲン含量は、ワイヤーまたはケーブル被覆としての組成物の有効性に重要では
ないとみなされる。
「インターポリマー」は、少なくとも2つの異なるモノマーの重合により調製されるポ
リマーを意味する。この総称は、コポリマー(通常2つの異なるモノマーから調製される
ポリマーを指すために用いられる)、および2つを超える異なるモノマーから調製される
ポリマー、例えばターポリマー、テトラポリマーなどを含む。
「膨張性難燃剤」および同種の用語は、火加熱中のポリマー材料の表面に形成される発
泡チャーを生じる難燃剤を意味する。
「オレフィン系ポリマー」および同種の用語は、ポリマーの総重量に基づいて、重合形
態で過半数重量パーセント(重量%)のオレフィン、例えばエチレンまたはプロピレンを
含有するポリマーを意味する。オレフィン系ポリマーの非限定例は、エチレン系ポリマー
およびプロピレン系ポリマーを含む。
「ポリマー」という用語(および同種の用語)は、同種または異種のモノマーを反応さ
せる(即ち重合させる)ことにより調製される高分子化合物である。「ポリマー」はホモ
ポリマーおよびインターポリマーを含む。
「ポリマーブレンド」および同種の用語は、2またはそれ以上のポリマーのブレンドを
意味する。このようなブレンドは混和性であってもなくてもよい。このようなブレンドは
分相であってもなくてもよい。このようなブレンドは、透過型電子顕微鏡、光散乱、x線
散乱、および当分野で公知の他の任意方法から測定される1またはそれ以上のドメイン配
置を含んでも含まなくてもよい。
「ポリオレフィン」、「PO」および同種の用語は、単一オレフィンから得られるポリ
マーを意味する。多数のポリオレフィンは熱可塑性であり、本発明の目的上、ゴム相を含
み得る。代表的なポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
イソプレンおよびこれらの種々のインターポリマーを含む。
「抵抗」とは、物質の形状(面積および長さ)および抵抗率に基づく電流の流れに対す
る材料の反発として定義される。抵抗は、表面を横切るまたは表面から接地までの電気的
導通の程度を示し、電荷を放散する物体の能力も示し得る。「表面抵抗」という用語は、
物質と同じ側に接触する特定の立体配置の2つの電極間に流れる電流に対するdc電圧の
比として定義される。抵抗および表面抵抗はオームで表される。
「表面抵抗率」は、表面を横切って流れる電流について単位幅当たりの表面流に対して
単位長さ当たりのdc電圧降下の比として定義される。表面抵抗率は、物質が一定の厚さ
の薄膜である場合の物質パラメータである。事実上、表面抵抗率は、四角の2つの対辺間
の抵抗であり、四角の大きさ(大きさはフィルムの厚さより大きい)またはその寸法単位
と無関係である。表面抵抗率はオーム・パー・スクエア(Ω/sq)で表され、電気用途
の絶縁材料を評価するために伝統的に用いられる。
破断点引張伸びはASTM D638に従って測定される。破断点引張強度はASTM
D638に従って測定される。
「体積抵抗」は、試験対象の材料の反対側と接触する(特定の立体配置の)2つの電極
間を通過する電流に対するdc電圧の比として定義される。体積抵抗はオームで報告され
る。
「体積抵抗率」は、材料を通過する単位面積当たりの電流量に対する単位厚さ当たりの
dc電圧降下の比として定義される。体積抵抗率は、材料がどれ程容易に材料の大部分に
電気を通すかを示す。体積抵抗率はオーム−センチメーター(Ω−cm)で表される。
「VW−1」は、ワイヤーおよび絶縁チューブのアメリカ保険業者安全試験所(UL)
燃焼等級であり、「垂直ワイヤー、等級1」の最高燃焼等級を意味し、ワイヤーまたは絶
縁チューブはUL1441仕様であり得る。試験はワイヤーまたは絶縁チューブを垂直位
置に設置することにより実施する。炎は一定期間底部に配置された後、除去し、絶縁チュ
ーブの特徴に留意する。VW−1燃焼試験はUL−1581の方法1080に従って測定
できる。
「ワイヤー」および同種の用語は、一本鎖の導電性金属、例えば銅もしくはアルミニウ
ム、または一本鎖の光ファイバーを意味する。
本発明の実施形態において、組成物は、成分(A)主要相としてポリプロピレン系ポリ
マーを含むがこれらに限定されないポリオレフィン系樹脂、成分(C)難燃剤(FR)系
および任意に成分(D)任意の添加剤とブレンドした成分(B)熱可塑性エラストマー(
TPE)の2樹脂系を含む。FR系は、ピペラジン成分(例えば、FP2100Jおよび
Budit3167)を含む窒素/リン系膨張性ハロゲンフリー難燃剤を含む。任意の添
加剤パッケージは、難燃性ワイヤーおよびケーブルのシースを調製する組成物用に、1ま
たはそれ以上の従来の添加剤、例えば抗酸化剤、UV安定剤、着色剤、加工助剤などを含
むことができる。
ポリオレフィン(PO)系樹脂/母材。ポリオレフィン(PO)系樹脂(母材)成分(
A)は、主要相としてプロピレンポリマー(ポリプロピレンとも呼ばれる)を含む。ポリ
オレフィン系樹脂成分は、組成物の少なくとも5、少なくとも10、および好ましくは少
なくとも20重量%、ならびに典型的には5〜80重量%、10〜80重量%、10〜4
0重量%、および好ましくは20〜40重量%の範囲にある。
「プロピレンポリマー」、「プロピレン」および同種の用語は、過半数重量%の重合プ
ロピレンモノマー(重合性モノマーの総量に基づいて)を含むポリマーを意味し、任意に
は少なくとも1つの重合コモノマーを含み得る。本発明のプロピレンポリマーは、プロピ
レンホモポリマーならびにプロピレンのランダムおよび耐衝撃性改質コポリマー、ならび
にこれらの混合物を含む。プロピレンポリマーは、イソタクチック、シンジオタクチック
またはアタクチック・ポリプロピレンであり得る。「プロピレンホモポリマー」および類
似の用語は、65重量%を上回るプロピレンモノマーに由来する単位から専らまたは基本
的に全て成るポリマーを意味する。「プロピレンコポリマー」および類似の用語は、プロ
ピレンおよびエチレンおよび/または1またはそれ以上の不飽和コモノマーに由来する単
位を含むポリマーを意味する。「コポリマー」という用語は、ターポリマー、テトラポリ
マーなどを含む。プロピレンコポリマーでは、コモノマー含量は、好ましくは35重量%
未満、好ましくは2から30重量%、および好ましくは5から20重量%である。プロピ
レンポリマーのメルトフローレート(MFR、230℃/2.16kgでASTM D1
238により測定)は、良好な加工性および機械特性のバランスを達成するために、好ま
しくは20g/10分未満、好ましくは少なくとも1、1.5、および最も好ましくは少
なくとも1.9g/10分、および典型的には2、5、7まで、最も好ましくは12g/
10分までである。プロピレンポリマーは、DSCにより測定すると、好ましくは100
〜170℃のピーク融点(Tmax)を示し、好ましくは140℃より高い。プロピレン
ホモポリマーは市販されており、とりわけDOWポリプロピレンホモポリマー樹脂のDO
W 5D49(MFR=38g/10分)、DOW 5D98(MFR=3.4g/10
分)、DOW 5E16S(MFR=35g/10分)、およびDOW 5E89(MF
R=4.0g/10分)を含み、全てThe Dow Chemical Compan
yから入手できる。
プロピレンホモポリマーは容易に入手でき、価格競争力のある材料である。しかしなが
ら、ランダムおよび耐衝撃性コポリマーはプロピレンおよびエチレンポリマーの相溶性、
ならびに得られる製品の物理特性および機械特性の改良(例えば、フィルムの引裂、落槍
衝撃、または破壊抵抗の改良)に好ましい。プロピレンホモポリマーと比べて、ランダム
・プロピレン・コポリマーは、光学特性(即ち、透明度および曇価)の改良、衝撃抵抗の
改良、弾力性の改良および融点の低下を示す。ランダム・プロピレン・コポリマーは多数
の用途で使用され、典型的には(プロピレンホモポリマーと比較して)透明度および/ま
たは衝撃抵抗の改良を要するものである。
「ランダムコポリマー」は、モノマーがポリマー鎖にランダムに分布するコポリマーを
意味する。ランダム・プロピレン・コポリマーは、典型的にはプロピレンに由来する90
またはそれ以上のモル%単位を含み、該単位の残りは少なくとも1つのα−オレフィンの
単位に由来する。コポリマーにおけるコモノマーの存在は、プロピレンの結晶化度、ひい
ては物理特性を変える。ランダム・プロピレン・コポリマーのα−オレフィン成分は、好
ましくはエチレン(本発明の目的上、α−オレフィンと考えられる)またはC4−20
鎖、分枝または環状α−オレフィンである。C4−20α−オレフィンの例は、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、および1−オクタデセンを含む。α−オレフ
ィンは、環状構造、例えばシクロヘキサンまたはシクロペンタンも含有し、α−オレフィ
ン、例えば3−シクロヘキシル−1−プロペン(アリルシクロヘキサン)およびビニルシ
クロヘキサンを生じ得る。該用語の伝統的な意味のα−オレフィンではないが、本発明の
目的上、特定の環状オレフィン、例えばノルボルネンおよび関連オレフィン、特に5−エ
チリデン−2−ノルボルネンはα−オレフィンであり、上記のα−オレフィンの幾つかま
たは全ての代わりに使用できる。同様に、スチレンおよびその関連オレフィン(例えば、
α−メチルスチレンなど)は本発明の目的のα−オレフィンである。実例のランダム・ポ
リプロピレン・コポリマーはプロピレン/エチレン、プロピレン/1−ブテン、プロピレ
ン/1−ヘキセン、プロピレン/1−オクテンなどを含むがこれらに限定されない。ラン
ダム・コポリマー・ポリプロピレンは市販されており、とりわけDOWランダム・コポリ
マー・ポリプロピレン樹脂のDS6D82(MFR=7.0g/10分)、6D83K(
MFR=1.9g/10分)、C715−12NHP(MFR=12g/10分)を含み
、全てThe Dow Chemical Companyから入手できる。
「耐衝撃性コポリマー」という用語は、異相プロピレンコポリマーを指し、ポリプロピ
レンは連続相(母材)であり、エラストマー相がその中に均一に分散している。耐衝撃性
コポリマーはホモポリマーとエラストマーの物理的ブレンドであり、機械的ブレンドまた
は多段階反応器の使用により生産できる。通常、耐衝撃性コポリマーは二段階または多段
階法で形成される。幾つかの実施形態において、耐衝撃性コポリマーは、少なくとも5、
少なくとも6、および好ましくは少なくとも7から、35まで、15まで、および好まし
くは9重量%までのエチレンコモノマーを有する。実例の耐衝撃性改質プロピレンコポリ
マーは、C766−03(MFR=3g/10分)、C7057−07(MFR=7g/
10分)、C7061−01N(MFR=1.5g/10分)、C706−21NA H
P(MFR=21g/10分)の取引名称でThe Dow Chemical Com
panyから市販されているものを含む。
熱可塑性エラストマー(TPE)。成分「B」の熱可塑性エラストマー(TPE)は、
(1)エラストマーの特性を有し、その原長を超えて引き伸ばされる能力をもち、解除さ
れると実質的にその原長まで縮み、ならびに(2)熱可塑性と同様に加工でき、熱に曝さ
れると軟化する能力をもち、室温に冷却するとその本来の状態に実質的に戻るポリオレフ
ィン(PO)である。TPEは少なくとも2つの区分を含み、一方は熱可塑性であり、他
方はエラストマーである。
組成物は、1またはそれ以上のTPE樹脂とともに製剤化され、組成物の全体的特性の
バランスを強化でき、これはポリオレフィン(PO)系樹脂(母材)内の分散相として、
またはPO相と散在する共連続相として、またはPPおよびその中に分散する1またはそ
れ以上の他のTPEとともに共連続相として存在し得る。TPEは、組成物の5から80
重量%、好ましくは10から50重量%、10から40重量%、および好ましくは20か
ら40重量%で含まれ得る。好ましいTPEは50〜130℃の融解温度(DSC Tm
ピーク)を有する。本発明の適切なTPEの非限定例は、スチレン・ブロック・コポリマ
ー(例えばSEBS)、プロピレン系エラストマー/プラストマー(例えば、VERSI
FY(商標)プロピレン−エチレンコポリマー)およびオレフィン・ブロック・コポリマ
ー(OBC)(例えば、INFUSE(商標)9507または9100OBC)を含む。
一般に、本発明に適したスチレン・ブロック・コポリマーは、飽和共役ジエンのブロッ
ク、好ましくは飽和ポリブタジエンブロックにより分離される、少なくとも2つのモノア
ルケニル・アレーン・ブロック、好ましくは2つのポリスチレンブロックを含む。好まし
いスチレン・ブロック・コポリマーは直鎖構造を有するが、幾つかの実施形態において、
分枝もしくは放射状ポリマー、または機能性ブロックコポリマーは有用な化合物になる。
スチレン・ブロック・コポリマーが直鎖構造を有する場合、該コポリマーの総数平均分子
量は、好ましくは30,000から250,000である。このようなブロックコポリマ
ーは、典型的にはコポリマーの6から65重量%、より典型的には10から40重量%の
平均ポリスチレン含量を有する。本発明に適したスチレン・ブロック・コポリマーの例は
、欧州特許第0712892号、WO2004/041538、米国特許第6,582,
829号、同第4,789,699号、同第5,093,422号および同第5,332
,613号、ならびに米国特許出願公開第2004/0087235号、同第2004/
0122408号、同第2004/0122409号および同第2006/021181
9号に記載されている。適切なスチレン・ブロック・コポリマーの非限定例は、スチレン
/ブタジエン(SB)コポリマー、スチレン/エチレン/ブタジエン/スチレン(SEB
S)ターポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)ターポリマー、水素化S
BSまたはSEBS、スチレン/イソプレン(SI)、およびスチレン/エチレン/プロ
ピレン/スチレン(SEPS)ターポリマーを含む。スチレン・ブロック・コポリマーの
商業的供給源は、Kraton Polymers(SEBS G1643M,G165
1ES)、Asahi Kasei Chemicals Corporation、お
よびKuraray Americaを含む。
「ポリプロピレン系プラストマー」(PBP)または「プロピレン系エラストマー(P
BE)」という用語は、<100J/gの融解熱およびMWD<3.5を有するリアクタ
ーグレイド(reactor grade)プロピレン/α−オレフィンコポリマーを含む。PBPは
一般に<100J/gの融解熱を有する一方、PBEは一般に<40J/gの融解熱を有
する。PBPは典型的に3から15重量%の範囲の重量%エチレンを有し、エラストマー
PBEは10から15重量%エチレンである。
選択された実施形態において、TPEポリマーはエチレン/α−オレフィンコポリマー
またはプロピレン/α−オレフィンコポリマーから形成される。一実施形態において、T
PEポリマーは1またはそれ以上の非極性ポリオレフィンを含む。ある特定の実施形態に
おいて、TPEポリマーはプロピレン/α−オレフィンコポリマーであって、実質的にイ
ソタクチックプロピレン配列を有するとして特徴付けられる。「実質的にイソタクチック
プロピレン配列」とは、配列が>0.85、>0.90、>0.92、および他の代替法
では>0.93の13C NMRにより測定されるイソタクチックトライアド(mm)を
有することを意味する。イソタクチックトライアドは当分野で公知であり、例えば、米国
特許第5,504,172号およびWO2000/01745に記載されており、これは
13C NMRスペクトルにより測定されるコポリマー分子鎖でのトライアド単位の観点
からイソタクチック配列を指す。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、ASTM D−1238(230℃/2.
16Kg)に従って測定される0.1から25g/10分の範囲のメルトフローレート(
MFR)を有し得る。0.1から25g/10分の全ての個々の値および部分範囲は本明
細書に含まれ開示され;例えば、MFRは、0.1、0.2、または0.5の下限から2
5、15、10、8、または5g/10分の上限までであり得る。例えば、プロピレン/
α−オレフィンコポリマーは、0.1から10の範囲、または代わりに0.2から10g
/10分のMFRを有してもよい。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは少なくとも1から30重量%の範囲の結晶化
度を有し(少なくとも2から50未満のジュール/グラム(J/g)の融解熱)、全ての
個々の値およびその部分範囲は本明細書に含まれ開示される。例えば、結晶化度は、1、
2.5、または3重量%(それぞれ、少なくとも2、4、または5J/g)の下限から3
0、24、15または7重量%(それぞれ、50、40、24.8または11J/g未満
)の上限までであり得る。例えば、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、少なくと
も1から24、15、7または5重量%(それぞれ少なくとも2から40、24.8、1
1、または8.3J/g未満)の範囲の結晶度を有し得る。結晶度は、上記の通り、DS
C法により測定される。プロピレン/α−オレフィンコポリマーはプロピレンに由来する
単位および1またはそれ以上のα−オレフィンコモノマーに由来するポリマー単位を含む
。例示コモノマーは、C、およびCからC10α−オレフィン;例えば、C、C
、CおよびCα−オレフィンである。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、1から40重量%の1またはそれ以上のα
−オレフィンコモノマーを含む。1から40重量%の全ての個々の値および部分範囲は本
明細書に含まれ開示され;例えば、コモノマー含量は、1、3、4、5、7または9重量
%の下限から40、35、30、27、20、15、12または9重量%の上限までであ
り得る。例えば、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、1から35重量%、または
代わりに1から30、3から27、3から20、または3から15重量%の1またはそれ
以上のα−オレフィンコモノマーを含む。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、3.5もしくはそれ以下;代替法で3.0
もしくはそれ以下;または他の代替法で1.8から3.0までの分子量分布(MWD)を
有し、重量平均分子量を数平均分子量で割った値(M/M)として定義される。
このようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、さらに参照により本明細書に組
み込まれる米国特許第6,960,635号および同第6,525,157号に詳細に記
載されている。このようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、The Dow
Chemical Companyから商標VERSIFYで、またはExxonMob
il Chemical Companyから商標VISTAMAXXで市販されている
一実施形態において、プロピレン/α−オレフィンコポリマーはさらに、(A)プロピ
レンに由来する60から100未満、80から99、より好ましくは85から99重量%
の単位、ならびに(B)エチレンおよび/またはC4−10α−オレフィンの少なくとも
1つに由来するゼロより上から40、好ましくは1から20、4から16、およびさらに
より好ましくは4から15重量%の単位を含み;少なくとも0.001、少なくとも0.
005およびより好ましくは少なくとも0.01の長鎖分枝/1000全炭素の平均を含
むものとして特徴付けられ、長鎖分枝という用語は、短鎖分枝より少なくとも1(1)炭
素多い鎖長を指し、短鎖分枝はコモノマーの炭素数より2(2)炭素少ない鎖長を指す。
例えば、プロピレン/1−オクテンインターポリマーは、長さが少なくとも7(7)炭素
の長鎖分枝をもつ骨格を有するが、これらの骨格は長さが僅か6(6)炭素の短鎖分枝も
有する。プロピレンインターポリマーの長鎖分枝の最大数は本発明のこの実施形態の定義
に重要ではないが、典型的には、3長鎖分枝/1000全炭素を超過しない。このような
プロピレン/α−オレフィンコポリマーはさらに米国仮出願第60/988,999号お
よびPCT/US08/082599に記載されており、参照により本明細書に組み込ま
れる。
「オレフィン・ブロック・コポリマー」、「オレフィン・ブロック・インターポリマー
」、「マルチブロック・インターポリマー」および同種の用語は、好ましくは直線的に結
合された2またはそれ以上の化学的に異なる領域または部分(「ブロック」と呼ばれる)
を含むポリマーを指し、即ち、重合オレフィン、好ましくはエチレンの官能性に関して、
垂れ下がりまたはグラフト様式よりむしろ端から端まで結合する化学的に識別される単位
を含むポリマーを指す。好ましい実施形態において、ブロックは、組み込まれるコモノマ
ーの量または種類、密度、結晶量、このような組成物のポリマーに起因する結晶の大きさ
、立体規則性の種類または程度(イソタクチックまたはシンジオタクチック)、位置規則
性または位置不規則性、分枝量(長鎖分枝または超分枝を含む)、均一性または任意の他
の化学特性もしくは物理特性の点で異なる。逐次モノマー付加、流動触媒(fluxio
nal catalyst)、または陰イオン重合技術により生産されるインターポリマ
ーを含む先行技術のブロックインターポリマーと比べて、本発明で用いるマルチブロック
・インターポリマーは、両ポリマーの多分散性(PDIまたはM/MまたはMWD)
の独自の分布、ブロック長分布、および/またはブロック数分布により、好ましい実施形
態では、これらの調製で用いる多重触媒と組み合わせたシャトリング剤の効果により特徴
付けられる。より具体的には、連続法で生産される場合、ポリマーは、1.7から3.5
、好ましくは1.8から3、1.8から2.5、および最も好ましくは1.8から2.2
のPDIを有することが望ましい。バッチまたは半バッチ処理で生産される場合、ポリマ
ーは1.0から3.5、好ましくは1.3から3、1.4から2.5、および最も好まし
くは1.4から2のPDIを有することが望ましい。
「エチレン・マルチブロック・インターポリマー」という用語は、エチレンおよび1ま
たはそれ以上の共重合可能なコモノマーを好ましくはブロックの少なくとも90モル%、
少なくとも95モル%、および最も好ましくは少なくとも98モル%含むマルチブロック
・インターポリマーを意味し、エチレンはポリマーに少なくとも1つのブロックまたは部
分の重合モノマー単位を複数含む。全ポリマー重量に基づいて、本発明の実施に用いるエ
チレン・マルチブロック・インターポリマーは、好ましくは25から97%、40から9
6%、55から95%、および最も好ましくは65から85%のエチレン含量を有する。
2またはそれ以上のモノマーから形成されるそれぞれの識別可能な部分またはブロック
が単一のポリマー鎖と結合するため、ポリマーは標準的な選択抽出技術を用いて完全に分
画できない。例えば、相対的に結晶質である領域(高密度部分)および相対的に非晶質で
ある領域(低密度部分)を含むポリマーは、異なる溶媒を用いて選択的に抽出または分画
できない。好ましい実施形態において、ジアルキルエーテルまたはアルカン溶媒のいずれ
かを用いた抽出可能なポリマー量は、全ポリマー重量の<10%、<7%、<5%および
最も好ましくは<2%である。
さらに、本発明の実施に用いるマルチブロック・インターポリマーは、ポアソン分布よ
りむしろシュルツ−フローリ分布をフィッティングするPDIを保有することが望ましい
。WO2005/090427およびUSSN11/376,835に記載される重合法
の使用は、多分散ブロック分布およびブロックサイズの多分散分布の両方を有する生成物
をもたらす。これにより、改良され識別可能な物理特性を有するポリマー生成物を形成す
る結果となる。多分散ブロック分布の理論的利点は以前にモデル化され、Potemkin,Physi
cal Review E(1998)57(6),pp.6902-6912、およびDobrynin,J.Chem.Phvs.(1997)107(21),p
p9234-9238で論議されている。
さらなる実施形態において、マルチブロック・インターポリマー、とりわけ連続溶液重
合反応器で製造されたものは、ブロック長の最確分布を保有する。本発明の実施形態にお
いて、エチレン・マルチブロック・インターポリマーは、下記を有すると定義される:
(A)約1.7から約3.5のM/M、セ氏温度の少なくとも1つの融点T、お
よびグラム/立方センチメートルの密度dであって、Tおよびdの数値がT>−20
02.9+4538.5(d)−2422.2(d)の関係に対応し、または
(B)約1.7から約3.5のM/M、ならびに融解熱ΔH(J/g)およびデル
タ量ΔT(最高DSCピークと最高CRYSTAFピークの温度差として定義されるセ氏
温度)により特徴付けられ、ΔTおよびΔHの数値は下記の関係を有し:ゼロより大きく
130J/gまでのΔHについてΔT>−0.1299(ΔH)+62.81、130J
/gより大きなΔHについてΔT≧48C、式中、CRYSTAFピークは累積ポリマー
の少なくとも5%を用いて決定され、ポリマーの5%未満が同定可能なCRYSTAFピ
ークを有する場合、CRYSTAF温度は30℃であり;または
(C)300%歪みでの弾性回復Re(%)およびエチレン/α−オレフィンインター
ポリマーの圧縮成形フィルムを用いて測定される1周期、および密度d(g/cc)を有
し、エチレン/α−オレフィンインターポリマーが実質的に架橋相を含まない場合にRe
およびdの数値は下記の関係を満たし:Re>1481−1629(d);または
(D)TREFを用いて分画する場合の40℃から130℃で溶出する分子量画分は、
該画分が同温度間で溶出する同等のランダム・エチレン・インターポリマー画分のコモノ
マーモル含量より少なくとも5%高い含量を有するという点で特徴付けられ、該同等のラ
ンダム・エチレン・インターポリマーは同一のコモノマーを有し、エチレン/α−オレフ
ィンインターポリマーの10%以内のメルトインデックス、密度およびコモノマーモル含
量(全ポリマーに基づく)を有し;または
(E)25℃の貯蔵弾性率G’(25℃)、および100℃の貯蔵弾性率G’(100
℃)であって、G’(25℃)対G’(100℃)の比率は約1:1から約9:1の範囲
にある。
エチレン/α−オレフィン・マルチブロック・インターポリマーは、
(F)TREFを用いて分画する場合、40℃から130℃で溶出する分子画分は、画
分が少なくとも0.5から約1までのブロックインデックスおよび約1.3より大きな分
子量分布M/Mを有する点で特徴付けられ;または
(G)ゼロより大きく約1.0までの平均ブロックインデックスおよび約1.3より大
きな分子量分布M/M
も有し得る。
本発明に用いるエチレン・マルチブロック・インターポリマーの調製に使用するのに適
したモノマーは、エチレンおよびエチレン以外の1またはそれ以上の付加重合可能なモノ
マーを含む。適切なコモノマーの例は、3から30、好ましくは3から20の炭素原子の
直鎖または分枝α−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、
1−オクタデセンおよび1−エイコセン;3から30、好ましくは3から20の炭素原子
のシクロ−オレフィン、例えばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メ
チル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、および2−メチル−1,4,5,8−
ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン;ジ−および
ポリオレフィン、例えばブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサ
ジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5
−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネ
ン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、
4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、および5,9−ジメチル−1,4,
8−デカトリエン;ならびに3−フェニルプロペン、4−フェニルプロペン、1,2−ジ
フルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、および3,3,3−トリフルオロ−1−プ
ロペンを含む。
本発明に使用できる他のエチレン・マルチブロック・インターポリマーは、エチレン、
3−20α―オレフィン、とりわけプロピレン、および任意で1またはそれ以上のジエ
ンモノマーの弾性インターポリマーである。この実施形態での使用に好ましいα−オレフ
ィンは、式CH=CHRにより定められ、式中、Rは1から12の炭素原子の直鎖
または分枝のアルキル基である。適切なα−オレフィンの例は、プロピレン、イソブチレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、および1−
オクテンを含むがこれらに限定されない。特に好ましい1つのα−オレフィンはプロピレ
ンである。プロピレン系ポリマーは一般に当分野でEPまたはEPDMポリマーと呼ばれ
る。このようなポリマー、とりわけマルチブロックEPDM型ポリマーを調製する際の使
用に適切なジエンは、4から20炭素原子を含有する共役または非共役、直鎖または分枝
鎖、環式または多環式のジエンを含む。好ましいジエンは、1,4−ペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、シクロ
ヘキサジエン、および5−ブチリデン−2−ノルボルネンを含む。特に好ましい1つのジ
エンは、5−エチリデン−2−ノルボルネンである。
ジエンを含有するポリマーは、多かれ少なかれジエン(何も含まない)およびα−オレ
フィン(何も含まない)量を含有する交互の部分またはブロックを含有するため、ジエン
およびα−オレフィンの総量は、その後のポリマー特性を失うことなく減少し得る。即ち
、ジエンおよびα−オレフィンモノマーは、均一にまたは不規則にポリマー全体に組み込
まれるよりむしろポリマーのブロックの1種に優先的に組み込まれるため、より効率的に
用いられ、続いてポリマーの架橋密度がより良く制御できる。このような架橋可能なエラ
ストマーおよび硬化生成物はより高い引張強度およびより良い弾性回復を含む有利な特性
を有する。
本発明の実施に有用なエチレン・マルチブロック・インターポリマーは、0.90未満
、好ましくは0.89未満、0.885未満、0.88未満、およびさらにより好ましく
は0.875g/cc未満の密度を有する。エチレン・マルチブロック・インターポリマ
ーは、典型的に0.85g/cc未満、およびより好ましくは0.86g/cc未満の密
度を有する。密度はASTM D−792の手順により測定する。低密度エチレン・マル
チブロック・インターポリマーは一般に非晶質、弾力性として特徴付けられ、良好な光学
特性、例えば可視光およびUV光の高い透過率ならびに低い曇価を有する。本発明に有用
なエチレン・マルチブロック・インターポリマーは、典型的にはASTM D1238(
190℃/2.16kg)により測定する1〜10g/10分のMFRを有する。本発明
の実施に有用なエチレン・マルチブロック・インターポリマーは、ASTM D−882
−02の手順により測定すると、<150、好ましくは<140、<120、およびさら
により好ましくは<100mPaの2%割線係数を有する。エチレン・マルチブロック・
インターポリマーは典型的にはゼロより大きい2%割線係数を有するが、該係数が低くな
るほど該インターポリマーは本発明の使用に良く適合する。割線係数は応力−歪み線図の
原点からの直線の傾きであり、対象の点で該曲線と交差し、線図の非弾性領域における材
料の剛性を記載するために用いられる。低係数のエチレン・マルチブロック・インターポ
リマーは、応力下で安定性を提供し、例えば応力または収縮下で亀裂する傾向が少ないた
め、本発明の使用に特によく適合する。本発明に有用なエチレン・マルチブロック・イン
ターポリマーは典型的には約125℃未満の融点を有する。融点は、WO2005/09
0427(米国特許出願公開第2006/0199930号)に記載される示差走査熱量
測定(DSC)法により測定される。低融点をもつエチレン・マルチブロック・インター
ポリマーは、大抵、本発明のワイヤーおよびケーブル外装の製造に有用な望ましい弾性お
よび熱可塑性特性を示す。本発明の実施に用いられるエチレン・マルチブロック・インタ
ーポリマー、およびこれらの調製および使用は、米国特許第7,579,408号、同第
7,355,089号、同第7,524,911号、同第7,514,517号、同第7
,582,716号および同第7,504,347号により詳しく記載されている。
本発明の実施に有用なオレフィン・ブロック・コポリマーは、The Dow Che
mical Companyから入手できるINFUSE(登録商標)OBC、例えばI
NFUSE OBC D9100(1MI、0.877、74A Shore)、D95
00(5MI、0.877、74A Shore)、D9507またはD9530(5M
I、0.887、85A Shore)を含む。
他のTPEポリマー。他のTPEポリマーは、例えば、とりわけ、熱可塑性ウレタン(
TPU)、エチレン/ビニルアセテート(EVA)コポリマー(例えば、Elvax 4
0L−03(40%VA、3MI)(DuPont))、エチレン/エチルアクリレート
(EEA)コポリマー(例えばAMPLIFY)およびエチレン・アクリル酸(EAA)
コポリマー(例えばPRIMACOR)(The Dow Chemical Comp
any)、ポリビニルクロライド(PVC)、エポキシ樹脂、スチレンアクリロニトリル
(SAN)ゴム、およびNoryl(登録商標)改変PPE樹脂(SABICによるポリ
フェニレンオキサイド(PPO)およびポリスチレン(PS)の非晶質ブレンド)を含む
がこれらに限定されない。例えば、超低密度ポリエチレン(VLDPE)(例えば、FL
EXOMER(登録商標)エチレン/1−ヘキセン・ポリエチレン、The Dow C
hemical Company)、均質に分枝した直鎖エチレン/α−オレフィンコポ
リマー(例えば、Mitsui Petrochemicals Company Li
mitedによるTAFMER(登録商標)およびDEXPlastomersによるE
XACT(登録商標))、および均質に分枝した実質的に直鎖のエチレン/α−オレフィ
ン・ポリマー(例えば、AFFINITY(登録商標)エチレン−オクテンプラストマー
(例えば、EG8200(PE))およびENGAGE(登録商標)ポリオレフィンエラ
ストマー、The Dow Chemical Company)を含むオレフィンエラ
ストマーも有用である。実質的に直鎖のエチレンコポリマーは、米国特許第5,272,
236号、同第5,278,272号および同第5,986,028号でより詳しく記載
されている。本発明に有用な追加のオレフィンインターポリマーは、均質に分枝したエチ
レン系インターポリマーを含み、直鎖中密度ポリエチレン(LMDPE)、直鎖低密度ポ
リエチレン(LLDPE)、および超低密度ポリエチレン(ULDPE)を含むがこれら
に限定されない。市販のポリマーは、DOWLEX(商標)ポリマー、ATTANE(商
標)ポリマー、FLEXOMER(商標)、HPDE3364およびHPDE8007ポ
リマー(The Dow Chemical Company)、ESCORENE(商
標)およびEXCEED(商標)ポリマー(Exxon Mobil Chemical
)を含む。適切なTPUの非限定例は、PELLETHANE(商標)エラストマー(L
ubrizol Corp.(例えばTPU2103−90A);ESTANE(商標)
、TECOFLEX(商標)、CARBOTHANE(商標)、TECOPHILIC(
商標)、TECOPLAST(商標)およびTECOTHANE(商標)(Noveon
);ELASTOLLAN(商標)など(BASF)を含み、市販のTPUは、Baye
r、Huntsman、the Lubrizol CorporationおよびMe
rquinsaから入手できる。
本発明に有用なエチレンインターポリマーは、インターポリマーの重量に基づいて、典
型的には少なくとも5重量%、より典型的には少なくとも15重量%、およびさらにより
典型的には少なくとも約20重量%のα−オレフィン含量を有するエチレン/α−オレフ
ィンインターポリマーを含む。これらのインターポリマーは、インターポリマーの重量に
基づいて、典型的には<90、より典型的には<75、およびさらにより典型的には<5
0重量%のα−オレフィン含量を有する。α−オレフィン含量は、Randall(Re
v.Macromol.Chem.Phys.,C29(2&3))に記載される手法を
用いて、13C核磁気共鳴(NMR)分光学により測定される。α−オレフィンは、好ま
しくはC3−20直鎖、分枝または環式α−オレフィン、例えばプロペン、1−ブテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、
1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、および1−オクタデセンである。α−オレフィン
は、環式構造、例えばシクロヘキサンまたはシクロペンタンも含有し、α−オレフィン、
例えば3−シクロヘキシル−1−プロペン(アリルシクロヘキサン)およびビニルシクロ
ヘキサンを得る。該用語の伝統的な意味でのα−オレフィンではないが、本発明の目的上
、特定の環式オレフィン、例えばノルボルネンおよび関連オレフィン、特に5−エチリデ
ン−2−ノルボルネンはα−オレフィンであり、上記のα−オレフィンの幾つかまたは全
ての代わりに使用できる。同様に、スチレンおよびその関連オレフィン(例えば、α−メ
チルスチレンなど)は本発明の目的上α−オレフィンである。実例のポリオレフィンコポ
リマーには、エチレン/プロピレン、エチレン/ブテン、エチレン/1−ヘキセン、エチ
レン/1−オクテン、エチレン/スチレンなどを含む。実例のターポリマーは、エチレン
/プロピレン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/ブテン、エチレン/ブテン/1−
オクテン、エチレン/プロピレン/ジエンモノマー(EPDM)およびエチレン/ブテン
/スチレンを含む。コポリマーはランダムまたはブロックであり得る。
難燃剤(FR)系。本発明の実施に使用する成分「C」の難燃剤(FR)系は、1また
はそれ以上の有機リン系および/または窒素系の膨張性FRを含み、ピペラジン成分を含
む。本発明の組成物で使用する窒素/リン系FRの好ましい量は、本発明の重量に基づい
て、少なくとも1重量%、10重量%、15重量%、および最も好ましくは少なくとも2
0重量%である。有機窒素/リン系FRの典型的な最大量は、70、60、50を超過せ
ず、より好ましくは組成物の45重量%を超過しない。FR系は、FR系の総重量に基づ
いて1〜99重量%のピペラジン系FRおよび1〜99重量%の他の難燃剤を含み得る。
ピペラジン系FRの好ましい量は、少なくとも5重量%、10重量%、20重量%、30
重量%、40重量%および少なくとも50重量%である。特定の実施形態において、FR
系は、55〜65重量%のピペラジン系FRおよび35〜45重量%の他の難燃剤(例え
ば、リン酸の非金属塩)を含み得る。
有機窒素および/またはリン系膨張性FRは、有機ホスホン酸、ホスホン酸塩、ホスフ
ィン酸塩、亜ホスホン酸塩、亜ホスフィン酸塩、ホスフィンオキシド、ホスフィン、亜リ
ン酸塩またはリン酸塩、ホスホニトリルクロライド、リン酸エステルアミド、リン酸アミ
ド、ホスホン酸アミド、ホスフィン酸アミド、ならびにメラミンおよびメラミン誘導体(
メラミンポリホスフェート、メラミンピロホスフェート、およびメラミンシアヌレートを
含む)、ならびにこれらの物質の2またはそれ以上の混合物を含むがこれらに限定されな
い。例として、フェニルビスドデシルホスフェート、フェニルビスネオペンチルホスフェ
ート、リン酸水素フェニルエチレン、フェニル−ビス−3,5,5’−トリメチルヘキシ
ルホスフェート、エチルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジ(p−トリル)
ホスフェート、リン酸水素ジフェニル、ビス(2−エチル−ヘキシル)p−トリルホスフ
ェート、トリトリルホスフェート、ビス(2−エチルヘキシル)−フェニルホスフェート
、トリ(ノニルフェニル)ホスフェート、リン酸水素フェニルメチル、ジ(ドデシル)p
−トリルホスフェート、トリクレシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリフ
ェニルホスフェート、ジブチルフェニルホスフェート、2−クロロエチルジフェニルホス
フェート、p−トリルビス(2,5,5’−トリメチルヘキシル)ホスフェート、2−エ
チルヘキシルジフェニルホスフェート、およびリン酸水素ジフェニルを含む。米国特許第
6,404,971号に記載される種類のリン酸エステルは、リン系FRの例である。追
加例には、液体ホスフェート、例えばビスフェノールAジホスフェート(BAPP)(A
deka Palmarole)および/またはレゾルシノールビス(ジフェニルホスフ
ェート)(Fyroflex RDP)(Supresta,ICI)、および固体リン
、例えばアンモニウムポリホスフェート(APP)、ピペラジンピロホスフェート、ピペ
ラジンオルトホスフェート、およびピペラジンポリホスフェートを含む。APPは大抵難
燃剤共添加剤、例えばメラミン誘導体とともに使用される。Melafine(DSM)
(2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン;微粉砕メラミン)も有用である。
FR系のピペラジン成分例は、化合物、例えばピペラジンピロホスフェート、ピペラジ
ンオルトホスフェートおよびピペラジンポリホスフェートを含む。追加例には、米国特許
出願公開第2009/0281215号およびWO2009/016129に記載される
ように、ポリトリアジニル化合物またはオリゴマーまたはポリマー1,3,5−トリアジ
ン誘導体(ピペラジン基を含む)を含み、これらの開示は参照により本明細書に組み込ま
れる。
FR系の実施形態は、1またはそれ以上のリン酸の非金属塩(例えばAPPであるが、
これらに限定されない)、メラミンおよび/またはメラミン誘導体、例えばメラミンピロ
ホスフェートおよびメラミンポリホスフェート、および1またはそれ以上のピペラジン成
分(例えばピペラジン化合物、例えばピペラジンピロホスフェート、ピペラジンオルトホ
スフェート、ピペラジンポリホスフェート、ピペラジン基などを含むポリトリアジニル化
合物、および/またはピペラジン基を含むオリゴマーもしくはポリマー1,3,5−トリ
アジン誘導体だがこれらに限定されない)を含む。特定の実施形態において、FR系は、
APP、メラミンおよび/またはメラミン誘導体、ならびにピペラジン化合物、例えばピ
ペラジンピロホスフェート、ピペラジンオルトホスフェート、および/またはピペラジン
ポリホスフェートのブレンドである。他の実施形態において、FR系は、APP、メラミ
ンおよび/またはメラミン誘導体およびピペラジン基を含むオリゴマーもしくはポリマー
1,3,5−トリアジン誘導体のブレンドである。幾つかの実施形態において、FR材料
はメラミン系被覆を含む。このような有機窒素/リン系膨張性材料のブレンドは、FP−
2200およびFP−2100J膨張性難燃剤としてAmfine Chemical
Corporation(米国)(Adeka Palmarole SAS)から、お
よびBudit3167としてBudenheim Iberica Comercia
l,S.A.(スペイン)から市販されている。
本発明のPP/TPE/膨張性FRブレンド、特に主要FR化学物質としてのFP21
00Jおよび/またはBudit3167とのブレンドは、優れた燃焼性能を示し、VW
−1試験要件(UL 1581)を合格するのに十分な優れた難燃性と引張特性(8メガ
パスカル(MPa)より大きい引張応力および200%より大きい引張伸び(ASTM
D638)、150℃で熱変形率<50%(UL1581−2001)、および良好な弾
力性および軟性(2%割線形数<250MPa(ASTM D638));<95(AS
TM D2240)のショアA硬度)との相乗バランスをもたらす。
任意の添加剤パッケージ。成分「D」の追加添加剤は、組成物の0.1から20重量%
の範囲で含めることができる。PP/TPE/FR組成物は、PP/TPE用途(例えば
抗酸化剤(例えば、IRGANOX(商標)1010(Ciba/BASF)などのヒン
ダードフェノール)、熱(溶融加工)安定剤、加水分解安定性増強剤、熱安定剤、掃酸剤
、着色剤または色素、UV安定剤、UV吸収剤、造核剤、加工助剤(例えば、油、ステア
リン酸などの有機酸、有機酸の金属塩)、帯電防止剤、防煙剤、滴下防止剤、強靱化剤、
可塑剤(例えばジオクチルフタレートまたはエポキシ化大豆油)、潤滑剤、乳化剤、蛍光
増白剤、カップリング剤、シラン(遊離形態またはフィラー表面改質剤として)、セメン
ト、尿素、ペンタエリトリトールなどのポリアルコール、鉱物、過酸化物、光安定剤(例
えばヒンダードアミン)、離型剤、ワックス(例えばポリエチレンワックス)、粘度改質
剤、および他の添加剤だが、これらに限定されない)に有用であることが見出された1ま
たはそれ以上の安定剤および/または添加剤を、これらの添加剤が本発明の組成物から製
造される製品の所望の物理特性または機械特性を妨げない程度に、組み込むことができる
。これらの添加剤は公知の量および公知の方法で使用されるが、典型的には、添加剤パッ
ケージは、仮に存在するとしても、最終組成物のゼロ重量%より大きく、例えば0.01
から2重量%、より典型的には0.1から1重量%を含む。有用な粘度改質剤の例には、
ポリエーテルポリオール、例えばThe Dow Chemical Companyか
ら入手できるVoranol3010およびVoranol222−029を含む。有用
な市販の滴下防止剤は、トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)、VIKOFLE
X7010(メチルエポキシソイエート(エポキシ化エステルファミリー))、およびV
IKOLOXアルファ・オレフィン・エポキシ(C−16)(1,2−エポキシヘキサデ
カン(>95重量%)および1−ヘキサデセン(<5重量%)の混合物、両方ともeFA
MEから入手できる)を含む。有用な分散剤/金属キレート剤はn−オクチルホスホン酸
(UNIPLEX OPA)である。
好ましい実施形態において、本発明の組成物は、官能化相溶剤または改質剤、例えばマ
レイン酸無水物オレフィン系ポリマーまたはポリオレフィン(例えば、PE−g−MAH
、MAH−g−EVAなど)を含まない。本組成物は、相溶剤/カップリング剤、例えば
エチレンビニルアセテート(EVA)コポリマー(例えば、DuPontによるELVA
X 40L−03(40%VA、3MI))、アミノ化OBC(例えば、The Dow
Chemical CompanyによるINFUSE9807)を含むことができる
。他のカップリング剤の例には、ビニル基およびエトキシ基を含有するポリシロキサン(
例えば、Dynasylan6498(オリゴマー・ビニル・シラン))およびヒドロキ
シ末端ジメチルシロキサン(<0.1ビニルアセテート)を含む。
幾つかの適用において、FR系は、FR系と組み合わせて、任意で微量(組成物の5重
量%未満、好ましくは2重量%未満)の無機非ハロゲン化難燃剤(フィラー)および共力
剤を含むことができる。無機非ハロゲン化FRフィラーは、例えば金属水和物、例えばア
ルミニウム水和物およびマグネシウム水和物、金属水酸化物、例えばマグネシウム水酸化
物(Mg(OH))およびアルミニウム三水酸化物(ATH)(例えばApyral4
0CD(Nabeltec))、金属酸化物、例えば二酸化チタン、シリカ、アルミナ、
ハンタイト、三酸化アンチモン、酸化カリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛および酸化
マグネシウム、カーボンブラック、炭素繊維、膨張黒鉛、タルク、クレイ、有機修飾クレ
イ、炭酸カルシウム、赤リン、珪灰石、雲母、八モリブデン酸アンモニウム、フリット、
中空ガラス微小球、ガラス繊維、膨張黒鉛などを含む。
好ましい実施形態において、本発明の組成物はシリコーンオイル(ポリジメチルシロキ
サン)を含まないが、特定の適用では、微量(組成物の<5重量%、好ましくは<2重量
%)のシリコーンオイルを加工助剤および難燃剤ブースターとして含むことができる。好
ましい実施形態において、本発明の組成物は、他のポリマー、例えばポリオレフィン−ゴ
ム・エラストマー、オレフィン−オクテンまたはオレフィン−アルキルアクリレート・コ
ポリマー系エラストマー、機能性ポリマー(例えば、カルボン酸または酸無水物基を含有
する)、無水物で修飾されたオレフィン系ポリマー/ポリオレフィン、または極性基でグ
ラフトされたポリオレフィンエラストマーを用いて、ブレンドまたは希釈されない。しか
しながら、幾つかの実施形態において、プロピレンおよびTPEは、特性と押出性能のバ
ランスを調整するため、好ましい様式ではプロピレン成分「A」が組成物の少なくとも5
重量%、少なくとも10重量%、およびより好ましくは少なくとも20重量%を占め、T
PE成分「B」が組成物の少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、およびより好ま
しくは少なくとも20重量%を占める程度で、1またはそれ以上の他のポリマーを用いて
ブレンドまたは希釈できる。
PP、TPEおよびFRの相対量。プロピレンポリマー(PP)および熱可塑性エラス
トマー(TPE)は互いに任意の簡便な様式でブレンドし、ポリマー母材、例えば連続相
としてのPPおよび不連続相もしくは分散相としてのTPE成分、またはPPと共連続相
としての1またはそれ以上のTPEおよび不連続相もしくは分散相としての1またはそれ
以上のTPEを形成する。プロピレンまたはTPEのいずれかのブレンドは本発明で使用
できる。該組成物におけるプロピレンポリマー(PP)、TPEおよびFRの相対量は幅
広く変化し得るが、典型的には、PPは5から60重量%、7.5から40重量%、およ
びより典型的には10から40重量%を占め、TPEは5から60重量%、10から55
重量%、およびより典型的には20から50重量%、ならびにFRは組成物の10から7
0重量%、15から50重量%、およびより典型的には20から45重量%を占める。
本発明の組成物は、PP、TPE(例えば、スチレン・ブロック・コポリマー、オレフ
ィン系TPE、OBCなど)およびピペラジン成分(例えば、Adeka FP2100
J)を含む膨張性N−P難燃剤(FR)系を混合し、HFFRパッケージを形成する。実
施形態において、本発明は、ポリオレフィンまたは熱可塑性エラストマーを単独で利用す
るPP/TPE系HFFRを提供し、意外にも、記載のピペラジン成分を含む有機N−P
系膨張性FR系(特にFP2100Jおよび/またはBudit3167)とともに、こ
の組み合わせは、燃焼相乗効果、並外れた難燃性を示し、同時に良好な機械特性および1
50℃もの優れた熱変形性能を得る。特定の実施形態において、組成物は、W&C用途に
PPとTPEとのHFFRブレンド、例えばVERSIFYポリプロピレン/エチレンコ
ポリマー、およびピペラジン成分(例えば、FP2100JまたはBudit3167)
を含むN−P系膨張性FR系を含む。
配合/製造。本発明の組成物の配合は当業者に公知の標準手段により実施できる。配合
設備の例は、内部バッチミキサー、例えばBanburyまたはBolling内部ミキ
サーである。代わりに、連続一軸または二軸ミキサーが使用でき、例えばFarrel連
続ミキサー、WernerおよびPfleiderer二軸ミキサー、またはBuss混
練連続押出機である。利用するミキサーの種類、およびミキサーの運転条件は、組成物の
特性、例えば粘度、体積抵抗率、および押出された表面の平滑性に影響を及ぼす。FRお
よび任意の添加剤パッケージとのPP/TPEポリマーブレンドの配合温度は典型的に1
20から220℃、より典型的に160から200℃である。最終組成物の様々な成分は
任意の順序で、または同時に添加でき、互いに配合できるが、典型的には相溶剤(含む場
合)が最初にPPと配合され、TPEは最初にFRパッケージの1またはそれ以上の成分
と配合され、2つの混合物はFRパッケージの残りの任意成分および任意の添加剤と互い
に配合される。幾つかの実施形態において、添加剤は予混合マスターバッチとして添加さ
れ、これは一般に添加剤を内部プラスチック樹脂、例えばプラスチック母材成分または低
密度ポリエチレンの1つに個別にまたは一緒に分散させることにより形成される。マスタ
ーバッチは溶融配合法により形成されるのが好都合である。
製造品。特定の実施形態において、ポリマー組成物は被覆剤としてケーブル、例えばシ
ース、ジャケットまたは絶縁層に、公知の量で公知の方法により(米国特許第5,246
,783号および同第4,144,202号に記載される設備および方法を用いて)適用
できる。典型的には、組成物はケーブル被覆ダイを備えた反応器−押出機で調製し、成分
が調合された後、組成物は、ケーブルがダイを通して引き出される際にケーブル上に押出
される。次に、シースは、製品が所望する架橋の程度に達するまで、典型的には大気温度
から組成物の融点未満までの温度で硬化時間に曝される。硬化は反応器−押出機で開始し
てもよい。
本発明の組成物は、高難燃性および良好な弾力性を要する広範囲の非ハロゲンまたはハ
ロゲンフリーFR用途、PVC交換使途などで、W&Cおよび他の市場区用に使用でき、
高弾力性および/または高耐燃性を良好な湿式絶縁抵抗とともに要する用途に特によく適
合する。本発明の組成物から調製できる製造品の非限定例には、とりわけACプラグおよ
びSRコネクタ、ワイヤー絶縁/ケーブルジャケット、時計ストラップ、柄、グリップ、
手触りが柔らかい製品およびボタン、隙間充填剤、自動車用途(ガラス・ラン・チャネル
・シール、内装パネル、シール、ガスケット、ウィンドウシールおよび押出異形材を含む
)、家庭用電化製品用途、および低電圧用途を含む。これらの製品は公知の設備および技
術を用いて製造できる。
本発明は下記の実施例を通してより詳しく説明される。他に言及しない限り、全ての部
および百分率は重量による。
具体的な実施形態
材料。下記の材料は下記の実施例で使用される。材料は乾燥し、または他の方法で処理
され、仮にあるとしても記載の通りである。MFR(dg/分)(ASTM D−123
8;他に指定しない限り、2.16kg、230℃)。密度(d)(g/cm)(AS
TM D−792)。
Figure 2015212390
溶融混合/溶融配合。樹脂バッチは、Cam Bladeを備えたCW Braben
derモデルPrep−Mixer(登録商標)/測定ヘッド実験電気バッチミキサー、
大型ミキサー/測定ヘッド、2つの加熱帯を備えた3−ピース設計、およびミキサーのブ
レード配置に依存する350/420ml容量を用いて調製した。Cam Bladeが
挿入されたチャンバーの実容量は420mlであり、バッチの大きさは組成物密度に対し
て補正され、下記の計算を用いて混合ボールの適切な量を提供できる:バッチ重量=計算
SG(500/1.58)(式「a」)。経験的関係は、約500gのバッチ重量で、
75%の曲線因子で、約1.58のSGで比較的良好な混合に基づいた。一定のミキサー
体積で、バッチ重量はよく混合するため各バッチのSG変更で調整される。V=質量/密
度;Vが定数である場合、M/D=M/DまたはM=M/D。この研
究の組成物では、これは約360から400gのバッチの大きさを提供する。中剪断速の
ブレードとしてのCam Bladeの設計は、試験試料に対して製粉、混合および剪断
力を課し、チャンバー内の材料を交互圧縮し、取り外す。ミキサーのギアオフセットは、
3:2のドライブブレード・駆動ブレードギア比(ドライブブレードの3回転毎に、駆動
ブレードの2回転)であり、ドライブブレードは駆動モーターおよびギアリング構造上で
回転する駆動ブレードにより混合ボール内へ直接電力供給される。
第一に、ベース樹脂は、15rpmで回転するブレードを備えた混合ボールに添加した
。両帯の加工温度設定点は、化合物の溶融温度に応じて、170から180℃であった。
次に、ローター速度を十分な流動に達するまで40rpmに上げた。混合速度は20rp
mに下げ、残りの成分(即ち、抗酸化剤、他の液体成分)を添加した。一度添加剤を投入
すると、ラムアームの閉鎖アセンブリが下がり、混合速度は40rpmに増加した。混合
周期の持続時間は3分であった。完了すると、溶融材料は、ピンセットを用いてミキサー
から出し、収集し、2枚のMylarシート間に配置し、室温で圧縮成形し平たくした。
冷却試料は、#3 Armature Greenerd Arbourプレスおよび大
型刃物を用いて、プラーク調製および造粒用に小さな正方形および片に切断した。追加の
配合もHaakeミキサーを用いて実施した。混合段階または配合段階は下記の通りであ
る。第一に特定比率のPPとTPEを190℃のHaakeミキサーに供給し(約3分)
、ポリマーを溶解した。FR(FP2100J)を添加し、さらに3分間均一なブレンド
になるまで混合した。混合物は取り出し、室温まで冷却し、ならびに成形機のHaoli
XLB−D3503501(Changzhou No.1 Plastic a
nd Rubber Equipment Ltd.Co.)により以下の試験方法の各
要件に従って圧縮成形した。
プラーク調製。試料は、手動モードで操作するGreenard Hydrolair
スチームプレス(急冷冷却能を備える)を用いて圧縮成形された。試料毎に1つの8x8
50−ミルプラークを調製した。該プレスは180℃(±5℃)まで予熱した。合計8
5gの材料は、予め計量し、離型処理したMylarとアルミニウムシートから構成され
る型組立品間の50−ミルステンレス鋼プラークの中心に配置した。充填された金型は次
いで該プレスに500psiで3分間入れられ、圧力を2,200psiまで3分間上げ
た。蒸気/水スイッチングは該3分のマーク前に15秒起き、試料は5分間高圧設定で急
冷冷却した。
造粒。試料は、Thomas−Whiley ED Model4−ナイフミル(4枚
の調整可能な切断ブレードが4枚の固定ブレードをもつ刃に対して刃を操作するローター
を備えた製粉チャンバー;固定ブレードと調製ブレード間の間隙の大きさは0.030イ
ンチに設定され;回転ヘッドの運転速度は1,200rpmに設定され;6−mmスクリ
ーン)を用いて造粒した。粒状材料は、押出またはプラーク調製用に、設備の底部にある
生成物レシーバーに集められた。
材料の乾燥。実験押出または試料調製の前に、粒状材料は真空乾燥(85℃で少なくと
も6時間、高真空(<2.0”Hg))し、多孔性または材料の劣化を惹起し得る自由水
分を取り除き、ホイルバッグに包み、実験押出作業前に室温まで冷却した。
Brabenderテープ押出機。A3−バレル帯、25:1L/D、3/4”Bra
bender押出機(1”x0.020”「コート・ハンガー・スリット」型テープダイ
をもつ)は、3:1の圧縮比計量スクリューとともに用いられた。ブレーカープレートま
たはスクリーンパックは使用しなかった。帯温度は供給口からダイまでそれぞれ170、
175、180および180℃に設定された。真空乾燥したテープ試料は、20rpmで
開始するスクリュー速度で押出され、約6メートルのテープ試料は移動テフロン被覆コン
ベヤーベルト(約1mのベッドの長さおよび1m/分の速度能力)上に収集された。スク
リューおよびコンベヤーベルトの速度は約0.018”(0.457mm)のテープ厚さ
に調整した。
引張試験試料。押出テープ試料は、73.4°F(+/−6°F)および50%(+/
−5%)相対湿度(RH)で40時間(制御環境)調整した後、アーバープレスで切断し
、ASTM−D638IV型引張試験片(4.5”の条件で)は、0.250’幅試験帯
(7.62cm)をもつドッグボーン試料全長(11.43cm)で止まる。
ミニ・ワイヤー・ライン。A3−バレル帯、25:1L/D,3/4”Brabend
er押出機(0.050”先端(1.27mm);0.080ダイ)は、3:1圧縮比計
量スクリューとともに用いられた。ブレーカープレートまたはスクリーンパックは使用し
なかった。裸銅導体は0.046インチ(1.168mm)の公称直径をもつ18AWG
/41鎖であった。帯温度はダイを含む全帯で180℃に設定した。ワイヤー被覆試料は
ダイから4から5インチ(10〜13cm)の水桶で冷却した。真空乾燥した試料は25
から30rpmのスクリュー速度で押出され、0.085”(2.16mmまたは85ミ
ル)標的直径で約0.020”(20ミル)ワイヤー被覆厚さに調整された。最小60フ
ィート(18m)のワイヤー被覆試料は移動コンベヤーベルト(15フィート/分(4.
57m/分)の速度)上で収集した。
引張試験。引張試験は、INSTRON Renew 4201 65/16および4
202 65/16装置で特別の2−速度プロトコルを用いて行い、割線係数、続いて引
張測定および破断点伸び測定をした。引張試験はASTM D638に従って室温で実施
する。時間ベースの変位法は割線係数の歪みレベルを測定するために用いられ、伸縮計の
ずれおよび係数試験で用いられる低伸張レベルでの分解不足に伴う困難を排除する。使用
するASTM IV型ドッグボーンについて、歪みは2.0”有効長(50mm)にわた
って起きると推定される。従って、1%歪み増分は、0.50−mm顎運動に対応し、5
0mm/分試験速度で0.010分(0.6秒)に等しい。試料の「起動」ノイズおよび
プレテンションを除去するため、「始動荷重」の割線係数は、0.4秒で計算し、1秒で
1%の負荷測定、1.6秒で2%負荷、および3.4秒で5%負荷であった。1%割線負
荷は1秒負荷引く0.4秒負荷に等しく;2%割線負荷は1.6秒負荷引く0.4秒負荷
に等しいなど。この負荷は標準割線係数の計算で使用される;例えば2%割線係数=(2
%割線負荷)測定試料断面積)。18秒(30%伸び)で、試験速度は自動的に500m
m/分まで増加した後、試験の一部を破断して引張を完了した。1%割線係数で5回の反
復試料の標準偏差は、時間ベース歪み法を用いて、典型的には平均値の<5%であり、そ
れに対して、標準偏差は先行の伸縮計に基づく歪み法を用いて大抵平均値の25%を上回
る。この試験のINSTRONプログラムは2.0”(50mm)有効歪み長(IV型ド
ッグボーン)に基づくため、値は各試運転について計算した。
熱変形/ワイヤー。この試験は昇温でワイヤーまたはケーブル絶縁またはジャケットの
変形に対する抵抗を確立するために用いた。装置は、強制循環空気オーブン、±1℃の精
度をもつ温度測定装置、ならびにアンビルおよび6.4±0.2mm(0.25±0.0
1インチ)の直径をもつスピンドルの端の両方に平面を有し且つ300g(製品規格で指
定される重量)の力を及ぼすダイヤルマイクロメーターから構成される。試験試料(被覆
を備えたミニ・ワイヤー・ライン、長さ25mm(1”))は、重りの末端(foot
of the weight)が適用される位置に印を付け、初期厚さを測定した。試験
装置および試料は、他に特定しない限り、特定温度の空気オーブンで1時間調整した。オ
ーブン中の試料は、その後、重りの末端に印の位置で1時間置かれ、他に特定しない限り
、次に重りの末端から15秒以内に取り出され、印の位置の厚さを測定する。熱変形試験
はUL1581−2001に従って実施できる。各製剤について、2つの平行試料プラー
クは150℃でオーブン(1時間)で予熱し、150℃(1時間)で同一荷重で押圧し、
重りを取り除くことなく、ASTM室(23℃)で1時間置き、プラークの厚さの変化を
記録し、熱変形率を算出した。所定試験温度での変形率(HD%)は式:HD%=(T1
−T2)/T1100(式「b」)から算出し、式中、T1は試験前の元の試料厚さ(
mm(インチ))を表し、T2は変形前の試料厚さ(mm(インチ))を表す。
熱変形/プラーク。熱変形試験はUL1581−2001に従って行う。試験試料は圧
縮成形(190℃)プラーク(1.44mm厚さ)から切断する。各製剤について、2つ
の平行試料プラークはオーブン(150℃、1時間)で予熱し、同一荷重(150℃、1
時間)で押圧し、重しを取り除くことなく、ASTM室(23℃)で1時間置く。プラー
クの厚さの変化を記録し、熱変形率はHD%=(D−D)/D 100%に従って
算出し、式中、D=元の試料厚さで、D=変形工程後の試料厚さである。2つの平行
試料の計算比は平均化される。
VW−1燃焼。この試験は、UL−1581試験規格のVW−1燃焼試験1080項に
従って、製造ワイヤーまたはケーブルの試料について実施し、炎の鉛直伝播および燃焼粒
子の滴下に対する抵抗性を確認する。設定にはメタン炎(ASTM2556規格)と特別
のブンセンバーナーを含む。公称20”長試験試料(50.8cm)は垂直位置で支持さ
れ、500ワットバーナー炎が45°の角度で基部近くに衝突し、基部の綿ベッドは燃焼
滴下による不具合を確証し、上端のフラグは所定の測定長さで不具合を示し、炎の伝播に
よる不具合を測定する。試料の発火は5回のバーナーの15秒暴露による。追加要件は、
試料がバーナー除去の60秒以内に自己消化することである。典型的には、試料当たり3
例が製剤スクリーニング研究用に評価される。ミニ−ワイヤー・ラインからのワイヤーま
たはケーブル試料は室温で調整し(分、24時間)、真っ直ぐにする。クラフトペーパー
片(幅12.5±1mm(0.5±0.1”))は、試料に向かってゴム側に、一度試料
で巻き付け、その下縁は炎の内部青錐体が試料に作用する点より約254±2mm(10
±0.1”)上であり、末端はともに均一に貼り付け整えられ、炎が適用される側と反対
に約20mm(0.75インチ)突出する指標フラグを形成する。平らな試料では、フラ
グは試料の幅広面の中心から突出する。試料、装置、および周囲空気は室温である。下方
の試料支持物は、炎の内部青錐体が試料に作用する点より少なくとも50mm(2インチ
)下にあり、上方の支持物はクラフト・ペーパー・フラグの上端より少なくとも50mm
(2インチ)上にある。綿の連続水平層は、試験チャンバーの床に設置し、試験試料の垂
直軸に中心があり、バーナーの方向を除いてあらゆる方向に75から100mm(3から
4インチ)外側に広がり、上面は炎の内部青錐体の先端が試料に作用する点より約235
±6mm(9.25±0.25インチ)下である。バーナー垂直線で、試験炎の高さは1
25±10mm(5.0±0.4インチ)に調整し、内部青錐体は長さ40±2mm(1
.5±0.1インチ)である。次いでバーナーはアングルブロックに配置し、そのバレル
は垂直に20°の角度である。アングルブロックは、試料の外面に作用する炎の内部青錐
体の先端位置に15秒間移動し、15秒間遠ざけ;このサイクルは、アングルブロックの
円滑で素早い移動およびチャンバー空気の最小かく乱を用いて、5回の炎適用で反復する
。試料の燃焼がバーナーの炎を除去した後15秒より長く持続する場合、バーナーの炎は
燃焼が止まる直後まで再適用しない。試験が終了した後、排気システムが作動し、チャン
バーから煙および炎を排除する。試験中および試験後、下記を記録する:a)%非炭化指
標フラグ(フラグから、単なる焦げまたは煤だらけ以外の物理的損傷の最初の可視的兆候
まで):試料と接触するクラフトペーパーの部分はフラグの部分とみなさない);b)綿
の発火;綿の無炎炭化は典型的には無視される;ならびにc)バーナー炎の各適用後の試
料の燃焼が自己消化する時間。結果には、非炭化長、綿の発火、および任意適用後のバー
ナー炎の除去後に試料の燃焼が60秒を超える場合の指摘を含む。
難燃性(FR)。FR性能を特徴付ける模擬VW−1FR試験はUL94チャンバーで
2002.71.9mmに限定された試料サイズで行う。試料は、遠位端に50gの
加重を加えることにより、縦軸垂直線のクランプ上に垂れ下げる。1枚のペーパーフラグ
(20.5cm)をワイヤーの上端に適用する。炎底(バーナーオラクル(burne
r oracle)の最高点)からフラグ底の距離は18cmである。炎は連続45秒適
用する。残炎時間(AFT)、非炭化ワイヤーの長さ(UCL)、および非炭化フラグ面
積百分率(非炭化フラグ)は燃焼中および燃焼後に記録する。4または5例を各試料につ
いて試験する。下記のいずれも「不合格」に相当する:(1)試料下の綿が発火する、(
2)フラグが燃え尽きる、ならびに(3)炎とともに滴下する。
体積抵抗(VR)。Hewlett−Packard High Resistivi
ty Meterを体積抵抗を測定するために用いる。材料の伝導性または抵抗は特定条
件下で電流または電圧降下の測定から決定される。適切な電極系を用いることにより、表
面および体積抵抗は個別に測定してもよい。抵抗率は試料寸法を用いて算出される。製品
試料は、穿孔する前の表面のボイド、しわ、かすれ、および亀裂について視覚的に試験し
;プラークのこれらの欠陥は回避される。直径3.5インチのディスクに切断された50
ミルのプラークが典型的に使用される。試験電圧は500Vに設定する。全てのVR測定
で、2つの試料を調製し、3段階の順序で試験した:(1)80℃(一晩)で真空乾燥し
試験し、(2)2時間蒸留水に浸漬し(試験試料#1のみ)、および(3)48時間浸漬
し、試験した(試験試料#1のみ)。また、試料#2は、室温で水浸漬後48時間で直接
行った。これは作業負荷を減らすために行い、重要な詳細を緩めることなく実験効率をほ
ぼ33%までに最適化する。
湿式絶縁抵抗。Brabenderテープ押出機により調製される約10メートル長の
ワイヤー試料は、絶縁抵抗/湿式絶縁抵抗(IR/湿式IR)について試験した。試験前
に、外被の両端を約1.5cm剥がし、銅はともにより合わせる。試料は蒸留水に浸し、
IRおよび湿式IRの両方の試験中に導体と該水間に500V DCを加えた。IR試験
では、ワイヤー試料を1分間のDC適用後に耐電圧テスターにより測定した。湿式IR試
験では、ワイヤー試料を先に1時間接地した水に浸した後、下記に従って、同一様式で測
定した:
Figure 2015212390
(式中、ρは絶縁体積抵抗であり、オームミリメートルで表され;Lは試験試料の浸漬
長であり(ミリメートル);Rは測定絶縁抵抗であり(オーム);Dは外部ケーブル直径
(ミリメートル)であり;dは導体直径(ミリメートル)であり;ならびにlgは10を
底とする対数である)。
表AおよびB(以下)は、製剤およびポリプロピレン/熱可塑性エラストマー/難燃性
化合物(PP/TPE/FR)の下記複合材料の特性を載せる。IE例は本発明の例であ
り、CEは比較例である。製剤成分は組成物の重量パーセントで報告される。
表AおよびBで示されるように、本発明例(IE)は、TPEおよびピペラジン成分を
含有するFP2100J N/P系膨張性難燃剤とブレンドされるPPであり、並外れた
機械特性および難燃性能を示す。それぞれの発明例(IE1−12)は模擬VW−1耐燃
性(FR)試験に合格した。意外にも、IE1−12はそれぞれ50%未満の150℃で
の熱変形と同時に優れた引張強度(>9MPa)および伸び(>200%)を有する。対
照的に、PP、TPEおよびピペラジン成分を含まないFRで製造された比較複合材料(
CE1〜4)は、模擬VW−1耐燃性(FR)試験に合格しなかった。さらに、表Aに示
すように、PPおよびFP2100Jで製造されるがTPEを含まないCE−5は模擬V
W−1FR試験に合格したが、47850psiの非常に高い5%割線係数、貧弱な伸び
(<15%)および熱変形の不良を有する。実施例IE−1からIE−12においてTP
E(VERSIFYおよび/またはSEBS)が存在すると、5%割線係数は、150℃
での熱変形を失うことなく、33000psi未満に減少した。
ハロゲンフリー難燃性(HFFR)ワイヤーおよびケーブル組成物の重要な顧客仕様は
、引張応力>5.8MPa、引張伸び>200%および熱変形比<50%(150℃)を
含む。本発明試料(IE)はHaake混合法により製造し、伸びは二軸押出法によりさ
らに増大する。
Figure 2015212390
Figure 2015212390
表Cおよび表D(以下)には、製剤およびPP/TPE/FR化合物の複合材料の特性
を載せる。
W&C用途で用いられる典型的な基準は、難燃性についてのVW−1試験の合格、12
1℃での熱変形<50%、および弾力性<35,000psiを含む。表Cにおいて、I
E1およびIE2は、良好な弾力性、高い耐燃性、高い熱変形および良好な湿式電気特性
を含む全体的なバランスのとれた特性を示す。TPEおよびピペラジンを含まないFR系
で製造されたCE1からCE3は、バランスの悪い特性を示した。OBCとVERSIF
YのブレンドであるCE1は、低い引張強度および貧弱な耐燃性をもたらした。ULDP
EとVERSIFYのブレンドであるCE2は、低い引張強度および熱変形の不良を有し
た。IE1は、BAPPと他の固体膨張性FRとの使用が良好な耐燃性および良好な弾力
性を提供することも立証する。CE3は121℃で貧弱な熱変形性能を示した唯一の樹脂
系である。
Figure 2015212390
表D(以下)において、IE3からIE6は、IE1およびIE2と同様に、バランス
のとれた特性を示し、予想外にIE1よりさらに低い割線形数を有するが、同程度の熱変
形性能を有する。Versify3200、Versify3300、Versify2
400はIE2からIE4において主要樹脂であり、85℃未満の融解温度(融点、m.
pt.)の主要相とのブレンドが121℃の高温で良好な熱変形を示したことは予想外で
あった。
IE3からIE5の膨張性FRの荷重レベルは、ピペラジン成分を含まない膨張性N−
P FRから成る他のポリオレフィン系製剤のVW−1性能に必要な典型的荷重レベルよ
りはるかに低い。意外にも、IE3からIE5に対する良好な耐燃性は、IE3からIE
5で使用されるポリマー樹脂とFRパッケージ間で燃焼相乗効果を示す。この効果は交互
膨張性FR(ピペラジン成分を含まない)を用いてCE4によりさらに証明され、該FR
は貧弱な耐燃性を示し、VW−1性能要件を満たさなかった。IE3からIE5の高い体
積抵抗と比較して、CE4は貧弱な湿式電気特性も示した。
Figure 2015212390
本発明は先の具体的な実施形態を通して若干詳細に記載したが、この詳細は説明が主目
的である。下記の特許請求の範囲に記載する本発明の精神および範囲から逸脱することな
く、多数の変形および修飾が当業者によって為され得る。
本発明は先の具体的な実施形態を通して若干詳細に記載したが、この詳細は説明が主目
的である。下記の特許請求の範囲に記載する本発明の精神および範囲から逸脱することな
く、多数の変形および修飾が当業者によって為され得る。
なお、本発明には以下の態様も含まれる。
[1]ハロゲンフリー難燃性ポリマー組成物であって、
A.プロピレンポリマー;
B.熱可塑性エラストマー(TPE);および
C.ピペラジン成分を含む膨張性難燃剤系
を含む組成物。
[2]35,000psiまでの5%割線係数を有する、請求項1に記載の組成物。
[3]前記難燃剤系が有機リン酸塩型膨張性ハロゲンフリー難燃剤を含む、[1]に記載の組成物。
[4]前記ピペラジン成分がピペラジンピロホスフェート、ピペラジンオルトホスフェート、ピペラジンポリホスフェート、ピペラジン基を含むポリトリアジニル化合物、およびピペラジン基を含むオリゴマーまたはポリマー1,3,5−トリアジン誘導体から成る群から選択される、[1]に記載の組成物。
[5]前記難燃剤系が、FR2100J、Budit3167、またはこれらの組み合わせを含む、[1]に記載の組成物。
[6]前記熱可塑性エラストマーがスチレン・ブロック・コポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、エチレンインターポリマー、およびオレフィン・ブロック・コポリマーから成る群から選択される、[1]に記載の組成物。
[7]前記組成物の全重量に基づいて5〜60重量%の成分「A」プロピレンポリマー、5〜50重量%の成分「B」熱可塑性エラストマー、10〜70重量%の成分「C」難燃剤系を含む、[1]に記載の組成物。
[8]前記成分「C」難燃剤系が前記成分「C」難燃剤系の総重量に基づいて1〜99重量%のピペラジン系難燃剤および1〜99重量%の他の難燃剤を含む、[7]に記載の組成物。
[9]上記[1]の組成物から製造されるワイヤーまたはケーブルのシース。
[10]VW−1試験の合格に有効な難燃性、および最低80℃でのUL1581−2001試験の合格に有効な熱変形を有する、[9]に記載のワイヤーまたはケーブルのシース。
[11]121℃または150℃でのUL1581−2001試験の合格に有効な熱変形を有する、[10]に記載の組成物。

Claims (11)

  1. ハロゲンフリー難燃性ポリマー組成物であって、
    A.プロピレンポリマー;
    B.熱可塑性エラストマー(TPE);および
    C.ピペラジン成分を含む膨張性難燃剤系
    を含む組成物。
  2. 35,000psiまでの5%割線係数を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記難燃剤系が有機リン酸塩型膨張性ハロゲンフリー難燃剤を含む、請求項1に記載の
    組成物。
  4. 前記ピペラジン成分がピペラジンピロホスフェート、ピペラジンオルトホスフェート、
    ピペラジンポリホスフェート、ピペラジン基を含むポリトリアジニル化合物、およびピペ
    ラジン基を含むオリゴマーまたはポリマー1,3,5−トリアジン誘導体から成る群から
    選択される、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記難燃剤系が、FR2100J、Budit3167、またはこれらの組み合わせを
    含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記熱可塑性エラストマーがスチレン・ブロック・コポリマー、プロピレン/α−オレ
    フィンコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、エチレンインターポリマー、
    およびオレフィン・ブロック・コポリマーから成る群から選択される、請求項1に記載の
    組成物。
  7. 前記組成物の全重量に基づいて5〜60重量%の成分「A」プロピレンポリマー、5〜
    50重量%の成分「B」熱可塑性エラストマー、10〜70重量%の成分「C」難燃剤系
    を含む、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記成分「C」難燃剤系が前記成分「C」難燃剤系の総重量に基づいて1〜99重量%
    のピペラジン系難燃剤および1〜99重量%の他の難燃剤を含む、請求項7に記載の組成
    物。
  9. 請求項1の組成物から製造されるワイヤーまたはケーブルのシース。
  10. VW−1試験の合格に有効な難燃性、および最低80℃でのUL1581−2001試
    験の合格に有効な熱変形を有する、請求項9に記載のワイヤーまたはケーブルのシース。
  11. 121℃または150℃でのUL1581−2001試験の合格に有効な熱変形を有す
    る、請求項10に記載の組成物。
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