JP2015211508A - 振動型アクチュエーター、その制御装置、振動型アクチュエーターを備える電動装置、および、振動型アクチュエーターのプログラム - Google Patents

振動型アクチュエーター、その制御装置、振動型アクチュエーターを備える電動装置、および、振動型アクチュエーターのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】出力ブロックに作用する負荷が増加しても制御量と目標値との偏差が急激に増加しにくい振動型アクチュエーター、その制御装置、電動装置、および、振動型アクチュエーターのプログラムを提供する。
【解決手段】振動型アクチュエーター10の制御装置60は、出力ブロック30およびばね50を含む振動系が振動するように電磁石41に供給される電流を制御し、制御量である出力ブロック30の変位と制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である電磁石41に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行する。このフィードバック制御では、出力ブロック30が第1の運動方向に運動するときの測定値である第1の変位測定値、および、出力ブロック30が第2の運動方向に運動するときの測定値である第2の変位測定値のうちの小さい値を用いて、出力ブロック30が第1の運動方向および第2の運動方向に運動するときの操作量を調節する。
【選択図】図2

Description

本発明は、振動型アクチュエーター、その制御装置、振動型アクチュエーターを備える電動装置、および、振動型アクチュエーターのプログラムに関する。
駆動源に振動型アクチュエーターを用いた電動装置の一例として、バリカンまたはシェーバーが知られている。振動型アクチュエーターは例えば、相対的かつ直線的に往復運動できるように配置される一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロック、ならびに、直線的に往復運動できるように出力ブロックを支持するばねを備える。出力ブロックには、バリカンまたはシェーバーの可動刃が取り付けられる。一例によれば、出力ブロックは永久磁石を含み、対偶ブロックは電磁石を含む。
振動型アクチュエーターはさらに、制御量の一例である出力ブロックの変位をフィードバック制御する制御装置、電磁石に電流を供給する駆動回路、および、出力ブロックの変位に応じて変化する測定信号を出力するセンサーを備える。
制御装置は、センサーの測定信号に基づいて出力ブロックの変位に関する測定値を算出し、その測定値と制御量の目標値との偏差に基づいて、駆動回路から電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行する。
このフィードバック制御では、出力ブロックが往復運動方向の一方である第1の運動方向に運動するときの測定値と目標値との偏差である第1の偏差に基づいて、出力ブロックが第1の運動方向に運動するときに電磁石に電流が供給される時間である電流供給時間が設定される。そして、設定された電流供給時間に応じて駆動回路から電磁石に電流が供給されるように、制御装置から駆動回路に制御信号が出力される。
駆動回路が制御信号に基づいて電磁石に電流を供給したとき、電磁石により形成される磁界と出力ブロックにより形成される磁界との関係により、出力ブロックが対偶ブロックに対して直線的に運動する。なお、出力ブロックが往復運動方向の他方である第2の運動方向に運動するときには、そのときの測定値と目標値との偏差である第2の偏差に基づいて電流供給時間が設定され、その電流供給時間に応じて駆動回路から電磁石に電流が供給される。
上記バリカンまたはシェーバーによれば、出力ブロックが対偶ブロックに対して直線的に往復運動することにより、可動刃が固定刃に対して直線的に往復運動し、可動刃および固定刃により毛が切断される。なお、特許文献1はこのような振動型アクチュエーターの一例を開示している。
特開平8−331826号公報
従来の振動型アクチュエーターによれば、上記のとおり出力ブロックの変位がフィードバック制御により制御される。しかし、可動刃に作用する負荷が増加した場合、出力ブロックが第1の運動方向および第2の運動方向の一方に運動するときの変位と目標値との偏差が急激に増加し、その偏差が0に収束するまでに比較的長い時間がかかることがある。この場合には、バリカンまたはシェーバーにおける毛の切断に関する能力が低下するおそれがある。
本願発明者が上記のように偏差が増加する理由について検討したところ、次の事項が確認された。例えば、出力ブロックに一定の負荷が作用した状態において振動型アクチュエーターが駆動しはじめたとき、所定の時間が経過した後に第1の偏差および第2の偏差がそれぞれ0に収束する。そのとき、例えば、第1の運動方向に対応する操作量が第2の運動方向に対応する操作量に対して十分に小さい値を持つことがある。
その状態から、出力ブロックに作用する負荷が上記一定の負荷から増加した場合、第1の運動方向に対応する操作量が小さいことにより第1の偏差が急激に増加する。その後、フィードバック制御により第1の偏差が0に収束するように電流供給時間が調節されるものの、負荷が増加したときに発生した第1の偏差が大きいため、第1の偏差が0に収束するまでに比較的長い時間がかかる。
なお、ここでは、バリカンまたはシェーバーを例にその課題について検討しているが、振動型アクチュエーターを備える他の電動装置においても上記とおおよそ同じ課題が存在していると考えられる。
本発明の目的は、出力ブロックに作用する負荷が増加しても制御量と目標値との偏差が増加しにくい振動型アクチュエーター、その制御装置、電動装置、および、振動型アクチュエーターのプログラムを提供することである。
本発明の一形態に従う振動型アクチュエーターの制御装置は、相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石とを備え、前記制御装置は、前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行し、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値、および、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値のうちの小さい値を用いて、前記第1の運動方向に対応する前記操作量および前記第2の運動方向に対応する前記操作量を調節する。
振動型アクチュエーター、その制御装置、振動型アクチュエーターを備える電動装置、および、振動型アクチュエーターのプログラムの一形態によれば、出力ブロックに作用する負荷が増加しても制御量と目標値との偏差が増加しにくくなる。
実施の形態1のバリカンの模式図。 実施の形態1の振動型アクチュエーターの模式図。 実施の形態1の振動型アクチュエーターの制御ブロック図。 実施の形態1のフィードバック制御に関するフローチャート。 実施の形態1または従来のフィードバック制御に関する制御開始時のタイミングチャート。 従来のフィードバック制御に関する偏差収束時のタイミングチャート。 実施の形態1のフィードバック制御に関する偏差収束時のタイミングチャート。 実施の形態2のフィードバック制御に関するフローチャート。
(振動型アクチュエーターの制御装置等が取り得る形態の一例)
〔1〕本発明の一形態に従う振動型アクチュエーターは、振動型アクチュエーターの制御装置であって、前記振動型アクチュエーターは、相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石とを備え、前記制御装置は、前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行し、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値、および、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値のうちの小さい値を用いて、前記出力ブロックが前記第1の運動方向および前記第2の運動方向に運動するときの前記操作量を調節する。
本振動型アクチュエーターの制御装置によれば、上記小さい値が各運動方向に対応する操作量の調節に用いられるため、第1の運動方向に対応する操作量および第2の運動方向に対応する操作量の一方が他方に対して小さな値に設定される状況が形成されにくい。このため、第1の運動方向に対応する駆動力および第2の運動方向に対応する駆動力の一方が、ばねの公差等の影響により、好ましい駆動力よりも小さな値に設定されるおそれが低くなる。このため、出力ブロックに作用する負荷が増加しても制御量と目標値との偏差が増加しにくい。
〔2〕前記振動型アクチュエーターの制御装置に従属する一形態によれば、振動型アクチュエーターの制御装置であって、前記振動型アクチュエーターは、相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石とを備え、前記制御装置は、前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行し、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値と前記目標値との偏差、および、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値と前記目標値との偏差の一方が正の偏差であり、他方が負の偏差であるとき、前記負の偏差を用いて、前記第1の運動方向に対応する前記操作量および前記第2の運動方向に対応する前記操作量を調節する。
本振動型アクチュエーターの制御装置によれば、上記負の偏差が各運動方向に対応する操作量の調節に用いられるため、第1の運動方向に対応する操作量および第2の運動方向に対応する操作量の一方が他方に対して小さな値に設定される状況が形成されにくい。このため、上記〔1〕の振動型アクチュエーターと同様に、出力ブロックに作用する負荷が増加しても制御量と目標値との偏差が増加しにくい。
〔3〕前記振動型アクチュエーターの制御装置に従属する一形態によれば、前記制御装置は、前記出力ブロックが前記第1の運動方向または前記第2の運動方向に運動するときに前記電磁石に電流が供給される時間である電流供給時間を調節することにより前記操作量を調節する。
〔4〕前記振動型アクチュエーターの制御装置に従属する一形態によれば、前記振動型アクチュエーターは、前記電磁石に電流を供給する駆動回路をさらに備え、前記制御装置は、前記偏差に基づいて前記電流供給時間を調節し、前記電流供給時間に応じて前記駆動回路から前記電磁石に電流が供給されるように前記駆動回路を制御する。
〔5〕前記振動型アクチュエーターの制御装置に従属する一形態によれば、前記振動型アクチュエーターは、前記出力ブロックの変位、速度、および、加速度の少なくとも1つを検出し、その結果に応じて変化する測定信号を出力するセンサーをさらに備え、前記制御装置は、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときに検出された前記測定信号に基づいて、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値である第1の測定値を算出し、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときに検出された前記測定信号に基づいて、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値である第1の測定値を算出する。
〔6〕前記振動型アクチュエーターの制御装置に従属する一形態によれば、前記操作量の調節に用いる前記測定値、または、前記負の偏差を所定の周期毎に判定する。
〔7〕前記振動型アクチュエーターの制御装置に従属する一形態によれば、前記所定の周期が、前記出力ブロックの運動方向が切り替わる周期である。
〔8〕本振動型アクチュエーターの一形態は、前記振動型アクチュエーターの制御装置を備える。
〔9〕本電動装置の一形態は、前記振動型アクチュエーターを備える。
〔10〕本振動型アクチュエーターのプログラムの一形態は、振動型アクチュエーターを制御するプログラムであって、前記振動型アクチュエーターは、相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石と、前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行する制御装置とを備え、前記プログラムは、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値である第1の測定値を前記制御装置に算出させるステップと、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値である第2の測定値を前記制御装置に算出させるステップと、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記操作量を前記第1の測定値および前記第2の測定値のうちの小さい値に基づいて前記制御装置に調節させるステップと、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記操作量を前記小さい値に基づいて前記制御装置に調節させるステップとを含む。
本振動型アクチュエーターのプログラムによれば、上記小さい値が各運動方向に対応する操作量の調節に用いられるため、第1の運動方向に対応する操作量および第2の運動方向に対応する操作量の一方が他方に対して小さな値に設定される状況が形成されにくい。このため、上記〔1〕の振動型アクチュエーターの制御装置と同様に、出力ブロックに作用する負荷が増加しても制御量と目標値との偏差が増加しにくい。
〔11〕本振動型アクチュエーターのプログラムの一形態は、振動型アクチュエーターを制御するプログラムであって、前記振動型アクチュエーターは、相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石と、前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行する制御装置とを備え、前記プログラムは、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値と前記目標値との偏差である第1の偏差を前記制御装置に算出させるステップと、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値と前記目標値との偏差である第2の偏差を前記制御装置に算出させるステップと、前記第1の偏差および前記第2の偏差の一方が正の偏差であり、他方が負の偏差であるとき、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記操作量を前記負の偏差に基づいて前記制御装置に調節させるステップと、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記操作量を前記負の偏差に基づいて前記制御装置に調節させるステップとを含む。
本振動型アクチュエーターのプログラムによれば、上記負の偏差が各運動方向に対応する操作量の調節に用いられるため、第1の運動方向に対応する操作量および第2の運動方向に対応する操作量の一方が他方に対して小さな値に設定される状況が形成されにくい。このため、上記〔1〕の振動型アクチュエーターの制御装置と同様に、出力ブロックに作用する負荷が増加しても制御量と目標値との偏差が増加しにくい。
(実施の形態1)
図1は、駆動源として振動型アクチュエーター10を搭載した電動装置であるバリカン100を示している。バリカン100は、ユーザーが持つためのボディ110、毛をカットするためのヘッドユニット120、および、ヘッドユニット120を駆動する振動型アクチュエーター10を備える。バリカン100はさらに、振動型アクチュエーター10に電力を供給する電源130、および、電源130の電力に基づいて一定の電圧を振動型アクチュエーター10に供給する定電圧源140を備える。
ボディ110は、振動型アクチュエーター10をはじめとしてバリカン100を構成する各種の部品を内蔵している。ボディ110およびヘッドユニット120は、ヘッドユニット120をボディ110に取り付けること、および、ヘッドユニット120をボディ110から取り外すことをユーザーが任意に選択できる取付構造を備える。
ヘッドユニット120は、直線的かつ相対的に往復運動する一対の刃である固定刃121および可動刃122、ならびに、振動型アクチュエーター10の出力軸33が連結される連結部123を備える。
振動型アクチュエーター10は、その骨格を形成するフレーム20、直線的かつ相対的に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロック30および対偶ブロック40、ならびに、出力ブロック30と結合された出力軸33を備える。振動型アクチュエーター10はさらに、対偶ブロック40に電力を供給する駆動回路70、および、駆動回路70から対偶ブロック40に供給される電流を制御する制御装置60を備える。
フレーム20はヘッドユニット120に固定されている。出力ブロック30は、対偶ブロック40に電流が供給されることにより、対偶ブロック40に対して第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する。制御装置60は、定電圧源140と電気的に接続され、定電圧源140から供給される一定の電圧に基づいて駆動する。駆動回路70は電源130と電気的に接続され、電源130から供給される電力に基づいて駆動する。
ヘッドユニット120がボディ110に取り付けられることにより、連結部123および出力軸33が互いに連結され、出力軸33および連結部123が出力ブロック30の往復運動を可動刃122に伝達し得る。このため、ヘッドユニット120がボディ110に取り付けられた状態において出力ブロック30が往復運動することにより、可動刃122が出力ブロック30の往復運動に同期して固定刃121に対して直線的に往復運動する。
図2を参照して、振動型アクチュエーター10の構成について説明する。
振動型アクチュエーター10は、フレーム20等に加えて、互いに反対の方向に作用する反力を出力ブロック30に与える一対のばね50、および、出力ブロック30の運動情報の一例である出力ブロック30の変位を検出するセンサー80をさらに備える。出力ブロック30および対偶ブロック40は往復運動方向に広がるギャップを隔てて対向している。出力ブロック30および一対のばね50は振動系を構成している。
対偶ブロック40はフレーム20に固定されている。対偶ブロック40には、電磁石41が固定されている。電磁石41は、例えば焼結により形成されたコア42、または、電磁鋼鈑が積層されたコア42、および、コア42に巻き付けられたコイル43を備える。コイル43は駆動回路70と電気的に接続されている。
出力ブロック30は、ヘッドユニット120に対して往復運動できるように一対のばね50により支持されている。出力ブロック30には、出力ブロック30を駆動するための永久磁石である駆動用磁石31、および、出力ブロック30の変位をセンサー80に検出させるための検出用磁石32が取り付けられている。
駆動用磁石31は出力ブロック30の往復運動方向に並ぶ一対の磁極を有する。振動型アクチュエーター10によれば、駆動用磁石31および電磁石41のそれぞれにより形成される磁界が互いに影響を及ぼし合うように、出力ブロック30および対偶ブロック40の位置が設定される。
検出用磁石32は出力ブロック30の往復運動方向に並ぶ一対の磁極を有する。振動型アクチュエーター10によれば、検出用磁石32により形成される磁界がセンサー80に影響を及ぼすように、出力ブロック30に対するセンサー80の位置が設定される。
一方のばね50である第1のばね50は、出力ブロック30が第1の運動方向に運動するときに圧縮量が増加するように出力ブロック30とフレーム20との間に配置され、出力ブロック30およびフレーム20のそれぞれに固定されている。他方のばね50である第2のばね50は、出力ブロック30が第2の運動方向に運動するときに圧縮量が増加するように出力ブロック30とフレーム20との間に配置され、出力ブロック30およびフレーム20のそれぞれに固定されている。第1のばね50および第2のばね50は互いに同じ諸元に設定される。ただし、それぞれのばね50の製造上の公差等により各ばね50の実際の特性が互いに相違することがある。
出力軸33に負荷が作用していないとき、かつ、電磁石41に電流が供給されていないとき、第1のばね50の反力と第2のばね50の反力とが釣り合うことにより、対偶ブロック40に対する出力ブロック30の位置である相対位置が中立位置を取る。出力ブロック30が中立位置から第1の運動方向に運動することにより、出力ブロック30の第1の運動方向における変位が変化する。一方、出力ブロック30が中立位置から第2の運動方向に運動することにより、出力ブロック30の第2の運動方向における変位が変化する。
制御装置60は、駆動回路70を例えばPWM制御に基づいて制御することにより、出力ブロック30および一対のばね50を含む振動系が固有振動数で振動するように駆動回路70から電磁石41に供給される電流の周波数を調節する。制御装置60はさらに、制御対象である出力ブロック30の制御量をフィードバック制御する。制御装置60が実行するフィードバック制御の一例はPID制御である。このフィードバック制御では、制御量の一例である出力ブロック30の変位が目標値に収束するように、操作量である駆動回路70から電磁石41に供給される電流量を調節する。制御装置60が備える記憶部には、フィードバック制御を記述したプログラム、および、フィードバック制御等に用いられる各種の設定値が記憶されている。
駆動回路70は例えば単相フルブリッジ型のインバータを備える。このインバータは並列的に接続された2つのアームを備える。各アームは直列的に接続された2つのMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)を備える。各MOSFETが制御装置60から入力される制御信号SDに応じてオンまたはオフすることにより、駆動回路70から電磁石41に交流電流が供給される。
センサー80の一例はコイルである。センサー80はフレーム20に固定され、制御装置60と電気的に接続されている。出力ブロック30が対偶ブロック40に対して運動することにより、出力ブロック30に取り付けられている検出用磁石32も併せて運動する。このため、検出用磁石32により形成される磁界の影響によりセンサー80に誘導電流が流れる。センサー80は、出力ブロック30の変位に関する測定信号SXである誘導電流の電圧を制御装置60に入力する。
図3を参照して、制御装置60のフィードバック制御について説明する。
制御装置60は予め記憶されたプログラムを実行することにより、フィードバック制御に関する機能ブロックである検出部61、比較部62、および、調節部63を構築し、これらの機能ブロックにより出力ブロック30の変位を制御する。
検出部61は、センサー80が出力した測定信号SXに基づいて、出力ブロック30の運動情報である出力ブロック30の変位、速度、加速度、および、運動方向に関する測定値を算出する。振動型アクチュエーター10によれば、センサー80に流れる誘導電流の電圧が出力ブロック30の運動に応じて変化する。このため、検出部61は測定信号SXに基づいて出力ブロック30の運動情報に関する各種の測定値を算出することができる。
検出部61により算出された変位の測定値である変位測定値XA、速度の測定値である速度測定値XB、加速度の測定値である加速度測定値XC、および、運動方向の測定値である運動方向測定値XDは比較部62に入力される。
検出部61は、出力ブロック30の変位が第1の運動方向における最大変位に到達したタイミングを測定信号SXに基づいて検出し、そのときに変位測定値XAである第1の変位測定値XA1を算出する。また検出部61は、出力ブロック30の変位が第2の運動方向における最大変位に到達したタイミングを測定信号SXに基づいて検出し、そのときに変位測定値XAである第2の変位測定値XA2を算出する。
比較部62には、出力ブロック30が第1の運動方向に運動するとき、および、出力ブロック30が第2の運動方向に運動するとき、互いに同じ目標値XTが入力される。なお、制御装置60が備える記憶部は比較部62に入力される目標値TXを予め記憶している。この目標値TXは記憶部に予め記憶される設定値の一例である。
比較部62は、出力ブロック30の運動方向が切り替わる毎に、最後に算出された第1の変位測定値XA1と第2の変位測定値XA2とを比較し、そのうちの小さい値を操作量の調節に用いる調節用の変位測定値XAXに設定する。比較部62は、出力ブロック30が第1の運動方向に運動するとき、調節用の変位測定値XAXと目標値XTとの偏差ΔXを算出する。また比較部62は、出力ブロック30が第2の運動方向に運動するとき、同様に調節用の変位測定値XAXと目標値XTとの偏差ΔXを算出する。
このように、出力ブロック30が第1の運動方向に運動するとき、および、出力ブロック30が第2の運動方向に運動するとき、同一の調節用の変位測定値XAXおよび目標値TXに基づいて偏差ΔXが算出される。このため、第1の運動方向における偏差ΔXおよび第2の運動方向における偏差ΔXが互いに同じ値を持つ。
調節部63は、偏差ΔXが0に収束するように、駆動回路70から電磁石41に電流が供給される時間である電流供給時間を調節することにより、電磁石41に供給される電流量を調節する。また調節部63は、偏差ΔXに基づいて電流供給時間を設定し、運動方向測定値XDに基づいて電磁石41に流す電流の方向を設定する。調節部63はさらに、速度測定値XBまたは加速度測定値XCに基づいて、駆動回路70による電流の出力が開始されるタイミングを設定する。調節部63は、これらの情報に応じて駆動回路70に電流を出力させるための制御信号SDを生成し、生成した制御信号SDを駆動回路70に出力する。
電流供給時間は、往復運動の1周期において出力ブロック30が第1の運動方向に運動するとき、または、出力ブロック30が第2の運動方向に運動するときに、駆動回路70から電磁石41に電流が供給される時間である。
駆動回路70は調節部63から入力された制御信号SDに基づいて駆動し、電磁石41に電流を供給する。このため、駆動回路70から供給された電流により電磁石41が磁界を形成する。このとき、電磁石41により形成される磁界と駆動用磁石31により形成される磁界との関係により、出力ブロック30を第1の運動方向または第2の運動方向に運動させる駆動力が出力ブロック30に作用する。
制御装置60は、出力ブロック30が第1の運動方向に運動するとき、第1の運動方向に作用する駆動力である第1の駆動力が出力ブロック30に作用するように、電磁石41に流れる電流の方向を設定する。また制御装置60は、出力ブロック30が第2の運動方向に運動するとき、第2の運動方向に作用する駆動力である第2の駆動力が出力ブロック30に作用するように、電磁石41に流れる電流の方向を設定する。
図4を参照して、フィードバック制御のフローチャートについて説明する。制御装置60は、フローチャートに示される処理を所定の制御周期毎に繰り返し実行する。
ステップS11では比較部62が動作する。比較部62は、最後に算出された第1の変位測定値XA1および第2の変位測定値XA2を記憶部から読み出す。
ステップS12では比較部62が動作する。比較部62は、第1の変位測定値XA1と第2の変位測定値XA2とのうちの小さい値を判定し、判定した小さい値を調節用の変位測定値XAXに設定する。第1の変位測定値XA1が第2の変位測定値XA2よりも小さい場合、次に調節用の変位測定値XAXが更新されるまで、第1の変位測定値XA1が、第1の運動方向に対応する電流供給時間および第2の運動方向に対応する電流供給時間の調節に用いられる。一方、第2の変位測定値XA2が第1の変位測定値XA1よりも小さい場合、次に調節用の変位測定値XAXが更新されるまで、第2の変位測定値XA2が、第1の運動方向に対応する電流供給時間および第2の運動方向に対応する電流供給時間の調節に用いられる。
ステップS13では調節部63が動作する。調節部63は、出力ブロック30が第1の運動方向または第2の運動方向に運動するとき、ステップS12で設定された調節用の変位測定値XAXと目標値XTとの偏差ΔXを算出し、この偏差ΔXに基づいて電流供給時間を設定する。
ステップS14では調節部63が動作する。調節部63は、ステップS13で設定した電流供給時間、および、検出部61により算出された運動方向測定値XDに基づいて制御信号SDを生成し、生成した制御信号SDを駆動回路70に出力する。
ステップS15では検出部61が動作する。検出部61は、出力ブロック30が第1の運動方向に運動しているとき、測定信号SXに基づいて第1の変位測定値XA1等を算出し、算出した各測定値を記憶部に記憶する。また検出部61は、出力ブロック30が第2の運動方向に運動しているとき、測定信号SXに基づいて第2の変位測定値XA2等を算出し、算出した各測定値を記憶部に記憶する。
図5および図6を参照して、比較例のフィードバック制御について説明する。
ここでは、比較例の振動型アクチュエーターの一例として特許文献1の振動型アクチュエーターを取りあげる。この振動型アクチュエーターが次の第1〜第3の初期条件のもとで駆動した場合、以下のようにフィードバック制御が実行される。第1の初期条件は、第1のばねのばね定数が設計されたばねの諸元におけるばね定数よりも小さいことである。第2の初期条件は、第2のばねのばね定数が設計されたばねの諸元におけるばね定数よりも大きいことである。第3の初期条件は、出力ブロックに一定の負荷が加えられることである。
制御装置はフィードバック制御を開始した直後、例えば、駆動回路を制御することにより出力ブロックを第2の運動方向に運動させる。このとき制御装置は、所定のタイミングにおいて駆動回路からの電流の出力が開始され、かつ、電流供給時間の初期値に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路に制御信号を出力する。
この制御信号に基づいて駆動回路が電流を出力することにより、出力ブロックが第2の運動方向に運動し、出力ブロックの変位が目標値に接近する。比較例の振動型アクチュエーターによれば、第1のばねのばね定数が小さいため、電流供給時間の初期値に応じて電磁石に電流が供給されても、第2の運動方向における出力ブロックの最大変位が目標値に到達しない。
その後の一時刻である時刻t51において、制御装置は、センサーの測定信号に基づいて、出力ブロックの変位が第2の運動方向における最大変位に到達したことを検出し、第2の変位測定値と目標値との偏差である第2の偏差を算出する。制御装置は次に、所定のタイミングにおいて駆動回路からの電流の出力が開始され、かつ、電流供給時間の初期値に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路に制御信号を出力する。この制御信号は、最初に電磁石に供給された電流とは反対の方向に電流を流すための情報も含む。
その後の一時刻である時刻t52において、駆動回路が電磁石に電流を供給しはじめる。このため、出力ブロックに第1の駆動力が作用する。駆動回路は、時刻t52から電流供給時間が経過する時刻t53まで電磁石に電流を供給する。時刻t53において、駆動回路が電流の供給を停止することにより、それまで出力ブロックに作用していた第1の駆動力が作用しなくなる。
この振動型アクチュエーターによれば、第2のばねのばね定数が大きいため、電流供給時間の初期値に応じて電磁石に電流が供給されることにより、第1の運動方向における出力ブロックの最大変位が目標値を超える。
その後の一時刻である時刻t54において、制御装置は、センサーの測定信号に基づいて、出力ブロックの変位が第1の運動方向における最大変位に到達したことを検出し、第1の変位測定値と目標値との偏差である第1の偏差を算出する。制御装置は次に、先に算出した第2の偏差に基づいて新しい電流供給時間を設定し、所定のタイミングにおいて駆動回路からの電流の出力が開始され、かつ、設定した電流供給時間に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路に制御信号を出力する。この制御信号は、時刻t52〜t53の期間に電磁石に供給された電流とは反対の方向に電流を流すための情報も含む。
その後の一時刻である時刻t55において、駆動回路が電磁石に電流を供給しはじめる。このため、出力ブロックに第2の駆動力が作用する。駆動回路は、時刻t55から電流供給時間が経過する時刻t56まで電磁石に電流を供給する。時刻t56において、駆動回路が電流の供給を停止することにより、それまで出力ブロックに作用していた第2の駆動力が作用しなくなる。
その後の一時刻である時刻t57において、制御装置は、センサーの測定信号に基づいて、出力ブロックの変位が第2の運動方向における最大変位に到達したことを再び検出する。
そして制御装置は、時刻57以降において出力ブロックの変位が第1の運動方向または第2の運動方向の最大変位に到達する毎に、時刻t54〜t57の期間と同様の方法により第1の偏差または第2の偏差に基づいて電流供給時間を設定する。このため、出力ブロックに一定の負荷が加えられた状態においてフィードバック制御が継続されることにより、第1の運動方向に対応する電流供給時間が次第に短縮され、第2の運動方向に対応する電流供給時間が次第に延長される。
図6は、時刻t57以降においてフィードバック制御が継続されたことにより、第1の偏差および第2の偏差がそれぞれ0に収束した状態を示している。
時刻t57以降の一時刻である時刻t61において、制御装置は、センサーの測定信号に基づいて、出力ブロックの変位が第2の運動方向における最大変位に到達したことを検出し、第2の偏差を算出する。このときに算出される第2の偏差は実質的に0である。
制御装置は次に、所定のタイミングにおいて駆動回路からの電流の出力が開始され、かつ、そのときに設定されている電流供給時間に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路に制御信号を出力する。このときの電流供給時間は、電流供給時間の初期値、および、第2の運動方向に対応する電流供給時間よりも十分に短い。一例によれば、その電流供給時間が、フィードバック制御における電流供給時間の下限値を取ることがある。
駆動回路は、その後の一時刻である時刻t62から時刻t63までの期間において電磁石に電流を供給する。このとき、設定されている電流供給時間が短いことにより電磁石に供給される電流量が少ないため、出力ブロックに作用する第1の駆動力は、例えばフィードバック制御が開始された直後と比較して小さい。
その後の一時刻である時刻t64において、制御装置は、センサーの測定信号に基づいて、出力ブロックの変位が第1の運動方向における最大変位に到達したことを検出し、第1の偏差を算出する。このときに算出される第1の偏差は実質的に0である。
制御装置は次に、所定のタイミングにおいて駆動回路からの電流の出力が開始され、かつ、そのときに設定されている電流供給時間に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路に制御信号を出力する。このときの電流供給時間は、電流供給時間の初期値、および、第1の運動方向に対応する電流供給時間よりも十分に長い。一例によれば、その電流供給時間が、フィードバック制御における電流供給時間の上限値を取ることがある。
駆動回路は、その後の一時刻である時刻t65から時刻t66までの期間において電磁石に電流を供給する。このとき、設定されている電流供給時間が長いことにより電磁石に供給される電流量が多いため、出力ブロックに作用する第2の駆動力は、例えばフィードバック制御が開始された直後と比較して大きい。
以上のように各偏差が0に収束した状態において、出力ブロックが第1の運動方向に運動するときに出力ブロックに作用する負荷が増加した場合、第1の駆動力が小さいことに起因して第1の運動方向における最大変位が急激に低下する。このため、第1の運動方向における第1の変位測定値と目標値との偏差である第1の偏差が急激に増加する。
その後、フィードバック制御により第1の偏差が0に収束するように電流供給時間が調節されるものの、負荷が増加したときに発生した第1の偏差が大きいため、第1の偏差が0に収束するまでに比較的長い時間がかかる。このため、バリカンにおける毛の切断に関する能力が低下した状態が比較的長く継続されるおそれがある。なお、ここでは、各偏差が0に収束した状態を例に取りあげているが、各偏差が0に収束する前であっても、第1の駆動力および第2の駆動力の一方が他方に対して低下している場合に出力ブロックの負荷が増加したときには同様の状況が生じ得る。
図5および図7を参照して、制御装置60のフィードバック制御について説明する。
振動型アクチュエーター10が比較例の振動型アクチュエーターに与えられた上記3つの初期条件と同じ初期条件のもとで駆動した場合、以下のようにフィードバック制御が実行される。
制御装置60はフィードバック制御を開始した直後、例えば、駆動回路70を制御することにより出力ブロック30を第2の運動方向に運動させる。このとき制御装置60は、所定のタイミングにおいて駆動回路70からの電流の出力が開始され、かつ、電流供給時間の初期値に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路70に制御信号SDを出力する。
この制御信号SDに基づいて駆動回路70が電流を出力することにより、出力ブロック30が第2の運動方向に運動し、出力ブロック30の変位が目標値XTに接近する。振動型アクチュエーター10によれば、第1のばね50のばね定数が小さいため、電流供給時間の初期値に応じて電磁石41に電流が供給されても、第2の運動方向における出力ブロック30の最大変位が目標値XTに到達しない。
その後の一時刻である時刻t51において、制御装置60は、センサー80の測定信号SXに基づいて、出力ブロック30の変位が第2の運動方向における最大変位に到達したことを検出する。制御装置60は次に、時刻t51に算出した第2の変位測定値XA2と、第1の変位測定値XA1の初期値とのうちの小さい値を判定し、判定した小さい値を調節用の変位測定値XAXに設定する。ここでは、第1の変位測定値XA1の初期値が0を持つことから、第2の変位測定値XA2が調節用の変位測定値XAXに設定される。
制御装置60は次に、所定のタイミングにおいて駆動回路70からの電流の出力が開始され、かつ、電流供給時間の初期値に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路70に制御信号SDを出力する。制御信号SDは、最初に電磁石41に供給された電流とは反対の方向に電流を流すための情報も含む。
その後の一時刻である時刻t52において、駆動回路70が電磁石41に電流を供給しはじめる。このため、出力ブロック30に第1の駆動力が作用する。駆動回路70は、時刻t52から電流供給時間が経過する時刻t53まで電磁石41に電流を供給する。時刻t53において、駆動回路70が電流の供給を停止することにより、それまで出力ブロック30に作用していた第1の駆動力が作用しなくなる。
振動型アクチュエーター10によれば、第2のばね50のばね定数が大きいため、電流供給時間の初期値に応じて電磁石41に電流が供給されることにより、第1の運動方向における出力ブロック30の最大変位が目標値XTを超える。
その後の一時刻である時刻t54において、制御装置60はセンサー80の測定信号SXに基づいて、出力ブロック30の変位が第1の運動方向における最大変位に到達したことを検出する。
制御装置60は次に、時刻t54に算出した第1の変位測定値XA1と、時刻t51に算出した第2の変位測定値XA2とのうちの小さい値を判定し、判定した小さい値を調節用の変位測定値XAXに設定する。図示された例によれば、第2の変位測定値XA2が第1の変位測定値XA1よりも小さいため、第2の変位測定値XA2が引き続き調節用の変位測定値XAXに設定される。
制御装置60は次に、調節用の変位測定値XAXと目標値XTとの偏差ΔXを算出し、この偏差ΔXに基づいて電流供給時間を設定する。制御装置60は次に、所定のタイミングにおいて駆動回路70からの電流の出力が開始され、かつ、設定した電流供給時間に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路70に制御信号SDを出力する。制御信号SDは、時刻t52〜t53の期間に電磁石41に供給された電流とは反対の方向に電流を流すための情報も含む。
その後の一時刻である時刻t55において、駆動回路70が電磁石41に電流を供給しはじめる。このため、出力ブロック30に第2の駆動力が作用する。駆動回路70は、時刻t55から電流供給時間が経過する時刻t56まで電磁石に電流を供給する。時刻t56において、駆動回路70が電流の供給を停止することにより、それまで出力ブロック30に作用していた第2の駆動力が作用しなくなる。
その後の一時刻である時刻t57において、制御装置60は、センサー80の測定信号SXに基づいて、出力ブロック30の変位が第2の運動方向における最大変位に到達したことを再び検出する。制御装置60は次に、時刻t57に算出した第2の変位測定値XA2と、時刻t54に算出した第1の変位測定値XA1とのうちの小さい値を判定し、判定した小さい値を調節用の変位測定値XAXに設定する。図示された例によれば、第2の変位測定値XA2が第1の変位測定値XA1よりも小さいため、第2の変位測定値XA2が引き続き調節用の変位測定値XAXに設定される。
制御装置60は次に、調節用の変位測定値XAXと目標値XTとの偏差ΔXを算出し、この偏差ΔXに基づいて電流供給時間を設定する。制御装置60は次に、所定のタイミングにおいて駆動回路70からの電流の出力が開始され、かつ、設定した電流供給時間に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路70に制御信号SDを出力する。
そして制御装置60は、時刻57以降において出力ブロック30の変位が第1の運動方向または第2の運動方向の最大変位に到達する毎に、時刻t54〜t57の期間と同様の方法により電流供給時間を設定する。このため、出力ブロック30に一定の負荷が加えられた状態においてフィードバック制御が継続されることにより、第1の運動方向に対応する電流供給時間、および、第2の運動方向に対応する電流供給時間が互いに同じ値を持ち、かつ、次第に延長される。
図7は、時刻t57以降においてフィードバック制御が継続されたことにより、第2の変位測定値XA2と目標値XTとの偏差である第2の偏差ΔX2が0に収束した状態を示している。
時刻t57以降の一時刻である時刻t71において、制御装置60は、センサー80の測定信号SXに基づいて、出力ブロック30の変位が第2の運動方向における最大変位に到達したことを検出する。制御装置60は次に、時刻t71に算出した第2の変位測定値XA2と、最後に算出した第1の変位測定値XA1とのうちの小さい値を判定し、判定した小さい値を調節用の変位測定値XAXに設定する。制御装置60は次に、調節用の変位測定値XAXと目標値XTとの偏差ΔXを算出し、偏差ΔXに基づいて電流供給時間を設定する。このときに算出される偏差ΔXは実質的に0である。
制御装置60は次に、所定のタイミングにおいて駆動回路70からの電流の出力が開始され、かつ、そのときに設定されている電流供給時間に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路70に制御信号SDを出力する。このときの電流供給時間は、電流供給時間の初期値よりも長い。
駆動回路70は、その後の一時刻である時刻t72から時刻t73までの期間において電磁石41に電流を供給する。このとき、設定されている電流供給時間が長いことにより電磁石41に供給される電流量が多いため、出力ブロック30に作用する第1の駆動力は、例えばフィードバック制御が開始された直後と比較して大きい。
その後の一時刻である時刻t74において、制御装置60はセンサー80の測定信号SXに基づいて、出力ブロック30の変位が第2の運動方向における最大変位に到達したことを検出する。制御装置60は次に、時刻t74に算出した第1の変位測定値XA1と、時刻t71に算出した第2の変位測定値XA2とのうちの小さい値を判定し、判定した小さい値を調節用の変位測定値XAXに設定する。図示された例によれば、第2の変位測定値XA2が調節用の変位測定値XAXに設定されるため、制御装置60により算出される偏差ΔXは、第1の変位測定値XA1と目標値XTとの偏差である第1の偏差ΔX1とは異なり実質的に0を持つ。
制御装置60は次に、偏差ΔXに基づいて電流供給時間を設定し、所定のタイミングにおいて駆動回路70からの電流の出力が開始され、かつ、設定した電流供給時間に応じて電流の出力が継続されるように駆動回路70に制御信号SDを出力する。このときの電流供給時間は、電流供給時間の初期値よりも長い。
駆動回路70は、その後の一時刻である時刻t75から時刻t76までの期間において電磁石41に電流を供給する。このとき、電流供給時間が長いことにより電磁石41に供給される電流量が多いため、出力ブロック30に作用する第2の駆動力は、例えばフィードバック制御が開始された直後と比較して大きい。
以上のように第2の偏差ΔX2が0に収束した状態において、出力ブロック30に作用する負荷が増加した場合を想定する。この場合、比較例の振動型アクチュエーターとは異なり出力ブロック30に作用する第1の駆動力が大きいため、第1の運動方向における最大変位が低下しにくい。このため、比較例の振動型アクチュエーターと比較して第1の運動方向における第1の偏差ΔX1が急激に増加しにくい。
そして、出力ブロック30の負荷が増加した後、第1の変位測定値XA1または第2の変位測定値XA2と目標値XTとの偏差ΔXが0に収束するように電流供給時間が調節される。この場合、負荷の増加にともなう第1の変位測定値XA1および第2の変位測定値XA2の低下量が比較例の振動型アクチュエーターよりも小さいため、偏差ΔXが比較的短い時間で0に収束する。このため、バリカン100における毛の切断に関する能力が低下しにくい。
このように、振動型アクチュエーター10によれば、第1の変位測定値XA1と第2の変位測定値XA2とのうちの小さい値が操作量である電流量の調節に用いられる。このため、各ばね50の実際の特性が互いに相違する等の理由により、第1の運動方向に対応する操作量および第2の運動方向に対応する操作量の一方が他方に対して小さな値に設定される状況が形成されにくい。このため、第1の駆動力および第2の駆動力の一方が、各ばね50の公差等の影響により、好ましい駆動力よりも小さい値に設定されるおそれが低くなる。このため、出力ブロック30に作用する負荷が増加しても変位と目標値TXとの偏差ΔXが増加しにくい。このため、負荷が変動しても出力ブロック30が安定した往復運動を維持できる。
なお、ここでは、第2の偏差ΔX2が0に収束した状態を例に取りあげているが、第1の偏差ΔX1が0に収束した状態において出力ブロック30の負荷が増加した場合であっても上記と同様の効果が得られる。さらに、第1の偏差ΔX1および第2の偏差ΔX2の一方が0に収束する前に出力ブロック30の負荷が増加した場合についても同様の効果が得られる。
振動型アクチュエーター10によればさらに以下の効果が得られる。
(1)第1の運動方向に対応する目標値TXおよび第2の運動方向に対応する目標値TXが、ばね50の諸元に基づいて互いに同じ値に設定される。このため、各ばね50の実際の特性を予め測定して、それぞれの特性に適合するように第1の運動方向に対応する目標値TXおよび第2の運動方向に対応する目標値TXを個別に設定する場合と比較して、プログラムを容易に構築できる。
(2)出力ブロック30の運動方向が切り替わる毎に、調節用の変位測定値XAXが更新される。このため、負荷の変動により第1の変位測定値XA1および第2の変位測定値XA2の関係が頻繁に変化する場合であっても、それらの測定値のうちの小さい値が調節用の変位測定値XAXに設定される状況が維持されやすい。このため、出力ブロック30が第1の運動方向または第2の運動方向に運動するときに偏差ΔXが急激に増加しにくい。このため、バリカン100における毛の切断に関する能力が一層低下しにくい。
(実施の形態2)
図8を参照して、実施の形態2の制御装置60について説明する。この制御装置60は、実施の形態1の制御装置60が実行するプログラムに代えて、以下に説明するプログラムを実行する点において実施の形態1の制御装置60と相違する。なお、実施の形態2の振動型アクチュエーター10によれば、実施の形態1の振動型アクチュエーター10により得られる効果と同様の効果が得られる。
ステップS21では比較部62が動作する。比較部62は、最後に算出した第1の偏差ΔX1および第2の偏差ΔX2を記憶部から読み出す。
ステップS22では比較部62が動作する。比較部62は、第1の偏差ΔX1と第2の偏差ΔX2とに基づいて、相対的に大きな操作量を設定させることに寄与する偏差を判定し、判定した偏差を操作量の調節に用いる調節用の偏差ΔXに設定する。
第1の偏差ΔX1および第2の偏差ΔX2の一方が正の偏差であり、他方が負の偏差である場合、負の偏差が調節用の偏差ΔXに設定される。第1の偏差ΔX1および第2の偏差ΔX2の両方が正の偏差である場合、絶対値が小さい偏差が調節用の偏差ΔXに設定される。第1の偏差ΔX1および第2の偏差ΔX2の両方が負の偏差である場合、絶対値が大きい偏差が調節用の偏差ΔXに設定される。
第1の偏差ΔX1が該当する偏差と判定された場合、次に調節用の偏差ΔXが更新されるまで、第1の偏差ΔX1が調節用の偏差ΔXに設定される。一方、第2の偏差ΔX2が該当する偏差と判定された場合、次に調節用の偏差ΔXが更新されるまで、第2の偏差ΔX2が調節用の偏差ΔXに設定される。
ステップS23では調節部63が動作する。調節部63は、出力ブロック30が第1の運動方向または第2の運動方向に運動するとき、ステップS22で設定された調節用の偏差ΔXに基づいて電流供給時間を設定する。
ステップS24では調節部63が動作する。調節部63は、ステップS23で設定した電流供給時間、および、検出部61により算出された運動方向測定値XDに基づいて制御信号SDを生成し、生成した制御信号SDを駆動回路70に出力する。
ステップS25では検出部61が動作する。検出部61は、出力ブロック30が第1の運動方向に運動しているとき、測定信号SXに基づいて第1の変位測定値XA1等を算出し、算出した各測定値を記憶部に記憶する。また検出部61は、出力ブロック30が第2の運動方向に運動しているとき、測定信号SXに基づいて第2の変位測定値XA2等を算出し、算出した各測定値を記憶部に記憶する。
ステップS26では比較部62が動作する。比較部62は、出力ブロック30が第1の運動方向に運動しているとき、ステップS25で算出された第1の変位測定値XA1と目標値XTとに基づいて第1の偏差ΔX1を算出し、算出した第1の偏差ΔX1を記憶部に記憶する。また比較部62は、出力ブロック30が第2の運動方向に運動しているとき、ステップS25で算出された第2の変位測定値XA2と目標値XTとに基づいて第2の偏差ΔX2を算出し、算出した第2の偏差ΔX2を記憶部に記憶する。
(変形例)
各実施の形態に関する説明は、本発明の振動型アクチュエーターの制御装置等が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明の振動型アクチュエーターの制御装置等は、各実施の形態以外に例えば以下に示される各実施の形態の変形例を取り得る。
・制御装置60の変形例は、出力ブロック30の往復運動の1周期毎または複数の周期毎に、調節用の変位測定値XAXまたは調節用の偏差ΔXを更新する。
・制御装置60の変形例は、制御量として出力ブロック30の速度または加速度が設定されたフィードバック制御を実行する。
・制御装置60の変形例は、第1の運動方向における目標値XTと第2の運動方向における目標値XTとを互いに異なる値に設定する。
・制御装置60の変形例は、電流供給時間とは別のパラメーターを調節することにより、電磁石41に供給される電流量を調節する。
・制御装置60の変形例は、PID制御に代えて別のフィードバック制御を実行する。他のフィードバック制御の一例は、P制御、PD制御、または、PI制御である。
・制御装置60の変形例は、実施の形態1または2の制御装置60が実行するプログラムと実質的に同じ機能を持つ回路を備える。
・振動型アクチュエーター10の変形例は、駆動用磁石31に代えて出力ブロック30に取り付けられる電磁石を備える。この変形例に基づく別の変形例は、電磁石41に代えて対偶ブロック40に取り付けられる永久磁石を備える。これらの変形例に対応する制御装置60は、出力ブロック30の電磁石に供給される電流を電磁石41に供給される電流に準じて制御することにより出力ブロック30を往復運動させる。
・振動型アクチュエーター10の変形例は、電磁誘導式のセンサー80に代えて、出力ブロック30の変位を検知できる別のセンサーを備える。別のセンサーの一例は光学式のセンサーである。
・振動型アクチュエーター10の変形例は、出力ブロック30の運動情報である速度または加速度を検出するセンサーを備える。
・バリカン100の変形例は、ボディ110およびヘッドユニット120が一体化された構造を有する。
・電動装置の変形例はシェーバーまたは電動歯ブラシである。
本振動型アクチュエーターの制御装置等は各種の電動装置に適用可能であり、その一例はバリカン、シェーバー、または、電動歯ブラシである。
10 :振動型アクチュエーター
20 :フレーム
30 :出力ブロック
31 :駆動用磁石
32 :検出用磁石
33 :出力軸
40 :対偶ブロック
41 :電磁石
42 :コア
43 :コイル
50 :ばね
60 :制御装置
61 :検出部
62 :比較部
63 :調節部
70 :駆動回路
80 :センサー
100:バリカン
110:ボディ
120:ヘッドユニット
121:固定刃
122:可動刃
123:連結部
130:電源
140:定電圧源

Claims (11)

  1. 振動型アクチュエーターの制御装置であって、
    前記振動型アクチュエーターは、相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石とを備え、
    前記制御装置は、前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行し、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値、および、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値のうちの小さい値を用いて、前記第1の運動方向に対応する前記操作量および前記第2の運動方向に対応する前記操作量を調節する
    振動型アクチュエーターの制御装置。
  2. 振動型アクチュエーターの制御装置であって、
    前記振動型アクチュエーターは、相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石とを備え、
    前記制御装置は、前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行し、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値と前記目標値との偏差、および、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値と前記目標値との偏差の一方が正の偏差であり、他方が負の偏差であるとき、前記負の偏差を用いて、前記第1の運動方向に対応する前記操作量および前記第2の運動方向に対応する前記操作量を調節する
    振動型アクチュエーターの制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記出力ブロックが前記第1の運動方向または前記第2の運動方向に運動するときに前記電磁石に電流が供給される時間である電流供給時間を調節することにより前記操作量を調節する
    請求項1または2に記載の振動型アクチュエーターの制御装置。
  4. 前記振動型アクチュエーターは、前記電磁石に電流を供給する駆動回路をさらに備え、
    前記制御装置は、前記偏差に基づいて前記電流供給時間を調節し、前記電流供給時間に応じて前記駆動回路から前記電磁石に電流が供給されるように前記駆動回路を制御する
    請求項3に記載の振動型アクチュエーターの制御装置。
  5. 前記振動型アクチュエーターは、前記出力ブロックの変位、速度、および、加速度の少なくとも1つを検出し、その結果に応じて変化する測定信号を出力するセンサーをさらに備え、
    前記制御装置は、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときに検出された前記測定信号に基づいて、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値を算出し、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときに検出された前記測定信号に基づいて、前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値を算出する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の振動型アクチュエーターの制御装置。
  6. 前記操作量の調節に用いる前記測定値、または、前記負の偏差を所定の周期毎に更新する
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の振動型アクチュエーターの制御装置。
  7. 前記所定の周期が、前記出力ブロックの運動方向が切り替わる周期である
    請求項6に記載の振動型アクチュエーターの制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の制御装置を備える振動型アクチュエーター。
  9. 請求項8に記載の振動型アクチュエーターを備える電動装置。
  10. 振動型アクチュエーターを制御するプログラムであって、
    前記振動型アクチュエーターは、
    相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、
    往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、
    前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石と、
    前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行する制御装置と
    を備え、
    前記プログラムは、
    前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値である第1の測定値を前記制御装置に算出させるステップと、
    前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値である第2の測定値を前記制御装置に算出させるステップと、
    前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記操作量を前記第1の測定値および前記第2の測定値のうちの小さい値に基づいて前記制御装置に調節させるステップと、
    前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記操作量を前記小さい値に基づいて前記制御装置に調節させるステップと
    を含む
    振動型アクチュエーターのプログラム。
  11. 振動型アクチュエーターを制御するプログラムであって、
    前記振動型アクチュエーターは、
    相対的に第1の運動方向および第2の運動方向に往復運動する一対の磁性ブロックである出力ブロックおよび対偶ブロックと、
    往復運動できるように前記出力ブロックを支持するばねと、
    前記一対の磁性ブロックの少なくとも一方に取り付けられる電磁石と、
    前記出力ブロックおよび前記ばねを含む振動系が振動するように前記電磁石に供給される電流を制御し、制御量である前記出力ブロックの変位、速度、または、加速度に関する測定値と前記制御量の目標値との偏差に基づいて、操作量である前記電磁石に供給される電流量を調節するフィードバック制御を実行する制御装置と
    を備え、
    前記プログラムは、
    前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記測定値と前記目標値との偏差である第1の偏差を前記制御装置に算出させるステップと、
    前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記測定値と前記目標値との偏差である第2の偏差を前記制御装置に算出させるステップと、
    前記第1の偏差および前記第2の偏差の一方が正の偏差であり、他方が負の偏差であるとき、前記出力ブロックが前記第1の運動方向に運動するときの前記操作量を前記負の偏差に基づいて前記制御装置に調節させるステップと、
    前記出力ブロックが前記第2の運動方向に運動するときの前記操作量を前記負の偏差に基づいて前記制御装置に調節させるステップと
    を含む
    振動型アクチュエーターのプログラム。
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