JP2015210851A - 真空開閉装置の放電検出装置及び放電検出方法 - Google Patents

真空開閉装置の放電検出装置及び放電検出方法 Download PDF

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【課題】真空バルブの真空度低下や真空バルブの絶縁部材等の絶縁劣化を判定することができる真空開閉装置の放電検出装置を得る。【解決手段】遮断器1の真空バルブ16は容器13に収容されている。真空バルブ16に発生した放電による電磁波をアンテナ2で検出して、分波部4、検波部5でピーク値S3を求める。計数部6にて所定時間Δtの間にピーク値S3が所定の閾値Kを越える超過数Nnを計数する。この動作をM回繰り返し、M個の超過数データXn(n=1〜M)を得る。判定部7は、このM個の超過数データX1〜XMのうちその超過数が閾値Cを越えるデータ数Dを求め、割合γ=D/Mが所定値Gよりも大きい場合は真空バルブ16の真空度低下と判定し、割合γが所定値G以下の場合は絶縁部材等の絶縁劣化と判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、真空開閉装置の放電検出装置及び放電検出方法に関する。
真空バルブは、固定接点とこの固定接点に対向して配置された可動接点との一対の接点を備え、一対の接点は、接点の周囲が真空に保たれた真空容器の中に配置されている。真空バルブの接点が投入されて主回路導体に電流が流れている状態から真空バルブの接点を開極して主回路に流れる電流を遮断する場合、真空容器内の真空度が高ければ真空の高い消弧能力により電流は遮断される。しかし、真空容器の亀裂発生や、金属・絶縁物に吸着していた気体分子の放出、さらには雰囲気ガスの透過などの要因によって真空容器内の真空度が低下すると、接点を開極する際に絶縁破壊が生じて電流を遮断できず、最悪の場合機器が破損する。そこで、真空バルブを用いた遮断器およびその周辺機器を破損させることなく真空バルブの状態を把握するため、真空容器内の真空度が劣化しているかを判定する真空度劣化監視装置が検討されてきた。
例えば、従来の真空開閉装置の放電検出装置としての真空度監視装置は、真空バルブとしての真空遮断器の真空度が劣化し、耐電圧性能が低下することで放電が起き、放電に伴う電磁波をプローブ又はアンテナによって検出することによって真空度の良否の判定を行う(例えば、特許文献1参照)。また、他の従来の真空開閉装置の放電検出装置としての絶縁診断装置は、放電時の音波を測定し、一定の時間帯において受信される放電回数を計数することを経時的に繰り返して実行し、得られたデータを統計処理して累積頻度分布から絶縁劣化診断を実施する(例えば、特許文献2参照)。さらに、他の従来の真空開閉装置の放電検出装置としての真空不良検出装置として、真空バルブの外沿面、遮断器内の絶縁部材等が経年劣化により放電が発生する可能性があり、この放電と真空度劣化による放電とを判別するため、0.1−0.2Torrでは半サイクルに1回放電が発生し、0.2−0.5Torrでは半サイクルに2回以上放電が発生し、絶縁劣化の場合は間欠的に放電が発生することから、真空度低下なのか絶縁劣化なのかを判断するものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開昭59−160924号公報(第4頁第13行〜第30行及び第13図) 特開昭60−010184号公報(第2頁左上欄第17行〜第3頁左下欄第13行及び第1図〜第4図) 特開平02−044624号公報(第3頁右下欄第5行〜第5頁左上欄第2行、第1図及び第2図)
特許文献1に記載された真空度監視装置においては、真空バルブ(真空遮断器)の真空度の良否の判定について記載されているが、絶縁劣化にともなう放電の検出方法や真空度劣化による放電との識別方法については考慮されていないという問題点があった。特許文献2に記載された絶縁診断装置では電気機器の固体絶縁物の絶縁診断について記載されているが、真空バルブ内の真空度低下の検知や真空バルブの絶縁物の絶縁劣化の検知については触れられていない。また、特許文献3に記載された真空不良検出装置においては、半サイクルに発生する放電回数で判別する場合、真空度低下時に発生する放電は必ずしも半サイクルに1回とは限らず、また0.1−0.5Torrの範囲でしか判別できず、0.1Torr以下もしくは0.5Torr以上の場合は、真空度低下か絶縁劣化なのか確認作業を行う必要があり、確認作業に時間がかかるという問題点があった。
この発明は前記のような問題点を解決するためになされたものであり、真空バルブの真空度低下や真空バルブの絶縁部材や真空バルブに接触して配置された接触絶縁部材の絶縁劣化を判定することができる真空開閉装置の放電検出装置を得ること及び放電検出方法を提供することを目的とする。さらに、真空度低下であれば真空バルブ内の真空度を求めることができ、絶縁劣化によるものであれば放電電荷量を求めることができる真空開閉装置の放電検出装置を得ることを目的とする。
この発明に係る真空開閉装置の放電検出装置においては、
主回路を開閉する真空バルブと前記真空バルブに接触して設けられた接触絶縁部材とを有する真空開閉装置の放電を検出するものであって、電磁波検出部と計数部と判定部とを有し、
前記電磁波検出部は、前記真空開閉装置における放電による電磁波の大きさを検出するものであり、
前記計数部は、前記電磁波の大きさが所定時間の間に予め設定された閾値を越えた数である超過数Nを計数する動作を所定回数M回繰り返しM個の超過数データを得、前記M個の超過数データのうちその超過数Nが所定値を越える超過数データのデータ数Dを求めるものであり、
前記判定部は、前記所定回数M回に対する前記データ数Dの割合γ=D/Mが所定値を越えるときは前記真空バルブの真空度低下と判定し、前記割合γが所定値以下のときは前記真空バルブの絶縁部材または前記接触絶縁部材の絶縁劣化と判定するものである。
この発明に係る真空開閉装置の放電検出方法においては、主回路を開閉する真空バルブと前記真空バルブに接触して設けられた接触絶縁部材とを有する真空開閉装置の放電を検出する方法であって、次の工程を有するものである。
ア.前記真空バルブにおける放電による電磁波の大きさを検出する工程。
イ.前記電磁波の大きさが所定時間の間に予め設定された閾値を越えた数である超過数Nを計数する動作を所定回数M回繰り返しM個の超過数データを得、前記M個の超過数データのうちその超過数Nが所定値を越える超過数データのデータ数Dを求める工程。
ウ.前記所定回数M回に対する前記データ数Dの割合γ=D/Mが所定値を越えるときは前記真空バルブの真空度低下と判定し、前記割合γが所定値以下のときは前記真空バルブの絶縁部材または前記接触絶縁部材の絶縁劣化と判定する工程。
この発明に係る真空開閉装置の放電検出装置は、以上のように構成されているので、真空バルブの真空度低下及び真空バルブの絶縁材料や真空バルブに接触して設けられた接触絶縁部材の絶縁劣化を判定することができる。
この発明に係る真空開閉装置の放電検出方法は、以上のような工程を有するので、真空バルブの真空度低下及び真空バルブの絶縁材料や真空バルブに接触して設けられた接触絶縁部材の絶縁劣化を判定することができる。
この発明の実施の形態1である真空開閉装置の放電検出装置の構成を示すブロック図である。 図2(a)は図1の真空開閉装置の放電検出装置を遮断器へ取り付けた状態を示す斜視図、図2(b)は真空バルブの支持状態の詳細を示す断面図である。 真空開閉装置の放電検出装置の動作を示すフローチャートである。 真空度低下時の超過数データを示す図である。 絶縁劣化時の超過数データを示す図である。 実施の形態2による真空開閉装置の放電検出装置の構成を示すブロック図である。 図6の真空度算出部の動作を示すフローチャートである。 電磁波のピーク値と真空バルブの真空度との関係を示す特性図である。 実施の形態3による真空開閉装置の放電検出装置の構成を示すブロック図である。 図9の放電電荷量算出部の動作を示すフローチャートである。 電磁波のピーク値と絶縁部材の劣化による放電電荷量との関係を示す特性図である。 実施の形態4による真空開閉装置の放電検出装置の構成を示すブロック図である。 図12の真空開閉装置の放電検出装置の動作を示すフローチャートである。 図13のステップS40の詳細を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1〜図5は、この発明を実施するための実施の形態1を示すものであり、図1は真空開閉装置の放電検出装置の構成を示すブロック図、図2(a)は図1の真空開閉装置の放電検出装置を遮断器へ取り付けた状態を示す斜視図、図2(b)は真空バルブの支持状態の詳細を示す断面図である。図3は真空開閉装置の放電検出装置の動作を示すフローチャート、図4は真空度低下時の超過数データを示す図、図5は絶縁劣化時の超過数データを示す図である。図1及び図2において、真空開閉装置としての遮断器1は、ブッシング10、容器13、真空バルブ16、駆動装置17を有する。ブッシング10は、碍管11とこの碍管11を貫通するブッシング導体12と電界緩和シールド14とを有する。接地電位である鋼板やアルミニウムなどの導体製の円筒状の容器13に主回路電流や事故電流を遮断する真空バルブ16が収容されている。容器13は、気密性を有し、絶縁ガスが封入されている。
真空バルブ16は、図2(b)に示すように、円筒形の絶縁筒16a、左右の端板16b,16c、固定電極16d、可動電極16e、ベローズ16fを有する。絶縁筒16aの軸方向両端に金属製の端板16b,16cが蝋付けされ、固定電極16dは左方の端板16bを気密に貫通して設けられており、可動電極16eは固定電極16dと対向配置されるとともに、右方の端板16cとの間に設けられた金属製のベローズに気密にかつ軸方向に移動可能に蝋付けされ、絶縁筒16aの内部は真空にされている。真空バルブ16は、図2(b)に示すように固定電極16d側が絶縁支持部材19を介して容器13の左方の内側面に固定支持されている。真空バルブ16の固定電極16d及び可動電極16eは、それぞれブッシング導体12に接続されている。なお、可動電極16eはブッシング導体12に対して摺動しながら軸方向に移動するようにされており,両者間の通電が可能となっている。
駆動装置17は、駆動装置本体17aと絶縁ロッド17bを有する。駆動装置本体17aは容器13の右方の端部の外側面(図2(a)参照)に固定され、絶縁ロッド17bを介して真空バルブ16の可動電極16eに結合され、可動電極16eを真空バルブ16の軸方向に駆動して固定電極16dと接離することにより開閉操作する。以上のように、真空バルブ16は、真空バルブ16に接触して設けられた接触絶縁部材としての絶縁支持部材19並びに絶縁ロッド17bにより対地電位の部材としての容器13及び駆動装置本体17aと絶縁されている。
また、容器13には外部と接続するためのブッシング10が取り付けられている。ブッシング導体12にその外周を一部覆う円筒形状の電界緩和シールド14が設けられている。電界緩和シールド14はブッシング導体12との間に容量成分をもつことから、ローパスフィルタとして働く。放電検出装置は、電磁波検出部としてのアンテナ2と放電検出装置本体110とを有する。アンテナ2は容器13の内部に設置されている。アンテナ2の受信感度の良い帯域を、前記電界緩和シールド(ローパスフィルタ)14のカットオフ周波数以下で、放電による電磁波の周波数帯域に設定する。放電検出装置本体110は、分波部4、検波部5、計数部6、判定部7、表示部8を有する。アンテナ2の出力側は信号線18により放電検出装置本体110の分波部4に接続されている。
次に、動作を説明する。容器13内で絶縁上の問題が生じた場合、例えば真空バルブ16における高電界部への金属異物の付着や、真空バルブ16周辺の固体絶縁部材(例えば可動電極を駆動する絶縁ロッド、セラミック製の真空容器等)の絶縁不良、真空バルブ16内での真空度劣化等が発生した場合、容器13内部で部分放電が発生し電磁波が放射される。この時、放電による電磁波はアンテナ2に伝播する。アンテナ2で受信された電磁波は、信号線18を介して、分波部4へ電磁波S1として入力される。分波部4によって、電界緩和シールド(ローパスフィルタ)14のカットオフ周波数以下の電磁波S2を取り出し、取り出された電磁波S2(例えば、周波数200〜300MHz)のピーク値(電圧)S3を検波部5によって取り出す。
以下、検波して取り出した電磁波S2のピーク値S3に基づいて真空バルブ16の放電検出を行う方法を図3のフローチャートにより説明する。図3において、初期化(測定回数n=1とおく)を行い(ステップS1)、計数部6により予め決められた時間である所定時間Δtを1回当たりの測定時間とし、所定時間Δt内にピーク値S3の大きさが予め設定した所定の閾値Kを越えた超過数Nnを計測し超過数データXn(Xn=Nn)を得る(ステップS2)。得られた超過数データXnは計数部6に記録される(ステップS3)。次にnに1を加え(ステップS4)、ステップS5からステップS2へ戻り、次の所定時間Δt内にピーク値S3の大きさが設定した閾値Kを越えた数を計測し超過数データXn+1を得る。この動作を予め決められた回数であるM回繰り返す(ステップS5)。
M回分の超過数データX1〜XMが得られると(ステップS5)、判定部7は超過数データX1〜XMのうちその超過数N1〜NMが閾値Cを越えるデータ数Dを求める(ステップS6)。次に、繰り返し回数Mに対するデータ数Dの割合γ=D/Mを求める(ステップS7)。割合γが予め決められた値である所定値G以上となる場合は放電が継続して発生していることから、真空バルブ16の真空度低下と判定する(ステップS9)。そうでない場合は、放電が間欠的に発生していることから、真空バルブ16の絶縁部材の絶縁劣化によるものと判定する。そして、判定結果を表示部8に表示する(ステップS11)。なお、以上のような判定に要する1サイクルの時間Tは、T=Δt×Mとなる。
次に、上記のようにして放電源すなわち放電の原因が真空度低下によるものか絶縁部材の絶縁劣化によるものか判定できる理由について以下に説明する。図4は、真空度低下時の実測した超過数データX1〜XMの超過数N1〜NM(M=60)を示す特性図であり、図5は絶縁劣化時の実測した超過数データX1〜XMの超過数N1〜NM(M=60)を示す特性図である。図4,5から真空度低下時は超過数Nn(n=1〜M)の値が大きい超過数データXnが継続して発生しているのに対して、絶縁劣化時は超過数Nnの値が零である超過数データXnが連続する区間や、超過数Nnの値が比較的小さい超過数データXnが連続する区間があることが分かる。この結果から、超過数データXnの超過数Nnが閾値Cを越えるデータ数Dを計数し、全体の繰り返し回数Mに対するデータ数Dの割合γから、放電源を判定することが可能となる。なお、図5においては、割合γが約0.87、図6においては割合γが約0.55である。
実施の形態2.
図6〜図8は実施の形態2を示すものであり、図6は真空開閉装置の放電検出装置の構成を示すブロック図、図7は真空度算出部の動作を示すフローチャート、図8は電磁波のピーク値と真空バルブ16の真空度との関係を示す特性図である。図6において、放電検出装置本体210は記憶部21と真空度算出部22とを有する。その他の構成については、図1に示す実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
次に、動作について図7により説明する。図7のフローチャートは、実施の形態1の図3のフローチャートのステップS9とステップS11との間に挿入されるものである。なお、記憶部21は、電磁波S2のピーク値(電圧)S3を常時記憶する。図3のステップS8においてγ(D/M)>Gか否か判定され、γ>Gであれば真空度低下と判定する(ステップS9)が、真空度低下と判定された場合、図7のステップS21において記憶部21に記憶された電磁波S2のピーク値S3に基づいて真空バルブ16の真空度を求める(詳細後述)。そして、求めた真空度を表示部8に表示する(ステップS22)。なお、ステップS21における真空度は図8に示す特性に基づいて求める。図8は容器13内に真空度を変更可能な真空バルブを設置し、真空度を変更しつつ、開極した状態の主電極(固定電極と可動電極)間に電圧を印加して放電させ、その際に容器13内に設置したアンテナ2で取得した電磁波S1を分波部4、検波部5を介して電磁波S2のピーク値S3(電圧)と真空バルブの真空度Pとの関係を求めた特性図である。両者の関係は、例えば最小二乗法等により回帰直線を算出し、この真空度Pと電磁波S2のピーク値S3との関係を真空度算出部22に記憶しておき、この回帰直線に基づき真空度Pを求める。
図8に示すようにアンテナからの電磁波のピーク値はほぼ真空度に比例する傾向にある。本形態により、アンテナからの電磁波のピーク値(大きさ)から真空バルブ内の真空度が判明するので、真空バルブの開閉が可能かすなわち主回路電流の遮断が可能か、真空バルブの交換が必要か等の判断が直ちに可能となり、放電発生時にその発生源を判定するための作業工程を削減し、作業時間を低減することができる。
実施の形態3.
図9〜図11は実施の形態3を示すものであり、図9は真空開閉装置の放電検出装置の構成を示すブロック図、図10は放電電荷量算出部の動作を示すフローチャート、図11は電磁波のピーク値と放電電荷量との関係を示す特性図である。図9において、放電検出装置本体310は真空度算出部22の代わりに放電電荷量算出部31とを有する。その他の構成については、図6に示す実施の形態2と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
次に、動作について図10により説明する。図10のフローチャートは、実施の形態1の図3のフローチャートのステップS10とステップS11との間に挿入されるものである。図3のステップS8においてγ(D/M)>G(Gは所定値)か否か判定され、γ>Gでなければ絶縁劣化と判定する(ステップS10)が、絶縁劣化と判定された場合、図10のステップS31において、記憶部21に記憶された電磁波S2のピーク値S3に基づいて放電の放電電荷量を求める(詳細後述)。求めた放電電荷量が問題ないレベルであれば(ステップS32)そのまま求めた放電電荷量を表示部8に表示し終了する(ステップS34)。そのレベルに問題があれば絶縁劣化の警報を発し(ステップS33)、求めた放電電荷量を表示部8に表示する(ステップS34)。絶縁劣化の可能性の高い絶縁部材として、真空バルブ16の絶縁筒16a、真空バルブ16に接触して設けられた接触絶縁部材としての絶縁支持部材19、絶縁ロッド17bが考えられるが、本実施の形態によればこれらのいずれが絶縁劣化しても検出が可能である。
図11は容器13内に予め絶縁劣化させた絶縁部材を設置し、課電電圧等を変更することで放電電荷量を変更しつつ、容器13内に設置されたアンテナ2で受信した電磁波の大きさ(ピーク値S3)と放電電荷量Qとの関係を測定した結果を示す特性図である。図11によれば、アンテナ2からの電磁波(ピーク値S3)は放電電荷量Qが大きいほど高くなる傾向がある。この測定結果を基に、実施の形態2で説明した真空度計算と同様に最小二乗法等により放電電荷量Qとアンテナ2からの電磁波のピーク値S3との関係を示す回帰直線を求めて放電電荷量算出部31に記憶しておき、この回帰直線を用いてピーク値S3から放電電荷量Qを求める。
以上のように、この実施の形態によれば放電電荷量Qが判明するので、絶縁部材がどの程度劣化しているのか、絶縁部材の交換が必要か等の判断が即時に可能となり、放電発生時の原因究明等の作業工程を削減することができる。
実施の形態4.
図12〜図14は、実施の形態4を示すものであり、図12は真空開閉装置の放電検出装置の構成を示すブロック図、図13は真空開閉装置の放電検出装置の動作を示すフローチャート、図14は図13のステップS40の詳細を示すフローチャートである。図12において、放電検出装置本体410は真空度算出部22と放電電荷量算出部31と開閉動作禁止部としてのロック部41とを有する。その他の構成については、図6に示す実施の形態2あるいは図9に示す実施の形態3と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
この実施の形態は、実施の形態2と実施の形態3とを組み合わせるとともに、ロック部41を設けて必要なときに真空バルブ16の開閉動作を禁止するようにしたものである。図13のフローチャートにおいて、ステップS1〜S7までは、実施の形態1と同様であるが、その後のステップS40における動作が異なる。ステップS40の詳細を示す図14において、ステップS8からステップS34までは実施の形態1〜3と同様のステップである。図14において、真空度算出部22で得られた真空度の計算結果が、所定の電流例えば遮断器1の定格電流を遮断可能な真空度でない、すなわち開極可能な真空度でない場合は(ステップS41)、ロック部41により駆動装置17が動作しないように図示しない開閉回路をロックして開閉動作を禁止し(ステップS42)、ロックした旨及び真空度低下の警報を発する(ステップS43)とともに、ロックした旨及び真空度を表示部8に表示する(ステップS45)。開極可能な真空度すなわち主回路電流は遮断可能であるが事故電流等定格電流を越える大きな電流は遮断できないおそれのある真空度であれば(ステップS41)、真空度低下の警報を発し(ステップS44)、真空度が低下し事故電流は遮断できないおそれのある旨及び真空度を表示部8に表示する(ステップS45)。
なお、前記各実施の形態では、電磁波S1のピーク値S3に基づいて真空バルブの放電の監視及び真空度や放電電荷量を求めるものを示したが、ピーク値S3から求めるものに限られるものではなく、電磁波S1を適宜処理して得られた別の形の電磁波の大きさに基づいて求めることもできる。
以上のように、この実施の形態によれば真空バルブの真空度が劣化して、負荷電流を遮断できないレベルすなわち開極した瞬間に閃絡するレベルになっている場合に、誤って開極することを防止できるので、より安全性を向上させることができる。また、負荷電流は遮断できるが事故電流等負荷電流を越える大きな電流は遮断できないおそれのあるレベルに真空度が低下した場合は、真空度劣化の警報を発してその旨報知するので、前広に対策が可能である。
なお、以上では、真空バルブ16が導体製の容器13に収容されているので容器13内に設置されたアンテナ2は、外部から電磁波ノイズが入らないので電磁波ノイズ対策が容易であるが、容器13に収容されていない場合であっても適用できる。また、以上では真空開閉装置が真空遮断器の場合について説明したが、真空電磁接触器等他の真空開閉装置であっても同様の効果を奏する。
また、本発明は、その発明の範囲内において、上述した各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変更、省略したりすることが可能である。
1 遮断器、2 アンテナ、6 計数部、7 判定部、8 表示部、13 容器、
16 真空バルブ、16a 絶縁筒、17 駆動装置、17b 絶縁ロッド、
19 絶縁支持部材、21 記憶部、22 真空度算出部、31 放電電荷量算出部、
41 ロック部、110,210,310,410 放電検出装置本体。

Claims (8)

  1. 主回路を開閉する真空バルブと前記真空バルブに接触して設けられた接触絶縁部材とを有する真空開閉装置の放電を検出するものであって、電磁波検出部と計数部と判定部とを有し、
    前記電磁波検出部は、前記真空開閉装置における放電による電磁波の大きさを検出するものであり、
    前記計数部は、前記電磁波の大きさが所定時間の間に予め設定された閾値を越えた数である超過数Nを計数する動作を所定回数M回繰り返しM個の超過数データを得、前記M個の超過数データのうちその超過数Nが所定値を越える超過数データのデータ数Dを求めるものであり、
    前記判定部は、前記所定回数M回に対する前記データ数Dの割合γ=D/Mが所定値を越えるときは前記真空バルブの真空度低下と判定し、前記割合γが所定値以下のときは前記真空バルブの絶縁部材または前記接触絶縁部材の絶縁劣化と判定するものである
    真空開閉装置の放電検出装置。
  2. 記憶部と真空度算出部とを有し、
    前記記憶部は、前記所定時間の間の前記電磁波の大きさを記憶する動作を前記所定回数M回繰り返すものであり、
    前記真空度算出部は、前記判定部が前記真空バルブの真空度低下と判定した場合に、前記記憶部に記憶された前記電磁波の大きさに基づいて前記真空バルブの真空度を求めるものである
    請求項1に記載の真空開閉装置の放電検出装置。
  3. 記憶部と放電電荷量算出部とを有し、
    前記記憶部は、前記所定時間の間の前記電磁波の大きさを記憶する動作を前記所定回数M回繰り返すものであり、
    前記放電電荷量算出部は、前記判定部が前記真空バルブの絶縁部材または前記接触絶縁部材の絶縁劣化と判定した場合に、前記記憶部に記憶された前記電磁波の大きさに基づいて放電電荷量を求めるものである
    請求項1に記載の真空開閉装置の放電検出装置。
  4. 記憶部と真空度算出部と放電電荷量算出部とを有し、
    前記記憶部は、前記所定時間の間の前記電磁波の大きさを記憶する動作を前記所定回数M回繰り返すものであり、
    前記真空度算出部は、前記判定部が前記真空バルブの真空度低下と判定した場合に、前記記憶部に記憶された前記電磁波の大きさに基づいて前記真空バルブの真空度を求めるものである
    前記放電電荷量算出部は、前記判定部が前記真空バルブの絶縁部材または前記接触絶縁部材の絶縁劣化と判定した場合に、前記記憶部に記憶された前記電磁波の大きさに基づいて放電電荷量を求めるものである
    請求項1に記載の真空開閉装置の放電検出装置。
  5. 開閉禁止部を有するものであって、
    前記開閉禁止部は、前記真空度に基づいて前記真空バルブの開閉動作を禁止するものである
    請求項2または請求項4に記載の真空開閉装置の放電検出装置。
  6. 前記真空開閉装置は、前記真空バルブを支持する絶縁支持部材及び前記真空バルブを駆動装置により開閉操作するための絶縁ロッドのうちの少なくとも一方を有するものであり、
    前記接触絶縁部材は、前記絶縁支持部材及び前記絶縁ロッドのうちの少なくとも一方である
    請求項1または請求項3または請求項4に記載の真空開閉装置の放電検出装置。
  7. 前記真空バルブは、絶縁性のガスが封入された容器に収容されたものであり、
    前記電磁波検出部は、前記容器内に設置されたものである
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の真空開閉装置の放電検出装置。
  8. 主回路を開閉する真空バルブと前記真空バルブに接触して設けられた接触絶縁部材とを有する真空開閉装置の放電を検出する方法であって、次の工程を有する真空開閉装置の放電検出方法。
    ア.前記真空バルブにおける放電による電磁波の大きさを検出する工程。
    イ.前記電磁波の大きさが所定時間の間に予め設定された閾値を越えた数である超過数Nを計数する動作を所定回数M回繰り返しM個の超過数データを得、前記M個の超過数データのうちその超過数Nが所定値を越える超過数データのデータ数Dを求める工程。
    ウ.前記所定回数M回に対する前記データ数Dの割合γ=D/Mが所定値を越えるときは前記真空バルブの真空度低下と判定し、前記割合γが所定値以下のときは前記真空バルブの絶縁部材または前記接触絶縁部材の絶縁劣化と判定する工程。
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