JP2015210438A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コロナ放電を用いた帯電装置を有した画像形成装置において、簡素・小型な構成で、主走査方向の画像濃度偏差を低減する。
【解決手段】トナー像が形成される像担持体21と対向配置され、コロナ放電により像担持体の表面20aを帯電させる帯電装置30を着脱する部位109に設けられた装着部85L、85Rと、装着部に装着され、帯電装置と当接することで帯電装置の位置を定める位置決め部材82と、装着部と位置決め部材の間に配置することで、主走査方向Dの少なくとも一方の端部における像担持体の表面と帯電装置の間の距離T1を調整可能なスペーサ81L、81Rを備えた位置調整装置80における、主走査方向の画像濃度偏差を低減するために必要なスペーサの増減枚数を、像担持体の表面に形成されたトナー像が転写される転写体15と対向し、主走査方向に並んで配置され、転写体のトナー像からトナー付着量検知手段201,202で検知したトナー付着量に基づき制御手段200で算出する。
【選択図】図17

Description

本発明は、複写機、FAX、プリンタ、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等の電子写真技術を用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置において、像担持体の表面を帯電させる帯電装置としてコロナ放電を用いた帯電装置が知られている。この帯電装置は、帯電ローラや帯電ブラシと比べて帯電バイアスの印加領域を広く確保できるので高速機に向いている。高速機は低中速機と比べて高画質が求められることが多く、帯電装置の長手方向となる主走査方向における画像濃度偏差に関しても要求レベルが高くなっている。主走査方向の画像濃度偏差を向上するための手法として、帯電装置と像担持体の表面との距離の主走査方向での偏差を低減することで、帯電後の像担持体の表面電位(帯電電位)の走査方向偏差を抑制する構成が検討されている。例えば特許文献1には、像担持体の帯電後の表面電位(帯電電位)の偏差を低減する目的で、電動駆動源を使用して帯電装置と像担持体の表面との距離の偏差を自動的に制御する構成が開示されている。
帯電装置と像担持体の表面との距離の主走査方向における偏差は画像濃度偏差となるが、これは部品や組立のバラツキ等により発生する事が多く、画像形成装置使用中に変動する可能性は低い。帯電装置の像担持体に対する距離の主走査方向の偏差の調整には、像担持体の表面と帯電装置間の距離を測定する測定装置、もしくは像担持体の帯電電位を測定する測定装置が必要であり、主に工場出荷前に行っている。
工場出荷後において帯電装置やプロセスカートリッジの交換が発生した場合、交換後の帯電装置と像担持体の表面との距離の調整が必要になる。現状では、画像形成装置で画像を印刷しながら作業者が調整する場合が多く、作業者の経験値に頼るところも大きく、調整作業が繁雑であった。すなわち、これまでは画像濃度偏差を削減できる原因・タイミングに制限があり、容易に工場出荷後において良好に調整できて画像濃度偏差を低減できることが要望されている。
特許文献1のように電動駆動源を用いる場合、主走査方向における画像濃度偏差を低減することは工場出荷後においても行えるが、設置スペースや電動駆動源の駆動力を帯電装置に伝えるための駆動伝達系の構成も必要となることから、省スペース化や構成の簡素化という点においては、改善の余地がある。
本発明では、コロナ放電を用いた帯電装置を有した画像形成装置において、簡素・小型な構成で、主走査方向の画像濃度偏差を低減することを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、トナー像が形成される像担持体と対向配置され、コロナ放電により像担持体の表面を帯電させる帯電装置を着脱する部位に設けられた装着部と、装着部に装着され、帯電装置と当接することで帯電装置の位置を定める位置決め部材と、装着部と位置決め部材の間に配置することで、像担持体の表面と帯電装置の間の距離を調整可能とするスペーサとを備えた位置調整装置と、像担持体の表面に形成されたトナー像が転写される転写体と対向し、同像担持体の主走査方向に並んで配置され、像担持体の表面のトナー付着量を検知する複数のトナー付着量検知手段と、トナー付着量検知手段で検知したトナー付着量に基づき、主走査方向のトナー付着量偏差を算出し、この偏差が小さくするためのスペーサの増減枚数を算出する制御手段を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、帯電装置を着脱する部位に設けられた装着部に装着され帯電装置と当接することで帯電装置の位置を定める位置決め部材と、装着部と位置決め部材の間に配置することで像担持体の表面と帯電装置の間の距離を調整可能なスペーサとを有するので、電動駆動源を用いることなく像担持体の表面と帯電装置の間の距離を調整することができ、簡素・小型な構成で帯電装置の像担持体に対する距離を容易に調整し、主走査方向の画像濃度偏差を低減することができる。また、主走査方向に並べて配置した複数のトナー付着量検知手段からのトナー付着量に基づき主走査方向のトナー付着量偏差を算出し、当該偏差を消滅させるために必要なスペーサの増減枚数を算出するので、工場出荷後において画像濃度偏差の調整が必要になった場合でも、測定装置等による画像濃度偏差の計測をすることなく、算出された増減枚数にスペーサの数を調整することで、主走査方向の画像濃度偏差を低減することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す全体構成図。 図1に示す画像形成装置の作像部の構成を示す模式図。 本発明に係る帯電装置の支持構成の説明する模式図。 本発明に係る帯電装置の外観を示す斜視図。 帯電装置の構成と像担持体との位置関係を離脱方向から見た拡大図。 帯電装置の構成を示す図であり、(a)はカバーを備えた前部の構成を下方から見た部分拡大斜視図、(b)はカバーを外した前部の構成を下方から見た部分拡大斜視図。 帯電装置の後部の構成を下方から見た部分拡大斜視図。 画像形成装置に設けられた帯電装置の装着部の構成と、位置調整装置の構成を示す部分拡大斜視図。 位置決め部材の構成を示す拡大図。 装着部にスペーサを装着した状態を離脱方向側から見た部分拡大図。 装着部にスペーサを装着した状態を離脱方向側から見た部分拡大斜視図。 装着部に位置決め部材と付勢部材を装着した状態を離脱方向側から見た部分拡大図。 装着部に位置決め部材と付勢部材を装着した状態を離脱方向側から見た部分拡大斜視図。 位置決め部材に形成した位置ずれ規制部の構成を装着方向側から見た部分拡大図。 位置決め部材に形成した位置ずれ規制部の構成を装着方向側から見た部分拡大斜視図。 位置調整装置によって帯電装置が位置決めされた状態を装着方向側から見た部分拡大図。 本発明に係る画像濃度偏差の調整に係る制御系の構成を示すブロック図。 トナー付着量検知手段の配置を説明する拡大図。 図17に示す制御手段で実行される画像濃度偏差の調整のフローチャート。 感光体主走査方向での画像濃度偏差の測定状態を示す特性図。 図20の状態から感光体主走査方向の後端側を制御した後の画像濃度偏差の測定状態を示す特性図。 画像形成装置に設けられた帯電装置の装着部の別な構成を示す部分拡大斜視図。 画像形成装置に設けられた位置調整装置の別な構成を示す部分拡大斜視図。 図23に示す位置調整装置の構成を示す拡大斜視図。 図23に示す位置調整装置の構成を装着方向側から見た部分拡大図。 図25のA−A線断面図。 画像形成装置に装着された帯電装置の前部の状態を示す部分拡大斜視図。 画像形成装置に装着された帯電装置の前部の状態を装着方向から見た部分拡大斜視図。 画像形成装置に装着された帯電装置の前部の位置調整装置による支持状態を装着方向から見た部分拡大斜視図。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図中、Y、M、C、Kは(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した構成部材に付す添え字であり、適宜省略あるいは、(Y、M、C、K)と表記する。
本発明の特徴は、帯電装置の像担持体に対する距離の主走査方向での偏差(画像濃度偏差)を、電動駆動源を用いずに低減可能にするとともに、工場出荷後においても任意に偏差を容易に調整可能とした点にある。
すなわち、本発明に係る画像形成装置は、
像担持体と対向配置され、コロナ放電により像担持体の表面を帯電させる帯電装置を着脱する部位に設けられた装着部と、記装着部に装着され、帯電装置と当接することで帯電装置の位置を定める位置決め部材と、装着部と位置決め部材の間に配置することで、像担持体の表面と帯電装置の間の距離を調整可能とするスペーサとを備えた位置調整装置と、
像担持体の表面と対向し、同像担持体の主走査方向に並んで配置され、像担持体の表面のトナー付着量を検知する複数のトナー付着量検知手段と、
トナー付着量検知手段で検知したトナー付着量に基づき、主走査方向のトナー付着量偏差を算出し、この偏差を消滅させるためのスペーサの増減枚数を算出する制御手段を備えている。
このように構成することで、モータ等の電動駆動源を用いることなく、小型・簡素な構成で帯電装置の像担持体に対する距離の主走査方向の偏差を容易に低減することができる。この結果、帯電後の像担持体の表面電位(帯電電位)の主走査方向の偏差を抑制することができるとともに、工場出荷後においても任意に画像濃度偏差を容易に調整することができる。
図1、図2を用いて画像形成装置の基本構成を説明する。図1は、カラー画像を形成する画像形成装置としての複写機の全体構成を示す概略図であり、図2は、複写機が備えている画像形成部としてのプロセスカートリッジの概略構成図である。複写機はイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の現像剤としてのトナーからカラー画像を形成する装置である。この複写機は、像担持体としてドラム状の感光体21Y、21M、21C、21Kを備えたプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20Kを有している。これらプロセスカートリッジ20(Y、M、C、K)は、複写機本体に対して着脱可能とされていて、必要に応じて交換作業や取り外してメンテナンスを行なえるように構成されている。
プロセスカートリッジ20(Y、M、C、K)の下方には、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト15を備えた中間転写ユニット10が配設されている。中間転写ベルト15は、複数のローラに巻き掛けられていて、感光体21Y、21M、21C、21Kの対向部位でそれぞれ同感光体表面に一次転写部材としての転写ローラ11Y、11M、11C、11Kにより接触されている。中間転写ベルト15は何れかのローラが回転駆動されることで、感光体表面21aに接触した状態で、図中時計周り方向に回転移動する。各感光体はそれぞれ反時計回り方向に回転する。
プロセスカートリッジ20(Y、M、C、K)は、感光体表面21aを帯電させる帯電装置30Y、30M、30C、30Kと、感光体表面21aに形成された潜像を各色トナーで可視化する現像装置40Y、40M、40C、40Kと、トナー像転写後の各感光体表面21aに残留するトナーをそれぞれ回収するクリーニング装置50Y、50M、50C、50Kを備えている。各プロセスカートリッジ20(Y、M、C、K)は、各構成が感光体周りにそれぞれ着脱可能に配置されている。感光体周りには、図2に示すように、感光体表面21aを保護するために、潤滑剤塗布装置60Y、60M、60C、60Kが、クリーニング装置50(Y、M、C、K)と隣接して配置されている。潤滑剤塗布装置60Y、60M、60C、60Kは、潤滑剤61Y、61M、61C、61Kを塗布する塗布ローラ62Y、62M、62C、62K及び塗布ブレード63Y、63、3C、63Kを備えている。
各プロセスカートリッジ20(Y、M、C、K)では、カラー画像を形成する場合の動作を説明する。
現像工程では、各帯電装置30(Y、M、C、K)により帯電された感光体表面21a上に、複写機本体に設置した潜像形成装置70からのレーザー光にて露光して静電潜像をそれぞれ形成する。形成された各静電潜像は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが充填されたトナーボトルから所定の補給量だけ補給される現像装置40(Y、M、C、K)によって各色のトナー像に現像されて可視化される。この可視化された各トナー像は、それぞれ各感光体21(Y、M、C、K)に中間転写ベルト15を接触させている転写ローラ11(Y、M、C、K)に転写バイアスを印加することによって中間転写ベルト15上に転写される。各感光体表面21a上に残留した転写後のトナーは、クリーニング装置50(Y、M、C、K)によりそれぞれ回収され、各クリーニング装置内の搬送経路を通り、複写機本位に設置された図示しない廃トナー回収容器に搬送される。各感光体表面21aはクリーニング装置50(Y、M、C、K)によりそれぞれ残留したトナーを回収されたのち、潤滑剤塗布装置60(Y、M、C、K)により潤滑剤61(Y、M、C、K)がそれぞれ塗布され、表面に保護層が形成される。
転写工程では、中間転写ベルト15上に、各プロセスカートリッジ20の感光体21からイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が順次転写されていく。このとき各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト15上で同じ位置に重ねて転写されるように、回転方向上流側から下流側にかけてタイミングがずらされている。中間転写ベルト15上に形成された画像は、図1に示すように、転写部材としての2次転写ローラ17と、これと対向配置された対向ローラ16とで中間転写ベルト15を挟み込むことで形成される二次転写部の位置まで搬送される。二次転写部では、給紙手段45から給紙されてレジストローラ14で画像位置にタイミングを合わせて搬送されてきた記憶シートとしての用紙46に中間転写ベルト15上のトナー像が一括して二次転写される。中間転写ベルト15上に残留した二次転写後のトナーは、中間転写ベルト15用のベルトクリーニング装置18により回収され、プロセスカートリッジのクリーニング装置と同様に、複写機本体に設置の廃トナー回収容器に搬送される構成となっている。
トナー像が二次転写された用紙46は、搬送手段19によって周知の定着装置90に搬送され、定着装置90内を搬送されながら熱と圧力が加えられることで熱定着されて、排紙ローラ91により装置外へと排紙される。
次に本発明の主要部となる帯電装置とその周囲の構成について説明する。なお、各色の帯電装置の構成は、同一構成であるので、ここでは(Y、M、C、K)の添え字を省略して1つの構成を用いて説明する。
まず、感光体21の支持構造について図3を用いて説明する。ドラム状の感光体21は、矢印Dで示す感光体21の軸線方向に位置するプロセスカートリッジ20の前面板101と後面板102に、その回転軸210の両端が玉軸受104、105によって回転可能に支持されている。本実施形態において、軸線方向Dとは主走査方向であり、帯電装置30の長手方向でもある。このため、軸線方向D、主走査方向D、長手方向Dと適宜使用する。図中、矢印D1は帯電装置30の装着方向を示し、矢印D2は帯電装置30の離脱方向を示す。玉軸受105側に位置する本体側面板103には、感光体駆動装置106が装着されている。感光体駆動装置106からは、駆動伝達部107が本体側面板103から突出して形成されている。本実施形態では、プロセスカートリッジ20が複写機本体に装着されると、後面板102に駆動伝達部107が挿入されて感光体駆動装置106からの駆動力が感光体21の回転軸210に伝達されるように構成されている。
帯電装置30は、図3に示すように、主走査方向Dに延在していて、主走査方向Dに位置する端部となる前部30aと後部30bとが、主走査方向Dに位置するプロセスカートリッジ20の前面板101と感光体駆動装置106の上面106aに着脱可能に装着されている。帯電装置30の前部30aには、図4に示すようにカバー31が装着されていて、着脱時には作業者がこのカバー31を持って、帯電装置30を図3に示す複写機の手前側から着脱する。本実施形態において、帯電装置30は、複写機本体への装着状態において、感光体21の回転軸210の軸線Oと平行となるように設置されていて、感光体表面21aと前部30a側と後部側30b(両端側)のそれぞれの距離T1、T2が同一とされている。すなわち、帯電装置30は、感光体21(感光体表面21a)との距離T1、T2の主走査方向への偏差がない状態で装着されている。ここでの偏差とは、距離T1と距離T2の差を示す。
帯電装置30は、コロナ放電方式のものを用いている。帯電装置30は、図5に示すように、高電圧が印加される複数のワイヤ32(本実施形態では3本)と、電圧が印加されるメッシュ状のグリッド電極33と、各ワイヤ32の対向電極となるケーシング34から主に構成されている。グリッド電極33は各ワイヤ32と感光体表面21aとの間に配置されている。ワイヤ32、グリッド電極33、ケーシング34は、ベース部35に装着されている。本実施形態において、ケーシング34は矢印Wで示す像担持体周面方向に3分割されていて、各分割された空間341、342、343内にワイヤ32をそれぞれ配置してベース部35に固定している。図5は、カバー31を取り外した状態を示している。なお、像担持体周面方向Wは主走査方向と直交する副走査方向である。本実施形態において、感光体表面21aと帯電装置30の間の距離T1、T2は、後述する位置調整装置80によって調整可能とされている。これは、帯電装置30と感光体表面21aとの距離T1、T2の主走査方向への偏差(T1−T2)は、部品や組立のバラツキ等により発生することがあるためである。この距離T1、T2は、帯電装置30の、像担持体周面方向Wにおける印加領域Rの略中央と、同中央から感光体21の回転軸210の回転中心Oとを結ぶ線分О1上の距離である。
図6(a)、図6(b)に示すように、帯電装置30の前部30aにおける像担持体周面方向Wに位置する下部には、載置部36L、36Rがそれぞれ形成されている。これら載置部36L、36Rには、載置面36La、36Raと、ガイド面36Lb、36Rbとがそれぞれ形成されている。載置部36L、36Rの間に位置するカバー31の下部31bには、シール部材としてのスポンジシール31cが下方に向かって突出するように設けられている。このスポンジシール31cは、帯電装置30が所定位置まで開口部109内に挿入されると、帯電装置30の前部30aと開口部109の下部109aとの隙間を遮蔽するものである。帯電装置30の所定位置とは、カバー31の中央部に形成されたレバーが開口部109周囲の前面板101に引っ掛かる位置である。なお、帯電装置30の後部30bには図示しないが給電用バネが配置されていて、帯電装置30を手前(離脱方向D2)側へ加圧している。帯電装置30の後部30bには、図7に示すように、像担持体周面方向Wに位置する両側に感光体駆動装置106の上面106aに載せられる突起部39L、39Rが形成されている。
次に、帯電装置30と感光体表面21aとの距離T1、T2の主走査方向(軸線方向D)での前後偏差を調整する位置調整装置80について説明する。
図8に示すように、感光体21を保持するプロセスカートリッジ2の前面板101には、帯電装置30を着脱するための開口部109が軸線方向Dに貫通して形成されている。開口部109の形状は、カバー31を装着した帯電装置30の概観形状と類似形状を成し、帯電装置30との間に隙間を形成できる大きさとされている。本実施形態において、開口部109は帯電装置30を着脱する部位を構成する。
位置調整装置80は、帯電装置30を着脱する開口部109に設けられた装着部85L、85Rと、位置決め部材82と、スペーサ81L、81Rと、位置決め部材82を装着部85L、85Rへ付勢する付勢部材としてのコイルバネ89L、89Rを有している。位置決め部材82は装着部85L、85Rに装着され、帯電装置30と当接することで帯電装置30の位置を定めるものである。スペーサ81L、81Rは装着部85L、85Rと位置決め部材82の間に配置することで、離脱方向D2側での感光体表面21aと帯電装置30の間の距離T1を調整可能とするものである。そして、この位置調整装置80は、感光体表面21aと帯電装置30の間の距離T1を、帯電装置30をプロセスカートリッジ20に装着したままの状態で、画像形成装置の手前側(離脱方向D2)側から調整可能に構成されている。
開口部109の下部109aには装着部85L、85Rが形成されている。装着部85L、85Rは、像担持体周面方向Wに位置する開口部109の両側109b、109cに配置されている。装着部85Lにはガイド部材となるピン86Lと、取付孔部85Laが設けられ、装着部85Rには、取付孔部85Raが設けられている。装着部85L、85Rには、図12、図13に示すボルト88L、88Rによって位置決め部材82が締結固定される。取付孔部85La、85Raは、離脱方向D2側に面し、前面板101を着脱方向Dに貫通する孔がその内部に形成されている。ピン86Lは、位置決め部材82を距離調整方向Eに移動可能に支持する際のガイドとして機能するもので、装着部85Lから離脱方向D2側に向かって突出して形成されている。装着部85L、85Rの上面85Lc、85Rcは、スペーサ81L、81Rの載置面として機能する。この載置面となる上面85Lc、85Rcと対向する開口部109の部位には、バネ掛け部109La、109Raがそれぞれ形成されている。
図8、図10、図11に示すように、スペーサ81L、81Rは板金製で、像担持体周面方向Wである幅方向に延びていて、帯電装置高さ方向である距離調整方向Eにおいて、位置決め部材82と装着部85L、85Rの上面85Lc、85Rcとの間に、その本体部81La、81Raが介挿される。本実施形態において、スペーサ81L、81Rはそれぞれ0.1mm厚としている。スペーサ81L、81Rによる距離T1、T2の偏差の調整は、1枚のスペーサ81L、81Rあるいは位置決め部材82と装着部85L、85Rの上面85Lc、85Rcの間に複数枚を挿入して調整することもできる。距離T1、T2の偏差によっては片側のスペーサだけを位置決め部材82Lと装着部85L又は位置決め部材82Rと装着部85Rの間に介挿する場合もある。
互いに対向するスペーサ81L、81Rの一方の端部81Lb、81Rbは、図10に示すように、像担持体周面方向Wの中央側に装着部85L、85Rから突出していて、断面L字形状に屈曲形成されている。この端部81Lb、81Rbは、図11に示すように、離脱方向D2に向かって装着部85L、85Rよりも突出した操作端81Lc、81Rcを有していて、作業者が、離脱方向D2側から手や工具で把持できるように形成されている。スペーサ81L、81Rは、装着部85L、85Rや位置決め部材82に固定されるものではなく、両者によって距離調整方向Eから挟み込まれることで保持される。
スペーサ81L、81Rの厚み方向は、図5に示すように、像担持体周面方向Wにおける印加領域Rの略中央と、同中央から感光体21の回転軸210とを結ぶ線分О1の方向と同じ方向である。すなわち、スペーサ81L、81Rの厚み方向は、図3に示す感光体表面21aと空間342に下方に位置するグリッド電極33の間の距離T1を増減する方向であり、距離調整方向Eである。
図8に示すように、樹脂製の位置決め部材82は、像担持体周面方向Wに位置する端部82b、82cに、位置決め部82L、82Rを有している。位置決め部82Lと位置決め部82Rは連結部82aによって連結されて一体化されている。位置決め部82Lには、ボルト挿通用の穴部820Lとピン86Lを挿通するためのピン穴821Lが形成され、位置決め部82Rには、ボルト挿通用の穴部820Rが形成されている。穴部820L、820R、ピン穴821Lは、距離調整方向Eに延びる長穴として形成されている。位置決め部材82は、図12、図13に示すようにピン86Lをピン穴821Lに挿通することで、感光体円周方向Wへの位置ずれが防止されるとともに、コイルバネ89L、89Rの伸縮範囲内で距離調整方向Eに移動可能に支持される。
図9に示すように、位置決め部材82の一方の端部82bは、コイルバネ89Lの付勢方向E2に対して直交する方向(離脱方向D)に空間87Lを隔てた2つの壁面82La、82Lbを有している。位置決め部材82の他方の端部82cは、コイルバネ89Rの付勢方向E2に対して直交する方向に空間87Rを隔てた2つの壁面82Ra、82Rbを有している。これら2つの壁面82La、82Lb及び壁面82La、82Lbは、それぞれ接合部82Lc、82Rcによって連結されていて、感光体円周方向Wから見たときに断面形状が略U字形状とされている。
位置決め部材82は、壁面82La、82Lb及び壁面82Ra、82Rbのそれぞれ間に、装着部85L、85Rを着脱方向Dから挟むように、上方から装着部85L、85Rに装着される。位置決め部材82は、装着状態において空間上面82Ld、82Rdと装着部の上面85Lc、85Rcとの間でスペーサ81L、81Rを保持する。離脱方向D2側に位置する壁面82Laと壁面82Raは、装着方向D1側に位置する壁面82Lbと壁面82bの距離調整方向Eへの全長H1よりも、距離調整方向Eへの全長H2が長くなるように形成されている。また、これら全長H1、H2は、位置決め部材82を装着部85L、85Rに装着し、コイルバネ89L、89Rによる付勢力に反発する方向E1への位置決め部材82の最大移動量Hよりも長く形成されている。つまり、位置決め部材82は、装着部85L、85Rに対して、コイルバネ89L、89Rによる付勢力に反発する方向E1に最大限移動させた時に、コイルバネ89L、89Rの付勢方向E2に対して直交する方向(離脱方向D)への移動が、壁面82La、82Lbと装着部85L及び壁面82Ra、82Rbと装着部85Rとの干渉により妨げられるように構成されている。
図8、図9に示すように、位置決め部材82の接合部82Lc、82Rcには、コイルバネ89L、89Rを支持する円柱状の突起部823L、823Rが、バネ掛け部109La、109Raに向かって突出して形成されている。この突起部823L、823Rは、位置決め部82Lと位置決め部82Rよりも感光体円周方向Wにおける外側に配置されている。突起部823L、823Rは、コイルバネ89L、89Rの一方の端部89La、89Raに軽圧入されてコイルバネ89L、89Rを自立保持する大きさに形成されている。このため、コイルバネ89L、89Rは突起部823L、823Rによって立設状態に保持される。コイルバネ89L、89Rの他方の端部89Lb、89Rbは、位置決め部材82を装着部85L、85Rに装着した際に、バネ掛け部109La、109Raによって支持される。このようにコイルバネ89L、89Rの両端が突起部823L、823Rとバネ掛け部109La、109Raに支持されることで、位置決め部材82は装着部85L、85Rに向かって付勢される。
位置決め部82Lと位置決め部82Rには、図8、図12、図13に示すように、帯電装置30の載置部36L、36Rの載置面36La、36Raとガイド面36Lb、36Rbに、帯電装置30の装着時に当接するフレーム載置面822La、822Raと側面ガイド面822Lb、822Rbがそれぞれ形成されている。フレーム載置面822La、822Raは、帯電装置30の装着時に帯電装置30の載置面36La、36Raが上方から乗せられることで、帯電装置30の上下方向への位置決めがなされる。ここでいう上下方向とは、帯電装置30の中央のグリッド電極33と感光体表面21aとの距離T1が増減する方向であり、距離調整方向Eである。側面ガイド面822Lb、822Rbは、帯電装置30の装着時に、フレーム載置面822La、822Raに帯電装置30の載置面36La、36Raがそれぞれ上方から乗せられたときに、帯電装置30のガイド面36Lb、36Rbと接触して、帯電装置30の像担持体周面方向W(副走査方向)への位置決めがなされる。
このような構成の位置調整装置80の開口部109への組付けについて説明する。
まず図8に示すようにプロセスカートリッジ2の前面板101の開口部109の下部109aの両端109b、109cに、装着部85Lと装着部85Rを上方から差し込んで設置する。
次に図10、図11に示すように、装着部85L、85Rの上面85Lc、85Rcに、スペーサ81L、81Rをそれぞれ操作端81Lc、81Rcが内側に来るように乗せる。次に位置決め部材82の突起部823L、823Rにコイルバネ89L、89Rを予め軽圧入して装着しておく。そして図12、図13に示すように、壁面82La、82Raが離脱方向D2側に位置するようにして、位置決め部82L、82Rを装着部85L、85R上に被せるとともに、ピン86Lをピン孔821Lに挿入する。本実施形態の場合、奥側の壁面82Lb、82Rbの全長H1が手前側の壁面82La、82Raの全長H2よりも短く形成されているので、位置決め部82L、82Rを装着部85L、85Rに被せる場合、離脱方向D2側から装着方向D1に向かって上方から落とし込むように装着することができるので、ピン86Lをピン孔821Lに容易に挿入することができる。そして、ボルト88L、88Rを離脱方向D2(装置の手前側)から穴部820L、820Rと取付孔部85La、85Raへ挿入し、壁面82Lb、82Rb側に配置した図示しないナットにそれぞれ締結することで、スペーサ81L、81Rと位置決め部材82が、前面板101の装着部85Lと装着部85Rに一体的に固定されて配置される。ナットを用いずに取付孔部85La、85Raに雌ネジを形成してナット88L、88Rを締め込むようにしてもよい。
工場出荷時において、帯電装置30と感光体表面20aとの距離T1、T2は、偏差が許容範囲内になるように調整されているので、スペーサ81L、81Rは設置せず、プロセスカートリッジ20の交換時あるいは帯電装置30の交換時にスペーサ81L、81Rを用いて距離T1、T2の偏差を調整するようにしてもよい。この場合、スペーサ81L、81Rは付属品として複写機に同梱すればよい。
帯電装置30を複写機本体に装着するには、図3に示すように手前側から開口部109内に帯電装置30の後部30b側を挿入し、装着方向D1に向かって押し込む。すると、帯電装置30が装着方向D1に移動し、カバー31の図示しないレバーが前面板101に接触することで、装着方向D1への移動が規制され、図16に二点鎖線で示すように所定の位置において軸線方向Dへの位置決めがなされる。所定の位置を占めると、帯電装置30の載置部36L、36Rが位置決め部材82の位置決め部82L、82R上に位置する。そして、帯電装置30の載置面36La、36Raがフレーム載置面822La、822Raと当接することで上下方向(距離T1が増減する方向であり距離調整方向E)への位置決めが行なわれ、ガイド面36Lb、36Rbが側面ガイド面822Lb、822Rbに当接することで像担持体周面方向Wへの位置決めが行なわれる。
このような位置調整装置80を前面板101に設けると、スペーサ81L、81Rの枚数をそれぞれ変更することで、帯電装置30の位置決め部材82に対する位置を調整することができる。つまり図3に示す帯電装置30の前部30aの感光体表面21aに対する距離T1を調整することができる。このため、従来のように、電動駆動源を用いることなく感光体表面21aと帯電装置30の前部30aの間の距離T1を調整することができる。このため、簡素・小型な構成で帯電装置30の感光体21に対する距離を調整し、主走査方向の距離の偏差を低減することができる。この結果、帯電後の感光体表面21aの電位の前後偏差を抑制し、画像濃度偏差を低減することができる。また、本実施形態では、帯電装置30の感光体表面21aに対する距離T1の調整を帯電装置30の長手方向(主走査方向)Dの片側のみで行って距離の偏差(画像濃度偏差)を低減できるようしたので、より小型化・簡素化することができる。さらに、位置決め部材82を装着部85L、85Rに向かって付勢するコイルバネ89L、89Rを備えているので、コイルバネ89L、89Rの付勢力によって位置決め部材82が装着部85L、85Rに押し付けられて、その位置が安定するとともに、上下方向(距離T1が増減する方向)へのずれが規制される。このため、距離T1と距離T2の偏差をより低減することができる。つまり、距離T1と距離T2の偏差を精度良く、容易に調整することができるので、画像濃度偏差を低減することができる。
また、コイルバネ89L、89Rの付勢力によって位置決め部材82が装着部85L、85Rに押し付けられた状態でボルト締結を行うことで、位置決め部材82を離脱方向D2(手前側)からのボルト締結で固定するにも関わらず、位置決め部材82の帯電装置30の高さ方向(距離調整方向E)の位置を正確にすることができる。なお、ボルト締結時に位置決め部材82にかかる回転力がコイルバネ89L、89Rによる付勢力よりも大きいと位置決め部材82が回転してしまう。このため、コイルバネ89L、89Rのバネ力(付勢力)は、ボルト締結時の回転力が加えられても位置決め部材82が回転しないように十分大きく設定しておくのが望ましい。
スペーサ81L、81Rの枚数を変更する際には、位置決め部材82を固定しているボルト88L、88Rを緩める。すると、位置決め部材82が距離調整方向Eに対して移動可能に支持されているので、位置決め部材82を持ち上げることで、位置決め部材82と装着部85L、85Rの間に空間が形成される。この空間内に新たなスペーサ81L、81Rの操作部81Lc、81Rcを持って位置決め部材82と装着部85L、85Rの間に空間内に挿入し感光体円周方向Wに動かして抜き差しした後、再度ボルト88L、88Rを締める。つまり、ボルト88L、88Rや位置決め部材82を完全に取り外さなくてもスペーサ81L、81Rの枚数を増減することができる。また、スペーサ81L、81Rは装着部85L、85Rと位置決め部材82間で挟んでいるだけで、ボルト88L、88Rによる固定はしていない。このため複写機移動時等の振動・衝撃によるスペーサ長手方向(感光体円周方向W)へのズレを防止するために、図14、図15に示すように、位置決め部材82の連結部81aから各装着部に向かって突出した突起825を設けてもよい。図14、図15では、装着部85L側の突起825のみを示す。この突起825はスペーサ81L、81Rが完全に位置決め部材82と装着部85L、85Rの間に挿入されたことを示す目印にもなる。つまり、スペーサ81L、81Rが十分に位置決め部材82と装着部85L、85Rの間に挿入されていない場合、突起825がスペーサ81L、81Rの本体部端部81La、81Raに乗ってしまい、位置決め部材82を締め付けできないだけでなく、場合によっては本体部81La、81Raが曲がってしまう。しかし、スペーサ81L、81Rが十分に位置決め部材82と装着部85L、85Rの間に挿入されている場合には、スペーサの屈曲した端部81Lb、81Rbが突起825と装着部85L、85Rの間に位置すると、位置決め部材82を締め付けすることができるとともに、突起825が本体部81La、81Raに乗ることもない。
本実施形態において、装着部85L、85Rは、着脱方向(主走査方向)D側に壁面82La、82Lbと壁面82Ra、82Rbが形成されているので、これら壁面によってスペーサ81L、81Rの短手方向(着脱方向D)へのズレを防止することができる。また、これら壁面が、位置決め部材82と装着部85L、85Rの間にスペーサ81L、81Rを挿入する際のガイド部材としても機能するので、スペーサ81L、81Rの枚数調整、すなわち増減作業を容易に行なえる。
本実施形態において、コイルバネ89L、89Rは位置決め部材82の突起部823L、823Rに軽圧入されて自立保持されているので、位置決め部材82と前面板101から外れて落下することを防止することができる。
本実施形態では、着脱方向D側に壁面82La、82Lと壁面82Ra、82Rbの全長H1、H2を、位置決め部材82の最大移動量Hよりも長く形成している。このため、ボルト88L、88Rが外された状態でも、コイルバネ89L、89Rが装着された状態で位置決め部材82を持ち上げた時に、位置決め部材82が装着部85L、85R(前面板101)から外れない。これは、コイルバネ89L、89Rの長さが密着高さになるまで位置決め部材82を持ち上げても、位置決め部材82の壁面82La、82Lbと壁面82Ra、82Rbが装着部85L、85R(前面板101)を離脱方向Dから挟んだ状態のためである。また、壁面82La、82Lbと壁面82Ra、82Rbが装着部85L、85R(前面板101)を挟んだ状態であると、スペーサ81L、81Rの落下も防止することができる。つまり、調整時や組立時に、位置決め部材82やスペーサ81L、81Rが装着部85L、85Rから落下することを防止できる。
一般に、複写機などの画像形成装置では、前面板101の上方に空間があることは珍しく、複写機本体の構造に係わる部品等が存在することが多い。このためプロセスカートリッジ20を複写機本体より引き出した後に偏差調整操作を行う場合も想定される。しかし、本実施形態では、前面板101の前側、すなわち、複写機本体の手前側(離脱方向D2)側から、プロセスカートリッジ20や帯電装置30を装着状態のまま、偏差調整操作をできる。このため、プロセスカートリッジ20を複写機本体から引き出すことなくスペーサ枚数の変更(増減)を容易に行うことができる。
一方、帯電装置30の後部30bは感光体21との位置ズレが小さい部品である感光体駆動装置106により下方から支持されているので、帯電装置30の後部30bの位置で距離T2が決められる。このように、帯電装置30の後部30bの感光体表面21aに対する距離T2を固定とし、帯電装置30の前部30aの感光体表面21aに対する距離T1をスペーサ枚数の変更により調整できる構成とすると、感光体表面21aに対する距離T1、T2の前後偏差を、より容易に調整して低減することができる。したがって、帯電後の感光体表面21aの電位の前後偏差を抑制し、主走査方向での画像濃度の安定化を図ることができる。
帯電装置30の後部30bを支持する部材としては、感光体駆動装置106の上面106aではなく、感光体21を保持するプロセスカートリッジの後面板102であってもよい。
本実施形態では偏差調整時の操作性から、帯電装置の前部30aの位置を調整することにしているが、位置調整装置80による位置調整は前部30a側に限定するものではない。例えば、プロセスカートリッジの後面板102や感光体駆動装置106の上面106aにスペーサ81を介して位置決め部材82を配置し、帯電装置の後部30bに載置部36L、36Rを形成して距離T2を調整可能としてもよい。あるいは、帯電装置の前部30aと後部30bの双方に載置部36L、36Rをそれぞれ形成し、スペーサ81と位置決め部材82を前面板101と後面板102又は感光体駆動装置106の上面106aに配置して距離T1、T2の双方を調整可能としてもよい。
本実施形態では、帯電装置30の前部30aを保持する位置決め部材82を、感光体21に近い感光体21を保持する前面板101で保持するので、帯電装置30の感光体表面21aに対する距離T1又は距離T2のバラツキが小さく、調整代を小さくすることができる。
調整代は多少大きくはなるが、装着部85L、85Rを複写機本体側板に形成して位置決め部材82と複写機本体側で保持しても構わない。さらに、本実施形態では1枚のスペーサの厚さtを0.1mmとしているが、必要な調整代や許容偏差に応じて適切な厚さtを選択するようにしても良い。
本実施形態では、偏差調整時の操作性から同一厚のスペーサ81の装着枚数を変更することで、距離T1を調整して画像濃度偏差を低減するようにしたが、厚みtの異なる数種類のスペーサ81を予め用意し、厚みtの異なるスペーサ81L、81Rを組み合わせて感光体表面21aに対する帯電装置30の位置を調整して距離T1又は距離T2あるいは双方を調整するようにしてもよい。例えばスペーサ81Lの厚さtを0.1mm、スペーサ81Lの厚さtを0.2mm厚とてもよい。あるいは、その逆でも良い。
本実施形態では、スペーサ811L、81Rを板金製としているので、帯電装置30の感光体表面21aに対する距離T1又は距離T2の変化を小さくすることができ、この距離の偏差をより低減(ゼロ)に近づけることができる。
また、図16に示すように、装着された帯電装置30を位置決め部材82に向かって付勢する付勢手段としての板バネ111を、開口部109の上部109dに配置しても良い。板バネ111を配置すると、帯電装置30の前部30aが、板バネ111によって位置決め部材82に付勢される。このため、上下方向(距離T1が増減する方向)へのずれがより規制されるため、距離T1と距離T2の偏差(画像濃度偏差)をより低減することができるので好ましい。
上述したように、この画像形成装置では、感光体表面21aと帯電装置30間の距離T1又は距離T2あるいは双方の主走査方向の偏差をスペーサ81の枚数により微調整可能にすることで、現像装置30の前部30aと後部30b側での画像濃度偏差を低減する位置調整装置80を備えている。この偏差の調整には感光体表面21aと帯電装置30間の距離を測定する装置、もしくは感光体21の表面電位(帯電電位)を測定する装置が必要であり、主に工場出荷前に行っている。また、工場出荷後に、各帯電装置30の交換あるいはプロセスカートリッジ20(Y、M、C、K)の交換を行った場合には、交換作業を行った作業者が交換した場所(ユーザ先)で距離の偏差調整を行うことで、最終的には画像濃度偏差の低減を行っている。工場出荷後の偏差調整作業の場合、作業者がテスト用に画像をプリントし、プリントされた画像の状態を目視して、その状態に応じてスペーサの枚数を変更して偏差を低減するように調整する。しかし、この調整作業は、作業者の経験値によるところが大きく、希望の画像となるまでプリントもしなければ成らず、煩雑であるばかりか、用紙46やトナーの消費にもつながってしまう。
また、主走査方向における画像濃度偏差の要因としては、感光体表面21aと現像装置30の距離T1、T2の偏差以外にも、プロセスカートリッジが備えている現像装置の現像剤担持体としての現像ローラの表面と感光体表面間の距離の偏差や、潜像形成装置70による感光体表面への書込み光量の偏差等もある。このため、これらを要因とする主走査方向の画像濃度偏差を低減することは位置調整装置80だけでは難しい。すなわち、画像濃度偏差を削減できる原因・タイミングには制限があり、容易に市場のユーザ先(工場出荷後)でも偏差調整できて画像濃度偏差を低減できることが要求されている。
そこで、本実施形態では、工場出荷後においても主走査方向における画像濃度偏差を容易に調整できるようにした。すなわち、画像形成装置は、図17に示すように、制御手段200と、トナー付着量検知手段としての複数のトナー付着量検知センサ201、202と、感光体表面21aの帯電電位を検知する電位検知手段としての電位検知センサ203と、表示手段としての表示パネル204と、制御手段200とを備えている。電位検知センサ203は、感光体表面21aと対向配置されていて、感光体表面21aの帯電電位を検知するものである。
制御手段200は、画像形成装置の作像プロセス全般を制御するとともに、トナー付着量を検知するための調整用のトナー像である階調パターンのトナーパッチを中間転写ベルト15に形成するように制御する周知の機能と、トナー付着量検知センサ201、202で検知された階調パターンのトナーパッチから得られるトナー付着量に基づき、主走査方向の画像濃度偏差を低減するために必要なスペーサ81L、81Rの増減枚数を算出する機能を備えている。制御手段200は、中央演算回路となるCPU200aと、記憶手段としてのROM200bとRAM200cを備えたコンピュータであって、偏差調整モードを有している。制御手段200は、偏差調整モードが設定されると、ROM200bに予め記憶されている偏差調整ルーチン207を実行する。
偏差調整ルーチン207は、階調パターンのトナーパッチのトナー付着量をトナー付着量検知センサ201、202で検知し、この検知結果に基づいて、感光体表面21aにおける画像領域Jの両端部近傍の画像濃度偏差と、単位電界当たりのトナー付着量を示す現像能力を算出し、最終的には、像濃度偏差を低減するために必要なスペーサ81L、81Rの増減枚数を算出し、算出結果を表示パネル204に表示する処理を実行するものである。そして階調パターンのトナーパッチのトナー付着量を検知し画像領域両端部近傍の画像濃度偏差と、単位電界当たりのトナー付着量を示す現像能力を算出する
制御手段200には、トナー付着量検知センサ201、202、電位検知センサ203、表示パネル204とともに、作像プロセスのうち、階調パターンのトナーパッチを形成するのに必要な中間転写ユニット10、プロセスカートリッジ20、潜像形成装置70の各駆動源220、221、222が信号線によって接続されている。これら駆動源には、現像バイアスや転写バイアス用の電源も含まれている。無論、制御手段200には、画像形成装置の他の構成も信号線を介して接続されているが、ここではスペーサ81L、81Rの増減枚数を求めるのに必要な構成だけを記載している。
トナー付着量検知センサ201、202は、図1に示すようにプロセスカートリッジ20Kと二次転写部の間の範囲において中間転写ベルト15と対向するように配置されている。トナー付着量検知センサ201、202は、図18に示すように、中間転写ベルト15上に形成された階調パターンのトナーパッチのトナー付着量を検知するもので、走査方向(感光体21の軸線方向)Dの複数箇所(本実施形態では2か所)において中間転写ベルト15のトナー像担持面となる表面15aと対向配置されている。トナー付着量検知センサ201は離脱方向D2(手前)側に、トナー付着量検知センサ202は装着方向D1(奥)側にそれぞれ配置されている。これらトナー付着量検知センサ201、202は、主走査方向(感光体21の軸線方向)Dに位置する中間転写ベルト15の画像領域Jの両端部にそれぞれ配置されている。
図17に示すように、表示パネル204は、例えば液晶ディスプレイであって、操作パネル205に設置されている。操作パネル205は、様々な指令を発する複数の操作部が設けられた電子基板であって、制御手段200に信号線を介して接続されている。操作パネル205は、各操作部をユーザや作業者(サービススタッフ)によって操作されることで、様々な指令を制御手段200に発している。この指令の中には、偏差調整モード設定指令が含まれている。この偏差調整指令モードは、偏差調整時に操作する偏差調整ボタン206を操作することで発せられる。
制御手段200は、偏差調整指令モードが設定されると、画像濃度偏差を低減するのに必要なスペーサ81L、81Rの増減枚数をトナー付着量に基づいて算出する偏差調整ルーチン207を実行する。偏差調整ルーチン207が実行されると、トナー付着量検知センサ201、202で検知されたトナー付着量に基づいて、主走査方向における画像濃度偏差を低減、好ましくはゼロとするのに必要なスペーサ81L、81Rの増減枚数が算出し、算出結果を表示パネル204に表示する処理を実行する。
このため、作業者は偏差調整ボタン206を操作することで、表示パネル204に表示される偏差調整作業に必要なスペーサ81L、81Rの増減枚数となるように、位置調整装置80に対してスペーサ81L、81Rの着脱作業を行なうだけで、主走査走行における画像濃度偏差を容易かつ簡素に低減することができる。
スペーサ81L、81Rは、画像濃度偏差に応じて増減することから、複写機本体には複数枚のスペーサ81L、81Rを収納可能なスペーサ収納部230を設けている。このため、工場出荷前だけでなく、工場出荷後のプロセスカートリッジ20や現像装置30の交換後において、必要に応じていつでも主走査方向における画像濃度偏差を容易かつ簡素に低減することができる。また、主走査方向の画像濃度偏差の低減手法では、トナー付着量に基づいて帯電装置30と感光体表面21a間の距離T1と距離T2の偏差を調整するので、現像ローラの表面と感光体表面21aとの間の距離の偏差や、書込み光量の偏差等に起因する画像濃度偏差も含めて低減することができる。さらに、トナー付着量検知センサ201、202や電位検知センサ203は、従来の画像濃度制御に使われているものを利用できるため、本発明を実施するために追加する必要は無く、複写機本体内のスペースを要することや構成が複雑になることもない。
次に制御手段200による偏差調整ルーチン207による処理内容について、図19のフローチャートに沿って説明する。
制御手段200は、ステップSP1においてトナー付着量を検知する処理を行う。ここでは、トナー付着量検知センサ201、202によりトナー付着量を検知し、検知されたトナー付着量情報をRAM200cに取り込む。
制御手段200は、ステップSP2においてトナー付着量の主走査方向の偏差を算出する処理を実行し、ステップSP3においてトナー付着量の主走査方向の偏差を感光体帯電電位に変換する処理を実行する。
制御手段200は、ステップSP4において、ステップSP3で変換した感光体帯電電位から帯電装置30と感光体表面の距離に変換する処理を実行し、ステップSP5おいて帯電装置30と感光体表面の距離からスペーサの増減の枚数を算出する処理を実行し、ステップSP6において表示パネル204に増減枚数を表示する処理を実行する。
図20は、ステップSP2において算出した主走査方向における画像濃度偏差を示すものである。図20において、トナー付着量は画像濃度として表示している。つまり、画像濃度が高い場合にはトナー付着量が多く、画像濃度が低い場合はトナー付着量が少ないことになる。図20において、破線は、画像濃度の主走査方向での目標値を示し、実線は、主走査方向における前側と奥側(離脱方向側と装着方向側)での偏差を示す。なお、この目標値は予め制御手段200のROM200bに記憶しているものである。
感光体表面21aの主走査方向における前側(帯電装置30の前部30a側)の画像濃度をMf、後側(帯電装置30の後部30b側)の画像濃度をMr、両者の画像濃度偏差をΔMとすると、ΔM=Mr−Mfとなる。本実施形態では位置調整装置80が帯電装置30の前部30aでの位置(距離T1)を調整可能して画像濃度Mfをスペーサ81L、81Rで調整可能としている。このため、位置調整装置80で後部30bでの位置(距離T2)での画像濃度Mrは調整できない。このため、制御手段200は、ステップSP2において、後側の画像濃度Mrが目標値となるように、帯電バイアス・現像バイアスを制御して感光体表面21aにおける後側の表面電位を制御して画像濃度Mrの画像濃度調整を行う。この際、感光体表面21aの表面電位(帯電電位)は電位検知センサ203によって検知され、制御手段200は、その検知された表面電位情報をRAM201cに随時記憶し、当該表面電位情報が目標値になるので表面電位制御を実行する。この画像濃度調整制御は、周知のものであり、制御手段200によって帯電バイアスと現像バイアスとを制御することで現像能力γを調整してトナー付着量を制御することで達成される。ここでは、帯電バイアスと現像バイアスとを変化させて目標値になったか否かを電位検知センサ203からの検知情報から判定し、目標値となるまで帯電バイアスと現像バイアスの値を増減制御する。このような画像濃度調整制御後のトナー付着量検知センサ202で検知した画像濃度(トナー付着量)を図21に示す。図21の例では、後端後において、画像偏差は同一としたまま、後端側の画像濃度Mrが目標値となるまで下げている。
ステップSP3では、ここでΔMと前側での現像能力γfから、画像濃度偏差に相当する帯電電位ΔVをΔV=ΔM/γfで算出する。つまり、感光体帯電電位に変換する。
ステップSP4において、前側のトナー付着量検知センサ201の位置での、ΔVに相当する帯電装置30と感光体表面間距離ΔH1はΔH1=ΔV/aで表され、aは予め制御手段200に設定された定数である。ここで図18に示すトナー付着量検知センサ201、202の2箇所間の主走査方向距離をL1、帯電装置の高さを決めている前側と後側の部分の間の距離をL2とすると、帯電装置の高さを決めている前部30aと後部30bの部分での帯電装置30と感光体表面間距離の偏差ΔH2を、ΔH2=ΔH1*L2/L1で求めて変換する。
ステップSP5では、スペーサ81L、81Rの厚みをtとすると、画像濃度偏差を0にするためのスペーサ増減枚数を、ΔH2/tとして算出し、ステップSP6では、このスペーサ増減枚数を表示パネル204上に表示する。
そして、作業者は、表示された枚数分のスペーサ81L、81Rを増減することで主走査方向における画像濃度偏差を低減することができるようになる。
本実施形態では、位置調整装置80により帯電装置30の前部30aの位置を調整可能しているので、メカ的に調整できない奥側の画像濃度Mrが目標値となるまで帯電バイアスや現像バイアスの制御を実行した。しかし、複写機本体の奥側に位置調整装置80を設けた場合には、メカ的に調整できない前側の画像濃度Mfが目標値となるまで帯電バイアスや現像バイアスの制御を実行すればよい。そしてステップSP3において、ΔMと後側での現像能力γrから、画像濃度偏差に相当する帯電電位ΔVをΔV=ΔM/γrで算出し、感光体帯電電位に変換する。
ステップSP4において、後側のトナー付着量検知センサ202の位置での、ΔVに相当する帯電装置30と感光体表面間距離ΔH1はΔH1=ΔV/aで表され、aは予め制御手段200に設定された定数である。ここでトナー付着量検知センサ201、202の2箇所間の主走査方向距離をL1、帯電装置の高さを決めている前側と後側の部分の間の距離をL2とすると、帯電装置の高さを決めている前側と後側の部分での帯電装置30と感光体表面間距離の偏差ΔH2をΔH2=ΔH1*L2/L1で求めて変換する。
ステップSP5では、スペーサ81L、81Rの厚みをtとすると、画像濃度偏差を0にするためのスペーサ増減枚数はΔH2/tとして算出し、ステップSP6では、この数値を表示パネル204上に表示する。そして、作業者が表示された枚数分のスペーサ81L、81Rを増減することで画像濃度偏差を低減することができるようになる。また算出されたスペーサ81L、81Rの増減枚数が表示パネル204に表示されるので、作業者が増減すべきスペーサ81L、81Rの枚数を容易に認識することができ、作業性が向上する。
また、本実施形態では、トナー付着量を基に帯電装置と感光体表面間の距離の偏差を調整しているので、帯電装置以外の現像装置や潜像形成装置70等に起因する画像濃度偏差も含めて低減することができる。
また、位置調整装置80を現像装置30の前部30aと後部30bとに設置した場合には、帯電バイアスと現像バイアス等を制御して画像濃度Mfと画像濃度Mrを補正するステップを省くことができる。
本実施形態では、トナー付着量検知センサ201、202を主走査方向に間隔を空けて配置しているので、主走査方向における画像濃度偏差を精度よく検知することができ、高精度にスペーサの増減枚数を算出することができる。
次に、位置調整装置80とは別な、帯電装置30と感光体表面21aとの距離T1又は距離T2の主走査方向での前後偏差(図像濃度偏差)を調整する位置調整装置280の構成について説明する。
図22、図23に示すように、感光体21を保持するプロセスカートリッジ2の前面板101に形成された開口部109の下部109aの両側近傍には、装着部285が形成されている。装着部285は、感光体周面方向Wに位置する開口部109の両側に設けられた固定部285L、285Rとガイド部材となるピン286L、286Rとを備えている。固定部285L、285Rは、図23に示すように位置調整装置280を固定するためのナット287とボルト288がそれぞれ装着される。ピン286L、286Rは、固定部285L、285Rよりも内側で開口部109よりに配置されていて、下部109aよりも上方に向かって突出して形成されている。ピン286L、286Rは少なくとも1枚以上のスペーサ281を装着できるようにその突出量が設定されている。ピン286L、286Rを開口部109寄りに配置するのは、位置調整装置280と開口部109との位置関係のずれを極力少なくして、距離T1、T2の偏差を少なくするためである。
位置調整装置280は、図23に示すように、スペーサ281と位置決め部材282を備えている。スペーサ281は図24に示すように、平面形状が略門型形状を成し、互いに対向する両端に取付部281L、281Rが形成されている。取付部281Lと取付部281Rには、ボルト挿通用の穴部810L、810Rと、ピン286L、286Rを挿通するためのピン穴811L、811Rがそれぞれ形成されている。一方のピン穴811Rは、感光体周面方向Wに延びる長穴として形成されていて、同方向へのスペーサ281と固定部285L、285Rとのバラツキを吸収できるように構成されている。スペーサ281は板金製の平板であって、ここではその厚さtを0.1mm厚としている。このような構成のスペーサ281は、図23、図25に示すように、取付部281Lと取付部281Rが、固定部285Lと固定部285Rに上方から載せられるとともに、開口部109の下部109aに、取付部281Lと取付部281Rをつなぐ連結部281cが載せられる。具体的には、取付部281L、281Rのピン穴811L、811Rにピン286L、286Rを挿入した状態で固定部285Lと固定部285Rと下部109a上にスペーサ281を装着する。
スペーサ281の厚み方向は、スペーサ81L、81R同様、感光体周面方向Wにおける印加領域Rの略中央と、同中央から感光体21の回転軸210とを結ぶ線分О1の方向と同じ方向である(図5参照)。すなわち、スペーサ281の厚み方向は、図3に示す感光体表面21aと空間342に下方に位置するグリッド電極33の間の距離T1を増減する方向である。
図24において、樹脂製の位置決め部材282は、平面形状が略門型形状を成し、互いに対向する両端に装着部282Lと装着部282Rが形成されている。装着部282Lと装着部282Rには、ボルト挿通用の穴部820L、820Rとピン286L、286Rを挿通するためのピン穴821L、821Rがそれぞれ形成されている。一方のピン穴821Rは、感光体周面方向Wに延びる長穴として形成されている。
装着部282Lと装着部282Rは、帯電装置30に形成した載置部36L、36Rが上方から落とし込まれることで、その下方から保持するとともに、位置決めを行なうものである。位置決め部材282は、装着部282Lと装着部282Rを、スペーサ281の取付部281Lと取付部281Rに上方から載せるとともに、装着部282Lと装着部282Rをつなぐ連結部282cを連結部281cに上方から載せることで、装着部285に装着される。具体的には、スペーサ281の穴部810L、810Rと穴部820L、820R、及びピン穴811L、811Rとピン穴821L、821Rとの位置を合わせピン穴821L、821Rにピン286L、286Rを挿入することで、プロセスカートリッジ2の前面板101の装着部285にセットして開口部109内に連結部281cと装着部282Lと装着部282Rを位置させる。そして図25に示すように、固定部285Lと固定部285Rにナット287をそれぞれ装着し、ボルト288を上方から穴部820L、820Rと穴部810L、810Rへ挿入してナット287にそれぞれ締結することで、スペーサ281と位置決め部材82が、前面板101の固定部285Lと固定部285Rに一体的に固定されて配置される。
装着部282Lと装着部82Rには、図23〜図25に示すように、帯電装置30の載置部36L、36Rの載置面36La、36Raとガイド面36Lb、36Rbに、帯電装置30の装着時に当接するフレーム載置面822La、822Raと側面ガイド面822Lb、822Rbそれぞれ形成されている。フレーム載置面822La、822Raは、帯電装置30の装着時に帯電装置30の載置面36La、36Raが上方から乗せられることで、帯電装置30の上下方向への位置決めがなされる。ここでいう上下方向とは、帯電装置30の中央のグリッド電極33と感光体表面21aとの距離T1が増減する方向である。側面ガイド面822Lb、822Rbは、帯電装置30の装着時に、フレーム載置面822La、822Raに帯電装置30の載置面36La、36Raが上方から乗せられたときに、帯電装置30のガイド面36Lb、36Rbと接触して、帯電装置30の感光体周面方向W(副走査方向)への位置決めがなされる。
一方、開口部109の上部109bには、図22、図23、図25に示すように、台座部310が形成されている。この台座部310には、装着された帯電手段30を位置決め部材282に向かって付勢する付勢手段としての板バネ311が装着されている。板バネ311は、その一端311aがボルト312で台座部310に締結されていて、他端311bが自由端とされている。一端311aと他端311bの間には、図26に示すように、前面板101よりも手前側に突出する屈曲部311cが形成されていて、他端311bが開口部109内において、カバー31に形成したばね当たり用リブ38に上方から圧接するように形成されている。この板バネ311の他端311bは、帯電装置30が所定の位置を占めた時に、ばね当たり用リブ38に圧接するように配置されている。
このような構成において、帯電装置30を複写機本体に装着するには、図3に示すように手前側から開口部109内に帯電装置30の後部30b側を挿入し、装着方向D1に向かって押し込む。すると、帯電装置30が装着方向D1に移動し、カバー31のレバーが前面板101に接触することで、装着方向D1への移動が規制され、図27、図28に示すように所定の位置において軸線方向Dへの位置決めがなされる。所定の位置を占めると、図29に示すように、帯電装置30の載置部36L、36Rが位置決め部材282の装着部282L、282R上に位置する。そして、帯電装置30の載置面36La、36Raがフレーム載置面822La、822Raと当接することで上下方向(距離T1が増減する方向)への位置決めが行なわれ、ガイド面36Lb、36Rbが側面ガイド面822Lb、822Rbに当接することで感光体周面方向Wへの位置決めが行なわれる。

このような位置調整装置280を前面板101に設けると、スペーサ281の枚数を変更することで、帯電装置30の位置決め部材282に対する位置を調整することができ帯電装置30の前部30aの感光体表面21aに対する距離T1を調整することができる。このため、従来のように、電動駆動源を用いることなく感光体表面21aと帯電装置30の前部30aの間の距離T1を調整することができる。このため、簡素・小型な構成で帯電装置30の感光体21に対する距離を調整し、主走査方向の偏差を低減することができ、この結果、帯電後の感光体表面21aの電位の前後偏差を抑制し、画像濃度の前後偏差を向上することができる。また、本形態では、帯電装置30の感光体表面21aに対する距離T1の調整を帯電装置30の長手方向の片側のみで行って偏差(画像濃度偏差)を低減できるようしたので、より小型化・簡素化することができる。さらに、帯電装置30の前部30aは、板バネ311によって位置決め部材282に付勢されているので、上下方向(距離T1が増減する方向)へのずれがより規制されるため、距離T1と距離T2の偏差を低減することができる。
位置調整装置280を用いる場合でも、帯電装置30の後部30bは感光体21との位置ズレが小さい部品である感光体駆動部106により保持されているので、帯電装置30の後部30bの位置で距離T2が決められる。このように、帯電装置30の後部30bの感光体表面21aに対する距離T2を固定し、帯電装置30の前部30aの感光体表面21aに対する距離T1をスペーサ枚数変更により調整できる構成とすることで、感光体表面21aに対する距離T1、T2の前後偏差を調整で、より簡単に調整して低減することができる。したがって、帯電後の感光体表面21aの電位の前後偏差を抑制し、画像濃度の前後偏差を向上することができる。
本実施形態では調整の操作性から、帯電装置の前部30aの位置を調整することとしているが、位置調整装置280の位置調整は前部30a側に限定するものではない。例えば、プロセスカートリッジの後面板102や感光体駆動装置106の上面106aにスペーサ281を介して位置決め部材282を配置し、帯電装置の後部30bに載置部36L、36Rを形成して距離T2を調整可能としてもよい。あるいは、帯電装置の前部30aと後部30bの双方に載置部36L、36Rをそれぞれ形成し、スペーサ281と位置決め部材282を前面板101と後面板102又は感光体駆動装置106の上面106aに配置して距離T1、T2の双方を調整可能としてもよい。
本実施形態では、帯電装置30の前部30aを保持する位置決め部材282を、感光体21に近い感光体21を保持する前面板101で保持しているので、帯電装置30の感光体表面21aに対する距離T1又は距離T2のバラツキが小さくなるため、調整代を小さくすることができる。
調整代は多少大きくはなるが、装着部285を複写機本体側板に形成して位置決め部材282と複写機本体側で保持しても構わない。さらに、本実施形態では1枚のスペーサ厚を0.1mmとしているが、必要な調整代や目標前後偏差に応じて適切な厚さを選択するようにしても良い。また調整の操作性から同一厚のスペーサ281の装着枚数を変更することで、距離T1を調整するようにしたが、厚みの異なる数種類のスペーサ281を用意し、厚みの異なるスペーサ281を組み合わせて感光体表面21aに対する帯電装置30の位置を調整して距離T1又は距離T2調整するようにしてもよい。
本形態では、スペーサ281を板金で形成しているので、帯電装置30の感光体表面21aに対する距離T1又は距離T2の変化を小さくすることができ、この距離の偏差をよりゼロに近づけることができる。
このような位置調整装置280を用いる場合でも、スペーサ81L、81Rに代えてスペーサ281の増減枚数を制御手段200によって算出することで、容易に市場のユーザ先(工場出荷後)でも偏差調整できて画像濃度偏差を低減することができる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、本発明を適用する画像形成装置は、上述のタイプの画像形成装置に限らず、他のタイプの画像形成装置であってもよい。すなわち、本発明を適用する画像形成装置は、複写機、ファクシミリの単体、あるいはこれらの複合機、これらに関するモノクロ機等の複合機であってもよい。本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
15 転写体
20(Y、M、C、K) 画像形成部
21(Y、M、C、K) 像担持体
21a 像担持体表面
30(Y、M、C、K) 帯電装置
80、280 位置調整装置
81L、81R、281 スペーサ
82、282 位置決め部材
85L、85R、285 装着部
101 像担持体を保持する部材
109 着脱する部位
200 制御手段
201、202 トナー付着量検知手段
203 電位検知手段
204 表示パネル
210 像担持体の回転軸
230 スペーサ収納部
D 主走査方向(着脱方向)
О1 線分
R 印加領域
T1、T2 像担持体の表面と帯電装置の間の距離
特開平3−101767号公報

Claims (5)

  1. トナー像が形成される像担持体と対向配置され、コロナ放電により前記像担持体の表面を帯電させる帯電装置を着脱する部位に設けられた装着部と、前記装着部に装着され、前記帯電装置と当接することで前記帯電装置の位置を定める位置決め部材と、前記装着部と前記位置決め部材の間に配置することで、主走査方向の少なくとも一方の端部における前記像担持体の表面と前記帯電装置の間の距離を調整可能なスペーサとを備えた位置調整装置と、
    前記像担持体の表面に形成されたトナー像が転写される転写体と対向し、前記主走査方向に並んで配置され、前記転写体のトナー像からトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、
    前記トナー付着量検知手段で検知したトナー付着量に基づき、前記主走査方向の画像濃度偏差を低減するために必要な前記スペーサの増減枚数を算出する制御手段を備えた画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記像担持体の表面と前記帯電装置の間の距離は、前記帯電装置の、像担持体周面方向における印加領域の中央部と、当該中央部から前記像担持体の回転軸とを結ぶ線分上の距離である画像形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
    前記制御手段に接続された表示手段を有し、
    前記制御手段は、算出されたスペーサの増減枚数を前記表示手段に表示する画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記トナー付着量検知手段で検知したトナー付着量に基づき主走査方向におけるトナー付着量偏差を算出し、
    算出したトナー付着量偏差を前記像担持体の表面の帯電電位に変換し、
    前記像担持体の表面の帯電電位を前記像担持体の表面と前記帯電装置の間の距離に変換し、
    当該像担持体の表面と前記帯電装置の間の距離と前記スペーサの厚さとからスペーサの増減枚数を算出する画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置において、
    前記トナー付着量検知手段は、前記主走査方向に位置する前記転写体における画像領域の両端側に配置されている画像形成装置。
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