JP2015207948A - 撮像素子及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】必要情報量まで画素数を低減する技術を、画素出力信号の混合処理を行うことにより。解像感を損なわずに効率的に実現する。【解決手段】同一列上の同色画素出力を、複数の垂直出力線に同時出力させて疑似的に画素混合させるとともに、異なる垂直出力線に出力されてきた画素出力毎に異なる増幅度にて増幅させた後、混合処理を行わせる。【選択図】図1
Description
本発明は、撮像素子及び撮像装置に関するものである。
撮像素子を用いた撮像装置としてデジタルカメラがあり、静止画に加えて動画撮影が可能であることが知られている。近年、撮像素子の多画素化により画像情報量が増加している一方、ユーザーからは静止画撮影時の高速連写、動画撮影時における高フレームレート・高解像化が要望されている。撮像素子の画素数は、昨今、優に1000万画素を超えているが、動画については、FULLHDフォーマットにて1920×1080の約200万画素、デジタルシネマにて4096×2160の約880万画素が必要情報量となっている。このため、動画撮影に際しては、動画撮影に合わせた画素数とするため、撮像素子からの画素信号を間引いて読み出す技術が公知としてあるが、間引きによるモアレの発生など画質劣化の要因となるため、解像感を損なわず必要情報量に画素数を低減化する画素加算処理の技術が提案されている。
特許文献1、特許文献2、及び、特許文献3は、画素加算処理の技術を開示する。まず、特許文献1では、撮像装置内の1つの画素列内に複数の垂直信号線を配し、複数行の同時読み出しを可能にすることで読み出し速度を高めている。また、画素加算時に、各垂直信号線に用意された信号読み出し用の保持容量を加算スイッチにより接続することで、各垂直線からの信号を加算平均処理する構成としている。
また、特許文献2では、画素加算を行う読み出しの際、複数行・列にマトリクス状に配置された複数画素に対して規則的なパータンの増幅度で画素信号を読み出すことで、ローパスフィルタ効果を得て画質劣化を抑えている。特許文献3では、垂直方向で加算処理する隣接同色画素を共通の浮遊拡散領域(FD容量)に繋がる構成とすることで、読み出し時間を長くせず、かつ、FDの寄生容量を大きくせずに画素加算を行うことを可能にしている。
上記のように画像加算処理が提案されているが、それぞれ問題を有している。特許文献1においては、垂直方向における加算処理は、加算行数分だけ画素列毎の垂直出力線が必要であり、また、それに合わせた保持容量も必用となることから、数多くの複数行の加算を行う構成としては好適でない。
特許文献2においては、画素配列中の垂直方向の加算は、詳細な説明は省かれているが垂直転送部を水平転送部と同等構成とすれば可能としているので、更に加算用の選択ライン及びスイッチ回路がさらに必要であり回路規模が大きくなる。
特許文献3では、垂直方向に加算する隣接同色画素は、共通の浮遊拡散領域(FD容量)に繋がっているため、その繋げる分の配線長が長くなり、結局は通常レイアウトより寄生容量を大きくすることになる。
そこで本発明は、画素出力信号の混合処理を効率的に実現するための技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、撮像素子であって、
複数の画素ブロックを有する撮像部と、
前記複数の画素ブロックの動作を制御する制御部と、
前記制御部による制御に応じて前記撮像部から出力された信号を処理する処理部と、
前記複数の画素ブロックのうち同一の列方向に配列された画素ブロックごとに設けられた、前記画素ブロックと前記処理部とを接続する第1の出力線及び第2の出力線と
を備え、
前記同一の列方向に配列された画素ブロックは、前記第1の出力線と第2の出力線とのいずれかに交互に接続され、
前記制御部は、前記同一の列方向に配列された画素ブロックにつき、前記第1の出力線に接続された少なくとも2つの画素ブロックと、該2つの画素ブロックに挟まれて位置する前記第2の出力線に接続された画素ブロックとを選択して、前記処理部へ信号を出力させ、
前記処理部は、前記第1の出力線に接続された少なくとも2つの画素ブロックからの第1の出力信号と、前記第2の出力線に接続された画素ブロックからの第2の出力信号とを混合することを特徴とする。
複数の画素ブロックを有する撮像部と、
前記複数の画素ブロックの動作を制御する制御部と、
前記制御部による制御に応じて前記撮像部から出力された信号を処理する処理部と、
前記複数の画素ブロックのうち同一の列方向に配列された画素ブロックごとに設けられた、前記画素ブロックと前記処理部とを接続する第1の出力線及び第2の出力線と
を備え、
前記同一の列方向に配列された画素ブロックは、前記第1の出力線と第2の出力線とのいずれかに交互に接続され、
前記制御部は、前記同一の列方向に配列された画素ブロックにつき、前記第1の出力線に接続された少なくとも2つの画素ブロックと、該2つの画素ブロックに挟まれて位置する前記第2の出力線に接続された画素ブロックとを選択して、前記処理部へ信号を出力させ、
前記処理部は、前記第1の出力線に接続された少なくとも2つの画素ブロックからの第1の出力信号と、前記第2の出力線に接続された画素ブロックからの第2の出力信号とを混合することを特徴とする。
本発明によれば、画素出力信号の混合処理を効率的に実現するための技術を提供することができる。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる撮像装置の構成を示す全体ブロック図である。該撮像装置は、例えばデジタルカメラ、デジタルビデオカメラとして実現することができる。また、それ以外に、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット端末などの任意の情報処理端末或いは撮像装置として実現することもできる。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる撮像装置の構成を示す全体ブロック図である。該撮像装置は、例えばデジタルカメラ、デジタルビデオカメラとして実現することができる。また、それ以外に、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット端末などの任意の情報処理端末或いは撮像装置として実現することもできる。
図1に示す撮像装置100において、撮像部101はCMOS型の撮像素子を有し、不図示の撮影レンズで結像された被写体像を光電変換して画像信号をする。AFE(Analog Front End)102は、撮像部101からの信号の増幅や黒レベルの調整(OBクランプ)などを行う信号処理回路である。タイミング発生部110からOBクランプタイミングやOBクランプ目標レベルなどを受け取り、それに従って処理を行う。そして、処理を行ったアナログ信号をデジタル信号に変換する。DFE(Digital Front End)103は、AFE102で変換された各画素のデジタル信号を受けて画像信号の補正や画素の並び替え等のデジタル処理などを行っている。
画像処理部105は、DFE103から得られた画像信号を現像処理した後、予測符号化処理を行って符号化データを生成し、コントローラ106を介して符号化データを記憶媒体109に記録する。また、記憶媒体109に記録された符号化データを復号処理して表示部108に画像を表示する。なお、コントローラ106は、撮像装置全体の動作を制御し、操作部107からの指示を受けて、タイミング発生部110に命令を送るなどの制御も行う。表示部108は、LCD等の表示装置である。また、記憶媒体109は、不揮発性の記憶媒体であって画像を記録するために用いられる。例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリなどを用いることができる。
メモリ104は、画像処理部105において実施される画像処理のための作業用メモリとして使用される。また、撮像が続いて行われて現像処理が間に合わないときのバッファメモリとしても使用される。操作部107は、デジタルカメラを起動させるための電源スイッチ、及び測光処理、測距処理などの撮影準備動作開始やミラー、シャッターを駆動して撮像部101から読み出した信号を処理して記憶媒体109に書き込む一連の撮像動作の開始を指示するシャッタースイッチなどが含まれる。
次に、図2を参照して撮像部101における受光素子を含む画素ブロックの回路構成について説明する。本実施形態に対応する画素ブロックは、複数の受光素子によって単位画素を構成するCMOS型の撮像素子として構成される。光信号電荷を発生する光電変換素子であるフォトダイオード201は、この例ではアノード側が接地されている。フォトダイオード201のカソード側は、転送用トランジスタ202を介してフローティングディフュージョン206に接続されている。また、フローティングディフュージョン206は、増幅用トランジスタ204のゲートに接続されている。また、増幅用トランジスタ204のゲートには、これをリセットするためのリセット用トランジスタ203のソースが接続されている。リセット用トランジスタ203のドレインは、電源電圧VDDに接続されている。さらに、増幅用トランジスタ204は、ドレインが電源電圧VDDに接続され、ソースが選択用トランジスタ205のドレインに接続されている。
上記転送用トランジスタ202のゲート端子は信号Ptxにより駆動され、フォトダイオード201の信号をフローティングディフュージョン206及び増幅用トランジスタ204のゲートに転送する。リセット用トランジスタ203のゲート端子は信号Presにより駆動され、フローティングディフュージョン206及びフォトダイオード201をリセットする。選択用トランジスタ205のゲート端子は信号Pselにより駆動され、信号は端子Voutから出力される。端子Voutは、各画素ブロックの同一列において後述の図3の各々の垂直出力線に接続され、増幅用トランジスタ204は、選択用トランジスタ205を介して垂直出力線負荷と接続されることで、ソースフォロワアンプとして機能する。
図3は、撮像部101における撮像素子の構成例を示すブロック図である。画素領域300は、図2に示した画素ブロックがアレイ状に複数配列されている。同図中の画素ブロックは、ここでは説明を簡略化するため水平6画素、垂直8画素のみを示すが、水平・垂直方向に所定数繰り返し配置されることで画素領域300を構成しているものとする。なお、画素領域300における各画素ブロックの上には、図5に示すようなR,G,Bのカラーフィルタがベイヤー状に配置されている。
垂直シフトレジスタ301は、信号Presn、Ptxn、Pselnの各々を行選択線を介して画素領域300に出力し、各画素ブロックの動作(リセット、読み出し等)を制御する制御部として機能する。なお、Pres、Ptx、Pselの後に付加される番号nは、画素の配列された行番号に対応するものである。上述の行選択線は、同行に配列された各画素ブロックに共通に接続されている。つまり同一行においては、画素ブロックは行選択線に出力される各信号よって同一に選択されることになる。
各画素ブロックからの画素信号およびノイズ信号は、各垂直出力線308a〜308lを介して各々の負荷である定電流源307a〜307lに接続され、読み出し回路302a、302bにて読み出される。垂直出力線は、画素ブロックが配列された同一列上に複線(2線)が備えられており、画素ブロックの端子Voutの接続先が2行おきに異なる垂直出力線に接続されている。例えば1行目では垂直出力線308a、1行おいた3行目では垂直出力線308bに、さらに1行おいた5行目では、また垂直出力線308aに接続される。これはベイヤー上の同一色となる画素ブロックでは、同一列において交互に別垂直線に接続されていることになる。よって、ベイヤー配列における同色と関連づけられる画素ブロックについては、同一の列方向に配列され一方の垂直出力線に接続された2つの画素ブロックの間に、他方の垂直出力線に接続された1つの画素ブロックが挟まれて位置することとなる。同様に残り列においても、各画素ブロックの端子Voutが同一列の1行おきに異なる垂直出力線に接続される。
読み出し回路302a及び302bは、画素領域300からの出力信号である画素信号およびノイズ信号に対して、増幅および保持、画素加算などの処理を行う処理部として機能する。詳細は後述する。読み出し回路302a及び302bにて読みだされた画素信号は、水平転送トランジスタ303a〜303lを介して差動増幅器305a〜305dに出力され、ノイズ信号はもう一方の水平転送トランジスタ304a〜304lを介して差動増幅器305a〜305dに出力される。差動増幅器305a〜305dは、画素信号とノイズ信号との差分を出力する。また差動増幅器305a〜305dは、最終段読み出し回路に相当する。なお、水平シフトレジスタ306a、306bは、各列に応じた水平転送トランジスタ303a〜303lおよび304a〜304lに接続されており、順次オン/オフを制御することで、画素信号およびノイズ信号を差動増幅器305a〜305dへ順次転送し、最終出力として順次、画素信号が出力される。なお、水平転送トランジスタについても、撮像装置が持つ不図示の各列の垂直出力線分があり、水平シフトレジスタと接続、制御される。
図4は、図3に示した読み出し回路302aおよび302bにおける回路例を示す図である。図4については、例として、読み出し回路302aにおける画素3列分となる垂直出力線の6線分を示した図であり、画素数に応じて他列分についても同様に構成されている。読み出し回路302bも接続先が異なるだけであり、読み出し回路302aと同様の構成となっている。図中破線で囲まれた回路部分は同様の構成であるが、隣接する回路部分毎にて後述する帰還容量409、410の選択を行う選択トランジスタのオン/オフ制御信号の接続先が異なっており、隣接毎で異なる増幅度を設定することが可能となっている。
以下、代表として垂直出力線308aが接続される回路部分について主に説明を行う。各画素ブロックの端子Voutからの出力は、垂直出力線308aを介して容量408aに入力されクランプされる。オペアンプ407aは、容量408aと帰還容量409a、410aにより反転増幅アンプを構成しており、基準電圧VCOと、画素ブロックから読み出された画素信号又はノイズ信号との差分を増幅して出力する。
反転増幅アンプの増幅度は、信号pga1およびpga3にて選択される帰還容量410a、帰還容量409aの負荷容量値で決定される。選択トランジスタ402aは、信号pga3により帰還容量410aの接続のオン/オフを制御する。選択トランジスタ401aは、信号pga1により帰還容量409aの接続のオン/オフを制御する。
なお、画素ブロックの同一列に配されるもう一方の垂直出力線308bに接続される回路部では、帰還容量410bの接続のオン/オフを制御する選択トランジスタ402bは、別途、信号pga4が入力される。帰還容量409bの接続のオン/オフを制御する選択トランジスタ401bは、別途、信号pga2が入力される。上記構成により、同一列で異なる垂直出力線からの画素出力は、異なる増幅度で読みだすことが可能となっている。クランプトランジスタ413aは、信号pc0rで制御され、帰還容量409a、410aの両端をショートすることにより、帰還容量409a、帰還容量410aのリセットおよび後段の保持容量411a、412aのリセットを行う。オペアンプ407aの出力は、信号ptn,ptsで駆動される転送トランジスタ403a、404aを介して夫々保持容量411a、412aに保持される。
ここで、画素ブロックのフローティングディフュージョン206をリセットした直後のノイズ信号を保持容量411aに保持し、その後、フローティングディフュージョン206に転送した画素信号を保持容量412aに保持する。短絡用トランジスタ405a、405b、405e、405f、405iは、画素出力混合処理時において、隣接列の保持容量をショート(短絡)するトランジスタであり、画素信号が保持される各保持容量を信号paddにてショートする。トランジスタ406a、406b、406e、406f、406iは、画素出力混合処理時において、隣接列の保持容量をショート(短絡)するトランジスタであり、ここではノイズ信号が保持される各保持容量を信号paddにてショートする。画素出力混合処理時においては、信号paddを一旦オンしオフすることで、画素信号およびノイズ信号を各々の保持容量で加算平均処理化された信号として読み出すこととなる。
なお、本実施形態では3×3画素の出力信号を混合処理する構成であり、既に読み出された垂直方向3画素分に、行方向の3画素分となる6垂直出力線を同一にショートすることで3×3画素の画素出力混合を行うことになる。不図示の撮像装置の領域においても、6垂直出力線毎で繰り返すように構成されている。また、短絡用トランジスタ405、406の数に応じて水平方向に加算平均される列の数が決まるので、ショートする垂直出力線数を変更するための制御信号用の配線及び切替用トランジスタを追加で設けて、これによりショートする線数を切り替えてもよい。この場合、追加の回路を画素領域300の外側の読み出し回路302に設けるので、回路規模に対する影響は少なくて済む。
図6は、図1乃至図5で説明した撮像装置を駆動するタイミングチャートであり、画素出力混合処理時の動作タイミングを示している。但し、説明を簡略化するため、すでに全画素リセット及び全画素蓄積開始するタイミングは省略し、画素信号の読み出し動作時のタイミングのみを示している。図6においては、信号レベルが『Hi』状態で駆動されるトランジスタ及びスイッチがON、『Lo』状態で駆動されるトランジスタ及びスイッチがOFFするものとする。なお、ここでは隣接同色画素となる縦横3×3画素の出力混合処理の動作の場合となる。
まず、信号Pres1、Pres3、Pres5がHiからLoになることで、信号Pres1、Pres3、Pres5が入力される各3行のリセット用トランジスタ203がOFFし、その選択行の画素ブロックのフローティングディフュージョン206が電源VDDへのリセットから解除される。その後、信号Psel1、Psel3、Psel5がLoからHiになり各行の各ソースフォロワ出力が各垂直出力線に接続される。この際、信号Psel1およびPsel5によって選択される行の出力は、同一の垂直出力線上(308a)となる。また、信号Psel3では、もう一方の垂直出力線上(308b)となる。ここで、同一の垂直出力線上に現れる出力値は、以下のようになる。
通常、垂直出力線上に同時出力される場合、出力レベルが高い方(ゲート電位が高い方)の出力値となる。本件においては、構成として、画素の狭ピッチ化等によってソースフォロワアンプを構成するトランジスタのLWが十分にとれないことを逆に利用し、出力値がトランジスタ双方の出力の平均値に近い値となることを利用する。
次に、読み出し回路302a、302bにおいて増幅度を変化させる帰還容量409a、410a、をふくむ各容量のリセットに先立ち、信号Pga1、Pga2、Pga3、Pga4をHiにする。その後、信号pc0rをHiにすることにより、帰還容量409a、410aの両端をショートさせるとともに、信号pts、ptnをHiにして転送トランジスタ403a、404aをONして、保持容量411a(ctn)、412a(cts)、帰還容量(cf)409a、410a、容量(c0)408をリセットする。
その後、信号pts、ptnをLo、信号pc0rをLoにすることで、各容量のリセットを解除する。また、信号pga1はHi、信号pga3をLoにすることで、信号pga1が選択トランジスタ401aをONさせ、帰還容量409aを反転増幅アンプの帰還容量として接続する。ここで、アンプの増幅度としては1倍と設定される。また、同時に信号pga2はLo、信号pga4はHiとすることで、同画素列となる別垂直出力線が接続される読み出し回路内において、信号pga4が選択トランジスタ402bをONさせ、帰還容量410を反転増幅アンプの帰還容量として接続する。ここで、アンプの増幅度としては2倍と設定される。
その後、信号Psel1、Psel3、Psel5によって選択された行のフローティングディフュージョン206のノイズ信号の出力を保持容量(ctn)411aに保持するため、信号ptnをLo→Hi→Loにする。画素信号を保持容量(cts)412に保持するために、信号ptsをHiにするとともに、画素信号をフローティングディフュージョン206に転送するため、信号ptx1、ptx3、ptx5をLo→Hi→Loにする。その後、信号ptsをLoにすることで、画素信号が保持容量(cts)412aに保持される。
ここまでの駆動動作により、第1行目に接続された画素ブロックからの出力と、第5行目に接続された画素ブロックからの出力は、同垂直出力線にて双方の平均値に近い値となり、増幅度は×1倍のまま、ノイズ信号、画素信号はそれぞれ各保持容量に保持される。また、第3行目に接続された画素ブロックからの出力は、ノイズ信号、画素信号とも増幅度×2倍となって、それぞれ各保持容量に保持される。なお、画素加算時においては、異なる増幅度で読み出すようにしているが、通常の全画素読み出し時においては、使用する帰還容量を同一に選択し、同一の増幅度として読み出すことも何ら問題でない。
その後、信号Psel1、Psel3、Psel5をLoにして、信号Pres1、Pres3、Pres5をHiにすることで、選択行のフローティングディフュージョン206を再びリセットする。次に、水平方向の画素加算処理の動作を開始させるため、信号paddをHi→Loとし、画素信号側の保持容量をショートさせるトランジスタ405a、405b、405e、405f、405i、をONさせて、各保持容量411に平均化した画素信号を保持する。また同時に、ノイズ信号側の保持容量をショートさせるトランジスタ406a、406b、406e、406f、406i、をONさせて、各保持容量412に平均化したノイズ信号を保持する。画素信号およびノイズ信号については、3×3画素分の出力信号が混合された値が保持されることになる。そして、水平シフトレジスタ1により信号ph11が、水平シフトレジスタ2により信号ph21が出力されて、混合処理された画素信号、ノイズ信号が差動増幅器305a、305cに入力される。
差動増幅器305a、305cによる差分出力が最終出力として、画素混合出力として出力され完了される。信号ph11、ph21の出力後、不図示の行方向にて隣接する3×3画素の混合された画素信号に対して、水平シフトレジスタ1は差動増幅器305a、305bへ、水平シフトレジスタ2は差動増幅器305c、305dへ順次出力するように、時系列に信号Phを出力する。これを3×3画素の混合された画素信号ごとに繰り返し、混合後の画素出力が順次出力されることになる。
その後、次の3行分において画素出力を混合するために、信号Psel4、Psel6、Psel8がLoからHiになり、各行の各ソースフォロワ出力が各垂直出力線に接続される。このときに読みだされる信号は、ベイヤー配列により別の色となる。またこの際、信号Psel4およびPsel8によって選択される行の出力は、同一画素列において同一の垂直出力線上となるが、先程読みだされた3行分の画素混合出力のときとは、異なるもう一方の垂直出力線上となる。このため使用される反転増幅アンプは、先程のゲインが×1だったものが×2となり×2だったものが×1となるように制御され、読み出される。
次の動作は、上述と同様に読み出されて画素混合信号が順次読み出されることになる。以降の画素においても同様のタイミングで読み出しを行うことで、画素領域分の画素混合信号の読み出しを行うことができる。上記読み出し方法により、垂直方向において重心が加味された1:2:1のフィルター効果が得られた画質となる。
図7は、上記読み出し方法による画素出力混合処理の概念図で、カラーフィルタがRの加算処理の場合となっている。図に示したように、同列となる同色画素からの出力が1行おきに異なる垂直出力で混合、増幅され、隣接列の同色画素出力信号と混合される。以上の動作により、画素混合処理を行う読み出しを、複数の垂直出力線を用いて同時読み出しをすることで速度の低下を抑え、保持容量を新たに増やす構成とはならないので回路規模構成を著しく増大させることなく、かつ画質劣化を抑えた画像を得られることが可能となる。
なお、上記の例では、3×3画素の出力混合処理について説明したが、同一の配線構成において、5×5、7×7のように出力信号を混合する画素数を拡張することができる。その場合であっても、同一列の画素ブロックに対して設けられた2本の垂直出力線に接続された画素ブロックを交互に選択し、出力信号を混合した際に垂直方向において重心を加味することができる。例えば、5×5の場合、2本の垂直出力線のうち第1の垂直出力線に接続された3つの画素ブロックと、第2の垂直出力線に接続され、該3つの画素ブロックで挟まれる2つの画素ブロックを選択することができる。その際、第1の垂直出力線に接続された3つの画素ブロックは垂直方向における重心位置に相当する画素が含まれるので、当該第1の垂直出力線に接続された画素に対する増幅度を大きくしてもよい。7×7、9×9の場合についても同様である。
なお上記の動作は、画素出力混合時における読み出し動作であるが、画素出力の混合を行わない通常の読みだし動作については、行選択動作を1行毎に行い混合信号paddを選択しない読み出しにより可能となる。高速に読み出すためには、1行おいた2行分を同時選択して、2つの垂直出力線への同時出力と読み出しにより可能となる。
本実施形態によれば、静止画撮影等における連写速度を損ねることなく、また、動画時の画像についても、読み出し速度の低下および回路規模構成を著しく増大させることなく、画素加算処理を行うことが可能となる。また、加算平均される画素信号の増幅度を画素の空間的関係に応じて異ならせることで、フィルター効果により画質劣化を抑えることが可能となる。
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態では1単位画素に対して1つのフローティングディフュージョンを設ける構成例を示したが、ここでは、2単位画素で1つのフローティングディフュージョンを共有する構成する例について説明する。
上述の第1の実施形態では1単位画素に対して1つのフローティングディフュージョンを設ける構成例を示したが、ここでは、2単位画素で1つのフローティングディフュージョンを共有する構成する例について説明する。
図8は、本実施形態における受光素子を含む画素ブロックを示す図である。本実施形態の画素ブロックは、フォトダイオードと転送用トランジスタの組み合わせが1つの画素ブロック内に2対設けられている。具体的に、フォトダイオード201aと201bとに、転送用トランジスタ202a、202bがそれぞれ設けられている。一方、フローティングディフュージョン206は、2つのフォトダイオード201a、201bで共有され、また、増幅用トランジスタ204、リセット用トランジスタ203、選択用トランジスタ205も共有されている。
図9は、本実施例における撮像部101の構成例を示すブロック図である。実施例1と異なる点として、垂直方向にてフローティングディフュージョンが2画素で共有されているため、信号Presおよび信号Pselが2行に1行の割合で配線される構成となっている。なお、動作タイミングは、実施形態1にて示した図6のタイミングチャートとほぼ同じであり、画素出力混合処理による読み出しは、実施形態1に対して信号Pres、信号Pselが2行に1行になっている分、改めて行選択をしなくてよい。即ち、実施形態1では、図6に示すように1、3、5行目というように1行おきに選択していたが、本実施形態では垂直方向の2画素が1組の信号Pres、信号Pselで選択可能であるので、1行おきの行選択動作を行う必要がない。その代わり、転送トランジスタの選択により行出力を選択する必要がある。しかし、信号名が変わるだけで実際の動作波形は図6に示したものと同様であるので、説明は省略する。
以上のフローティングディフュージョンを共有する構成においては、更に行選択線の配線を減じることが可能となり、読み出しの速度の低下を抑え且つ画質劣化を抑えられた画像を得られることが可能となる。
101:撮像部、102:AFE、103:DFE、104:メモリ、105:画像処理部、106:コントローラ、107:操作部、108:表示部、109:記憶媒体、110:タイミング発生部
Claims (8)
- 複数の画素ブロックを有する撮像部と、
前記複数の画素ブロックの動作を制御する制御部と、
前記制御部による制御に応じて前記撮像部から出力された信号を処理する処理部と、
前記複数の画素ブロックのうち同一の列方向に配列された画素ブロックごとに設けられた、前記画素ブロックと前記処理部とを接続する第1の出力線及び第2の出力線と
を備え、
前記同一の列方向に配列された画素ブロックは、前記第1の出力線と第2の出力線とのいずれかに交互に接続され、
前記制御部は、前記同一の列方向に配列された画素ブロックにつき、前記第1の出力線に接続された少なくとも2つの画素ブロックと、該2つの画素ブロックに挟まれて位置する前記第2の出力線に接続された画素ブロックとを選択して、前記処理部へ信号を出力させ、
前記処理部は、前記第1の出力線に接続された少なくとも2つの画素ブロックからの第1の出力信号と、前記第2の出力線に接続された画素ブロックからの第2の出力信号とを混合する
ことを特徴とする撮像素子。 - 前記処理部は、前記混合を、隣接する少なくとも3つの列の画素ブロックからの出力信号について行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
- 前記処理部は、前記第2の出力信号を前記第1の出力信号よりも高い増幅度にて増幅したのちに、前記混合を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像素子。
- 前記複数の画素ブロックのそれぞれは、ベイヤー配列されたカラーフィルタが有する色と関連づけられ、
前記処理部は、前記混合を同じ色に関連づけられた画素ブロックからの出力信号について行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像素子。 - 前記処理部は、前記同一の列方向に配列された画素ブロックが、列ごとに交互に接続された第1の処理部と第2の処理部とを備えることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
- 前記同一の列方向に配列された画素ブロックが、2つの画素ブロックごとに前記第1の出力線と第2の出力線とのいずれかに交互に接続され、該2つの画素ブロックのそれぞれは前記カラーフィルタの異なる色と関連づけられていることを特徴とする請求項4または5に記載の撮像素子。
- 前記画素ブロックは、2対の光電変換素子と転送用トランジスタとの組み合わせと、該2対の組み合わせにより共有される、リセット用トランジスタ、フローティングディフュージョン、増幅用トランジスタ及び選択用トランジスタを含み、
前記2対の組み合わせに含まれる2つの前記光電変換素子は、前記画素ブロック内で前記列方向に配列され、
前記2つ光電変換素子のそれぞれは、前記カラーフィルタの異なる色と関連づけられ、
前記制御部は、前記選択を、同じ色に関連づけられた光電変換素子について行うことを特徴とする請求項4または5に記載の撮像素子。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像素子と、
前記撮像素子で被写体を撮影して得られた画像を処理する画像処理手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
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JP2014088550A JP2015207948A (ja) | 2014-04-22 | 2014-04-22 | 撮像素子及び撮像装置 |
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2014
- 2014-04-22 JP JP2014088550A patent/JP2015207948A/ja active Pending
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