JP2015207911A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、1チップ上の複数のTDI方式CCDイメージセンサのTDI段数を個別に設定可能にする撮像装置を提供する。【解決手段】複数のイメージセンサを備えた撮像装置であって、各イメージセンサは、2次元アレイ状に配列された画素11群、各画素において蓄積された信号電荷を時間遅延積分して垂直転送する複数の転送電極16、信号電荷を水平転送する水平転送部(水平CCD回路12)、各転送電極にそれぞれ接続された複数の選択線SLa〜SLd、各選択線に接続されるライン選択回路5、複数の単位セル回路4−1〜4−12、5−1〜5−4、垂直シフトレジスタ回路4および、垂直シフトレジスタ回路から出力される、複数のイメージセンサのための複数の選択信号のうち当該イメージセンサのための選択信号を選択してライン選択回路に出力する接続部CP、とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、複数のTDI(Time Delay and Integration)方式CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)イメージセンサを備えた撮像装置に関する。
近年、入射光を光電変換して信号電荷を発生する多数の画素(光検出器)が半導体基板上にアレイ状に配置され、同一基板上に信号電荷の読出回路及び出力アンプを備えたイメージセンサが多数開発されている。例えばリモートセンシングにおいては、画素が1次元アレイ状に配置されたリニアイメージセンサが人工衛星などに搭載される。そして、アレイ状に配置された画素に対して垂直な方向を衛星の進行方向に一致させることによって地表の2次元画像が撮影される。このような撮影方法において、CCDリニアイメージセンサでは、画素の転送方向及び転送速度を衛星の転送方向及び転送速度に一致させるTDI動作が実用化されている。これにより、転送中には常に同じ位置の光をCCDリニアイメージセンサにより受光することが可能となり、より高いS/N比を有した鮮明な画像を得ることができる。
人工衛星による画像取得においては、複数の波長で画像を取得することが必要である。すなわち、人間が目で見るような世界をより正確に表現するために、より多くの情報を取得する必要がある。例えば、衛星用のCCDリニアイメージセンサは、Blue(400nm〜500nm)、Green(500nm〜600nm)、Red(600nm〜700nm)、及びNIR1(800nm〜900nm)の4バンドの画像を取得する。しかしながら、この場合、例えば色の再現力が低いことや土地被覆分類の詳細な解析が難しいことなどの問題があり、現在では4バンド以上で画像を取得することが求められている。また、このような画像取得は、1チップ上に各バンドに対応するCCDイメージセンサを複数搭載することで実現される。
例えば、特許文献1には、任意の段数にTDI段数を切り替えることができるTDI方式のCCDイメージセンサが開示されている。
特開2010−93331号公報
しかしながら、特許文献1のCCDイメージセンサでは、1つのチップ上に複数のCCDイメージセンサを搭載する場合においては、各CCDイメージセンサごとにTDI段数を設定する必要がある。従って、CCDイメージセンサの数に比例してTDI段数を設定する端子数が増加し、配線が複雑となりかつノイズの発生源が増えるという課題があった。例えば、WORLDVIEW−2衛星では8バンドの光学系が搭載されており、これをTDI動作するCCDイメージセンサで実現する場合には、TDI段数を設定する端子の数は、4バンドのCCDイメージセンサのTDI段数を設定する端子の数の2倍になる。さらに、TDI段数を設定する端子数が増加するので、チップサイズをより微細化することができないという課題があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、TDI段数を設定するための端子を増加させることなしに、1つのチップ上に複数のTDI方式CCDイメージセンサを搭載できる撮像装置を提供することにある。
本発明に係る撮像装置は、
複数のイメージセンサを備えた撮像装置であって、
上記各イメージセンサは、
2次元アレイ状に配列された複数の画素を有する画素群と、
上記各画素において蓄積された信号電荷を時間遅延積分して垂直転送するための複数の転送電極と、
上記時間遅延積分された信号電荷を水平転送する水平転送部と、
上記各転送電極にそれぞれ接続された複数の選択線と、
上記各選択線に接続され、複数の垂直転送クロックを所定の上記選択線に接続するライン選択回路と、
複数の単位セル回路から構成され、上記複数のイメージセンサのための複数の選択信号であって、上記ライン選択回路における上記各垂直転送クロックの接続状態を表す複数の選択信号を対応する単位セル回路に保持する垂直シフトレジスタ回路と、
上記垂直シフトレジスタ回路から出力される、上記複数のイメージセンサのための複数の選択信号のうち当該イメージセンサのための選択信号を選択して上記ライン選択回路に出力する接続部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る撮像装置によれば、1つのクロックパルスにより複数のCCDイメージセンサの段数を設定することができるので、TDI段数設定端子数を増加させることなしに、1つのチップ上に複数のCCDイメージセンサを形成することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る撮像装置10の上面図である。 図1のCCDイメージセンサ7の素子平面図である。 図2の垂直シフトレジスタ回路4の単位セル回路4−1の構成要素を示すブロック図である。 図2のライン選択回路5の単位セル回路5−1の構成要素を示すブロック図である。 図1の撮像装置10の構成要素を示すブロック図である。 図6は、図5の垂直シフトレジスタ回路4の構成要素を示すブロック図である。 図2の転送電極16に入力される垂直転送クロックφV1、φV2、φV3、φV4の時間tに対する信号レベルの変化を示す時間軸波形図である。 図6の垂直シフトレジスタ回路4に入力されるTDI転送段指定信号φTSの例を示す模式図である。 図8の垂直シフトレジスタ回路4に入力されるTDI転送段指定信号φTS及びトリガークロック信号φT1、φT2の時間tに対する信号レベルの変化を示す時間軸波形図である。 図9の各時間t1〜t6における垂直シフトレジスタ回路4の状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る撮像装置10Aの上面図である。 図11の撮像装置10Aの構成要素を示すブロック図である。 図12の各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cの構成要素を示すブロック図である。 図13の各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cに入力されるTDI転送段指定信号φTSの例を示す模式図である。 図14の垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cに入力されるTDI転送段指定信号φTS及びトリガークロック信号φT1、φT2の時間tに対する信号レベルの変化を示す時間軸波形図である。 図15の各時間t1〜t5における各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cの状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態3に係る撮像装置10Bの上面図である。 図17の撮像装置10Bの構成要素を示すブロック図である。 図18の垂直シフトレジスタ回路4Bの構成要素を示すブロック図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施の形態において、同様の構成要素については同一の符号を付して説明は省略する。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る撮像装置10によれば、複数のCCDイメージセンサにおけるそれぞれのTDI段数が1つのクロックパターンの信号により設定されるので、端子数を増加させることなしに、1つのチップ上に複数のCCDイメージセンサを形成することが可能となる。以下詳細に説明する。
なお、TDIとはCCDイメージセンサの読み出し方式で、一定速度で移動する対象物に対して、その移動方向及び速度とCCDイメージセンサの電荷転送方向及び速度とを一致させて撮像を行う。ここで、移動する対象物をCCDイメージセンサの垂直画素数だけ繰り返し積分露光することにより高い感度を得ることが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置10の上面図である。図1では、細かい回路は省略されて1チップの全体像が図示されている。ここで、撮像装置10は、任意段数切換え型のTDI方式のリニアイメージセンサであるCCDイメージセンサ7、8、9と、当該CCDイメージセンサ7、8、9を形成する例えばシリコン基板やSOI基板などの基板6とを備えて構成される。各CCDイメージセンサ7、8、9はそれぞれ、所定の波長領域に対応するCCD撮像部100と、当該各CCD撮像部100に対応する垂直シフトレジスタ回路4及びライン選択回路5とを備えて構成される。ここで、撮像装置10は、各CCD撮像部100を用いて、3種類の波長領域で画像を取得する。なお、後述するように、図1の各CCDイメージセンサ7、8、9のTDI段数は、それぞれ4段に設定する。
図2は、図1のCCDイメージセンサ7の素子平面図である。ここで、CCDイメージセンサ7のTDI段数は、後述する垂直シフトレジスタ回路4に入力して複数の選択信号として保持されるTDI転送段指定信号φTSに基づいてそれぞれ設定される。
図2において、CCDイメージセンサ7は、2次元アレイ状に配列される複数の画素11を有する画素群であるCCD撮像部100と、各画素11において蓄積される信号電荷を時間遅延積分して垂直転送するための複数の転送電極16と、時間遅延積分された信号電荷を水平転送する水平転送部である水平CCD回路12と、複数の転送電極16にそれぞれ接続され、蓄積された信号電荷を垂直転送するための垂直転送クロックをそれぞれ複数の転送電極16に入力するための複数の選択線SLa、SLb、SLc、SLdと、電荷蓄積部13と、不要な信号電荷を排出するための電荷排出ドレイン部14と、垂直走査回路22と、出力アンプ15と、接続部CPとを備えて構成される。ここで、時間遅延積分された信号電荷は、水平CCD回路12に向かって垂直転送方向(図面下方)へと転送され、さらに水平CCD回路12で水平転送方向(図面右方)へと転送されて出力アンプ15に出力される。当該出力アンプ15は、入力された時間遅延積分された信号電荷を電気信号に変換して出力する。また、垂直転送方向とは、信号電荷のTDI転送方向であり、例えば人工衛星にTDI方式のCCDイメージセンサ7を搭載する場合には、TDI転送方向は人工衛星の進行方向に一致する。本実施の形態1では、垂直転送方向に4個の画素(4段)から構成されるCCD撮像部100において、電荷蓄積部13に近接する画素11より1段目、2段目、…とし、電荷排出ドレイン部14に近接する画素11を4段目とし、1段目、2段目、3段目、4段目の計4つの段をTDI転送段に設定する。
図2において、接続部CPは、垂直シフトレジスタ回路4を構成する各単位セル回路4−1〜4−12を各CCDイメージセンサ7のライン選択回路5に選択的に接続する。すなわち、接続部CPは、垂直シフトレジスタ回路4から出力される、CCDイメージセンサ7のための複数の選択信号のうち当該CCDイメージセンサ7のための選択信号を選択してライン選択回路5に出力する。ここで、複数の選択信号は、CCDイメージセンサ7の垂直シフトレジスタ回路4に並列に入力するように構成される。すなわち、
CCDイメージセンサ7では、各単位セル回路4−1、4−4、4−7、4−10は、各接続部CPを介して、金属配線61、64、67、70及び伝達ゲート3を介してライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ接続される。
また、図1の各CCDイメージセンサ8、9は、図2のCCDイメージセンサ7の接続部CPの構成を除き、同様の構成を有する。すなわち、CCDイメージセンサ8では、各単位セル回路4−2、4−5、4−8、4−11は、各接続部CPを介して、金属配線62、65、68、71及び伝達ゲート3を介してライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ接続される。また、CCDイメージセンサ9では、各単位セル回路4−3、4−6、4−9、4−12は、各接続部CPを介して、金属配線63、66、69、72及び伝達ゲート3を介してライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ接続される。ここで、TDI転送段指定信号φTSは、複数のCCDイメージセンサ7、8、9のための複数の選択信号を含み、当該選択信号は、各CCDイメージセンサ7、8、9のライン選択回路5における各垂直転送クロックφV2、φV4の接続状態を表す。ここで、各選択信号は、各CCDイメージセンサ7、8、9の時間遅延積分の段数を制御する。
ここで、単位セル回路4−1〜4−12の個数は、各CCDイメージセンサ7、8、9を構成するCCD撮像部100の垂直画素数(段数)をそれぞれ加算した値と同一である。本実施の形態1では、垂直シフトレジスタ回路4は、12(=(1チップ内に含まれるCCDイメージセンサの数=3個)×(垂直画素数=4段))個の単位セル回路4−1〜4−12から構成される。また、単位セル回路4−1〜4−12には、各トリガークロック信号φT1、φT2をそれぞれ入力するための入力ピン19a、19bが金属配線18a、18bを介してそれぞれ接続される。また、単位セル回路4−1には、TDI転送段指定信号φTSを入力するための入力端子である入力ピン19cが金属配線18cを介して接続され、単位セル回路4−m(2≦自然数m≦12)は、単位セル回路4−(m−1)とそれぞれ直列接続される。
垂直走査回路22は、複数の単位セル回路4−1〜4−12から構成され、複数のCCDイメージセンサ7、8、9のための複数の選択信号であって、ライン選択回路5における各垂直転送クロックφV2、φV4の接続状態を表す選択信号を対応する単位セル回路4−1〜4−12に保持する垂直シフトレジスタ回路4と、各選択線SLb、SLdに接続され、複数の垂直転送クロックφV2、φV4を所定の選択線に接続するライン選択回路5と、各CCDイメージセンサ7、8、9のための複数の選択信号を選択してライン選択回路5に出力する接続部CPと、垂直シフトレジスタ回路4とライン選択回路5との間に設けられ、NMOSトランジスタからなる伝達ゲート3とを備えて構成される。ここで、ライン選択回路5における各垂直転送クロックφV2、φV4の接続状態は、信号電荷を水平CCD回路12に垂直転送するか否かの接続状態であり、ライン選択回路5は、各選択信号に基づいて、複数の垂直転送クロックφV1〜φV4のうち所定対の垂直転送クロックを互いに入れ換えるか否かを行うことにより、信号電荷を水平CCD回路12に垂直転送するか否かを選択することを制御する。
ライン選択回路5は、選択用MOSトランジスタ群からなる単位セル回路5−1〜5−4を備えて構成される。ここで、単位セル回路5−1〜5−4の個数は、各CCDイメージセンサ7、8、9を構成するCCD撮像部100の垂直画素数(段数)と同一である。また、単位セル回路5−1〜5−4には、各垂直転送クロックφV2、φV4をそれぞれ入力するための入力ピン24b、24dが金属配線23b、23dを介してそれぞれ接続される。
伝達ゲート3の入力ゲートには、トリガークロック信号φFを入力するための入力ピン29が金属配線28を介して接続される。
CCD撮像部100は、CCDイメージセンサ7、8、9を形成する基板6の表面上に画素11を水平転送方向に10画素及び垂直転送方向に4画素を2次元アレイ状に配列して構成される。ここで、画素11は、図4の破線の太枠で示した領域で示され、この太枠で示された領域は、画素11間の境界を模式的に示した境界線である。
図2の各画素11において、光電変換により発生される信号電荷が蓄積され、転送電極16により当該蓄積された信号電荷が時間遅延積分されて垂直転送される。ここで、信号電荷の転送には4相駆動CCDイメージセンサが用いられ、4本1組の転送電極16が画素11上に配列される。ここで、ポリシリコンからなる転送電極16a、16b、16c、16dが順に配置され、その下に転送チャネル(図示せず)が形成され、当該転送チャネルは基板6と逆導電型の不純物領域からなる分離領域17で電気的に分離される。また、転送電極16a、16cは、金属配線である選択線SLa、SLcを介して入力ピン21a、21cにそれぞれ接続される。一方、転送電極16b、16dは、金属配線である選択線SLb、SLdを介して、入力ピン24b、24dのどちらかに接続される。どちらに接続されるかはライン選択回路55によって決まる。すなわち、各転送電極16a、16b、16c、16dは、選択線SLa、SLb、SLc、SLdにそれぞれ接続され、4相の垂直転送クロックφV1〜φV4が4本の転送電極16a、16b、16c、16dにそれぞれ入力されて垂直転送方向の信号電荷の転送が行われる。
図3は、図2の垂直シフトレジスタ回路4の単位セル回路4−1の構成要素を示すブロック図である。図3において、単位セル回路4−1は、NMOSトランジスタである伝達ゲート41a、41bと、インバータ42a、42bとを備えて構成され、インバータ42bと、伝達ゲート41bと、インバータ42aと、伝達ゲート41aとはそれぞれ直列接続される。ここで、伝達ゲート41aのドレイン端子(図示せず)は、金属配線18cを介して入力ピン19cに接続され、伝達ゲート41aのソース端子(図示せず)は、インバータ42aの入力端子(図示せず)に接続される。また、伝達ゲート41aのゲート端子(図示せず)は、金属配線18aを介して入力ピン19aに接続される。
図3において、インバータ42aの出力端子(図示せず)は、伝達ゲート41bのドレイン端子(図示せず)に接続され、伝達ゲート41bのソース端子(図示せず)は、インバータ42bの入力端子(図示せず)に接続される。伝達ゲート41bのゲート端子(図示せず)は、金属配線18bを介して入力ピン19bに接続される。インバータ42bの出力端子(図示せず)は、金属配線25及び伝達ゲート3を介して、後述する図4の単位セル回路5−1に接続される。なお、図2の単位セル回路4−2〜4−12は、単位セル回路4−1に比較すると、伝達ゲート41aのドレイン端子がインバータ42bの出力端子に接続されることが相違する。ここで、垂直シフトレジスタ回路4は、TDI転送段指定信号φTSが入力ピン19cから入力され、トリガークロック信号φT1、φT2に基づいて、単位セル回路を一段ずつ進んでいく。すなわち、入力ピン19cから入力されたTDI転送段指定信号φTSの1つのクロックパターンのデータが垂直シフトレジスタ回路4に保持される。
図4は、図2のライン選択回路5の単位セル回路5−1の構成要素を示すブロック図である。図4において、単位セル回路5−1は、1個のNMOSトランジスタ52aと1個のPMOSトランジスタ53aとから構成されるトランスミッションゲート54aと、1個のNMOSトランジスタ52bと1個のPMOSトランジスタ53bとから構成されるトランスミッションゲート54bと、1個のNMOSトランジスタ52cと1個のPMOSトランジスタ53cとから構成されるトランスミッションゲート54cと、1個のNMOSトランジスタ52dと1個のPMOSトランジスタ53dとから構成されるトランスミッションゲート54dと、トランスミッションゲート54aのゲート端子とトランスミッションゲート54bのゲート端子とに出力端子が接続されるインバータ51aと、トランスミッションゲート54cのゲート端子とトランスミッションゲート54dのゲート端子とに出力端子が接続されるインバータ51bとを備えて構成される。
図4において、トランスミッションゲート54aとトランスミッションゲート54bとの一端は、転送電極16bに接続される選択線SLbに接続され、トランスミッションゲート54aの他端は、金属配線23bを介して入力ピン24bに接続され、トランスミッションゲート54bの他端は、金属配線23dを介して入力ピン24dに接続される。また、トランスミッションゲート54cとトランスミッションゲート54dとの一端は、転送電極16dに接続される選択線SLdに接続され、トランスミッションゲート54cの他端は、金属配線23dを介して入力ピン24dに接続され、トランスミッションゲート54dの他端は、金属配線23bを介して入力ピン24bに接続される。
トランスミッションゲート54a、54cのNMOSトランジスタ52a、52cの入力ゲート、並びにトランスミッションゲート54bのPMOSトランジスタ53bの入力ゲート及びトランスミッションゲート54cのNMOSトランジスタ52cの入力ゲートは、金属配線25を介して、上述した図3の単位セル回路4−1に接続される。また、トランスミッションゲート54aのNMOSトランジスタ52aの入力ゲートと、トランスミッションゲート54dのPMOSトランジスタ53dの入力ゲートと、インバータ51a、51bの入力端子とはそれぞれ接続される。
なお、単位セル回路5−2は、上述した単位セル回路5−1に比較すると、垂直シフトレジスタ回路4を構成する単位セル回路4−4〜4−6のうちの1つに接続される。また、単位セル回路5−3は、上述した単位セル回路5−1に比較すると、垂直シフトレジスタ回路4を構成する単位セル回路4−7〜4−9のうちの1つに接続される。さらに、単位セル回路5−4は、上述した単位セル回路5−1に比較すると、垂直シフトレジスタ回路4を構成する単位セル回路4−10〜4−12のうちの1つに接続される。
図5は、図1の撮像装置10の構成要素を示すブロック図である。図5において、複数の選択信号を、各CCDイメージセンサ7、8、9の垂直シフトレジスタ回路7、8、9に並列に入力するように構成される。
図6は、図5の垂直シフトレジスタ回路4の構成要素を示すブロック図である。図6において、各垂直シフトレジスタ回路4に含まれる単位セル回路4−1〜4−12が、CCDイメージセンサ7、8、9のTDI転送段の何段目に対応するかが示される。例えば、単位セル回路4−1は、CCDイメージセンサ7のTDI転送段の1段目の信号電荷の方向を設定する信号を保持し、当該信号レベルがローレベルの場合には、信号電荷は電荷排出ドレイン部14の方向へと転送される。従って、各単位セル回路4−1〜4−12が保持する信号レベルに応じて、各CCDイメージセンサ7、8、9のTDI段数が設定される。
図5及び図6において、垂直シフトレジスタ回路4の各単位セル回路の出力信号がどこに入力されるかを指定し、後述する接続方法にて、対応するライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4に接続する。次に、各単位セル回路4−1〜4−12に対応するTDI転送段指定信号φTSのクロックパターンを入力することで、1つのTDI転送段指定信号φTSのクロックパターンにより、すべてのCCDイメージセンサのTDI段数を設定することが可能になる。すなわち、CCDイメージセンサ7のTDI段数は、単位セル回路4−1、4−4、4−7、4−10からの出力信号に基づいて設定される。また、CCDイメージセンサ8のTDI段数は、単位セル回路4−2、4−5、4−8、4−11からの出力信号に基づいて設定される。さらに、CCDイメージセンサ8のTDI段数は、単位セル回路4−3、4−6、4−9、4−12からの出力信号に基づいて設定される。なお、図5では、図4の選択線SLb及び選択線SLdを、各単位セル回路5−1〜5−4とCCD撮像部100との間の直線として簡略化して表示する。
以上のように構成された撮像装置10の動作について以下に説明する。なお、以下の説明では垂直転送クロックφV1〜垂直転送クロックφV4、TDI転送段指定信号φTSに含まれる複数の選択信号、トリガークロック信号φT1、φT2の信号レベルは、第1又は第2のレベルを有する2値信号であり、ハイ(High)レベルのときには「H」、ロー(Low)レベルのときには「L」として説明する。
図7は、図2の転送電極16に入力される垂直転送クロックφV1、φV2、φV3、φV4の時間tに対する信号レベルの変化を示す時間軸波形図である。すなわち、図2の4相駆動の各CCDイメージセンサ7、8、9に入力される垂直転送クロックφV1、φV2、φV3、φV4のタイミングチャートである。
図7において、垂直転送クロックφV1〜φV4を各CCDイメージセンサ7、8、9の駆動クロックとして各転送電極16a〜16dに入力する。ここで、垂直転送クロックφV1と垂直転送クロックφV3、及び垂直転送クロックφV2と垂直転送クロックφV4とは、互いに位相が180度ずれた逆相の関係にあり、それぞれがペアを構成する。以下説明する。
時間t1〜時間t5では、4つの転送電極6a、6b、6c、6dに対して、順に垂直転送クロックφV1、垂直転送クロックφV2、垂直転送クロックφV3、垂直転送クロックφV4を入力する場合には、信号電荷は電荷蓄積部13の方向(垂直転送方向)に転送される。また、時間t1〜時間t5において、4つの転送電極16a、16b、16c、16dに対して、順に垂直転送クロックφV1、垂直転送クロックφV4、垂直転送クロックφV3、垂直転送クロックφV2を入力する場合には、信号電荷は電荷排出ドレイン部14の方向(逆垂直転送方向)に転送される。すなわち、各CCDイメージセンサ7、8、9では、4つの転送電極16a、16b、16c、16dに入力する垂直転送クロックφV1、φV2、φV3、φV4のうち、例えば垂直転送クロックφV2と垂直転送クロックφV4とを入れ替えることによって、信号電荷の垂直転送の方向を反転させる。
図3の垂直シフトレジスタ回路4の単位セル回路4−1の動作について説明する。
トリガークロック信号φT1を「H」にすると、伝達ゲート41aがオンして前段の出力がインバータ42aに入力され、インバータ42aの出力は前段の反転出力となる。なお、単位セル回路4−1が1段目の場合は、前段の出力ではなく入力ピン19cに入力するTDI転送段指定信号φTSがインバータ42aに入力され、インバータ42aの出力はTDI転送段指定信号φTSの反転出力となる。次に、トリガークロック信号φT1を「L」にすると伝達ゲート41aがオフとなり、インバータ42aの入力および出力はそのままの状態で保持される。次に、入力ピン19bに入力するトリガークロック信号φT2を「H」にすると、伝達ゲート42bがオンしてインバータ42aの出力がインバータ42bに入力され、インバータ42bの出力はインバータ42aの反転出力となる。この出力が単位セル回路4−1からの出力信号として、ライン選択回路5の単位セル回路5−1に伝達される。次に、トリガークロック信号φT2を「L」にすると伝達ゲート41bがオフとなり、インバータ42bの入力及び出力はそのままの状態で保持される。さらにトリガークロック信号φT1を「H」にすると、これまでの一連の動作が繰り返される。なお、垂直シフトレジスタ回路4の単位セル回路4−2〜4−12の動作は、上述した単位セル回路4−1と同様である。
上述したように、垂直シフトレジスタ回路4では、入力ピン19cから入力されるTDI転送段指定信号φTSのクロックパルスが1段ずつ順に次段へと伝達されて、各単位セル回路4−1〜4−12からの出力信号として、ライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ伝達される。
次に、図4のライン選択回路5の単位セル回路5−1の動作について説明する。
単位セル回路4−1からの出力信号の信号レベルが「H」のとき、トランスミッションゲート54aがオンとなり、入力ピン24bが選択線SLbに接続され、転送電極16bに垂直転送クロックφV2が入力される。また、単位セル回路4−1からの出力信号の信号レベルが「L」のとき、トランスミッションゲート54bがオンとなり、入力ピン24dが選択線SLbに接続され、転送電極16bに垂直転送クロックφV4が入力される。
単位セル回路4−1からの出力信号の信号レベルが「H」のとき、トランスミッションゲート54cがオンとなり、入力ピン24dが選択線SLdに接続され、転送電極16dに垂直転送クロックφV4が入力される。また、単位セル回路4−1からの出力信号の信号レベルが「L」のとき、トランスミッションゲート54dがオンとなり、入力ピン24bが選択線SLdに接続され、転送電極16dに垂直転送クロックφV2が入力される。
上述したように、ライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4は、単位セル回路4−1からの出力信号の信号レベルに基づいて、転送電極(16b、16d)に入力する垂直転送クロック(φV2、φV4)を入れ替えるように制御する。すなわち、ライン選択回路5は、各選択信号に基づいて、垂直転送クロックφV2を選択線SLdに入力し、垂直転送クロックφV2を選択線SLbに入力して信号電荷を水平CCD回路12への方向とが逆の方向に垂直転送するように制御する。
図8は、図6の垂直シフトレジスタ回路4に入力されるTDI転送段指定信号φTSの例を示す模式図である。ここで、TDI転送段指定信号φTSに含まれる複数の選択信号は、第1のレベルもしくは第2のレベルを有する2値信号であり、所定の時間遅延積分の段数に対応しかつ、各CCDイメージセンサ7、8、9において連続した第1のレベルの2値信号及び連続した第2のレベルの2値信号とを組み合わせた信号である。図8では、TDI転送段指定信号φTSは、CCDイメージセンサ7のTDI段数を2段、CCDイメージセンサ8のTDI段数を4段、CCDイメージセンサ9のTDI段数を3段に制御する。ここで、各CCDイメージセンサ7、8、9のライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4に伝達される信号レベルが図示される。以下簡単に説明する。
CCDイメージセンサ7では、垂直シフトレジスタ回路4の単位セル回路4−1、4−4からの出力信号の信号レベルは「H」であり、単位セル回路4−7、4−10からの出力信号の信号レベルは「L」である。また、CCDイメージセンサ8では、垂直シフトレジスタ回路4の単位セル回路4−2、4−5、4−8、4−11からの出力信号の信号レベルは「H」である。さらに、CCDイメージセンサ9では、垂直シフトレジスタ回路4の単位セル回路4−3、4−6、4−9からの出力信号の信号レベルは「H」であり、単位セル回路4−12からの出力信号の信号レベルは「L」である。ここで、TDI転送段指定信号φTSのクロックパルスの入力が完了したときの垂直シフトレジスタ回路4の状態が最下図で図示される。
図9は、図8の垂直シフトレジスタ回路4に入力されるTDI転送段指定信号φTS及びトリガークロック信号φT1、φT2の時間tに対する信号レベルの変化を示す時間軸波形図であり、図10は、図9の各時間t1〜t6における垂直シフトレジスタ回路4の状態を示す模式図である。ここで、入力されるTDI転送段指定信号φTSは、各CCDイメージセンサ7、8、9への入力クロックが直列に結合されたクロックパルスであり、図10は、各時刻t1〜t6での垂直シフトレジスタ回路4の出力信号を時系列ごとに示す。
図9及び図10において、時間t0では、シフトレジスタ回路4を初期化する。次に、時間t1では、TDI転送段指定信号φTSを「L」にしたまま、トリガークロック信号φT1、φT2を順番に「H」にする。その結果、時間t1では単位セル回路4−1からの出力信号の信号レベルが「L」に設定される。時間t2では、TDI転送段指定信号φTSを「H」にしたまま、トリガークロック信号φT1、φT2を順番に「H」にする。その結果、時間t2では単位セル回路4−1からの出力信号の信号レベルが「H」に設定され、単位セル回路4−1が保持する信号レベル「L」が一段進み、単位セル回路4−2からの出力信号の信号レベルは「L」となる。時間t3では、TDI転送段指定信号φTSを「L」にしたまま、トリガークロック信号φT1、φT2を順番に「H」にする。その結果、時間t3では単位セル回路4−1からの出力信号の信号レベルが「L」に設定され、単位セル回路4−1が保持する信号レベル「H」及び単位セル回路4−2が保持する信号レベル「L」がそれぞれ一段ずつ進み、単位セル回路4−2からの出力信号の信号レベル「H」となり、単位セル回路4−3からの出力信号の信号レベル「L」となる。以下同様である。すなわち、TDI転送段指定信号φTSに含まれる複数の選択信号は、各CCDイメージセンサ7、8、9のための選択信号を順次繰り返して構成され、垂直シフトレジスタ回路4の複数の単位セル回路4―1〜4−12は、各CCDイメージセンサ7、8、9のための選択信号を順次繰り返して保持する。
垂直シフトレジスタ回路4にTDI転送段指定信号φTSの1つのクロックパターンのシグナルがすべて揃った時点で、クロック信号φFの信号レベルをハイレベルとすることにより伝達ゲート3をオンし、すべてのCCDイメージセンサ7、8、9のライン選択回路5に同時に当該シグナルを与える。これにより各CCDイメージセンサ7、8、9のTDI段数の設定が完了し、撮像モードに移行する。
以上の実施の形態に係る撮像装置10によれば、複数のCCDイメージセンサの各TDI段数を設定するためのクロックパルスを1つの端子から入力できる。従って、各CCDイメージセンサのTDI段数を設定するための信号を入力するための端子数を増加させることなしに、1つのチップ上に複数のCCDイメージセンサを搭載することができ、チップサイズをより微細化することが可能となる。また、チップサイズの微細化にともなって、半導体製造プロセスをより効率化でき、消費電力をさらに減少させることができる。さらに、端子数が増加しないので、各CCDイメージセンサごとにTDI段数を設定するための端子を設けた撮像装置に比較すると、配線が複雑とならずかつノイズの発生源を減少させることができ、レイアウトの設計をより単純化することができる。
なお、上述した本実施の形態では、1チップ内に含まれるCCDイメージセンサの数を3個に設定し、それぞれのTDI段数を2段、4段、3段に設定したが、本発明はこれに限らず、1チップ内に含まれるCCDイメージセンサの数及び各CCDイメージセンサのTDI段数は任意の値にそれぞれ設定されてもよい。この場合においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、複数の選択信号を、各CCDイメージセンサ7、8、9の垂直シフトレジスタ回路4に並列に入力するように構成された。これに対して、本実施の形態では、各CCDイメージセンサ7、8、9の垂直シフトレジスタ回路4を互いに直列に接続するように構成されることを特徴とする。
図11は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置10Aの上面図である。図11の撮像装置10Aは、図1の撮像装置10に比較すると、各CCDイメージセンサ7、8、9の代わりにCCDイメージセンサ7A、8A、9Aをそれぞれ備えたことを特徴とする。各CCDイメージセンサ7A、8A、9Aは、図1のCCDイメージセンサ7、8、9に比較すると、垂直シフトレジスタ回路4の代わりに垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cをそれぞれ備えたことを特徴とする。ここで、ライン選択回路5に含まれる単位セル回路5−1〜5−4の数は、各CCDイメージセンサ7A、8A、9Aの垂直画素数と同一である。また、各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cにそれぞれ含まれる単位セル回路は、各ライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ対応付けられて接続される。
図12は、図11の撮像装置10Aの構成要素を示すブロック図であり、図13は、図12の各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cの構成要素を示すブロック図である。図13では、各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cに含まれる単位セル回路4a−1〜4a−4、4b−1〜4b−4、4c−1〜4c−4が、CCDイメージセンサ7A、8A、9AのTDI転送段の何段目に対応するかが示される。例えば、単位セル回路4a−1は、CCDイメージセンサ7AのTDI1段目の信号電荷の方向を示す信号を保持し、当該信号レベルがローレベルの場合には、信号電荷は電荷排出ドレイン部14の方向へと転送される。従って、各単位セル回路4a−1〜4a−4、4b−1〜4b−4、4c−1〜4c−4が保持する信号レベルに応じて、各CCDイメージセンサ7A、8A、9AのTDI段数が設定される。
図12及び図13において、各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cは、金属配線27a、27bによって直列接続される。ここで、CCDイメージセンサ7Aの垂直シフトレジスタ回路4aの右端は、金属配線27aを経由してCCDイメージセンサ7Bの垂直シフトレジスタ回路4bの右端に接続される。また、CCDイメージセンサ7Bの垂直シフトレジスタ回路4bの左端は、金属配線27bを経由してCCDイメージセンサ7Cの垂直シフトレジスタ回路4cの左端に接続される。ここで、各単位セル回路4a−1〜4a−4は、金属配線81〜84を介して、CCDイメージセンサ7Aのライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ接続される。また、各単位セル回路4b−1〜4b−4は、金属配線85〜88を介して、CCDイメージセンサ8Aのライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ接続される。さらに、各単位セル回路4c−1〜4c−4は、金属配線89〜92を介して、CCDイメージセンサ9Aのライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ接続される。
図12において、CCDイメージセンサ7Aでは、垂直シフトレジスタ回路4aの左から信号が入力される。また、CCDイメージセンサ8Aでは、垂直シフトレジスタ回路4bの右から信号が入力される。さらに、CCDイメージセンサ9Aでは、垂直シフトレジスタ回路4cの左から信号が入力される。従って、CCDイメージセンサ8Aの垂直シフトレジスタ回路4bは、他の垂直シフトレジスタ回路4a、4cとは左右を反転して形成される。すなわち、各CCDイメージセンサ7A、8A、9Aの垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cを互いに直列に接続するように構成される。なお、図12では、図4の選択線SLb及び選択線SLdを、各単位セル回路5−1〜5−4とCCD撮像部100との間の直線として簡略化して表示する。
以上のように構成された撮像装置10Aの動作について以下に説明する。なお、上述した実施の形態1との相違点について説明する。
図14は、図13の各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cに入力されるTDI転送段指定信号φTSの例を示す模式図である。図14において、CCDイメージセンサ7AのTDI段数を2段、CCDイメージセンサ8AのTDI段数を4段、CCDイメージセンサ9AのTDI段数を3段に設定する。ここで、各CCDイメージセンサ7A、8A、9Aのライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4に伝達される信号レベルが図示される。
図14において、CCDイメージセンサ7Aでは、垂直シフトレジスタ回路4aの単位セル回路4a−1、4a−2からの出力信号の信号レベルは「H」であり、単位セル回路4a−3、4a−4からの出力信号の信号レベルは「L」である。また、CCDイメージセンサ8Aでは、垂直シフトレジスタ回路4bの単位セル回路4b−1〜4b−4からの出力信号の信号レベルは「H」である。さらに、CCDイメージセンサ9Aでは、垂直シフトレジスタ回路4cの単位セル回路4c−1〜4c−3からの出力信号の信号レベルは「H」であり、単位セル回路4c−4からの出力信号の信号レベルは「L」である。
図15は、図14の垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cに入力されるTDI転送段指定信号φTS及びトリガークロック信号φT1、φT2の時間tに対する信号レベルの変化を示す時間軸波形図であり、図16は、図15の各時間t1〜t5における各垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cの状態を示す模式図である。ここで、図16は、各時刻t1〜t5での垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cの出力信号を時系列ごとに示す。
図15及び図16において、入力されるTDI転送段指定信号φTSは、各CCDイメージセンサ7A、8A、9Aへの入力クロックを直列に結合したクロックパルスである。ここで、垂直シフトレジスタ回路4bの信号入力の方向は、垂直シフトレジスタ回路4a、4cの信号入力の方向とは逆となるので、垂直シフトレジスタ回路4a、4cへの入力クロックと、垂直シフトレジスタ回路4bへの入力クロックとは順序を逆にする必要がある。具体的には、CCDイメージセンサ9AのTDI4段目、3段目、2段目、1段目、CCDイメージセンサ8AのTDI1段目、2段目、3段目、4段目、CCDイメージセンサ7AのTDI4段目、3段目、2段目、1段目の順序でTDI転送段指定信号φTSのクロックパルスを生成する。
垂直シフトレジスタ回路4a、4b、4cにTDI転送段指定信号φTSの1つのクロックパターンのシグナルがすべて揃った時点で、クロック信号φFの信号レベルをハイレベルとすることにより伝達ゲート3をオンし、すべてのCCDイメージセンサ7A、8A、9Aのライン選択回路5に同時に当該シグナルを与える。これにより各CCDイメージセンサ7A、8A、9AのTDI段数の設定が完了し、撮像モードに移行する。
本実施の形態に係る撮像装置10Aによれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
上述した本実施の形態2では、1チップ内に含まれるCCDイメージセンサの数を3個に設定し、それぞれの垂直画素数(段数)を4段に設定したが、本発明はこれに限らず、1チップ内に含まれるCCDイメージセンサの数及び垂直画素数(段数)を任意の値に設定してもよい。その場合には、偶数番目のCCDイメージセンサの垂直シフトレジスタ回路の信号入力方向は、奇数番目のCCDイメージセンサの垂直シフトレジスタ回路の信号入力方向とは逆となるので、偶数番目のCCDイメージセンサの垂直シフトレジスタ回路への入力クロックと、奇数番目のCCDイメージセンサの垂直シフトレジスタ回路への入力クロックとは順序を逆にする必要がある。従って、直列に接続された各CCDイメージセンサの垂直シフトレジスタ回路のうち、奇数番目の垂直シフトレジスタ回路には対応するイメージセンサのための所定の順序の方向の1組の選択信号を入力し、偶数番目の垂直シフトレジスタ回路には対応するイメージセンサのための順序の方向とは逆の方向の1組の選択信号を入力して保持するように、各CCDイメージセンサの垂直シフトレジスタ回路を直列に接続してもよい。この場合においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
上述した実施の形態1では、複数の選択信号は各CCDイメージセンサ7、8、9のための選択信号を順次繰り返して構成され、垂直シフトレジスタ回路4の複数の単位セル回路4−1〜4−12は、各CCDイメージセンサ7、8、9のためのTDI転送段指定信号を順次繰り返して保持した。これに対して、本実施の形態では、複数の選択信号のうち所定の選択信号を、複数のCCDイメージセンサ7、8、9のうちの2つのイメージセンサのための選択信号として用いることを特徴とする。従って、垂直シフトレジスタ回路4Bを構成する単位セル回路の数は、実施の形態1に係る垂直シフトレジスタ回路4の単位セル回路の数よりもさらに減少させることができる。
図17は、本発明の実施の形態3に係る撮像装置10Bの上面図である。図17の撮像装置10Bは、図1の撮像装置10に比較すると、各CCDイメージセンサ7、8、9の代わりにCCDイメージセンサ7B、8B、9Bをそれぞれ備えたことを特徴とする。各CCDイメージセンサ7B、8B、9Bは、図1のCCDイメージセンサ7、8、9に比較すると、垂直シフトレジスタ回路4の代わりに垂直シフトレジスタ回路4Bをそれぞれ備えたことを特徴とする。各垂直シフトレジスタ回路4Bは、((垂直画素数=4画素)×(別々にクロックを入力するCCDイメージセンサの数=2個))個の単位セル回路4B−1〜4B−8を備えて構成される。
図18は、図17の撮像装置10Bの構成要素を示すブロック図である。図18では、図4の選択線SLb及び選択線SLdを、各単位セル回路5−1〜5−4とCCD撮像部100との間の直線として簡略化して表示する。
図19は、図18の垂直シフトレジスタ回路4Bの構成要素を示すブロック図である。図19では、各垂直シフトレジスタ回路4Bの単位セル回路4B−1〜4B−8が、CCDイメージセンサ7B、8B、9BのTDI転送段の何段目に対応するかが示される。例えば、CCDイメージセンサ8B及びCCDイメージセンサ9BのTDI1段目の信号電荷の方向を示す信号を保持し、当該信号レベルがローレベルの場合には、信号電荷は電荷排出ドレイン部14の方向へと転送される。従って、各単位セル回路4B−1〜4B−8が保持する信号レベルに応じて、各CCDイメージセンサ7B、8B、9BのTDI段数が設定される。すなわち、本実施の形態では、各単位セル回路4B−2、4B−4、4B−6、4B−8は、異なるCCDイメージセンサのTDI段数を設定する信号を保持することを特徴とする。すなわち、複数の選択信号のうち所定の選択信号を、複数のCCDイメージセンサ7B、8B、9Bのうちの2つのCCDイメージセンサのための選択信号として用いる。なお、各単位セル回路4B−1〜4B−8のうちの任意の単位セル回路が複数のCCDイメージセンサのTDI段数を設定する信号を保持するようにしてもよい。
図18及び図19において、各単位セル回路4B−1〜4B−8は、金属配線31〜38を介して所定のCCDイメージセンサ7B〜9Bのライン選択回路5の単位セル回路5−1〜5−4にそれぞれ接続される。
以上のように構成された実施の形態3に係る撮像装置10Bの動作は、第1の実施形態に係る撮像装置10と同様である。
以上の実施の形態に係る撮像装置10Bによれば、第1の実施形態に係る撮像装置10に比較すると、所定の単位セル回路が複数のCCDイメージセンサに対して接続されて共通化されるので、垂直シフトレジスタ回路を構成する単位セル回路の数がより減少させることができる。従って、第1の実施形態に係る撮像装置10に比較すると、チップサイズをより微細化することが可能となる。また、チップサイズの微細化にともなって、半導体製造プロセスをより効率化でき、消費電力をさらに減少させることができる。
上述した本実施の形態3では、1チップ内に3個のCCDイメージセンサを備えたが、本発明はこれに限らず、例えば、1チップ内に5個のCCDイメージセンサ200〜204を備えてもよい。この場合において、CCDイメージセンサ201とCCDイメージセンサ202の単位セル回路を共通化し、CCDイメージセンサ203とCCDイメージセンサ204の単位セル回路を共通化してもよいし、共通化するCCDイメージセンサにおいてイメージセンサの組み合わせや数は任意に設定してもよい。従って、上述した本実施の形態3では、複数の選択信号のうち所定の選択信号を、複数のCCDイメージセンサ7、8、9のうちの2つのCCDイメージセンサのための選択信号として用いたが、本発明はこれに限らず、例えば、1チップに搭載されたCCDイメージセンサのうちの任意の複数個のCCDイメージセンサのための選択信号として用いてもよい。
なお、上述した実施の形態1〜3では、複数のCCDイメージセンサのTDI段数をそれぞれ設定するための入力端子の数を1つに設定したが、本発明はこれに限らず、複数の入力端子を用いてもよい。例えば、1つのチップ上に7個のCCDイメージセンサ300〜306を形成する場合、CCDイメージセンサ300〜301で1つの入力端子φTS1を用いてTDI段数の設定信号を入力し、CCDイメージセンサ302〜303で別の入力端子φTS2を用いてTDI段数の設定信号を入力し、CCDイメージセンサ304〜306でさらに別の入力端子φTS3を用いてTDI段数の設定信号を入力してもよい。この場合には、各入力端子φTS1〜φTS3に接続される垂直シフトレジスタ回路に含まれる単位セル回路の数は、((各入力端子φTSでTDI段数を設定するCCDイメージセンサの数)×(各CCDイメージセンサのTDI段数))個となる。従って、各入力端子φTS1、φTS2に接続される垂直シフトレジスタ回路に含まれる単位セル回路の数はそれぞれ8(=2×4)個となり、入力端子φTS3に接続される垂直シフトレジスタ回路に含まれる単位セル回路の数は12(=3×4)個となる。ここで、N(Nは2以上の自然数)個の入力端子φTS1〜φTSNを用いて複数のCCDイメージセンサのTDI段数をそれぞれ設定する場合には、各入力端子φTSn(nは1以上でかつN以下の整数)に接続される垂直シフトレジスタ回路に含まれる単位セル回路の数は、((入力端子φTSnでTDI段数を設定するCCDイメージセンサの数)×(入力端子φTSnでTDI段数を設定するCCDイメージセンサのTDI段数))個となる。この場合においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述した実施の形態では、1チップ内に含まれるCCDイメージセンサの数を3個に設定し、それぞれの垂直画素数(段数)を4段に設定したが、本発明はこれに限らず、1チップ内に含まれるCCDイメージセンサの数及び垂直画素数(段数)を任意の値に設定してもよい。この場合においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、上述した実施の形態1〜3では、垂直シフトレジスタ回路4に含まれる単位セル回路の数を、((1チップ内に含まれるCCDイメージセンサの数)×(垂直画素数))個に設定したが、本発明はこれに限らない。例えば、暗時での出力レベルを確かめるためのダミー画素を配置する場合では、必要に応じて任意の数だけ単位セル回路の数を追加して垂直画素数(段数)以上でTDI段数を設定してもよい。また、複数のCCDイメージセンサの段数がそれぞれ異なる場合でも同様に本発明を実施することができる。この場合においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以上詳述したように、本発明に係る撮像装置によれば、1つのクロックパルスにより複数のCCDイメージセンサの段数を設定することができるので、端子数を増加させることなしに、1つのチップ上に複数のCCDイメージセンサを形成することが可能となる。
10,10A,10B 撮像装置、3,41a,41b 伝達ゲート、4,4a,4b,4c,4B 垂直シフトレジスタ回路、5 ライン選択回路、6 基板、100 CCD撮像部、7,8,9,7A,8A,9A,7B,8B,9B CCDイメージセンサ、4−1〜4−12,5−1〜5−4 単位セル回路、11 画素、12 水平CCD回路、13 電荷蓄積部、14 電荷排出ドレイン部、15 出力アンプ、16,16a〜16d 転送電極、17 分離領域、42a,42b,51a,51b インバータ、52a,52b,52c,52d NMOSトランジスタ、53a,53b,53c,53d PMOSトランジスタ、54a,54b,54c,54d トランスミッションゲート、CP 接続部。

Claims (9)

  1. 複数のイメージセンサを備えた撮像装置であって、
    上記各イメージセンサは、
    2次元アレイ状に配列された複数の画素を有する画素群と、
    上記各画素において蓄積された信号電荷を時間遅延積分して垂直転送するための複数の転送電極と、
    上記時間遅延積分された信号電荷を水平転送する水平転送部と、
    上記各転送電極にそれぞれ接続された複数の選択線と、
    上記各選択線に接続され、複数の垂直転送クロックを所定の上記選択線に接続するライン選択回路と、
    複数の単位セル回路から構成され、上記複数のイメージセンサのための複数の選択信号であって、上記ライン選択回路における上記各垂直転送クロックの接続状態を表す複数の選択信号を対応する単位セル回路に保持する垂直シフトレジスタ回路と、
    上記垂直シフトレジスタ回路から出力される、上記複数のイメージセンサのための複数の選択信号のうち当該イメージセンサのための選択信号を選択して上記ライン選択回路に出力する接続部とを備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 上記ライン選択回路における上記各垂直転送クロックの接続状態は、上記信号電荷を上記水平転送部に垂直転送するか否かの接続状態であり、
    上記ライン選択回路は、上記各選択信号に基づいて、上記複数の垂直転送クロックのうち所定対の垂直転送クロックを互いに入れ換えるか否かを行うことにより、上記信号電荷を上記水平転送部に垂直転送するか否かを選択することを制御することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 上記各選択信号は、上記各イメージセンサの時間遅延積分の段数を制御する請求項1又は2記載の撮像装置。
  4. 上記各選択信号は第1又は第2のレベルを有する2値信号であり、所定の時間遅延積分の段数に対応しかつ、上記各イメージセンサにおいて連続した第1のレベルの2値信号及び連続した第2のレベルの2値信号とを組み合わせた信号であることを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 上記複数の選択信号は上記各イメージセンサのための選択信号を順次繰り返して構成され、
    上記垂直シフトレジスタ回路の複数の単位セル回路は、上記各イメージセンサのための選択信号を順次繰り返して保持することを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の撮像装置。
  6. 上記複数の選択信号のうち所定の選択信号を、上記複数のイメージセンサのうちの所定の1つのイメージセンサまたは複数のイメージセンサのための選択信号として用いることを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
  7. 上記複数の選択信号を、上記各イメージセンサの垂直シフトレジスタ回路に並列に入力するように構成されることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1つに記載の撮像装置。
  8. 上記各イメージセンサの垂直シフトレジスタ回路を互いに直列に接続するように構成されることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1つに記載の撮像装置。
  9. 上記直列に接続された各イメージセンサの垂直シフトレジスタ回路のうち、奇数番目の垂直シフトレジスタ回路には対応するイメージセンサのための所定の順序の方向の1組の選択信号を入力し、偶数番目の垂直シフトレジスタ回路には対応するイメージセンサのための上記順序の方向とは逆の方向の1組の選択信号を入力して保持するように、上記各イメージセンサの垂直シフトレジスタ回路を直列に接続したことを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
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