JP2015206961A - カメラおよび焦点制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ口径が小さい場合でも、画像処理を行うことなく、使用者が容易に任意の距離の被写体に対して前景/背景ぼかし効果を付与できるようにする。【解決手段】カメラは、使用者が選択した主被写体に対して撮影光学系が合焦することにより主被写体までの距離zを取得し、使用者が選択した撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、焦点距離および絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、撮影光学系の合焦位置z′を、以下の範囲で使用者の選択に応じて設定する。該カメラは、撮影光学系の合焦位置z′を、なる範囲内で使用者の選択に応じて設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、撮影光学系のピントを外す距離範囲を制御可能なカメラに関する。
カメラによる撮影時に主被写体にピントを合わせるとともに前景や背景に存在する他の被写体から意図的にピントを外してそれらの像をピンぼけにする撮影技術がある。この撮影技術によって、主被写体を強調したり撮影画像に柔らかい雰囲気を与えたりする等の撮影効果(以下、前景/背景ぼかし効果という)が得られる。このような前景/背景ぼかし効果は、一般に撮影光学系の口径(以下、レンズ口径という)が大きい一眼レフカメラにて絞りを開放して被写界深度を浅くすることで実現可能であるが、同様の効果をレンズ口径が小さいコンパクトカメラでも得たいという要望がある。
特許文献1には、被写体距離とレンズの焦点距離および絞り値とを用いて求めた被写界深度を人間の感覚に即したかたちで表示する方法が開示されている。この方法を用いることで、使用者(撮影者)は、手動によって様々な距離の被写体に対して前景/背景ぼかし効果を得ることが可能となる。また、特許文献2には、撮影画像中の被写体の一部に、画像処理によってピンぼけと同様なぼけを与える方法が開示されている。
特開平07−168270号公報 特開2011−010194号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された方法では、使用者がピンぼけにしたい被写体までの距離を知っておく必要があるため、該距離を知らない場合には良好な前背景ぼかし効果が得られない。ピントが合う位置(距離)を変化させながら複数回撮像を行うことでピンぼけにしたい被写体までの距離を算出することも可能であるが、この方法では、複数回の撮像中にその被写体が動いた場合に正確な距離が分からない。また、特許文献2にて開示された方法では、レンズ口径が小さいカメラにより撮影する場合でも前景/背景ぼかし効果によるぼけと同等なぼけを有する画像を得ることができ、またピンぼけにしたい被写体までの距離を知っておく必要はないが、画像処理に時間を要する。
本発明は、レンズ口径が小さい場合でも、画像処理を行うことなく、使用者が容易に任意の距離の被写体に対して前景/背景ぼかし効果を付与できるようにしたカメラおよび焦点制御方法を提供する。
本発明の一側面としてのカメラおよび焦点制御方法は、使用者が選択した主被写体に対して撮影光学系が合焦することにより主被写体までの距離zを取得し、使用者が選択した撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、焦点距離および絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、撮影光学系の合焦位置z′を、後述する式(1)または(2)に示す範囲内で使用者の選択に応じて設定することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としてのカメラおよび焦点制御方法は、使用者が選択した主被写体に対して撮影光学系が合焦することにより主被写体までの距離zを取得し、使用者が選択した撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、焦点距離および絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、撮影光学系の合焦位置z′を、後述する式(1)′,(2)′又は(3)で示す位置に設定することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としてのカメラおよび焦点制御方法は、使用者がそれぞれ選択した主被写体および該主被写体よりも該カメラに近い位置と該カメラから遠い位置とに位置する特定被写体のそれぞれに対して撮影光学系が合焦することにより主被写体までの距離z、上記近い位置の特定被写体までの距離zおよび上記遠い位置の特定被写体までの距離zを取得し、使用者が選択した撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、焦点距離および絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、撮影光学系の合焦位置z′を、後述する式(5)で示す位置に設定するとともに、撮影光学系が主被写体に対して合焦するように使用者に絞り値を、後述する式(6)で示す範囲に調節させることを特徴とする。
さらに、本発明の他の一側面としてのカメラは、使用者が選択した主被写体に対して撮影光学系が合焦することにより主被写体までの距離zを取得する距離取得手段と、使用者が選択した撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得する選択値取得手段と、撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、焦点距離および絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、撮影光学系の合焦位置z′を設定する。該カメラは、合焦位置の設定を行うモードとして使用者により選択可能な第1のモード、第2のモード、第3のモードおよび第4のモードを有する。第1のモードでは、撮影光学系の合焦位置z′を、式(1)で示す範囲で使用者の選択に応じて設定する、又は式(1)′で示す位置に設定する。第2のモードでは、撮影光学系の合焦位置z′を、、式(2)に示す範囲で使用者の選択に応じて設定する、又は式(2)′で示す位置に設定する。第3のモードでは、撮影光学系の合焦位置z′を、式(3)で示す位置に設定する。第4のモードでは、使用者が選択した主被写体よりも該カメラに近い位置と該カメラから遠い位置とに位置する特定被写体のそれぞれに対して撮影光学系が合焦することにより、該近い位置の特定被写体までの距離zおよび遠い位置の特定被写体までの距離zを取得し、撮影光学系の合焦位置z′を、式(5)で示す位置に設定するとともに、撮影光学系が主被写体に対して合焦するように使用者に対して絞り値を、式(6)で示す範囲に調節させる。
本発明によれば、撮影光学系の口径が小さい場合でも、画像処理を行うことなく、使用者が容易に任意の距離の被写体に対してピンぼけによるぼかし効果を付与することができる。
本発明の実施例1である焦点制御方法を示すフローチャート。 実施例1における第1のピンぼけモードでの主被写体、前景被写体、撮影光学系(カメラ)およびその合焦位置の位置関係を示す図。 第1のピンぼけモードにおける主被写体、前景被写体および合焦位置のそれぞれからの近軸光線が形成する錯乱円を示す図。 実施例1における被写体の例を示す図。 第1のピンぼけモードが未設定の状態で図4中の主被写体に合焦したときの被写体像を示す図。 第1のピンぼけモードで式(1)′の合焦位置に合焦したときの被写体像を示す図。 実施例1における第2のピンぼけモードでの主被写体、背景被写体、撮影光学系およびその合焦位置の位置関係を示す図。 第2のピンぼけモードにおける主被写体、前景被写体および合焦位置のそれぞれからの近軸光線が形成する錯乱円を示す図。 第2のピンぼけモードが未設定の状態で図4中の主被写体に合焦したときの被写体像を示す図。 第2のピンぼけモードで式(2)′の合焦位置に合焦したときの被写体像を示す図。 実施例1における第3のピンぼけモードでの主被写体、後方深度限界点、前方深度限界点、撮影光学系およびその合焦位置の位置関係を示す図。 第3のピンぼけモードにおける主被写体、後方深度限界点、前方深度限界点および合焦位置のそれぞれからの近軸光線により形成される錯乱円を示す図。 実施例1における第4のピンぼけモードでの主被写体、前景特定被写体、背景特定被写体、撮影光学系およびその合焦位置の位置関係を示す図。 第4のピンぼけモードにおける主被写体、前景特定被写体および背景特定被写体からの近軸光線が形成する錯乱円を示す図。 本発明の実施例2であるカメラを用いた撮影を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の実施例1および後述する他の実施例において共通して用いられる用語の定義について説明する。
撮影光学系がある位置(距離)に対して合焦するとは、その位置と撮影光学系の像面位置とが該撮影光学系に関して共役な関係になっている状態を意味する。撮影光学系が合焦する位置を合焦位置という。
また、被写体に対して撮影光学系のピントを合わせるとは、被写体上の一点から撮影光学系に入射した近軸光線を許容錯乱円に収まる範囲に結像させることを意味する。錯乱円は、被写体上の一点からの近軸光線が撮影光学系の像面上に到達したときに広がる領域であり、許容錯乱円は、人間によってピンぼけと認識されない最大のサイズ(直径)を有する錯乱円である。言い換えれば、許容錯乱円は、人間の目で点像を見たときにそれを点ととみなせる最大のサイズを有する錯乱円である。
また、被写体の像(被写体像)をピンぼけにするとは、その被写体上の一点からの近軸光線を許容錯乱円に収まらない範囲で結像させることを意味する。ピンぼけ量は、このときの錯乱円のサイズ(直径)に相当する。なお、以下の説明においては、近軸光線の起点を示す「被写体上の一点から」等の「〜の一点から」を、単に「被写体から」のように「〜から」ともいう。
さらに、撮影光学系(つまりはカメラ)と被写体との位置関係について、カメラに近い方(手前側)を「前」といい、カメラから遠い方(奥側)を「後」という。
次に、図1を用いて実施例1における焦点制御方法について説明する。図1には、本実施例の焦点制御方法による焦点制御を行うカメラ(例えば、コンパクトデジタルカメラ)に搭載された不図示のカメラコントローラ(コンピュータ)に組み込まれたコンピュータプログラムのアルゴリズムを示す。カメラコントローラは、距離取得手段、選択値取得手段、錯乱円設定手段、範囲限定手段および合焦位置設定手段として機能する。
ステップ1では、カメラコントローラは、使用者(撮影者)に撮影光学系の焦点距離fと絞り値F(以下、F値という)とを選択させるための該使用者による操作を受け付け、該操作に応じて焦点距離fとF値とを設定するとともに選択値として取得する。F値を設定するとは、焦点距離fを不変としたまま絞り開口の大きさを設定すること意味する。そして、カメラコントローラは、焦点距離fとF値とを用いて許容錯乱円の直径(以下、許容錯乱円径という)δを算出する。
なお、許容錯乱円径δの算出にカメラが有するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子のサイズを用いることで、カメラコントローラが該撮像素子サイズに適切な許容錯乱円径δを算出するようにしてもよい。また、撮影により取得する撮影画像のサイズやこれを印刷する場合のプリントサイズを使用者が予め設定しておくことにより、カメラコントローラがこれらの設定に対して適切な許容錯乱円径δを自動的に算出するようにしてもよい。さらに、許容錯乱円径δを、使用者にカメラの操作を通じて任意に選択させるようにしてもよい。
次にステップ2では、カメラコントローラは、使用者に主被写体に対して撮影光学系を合焦させる操作を受け付ける。撮影光学系を合焦させる操作とは、例えば、使用者がカメラ(撮影光学系)を主被写体に向けてオートフォーカスを行わせる操作である。撮影光学系が主被写体に合焦すると、カメラコントローラは主被写体までの距離である主被写体距離zを算出(取得)する。
次に、ステップ3では、カメラコントローラは、使用者に焦点制御モード(ピンぼけモード)を選択させるための該使用者による操作を受け付ける。本実施例のカメラでは、使用者による選択可能なピンぼけモードとして、第1〜第4のピンぼけモードを有する。第1のピンぼけモード(第1のモード)B1が選択された場合には、カメラコントローラはステップ4に進む。第1のピンぼけモードB1は、主被写体よりも前(カメラ側)に位置する他の被写体に対してピントが合う距離範囲を狭くするモード(前景ピンぼけモード)である。
ステップ4では、カメラコントローラは、使用者が合焦位置z′を以下の式(1)で表される範囲内で任意に選択できるようにする。
これにより、合焦位置は主被写体よりも後(カメラ側とは反対側)に位置し、主被写体よりも前に位置する他の被写体(つまりは前景)の被写体像をピンぼけにし易くする。特に、式(1)における等号で表される合焦位置(後述する式(1)′参照)に対して撮影光学系を合焦させると、主被写体よりも前に位置する他のすべての被写体の被写体像をピンぼけにすることができ、ピンぼけにする前景の範囲が最も広くなる。ステップ4において、カメラコントローラが合焦位置z′を式(1)′により示す位置に自動的に設定するようにしてもよい。この後、カメラコントローラはステップ5に進む。
ステップ5では、カメラコントローラは使用者がシャッターボタンを押すことに応じて撮影動作を行い、その後、処理を終了する。
ステップ3において第2のピンぼけモード(第2のモード)B2が選択された場合には、カメラコントローラはステップ6に進む。第2のピンぼけモードB2は、主被写体よりも後に位置する他の被写体に対してピントが合う距離範囲を狭くするモード(背景ピンぼけモード)である。
ステップ6では、カメラコントローラは、使用者が合焦位置z′を以下の式(2)で表される範囲内で任意に選択できるようにする。
これにより、合焦位置は主被写体よりも前に位置し、主被写体よりも後に位置する他の被写体(つまりは背景)の被写体像をピンぼけにし易くする。特に、式(2)における等号で表される合焦位置(後述する式(2)′参照)に対して撮影光学系を合焦させると、主被写体よりも後に位置する他のすべての被写体の被写体像をピンぼけにすることができ、ピンぼけにする背景の範囲が最も広くなる。ステップ6において、カメラコントローラが合焦位置z′を式(2)′により示す位置に自動的に設定するようにしてもよい。この後、カメラコントローラはステップ5に進み、撮影動作を行って処理を終了する。
ステップ3において第3のピンぼけモード(第3のモード)B3が選択された場合には、カメラコントローラはステップ7に進む。第3のピンぼけモードB3は、主被写体よりも前後に位置する他の被写体に対してピントが合う距離範囲を等価にするモード(前背景ピンぼけ範囲等価モード)である。
ステップ7では、カメラコントローラは、合焦位置z′を以下の式(3)で表される位置に自動的に設定する。
これにより、主被写体からピンぼけが生じ始める位置までの距離が主被写体の前後において等しくなる。この後、カメラコントローラはステップ5に進み、撮影動作を行って処理を終了する。
ステップ3において第4のピンぼけモード(第4のモード)B4が選択された場合には、カメラコントローラはステップ8に進む。第4のピンぼけモードB4は、主被写体に対してピントを合わせるとともに、主被写体よりも前後に位置する他の被写体のうち特定被写体に対するピンぼけ量を等価にするモード(特定2点ピンぼけ量等価モード)である。
ステップ8では、カメラコントローラは、主被写体よりも前後に位置する特定被写体に対してそれぞれ合焦することにより、主被写体よりも前の特定被写体までの被写体距離zと主被写体よりも後の特定被写体までの被写体距離zとを求める。被写体距離z,zは、主被写体距離zに対して、以下の式(4)に示す関係を満足する。
そして、ステップ9では、カメラコントローラは、以下の式(5)に示す合焦位置z′に自動的に合焦する。
次に、ステップ10では、カメラコントローラは、以下の式(6)の条件を満足するように使用者にF値を調節(再設定)させる。
なお、ステップ1にて使用者が選択した焦点距離とF値とが式(6)を満足している場合には該F値を変更させる必要はない。
次に、ステップ11では、カメラコントローラはF値の変更回数を示すnに初期値である0を代入し、F値の変化量を定義する。
次に、ステップ12では、カメラコントローラは主被写体に対してピントが合っているか否かを確認し、ピントが合っていればステップ5に進み、撮影動作を経て処理を終了する。一方、主被写体に対してピントが合っていなければ、カメラコントローラはステップ13に進む。
ステップ13では、カメラコントローラはF値を変更した回数がnmax回未満か否かを確認し、nmax回未満であればステップ14に進み、nmax回以上であればステップ16に進む。ここではF値の変更回数の上限nmax−1は10程度が実用的である。
ステップ14では、カメラコントローラはステップ11で設定した値だけF値を増加させる。
次に、ステップ15では、カメラコントローラはF値を変更した回数を1増加させて、ステップ12に戻る。
また、ステップ16では、カメラコントローラは、使用者が選択した第4のピンぼけモードB4による上記撮影効果が得られないことを伝えるメッセージをカメラに設けられた表示部に表示し、処理を終了する。
次に、上述した第1のピンぼけモードB1において、主被写体よりも前に位置する他の被写体(以下、前景被写体という)の被写体像をピンぼけにし易くするための焦点制御方法についてより詳しく説明する。図2には、第1のピンぼけモードB1が設定される得る主被写体1、前景被写体2、カメラの撮影光学系3およびその合焦位置z′の位置関係の例を示している。主被写体1の前に前景被写体2が位置し、カメラは撮影光学系3によってそれらの被写体像を像面4上に形成する。合焦位置z′は、以下の式(1)′に示す位置である。
図3には、合焦位置z′、主被写体1および前景被写体2のそれぞれから撮影光学系3に入射した近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさを示している。
合焦位置z′からの近軸光線5は、近軸結像して像面4上に大きさ(直径)がゼロの錯乱円8を形成する。主被写体1からの近軸光線6は、像面4上に許容錯乱円径以下の大きさの錯乱円9を形成する。つまり、撮影光学系3は主被写体1に対して合焦しており、主被写体1の被写体像はピントが合った像となっている。また、前景被写体2からの近軸光線7は、像面4上に許容錯乱円径を超える大きさ(直径)の錯乱円10を形成する。つまり、前景被写体2に対して撮影光学系3のピントが外れており、前景被写体2の被写体像はピンぼけになっている。
[数値例1]
表1には、図2に示した位置関係での許容錯乱円径、主被写体1までの被写体距離、前景被写体2までの被写体距離、撮影光学系3の焦点距離およびF値の数値例を示している。
表2には、本数値例において、第1のピンぼけモードB1が未設定の状態で撮影光学系3が主被写体1に合焦したときの主被写体1および前景被写体2からの近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさ(直径:表には錯乱円径と記している)を示している。なお、ここでは第2〜第4のピンぼけモードB2〜B4も未設定の状態であり、後の説明において第2〜第4のピンぼけモードB2〜B4のそれぞれが未設定の状態とは、同様に他のピンぼけモードも未設定の状態であることを意味する。
表1に示した許容錯乱円径4.2μmは、21.75cm×17.425cmの画像(写真)を50cm離れた場所で見たときにピンぼけが起こり始める値として設定したものである。ただし、許容錯乱円径は他の値でもよく、例えば35mmフィルムに撮影する場合には30.0μmとするのが通常である。また、表1ではF値を4.0としたが、他の値でもよく、例えば一般的なコンパクトデジタルカメラで用いられているF値の下限値である2.8としてもよい。
表2より、主被写体1からの近軸光線は近軸結像しており、前景被写体2からの近軸光線が形成する錯乱円の大きさが許容錯乱円径を下回っている。このことから、第1のピンぼけモードB1が未設定の状態では、主被写体1および前景被写体2のいずれに対してもピントが合うことが分かる。
表3には、式(1)′に示した合焦位置z′を設定したときの前方被写界深度相当および後方被写界深度相当の値を示している。前方被写界深度相当および後方被写界深度相当とはそれぞれ、主被写体1から前方および後方においてピンぼけが始まる位置(前方深度限界点および後方深度限界点)までの距離を意味する。
表3より、主被写体1よりも前に存在する前景被写体2(複数存在する場合はすべて)の被写体像はピンぼけになることが分かる。
表4は、本数値例において、第1のピンぼけモードB1において式(1)′に示した合焦位置z′を設定したときの主被写体1からの近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさを示している。
表4より、主被写体1からの近軸光線は許容錯乱円径と同じ大きさの錯乱円を形成し、前景被写体2からの近軸光線は許容錯乱円径を超える大きさの錯乱円を形成することが分かる。このことから、第1のピンぼけモードB1が設定された状態では、主被写体1に対してピントを合わせつつ、前景被写体2の被写体像をピンぼけにすることができることが分かる。
本数値例を図4、図5および図6を用いて検証する。図4には被写体の例を示している。破線で囲われた領域1が図2に示した主被写体1に相当し、それ以外の領域2が前景被写体2に相当する。
ここでは、次の要領で図4の被写体を撮影光学系を通して撮影するときに像面上に形成される被写体像を得る。まず、領域1,2内の光強度分布をそれぞれ算出する。次に、領域1が表1中の「主被写体1までの被写体距離」の位置に存在するとして、無収差の撮影光学系を用いて撮影したときの像面上での光強度分布を結像計算によって算出する。また、領域2が表1中の「前景被写体2までの被写体距離」の位置に存在するとして、同様に無収差の撮影光学系を用いて撮影したときの像面上での光強度分布を算出する。そして、これらの光強度分布を結合して全体の被写体像を作成する。
図5は、撮影光学系が主被写体(領域1)に合焦した状態で撮影したときに得られる被写体像を示す。この状態では、表2に示したように主被写体および前景被写体からの近軸光線により形成される錯乱円径がともに許容錯乱円径以下であるため、図4の被写体と図5の被写体像とを視覚的に区別することができない。
一方、図6は、撮影光学系が式(1)′に示した合焦位置z′に合焦した状態で撮影したときに得られる像面4上での被写体像を示す。この状態では、表4に示したように主被写体からの近軸光線は許容錯乱円径と同じ大きさの錯乱円を形成するが、前景被写体からの近軸光線は許容錯乱円径を超える大きさの錯乱円を形成する。このため、図6では、主被写体(領域1)の被写体像は図4と同様にピントが合っているが、前景被写体(領域2)の被写体像は、図4と比べてピンぼけになっている。
さらに、前景被写体のピンぼけを定量的に把握するために、以下の式(7)を用いて定量評価する。
ただし、x,yは像面上の座標であり、I(x,y)は座標(x,y)における光強度である。また、<>x,yは<>内の値の全像面にわたっての平均値を表す。
図4の被写体に対して式(7)のHを計算すると、錯乱円径が許容錯乱円径と一致するピント状態においてH=0.086となる。したがって、Hはピントが合っている状態では0.086以上となる。
表5には、図5および図6に示した被写体像に対して、式(7)を用いて評価した結果を示す。
表5において、例えば図5の前景被写体に対するHは、図4の被写体全体が表1に示した「前景被写体2までの被写体距離」である9.5mの位置に存在し、合焦位置z′が「主被写体1までの被写体距離」である10.0mの位置に設定されたものとして算出した。また、図6の主被写体に対するHは、図4の被写体全体が表1に示した「主被写体1までの被写体距離」である10.0mの位置に存在し、合焦位置z′が表3に示した10.7mの位置に設定されたものとして算出した。後述する他のピンぼけモードでのHについても同様にして算出した。
表5より、図6に示した前景被写体の被写体像についてのHのみが0.086を下回っており、該被写体像がピンぼけになっていることが分かる。
次に、上述した第2のピンぼけモードB2において、主被写体よりも後に位置する他の被写体(以下、背景被写体という)の被写体像をピンぼけにし易くするための焦点制御方法についてより詳しく説明する。図7には、第2のピンぼけモードB2が設定され得る主被写体11、背景被写体12、カメラの撮影光学系3およびその合焦位置z′の位置関係の例を示している。主被写体11の後に背景被写体12が存在し、カメラは撮影光学系3によってそれらの被写体像を像面4上に形成する。合焦位置z′は、以下の式(2)′に示す位置である。
図8には、合焦位置z′、主被写体11および背景被写体12のそれぞれから撮影光学系3に入射した近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさを示している。
合焦位置z′からの近軸光線16は、近軸結像して像面4上に大きさ(直径)がゼロの錯乱円19を形成する。主被写体11からの近軸光線15は、像面4上に許容錯乱円径以下の大きさの錯乱円18を形成する。つまり、撮影光学系3は主被写体1に対して合焦しており、主被写体11の被写体像はピントが合った像となっている。また、背景被写体12からの近軸光線17は、像面4上に許容錯乱円径を超える大きさ(直径)の錯乱円20を形成する。つまり、背景被写体12に対して撮影光学系3のピントが外れており、背景被写体12の被写体像はピンぼけになっている。
[数値例2]
表6には、図7に示した位置関係での許容錯乱円径、主被写体11までの被写体距離、背景被写体12までの被写体距離、撮影光学系3の焦点距離およびF値の数値例を示している。
表7には、本数値例において、第2のピンぼけモードB2が未設定の状態で撮影光学系3が主被写体11に合焦したときの主被写体11および背景被写体12からの近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさ(錯乱円径)を表している。
表7より、主被写体11からの近軸光線は近軸結像しており、背景被写体12からの近軸光線が形成する錯乱円の大きさが許容錯乱円径を下回っている。このことから、第2のピンぼけモードB2が未設定の状態では、主被写体11および背景被写体12のいずれに対してもピントが合うことが分かる。
表8には、本数値例において、式(2)′に示した合焦位置z′を設定したときの前方被写界深度相当および後方被写界深度相当の値を示している。
表8より、主被写体11よりも後に存在する背景被写体12(複数存在する場合はすべて)の被写体像はピンぼけになることが分かる。
表9は、本数値例において、第2のピンぼけモードB2において式(2)′に示した合焦位置z′を設定したときの主被写体11からの近軸光線の像面4上での錯乱円の大きさを示している。
表4より、主被写体11からの近軸光線は許容錯乱円径と同じ大きさの錯乱円を形成し、背景被写体12からの近軸光線は許容錯乱円径を超える大きさの錯乱円を形成することが分かる。このことから、第2のピンぼけモードB2が設定された状態では、主被写体11にピントを合わせつつ、背景被写体12の被写体像をピンぼけにすることができることが分かる。
本数値例を図4、図9および図10を用いて検証する。図4には被写体の例を示している。破線で囲われた領域1が図7に示した主被写体11に相当し、それ以外の領域2が背景被写体12に相当する。
ここでは、実施例1と同様の要領で図4の被写体を撮影光学系を通して撮影するときに像面上に形成される被写体像を得る。図9は、撮影光学系が主被写体(領域1)に合焦した状態で撮影したときに得られる被写体像を示す。この状態では、表7に示したように主被写体および背景被写体からの近軸光線により形成される錯乱円径がともに許容錯乱円径以下であるため、図4の被写体と図9の被写体像とを視覚的に区別することができない。
一方、図10は、撮影光学系が式(2)′に示した合焦位置z′に合焦した状態で撮影したときに得られる像面4上での被写体像を示す。この状態では、表9に示したように主被写体からの近軸光線は許容錯乱円径と同じ大きさの錯乱円を形成するが、背景被写体からの近軸光線は許容錯乱円径を超える大きさの錯乱円を形成する。このため、図10では、主被写体(領域1)の被写体像は図4と同様にピントが合っているが、背景被写体(領域2)の被写体像は、図4と比べてピンぼけになっている。
さらに、背景被写体のピンぼけを定量的に把握するために、前述した式(7)を用いて定量評価する。表10には、図9および図10に示した被写体像に対して、式(7)を用いて評価した結果を示す。
表10より、図10に示した背景被写体の被写体像についてのHのみが0.086を下回っており、該被写体像がピンぼけになっていることが分かる。
次に、上述した第3のピンぼけモードB3において、主被写体よりも前後に位置する他の被写体に対してピントが合う距離範囲を等価にするための焦点制御方法についてより詳しく説明する。図11には、第3のピンぼけモードB3が設定され得る主被写体21、カメラの撮影光学系3およびその合焦位置z′の位置関係の例を示している。合焦位置z′は、上述した式(3)に示す位置である。また、図11中の25は主被写体20よりも後の位置であって、その位置からの近軸光線22が像面4上に形成する錯乱円の大きさが許容錯乱円径と等しくなる後方深度限界点を示す。さらに、26は主被写体20よりの前の位置であって、その位置からの近軸光線24が像面4上に形成する錯乱円の大きさが許容錯乱円径と等しくなる前方深度限界点を示す。
図12には、合焦位置z′、主被写体21、後方深度限界点25および前方深度限界点26のそれぞれから撮影光学系3に入射した近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさを示している。
合焦位置z′からの近軸光線23は、近軸結像して像面4上に大きさ(直径)がゼロの錯乱円30を形成する。後方深度限界点25からの近軸光線22は、像面4上に許容錯乱円径と同じの大きさの錯乱円29を形成する。また、前方深度限界点26からの近軸光線24も、像面4上に許容錯乱円径と同じの大きさの錯乱円31を形成する。これにより、主被写体21から後方深度限界点25までの距離27と主被写体21から前方深度限界点26までの距離28とが互いに等しくなる。
[数値例3]
表11には、図11に示した位置関係での許容錯乱円径、主被写体21までの被写体距離、撮影光学系3の焦点距離およびF値の数値例を示している。
表12には、本数値例において、式(3)に示した合焦位置z′を設定したときの前方被写界深度相当および後方被写界深度相当の値を示している。
表12より、主被写体21よりも前後に存在する他の被写体に対してピントが合う距離範囲が等価になっていることが分かる。
次に、上述した第4のピンぼけモードB4において、主被写体にピントを合わせつつ、主被写体よりも前後に位置する他の被写体のうち特定被写体の被写体像のピンぼけ量を等価にするための焦点制御方法についてより詳しく説明する。以下の説明において、主被写体よりも前に位置する特定被写体を前景特定被写体といい、主被写体よりも後に位置する特定被写体を背景特定被写体という。
図13には、第4のピンぼけモードB4が設定され得る主被写体32、前景特定被写体33、背景特定被写体34、カメラの撮影光学系3およびその合焦位置z′の位置関係の例を示している。前景特定被写体33および背景特定被写体34のそれぞれまでの被写体距離z,zは上述した式(4)の関係を満足し、合焦位置z′は上述した式(5)に示す位置である。
図14には、合焦位置z′、主被写体32、前景特定被写体33および背景特定被写体34のそれぞれから撮影光学系3に入射した近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさを示している。撮影光学系3のF値は、主被写体32からの近軸光線37が像面4上で形成する錯乱円40の大きさが許容錯乱円径より小さくなるように設定される。この条件を満足することができないと、第4のピンぼけモードB4で得られるべき撮影効果が得られない。
前景特定被写体33からの近軸光線38は、像面4上に許容錯乱円径を超える大きさの錯乱円39を形成する。また、背景特定被写体34からの近軸光線36も、像面4上に許容錯乱円径を超え、かつ錯乱円39と同じ大きさの錯乱円41を形成する。これにより、前景特定被写体33および背景特定被写体34の被写体像のピンぼけ量が等しくなる。
[数値例4]
表13には、図13に示した位置関係での許容錯乱円径、主被写体32までの被写体距離、前景特定被写体33までの被写体距離、背景特定被写体34までの被写体距離、撮影光学系3の焦点距離およびF値の数値例を示している。
表14には、本数値例において、第4のピンぼけモードB4が設定された状態で撮影光学系3が主被写体32に合焦したときの主被写体32、前景特定被写体33および背景特定被写体34からの近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさを示している。
表14より、主被写体32からの近軸光線は近軸結像しており、前景および背景特定被写体33,34からの近軸光線が形成する錯乱円の大きさが許容錯乱円径を上回っている。このことから、第4のピンぼけモードB4が設定された状態では、主被写体32にピントを合わせつつ、前景および背景特定被写体33,34の被写体像をピンぼけにすることができることが分かる。
また、表15には、撮影光学系3の合焦位置z′を式(5)に示した位置に設定したときの主被写体32、前景特定被写体33および背景特定被写体34からの近軸光線が像面4上に形成する錯乱円の大きさを示している。
表15より、主被写体32からの近軸光線が形成する錯乱円の大きさは許容錯乱円径より小さく、前景および背景特定被写体33,34からの近軸光線が形成する錯乱円の大きさは許容錯乱円径より大きく、かつ互いに等しい。これにより、主被写体32に対してはピントが合っているが、前景および背景特定被写体33,34の被写体像は互いに同じピンぼけ量でピンぼけになっていることが分かる。
次に、実施例1にて説明した焦点制御方法を実施するコンパクトデジタルカメラについて図15を用いて説明する。図15には、コンパクトデジタルカメラ44を主被写体42に向けた状態をカメラ44の背面から見て示している。主被写体42の後には、背景被写体43が存在している。
カメラ44は、カメラ44の前面に設けられた撮影光学系(図2、図7,図11および図13の撮影光学系3に相当する)と、カメラ44の背面に設けられた電子ビューファインダ45と、シャッターボタン46とを有する。また、カメラ44は、ズームスイッチ51、設定ボタン47と、合焦位置シフトボタン(操作部材)48とを背面に有する。さらに、カメラ44は、その内部に、実施例1で説明したカメラコントローラ52を有する。
使用者は、ファインダ45を通して構図を決める。そして、ズームスイッチ51を操作することで撮影光学系の焦点距離を選択し、さらに設定ボタン47を操作することによりF値を選択する。カメラコントローラ52は、これら焦点距離とF値とを選択値として取得し、これら選択値を用いて許容錯乱円径を算出する。なお、許容錯乱円径は、使用者が任意に選択してもよい。ここでの使用者による選択およびカメラコントローラ52による算出は、図1のステップ1にて行われる。
次に、使用者がシャッターボタン46を半押し操作すると、カメラコントローラ52はそのオートフォーカス機能によって撮影光学系を主被写体42に合焦させる。そして、カメラコントローラ52は、撮影光学系内のフォーカスレンズの位置等から主被写体距離を取得する。ここでのカメラコントローラ52の動作は、図1のステップ2にて行われるものである。
次に、使用者は、設定ボタン47を操作してピンぼけモードを選択する。ここでの操作は図1のステップ3で行われる。そして、カメラコントローラ52は、選択されたピンぼけモードをファインダ45内のモード表示部49に第1〜第2のピンぼけモードを示すB1〜B4により表示する。ここでは、図15に示すように、第2のピンぼけモードB2が選択されたものとする。
その後、使用者は、合焦位置シフトボタン48を操作して背景被写体43に対するピンぼけ量を調節する。カメラコントローラ52は、第2のピンぼけモードB2では、合焦位置シフトボタン48の操作により式(2)で示した距離範囲で合焦位置z′を移動(シフト)させる。具体的には、合焦位置シフトボタン48の+部が押されると、カメラコントローラ52は合焦位置を第2のピンぼけモードB2での背景ぼかし効果が強く(つまりはピンぼけ量が大きく)なる前方にシフトさせ、最大で式(2)の等号で表される位置までシフトさせる。また、合焦位置シフトボタン48の−部が押されると、合焦位置を背景ぼかし効果が弱く(つまりはピンぼけ量が小さく)なる後方にシフトさせ、最大で主被写体42の位置までシフトさせる。ここでのカメラコントローラ52の動作は、図1のステップ6で行われる。
また、合焦位置シフトボタン48の操作により変化するピンぼけ量は、ファインダ45内のピンぼけ量表示部50に表示される。
なお、第1のピンぼけモードB1が選択された場合には、カメラコントローラ52は、合焦位置シフトボタン48の操作により、式(1)で示した距離範囲で合焦位置をシフトさせる。このときのカメラコントローラ52の動作は、図1のステップ4で行われる。さらに、第3および第4のピンぼけモードB3,B4が選択された場合はそれぞれ、カメラコントローラ52は、合焦位置を式(3)および式(5)に示す位置に自動的に設定する。これらの動作は、図1のステップ7およびステップ9で行われる。
最後に使用者がシャッターボタン46を全押し操作することにより、カメラコントローラ52は撮影を行う。この動作は、図1のステップ5で行われる。
本実施例によれば、撮影光学系の口径(レンズ口径)が小さいコンパクトデジタルカメラでも、画像処理を行うことなく、使用者が容易に任意の距離の被写体に対して前景/背景ぼかし効果を付与することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
3 撮影光学系
1,11 主被写体
2 前景被写体
12 背景被写体
44 カメラ
52 カメラコントローラ

Claims (13)

  1. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラであって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得する距離取得手段と、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得する選択値取得手段と、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定する又は使用者の選択に応じて設定する錯乱円設定手段と、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる範囲内で使用者の選択に応じて設定する合焦位置設定手段とを有することを特徴とするカメラ。
  2. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラであって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得する距離取得手段と、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得する選択値取得手段と、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定する又は使用者の選択に応じて設定する錯乱円設定手段と、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定する合焦位置設定手段とを有することを特徴とするカメラ。
  3. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラであって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得する距離取得手段と、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得する選択値取得手段と、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定する又は使用者の選択に応じて設定する錯乱円設定手段と、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる範囲内で使用者の選択に応じて設定する合焦位置設定手段とを有することを特徴とするカメラ。
  4. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラであって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得する距離取得手段と、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得する選択値取得手段と、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定する又は使用者の選択に応じて設定する錯乱円設定手段と、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定する合焦位置設定手段とを有することを特徴とするカメラ。
  5. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラであって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得する距離取得手段と、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得する選択値取得手段と、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定する又は使用者の選択に応じて設定する錯乱円設定手段と、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定する合焦位置設定手段とを有することを特徴とするカメラ。
  6. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラであって、
    使用者がそれぞれ選択した主被写体および該主被写体よりも該カメラに近い位置と該カメラから遠い位置とに位置する特定被写体のそれぞれに対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離z、前記近い位置の前記特定被写体までの距離zおよび前記遠い位置の前記特定被写体までの距離zを取得する距離取得手段と、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得する選択値取得手段と、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定する又は使用者の選択に応じて設定する錯乱円設定手段と、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定するとともに、前記撮影光学系が前記主被写体に対して合焦するように使用者に前記絞り値を、

    なる範囲に調節させる合焦位置設定手段とを有することを特徴とするカメラ。
  7. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラであって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得する距離取得手段と、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得する選択値取得手段と、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定する又は使用者の選択に応じて設定する錯乱円設定手段と、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を設定する合焦位置設定手段とを有し、
    該カメラは、前記合焦位置の設定を行うモードとして使用者により選択可能な第1のモード、第2のモード、第3のモードおよび第4のモードを有しており、
    前記第1のモードでは、前記合焦位置設定手段は前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる範囲で使用者の選択に応じて設定する、又は、

    なる位置に設定し、
    前記第2のモードでは、前記合焦位置設定手段は前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる範囲内で使用者の選択に応じて設定し、又は、

    なる位置に設定し、
    前記第3のモードでは、前記合焦位置設定手段は前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定し、
    前記第4のモードでは、前記距離取得手段は、使用者が選択した前記主被写体よりも該カメラに近い位置と該カメラから遠い位置とに位置する特定被写体のそれぞれに対して前記撮影光学系が合焦することにより、前記近い位置の前記特定被写体までの距離zおよび前記遠い位置の前記特定被写体までの距離zを取得し、前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定するとともに、前記撮影光学系が前記主被写体に対して合焦するように使用者に対して前記絞り値を、

    なる範囲に調節させることを特徴とするカメラ。
  8. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラの焦点制御方法であって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得し、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる範囲内で使用者の選択に応じて設定することを特徴とする焦点制御方法。
  9. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラの焦点制御方法であって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得し、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定することを特徴とする焦点制御方法。
  10. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラの焦点制御方法であって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得し、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる範囲内で使用者の選択に応じて設定することを特徴とする焦点制御方法。
  11. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラの焦点制御方法であって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得し、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定することを特徴とする焦点制御方法。
  12. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラの焦点制御方法であって、
    使用者が選択した主被写体に対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離zを取得し、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定することを特徴とする焦点制御方法。
  13. 撮影光学系を通して撮影を行うカメラの焦点制御方法であって、
    使用者がそれぞれ選択した主被写体および該主被写体よりも該カメラに近い位置と該カメラから遠い位置とに位置する特定被写体のそれぞれに対して前記撮影光学系が合焦することにより前記主被写体までの距離z、前記近い位置の前記特定被写体までの距離zおよび前記遠い位置の前記特定被写体までの距離zを取得し、
    使用者が選択した前記撮影光学系の焦点距離fおよび絞り値Fを取得し、
    前記撮影光学系の像面での許容錯乱円径を、前記焦点距離および前記絞り値を用いた算出により設定し、又は使用者の選択に応じて設定し、
    前記撮影光学系の合焦位置z′を、

    なる位置に設定するとともに、前記撮影光学系が前記主被写体に対して合焦するように使用者に前記絞り値を、

    なる範囲に調節させることを特徴とする焦点制御方法。
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