JP2015206342A - Pcvバルブ及びそれを備えるpcv装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブローバイガス中に含まれる水分の結露や凍結の抑制効果に優れるPCVバルブ及びそれを備えるPCV装置を提供する。【解決手段】本PCV装置1は、内燃機関のクランク室に漏洩したブローバイガスを燃焼室で再燃焼させる装置である。PCV装置は、ブローバイガスの流量を制御するPCVバルブ5を備えている。このPCVバルブには、ブローバイガスが流通する弁室33を内部に有するハウジング35が備えられており、ハウジングには真空断熱層47,49が形成されている。また、PCVバルブは、ハウジングに蓄熱材が配設されていることができる。【選択図】図3
Description
本発明は、PCVバルブ及びそれを備えるPCV装置に関し、更に詳しくは、ブローバイガス中に含まれる水分の結露や凍結の抑制効果に優れるPCVバルブ及びそれを備えるPCV装置に関する。
従来、内燃機関のクランク室に漏洩したブローバイガスを燃焼室で再燃焼させるPCV(Positive Crankcase Ventiration)装置が知られている。このPCV装置では、通常、クランク室と吸気管とを連絡するブローバイガス通路と、このブローバイガス通路に設けられるPCVバルブと、を備えている。PCVバルブは、吸気管とクランク室内との圧力差に応じて開閉したり、車両のECU(Electronic Control Unit)にて開閉制御するように設けられている。
ブローバイガス中には、燃焼により生じる水分が含まれている。この水分は、車両走行時の走行風や外気温の影響等により、ブローバイガスがPCV装置を流通する過程で冷却されると結露してしまう。また、結露した水分が更に冷却されると凍結してしまう。これら水分の結露や凍結は、PCVバルブの作動に支障を来たしたり、ブローバイガス通路を閉塞してしまったりするおそれがある。このため、ブローバイガスが冷却されるのを防止する提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1の場合、PCVバルブを他の部材により、覆い囲むことで、外気(走行風)からPCVバルブを防護するようにして、PCVバルブ内のガス通路における凍結を抑制している。
しかしながら、この場合、他部材を用いているため、構造が複雑になるおそれがあった。また、この場合、PCVバルブ内の凍結の抑制効果は必ずしも十分とは言えないときがあり、更なる改良が求められていた。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、ブローバイガス中に含まれる水分の結露や凍結の抑制効果に優れるPCVバルブ及びそれを備えるPCV装置を提供することを目的とする。
しかしながら、この場合、他部材を用いているため、構造が複雑になるおそれがあった。また、この場合、PCVバルブ内の凍結の抑制効果は必ずしも十分とは言えないときがあり、更なる改良が求められていた。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、ブローバイガス中に含まれる水分の結露や凍結の抑制効果に優れるPCVバルブ及びそれを備えるPCV装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、内燃機関のクランク室に漏洩したブローバイガスを燃焼室で再燃焼させるPCV装置に備えられ、ブローバイガスの流量を制御するPCVバルブであって、
前記ブローバイガスが流通する弁室を内部に有するハウジングが備えられており、
前記ハウジングには真空断熱層が形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記ハウジングには蓄熱材が配設されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、PCV装置であって、請求項1又は2記載に記載のPCVバルブが備えられていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、可撓性を有する内管及び外管の間を真空にして断熱する真空断熱フレキシブルホースが更に備えられており、
前記真空断熱フレキシブルホースは、前記ブローバイガスを流通可能に前記PCVバルブに接続されていることを要旨とする。
前記ブローバイガスが流通する弁室を内部に有するハウジングが備えられており、
前記ハウジングには真空断熱層が形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記ハウジングには蓄熱材が配設されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、PCV装置であって、請求項1又は2記載に記載のPCVバルブが備えられていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、可撓性を有する内管及び外管の間を真空にして断熱する真空断熱フレキシブルホースが更に備えられており、
前記真空断熱フレキシブルホースは、前記ブローバイガスを流通可能に前記PCVバルブに接続されていることを要旨とする。
本発明のPCVバルブによると、ブローバイガスが流通する弁室を内部に有するハウジングには、真空断熱層が形成されている。これにより、PCVバルブ自体が断熱機能を発揮することができ、効率的に断熱することができる。その結果、ブローバイガス中の水分の結露や凍結を抑制することができる。また、PCVバルブ自体が断熱機能を有するので、PCVバルブの外側を断熱材等で覆う構成と比較して、シンプルかつコンパクトな構成とすることができる。
また、ハウジングに蓄熱材が配設されている場合は、以下の効果を奏する。すなわち、内燃機関本体からの熱やブローバイガス自体が有する熱を蓄熱材に貯留しておくことができるので、より確実に、ブローバイガス中の水分の結露や凍結を抑制することができる。また、蓄熱材が熱を貯留可能であることにより、内燃機関が停止中であっても、水分の結露や凍結に対する抑制効果を発揮することができる。
また、本発明のPCV装置によると、上記本発明のPCVバルブを備えている。これにより、断熱の効率化を図ることができる。
また、可撓性を有する内管及び外管の間を真空にして断熱する真空断熱フレキシブルホースが更に備えられており、この真空断熱フレキシブルホースが、ブローバイガスを流通可能にPCVバルブに接続されている場合は、以下の効果を奏する。すなわち、PCVバルブのみならず、PCV装置全体に渡って断熱機能を持たせることができるので、より確実にブローバイガス中の水分の結露や凍結を抑制することができる。
また、ハウジングに蓄熱材が配設されている場合は、以下の効果を奏する。すなわち、内燃機関本体からの熱やブローバイガス自体が有する熱を蓄熱材に貯留しておくことができるので、より確実に、ブローバイガス中の水分の結露や凍結を抑制することができる。また、蓄熱材が熱を貯留可能であることにより、内燃機関が停止中であっても、水分の結露や凍結に対する抑制効果を発揮することができる。
また、本発明のPCV装置によると、上記本発明のPCVバルブを備えている。これにより、断熱の効率化を図ることができる。
また、可撓性を有する内管及び外管の間を真空にして断熱する真空断熱フレキシブルホースが更に備えられており、この真空断熱フレキシブルホースが、ブローバイガスを流通可能にPCVバルブに接続されている場合は、以下の効果を奏する。すなわち、PCVバルブのみならず、PCV装置全体に渡って断熱機能を持たせることができるので、より確実にブローバイガス中の水分の結露や凍結を抑制することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係るPCV装置を備える内燃機関を模式的に示す図である。
実施例1に係るPCV装置を示す縦断面図である。
実施例1に係るPCVバルブを示す縦断面図である。
実施例2に係るPCVバルブを示す縦断面図である。
実施例3に係るPCVバルブを示す縦断面図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
1.PCVバルブ
本実施形態1.に係るPCVバルブ(5)は、内燃機関(7)のクランク室(31)に漏洩したブローバイガスを燃焼室(29)で再燃焼させるPCV装置(1)に備えられ、ブローバイガスの流量を制御するバルブである。PCVバルブ(5)には、ブローバイガスが流通する弁室(33)を内部に有するハウジング(35)が備えられている。そして、ハウジング(35)には真空断熱層(47,49)が形成されている(例えば、図3等参照)。
本実施形態1.に係るPCVバルブ(5)は、内燃機関(7)のクランク室(31)に漏洩したブローバイガスを燃焼室(29)で再燃焼させるPCV装置(1)に備えられ、ブローバイガスの流量を制御するバルブである。PCVバルブ(5)には、ブローバイガスが流通する弁室(33)を内部に有するハウジング(35)が備えられている。そして、ハウジング(35)には真空断熱層(47,49)が形成されている(例えば、図3等参照)。
ハウジング(35)の形態は特に限定されず、目的に応じて適宜選択できる。ハウジング(35)の材質としては、例えば、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂や、真鍮、アルミニウム、ステンレス等の金属等であることができる。
ハウジング(35)は、例えば、弁室(33)内に弁体(41)を収容可能なように、2以上のハウジング部材(37,39)に分割されていることができる。この場合、真空断熱層(47,49)は、1つのハウジング部材にのみ形成されていてもよいし、2以上のハウジング部材に形成されていてもよい。
ハウジング(35)は、例えば、弁室(33)内に弁体(41)を収容可能なように、2以上のハウジング部材(37,39)に分割されていることができる。この場合、真空断熱層(47,49)は、1つのハウジング部材にのみ形成されていてもよいし、2以上のハウジング部材に形成されていてもよい。
真空断熱層(47,49)の数や形態は特に限定されず、目的に応じて適宜選択できる。真空断熱層(47,49)は、例えば、弁室(33)を囲むようにその全周に渡って形成されている形態であってもよいし、分割されて断続的に形成されている形態であってもよい。
本実施形態1.に係るPCVバルブ(5)は、例えば、ハウジング(35)に蓄熱材(51)が配設されていることができる(例えば、図4、図5等参照)。蓄熱材(51)としては、例えば、パラフィンろう、マイクロクリスタリンワックス、酢酸ナトリウム水和物、硫酸ナトリウム水和物等を例示することができる。蓄熱材(51)の配設形態は特に限定されないが、例えば、真空断熱層(47,49)よりも内側の位置に配設されていることができる。また、蓄熱材(51)の配設位置は、PCVバルブ(5)が内燃機関(7)に取り付けられた状態で、内燃機関(7)寄りの位置が好ましい。
2.PCV装置
本実施形態2.に係るPCV装置(1)は、実施形態1.に係るPCVバルブ(5)を備えている。PCV装置(1)には、通常、内燃機関(7)のクランク室(31)に漏洩したブローバイガスを燃焼室(29)で再燃焼させるために、クランク室(31)の内部空間と、吸気管(17)と、を連絡するブローバイガス通路(3)が備えられている。
本実施形態2.に係るPCV装置(1)は、実施形態1.に係るPCVバルブ(5)を備えている。PCV装置(1)には、通常、内燃機関(7)のクランク室(31)に漏洩したブローバイガスを燃焼室(29)で再燃焼させるために、クランク室(31)の内部空間と、吸気管(17)と、を連絡するブローバイガス通路(3)が備えられている。
PCVバルブ(5)は、ブローバイガス通路(3)のどこに設けられていてもよいが、例えば、内燃機関(7)寄りの位置に設けられていることができる。この場合、流通するブローバイガスの熱により、結露や凍結をより確実に防止することができて好ましい。
ブローバイガス通路(3)の形態は特に限定されないが、例えば、真空断熱フレキシブルホース(3A)により形成されていることができる。
ブローバイガス通路(3)の形態は特に限定されないが、例えば、真空断熱フレキシブルホース(3A)により形成されていることができる。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
(1) PCV装置の構成
本実施例に係るPCV装置1は、図1及び図2に示すように、ブローバイガスが流通するブローバイガス通路3と、このブローバイガス通路3に設けられ、流通するブローバイガスの流量を制御するPCVバルブ5と、を備えている。
<実施例1>
(1) PCV装置の構成
本実施例に係るPCV装置1は、図1及び図2に示すように、ブローバイガスが流通するブローバイガス通路3と、このブローバイガス通路3に設けられ、流通するブローバイガスの流量を制御するPCVバルブ5と、を備えている。
なお、図1に示すように、本実施例に係る内燃機関7は、シリンダブロック9内にピストン11を往復動可能に設けてなるレシプロエンジンである。シリンダブロック9の上方には、シリンダヘッド13が設けられている。シリンダヘッド13には、吸気ポート15が形成されている。吸気ポート15には吸気管17の一端側が接続され、この吸気管17の他端側はエアクリーナ19に接続されている。また、吸気管17には吸気量を調整するためのスロットルバルブ21が設けられている。
シリンダブロック9の下方には、クランクシャフト23を回転可能に支持してなるクランクケース25が設けられている。クランクシャフト23は、コネクティングロッド27を介してピストン11に連結されている。ピストン11は、吸気ポート15から導入される空気と燃料の混合気体を燃焼室29にて燃焼させることによって下方に押し出される。このピストン11の押し出し力は、コネクティングロッド27を介してクランクシャフト23の回転運動に変換される。
ブローバイガスは、シリンダブロック9とピストン11との隙間からクランクケース25の内部空間であるクランク室31に漏洩する。PCV装置1は、このクランク室31に漏洩したブローバイガスを燃焼室29で再燃焼させるための装置である。
ブローバイガスは、シリンダブロック9とピストン11との隙間からクランクケース25の内部空間であるクランク室31に漏洩する。PCV装置1は、このクランク室31に漏洩したブローバイガスを燃焼室29で再燃焼させるための装置である。
図1に示すように、ブローバイガス通路3は、クランク室31と吸気管17とを接続するように設けられている。本実施例において、ブローバイガス通路3は、図2に示すように、可撓性を有する内管及び外管の間を真空にして断熱する真空断熱フレキシブルホース3Aにより形成されている。
図2及び図3に示すように、PCVバルブ5は、弁室33を内部に有するハウジング35を備えている。ハウジング35は、第1ハウジング部材37と、第2ハウジング部材39と、を備えている。第1ハウジング部材37及び第2ハウジング部材39は、共に樹脂からなり、螺合して組み合わされている。より詳細には、第1ハウジング部材37は、一端側に径大部が備えられており、この径大部の内周に雌ねじが形成されている。一方、第2ハウジング部材39の一端側の外周に雄ねじが形成されている。そして、第2ハウジング部材39の雄ねじが、第1ハウジング部材37の雌ねじに螺合されている。なお、第1ハウジング部材37と第2ハウジング部材39の間には、断面がO形(円形)の環型をした密封用のOリングが配されている。
また、第2ハウジング部材39の他端側には、その外周に、真空断熱フレキシブルホース3Aの抜け防止用の突部39Aが設けられている。
PCVバルブ5は、ハウジング35の第1ハウジング部材37がクランクケース25側に位置するように、クランクケース25に取り付けられている。ハウジング35の第2ハウジング部材39側には、真空断熱フレキシブルホース3Aの一端が接続されている。
PCVバルブ5は、ハウジング35の第1ハウジング部材37がクランクケース25側に位置するように、クランクケース25に取り付けられている。ハウジング35の第2ハウジング部材39側には、真空断熱フレキシブルホース3Aの一端が接続されている。
図3に示すように、弁室33は、第1ハウジング部材37及び第2ハウジング部材39を貫通するように形成されている。すなわち、第1ハウジング部材37側の端部と第2ハウジング部材39側の端部にてそれぞれ開口している。第1ハウジング部材37側の開口37Aはクランク室31と連通している。第2ハウジング部材39側の開口39Bはブローバイガス通路3と連通している。
図3に示すように、弁室33には、弁室33内を移動可能に設けられた弁体41と、弁体41の移動を制御する2つのコイルスプリング43,45が収容されている。弁体41は、先端側が先細りの形状をしており、後端には鍔部41Aが形成されている。この鍔部41Aによって、弁室33の開口37Aは閉塞可能とされている。
弁体41は、クランク室31と吸気管17との圧力差に応じて移動する。これにより、第1ハウジング部材37側の開口37Aが開閉され、クランク室31からのブローバイガスを弁室33内への流入量を調節することができる。なお、弁室33内に流入したブローバイガスは、第2ハウジング部材39側の開口39Bから流出する。
弁体41は、クランク室31と吸気管17との圧力差に応じて移動する。これにより、第1ハウジング部材37側の開口37Aが開閉され、クランク室31からのブローバイガスを弁室33内への流入量を調節することができる。なお、弁室33内に流入したブローバイガスは、第2ハウジング部材39側の開口39Bから流出する。
第1ハウジング部材37には第1真空断熱層47が形成されている。第1真空断熱層47は、弁室33の側方を周回して囲むように形成されている。また、第2ハウジング部材39には第2真空断熱層49が形成されている。第2真空断熱層49は、第1真空断熱層47と同様に、弁室33の側方を周回して囲むように形成されている。
(2)PCV装置の作用及び効果
次に上記構成のPCV装置1の作用及び効果について説明する。
内燃機関7の運転中において、シリンダブロック9とピストン11との隙間からクランク室31に漏洩したブローバイガスは、PCV装置1により吸気管17に還流されて再燃焼される。具体的には、スロットルバルブ21が開かれ、クランク室31内の圧力と吸気管17内の圧力との差が所定値以上になったとき、コイルスプリング43の付勢力に抗して弁体41が移動し、開口37Aが開放される。すると、クランク室31内のブローバイガスがPCVバルブ5及びブローバイガス通路3を流通して吸気管17に流入する。
次に上記構成のPCV装置1の作用及び効果について説明する。
内燃機関7の運転中において、シリンダブロック9とピストン11との隙間からクランク室31に漏洩したブローバイガスは、PCV装置1により吸気管17に還流されて再燃焼される。具体的には、スロットルバルブ21が開かれ、クランク室31内の圧力と吸気管17内の圧力との差が所定値以上になったとき、コイルスプリング43の付勢力に抗して弁体41が移動し、開口37Aが開放される。すると、クランク室31内のブローバイガスがPCVバルブ5及びブローバイガス通路3を流通して吸気管17に流入する。
このとき、外気温や走行風の影響によりブローバイガスが冷却されると、ブローバイガス内の水分が結露、凍結してしまう。しかしながら、本実施例のPCV装置1では、第1真空断熱層47、第2真空断熱層49及び真空断熱フレキシブルホース3Aの作用により、PCV装置1全体に渡って断熱されているので、ブローバイガスは結露、凍結することなく流通可能である。
また、PCVバルブ5は、それ自体が断熱機能を有しているので、PCVバルブの外側を断熱材で覆うような場合と比較して、シンプルかつコンパクトな構成を実現でき、断熱の効率化を図ることができる。
また、第1真空断熱層47は、弁室33の側方を周回して囲むように形成されており、第2真空断熱層49は、弁室33の側方を周回して囲むように形成されているので断熱効果が高い。
また、第1真空断熱層47は、弁室33の側方を周回して囲むように形成されており、第2真空断熱層49は、弁室33の側方を周回して囲むように形成されているので断熱効果が高い。
また、PCVバルブ5をクランクケース25に取り付けるようにしている。このように、PCVバルブ5を内燃機関7の近傍に配置することで、内燃機関7からの熱を利用することができる。すなわち、内燃機関7からの熱を、ブローバイガス中の水分の結露や凍結の抑制に利用することができる。その結果、PCVバルブ5の確実な作動を実現できる。
<実施例2>
次に、実施例2を、図4を参照しつつ説明する。なお、実施例2において、上記実施例1と略同じ構成部位には同符号を付けて、構造、作用及び効果の説明は省略する。実施例2では、次の点が、実施例1と相違している。すなわち、実施例2では、図4に示すように、PCVバルブ5のハウジング35に、蓄熱材51が弁室33の側方を周回して囲むように配設されている。本実施例2によれば、内燃機関7本体からの熱やブローバイガス自体が有する熱を蓄熱材51に貯留しておくことができるので、より確実に、ブローバイガス中の水分の結露や凍結を抑制することができる。
また、本実施例2では、第1真空断熱層47や第2真空断熱層49よりも内側に、蓄熱材51が配されている。このような配置とすると、内燃機関7本体からの熱やブローバイガス自体が有する熱を蓄熱材51に貯留しつつ、蓄熱材51に貯留した熱を、第1真空断熱層47や第2真空断熱層49によって外部に漏れにくくすることができる。
次に、実施例2を、図4を参照しつつ説明する。なお、実施例2において、上記実施例1と略同じ構成部位には同符号を付けて、構造、作用及び効果の説明は省略する。実施例2では、次の点が、実施例1と相違している。すなわち、実施例2では、図4に示すように、PCVバルブ5のハウジング35に、蓄熱材51が弁室33の側方を周回して囲むように配設されている。本実施例2によれば、内燃機関7本体からの熱やブローバイガス自体が有する熱を蓄熱材51に貯留しておくことができるので、より確実に、ブローバイガス中の水分の結露や凍結を抑制することができる。
また、本実施例2では、第1真空断熱層47や第2真空断熱層49よりも内側に、蓄熱材51が配されている。このような配置とすると、内燃機関7本体からの熱やブローバイガス自体が有する熱を蓄熱材51に貯留しつつ、蓄熱材51に貯留した熱を、第1真空断熱層47や第2真空断熱層49によって外部に漏れにくくすることができる。
<実施例3>
次に、実施例3を、図5を参照しつつ説明する。なお、実施例3において、上記実施例1及び2と略同じ構成部位には同符号を付けて、構造、作用及び効果の説明は省略する。実施例3では、次の点が実施例1及び2と相違している。すなわち、実施例3では、図5に示すように、実施例2と同様の蓄熱材51を第1ハウジング部材37側にのみ備える点で、実施例1及び2と相違している。本実施例3によれば、内燃機関7本体から近い第1ハウジング部材37に蓄熱材51を配置しているので、実施例2と比較して簡易な構成でありながら、熱の貯留効率が高い。
次に、実施例3を、図5を参照しつつ説明する。なお、実施例3において、上記実施例1及び2と略同じ構成部位には同符号を付けて、構造、作用及び効果の説明は省略する。実施例3では、次の点が実施例1及び2と相違している。すなわち、実施例3では、図5に示すように、実施例2と同様の蓄熱材51を第1ハウジング部材37側にのみ備える点で、実施例1及び2と相違している。本実施例3によれば、内燃機関7本体から近い第1ハウジング部材37に蓄熱材51を配置しているので、実施例2と比較して簡易な構成でありながら、熱の貯留効率が高い。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
上記実施例では、2つの真空断熱層47,49を設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、1つの真空断熱層のみを設けるようにしてもよいし、3以上の真空断熱層を設けるようにしてもよい。
また、上記実施例では、PCVバルブ5をクランクケース25に取り付けた形態を示したが、これに限定されず、例えば、PCVバルブがブローバイガス通路の途中に配置される形態や、吸気管に取り付けられる形態であってもよい。
また、上記実施例では、ブローバイガス通路3の形成に際し、真空断熱フレキシブルホース3Aを用いたが、ブローバイガス通路を他の部材を用いて形成してもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
1;PCV装置
3;ブローバイガス通路
3A;真空断熱フレキシブルホース
5;PCVバルブ
7;内燃機関
9;シリンダブロック
11;ピストン
13;シリンダヘッド
15;吸気ポート
17;吸気管
19;エアクリーナ
21;スロットルバルブ
23;クランクシャフト
25;クランクケース
27;コネクティングロッド
29;燃焼室
31;クランク室
33;弁室
35;ハウジング
37;第1ハウジング部材
37A;開口
39;第2ハウジング部材
39A;突部
39B;開口
41;弁体
41A;鍔部
43,45;コイルスプリング
47;第1真空断熱層
49;第2真空断熱層
51;蓄熱材
3;ブローバイガス通路
3A;真空断熱フレキシブルホース
5;PCVバルブ
7;内燃機関
9;シリンダブロック
11;ピストン
13;シリンダヘッド
15;吸気ポート
17;吸気管
19;エアクリーナ
21;スロットルバルブ
23;クランクシャフト
25;クランクケース
27;コネクティングロッド
29;燃焼室
31;クランク室
33;弁室
35;ハウジング
37;第1ハウジング部材
37A;開口
39;第2ハウジング部材
39A;突部
39B;開口
41;弁体
41A;鍔部
43,45;コイルスプリング
47;第1真空断熱層
49;第2真空断熱層
51;蓄熱材
Claims (4)
- 内燃機関のクランク室に漏洩したブローバイガスを燃焼室で再燃焼させるPCV装置に備えられ、ブローバイガスの流量を制御するPCVバルブであって、
前記ブローバイガスが流通する弁室を内部に有するハウジングが備えられており、
前記ハウジングには真空断熱層が形成されていることを特徴とするPCVバルブ。 - 前記ハウジングには蓄熱材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載のPCVバルブ。
- 請求項1又は2記載のPCVバルブが備えられていることを特徴とするPCV装置。
- 可撓性を有する内管及び外管の間を真空にして断熱する真空断熱フレキシブルホースが更に備えられており、
前記真空断熱フレキシブルホースは、前記ブローバイガスを流通可能に前記PCVバルブに接続されていることを特徴とする請求項3記載のPCV装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014088963A JP2015206342A (ja) | 2014-04-23 | 2014-04-23 | Pcvバルブ及びそれを備えるpcv装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014088963A JP2015206342A (ja) | 2014-04-23 | 2014-04-23 | Pcvバルブ及びそれを備えるpcv装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015206342A true JP2015206342A (ja) | 2015-11-19 |
Family
ID=54603331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014088963A Pending JP2015206342A (ja) | 2014-04-23 | 2014-04-23 | Pcvバルブ及びそれを備えるpcv装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015206342A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2576912A (en) * | 2018-09-06 | 2020-03-11 | Rcv Engines Ltd | A rotary valve internal combustion engine |
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2014
- 2014-04-23 JP JP2014088963A patent/JP2015206342A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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GB2576912A (en) * | 2018-09-06 | 2020-03-11 | Rcv Engines Ltd | A rotary valve internal combustion engine |
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