JP2015205351A - 研削装置 - Google Patents

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【課題】手間をかけずにテーブルベースを所望の傾きに調整できるようにする。【解決手段】板状ワークを保持して回転するチャックテーブルがテーブル装着面111に装着されるテーブルベース11と、テーブルベース11の傾きを調整可能な支持機構12と、研削砥石が環状に配置された研削ホイールがマウント面311に装着されワークを研削砥石で研削する研削手段13とを備えた研削装置において、テーブル装着面111の中心位置と、中心位置から同じ距離離れた2つの位置とを含む少なくとも3つの位置において、テーブル装着面とマウント面との間の距離を測定手段15が測定し、測定した各距離の間の差が所定の目標値に一致するように制御部19が支持機構12を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、ワークを研削する研削装置に関する。
円板状のワークを保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持されたワークを研削する研削砥石を備えた研削ホイールとを有する研削装置においては、チャックテーブルの保持面を円錐面形状に形成し、保持面の一部の半径領域が研削砥石の研削面と平行になるようにチャックテーブルの回転軸を傾けた構成のものがある。かかる研削装置では、チャックテーブルに保持されたワークの半径領域において研削を行い、チャックテーブルを回転させることによりワークの全面を研削している(例えば、特許文献1参照)。
チャックテーブルの保持面の一部の半径領域が研削砥石の研削面と平行となる円錐面形状にするために、チャックテーブルが装着されるテーブルベースをあらかじめ傾けておき、テーブルベースに装着されたチャックテーブルの保持面を研削ホイールで研削している。
特開2014−30883号公報
しかし、テーブルベースは傾きを調整可能に構成されるが、テーブルベースの傾きは、研削加工負荷や設置環境などの影響で計時変化を起こす場合がある。テーブルベースを所望の傾きに調整するためには、例えば、テーブルベースのチャックテーブル装着面と、研削手段の研削ホイール装着面とが平行になるように調整した後、テーブルベースを所定の角度傾けることが必要とされるが、この作業には手間がかかる。
本発明は、このような問題にかんがみなされたもので、手間をかけずにテーブルベースを所望の傾きに調整できるようにすることを目的とする。
本発明に係る研削装置は、板状のワークを保持して回転するチャックテーブルがテーブル装着面に装着されるテーブルベースと、該テーブルベースの傾きを調整可能に該テーブルベースを支持する支持機構と、研削砥石が環状に配置された研削ホイールがマウント面に装着されるマウントを有し、該チャックテーブルに保持されたワークを該研削砥石で研削する研削手段と、を備えた研削装置であって、該テーブル装着面の中心位置と、該中心位置から同じ距離離れた2つの位置とを含む少なくとも3つの位置で、該テーブル装着面と該マウント面との間の距離を測定する測定手段と、該測定手段が測定した各距離の間の差が所定の目標値に一致するよう、該支持機構を制御する制御部と、を備える。
本発明に係る研削装置によれば、測定手段が測定した少なくとも3点におけるテーブル装着面とマウント面との距離の差が目標値に一致するよう支持機構を制御するので、手間をかけずにテーブルベースを所望の傾きに調整することができる。チャックテーブルの交換時や研削ホイールの交換時などに頻繁にテーブルベースの傾きを確認し調整できるので、テーブルベースの傾き異常による研削不良の発生を防ぐことができる。
研削装置の一部を示す斜視図。 研削装置の一部を示す側面図。 測定手段が測定する距離を示す側面図。 測定手段が距離を測定する位置を示す平面図。 別の研削装置において測定手段が距離を測定する位置を示す平面図。 測定手段が距離を測定する位置の別の例を示す平面図。
図1に示す研削装置10は、ウェーハなど円板状のワークを研削する装置であり、チャックテーブル20が装着されるテーブルベース11と、テーブルベース11を支持する支持機構12と、チャックテーブル20に保持されたワークを研削する研削手段13とを備えている。
テーブルベース11は、チャックテーブル20を載置するテーブル装着面111を備え、テーブル装着面111に載置されたチャックテーブル20を保持し、回転軸119を中心としてチャックテーブル20を回転させることができる。
チャックテーブル20は、ワークを載置する保持面21を備えており、保持面21に載置されたワークを吸引保持する。チャックテーブル20をテーブルベース11が回転させることにより、チャックテーブル20に保持されたワークが回転軸119を中心として回転する。
支持機構12は、回転軸119を中心としてほぼ正三角形状に配置された固定支持部121及び2つの可変支持部122,123を備えている。固定支持部121は、高さが固定されている。一方、可変支持部122,123は、回転モータ124と、シャフト125とを備え、回転モータ124がシャフト125を回転させ、シャフト125の一端の雄ねじ部が、テーブル11側の雌ねじ部に対して進入または進出する事で、テーブル11の高さを変えることができる。
研削手段13は、研削ホイール40が装着されるマウント131を備え、±Z方向に平行な回転軸139を中心としてマウント131を回転させることができる。研削ホイール40は、基台42の下面(−Z側の面)に研削砥石41が円環状に固着されて構成されている。研削手段13がマウント131を回転させることにより、マウント131に装着された研削ホイール40が回転軸139を中心として回転する。
また、研削手段13は、図示していない研削送り手段によって駆動されて±Z方向に移動可能となっている。研削装置10においては、マウント131を回転させながら研削手段13を−Z方向に移動させて、回転しているチャックテーブル20の保持面21に保持されたワークに、回転している研削砥石41を押し当てることにより、ワークを研削する。
図2に示すように、研削装置10は、上述した構成に加えて、マウント131とテーブルベース11との間の距離を測定する測定手段15と、測定手段15による測定結果に基づいて支持機構12を制御する制御部19とを備えている。
測定手段15は、マウント131の下面であって研削ホイール40が装着されるマウント面311と、テーブルベース11の上面であってチャックテーブル20が装着されるテーブル装着面111との間の±Z方向における距離を複数の位置で測定するものであり、接触を検知する2つのタッチセンサー151a,151bと、タッチセンサー151a,151bを支持するアーム152と、アーム152を±Z方向に移動させるセンサー移動機構153とを備えている。
タッチセンサー151aはアーム152の下側(−Z側)に配置され、タッチセンサー151bはアーム152の上側(+Z側)に配置されている。センサー移動機構153は、アーム152を±Z方向に平行な方向に移動させる。センサー移動機構153は、±Z方向に平行なねじ軸531をモータ532が回転させることにより、ねじ軸531に係合した移動部533がガイド534に案内されて±Z方向に移動する構成となっている。アーム152は、移動部533に±Z方向に平行な支軸を中心として回動可能に固定され、移動部533の移動に伴って±Z方向に移動可能となっている。
アーム152が−Z方向に移動して、タッチセンサー151aがテーブル装着面111に接触すると、タッチセンサー151aがそのことを検知する。一方、アーム152が+Z方向に移動して、タッチセンサー151bがマウント面311に接触すると、タッチセンサー151bがそのことを検知する。測定手段15は、タッチセンサー151aがテーブル装着面111との接触を検知したときの移動部533の位置と、タッチセンサー151bがマウント面311との接触を検知したときの移動部533の位置との差に基づいて、テーブル装着面111とマウント面311との間の±Z方向における距離を測定する。
また、アーム152は伸縮可能であり、アーム152の回動及び伸縮に伴って、タッチセンサー151a,151bは、±Z方向に垂直なXY平面内を移動可能となっている。これにより、測定手段15がテーブル装着面111とマウント面311との間の距離を測定するXY平面内における位置を変えることができる。
測定手段15は、図3に示すように、テーブル装着面111の中心位置112におけるテーブル装着面111とマウント面311との間の距離bと、中心位置112から所定の距離離れた測定位置113におけるテーブル装着面111とマウント面311との間の距離aと、中心位置112と測定位置113との間の距離と同じ距離だけ中心位置112から離れた測定位置114におけるテーブル装着面111とマウント面311との間の距離とを測定する。かかる測定は、例えば、ワークの研削開始前や、研削ホイール40またはチャックテーブル20の交換時や、所定枚数のワークの研削終了後などに行う。
図2に示した制御部19は、測定手段15が測定した3つの距離a,b,cの間の差(b−a),(c−a),(c−b)を算出する。なお、差(c−a)は、差(c−b)と差(b−a)との和として求めることができるため、制御部19は、3つの差をすべて算出する必要はなく、そのうちの2つだけを算出するようにしてもよい。
測定手段15が測定する距離は、研削手段13の±Z方向における位置によって変化するが、測定中に研削手段13を移動させなければ、制御部19が算出する差は変化せず、上記(b−a),(c−a),(c−b)の値は、テーブルベース11の傾きだけに依存する。すなわち、制御部19が算出する差は、テーブルベース11の現在の傾きを表している。
制御部19は、算出した差と、あらかじめ記憶した目標値とを比較して、一致しているか否かを判定する。ここで、差と目標値とが一致しているとは、差と目標値との間の差が所定の許容誤差(例えば0.1μm)以内であることを意味する。なお、例えば差(b−a)の目標値は10μm、差(c−a)の目標値は20μmというように、差の目標値は、それぞれ別に存在する。
差の目標値は、理想とするテーブルベース11の傾きを表すものである。したがって、制御部19が算出した差がすべて目標値と一致していれば、テーブルベース11が所望の傾きになっているということであり、制御部19が算出した差のなかに目標値と一致しないものがあれば、テーブルベース11が所望の傾きからずれているということになる。
なお、差の目標値としては、例えば、テーブルベース11を手動操作で理想とする傾きに調整し、その状態で測定手段15がテーブル装着面111とマウント面311との間の距離を測定し、測定した距離に基づいて制御部19が算出した差を用いる。制御部19は、この差を目標値として記憶しておき、その後の調整作業では、算出した差と、記憶している目標値とが一致しているか否かを判定する。
算出した差がすべて目標値と一致している場合は、テーブルベース11が所望の傾きになっているので、制御部19は、調整処理を終了する。一方、算出した差の中に目標値と一致しないものがある場合は、制御部19が支持機構12を制御して可変支持部122,123のシャフト125を回転させる。これにより、テーブルベース11の傾きが変化する。
そして、再び測定手段15がテーブル装着面111とマウント面311との間の距離a,b,cを測定し、制御部19が、測定手段15が測定した距離の差が目標値に一致しているか否かを判定する。かかる測定及び判定を、測定手段15が測定した距離の差すべてが目標値に一致するまで繰り返すことにより、制御部19は、測定手段15が測定した距離の差を目標値に一致させる。なお、繰返し回数を制限するなどして、測定手段15が測定した距離の差がどうしても目標値に一致しない場合は、制御部19が異常を通知して調整処理を中断するようにしてもよい。
このように、テーブルベース11のテーブル装着面111と、マウント131のマウント面311との間の±Z方向における距離を、XY平面内の少なくとも3つの位置で測定し、測定した距離の差が目標値に一致するように、支持機構12を制御するので、手間をかけずにテーブルベース11を所望の傾きに調整することができる。テーブルベース11の傾き調整に時間や手間がかからないので、例えばチャックテーブル20や研削ホイール40を交換するときなど、頻繁にテーブルベース11の傾きを確認して調整することができ、テーブルベース11の傾き異常による研削不良の発生を防ぐことができる。
図4に示すように、テーブルベース11及び研削手段13は、X−Y方向において、テーブル装着面111の中心位置112がマウント面311の外周にほぼ一致するように配置されている。これにより、マウント面311に装着された研削ホイール40に設けられた環状の研削砥石41が、チャックテーブル20に保持されたワークに回転軸119上で当接する。
2つの測定位置113,114は、例えば、テーブル装着面111の外周とマウント面311の外周とのXY平面内における交点にほぼ一致する位置である。すなわち、中心位置112と測定位置113との間の距離及び中心位置112と測定位置114との間の距離は、いずれも、テーブル装着面111の半径にほぼ等しい。
測定手段15がテーブル装着面111とマウント面311との間の距離を測定する位置が互いに離れているほうが、テーブルベース11の傾きに対する感度が高くなる。測定手段15がテーブル装着面111とマウント面311との間の距離を測定できるのは、テーブル装着面111とマウント面311とがXY平面内において重なっている範囲内であるから、上述した3つの位置112〜114が、距離を測定できる位置の中で互いに最も離れた位置である。したがって、この3つの位置で測定すれば、テーブルベース11の傾きに対する感度を高くすることができ、テーブルベース11の傾きを正確に調整することができる。
図5に示す研削装置10Aは、ワークの中心部分だけを研削し、外周部分を研削せずに残すことにより、ワークの外周部分に環状凸部を形成する研削装置である。研削装置10Aは、ワークの外周部分を研削せずに残すため、ワークの半径よりも外径の小さい研削ホイールを使ってワークを研削する。マウント面311Aに装着される研削ホイールの径が小さいので、それに合わせて、マウント面311Aの径も、テーブル装着面111の半径より小さい。
このような場合、測定手段15は、例えば、テーブル装着面111の中心位置112及び2つの測定位置113A,114Aで、テーブル装着面111とマウント面311Aとの間の距離を測定する。中心位置112及び測定位置113A,114Aは、マウント面311Aの外周にほぼ一致する位置であって、マウント面311Aの中心から互いに120度ずつ離れた方向に位置する。これにより、テーブルベース11の傾きに対する感度を高くすることができる。
そして、制御部19は、例えば、測定手段15が測定位置114Aで測定した距離cから測定位置113Aで測定した距離aを差し引いた差(c−a)と、中心位置112で測定した距離bから距離aを差し引いた差(b−a)とを算出し、差(c−a)が目標値(例えば6μm)と一致し、かつ、差(b−a)が目標値(例えば3μm)と一致するよう、支持機構12を制御する。なお、a,b,cは、図3と同様に、3つの測定点におけるテーブル装着面111とマウント面311Aとの間の距離である。テーブルベース11の傾きに対する感度が高いので、テーブルベース11を所望の傾きに正確に調整することができる。
あるいは、図6に示すように、測定手段15は、テーブル装着面111の中心位置112及び3つの測定位置113B,114B,115で、テーブル装着面111とマウント面311Aとの間の距離を測定するようにしてもよい。中心位置112及び測定位置113B,114B,115は、マウント面311Aの外周にほぼ一致する位置であって、マウント面311Aの中心から互いに90度ずつ離れた方向に位置する。これにより、テーブルベース11の傾きに対する感度を高くすることができる。
そして、制御部19は、例えば、測定手段15が測定位置114Bで測定した距離cから測定位置113Bで測定した距離aを差し引いた差(c−a)と、中心位置112で測定した距離bを距離cから差し引いた差(c−b)と、測定位置115で測定した距離dから距離bを差し引いた差(d−b)とを算出し、差(c−a)が目標値(例えば10μm)と一致し、かつ、差(c−b)が目標値(例えば5μm)と一致し、かつ、差(d−b)が目標値(例えば0μm)と一致するよう、支持機構12を制御する。テーブルベース11の傾きに対する感度が高いので、テーブルベース11を所望の傾きに正確に調整することができる。
なお、測定手段15がテーブル装着面とマウント面との間の距離を測定する位置の数は、3つあるいは4つに限らず、5つ以上であってもよい。測定位置のうちの1つは、テーブル装着面の中心位置であり、他の測定位置のうちの少なくとも2つは、テーブル装着面の中心位置から等距離の位置であればよい。
制御部19は、測定手段15が距離を測定する位置の数よりも1つ少ない数の差を算出すればよい。ただし、測定手段が測定したすべての距離を少なくとも1回は使用するものとする。そうすれば、測定手段が測定するすべての距離の間の関係を目標に一致させることができる。
測定手段は、テーブル装着面とマウント面との間の距離を測定するものであればよく、他の接触式センサーで距離を測定するものであってもよいし、非接触式センサーで距離を測定するものであってもよい。たとえば、タッチセンサーの代わりにレーザー光線を照射し反射光にて高さの測定を可能にするレーザー変位計を用いても良い。その場合、アーム152の上下にレーザー変位計を配設し、下側のレーザー変位計とテーブル装着面112との距離と、上側のレーザー変位計とマウント面139との距離とをそれぞれ測定し、その測定値を合算する事でテーブル装着面112とマウント面139との距離を測定でき、この場合、センサー移動機構153を備えなくとも測定することができる。
10,10A 研削装置、
11 テーブルベース、111 テーブル装着面、112 中心位置、
113,113A,113B,114,114A,114B,115 測定位置、
119 回転軸、12 支持機構、121 固定支持部、122,123 可変支持部、124 回転モータ、125 シャフト、
13 研削手段、131 マウント、311,311A マウント面、139 回転軸、15 測定手段、151a,151b タッチセンサー、152 アーム、
153 センサー移動機構、
531 ねじ軸、532 モータ、533 移動部、534 ガイド、
19 制御部、20 チャックテーブル、21 保持面、
40 研削ホイール、41 研削砥石、42 基台

Claims (1)

  1. 板状ワークを保持して回転するチャックテーブルがテーブル装着面に装着されるテーブルベースと、
    該テーブルベースの傾きを調整可能に該テーブルベースを支持する支持機構と、
    研削砥石が環状に配置された研削ホイールがマウント面に装着されるマウントを有し、該チャックテーブルに保持されたワークを該研削砥石で研削する研削手段と、
    を備えた研削装置であって、
    該テーブル装着面の中心位置と、該中心位置から同じ距離離れた2つの位置とを含む少なくとも3つの位置において、該テーブル装着面と該マウント面との間の距離を測定する測定手段と、
    該測定手段が測定した各距離の間の差が所定の目標値に一致するよう、該支持機構を制御する制御部と、
    を備える、研削装置。
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