JP2015205018A - 回転式歯ブラシのブラシ単体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

回転式歯ブラシのブラシ単体の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ナイロン等の合成樹脂製の素線を放射状に接合してなる略円盤状のブラシ単体を多数枚重ねたローラー状の回転ブラシを有する回転式歯ブラシのブラシ単体の製造において、不良品の発生が少なく、生産性の高いブラシ単体の製造方法、並びに製造装置を提供する。【解決手段】多数枚重ねて回転ブラシを形成するブラシ単体の製造装置であって、多数の素線を束状に集合させてなる素線群を通す挿通孔を設けた台座と、リングカッターを備える繰出器から素線群を繰出して台座の挿通孔から外方に一定量突出させた状態で保持する素線繰出部と、先端部で素線群の突出端を放射方向に押し開いてその中央部分を溶着するホーンを備える超音波溶着機とからなり、溶着された中央部分の中心部をリングカッターとホーン先端部とで挟み込んで切除して軸孔を形成すると同時にブラシ単体を素線群から分離することを特徴とする回転ブラシのブラシ単体の製造方法、並びに製造装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、歯に付着したプラークの除去及び歯茎のマッサージに好適なロール型歯ブラシの回転ブラシを形成するブラシ単体の製造方法及びブラシ単体の製造装置に関する。
ロール型歯ブラシは、ナイロン等の合成樹脂製の素線を放射状に接合してなる略円盤状のブラシ単体を多数枚重ねてローラー状の回転ブラシを形成し、該回転ブラシを歯ブラシの柄部材の一端に支軸を介して回転自由に支持させてなる歯ブラシであり、人間用及び犬等のペット用が製品化されている。該ロール型歯ブラシは、柄部材の一端の片面に素線束が整列植毛された一般的な歯ブラシとは異なり、使用時に回転ブラシが自由に転動するため、プラークを除去しつつ歯茎を素線の先端で連続的にマッサージでき、しかも、歯肉を傷つけにくいという特徴を有する。
かかる回転ブラシを形成するブラシ単体(以下では「ブラシ単体」と記す。)の製造方法としては、特許文献1乃至5に示される通り、素線を束状に集合させてなる素線群の一端を放射状に展開した後、中心部を加熱溶着して略円盤状に成形し、続いて円盤の中心に支軸を通す軸孔を形成する方法が提案されており、実際に製品の製造に使用されている。ちなみに、特許文献4に記載の発明は、本願発明の発明者の発明に係るものである。
特開2003−219911号公開特許公報 特開2003−220080号公開特許公報 特開2003−289947号公開特許公報 特開2004−097692号公開特許公報 特開2005−287842号公開特許公報
これら先行技術は、いずれも台座に設けた挿通孔から突出させた素線群を何等かの展開手段により台座上面に放射状に展開させた後、展開した素線を押え体で固定した状態で、展開手段とは別個の溶着機により中心部を溶着し、続いてやはり別個の切除手段により中心部を切除することで軸孔を形成してブラシ単体を完成させるという構成において共通する。
なお、特許文献1、2、3、5に記載の先行技術における切除手段は、先端に円筒状の刃を有する切除手段を台座面の上方から降下させて挿通孔内へ突入することでブラシ単体の中心部の切除と素線群からの切り離しを行う構成である。これにに対し、特許文献4に記載の先行技術における切除手段は、台座の下方で素線群を収容保持する円筒体の上端に設けた円筒状の刃を台座面の下方から挿通孔内に突入し、さらに上方の溶着機の先端下面に当接させることでブラシ単体の中心部の切除と素線群からの切り離しを行う構成であるという点で異なる。
一方、ブラシ単体が切り離された後の素線群の先端には溶着残部が残るため、いずれの先行技術も、側方からこれを切断除去する切断手段を有する点でも共通する。ただし、特許文献1、2、3、5に記載の先行技術では、切断手段は台座の内部に水平移動するように組み込まれたいわゆるギロチンカッターであり、台座上面より下の挿通孔内で素線群の先端の溶着残部を切断する構成である。これに対し、特許文献4に記載の先行技術では、切断手段は台座上面に沿って水平移動するように露出して設けられたスライド刃であり、該切断手段と台座の挿通孔の縁面とで素線群の先端の溶着残部を切断する構成であるという点で異なる。
これらの先行技術においては、素線群の一端を放射状に展開する際、特許文献1及び2に記載の先行技術においては、先端が円錐形のコーンを展開手段としており、これにより素線群の一端を押し開く構成としている。一方、特許文献3乃至5に記載の先行技術においては、エアを展開手段としており、素線群の一端に空気を吹き込んで空気圧により展開する構成としている。
ところで、ブラシ単体の素線は、全周方向に均一の密度で展開するように製造されることが望ましい。しかし、台座の挿通孔から突出させられる素線群は、完全に均質な密度で束状化されているとは限らず、また、展開手段の中心が素線群の先端断面の中心から僅かでもずれると、素線は全周方向に均一の密度に展開しない。そのため、コーンで押し開くにしても、エアで吹き拡げるにしても、前述の先行技術の展開手段を用いる限り、素線の密度にばらつきが生じて不良品が発生することが避けられないという問題があった。
また、特許文献4に記載の先行技術以外は、切除手段を台座の挿通孔に突入させてブラシ単体の中心部の切除と素線群からの切り離しを行う際に、素線群の先端を挿通孔内に押し込む形となるため、素線群に上方から圧力が加わり、挿通孔内で素線群に撓みや縺れが生じるおそれがあった。かかる撓みや縺れは、次のブラシ単体の製造に向けて素線群を台座上面に突出させるために挿通孔から繰り出す際に、素線群の動きの円滑性を低下させるだけでなく、台座上面で素線を全周方向に均一の密度で展開させることの障害となるという問題があった。
さらに、特許文献4に記載の先行技術以外は、いずれも展開手段とは独立した溶着機を用いて素線群の溶着を行う構成としているため、フレーム上で展開手段と溶着機を水平移動させて、製造工程に応じてこれらの位置を入れ替える必要がある。そのため、製造装置は、素線群の繰出し、押え体の昇降、展開手段や溶着機の昇降に加え、展開手段と溶着機の位置を入れ替えるために水平移動させる機構も必要となり、工程数が増加し、部材の移動待ち時間が生じるだけでなく、製造装置の構造も複雑とならざるを得ない。そのため、製造装置のイニシャルコストが大きくなり、生産性も低いという問題があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題を解決し、不良品の発生が少なく、かつ、より生産性の高いブラシ単体の製造方法、並びに製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のブラシ単体の製造方法は、多数枚重ねて回転ブラシを形成するブラシ単体の製造方法であって、多数の素線を束状に集合させてなる素線群を素線繰出部の繰出器から繰出し、台座に設けた挿通孔から外方に一定量突出させて保持する第1の工程と、素線群の突出端を超音波溶着機のホーン先端部により放射方向に押し開く第2の工程と、開かれた素線群の中央部分をホーン先端部により溶着する第3の工程と、溶着された中央部分の中心部を切除して軸孔を形成する第4の工程とからなることを特徴とする。
本発明では、第2の工程において素線群の突出端を台座上面に放射状に展開するために、超音波溶着機自体を展開手段として用い、そのまま第3の工程で、該展開手段である超音波溶着機によって素線群の中央部分を溶着することを最大の特徴とする。つまり、超音波溶着機は、従来技術では別個の構成であった展開手段として兼用されるのである。
超音波溶着は、熱可塑性樹脂を超音波振動と加圧力により瞬時に溶融し、接合する加工技術である。具体的には、発振器により周波数を増幅した交流電圧をピエゾ圧電素子からなる振動子に伝達して機械的振動エネルギーへと変換し、ホーンと呼ばれる共鳴体を高速で振動させて溶着対象に伝導させることにより、ホーン端面と溶着対象との境界面において溶融温度を超える摩擦熱を発生させて溶着対象を溶着するものである。
本発明では、超音波溶着機のホーンを円筒状とし、円形のホーン端面を素線群の突出端の断面に当接させ素線群の軸線方向に前進させることで素線を放射状に展開させる。振動するホーン端面が素線群を押し開く過程では、その機械的振動エネルギーの大半は個々の素線を自由に振動させることにより放散されるため、ホーン端面との境界面では素線の溶融温度を超える摩擦熱は発生せず、溶着も起こらない。その後、ホーン端面をさらに台座上面からブラシ単体の設計厚み分の距離まで前進させると、素線群はホーン端面により押し広げられて台座上面に放射状に展開し、展開した素線群の中央部分がホーン端面と台座上面により挟まれて、加圧されつつ固定された状態となる。この時点で、ホーン端面の機械的振動エネルギーの大部分が素線との境界面に直接伝達するため、溶融温度を超える摩擦熱が発生して素線群を溶着させ、ブラシ単体の中心部を形成するのである。
ところで、上述の通りホーン端面が素線群を押し開く過程では、個々の素線は自由に振動し、隣接する素線同士は振動により互いに接触を繰り返して反発し合う。そのため、ホーン端面が前進するにつれて、展開させられる素線群の密度に偏りがあっても均質化され、台座上面まで押し開かれた時点では、素線が全周方向に概ね均一の密度で展開することになる。その結果、円錐形のコーンやエアの吹き出しを展開手段とする従来技術では避けられなかった、ブラシ単体の素線の密度にばらつきが生じることによる不良品の発生を効果的に低減できるのである。
また、かかる構成によれば、超音波溶着機のホーンが展開手段を兼ねるため、第2の工程と第3の工程とを間断なく連続的に実施することが可能となるから、従来技術のように、別々の展開手段と溶着機とを工程の進行に応じて都度交換するための水平移動の機構や移動時間を必要としない。そのため、製造装置の構造を簡略化できるとともに、生産性も向上する。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の回転ブラシのブラシ単体の製造方法であって、第4の工程において、繰出器に設けた切除手段とホーン先端部とにより溶着された中央部分を挟み込むことで中心部を切除して軸孔を形成するとともにブラシ単体を素線群から分離することを特徴とする。
素線繰出部は、一束の素線群を製造装置に導入して繰出すチャックと、素線群を挿通させる軸管を有する繰出器とからなる。チャックは、たとえば、ケーシングと、その内部に配置された筒状の弾性部材とで形成し、ケーシング内へのエアの給排により弾性部材を伸縮させて、内部に挿通された素線群を掴んだり放したりしつつ素線群の軸線方向に沿って進退可能な機構とする。一方、繰出器は、軸管の台座側の一端を先端に切除手段を備える略円筒状の繰出孔とし、やはり素線群の軸線方向に沿って進退可能な構成とする。切除手段は、たとえば、繰出孔の先端外周縁に円筒状の刃、すなわちリングカッターを形成することで構成する。
第4の工程では、繰出器を素線群の軸線に沿って台座方向に上昇させ、繰出孔の先端を台座の下方から挿通孔に進入させる。繰出孔の先端は、第3の工程で形成され台座上面にホーン端面により固定された状態となっているブラシ単体の中央部分に貫入
し、さらに、先端の切除手段をホーン端面に当接させて溶着部分を挟み込み、これを剪断することで軸孔を形成し、併せてブラシ単体を素線群から分離する。
かかる構成によれば、素線繰出部の構成中の繰出器が切除手段をも兼ねるため、特許文献4に記載の発明を除く従来技術のように独立した切除手段を必要としない。そのため、第4の工程において、溶着機を切除手段と交換するための水平移動の機構や移動時間を必要とせず、やはり製造装置の構造を簡略化でき、生産性も向上する。
請求項3に記載した発明は、請求項2に記載の回転ブラシのブラシ単体の製造方法を実施可能なブラシ単体の製造装置であって、多数の素線を束状に集合させてなる素線群を通す挿通孔を設けた台座と、切除手段を備える繰出器から素線群を繰出して台座の挿通孔から外方に一定量突出させた状態で保持する素線繰出部と、先端部で素線群の突出端を放射方向に押し開いてその中央部分を溶着するホーンを備える超音波溶着機とからなり、溶着された中央部分の中心部を切除手段とホーン先端部とにより挟み込んで切除することで軸孔を形成するとともにブラシ単体を素線群から分離することを特徴とする。
次に、請求項4に記載した発明は、請求項3に記載のブラシ単体の製造装置であって、前記台座の上面には、切除手段とホーン先端部とにより切除された素線群の溶着残部を切断して除去するスライド刃をさらに備えることを特徴とする。
前述の通り、特許文献4に記載の発明以外の先行技術では、切断手段は台座の内部に水平移動するように組み込まれ、台座上面より下の挿通孔内で素線群の先端の溶着残部を切断する。かかる構成では、切断面と台座上面との間で挿通孔の内面に溶融した素線の素材が付着して残存すると、素線群が挿通孔を通過する際に抵抗を生じて円滑な繰出しを妨げ、次のブラシ単体の製造のために挿通孔から突出させられた素線群が均質に展開しないおそれを生じる。一方、本発明の構成によれば、切断手段は台座上面に設けられ、素線群の切断は台座上面で行われるから、挿通孔内に付着物を生じるおそれはなく、素線群の動きに支障を生じない。
最後に、請求項5に記載した発明は、請求項2又は3のいずれかに記載のブラシ単体の製造装置であって、素線群から分離されたブラシ単体を、空気圧により台座から排除するための空気吹き出し手段をさらに備えることを特徴とする。
切断手段によって素線群の先端から溶着残部が切断除去される際、切断手段は、すでに素線群から分離されたブラシ単体と台座上面との間に入り込む形となるため、切断手段の先端部によって挿通孔から跳ね上げられるが、依然台座上面には残る。本発明では、空気吹き出し手段から台座上面に空気を噴出させることにより、その風圧により完成したブラシ単体を台座上から吹き飛ばして排除し、別途設ける回収カゴ等に回収できる。
なお、特許文献1乃至3に記載のブラシ単体の製造装置では、引き続き完成したブラシ単体の軸孔に軸心パイプを挿入した上で台座から取り上げ、続いて製造される所定数のブラシ単体を順次軸心パイプに重ねる工程を行い、ロール状の回転ブラシの完成までを一貫して自動化する構成が提案されている。しかし、かかる構成では、軸心パイプを保持してブラシ単体の軸孔に反復的に通すためのパイプハンド機等の機構が必要となり、製造装置がさらに複雑化するだけでなく、ブラシ単体の製造に限ればむしろ生産性を低下させることになる。
そのため、本発明に係る製造装置はブラシ単体の製造までを行い、製造したブラシ単体を軸心パイプに所定数重ねて挿入して回転ブラシを製作し、これを柄に取り付けて歯ブラシを完成させるアセンブリ工程は手作業で行うことを前提としている。ただし、これは、アセンブリ工程まで実施可能な製造装置を排除するものではなく、本発明にかかるブラシ単体の製造装置にアセンブリ工程を実施する構成を付加することは自由である。
本発明の構成によれば、素線群を台座上面で放射状に展開する際に素線の密度にばらつきが生じるという、従来技術では避け得ない問題が解決可能であり、回転式歯ブラシを構成するブラシ単体の製造における不良品の発生率を低減できるという効果を奏する。また、従来技術よりも簡素な製造方法及び製造装置でブラシ単体を製造できるため、製造装置に係るイニシャルコストを低減、並びに生産性の向上という有利な効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るブラシ単体の製造装置の主要部の構成を示す断面図、図2はその斜視図である。
製造装置の主要部は、台座部2、チャック4及び繰出器5からなる素線繰出部3、超音波溶着機6、押え体7、スライド刃8とから構成され、素線群1からブラシ単体Sを製造する。台座部2は、中心に挿通孔22を有し、下面には繰出器5の上部を進退可能に収容する空洞23を有する台座21が、フレーム20にボルトBで固定されてなる。ただし、図2ではフレーム20は省略している。チャック4は、円筒状のケーシング40内に筒状の弾性体41が配置されており、給排気孔42を通じてコンプレッサ-43でエアを給排することにより弾性体41が素線群1を掴んだり放したりできる。繰出器5は、素線群1を貫通させる軸管50を有する円筒状の部材で、軸管50の上端は断面縁にリングカッター51aが形成された円筒状の繰出孔51を備える。チャック4と繰出器5は、図示しない作動機構により、それぞれ独立して素線群1の軸線に沿って上下に移動可能である。また、繰出孔51の直径は、挿通孔22の内径に対応しており、繰出器5が空洞23内で進退する際に、繰出孔51も挿通孔22内を進退する。超音波溶着機6は、下部がホーン60を形成しており、発振器61から供給される交流電圧によりホーン60が高速で振動する。また、超音波溶着機6も図示しない作動機構により素線群1の軸線に沿って上下に移動可能であり、ホーン60の下端のホーン端面60aを台座上面21aの近傍まで降下させることができる。押え体7は、後述の通り、本発明の必須の構成要素ではないが、本実施例では中心に設けた貫通孔70にホーン60を挿通可能とし、図示しない作動機構により素線群1の軸線に沿って上下に移動可能であり、押え体下面7aを台座上面21aの近傍まで降下させることができる。スライド刃8は、図示しない作動機構により台座上面21aに沿って水平移動可能であり、その先端を挿通孔22の上方までスライドさせて素線群1を切断可能としている。
素線群1を構成する素線の素材としては熱可塑性樹脂、特にナイロンが好適である。一般的な歯ブラシの毛に当たる素線の太さ及び素線群1を構成する際の本数は任意であるが、本実施例では、1本当たりの直径が0.076mmの素線を1,120本束ねて直径3.4mmの素線群1を構成し、挿通孔22、軸管50、繰出孔51も、この素線群1の直径を保持しつつ自在に進退可能とする内径を有するものとする。一方、前記の主要部材の材質のうち、弾性体41をゴムとし、超音波溶着機6の少なくともホーン60はホーン端面60aをクロム加工したチタンとすることが好適であるが、それら以外の主要部材には鋼材が利用可能である。
また、超音波溶着機6は展開手段を兼ねる構成であって、従来技術の展開手段にようにエアを噴出させないためエアの噴射口や気道を設ける必要はないが、必要に応じて、溶着箇所をエアで冷却するための噴射口や気道を設けた構成としても良い。
なお、本願発明者の長年の研究によれば、従来技術に適用できる素線の太さは、直径0.2mmが限界であり、素線をこれ以上細くした場合、不都合が生じることが確認されている。前述の通り、先端に円筒状の刃を有する切除手段を台座面の上方から降下させて挿通孔内へ突入することでブラシ単体の中心部の切除と素線群からの切り離しを行う構成の従来技術では、素線群の先端を挿通孔内に押し込む形となるため、素線群に上方から圧力が加わり、挿通孔内で素線群に撓みや縺れが生じるおそれがあるからである。また、展開手段としてコーンやエアを用いて素線を押し開いたり吹き開いたりして展開させる従来技術では、やはり素線がこれ以上細い場合、全周方向に均一に展開せず素線の展開密度にムラを生じるおそれがあるからである。
一方、素線の太さを0.2mm程度とした場合、切断された素線は鋭利な断面を呈し、歯ブラシの使用時に使用者の歯茎や口内を傷つけるおそれがある。そのため、特許文献4に記載の発明を除く先行技術においては、やむなく製造装置に仕上げ処理機を付加し、素線の先端断面を丸める仕上加工を行う構成としている。その点、本実施形態では、はるかに細い素線を使用可能であるため、かかる仕上加工は不要であり、従来技術よりも製造装置の簡素化が図れ、生産性においても有利である。
次に、図3乃至図13は、本実施形態におけるブラシ単体の製造工程を示す図である。以下、図面を参照しつつ、順次その工程について説明する。
図3、図4は、素線群1を素線繰出部3の繰出器5から繰出し、台座21に設けた挿通孔22から外方に一定量突出させて保持する第1の工程を示す。図3では、繰出器5は、台座21の空洞23内で、繰出孔51の先端が台座上面51aよりL1だけ下の位置に来るように待機している。かかるL1は、前のブラシ単体Sが分離された後、スライド刃8が素線群1の先端から溶着残部Nを切断する際に、繰出孔51の先端がスライド刃8と干渉しないように設けた距離である。一方、チャック4は、繰出器5の下方に位置し、ケーシング40内にエアPを導入することで弾性体31を膨張させて素線群1を掴んだ状態となる。図4では、チャック4が上方へ移動することで素線群1が繰出器5内を上昇し、その先端が繰出孔51からL2の長さ分だけ繰出されて挿通孔21aから突出した状態で保持される。
図5、図6は、素線群1の突出端を超音波溶着機6のホーン60により放射方向に押し開く第2の工程を示す。超音波溶着機6が起動した状態で降下すると、ホーン60により素線群1の突出端が放射状に押し開かれる。この際、ホーン60の振動により個々の素線は自由に振動し、隣接する素線同士が振動により互いに接触を繰り返して反発し合う。そのため、ホーン端面が前進するにつれて、展開させられる素線群の偏りは均質化され、図6に示すように台座上面まで押し開かれた時点では、素線が全周方向に概ね均一の密度で展開することになる。なお、図6中のL3は、展開が完了した状態における台座上面21aにおける素線の厚みを示す。L3は、ブラシ単体の所望の厚みにより決定されるが、薄過ぎる場合には必要以上に溶着が進んで素線同士がブラシ単体Sの中心部Mの外側まで溶着するおそれを生じ、逆に厚過ぎる場合には溶着が不十分となって完成後のブラシ単体Sから素線が抜け落ち易くなる。本願発明者の研究によれば、たとえば、前述のように太さ0.076mmの素線を1,120本束ねて太さ3.4mmの素線群1とした場合、L3は0.25乃至0.30mmとすることが好適である。
図7は、開かれた素線群1の中央部分をホーン端面60aにより溶着する第3の工程を示す。展開した素線群1の中央部分がホーン端面60aと台座上面21aとにより挟まれて、加圧されつつ固定された状態となる。この時点で、ホーン端面60aの機械的振動エネルギーの大部分が素線との境界面に直接伝達するため、溶融温度を超える摩擦熱が発生して素線群1を溶着させ、ブラシ単体Sの中心部Mを形成する。
なお、図7では、押え体7が降下することでブラシ単体Sの中心部Mを除く素線群1を台座上面21aに押さえつけて固定する構成を示している。本発明では、前述の通り超音波溶着機6が展開手段を兼ねており、第2の工程で放射状に展開された素線群1はそのままの状態で直ちにホーン端面60aにより溶着される第3の工程に移行する。そのため、従来技術のように展開手段が上昇して溶着機が降下するまでの間に素線群1が元の形状に戻ろうとすることを防ぐ必要はないから、本発明において押え体7は必須の構成要素ではない。実際、本願発明者が製作した製造装置では、押え体7を省略しても不都合なくブラシ単体を製造可能であることが確認されている。ただ、素線の材質や太さによっては、溶着の際の熱が展開した個々の素線にも伝導して一部の素線が図面上方に反り返ったり、部分的に素線の密度にばらつきを生たりといった不都合が生じる可能性もある。そのため、本実施形態では溶着工程でかかる不都合が生じないように、展開した素線群1を台座上面21aに押さえつけて固定するための押え体7を備える構成としている。
図8から図13は、溶着された中央部分の中心部を切除して軸孔を形成する第4の工程を示す。第3の工程でブラシ単体Sの中心部Mが形成された後、図8の通り、繰出器5を上方に移動させて繰出孔51の先端を中心部Mに貫入させる。これにより、繰出孔51の先端に設けたリングカッター51aがホーン端面60aに当接して中心部Mを剪断し、軸孔Xを形成するとともにブラシ単体Sを素線群から分断する。
続いて、図9においては、超音波溶着機6と押え体7を上昇させるとともに、繰出器5も若干上昇させることにより、ブラシ単体Sは素線群1から分離される。このとき、素線群1の先端は溶融した素線が固まった溶融残部となっている。その後、図10に示すように、チャック4のケーシング40からエアPを排出して弾性体41を収縮させ、素線群1を解放する。さらに、図11に示すように、繰出器5を当初のL1分だけ降下させるとともにチャック4も降下させる。この際、チャック4は素線群1を離しているため、素線群1の位置に変化はない。
図12では、台座上面21aに沿って水平移動するスライド刃8により、素線群1の先端の溶融残部が切断される。この際、スライド刃8の厚みにより、ブラシ単体Sは上方へ跳ね上げられるが、台座21上に残る。そして、最後に図13において、図示しない空気吹き出し手段からエアAが台座上面21a上に吹き付けられ、切断された溶着残部Nとともにブラシ単体Sを台座21から排除して図示しない回収カゴ等に落下させて回収する。以上により、ブラシ単体Sを製造する一連の工程が終了する。
以上、本発明に係る回転式歯ブラシのブラシ単体の製造方法及び製造装置の具体的な構成について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において改良又は変更が可能であり、それらは本発明の技術的範囲に属するものである。
本発明は、ローラー状の回転ブラシを有する人間用又は犬等のペット用の歯ブラシの製造において、回転ブラシを構成する複数の円盤状のブラシ単体の製造に適用可能である。従来技術に比べ、ブラシ単体の製造装置をより簡素化し、生産性も向上させ得るから、イニシャルコスト及び製造コストの低減を図る上で有用である。
また、本発明の構成によれば、超音波溶着機のホーン端面の外径を拡大し、台座の挿通孔から突出させる素線群の長さを大きくすることにより、製造するブラシ単体の直径を拡大でき、回転ブラシ自体もより大きなものが製作可能である。これにより、歯ブラシのみならず、化粧用あるいは医療用のロールブラシ、各種パイプの内部清掃その他の工業上の目的に使用可能な工業用ブラシの製造にも適用可能である。
実施形態に係るブラシ単体の製造装置の主要部の構成を示す断面図 実施形態に係るブラシ単体の製造装置の主要部の構成を示す斜視図 第1の工程の一部を示す断面図 第1の工程の一部を示す断面図 第2の工程の一部を示す断面図 第2の工程の一部を示す断面図 第3の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図
A エア
B ボルト
L1〜4 構成要素間の距離
M 中心部
N 溶着残部
S ブラシ単体
X 軸孔
1 素線群
2 台座部
20 フレーム
21 台座
21a 台座上面
22 挿通孔
23 空洞
3 素線繰出部
4 チャック
40 ケーシング
41 弾性体
42 給排気孔
43 コンプレッサー
5 繰出器
50 軸管
51 繰出孔
51a リングカッター
6 超音波溶着機
60 ホーン
60a ホーン端面
61 発振器
7 押え体
70 貫通孔
70a 押え体下面
8 スライド刃
本発明は、歯に付着したプラークの除去及び歯茎のマッサージに好適なロール型歯ブラシの回転ブラシを形成するブラシ単体の製造方法及びブラシ単体の製造装置に関する。
ロール型歯ブラシは、ナイロン等の合成樹脂製の素線を放射状に接合してなる略円盤状のブラシ単体を多数枚重ねてローラー状の回転ブラシを形成し、該回転ブラシを歯ブラシの柄部材の一端に支軸を介して回転自由に支持させてなる歯ブラシであり、人間用及び犬等のペット用が製品化されている。該ロール型歯ブラシは、柄部材の一端の片面に素線束が整列植毛された一般的な歯ブラシとは異なり、使用時に回転ブラシが自由に転動するため、プラークを除去しつつ歯茎を素線の先端で連続的にマッサージでき、しかも、歯肉を傷つけにくいという特徴を有する。
かかる回転ブラシを形成するブラシ単体(以下では「ブラシ単体」と記す。)の製造方法としては、特許文献1乃至5に示される通り、素線を束状に集合させてなる素線群の一端を放射状に展開した後、中心部を加熱溶着して略円盤状に成形し、続いて円盤の中心に支軸を通す軸孔を形成する方法が提案されており、実際に製品の製造に使用されている。ちなみに、特許文献4に記載の発明は、本願発明の発明者の発明に係るものである。
特開2003−219911号公開特許公報 特開2003−220080号公開特許公報 特開2003−289947号公開特許公報 特開2004−097692号公開特許公報 特開2005−287842号公開特許公報
これら先行技術は、いずれも台座に設けた挿通孔から突出させた素線群を何等かの展開手段により台座上面に放射状に展開させた後、展開した素線を押え体で固定した状態で、展開手段とは別個の溶着機により中心部を溶着し、続いてやはり別個の切除手段により中心部を切除することで軸孔を形成してブラシ単体を完成させるという構成において共通する。
なお、特許文献1、2、3、5に記載の先行技術における切除手段は、先端に円筒状の刃を有する切除手段を台座面の上方から降下させて挿通孔内へ突入することでブラシ単体の中心部の切除と素線群からの切り離しを行う構成である。これにに対し、特許文献4に記載の先行技術における切除手段は、台座の下方で素線群を収容保持する円筒体の上端に設けた円筒状の刃を台座面の下方から挿通孔内に突入し、さらに上方の溶着機の先端下面に当接させることでブラシ単体の中心部の切除と素線群からの切り離しを行う構成であるという点で異なる。
一方、ブラシ単体が切り離された後の素線群の先端には溶着残部が残るため、いずれの先行技術も、側方からこれを切断除去する切断手段を有する点でも共通する。ただし、特許文献1、2、3、5に記載の先行技術では、切断手段は台座の内部に水平移動するように組み込まれたいわゆるギロチンカッターであり、台座上面より下の挿通孔内で素線群の先端の溶着残部を切断する構成である。これに対し、特許文献4に記載の先行技術では、切断手段は台座上面に沿って水平移動するように露出して設けられたスライド刃であり、該切断手段と台座の挿通孔の縁面とで素線群の先端の溶着残部を切断する構成であるという点で異なる。
これらの先行技術においては、素線群の一端を放射状に展開する際、特許文献1及び2に記載の先行技術においては、先端が円錐形のコーンを展開手段としており、これにより素線群の一端を押し開く構成としている。一方、特許文献3乃至5に記載の先行技術においては、エアを展開手段としており、素線群の一端に空気を吹き込んで空気圧により展開する構成としている。
ところで、ブラシ単体の素線は、全周方向に均一の密度で展開するように製造されることが望ましい。しかし、台座の挿通孔から突出させられる素線群は、完全に均質な密度で束状化されているとは限らず、また、展開手段の中心が素線群の先端断面の中心から僅かでもずれると、素線は全周方向に均一の密度に展開しない。そのため、コーンで押し開くにしても、エアで吹き拡げるにしても、前述の先行技術の展開手段を用いる限り、素線の密度にばらつきが生じて不良品が発生することが避けられないという問題があった。
また、特許文献4に記載の先行技術以外は、切除手段を台座の挿通孔に突入させてブラシ単体の中心部の切除と素線群からの切り離しを行う際に、素線群の先端を挿通孔内に押し込む形となるため、素線群に上方から圧力が加わり、挿通孔内で素線群に撓みや縺れが生じるおそれがあった。かかる撓みや縺れは、次のブラシ単体の製造に向けて素線群を台座上面に突出させるために挿通孔から繰り出す際に、素線群の動きの円滑性を低下させるだけでなく、台座上面で素線を全周方向に均一の密度で展開させることの障害となるという問題があった。
さらに、特許文献4に記載の先行技術以外は、いずれも展開手段とは独立した溶着機を用いて素線群の溶着を行う構成としているため、フレーム上で展開手段と溶着機を水平移動させて、製造工程に応じてこれらの位置を入れ替える必要がある。そのため、製造装置は、素線群の繰出し、押え体の昇降、展開手段や溶着機の昇降に加え、展開手段と溶着機の位置を入れ替えるために水平移動させる機構も必要となり、工程数が増加し、部材の移動待ち時間が生じるだけでなく、製造装置の構造も複雑とならざるを得ない。そのため、製造装置のイニシャルコストが大きくなり、生産性も低いという問題があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題を解決し、不良品の発生が少なく、かつ、より生産性の高いブラシ単体の製造方法、並びに製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のブラシ単体の製造方法は、多数の素線を束状に集合させてなる素線群を素線繰出部の繰出器から繰出し、台座に設けた挿通孔から外方に一定量突出させて保持する第1の工程と、素線群の突出端を超音波溶着機のホーン先端部により放射方向に押し開く第2の工程と、開かれた素線群の中央部分をホーン先端部により溶着してブラシ単体を形成する第3の工程と、繰出器の先端に設けたリングカッターとホーン先端部とによって溶着された中央部分を挟み込むことで中心部を切除して軸孔を形成すると同時にブラシ単体を素線群から分離する第4の工程とからなることを特徴とする。
本発明では、第2の工程において素線群の突出端を台座上面に放射状に展開するために、超音波溶着機自体を展開手段として用い、そのまま第3の工程で、該展開手段である超音波溶着機によって素線群の中央部分を溶着することを最大の特徴とする。つまり、超音波溶着機は、従来技術では別個の構成であった展開手段として兼用されるのである。
超音波溶着は、熱可塑性樹脂を超音波振動と加圧力により瞬時に溶融し、接合する加工技術である。具体的には、発振器により周波数を増幅した交流電圧をピエゾ圧電素子からなる振動子に伝達して機械的振動エネルギーへと変換し、ホーンと呼ばれる共鳴体を高速で振動させて溶着対象に伝導させることにより、ホーン端面と溶着対象との境界面において溶融温度を超える摩擦熱を発生させて溶着対象を溶着するものである。
本発明では、超音波溶着機のホーンを円筒状とし、円形のホーン端面を素線群の突出端の断面に当接させ素線群の軸線方向に前進させることで素線を放射状に展開させる。振動するホーン端面が素線群を押し開く過程では、その機械的振動エネルギーの大半は個々の素線を自由に振動させることにより放散されるため、ホーン端面との境界面では素線の溶融温度を超える摩擦熱は発生せず、溶着も起こらない。その後、ホーン端面をさらに台座上面からブラシ単体の設計厚み分の距離まで前進させると、素線群はホーン端面により押し広げられて台座上面に放射状に展開し、展開した素線群の中央部分がホーン端面と台座上面により挟まれて、加圧されつつ固定された状態となる。この時点で、ホーン端面の機械的振動エネルギーの大部分が素線との境界面に直接伝達するため、溶融温度を超える摩擦熱が発生して素線群を溶着させ、ブラシ単体の中心部を形成するのである。
ところで、上述の通りホーン端面が素線群を押し開く過程では、個々の素線は自由に振動し、隣接する素線同士は振動により互いに接触を繰り返して反発し合う。そのため、ホーン端面が前進するにつれて、展開させられる素線群の密度に偏りがあっても均質化され、台座上面まで押し開かれた時点では、素線が全周方向に概ね均一の密度で展開することになる。その結果、円錐形のコーンやエアの吹き出しを展開手段とする従来技術では避けられなかった、ブラシ単体の素線の密度にばらつきが生じることによる不良品の発生を効果的に低減できるのである。
また、かかる構成によれば、超音波溶着機のホーンが展開手段を兼ねるため、第2の工程と第3の工程とを間断なく連続的に実施することが可能となるから、従来技術のように、別々の展開手段と溶着機とを工程の進行に応じて都度交換するための水平移動の機構や移動時間を必要としない。そのため、製造装置の構造を簡略化できるとともに、生産性も向上する。
素線繰出部は、一束の素線群を製造装置に導入して繰出すチャックと、素線群を挿通させる軸管を有する繰出器とからなる。チャックは、たとえば、ケーシングと、その内部に配置された筒状の弾性部材とで形成し、ケーシング内へのエアの給排により弾性部材を伸縮させて、内部に挿通された素線群を掴んだり放したりしつつ素線群の軸線方向に沿って進退可能な機構とする。一方、繰出器は、軸管の台座側の一端を先端に環状の刃すなわちリングカッターを備える略円筒状の繰出孔とし、やはり素線群の軸線方向に沿って進退可能な構成とする。
第4の工程では、繰出器を素線群の軸線に沿って台座方向に上昇させ、繰出孔の先端を台座の下方から挿通孔に進入させる。繰出孔の先端は、第3の工程で形成され台座上面にホーン端面により固定された状態となっているブラシ単体の中央部分に貫入し、さらに、先端のリングカッターをホーン端面に当接させて溶着部分を挟み込み、これを剪断することで軸孔を形成すると同時にブラシ単体を素線群から分離する。
かかる構成によれば、素線繰出部の構成中の繰出器が切除手段をも兼ねるため、特許文献4に記載の発明を除く従来技術のように独立した切除手段を必要としない。そのため、第4の工程において、溶着機を切除手段と交換するための水平移動の機構や移動時間を必要とせず、やはり製造装置の構造を簡略化でき、生産性も向上する。
なお、リングカッターとホーン端面とによってブラシ単体に軸孔を形成すると同時に素線群からの分離が行われるのは第3の工程において溶着が完了した後であり、溶着部分はすでに冷えて固体化しているため、溶着部分に貫入したリングカッターに溶融した素線の材料が付着するおそれはない。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の回転ブラシのブラシ単体の製造方法を実施可能なブラシ単体の製造装置であって、多数の素線を束状に集合させてなる素線群を通す挿通孔を設けた台座と、先端にリングカッターを備える繰出器から素線群を繰出して台座の挿通孔から外方に一定量突出させた状態で保持する素線繰出部と、先端部で素線群の突出端を放射方向に押し開いてその中央部分を溶着してブラシ単体を形成するホーンを備える超音波溶着機とからなり、溶着された中央部分の中心部をリングカッターとホーン先端部とにより挟み込んで切除することで軸孔を形成すると同時にブラシ単体を素線群から分離することを特徴とする。
次に、請求項3に記載した発明は、請求項2に記載のブラシ単体の製造装置であって、前記台座の上面には、リングカッターとホーン先端部とにより切除された素線群の溶着残部を切断して除去するスライド刃をさらに備えることを特徴とする。
前述の通り、特許文献4に記載の発明以外の先行技術では、切断手段は台座の内部に水平移動するように組み込まれ、台座上面より下の挿通孔内で素線群の先端の溶着残部を切断する。かかる構成では、切断面と台座上面との間で挿通孔の内面に溶融した素線の素材が付着して残存すると、素線群が挿通孔を通過する際に抵抗を生じて円滑な繰出しを妨げ、次のブラシ単体の製造のために挿通孔から突出させられた素線群が均質に展開しないおそれを生じる。一方、本発明の構成によれば、リングカッターは台座上面に設けられ、素線群の切断は台座上面で行われるから、挿通孔内に付着物を生じるおそれはなく、素線群の動きに支障を生じない。
最後に、請求項4に記載した発明は、請求項2又は3のいずれかに記載のブラシ単体の製造装置であって、素線群から分離されたブラシ単体を、空気圧により台座から排除するための空気吹き出し手段をさらに備えることを特徴とする。
切断手段によって素線群の先端から溶着残部が切断除去される際、リングカッターは、すでに素線群から分離されたブラシ単体と台座上面との間に入り込む形となるため、ブラシ単体はリングカッターによって挿通孔から跳ね上げられるが、依然台座上面には残る。本発明では、空気吹き出し手段から台座上面に空気を噴出させることにより、その風圧により完成したブラシ単体を台座上から吹き飛ばして排除し、別途設ける回収カゴ等に回収できる。
なお、特許文献1乃至3に記載のブラシ単体の製造装置では、引き続き完成したブラシ単体の軸孔に軸心パイプを挿入した上で台座から取り上げ、続いて製造される所定数のブラシ単体を順次軸心パイプに重ねる工程を行い、ロール状の回転ブラシの完成までを一貫して自動化する構成が提案されている。しかし、かかる構成では、軸心パイプを保持してブラシ単体の軸孔に反復的に通すためのパイプハンド機等の機構が必要となり、製造装置がさらに複雑化するだけでなく、ブラシ単体の製造に限ればむしろ生産性を低下させることになる。
そのため、本発明に係る製造装置はブラシ単体の製造までを行い、製造したブラシ単体を軸心パイプに所定数重ねて挿入して回転ブラシを製作し、これを柄に取り付けて歯ブラシを完成させるアセンブリ工程は手作業で行うことを前提としている。ただし、これは、アセンブリ工程まで実施可能な製造装置を排除するものではなく、本発明にかかるブラシ単体の製造装置にアセンブリ工程を実施する構成を付加することは自由である。
本発明の構成によれば、素線群を台座上面で放射状に展開する際に素線の密度にばらつきが生じるという、従来技術では避け得ない問題が解決可能であり、回転式歯ブラシを構成するブラシ単体の製造における不良品の発生率を低減できるという効果を奏する。また、従来技術よりも簡素な製造方法及び製造装置でブラシ単体を製造できるため、製造装置に係るイニシャルコストを低減、並びに生産性の向上という有利な効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るブラシ単体の製造装置の主要部の構成を示す断面図、図2はその斜視図である。
製造装置の主要部は、台座部2、チャック4及び繰出器5からなる素線繰出部3、超音波溶着機6、押え体7、スライド刃8とから構成され、素線群1からブラシ単体Sを製造する。台座部2は、中心に挿通孔22を有し、下面には繰出器5の上部を進退可能に収容する空洞23を有する台座21が、フレーム20にボルトBで固定されてなる。ただし、図2ではフレーム20は省略している。チャック4は、円筒状のケーシング40内に筒状の弾性体41が配置されており、給排気孔42を通じてコンプレッサ-43でエアを給排することにより弾性体41が素線群1を掴んだり放したりできる。繰出器5は、素線群1を貫通させる軸管50を有する円筒状の部材で、軸管50の上端は断面縁にリングカッター51aが形成された円筒状の繰出孔51を備える。チャック4と繰出器5は、図示しない作動機構により、それぞれ独立して素線群1の軸線に沿って上下に移動可能である。また、繰出孔51の直径は、挿通孔22の内径に対応しており、繰出器5が空洞23内で進退する際に、繰出孔51も挿通孔22内を進退する。超音波溶着機6は、下部がホーン60を形成しており、発振器61から供給される交流電圧によりホーン60が高速で振動する。また、超音波溶着機6も図示しない作動機構により素線群1の軸線に沿って上下に移動可能であり、ホーン60の下端のホーン端面60aを台座上面21aの近傍まで降下させることができる。押え体7は、後述の通り、本発明の必須の構成要素ではないが、本実施例では中心に設けた貫通孔70にホーン60を挿通可能とし、図示しない作動機構により素線群1の軸線に沿って上下に移動可能であり、押え体下面7aを台座上面21aの近傍まで降下させることができる。スライド刃8は、図示しない作動機構により台座上面21aに沿って水平移動可能であり、その先端を挿通孔22の上方までスライドさせて素線群1を切断可能としている。
素線群1を構成する素線の素材としては熱可塑性樹脂、特にナイロンが好適である。一般的な歯ブラシの毛に当たる素線の太さ及び素線群1を構成する際の本数は任意であるが、本実施例では、1本当たりの直径が0.076mmの素線を1,120本束ねて直径3.4mmの素線群1を構成し、挿通孔22、軸管50、繰出孔51も、この素線群1の直径を保持しつつ自在に進退可能とする内径を有するものとする。一方、前記の主要部材の材質のうち、弾性体41をゴムとし、超音波溶着機6の少なくともホーン60はホーン端面60aをクロム加工したチタンとすることが好適であるが、それら以外の主要部材には鋼材が利用可能である。
また、超音波溶着機6は展開手段を兼ねる構成であって、従来技術の展開手段にようにエアを噴出させないためエアの噴射口や気道を設ける必要はないが、必要に応じて、溶着箇所をエアで冷却するための噴射口や気道を設けた構成としても良い。
なお、本願発明者の長年の研究によれば、従来技術に適用できる素線の太さは、直径0.2mmが限界であり、素線をこれ以上細くした場合、不都合が生じることが確認されている。前述の通り、先端に円筒状の刃を有する切除手段を台座面の上方から降下させて挿通孔内へ突入することでブラシ単体の中心部の切除と素線群からの切り離しを行う構成の従来技術では、素線群の先端を挿通孔内に押し込む形となるため、素線群に上方から圧力が加わり、挿通孔内で素線群に撓みや縺れが生じるおそれがあるからである。また、展開手段としてコーンやエアを用いて素線を押し開いたり吹き開いたりして展開させる従来技術では、やはり素線がこれ以上細い場合、全周方向に均一に展開せず素線の展開密度にムラを生じるおそれがあるからである。
一方、素線の太さを0.2mm程度とした場合、切断された素線は鋭利な断面を呈し、歯ブラシの使用時に使用者の歯茎や口内を傷つけるおそれがある。そのため、特許文献4に記載の発明を除く先行技術においては、やむなく製造装置に仕上げ処理機を付加し、素線の先端断面を丸める仕上加工を行う構成としている。その点、本実施形態では、はるかに細い素線を使用可能であるため、かかる仕上加工は不要であり、従来技術よりも製造装置の簡素化が図れ、生産性においても有利である。
次に、図3乃至図13は、本実施形態におけるブラシ単体の製造工程を示す図である。以下、図面を参照しつつ、順次その工程について説明する。
図3、図4は、素線群1を素線繰出部3の繰出器5から繰出し、台座21に設けた挿通孔22から外方に一定量突出させて保持する第1の工程を示す。図3では、繰出器5は、台座21の空洞23内で、繰出孔51の先端が台座上面51aよりL1だけ下の位置に来るように待機している。かかるL1は、前のブラシ単体Sが分離された後、スライド刃8が素線群1の先端から溶着残部Nを切断する際に、繰出孔51の先端がスライド刃8と干渉しないように設けた距離である。一方、チャック4は、繰出器5の下方に位置し、ケーシング40内にエアPを導入することで弾性体31を膨張させて素線群1を掴んだ状態となる。図4では、チャック4が上方へ移動することで素線群1が繰出器5内を上昇し、その先端が繰出孔51からL2の長さ分だけ繰出されて挿通孔21aから突出した状態で保持される。
図5、図6は、素線群1の突出端を超音波溶着機6のホーン60により放射方向に押し開く第2の工程を示す。超音波溶着機6が起動した状態で降下すると、ホーン60により素線群1の突出端が放射状に押し開かれる。この際、ホーン60の振動により個々の素線は自由に振動し、隣接する素線同士が振動により互いに接触を繰り返して反発し合う。そのため、ホーン端面が前進するにつれて、展開させられる素線群の偏りは均質化され、図6に示すように台座上面まで押し開かれた時点では、素線が全周方向に概ね均一の密度で展開することになる。なお、図6中のL3は、展開が完了した状態における台座上面21aにおける素線の厚みを示す。L3は、ブラシ単体の所望の厚みにより決定されるが、薄過ぎる場合には必要以上に溶着が進んで素線同士がブラシ単体Sの中心部Mの外側まで溶着するおそれを生じ、逆に厚過ぎる場合には溶着が不十分となって完成後のブラシ単体Sから素線が抜け落ち易くなる。本願発明者の研究によれば、たとえば、前述のように太さ0.076mmの素線を1,120本束ねて太さ3.4mmの素線群1とした場合、L3は0.25乃至0.30mmとすることが好適である。
図7は、開かれた素線群1の中央部分をホーン端面60aにより溶着する第3の工程を示す。展開した素線群1の中央部分がホーン端面60aと台座上面21aとにより挟まれて、加圧されつつ固定された状態となる。この時点で、ホーン端面60aの機械的振動エネルギーの大部分が素線との境界面に直接伝達するため、溶融温度を超える摩擦熱が発生して素線群1を溶着させ、ブラシ単体Sの中心部Mを形成する。
なお、図7では、押え体7が降下することでブラシ単体Sの中心部Mを除く素線群1を台座上面21aに押さえつけて固定する構成を示している。本発明では、前述の通り超音波溶着機6が展開手段を兼ねており、第2の工程で放射状に展開された素線群1はそのままの状態で直ちにホーン端面60aにより溶着される第3の工程に移行する。そのため、従来技術のように展開手段が上昇して溶着機が降下するまでの間に素線群1が元の形状に戻ろうとすることを防ぐ必要はないから、本発明において押え体7は必須の構成要素ではない。実際、本願発明者が製作した製造装置では、押え体7を省略しても不都合なくブラシ単体を製造可能であることが確認されている。ただ、素線の材質や太さによっては、溶着の際の熱が展開した個々の素線にも伝導して一部の素線が図面上方に反り返ったり、部分的に素線の密度にばらつきを生たりといった不都合が生じる可能性もある。そのため、本実施形態では溶着工程でかかる不都合が生じないように、展開した素線群1を台座上面21aに押さえつけて固定するための押え体7を備える構成としている。
図8から図13は、溶着された中央部分の中心部を切除して軸孔を形成する第4の工程を示す。第3の工程でブラシ単体Sの中心部Mが形成された後、図8の通り、繰出器5を上方に移動させて繰出孔51の先端を中心部Mに貫入させる。これにより、繰出孔51の先端に設けたリングカッター51aがホーン端面60aに当接して中心部Mを剪断し、軸孔Xを形成すると同時にブラシ単体Sを素線群から分断する。なお、ブラシ単体Sに軸孔Xが形成されると同時に素線群からの分離が行われるのは、第3の工程において溶着が完了した後であり、中心部Mはすでに冷えて固体化しているため、貫入したリングカッターに溶融した素線の材料が付着するおそれはない。
続いて、図9においては、超音波溶着機6と押え体7を上昇させるとともに、繰出器5も若干上昇させることにより、ブラシ単体Sは素線群1から分離される。このとき、素線群1の先端は溶融した素線が固まった溶融残部となっている。その後、図10に示すように、チャック4のケーシング40からエアPを排出して弾性体41を収縮させ、素線群1を解放する。さらに、図11に示すように、繰出器5を当初のL1分だけ降下させるとともにチャック4も降下させる。この際、チャック4は素線群1を離しているため、素線群1の位置に変化はない。
図12では、台座上面21aに沿って水平移動するスライド刃8により、素線群1の先端の溶融残部が切断される。この際、スライド刃8の厚みにより、ブラシ単体Sは上方へ跳ね上げられるが、台座21上に残る。そして、最後に図13において、図示しない空気吹き出し手段からエアAが台座上面21a上に吹き付けられ、切断された溶着残部Nとともにブラシ単体Sを台座21から排除して図示しない回収カゴ等に落下させて回収する。以上により、ブラシ単体Sを製造する一連の工程が終了する。
以上、本発明に係る回転式歯ブラシのブラシ単体の製造方法及び製造装置の具体的な構成について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において改良又は変更が可能であり、それらは本発明の技術的範囲に属するものである。
本発明は、ローラー状の回転ブラシを有する人間用又は犬等のペット用の歯ブラシの製造において、回転ブラシを構成する複数の円盤状のブラシ単体の製造に適用可能である。従来技術に比べ、ブラシ単体の製造装置をより簡素化し、生産性も向上させ得るから、イニシャルコスト及び製造コストの低減を図る上で有用である。
また、本発明の構成によれば、超音波溶着機のホーン端面の外径を拡大し、台座の挿通孔から突出させる素線群の長さを大きくすることにより、製造するブラシ単体の直径を拡大でき、回転ブラシ自体もより大きなものが製作可能である。これにより、歯ブラシのみならず、化粧用あるいは医療用のロールブラシ、各種パイプの内部清掃その他の工業上の目的に使用可能な工業用ブラシの製造にも適用可能である。
実施形態に係るブラシ単体の製造装置の主要部の構成を示す断面図 実施形態に係るブラシ単体の製造装置の主要部の構成を示す斜視図 第1の工程の一部を示す断面図 第1の工程の一部を示す断面図 第2の工程の一部を示す断面図 第2の工程の一部を示す断面図 第3の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図 第4の工程の一部を示す断面図
A エア
B ボルト
L1〜4 構成要素間の距離
M 中心部
N 溶着残部
S ブラシ単体
X 軸孔
1 素線群
2 台座部
20 フレーム
21 台座
21a 台座上面
22 挿通孔
23 空洞
3 素線繰出部
4 チャック
40 ケーシング
41 弾性体
42 給排気孔
43 コンプレッサー
5 繰出器
50 軸管
51 繰出孔
51a リングカッター
6 超音波溶着機
60 ホーン
60a ホーン端面
61 発振器
7 押え体
70 貫通孔
70a 押え体下面
8 スライド刃

Claims (5)

  1. 多数枚重ねて回転ブラシを形成するブラシ単体の製造方法であって、多数の素線を束状に集合させてなる素線群を素線繰出部の繰出器から繰出し、台座に設けた挿通孔から外方に一定量突出させて保持する第1の工程と、素線群の突出端を超音波溶着機のホーン先端部により放射方向に押し開く第2の工程と、開かれた素線群の中央部分をホーン先端部により溶着する第3の工程と、溶着された中央部分の中心部を切除して軸孔を形成する第4の工程とからなる回転ブラシのブラシ単体の製造方法。
  2. 請求項1に記載のブラシ単体の製造方法であって、前記第4の工程において、繰出器に設けた切除手段とホーン先端部とにより溶着された中央部分を挟み込むことで中心部を切除して軸孔を形成するとともにブラシ単体を素線群から分離することを特徴とする、回転ブラシのブラシ単体の製造方法。
  3. 多数枚重ねて回転ブラシを形成するブラシ単体の製造装置であって、多数の素線を束状に集合させてなる素線群を通す挿通孔を設けた台座と、切除手段を備える繰出器から素線群を繰出して台座の挿通孔から外方に一定量突出させた状態で保持する素線繰出部と、先端部で素線群の突出端を放射方向に押し開いてその中央部分を溶着するホーンを備える超音波溶着機とからなり、溶着された中央部分の中心部を切除手段とホーン先端部とにより挟み込んで切除することで軸孔を形成するとともにブラシ単体を素線群から分離することを特徴とする、回転ブラシのブラシ単体の製造装置。
  4. 請求項3に記載のブラシ単体の製造装置であって、前記台座の上面には、切除手段とホーン先端部とにより切除された素線群の溶着残部を切断して除去するスライド刃をさらに備えることを特徴とする、回転ブラシのブラシ単体の製造装置。
  5. 請求項2又は3のいずれかに記載のブラシ単体の製造装置であって、素線群から分離されたブラシ単体を、空気圧により台座から排除するための空気吹き出し手段をさらに備えることを特徴とする、回転ブラシのブラシ単体の製造装置。
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