JP2015204437A - リチウムイオンキャパシタ - Google Patents

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光靖 小川
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一樹 奥野
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Tomoharu Takeyama
知陽 竹山
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賢治 高橋
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Abstract

【課題】電極群の耐振動性が高く、短絡が抑制されたリチウムイオンキャパシタを提供する。【解決手段】リチウムイオンキャパシタは、セルケースと、前記セルケースに収容された電極群および電解質とを備え、前記電解質は、少なくともリチウムイオンを含むカチオンと、アニオンとを含み、前記電極群は、正極、負極、および前記正極と前記負極との間に介在するセパレータを含み、前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に担持された正極活物質とを含み、前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体に担持された負極活物質とを含み、前記負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出する材料を含み、前記正極集電体および前記負極集電体の少なくとも一方は、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体であり、前記電極群において、前記正極または前記負極に加わる圧力は、0.01〜0.12MPaである。【選択図】図1

Description

本発明は、三次元網目状の集電体を含む正極および/または負極を用いたリチウムイオンキャパシタに関する。
環境問題がクローズアップされる中、太陽光または風力などのクリーンエネルギーを電力に変換し、電気エネルギーとして蓄電するシステムの開発が盛んに行われている。このような蓄電デバイスとしては、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどが知られている。最近では、瞬時の充放電特性に優れるとともに、高い出力特性が得られ、取り扱い性に優れるといった観点から、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどのキャパシタが注目されている。
リチウムイオンキャパシタは、一般に、正極、負極、およびこれらの間に介在するセパレータを含む電極群と、リチウムイオン伝導性の電解質とを含む。充放電反応を効率よく行うためには、正極と負極とを対向させておくことが有利であるため、通常、電極群では、正極と負極とがずれないように、セパレータを間に介在させた状態で正極および負極が固定されている。なお、一般に、リチウムイオンキャパシタの正極および負極は、それぞれ、集電体としての金属箔と、この金属箔上に形成され、かつ活物質を含む活物質層とを有する(特許文献1参照)。
特開2013−157603号公報
振動により正極および負極がずれないように、電極群における正極および負極の固定は、強固である方が好ましいと考えられる。しかし、リチウムイオンキャパシタでは、負極活物質にリチウムイオンを吸蔵および放出する材料が用いられるため、電極群における電極に加わる圧力が大き過ぎると、充放電時の膨張および収縮による応力を吸収できなくなる。特に、特許文献1のように、正極および負極の集電体として金属箔を用いる場合には、充放電時の応力をあまり吸収できない。そのため、金属箔集電体を用いるリチウムイオンキャパシタでは、電極群における電極に加わる圧力をそれほど大きくできず、耐振動性が低くなる。また、電極に加わる圧力が小さいと、キャパシタにおける内部抵抗が大きくなる。一方、電極に加わる圧力を無理に大きくすると、負極活物質が膨張したときに短絡が発生し易くなる。
そこで、本発明は、電極群の耐振動性が高く、短絡が抑制されたリチウムイオンキャパシタを提供することを目的とする。
本発明の一局面は、セルケースと、前記セルケースに収容された電極群および電解質とを備え、
前記電解質は、少なくともリチウムイオンを含むカチオンと、アニオンとを含み、
前記電極群は、正極、負極、および前記正極と前記負極との間に介在するセパレータを含み、
前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に担持された正極活物質とを含み、
前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体に担持された負極活物質とを含み、
前記負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出する材料を含み、
前記正極集電体および前記負極集電体の少なくとも一方は、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体であり、
前記電極群において、前記正極または前記負極に加わる圧力は、0.01〜0.12MPaであるリチウムイオンキャパシタに関する。
本発明によれば、リチウムイオンキャパシタにおいて、短絡を抑制しながらも、耐振動性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオンキャパシタを概略的に示す縦断面図である。
[発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本発明の一実施形態は、(1)セルケースと、前記セルケースに収容された電極群および電解質とを備え、
前記電解質は、少なくともリチウムイオンを含むカチオンと、アニオンとを含み、
前記電極群は、正極、負極、および前記正極と前記負極との間に介在するセパレータを含み、
前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に担持された正極活物質とを含み、
前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体に担持された負極活物質とを含み、
前記負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出する材料を含み、
前記正極集電体および前記負極集電体の少なくとも一方は、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体であり、
前記電極群において、前記正極または前記負極に加わる圧力は、0.01〜0.12MPaであるリチウムイオンキャパシタに関する。
電極群の耐振動性を高める観点からは、電極群において正極および負極などの構成要素を強固に固定することが好ましい。しかし、リチウムイオンキャパシタでは、負極活物質としてリチウムイオンを吸蔵および放出する材料が使用されるため、充放電に伴う負極の体積変化が大きい。電極群を強固に固定する、つまり、電極群における電極に加わる圧力が大きくなると、負極における体積変化に伴う応力を吸収できなくなり、短絡が起こり易くなる。よって、リチウムイオンキャパシタでは、高い耐振動性を確保しながら、短絡を抑制することは難しいと考えられていた。
しかし、本発明の実施形態によれば、正極集電体および/または負極集電体として三次元網目状の骨格を有する金属多孔体を用いることで、短絡の発生を抑制できるとともに、耐振動性を高めることができる。
正極および負極の双方に金属箔集電体を用いる場合には、電極に加わる圧力が小さいと、短絡は起こり難くなるが、耐振動性が低くなることに加え、キャパシタの内部抵抗が大きくなる。それに対して、本発明の実施形態によれば、上記のような金属多孔体を集電体に用いることで、キャパシタの内部抵抗を小さくすることができる。これは、金属多孔体が弾性を有することで、電極に加わる圧力が比較的小さい場合でも、活物質と集電体との接触が良好になることによるためと考えられる。
電極群において電極(もしくは、正極または負極)に加わる圧力とは、完成したリチウムイオンキャパシタ内の電極群において、電極(特に、正極および/または負極)などの構成要素を固定する際の、電極の厚み方向(電極の面方向に垂直な方向)における圧力を意味する。電極群において、構成要素は、締結具、セルケースの側壁、または電極群の周囲を覆うセパレータなどで固定(または締結)されている。よって、電極群において電極に加わる力を、固定圧または締結圧と称する場合がある。
(2)前記正極集電体および前記負極集電体は、それぞれ、前記金属多孔体であることが好ましい。正極および負極の集電体の双方が金属多孔体である場合、短絡を抑制したり、および/または耐振動性を高めたりする効果を、さらに高めることができる。
(3)前記正極活物質は、少なくとも前記アニオンを可逆的に担持する材料を含むことが好ましい。このような正極活物質を用いた正極では、表面粗さが大きくなる場合がある。しかし、本発明の実施形態によれば、このような正極を用いる場合でも、短絡を十分に抑制しながら、高い耐振動性を確保することができる。
(4)前記負極活物質は、ケイ素およびスズからなる群より選択される少なくとも一種を含み、かつ、単体、合金、および化合物からなる群より選択される少なくとも一種である材料を用いることができる。このような負極活物質は、充放電時の体積変化が極めて大きい。このような体積変化が大きい負極活物質を用いる場合であっても、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体を集電体として用いることで、充放電の応力を十分に吸収することができ、短絡を抑制することができる。
(5)好ましい実施形態において、前記セルケースは金属製であり、前記電極群は、n個の前記正極と、(n−1)〜(n+1)個の前記負極とを、前記セパレータを介して交互に積層したものであり、nは、5〜50の整数である。金属製のセルケースを用い、多くの電極を積層した電極群を用いると、負極の膨張時の応力が大きくなる一方、電極群が占める体積はセルケースにより規制される。よって、充放電に伴う応力を極めて吸収しにくくなり、短絡が起こり易くなる。本発明の実施形態によれば、このような場合にも、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体を集電体として用いることで、内部抵抗を低減しながら、短絡を十分に抑制することができる。また、耐振動性にも優れる。
本発明の実施形態に係るリチウムイオンキャパシタの具体例を、適宜図面を参照しつつ以下に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
(リチウムイオンキャパシタ)
リチウムイオンキャパシタは、セルケースと、セルケースに収容された電極群および電解質とを備え、電極群は、正極、負極、および正極と負極との間に介在するセパレータを含む。電解質は、少なくともリチウムイオンを含むカチオンと、アニオンとを含む。正極は、正極集電体と、正極集電体に担持された正極活物質とを含み、負極は、負極集電体と、負極集電体に担持された負極活物質とを含む。
正極集電体および負極集電体の少なくとも一方は、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体であり、電極群において、電極(つまり、正極および/または負極)に加わる圧力は、0.01〜0.12MPaである。正極集電体および/または負極集電体が上記の金属多孔体であることで、電極に加わる圧力(もしくは、固定圧または締結圧)が0.01〜0.12MPaの範囲で、短絡を抑制することができるとともに、高い耐振動性を確保することができる。また、このような固定圧の範囲ではキャパシタの内部抵抗を小さくすることもできる。特に、固定圧が0.01〜0.05MPa(例えば、0.01〜0.04MPa)と比較的小さいときでも、高い耐振動性を確保しながら、内部抵抗を小さくすることができる。一方、正極および負極に金属箔集電体を用いた場合、短絡を抑制するために固定圧を小さくすると、耐振動性が低下し、内部抵抗も大きくなる。
固定圧は、0.01MPa以上であり、0.02MPa以上または0.03MPa以上であってもよい。内部抵抗をさらに低減したり、および/または耐振動性をさらに高めたりする観点からは、固定圧は、0.05MPa以上または0.07MPa以上であってもよい。また、固定圧は、0.12MPa以下であり、短絡の抑制効果をさらに高める観点からは、0.1MPa以下であってもよい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。固定圧は、例えば、0.01〜0.12MPa、0.01〜0.1MPa、または0.05〜0.12MPaであってもよい。
以下、リチウムイオンキャパシタの構成要素についてより詳細に説明する。
(正極)
正極集電体の材質としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金が例示できる。アルミニウム合金としては、例えば、アルミニウム−鉄合金、アルミニウム−ケイ素合金、アルミニウム−銅合金、アルミニウム−マンガン合金、アルミニウム−クロム合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−チタン合金、アルミニウム−ニッケル合金、アルミニウム−マグネシウム合金、および/またはアルミニウム−マグネシウム−ケイ素合金などが挙げられる。
正極集電体中のアルミニウムの含有量は、例えば、80質量%以上、好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。正極集電体中のアルミニウムの含有量は、100質量%以下であり、99.9質量%以下であってもよい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。正極集電体中のアルミニウムの含有量は、例えば、80〜100質量%、または95〜100質量%であってもよい。正極集電体には、不可避的に混入する不純物が含まれていてもよい。
正極集電体は、金属箔でもよいが、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体であることが好ましい。三次元網目状の骨格を有する金属多孔体は、複数の繊維部(または棒状部)を含む。そして、これらの複数の繊維部は、三次元的に連結して三次元網目状の骨格を形成している。
三次元網目状の骨格を有する金属多孔体は、連続空隙を有する樹脂製の多孔体(樹脂発泡体、樹脂製の不織布など)を、例えば、メッキ処理などにより、集電体を構成する金属(具体的には、アルミニウムおよび/またはアルミニウム合金)で被覆することにより形成できる。得られる金属多孔体は、樹脂製発泡体の形状に対応して、1つ1つがセル状の空孔を多数有しており、これらのセル状の空孔が連なって連通した連続空隙(つまり、連通孔)を有する。隣り合うセル状の空孔の間には、開口(または窓)が形成され、この開口により連通した状態となることが好ましい。
リチウムイオンキャパシタを高容量化する観点から、金属多孔体の気孔率は、例えば、30〜99体積%、好ましくは50〜98体積%、さらに好ましくは80〜98体積%または90〜98体積%である。三次元網目状の骨格における平均空孔径(連通するセル状の空孔の平均径)は、正極活物質の保持性(および/または正極合剤の充填性)の観点から、例えば、50〜1000μm、好ましくは100〜900μm、さらに好ましくは350〜900μmである。なお、平均空孔径は、金属多孔体(または正極)の厚みよりも小さいことが好ましい。
好ましい実施形態では、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体は、樹脂製の多孔体の除去により、骨格の内部に空洞を有する(つまり、中空である)。正極集電体の骨格内の空洞は、連通孔状であってもよく、このような骨格は、トンネル状またはチューブ状になっている。中空の骨格を有する金属多孔体は、嵩高い三次元構造を有しながらも、極めて軽量であり、圧縮して正極を作製する際に正極の表面粗さを制御し易い。骨格内部の空洞の幅は、平均値で、例えば、0.5〜5μm、好ましくは1〜4μmまたは2〜3μmである。骨格内の空洞は、圧縮後もある程度残存した状態となるため、キャパシタ内で、電解質は骨格内の空洞を流通することができる。
正極は、正極集電体に正極活物質(または、正極活物質を含む正極合剤)を担持させた後、通常、乾燥され、乾燥物を厚み方向に圧縮(または圧延)することにより形成される。正極集電体が金属多孔体である場合、圧縮により、金属多孔体の気孔率および平均空孔径は変化する。金属多孔体の上記の気孔率および平均空孔径の範囲は、正極活物質(または正極合剤)を担持する前で、かつ圧延前の気孔率および平均空孔径のものである。
金属多孔体は、気孔率が非常に高く、比表面積が大きい。つまり、空隙内の表面も含む集電体表面の広い面積に活物質を多く付着させることができる。また、正極では、多くの活物質を空隙内に充填しながらも、金属多孔体と活物質との接触面積が大きく、気孔率も大きくすることができるので、活物質を有効利用できる。
金属多孔体の比表面積(BET比表面積)は、例えば、100〜700cm2/g、好ましくは150〜650cm2/g、さらに好ましくは200〜600cm2/gである。
正極集電体として、金属多孔体を用いることで、正極活物質を金属多孔体に充填した後も、ある程度の気孔率を確保できる。そのため、充放電時の負極の体積変化に伴う応力を十分に吸収することができ、短絡の抑制効果がさらに高くなる。
正極活物質は、少なくともアニオンを可逆的に担持する材料を含むことが好ましい。このような材料は、アニオンおよびカチオンを可逆的に担持する材料であってもよい。少なくともアニオンを可逆的に担持する材料には、少なくともアニオンを吸着および脱離する材料、少なくともアニオンを吸蔵および放出(もしくは挿入および脱離)する材料などが含まれる。前者は、充放電の際に非ファラデー反応を起こす材料であり、後者は、充放電の際にファラデー反応を起こす材料である。
少なくともアニオンを吸着および脱離する材料としては、多孔質炭素材料(第1多孔質炭素材料とも言う)が好ましく使用できる。第1多孔質炭素材料としては、活性炭が好ましい。
活性炭としては、キャパシタに使用される公知のものを使用できる。活性炭の原料としては、例えば、木材;ヤシ殻;パルプ廃液;石炭またはその熱分解により得られる石炭系ピッチ;重質油またはその熱分解により得られる石油系ピッチ;フェノール樹脂などが挙げられる。活性炭は、賦活処理されたものであることが好ましい。
活性炭の平均粒径は、特に限定されないが、20μm以下であることが好ましく、3〜15μmであることがより好ましい。
本明細書中、平均粒径とは、レーザー回折式の粒度分布測定で得られる粒度分布における体積基準のメディアン径を意味する。
活性炭の比表面積(BET比表面積)は、特に限定されないが、800〜3000m2/gが好ましく、1500〜3000m2/gがさらに好ましい。比表面積がこのような範囲である場合、キャパシタの静電容量を大きくする上で有利であるとともに、内部抵抗を小さくし易い。また、より高出力が得られ易い。活性炭は、一種を単独で用いてもよく、二種以上(例えば、原料、平均粒径および/または比表面積が異なる二種以上)を組み合わせて使用してもよい。
少なくともアニオンを吸蔵および放出する材料としては、例えば、ナノポーラスカーボン、メソポーラスカーボン、およびマイクロポーラスカーボンなどの微細孔を有する多孔質炭素材料(第2多孔質炭素材料)が好ましく使用できる。第2多孔質炭素材料における微細孔のサイズは、サブnm〜サブμmオーダー(例えば、0.1〜100nm)であることが好ましく、サブnm〜サブμmオーダーの微細孔を有するポーラスカーボンをナノポーラスカーボンと称する。第2多孔質炭素材料としては、ナノポーラスカーボンが好ましい。
ナノポーラスカーボンとしては、例えば、塩素ガスを含む雰囲気中で、炭化珪素、炭化チタンなどの金属炭化物を加熱することにより得られるものが使用できる。加熱温度および加熱時間を制御することで、細孔径、細孔の深さ、および/または微細孔の割合を調節することができる。加熱温度は、例えば、1000〜2000℃の範囲から選択でき、1000〜1500℃である。
これらの材料のうち、少なくともアニオンを吸着および脱離する材料、特に活性炭が好ましい。
正極活物質中の活性炭の含有量は、80〜100質量%であることが好ましく、90〜100質量%であってもよい。正極活物質が、活性炭のみを含む場合も好ましい。
リチウムイオンキャパシタにおいて、活性炭を含む正極活物質を用いる場合、その理由は定かではないが、リチウムイオンを吸蔵および放出する材料を含む負極活物質を用いる負極に比べて、正極の表面粗さが大きくなり易い。本発明の実施形態によれば、正極の表面粗さが大きくなり易い活性炭を含む正極活物質を用いる場合であっても、短絡を十分に抑制することができる。
正極活物質は、正極集電体に、固定化、付着および/または保持されることで担持されていればよいが、正極活物質を含む正極合剤を正極集電体に塗布または充填することにより、担持されていることが好ましい。
正極合剤は、必須成分として正極活物質を含み、任意成分として導電助剤および/またはバインダを含む。
導電助剤としては、アセチレンブラック、およびケッチェンブラックなどのカーボンブラック;黒鉛(鱗片状黒鉛、土状黒鉛などなどの天然黒鉛;人造黒鉛など);酸化ルテニウムなどの導電性化合物;ならびに、炭素繊維、および金属繊維などの導電性繊維などが例示できる。導電助剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
導電助剤の量は、正極活物質100質量部に対して、例えば1〜20質量部、好ましくは1.5〜10質量部である。導電助剤の量がこのような範囲である場合、正極合剤の導電性を確保し易い。正極集電体が金属多孔体である場合、導電助剤の量が少なくても、正極において高い導電性を確保し易い。例えば、導電助剤の量は、正極活物質100質量部に対して、5質量部以下(例えば、0.1〜5質量部)とすることもできる。
バインダの種類は特に制限されず、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF:polyvinylidene fluoride)、およびポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂;ポリビニルクロリドなどの塩素含有ビニル樹脂;ポリオレフィン樹脂;スチレンブタジエンゴムなどのゴム状重合体;ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ならびに、セルロース誘導体[セルロースエーテル、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC:carboxymethyl cellulose)、カルボキシエチルセルロースなどのカルボキシアルキルセルロース(カルボキシC1-4アルキル−セルロースなど)またはその塩(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのアルカリ金属塩;およびカルボキシメチルセルロースアンモニウムなどのアンモニウム塩)など]などを用いることができる。バインダは、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
活性炭を含む正極活物質を用いる場合、正極合剤スラリーを乾燥する際の温度を高くすることが好ましいため、耐熱性が高いCMCなどのセルロースエーテル(カルボキシアルキルセルロースなど)および/またはその塩を含むバインダを用いることが好ましい。バインダに占めるセルロースエーテルおよびその塩の量は、例えば、80〜100質量%であり、好ましくは90〜100質量%である。バインダを、セルロースエーテルおよび/またはその塩のみで構成してもよい。
バインダの量は、特に制限されず、正極活物質100質量部あたり、例えば、0.5〜15質量部程度の範囲から選択でき、好ましくは1〜12質量部、さらに好ましくは1.5〜10質量部であってもよい。正極集電体が金属多孔体である場合、バインダの量が少なくても、多くの正極合剤を正極集電体に保持させることができる。バインダの量は、正極活物質100質量部に対して、5質量部以下(例えば、1〜5質量部)とすることができ、2〜4質量部であってもよい。
正極を作製する際、正極合剤は、通常、正極合剤の構成成分(正極活物質、導電助剤、およびバインダなど)を含むスラリーの形態で使用される。正極合剤スラリーは、正極合剤の構成成分を、分散媒に分散することにより得られる。分散媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP:N−methyl−2−pyrrolidone)などの有機溶媒、および/または水などが用いられる。分散媒は、正極の製造過程で(スラリーを集電体に充填した後、および/または圧延した後などに)、乾燥により除去される。正極合剤は、公知の方法により、集電体に塗布または充填することができる。
正極の厚みは、例えば、50〜2000μmの範囲から適宜選択できる。正極集電体として金属箔を用いる場合、正極の厚みは、例えば、50〜500μmまたは50〜300μmである。正極集電体として金属多孔体を用いる場合、正極の厚みは、例えば、100〜2000μm、好ましくは150〜1500μmである。
正極集電体として金属多孔体を用いる場合、正極(つまり、正極活物質または正極合剤を担持後の正極)の気孔率は、例えば、10〜70体積%、好ましくは15〜70体積%、さらに好ましく20〜70体積%である。正極の気孔率がこのような範囲である場合、固定圧を大きくしても、充放電に伴う応力を吸収し易い。
(負極)
負極集電体の材質としては、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、および/またはステンレス鋼などが好ましい。
負極集電体は、金属箔でもよいが、金属多孔体であることが好ましい。正極集電体および負極集電体の双方が金属多孔体である場合、充放電時の負極の体積変化に伴う応力を吸収する効果をさらに高めることができる。金属多孔体としては、正極集電体と同様の三次元網目状の骨格(特に、中空の骨格)を有する金属多孔体が好ましい。
金属多孔体の気孔率、平均空孔径、骨格内部の空洞の幅、および比表面積などは、それぞれ、正極集電体の金属多孔体について例示した範囲から適宜選択できる。負極集電体としての金属多孔体は、樹脂多孔体を金属被覆する際に、アルミニウムまたはアルミニウム合金に代えて、上記の材質を用い、正極集電体の場合に準じて作製することができる。
負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出(または挿入および脱離)する材料を含むことが好ましい。このような材料は、ファラデー反応により充放電を起こす材料である。
このような材料としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵および放出(または挿入および脱離)する炭素質材料(第3炭素材料)、リチウムチタン酸化物(チタン酸リチウムなどのスピネル型リチウムチタン酸化物など)、ならびに、ケイ素およびスズからなる群より選択される少なくとも一種を含む材料が挙げられる。
第3炭素材料としては、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、および黒鉛(人造黒鉛、天然黒鉛などの黒鉛型結晶構造を有する炭素材料など)などが例示できる。
負極活物質は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。負極活物質は、理論容量が300mAh/g以上であるものが好ましい。
負極活物質のうち、ケイ素およびスズからなる群より選択される少なくとも一種を含む材料を用いてもよい。このような材料としては、単体、合金、および化合物(酸化物、窒化物、炭化物など)などが例示できる。このような材料の具体例としては、ケイ素含有材料(ケイ素単体;ケイ素合金;ケイ素酸化物などのケイ素化合物など)、およびスズ含有材料(スズ単体;スズ合金;スズ酸化物などのスズ化合物など)などが挙げられる。これらの材料は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。ケイ素および/またはスズを含む材料は、充放電に伴う体積変化が非常に大きく、電極群の構成要素に応力が加わり易い。このような材料を含む負極活物質を用いる場合でも、本発明の実施形態によれば、充放電時の応力を緩和することができる。
負極活物質の中では、第3炭素材料が好ましく、黒鉛および/またはハードカーボン(特に、黒鉛)がさらに好ましい。
負極活物質中の第3炭素材料(特に、黒鉛および/またはハードカーボン)の含有量は、80〜100質量%であることが好ましく、90〜100質量%であってもよい。また、負極活物質中のケイ素および/またはスズを含む材料の含有量が、このような範囲であってもよい。負極活物質が、第3炭素材料(特に、黒鉛および/またはハードカーボン)のみを含む場合、ならびにケイ素および/またはスズを含む材料のみを含む場合も好ましい。
負極活物質には、負極電位を低下させるために、予めリチウムをドープしておくことが好ましい。これにより、リチウムイオンキャパシタの電圧が高くなり、リチウムイオンキャパシタの高容量化にさらに有利となる。なお、リチウムの析出を抑制するため、負極容量を正極容量よりも大きくすることが望ましい。
リチウムのドープは、公知の方法により行うことができる。リチウムのドープは、リチウムイオンキャパシタの組み立て前に負極に対して行うことができるが、リチウムイオンキャパシタの組み立て時に行ってもよい。例えば、リチウム金属箔または金属リチウム電極を、負極と電気的に接続した状態で、電極群および非水電解質とともにセルケース内に収容し、組み立て後のリチウムイオンキャパシタを60℃前後の恒温室中で保温することにより、リチウム金属箔または金属リチウム電極からリチウムイオンを溶出させ、負極活物質にドープさせることができる。
負極は、例えば、正極の場合に準じて、負極集電体に、負極活物質を含む負極合剤スラリーを塗布または充填し、乾燥し、乾燥物を厚み方向に圧縮(または圧延)することにより得られる。また、負極としては、負極集電体の表面に、蒸着、スパッタリングなどの気相法で負極活物質の堆積膜を形成することにより得られるものを用いてもよい。
負極合剤スラリーは、負極活物質の他に、バインダおよび/または導電助剤などを含んでもよい。分散媒、バインダおよび導電助剤としては、それぞれ、正極合剤について例示したものから適宜選択できる。
負極活物質100質量部に対するバインダの量は、例えば、0.5〜15であり、1〜12質量部または2〜10質量部であってもよい。負極活物質100質量部に対する導電助剤の量は、例えば、1〜20質量部であり、2〜15質量部または5〜15質量部であってもよい。
負極の厚みは、正極と同様の範囲から適宜選択できる。
(セパレータ)
セパレータは、イオン透過性を有し、正極と負極との間に介在して、これらを物理的に離間させて短絡を防止する。セパレータは、多孔質構造を有し、細孔内に電解質を保持することで、イオンを透過させる。セパレータの材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリアミド;ポリイミド;セルロース;および/またはガラス繊維などを用いることができる。
セパレータの平均孔径は特に制限されず、例えば、0.01〜5μm程度である。
セパレータの厚みは特に制限されず、例えば、10〜100μm程度である。
セパレータの気孔率は特に制限されず、例えば、40〜80体積%、好ましくは50〜70体積%である。
(電解質)
電解質はカチオンおよびアニオンを含む。電解質は、リチウムイオン伝導性を有する電解質であることが好ましい。このような電解質では、カチオンは、少なくともリチウムイオンを含む。電解質としては、非水電解質が好ましく使用される。
非水電解質としては、例えば、非水溶媒(または有機溶媒)にリチウムイオンとアニオンとの塩(リチウム塩)を溶解させた電解質(有機電解質)の他、少なくともリチウムイオンを含むカチオンとアニオンとを含むイオン液体などが用いられる。
有機電解質は、非水溶媒(有機溶媒)およびリチウム塩に加え、イオン液体および/または添加剤などを含むことができるが、電解質中の非水溶媒およびリチウム塩の含有量の合計は、例えば、60質量%以上、好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上である。電解質中の非水溶媒およびリチウム塩の含有量の合計は、例えば、100質量%以下、または95質量%以下であってもよい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。電解質中の非水溶媒およびリチウム塩の含有量の合計は、例えば、60〜100質量%、または75〜95質量%であってもよい。
イオン液体は、溶融状態の塩(溶融塩)と同義であり、アニオンとカチオンとで構成される液状イオン性物質である。
電解質にイオン液体を用いる場合、電解質は、リチウムイオンを含むカチオンとアニオンとを含むイオン液体に加え、非水溶媒および/または添加剤などを含むことができるが、電解質中のカチオンおよびアニオンを含むイオン液体の含有量は、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。電解質中のカチオンおよびアニオンを含むイオン液体の含有量は、80質量%以上、または90質量%以上であってもよい。電解質中のイオン液体の含有量は、100質量%以下である。
低温特性などの観点からは、非水溶媒(有機溶媒)を含む電解質を用いることが好ましい。電解質の分解をできるだけ抑制する観点からは、イオン液体を含む電解質を用いることが好ましく、イオン液体および非水溶媒を含む電解質を用いてもよい。
電解質におけるリチウム塩またはリチウムイオンの濃度は、例えば、0.3〜5mol/Lの範囲から適宜選択できる。
リチウム塩を構成するアニオン(第1アニオン)の種類は特に限定されず、例えば、フッ素含有酸のアニオン[ヘキサフルオロリン酸イオンなどのフッ素含有リン酸アニオン;テトラフルオロホウ酸イオンなどのフッ素含有ホウ酸アニオンなど]、塩素含有酸のアニオン[過塩素酸イオンなど]、オキサレート基を有する酸素酸のアニオン[ビス(オキサラト)ボレートイオン(B(C242 -)などのオキサラトボレートイオン;トリス(オキサラト)ホスフェートイオン(P(C243 -)などのオキサラトホスフェートイオンなど]、フルオロアルカンスルホン酸のアニオン[トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 -)など]、および/またはビススルホニルアミドアニオンなどが挙げられる。
リチウム塩は、一種を単独で用いてもよく、第1アニオンの種類が異なるリチウム塩を二種以上組み合わせて用いてもよい。
上記のビススルホニルアミドアニオンとしては、例えば、ビス(フルオロスルホニル)アミドアニオン(FSA-:bis(fluorosulfonyl)amide anion))、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミドアニオン(TFSA-:bis(trifluoromethylsulfonyl)amide anion)、(フルオロスルホニル)(パーフルオロアルキルスルホニル)アミドアニオン[(FSO2)(CF3SO2)N-など]、および/またはビス(パーフルオロアルキルスルホニル)アミドアニオン[N(SO2CF32 -、N(SO2252 -など]などが挙げられる。これらの中では、FSA-が好ましい。
非水溶媒は、特に限定されず、リチウムイオンキャパシタに使用される公知の非水溶媒が使用できる。非水溶媒は、イオン伝導度の観点から、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、およびブチレンカーボネートなどの環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、およびエチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;ならびに、γ−ブチロラクトンなどの環状炭酸エステルなどを好ましく用いることができる。非水溶媒は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン液体は、カチオンとアニオン(第2アニオン)との溶融塩を含む。イオン液体は、一種の溶融塩を含んでもよく、カチオンおよび/または第2アニオンの種類が異なる二種以上の溶融塩を含んでもよい。
第2アニオンとしては、ビススルホニルアミドアニオンを用いることが好ましい。ビススルホニルアミドアニオンとしては、第1アニオンについて例示したものと同様のものから選択できる。
電解質は、有機電解質およびイオン液体のいずれであってもよいが、正極活物質に含まれる第2炭素質材料へのアニオンの吸蔵および放出性の観点からは、アニオンは、フッ素含有リン酸アニオン、フッ素含有ホウ酸アニオン、およびビススルホニルアミドアニオンからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。ビススルホニルアミドアニオンとしては、FSA-および/またはTFSA-(特に、FSA-)が好ましい。
イオン液体を構成するカチオンは、少なくともリチウムイオンを含み、リチウムイオン(第1カチオン)と第2カチオンとを含んでもよい。
第2カチオンとしては、リチウムイオンとは異なる無機カチオン、有機カチオンなどが例示できる。無機カチオンとしては、例えば、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン(ナトリウムイオン、カリウムイオンなど)、アルカリ土類金属イオン(マグネシウムイオン、カルシウムイオンなど)、およびアンモニウムイオンなどが挙げられる。第2カチオンは、無機カチオンであってもよいが、有機カチオンであることが好ましい。イオン液体は、第2カチオンを、一種含んでもよく、二種以上組合せて含んでもよい。
有機カチオンとしては、脂肪族アミン、脂環族アミンまたは芳香族アミンに由来するカチオン(例えば、第4級アンモニウムカチオンなど)、窒素含有へテロ環を有するカチオン(つまり、環状アミンに由来するカチオン)などの窒素含有オニウムカチオン;イオウ含有オニウムカチオン;および/またはリン含有オニウムカチオンなどが例示できる。
窒素含有有機オニウムカチオンのうち、特に、第4級アンモニウムカチオンの他、窒素含有ヘテロ環骨格として、ピロリジン、ピリジン、またはイミダゾールを有するものが好ましい。
窒素含有有機オニウムカチオンの具体例としては、テトラエチルアンモニウムカチオン(TEA+:tetraethylammonium cation)、メチルトリエチルアンモニウムカチオン(TEMA+:methyltriethylammonium cation)などのテトラアルキルアンモニウムカチオン;1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン(MPPY+:1−methyl−1−propylpyrrolidinium cation)、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムカチオン(MBPY+:1−butyl−1−methylpyrrolidinium cation);1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン(EMI+: 1−ethyl−3−methylimidazolium cation)、および/または1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン(BMI+:1−buthyl−3−methylimidazolium cation)などが挙げられる。
本発明の実施形態に係るリチウムイオンキャパシタは、例えば、(a)正極と、負極と、正極および負極の間に介在するセパレータとで電極群を形成する工程、ならびに(b)電極群および電解質をセルケース内に収容する工程を経ることにより製造できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオンキャパシタを概略的に示す縦断面図である。リチウムイオンキャパシタは、積層型の電極群、電解質(図示せず)およびこれらを収容する角型のアルミニウム製のセルケース10を具備する。セルケース10は、上部が開口した有底の容器本体12と、上部開口を塞ぐ蓋体13とで構成されている。
積層型の電極群は、正極2と負極3との間にセパレータ1を介在させた状態で重ね合わせることでセルを形成し、複数のセルを積層することにより形成される。そして、形成された電極群は、セルケース10の容器本体12に挿入される。その後、容器本体12に電解質を注液し、電極群を構成するセパレータ1、正極2および負極3の空隙に電解質を含浸させる工程が行われる。あるいは、電解質が、イオン液体を含む場合、電解質に電極群を含浸し、その後、電解質を含んだ状態の電極群を容器本体12に収容してもよい。
蓋体13の中央には、セルケース10の内圧が上昇したときに内部で発生したガスを放出するための安全弁16が設けられている。安全弁16を中央にして、蓋体13の一方側寄りには、蓋体13を貫通する外部正極端子14が設けられ、蓋体13の他方側寄りの位置には、蓋体13を貫通する外部負極端子が設けられる。
積層型の電極群は、いずれも矩形のシート状である、複数の正極2と複数の負極3およびこれらの間に介在する複数のセパレータ1により構成されている。図1では、セパレータ1は、正極2を包囲するように袋状に形成されているが、セパレータの形態は特に限定されない。複数の正極2と複数の負極3は、電極群内で積層方向に交互に配置される。
各正極2の一端部には、正極リード片2aを形成してもよい。複数の正極2の正極リード片2aを束ねるとともに、セルケース10の蓋体13に設けられた外部正極端子14に接続することにより、複数の正極2が並列に接続される。同様に、各負極3の一端部には、負極リード片3aを形成してもよい。複数の負極3の負極リード片3aを束ねるとともに、セルケース10の蓋体13に設けられた外部負極端子に接続することにより、複数の負極3が並列に接続される。正極リード片2aの束と負極リード片3aの束は、互いの接触を避けるように、電極群の一端面の左右に、間隔を空けて配置することが望ましい。
外部正極端子14および外部負極端子は、いずれも柱状であり、少なくとも外部に露出する部分が螺子溝を有する。各端子の螺子溝にはナット7が嵌められ、ナット7を回転することにより蓋体13に対してナット7が固定される。各端子のセルケース10内部に収容される部分には、鍔部8が設けられており、ナット7の回転により、鍔部8が、蓋体13の内面に、ワッシャ9を介して固定される。
セルケースは、ポリマーフィルムなどで構成してもよいが、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス鋼などの金属製である(つまり、金属缶である)ことが好ましい。金属製のセルケースは、必要に応じて、めっき処理されていてもよい。金属製のセルケースは、ポリマーフィルムなどに比べて硬度が高いため、充放電時の電極群における体積変化に伴う応力を緩和しにくい。本発明の実施形態によれば、このような金属製のセルケースを用いる場合でも、充放電時の電極群における応力を緩和することができる。
セルケースの形状は、特に制限されず、セルケースの底面に平行な断面が円形、楕円形、角型などである筒状とすることができる。
電極群は、上記のセルを1個だけ有するものであってもよいが、2個以上のセルを有してもよい。電極群は、例えば、n個の正極と、(n−1)〜(n+1)個の負極とを、セパレータを介して交互に積層したものであることが好ましい。このとき、nは、2以上の整数である。nは、例えば、2〜50の整数であり、5〜50の整数、5〜30の整数、5〜25の整数、または5〜20の整数である。電極群における電極の個数がこのような範囲である場合、金属多孔体を集電体として用いると、得られる効果がさらに顕著になる。すなわち、高い耐振動性を確保することができるとともに、短絡を抑制する効果がさらに高くなる。また、正極および負極の双方に金属箔集電体を用いる場合と比べて、内部抵抗を低減する効果がさらに顕著になる。
電極群は、積層タイプに限らず、正極と負極とをセパレータを介して捲回することにより形成したものであってもよい。捲回型電極群では、捲回数は、例えば、2〜25、好ましくは3〜15であってもよい。
[付記]
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
セルケースと、前記セルケースに収容された電極群および電解質とを備え、
前記電解質は、少なくともリチウムイオンを含むカチオンと、アニオンとを含み、
前記電極群は、正極、負極、および前記正極と前記負極との間に介在するセパレータを含み、
前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に担持された正極活物質とを含み、
前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体に担持された負極活物質とを含み、
前記負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出する材料を含み、
前記正極集電体および前記負極集電体の少なくとも一方は、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体であり、
前記電極群において、前記正極または前記負極に加わる圧力は、0.01〜0.12MPaであるリチウムイオンキャパシタ。
このようなリチウムイオンキャパシタでは、電極群の耐振動性に優れ、短絡を抑制できる。
(付記2)
前記付記1のリチウムイオンキャパシタにおいて、
前記正極集電体および前記負極集電体は、それぞれ、前記金属多孔体であり、
前記正極活物質は、活性炭を含み、
前記正極および前記負極の厚みは、それぞれ、100〜2000μmであることが好ましい。活性炭を含む正極活物質を用いる場合、正極の表面粗さが大きくなり易い。しかし、本発明の実施形態によれば、このような正極を用いる場合であっても、短絡を効果的に抑制できるとともに、高い耐振動性を確保できる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
下記の手順でリチウムイオンキャパシタ用の電極群を作製した。
(1)正極の作製
(a)正極集電体a1の作製
熱硬化性ポリウレタンの発泡体(気孔率:95体積%、表面1インチ(=2.54cm)長さ当たりの空孔(セル)数:約50個、縦100mm×横30mm×厚み1.1mm)を準備した。
発泡体を、黒鉛、カーボンブラック(平均粒径D50:0.5μm)、樹脂バインダ、浸透剤、および消泡剤を含む導電性懸濁液の中に浸漬した後、乾燥することにより、発泡体の表面に導電性層を形成した。なお、懸濁液中の黒鉛およびカーボンブラックの含有量は合計で25質量%であった。
表面に導電性層を形成した発泡体を、溶融塩アルミニウムメッキ浴中に浸漬して、電流密度3.6A/dm2の直流電流を90分間印加することにより、アルミニウム層を形成した。なお、発泡体の見掛け面積当たりのアルミニウム層の質量は、150g/m2であった。溶融塩アルミニウムメッキ浴は、33mol%の1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライドおよび67mol%の塩化アルミニウムを含み、温度は、40℃であった。
表面にアルミニウム層が形成された発泡体を、500℃の塩化リチウム−塩化カリウム共晶溶融塩中に浸漬し、−1Vの負電位を30分間印加することにより、発泡体を分解させた。得られたアルミニウム製の多孔体を、溶融塩から取り出して冷却し、水洗し、乾燥させることにより正極集電体を得た。得られた正極集電体は、発泡体の空孔形状を反映した、空孔が連通した三次元網目状の多孔構造を有し、気孔率は94体積%であり、平均空孔径は550μmであり、BET法による比表面積(BET比表面積)は、350cm2/gであり、厚みは1100μmであった。また、三次元網目状のアルミニウム製の骨格は、発泡体の除去により形成された連通孔状の空洞を内部に有していた。このようにして正極集電体を得た。
(b)正極の作製
正極活物質として活性炭粉末(比表面積2300m2/g、平均粒径約5μm)、導電助剤としてアセチレンブラック、バインダとしてCMC、および分散媒として水を、混合機にて混合、攪拌することにより、正極合剤スラリーを調製した。スラリー中の各成分の質量比は、活性炭:アセチレンブラック:CMC=100:3.2:3.2であった。
得られた正極合剤スラリーを、上記工程(a)で得られた正極集電体に充填し、120℃にて120分乾燥した。乾燥物を、一対のロールを用いて厚み方向に圧縮することにより、厚み200μmの正極a1を作製した。
(2)負極の作製
(a)負極集電体の作製
正極集電体の作製で用いたものと同じ熱硬化性ポリウレタンの発泡体の表面に、スパッタリングにより目付量5g/cm2のCu被膜(導電性層)を形成した。
表面に導電性層を形成した発泡体をワークとして、硫酸銅メッキ浴中に浸漬して、陰極電流密度2A/dm2の直流電流を印加することにより、表面にCu層を形成した。硫酸銅メッキ浴は、250g/Lの硫酸銅、50g/Lの硫酸、および30g/Lの塩化銅を含み、温度は、30℃であった。
表面にCu層が形成された発泡体を、大気雰囲気下、700℃で熱処理することにより、発泡体を分解させ、次いで、水素雰囲気下で焼成することにより表面に形成された酸化被膜を還元することにより、銅製の多孔体(負極集電体)を得た。得られた負極集電体は、発泡体の空孔形状を反映した、空孔が連通した三次元網目状の多孔構造を有し、厚みは800μm、気孔率は92体積%であり、平均空孔径は550μmであり、BET比表面積は200cm2/gであった。また、三次元網目状の銅製の骨格は、発泡体の除去により形成された連通孔状の空洞を内部に有していた。
(b)負極の作製
負極活物質としての人造黒鉛粉末と、導電助剤としてのアセチレンブラックと、バインダとしてのPVDFと、分散媒としてのNMPとを混合することにより、負極合剤スラリーを調製した。黒鉛粉末と、アセチレンブラックと、PVDFとの質量比は、100:11.9:7.1であった。
得られた負極合剤スラリーを、上記工程(a)で得られた集電体に充填し、100℃にて30分乾燥した。乾燥物を、一対のロールを用いて圧延し、厚み200μmの負極a1を作製した。
(3)リチウム極の作製
集電体としてのパンチング銅箔(厚み:20μm、開口径:50μm、開口率50%、2cm×2cm)の一方の表面に、リチウム箔(厚み:500μm)を圧着することにより、リチウム極を作製した。リチウム極の集電体の他方の表面には、ニッケル製のリードを溶接した。
(4)リチウムイオンキャパシタの作製
上記(1)および(2)で得られた正極および負極を、それぞれ、1.5cm×1.5cmのサイズに切り出し、1辺に沿って幅0.5cmの部分の合剤を取り除いて集電体露出部を形成した。同様の正極を合計10枚、および同様の負極を合計11枚作製した。正極の集電体露出部には、アルミニウム製のリードを、負極集電体露出部には、ニッケル製のリードを、それぞれ溶接した。なお、各正極および負極において、合剤が存在する部分の面積は、いずれも、1.5cm2であった。
正極と負極との間に、乾燥させたセルロース製のセパレータ(厚み:30μm)を介在させて、両端が負極となるように、10枚の正極と11枚の負極とを交互に積層した。一方の端の負極側に、上記と同様のセパレータを介在させて、上記(3)で得られたリチウム極を配置することにより電極群を形成した。得られた電極群をアルミニウムラミネートシートで作製されたセルケース内に収容した。
次いで、非水電解質をセルケース内に注入して、正極、負極およびセパレータに含浸させた。最後に真空シーラーにて減圧しながらセルケースを封止した。非水電解質としては、エチレンカーボネートおよびジエチルカーボネートを体積比1:1で含む混合溶媒に、リチウム塩としてLiPF6を1mol/Lの濃度となるように溶解させた溶液を用いた。
負極のリード線とリチウム極のリード線とを、セルケース外部で電源に接続した。この状態の電極群を、30℃の恒温槽内で、電解質の温度が恒温槽の温度と同じになるように所定時間静置した。次いで、負極とリチウム極との間で充放電を行うことにより、リチウム極から電極群に含まれる負極にリチウムイオンをプレドープした。このとき、電気量を制御することにより、プレドープ後の負極の充電可能な容量が正極の容量の約2倍となるようにプレドープ量を調節した。このようにしてリチウムイオンキャパシタA1を作製した。
得られたリチウムイオンキャパシタを、正極および負極の厚み方向に垂直となるように2枚の板で挟み、バネを用いて固定した。リチウムイオンキャパシタの電極群において、正極(または負極)に加わる圧力(電極の固定圧)が表1に示す値となるように、バネ圧を調節した。
リチウムイオンキャパシタを用いて、1mA/cm2の電流で、上限電圧3.8Vまで充電し、1mA/cm2の電流で、電圧が2.2Vになるまで放電した。この充電および放電のサイクルを繰り返して、リチウムイオンキャパシタが繰り返し充放電可能であることを確認した。
(5)評価
リチウムイオンキャパシタについて、下記の評価を行った。
(a)内部抵抗
リチウムイオンキャパシタを3.8Vまで充電した後、交流電流の周波数0.1Hzで、交流インピーダンス法により、リチウムイオンキャパシタの内部抵抗を測定した。
(b)耐振動性
内部抵抗を測定した後のリチウムイオンキャパシタについて、電圧(V0)を測定した。次いで、リチウムイオンキャパシタに振動を加えて、振動後のキャパシタ電圧(V1)を測定し、電圧低下、つまりV0−V1の値が0.1V未満である場合をA、0.1V以上である場合をBと評価した。電圧低下が小さい方が、耐振動性が高いことを示している。なお、振動は、リチウムイオンキャパシタの厚み方向、高さ方向および幅方向の合計3方向について、各方向につき12回ずつ加えた。1回の振動は、振動数7Hzで5分、振動数200Hzで5分、および振動数7Hzで5分の合計15分とした。
比較例1
実施例1の(1)で用いた正極合剤スラリーを、正極集電体としてのアルミニウム箔(厚み20μm)の両面に塗布し、120℃にて120分乾燥した。乾燥物を、一対のロールを用いて厚み方向に圧縮することにより、厚み180μmの正極b1を作製した。
実施例1の(2)で用いた負極合剤スラリーを、負極集電体としての銅箔(厚み20μm)の両面に塗布し、100℃にて30分乾燥した。乾燥物を一対のロールを用いて厚み方向に圧縮することにより、厚み140μmの負極b1を作製した。
正極a1および負極a1に代えて、それぞれ、正極b1および負極b1を用いる以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオンキャパシタB1を作製し、評価を行った。
実施例1および比較例1の結果を表1に示す。表1には、リチウムイオンキャパシタの電極群において、正極(または負極)に加わる圧力(固定圧)の値も合わせて示した。
Figure 2015204437
表1に示されるように、正極および負極の双方において金属箔集電体を用いた比較例のキャパシタB1では、固定圧が小さくなると、短絡が抑制されるものの、十分な耐振動性が得られなかった。また、耐振動性を高めるために、固定圧を大きくすると、内部短絡が発生した。
一方、集電体として金属多孔体を用いた実施例のキャパシタA1では、高い耐振動性が得られ、短絡の発生が抑制されている。しかも、固定圧が0.01〜0.12MPaの範囲である場合、B1に比べて、キャパシタの内部抵抗を低減できた。
また、実施例のキャパシタA1では、固定圧が小さくなっても、内部抵抗に大きな変化は見られず、低く維持できていた。つまり、固定圧が0.01MPa、0.05MPaなどと比較的小さくても、内部抵抗は、固定圧が0.12MPaの場合とほぼ同程度であり、低い内部抵抗と高い耐振動性とを両立できている。
実施例2
人造黒鉛粉末に代えて、ケイ素単体の粉末を負極活物質として用いる以外は、実施例1の(2)と同様にして、負極a2を作製した。負極a1に代えて、負極a2を用いる以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオンキャパシタA2を作製し、評価を行った。
比較例2
人造黒鉛粉末に代えて、ケイ素単体の粉末を負極活物質として用いる以外は、比較例1と同様にして、負極b2を作製した。負極b1に代えて、負極b2を用いる以外は、比較例1と同様にして、リチウムイオンキャパシタB2を作製し、評価を行った。
実施例2および比較例2の結果を表2に示す。表2には、リチウムイオンキャパシタの電極群において、正極(または負極)に加わる圧力(固定圧)の値も合わせて示した。
Figure 2015204437
表2に示されるように、充放電時の体積変化が大きい負極活物質を用いた場合、比較例のキャパシタB2では、固定圧が0.08MPaでも短絡が起こり、短絡が起こらない場合でも、耐振動性が低かった。それに対して、実施例のキャパシタA2では、実施例1の場合と同様に、短絡の発生が抑制され、高い耐振動性が得られた。また、キャパシタA2では、内部抵抗も低減できている。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオンキャパシタは、耐振動性に優れるとともに、短絡を抑制することができる。よって、様々な電子機器の電源などとして利用することができる。
1:セパレータ
2:正極
2a:正極リード片
3:負極
3a:負極リード片
7:ナット
8:鍔部
9:ワッシャ
10:セルケース
12:容器本体
13:蓋体
14:外部正極端子
16:安全弁

Claims (5)

  1. セルケースと、前記セルケースに収容された電極群および電解質とを備え、
    前記電解質は、少なくともリチウムイオンを含むカチオンと、アニオンとを含み、
    前記電極群は、正極、負極、および前記正極と前記負極との間に介在するセパレータを含み、
    前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に担持された正極活物質とを含み、
    前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体に担持された負極活物質とを含み、
    前記負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出する材料を含み、
    前記正極集電体および前記負極集電体の少なくとも一方は、三次元網目状の骨格を有する金属多孔体であり、
    前記電極群において、前記正極または前記負極に加わる圧力は、0.01〜0.12MPaであるリチウムイオンキャパシタ。
  2. 前記正極集電体および前記負極集電体は、それぞれ、前記金属多孔体である請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  3. 前記正極活物質は、少なくとも前記アニオンを可逆的に担持する材料を含む請求項1または請求項2に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  4. 前記負極活物質は、ケイ素およびスズからなる群より選択される少なくとも一種を含み、かつ、単体、合金、および化合物からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  5. 前記セルケースは金属製であり、
    前記電極群は、n個の前記正極と、(n−1)〜(n+1)個の前記負極とを、前記セパレータを介して交互に積層したものであり、
    nは、5〜50の整数である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のリチウムイオンキャパシタ。
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