JP2015202611A - 塗膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】遮熱効果の低下を招く遮熱塗膜表面の汚れ付着を、遮熱効果が低下することない状態で塗装外観をあまり限定することなく防止できるようにする。
【解決手段】塗膜は、赤外線反射塗膜101と、赤外線反射塗膜101の表面を覆って形成された表面保護塗膜102とから構成されている。赤外線反射塗膜101は、例えば、コンクリートから構成された建造物の外壁103の表面に塗装されている。赤外線反射塗膜101は、塗膜表面で赤外線を反射する。表面保護塗膜102は、赤外線を透過する樹脂から構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】塗膜は、赤外線反射塗膜101と、赤外線反射塗膜101の表面を覆って形成された表面保護塗膜102とから構成されている。赤外線反射塗膜101は、例えば、コンクリートから構成された建造物の外壁103の表面に塗装されている。赤外線反射塗膜101は、塗膜表面で赤外線を反射する。表面保護塗膜102は、赤外線を透過する樹脂から構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、赤外線を反射する塗膜に関する。
例えば、建造物や構造物などの長寿命化や美観のために、塗料が用いられている。このような用途に加え、近年では、内部の温度上昇を抑制するなどの温度制御のために、熱を遮断する塗料が用いられている。特に、日中の太陽光照射による内部の温度上昇を抑制するため、太陽からの赤外線による熱発生を抑制して熱を遮断する塗料(遮熱塗料)が開発されている(非特許文献1,非特許文献2参照)。
この遮熱塗料による塗膜(遮熱塗膜)では、塗膜表面で赤外線を反射することで、塗膜より内側への赤外線の侵入を抑制している。塗膜中に分散している赤外線反射成分(顔料)を、塗膜表面に集中して分布させることで、塗膜表面で赤外線を反射させるようにしている。赤外線が塗膜内部にまで侵入すると、熱を発生させ、遮熱効果が低下するためである。
塗膜の基部となる樹脂を赤外線が透過する材料から構成すれば、上述した問題はある程度解消できる。この構成であれば、赤外線が塗膜中に侵入しても熱が発生せず、塗膜中の赤外線反射成分で反射し、内部への赤外線の侵入が防げる。しかしながら、現状では、このような樹脂に赤外線反射成分を組み合わせることが容易ではないため、上述したように、塗膜表面で赤外線を反射する構成とし、赤外線が塗膜内部にまで侵入しない構成としている。この遮熱塗膜を外壁に形成することで、赤外線照射による建築物内部の温度上昇を抑制し、温度制御のための電力を低消費化が図られている。
赤毛 勇一 他、「塗膜の熱特性に関する評価」、第28回 塗料・塗装研究発表会講演予稿集、31−35頁、2013年。
http://keytech.ntt-at.co.jp/environ/prd_4006.html
http://www.sk-kaken.co.jp/shanetsu/sh_page06.html#q6
上述した太陽光照射による熱の上昇を抑制する遮熱塗料は、一定の効果をあげているが、塗膜表面で赤外線を反射しているため、塗膜表面に発生する汚れにより、赤外線を反射する機能が低下するという問題がある。例えば、非特許文献3によれば、「汚れの付着は遮熱効果の低下をまねきます。当社クールタイトシリーズは、特殊セラミック成分の優れた汚染効果により、長期に亘り高い遮熱性能を維持することができます。」とされている。
非特許文献3の技術では、遮熱効果の低下を招く汚れの付着を、汚染効果を有する特殊セラミックを用いることで防止している。特殊セラミックを表面に用いることで、表面の汚れを防ぎ、赤外線反射機能の低下を抑制している。しかし、この方法は、特殊セラミックを表面に用いるため、塗装外観が限定されることがあった。このように、従来では、遮熱効果の低下を招く遮熱塗膜表面の汚れ付着を、塗装外観をあまり限定することなく防止することが容易ではないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、遮熱効果の低下を招く遮熱塗膜表面の汚れ付着を、遮熱効果が低下することない状態で塗装外観をあまり限定することなく防止できるようにすることを目的とする。
本発明に係る塗膜は、塗膜表面で赤外線を反射する赤外線反射塗膜と、赤外線を透過する樹脂から構成されて赤外線反射塗膜の表面を覆って形成された表面保護塗膜とを備える。
上記塗膜において、表面保護塗膜は、ポリフッ化ビニリデンから構成されているものである。また、表面保護塗膜は、赤外線を透過する紫外線吸収材が分散しているとよい。例えば、紫外線吸収材は、カーボンブラックである。
上記塗膜において、赤外線反射塗膜は、酸化チタンからなる顔料が分散した樹脂から構成され、顔料が表面に集中して分布しているものである。
以上説明したことにより、本発明によれば、遮熱効果の低下を招く遮熱塗膜表面の汚れ付着を、遮熱効果が低下することない状態で塗装外観をあまり限定することなく防止できるようになるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における塗膜の構成を示す構成図である。この塗膜は、赤外線反射塗膜101と、赤外線反射塗膜101の表面を覆って形成された表面保護塗膜102とから構成されている。赤外線反射塗膜101は、例えば、コンクリートから構成された建造物の外壁103の表面に塗装されている。
赤外線反射塗膜101は、塗膜表面で赤外線を反射する。赤外線反射塗膜101は、例えば、酸化チタンからなる顔料(赤外線反射成分)が分散した樹脂(塗料)から構成され、顔料が表面に集中して分布している。表面に集中して分散している酸化チタンが、赤外線を反射する。
表面保護塗膜102は、赤外線を透過する樹脂から構成されている。例えば、表面保護塗膜102は、ポリフッ化ビニリデンから構成することができる。この場合、表面保護塗膜102に、赤外線を透過する紫外線吸収材(顔料)を分散させておくとよい。紫外線吸収材は、例えば、カーボンブラックである。このように紫外線吸収材を分散させておくことで、太陽光に含まれている紫外線による表面保護塗膜102の劣化が防止できる。なお、表面保護塗膜102は、赤外線反射塗膜101の赤外線を反射する表面を、化学反応などにより侵さない材料から構成した方がよい。
実施の形態によれば、表面保護塗膜102を設けたので、赤外線反射塗膜101の表面における汚れの発生が防止できるようになる。表面保護塗膜102の表面に汚れが発生しても、この汚れは、赤外線反射塗膜101の表面に形成されるものではなく、赤外線を反射する部分より離間する。この結果、表面保護塗膜102の表面に汚れが発生しても、赤外線反射塗膜101の表面における赤外線の反射を阻害することがない。また、表面保護塗膜102は、赤外線を透過するので、表面保護塗膜102で発熱することがなく、遮熱塗膜としての機能を低下させることがない。
上述したように、本発明によれば、遮熱効果の低下を招く遮熱塗膜表面の汚れ付着を、遮熱効果が低下することない状態で遮熱効果の低下を招くことなく防止できるようになる。また、本発明によれば、特殊セラミックを用いることがないので、塗装外観が限定されることがない。また、赤外線反射塗膜がすでに形成されている状態に対しても、この表面に表面保護塗膜を形成することで、本発明の塗膜とすることができる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、赤外線反射塗膜と表面保護塗膜との間に、これらの間の密着度を向上させる密着層(塗膜)を備えるようにしてもよい。
101…赤外線反射塗膜、102…表面保護塗膜、103…外壁。
Claims (5)
- 塗膜表面で赤外線を反射する赤外線反射塗膜と、
赤外線を透過する樹脂から構成されて前記赤外線反射塗膜の表面を覆って形成された表面保護塗膜と
を備えることを特徴とする塗膜。 - 請求項1記載の塗膜において、
前記表面保護塗膜は、ポリフッ化ビニリデンから構成されていることを特徴とする塗膜。 - 請求項2記載の塗膜において、
前記表面保護塗膜は、赤外線を透過する紫外線吸収材が分散していることを特徴とする塗膜。 - 請求項3記載の塗膜において、
前記紫外線吸収材は、カーボンブラックであることを特徴とする塗膜。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗膜において、
前記赤外線反射塗膜は、酸化チタンからなる顔料が分散した樹脂から構成され、前記顔料が表面に集中して分布していることを特徴とする塗膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014082497A JP2015202611A (ja) | 2014-04-14 | 2014-04-14 | 塗膜 |
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JP2014082497A Pending JP2015202611A (ja) | 2014-04-14 | 2014-04-14 | 塗膜 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017122734A1 (ja) * | 2016-01-13 | 2017-07-20 | 日本ペイントホールディングス株式会社 | 複層塗膜及び複層塗膜の形成方法 |
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2014
- 2014-04-14 JP JP2014082497A patent/JP2015202611A/ja active Pending
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JPWO2017122734A1 (ja) * | 2016-01-13 | 2018-11-08 | 日本ペイントホールディングス株式会社 | 複層塗膜及び複層塗膜の形成方法 |
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