JP2015201407A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】さらに燃料電池の劣化を抑制することができる技術を提供する。【解決手段】外部負荷の要求に応じて発電した電力を出力する燃料電池システムであって、少なくとも一つの発電体を有する燃料電池と、発電体における電圧を検出する電圧検出部と、燃料電池の出力を制御する制御部と、を備え、制御部は、電圧検出部が、少なくとも一つの発電体において、外部負荷の要求に対応する電圧よりも低い所定の電圧値以下の電圧を検出すると、外部負荷の要求にかかわらず、燃料電池の出力電流を所定の電流値まで減少させる電流制限処理を実行し、電流制限処理を終了した後、燃料電池の出力電流の上限値を負電圧検出時の燃料電池の出力電流値未満に設定し、出力電流の上限値以下で燃料電池の出力電流を増加させる、燃料電池システム。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池において、発電体である複数の単セルが積層されたスタック構造を有するものがある。反応ガスは、マニホールドを介して、各単セルに設けられたガス流路に流入し、各単セルの発電部に供給される。一部の単セルのガス流路が水分の凍結などにより閉塞すると、当該一部の単セルに対する反応ガスの供給量が不足し、当該一部の単セルが負電圧を発生する場合がある。このように、一部の単セルが負電圧を発生している状態で、燃料電池の運転を継続すると、燃料電池全体の発電性能が低下するだけでなく、当該単セルの電極の劣化が生じる可能性がある。そこで、負電圧を解消する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2012−009406号公報 特開2011−249078号公報
特許文献1では、負電圧が発生したら、燃料電池の出力電流を、要求電流にかかわらず所定の値に低減させる電流制限を行い、負電圧が解消されたら、要求電力に応じた発電を行っている。電流制限を行っている間、燃料ガスの供給量を減少させていると、負電圧が解消された後に要求電流に応じた発電を行うために燃料ガスの供給量を増加させようとしても、燃料ガス供給用の配管長等の影響により燃料ガスの供給が追いつかず、燃料ガスが不足した状態で要求電流に応じた発電を行うことになる可能性がある。このように、燃料ガスが不足した状態で発電を行うと、電極の劣化が生じるおそれがある。
そこで、さらに燃料電池の劣化を抑制することができる技術が望まれていた。そのほか、従来の燃料電池システムにおいては、低コスト化、省資源化、製造の容易化、性能の向上等が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、外部負荷の要求に応じて発電した電力を出力する燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、少なくとも一つの発電体を有する燃料電池と、前記発電体における電圧を検出する電圧検出部と、前記燃料電池の出力を制御する制御部と、を備えてよい。前記制御部は、前記電圧検出部が、少なくとも一つの前記発電体において、前記外部負荷の要求に対応する電圧よりも低い所定の電圧値以下の電圧を検出すると、前記外部負荷の要求にかかわらず、前記燃料電池の出力電流を所定の電流値まで減少させる電流制限処理を実行し、前記電流制限処理を終了した後、前記燃料電池の出力電流の上限値を前記負電圧検出時の前記燃料電池の出力電流値未満に設定し、前記出力電流の上限値以下で前記燃料電池の出力電流を増加させてよい。
この燃料電池システムによれば、負電圧が生じた場合に、電流制限処理において出力電流値を減少させて運転することにより、電極の劣化を抑制しつつ発電を継続することができる。電流制限処理を終了した後、電流上限値を設定し、電流上限値以下で、電流を増加させることにより、要求ガス量の急激な増加を抑制し、水素の供給不足に伴う水素欠乏状態での発電を抑制することができる。その結果、電極の劣化を抑制し、燃料電池の劣化、燃料電池性能の低下を抑制することができる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムを搭載した車両、燃料電池システムの制御方法、それらのシステムや車両、制御方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての燃料電池システムの構成を示す概略図である。 燃料電池システムの電気的構成を示す概略図である。 燃料電池システムにおいて実行される負電圧解消処理の流れを示すフローチャートである。 負電圧解消処理を行った場合の発電体の電気的挙動を説明する説明図である。
A.実施形態:
A−1.システムの概略構成:
図1は本発明の一実施形態としての燃料電池システムの構成を示す概略図である。この燃料電池システム100は、燃料電池10と、制御部20と、カソードガス供給部30と、カソードガス排出部40と、アノードガス供給部50と、アノードガス循環排出部60と、冷媒供給部70とを備える。
燃料電池10は、反応ガスとして水素(アノードガス)と空気(カソードガス)の供給を受けて発電する固体高分子型燃料電池である。燃料電池10は、単セルとも呼ばれる複数の発電体11が積層されたスタック構造を有する。各発電体11は、電解質膜の両面に電極を配置した発電体である膜電極接合体(図示せず)と、膜電極接合体を狭持する2枚のセパレータ(図示せず)とを有する。
ここで、電解質膜は、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す固体高分子薄膜によって構成することができる。また、電極は、カーボン(C)によって構成することができる。なお、電極の電解質膜側の面には、発電反応を促進させるための触媒(例えば白金(Pt))が担持されている。各発電体11には、反応ガスや冷媒の流通ためのマニホールド(図示せず)が設けられている。マニホールドを流通した反応ガスは、各発電体11に設けられたガス流路を介して、各発電体11の発電部に供給される。
制御部20は、中央処理装置と主記憶装置とを備えるマイクロコンピュータによって構成されている。制御部20は、外部負荷200からの出力電力の要求を受け付け、その要求に応じて、以下に説明する燃料電池システム100の各構成部を制御し、燃料電池10に発電させる。
また、制御部20は、後に詳述するように、燃料電池10を構成する発電体11のいずれかにおいて負電圧が発生した場合には、負電圧を解消するための負電圧解消処理を実行する。
カソードガス供給部30は、カソードガス配管31と、エアコンプレッサ32と、エアフロメータ33と、開閉弁34と、加湿部35とを備える。エアコンプレッサ32により大気中から取込んで圧縮された空気が、加湿部35により加湿され、加湿空気がカソードガス配管31を介して燃料電池10のアノード側に供給される。制御部20は、エアフロメータ33によるエアコンプレッサ32における取込み空気量の計測値に基づいて、エアコンプレッサ32を駆動することにより、燃料電池10に対する空気の供給量を制御する。
カソードガス排出部40は、カソード排ガス配管41と、調圧弁43と、圧力計測部44とを備える。燃料電池10のカソード側から排出されるカソード排ガスは、カソード排ガス配管41を介して燃料電池システム100の外部へと排出される。制御部20は、圧力計測部44によるアノード排ガスの圧力計測値に基づいて調圧弁43の開度を調整して、カソード排ガスを排出させる。
アノードガス供給部50は、アノードガス配管51と、水素タンク52と、アノードガス配管51上に順に設けられる開閉弁53と、レギュレータ54と、第1の圧力計測部56uと、インジェクタ55と、第2の圧力計測部56dとを備える。水素タンク52は、アノードガス配管51を介して燃料電池10のアノードと接続されており、タンク内に充填された水素を燃料電池10に供給する。燃料電池システム100は、水素タンク52に換えて、炭化水素系の燃料を改質して水素を生成する改質部を、水素の供給源として備えているものとしても良い。制御部20は、第1,第2の圧力計測部56u,56dによって計測される水素の圧力値に基づいて、インジェクタ55の駆動周期や開弁時間を制御することによって、燃料電池10に供給される水素量を制御する。
アノードガス循環排出部60は、アノード排ガス配管61と、気液分離部62と、アノードガス循環配管63と、水素循環用ポンプ64と、アノード排水配管65と、排水弁66とを備える。燃料電池10における発電反応に用いられなかった未反応ガス(水素や窒素など)を含むアノード排ガスは、アノード排ガス配管61を介して気液分離部62へと誘導される。気液分離部62は、アノード排ガスに含まれる気体成分と水分とを分離し、気体成分を、アノードガス循環配管63を介してアノードガス配管51へと送出する。気液分離部62において分離された水分は、アノード排水配管65を介して外部へ排出される。
冷媒供給部70は、冷媒用配管71と、ラジエータ72と、冷媒循環用ポンプ73と、2つの冷媒温度計測部74,75とを備える。燃料電池10を冷却するための冷媒は、燃料電池10、冷媒用配管71、およびラジエータ72によって形成される循環路を循環し、ラジエータ72における熱交換により、燃料電池10の発電による熱を放出し、燃料電池10の運転温度を調整する。制御部20は、2つの冷媒温度計測部74,75のそれぞれの計測値の差から燃料電池10の運転温度を検出し、その検出結果に基づき、冷媒循環用ポンプ73が送り出す冷媒量を制御する。
図2は、燃料電池システム100の電気的構成を示す概略図である。燃料電池システム100は、二次電池81と、DC/DCコンバータ82と、インバータ83とを備える。また、燃料電池システム100は、セル電圧計測部91と、電流計測部92と、インピーダンス計測部93とを備える。
燃料電池10は、直流電源ラインDCLを介してインバータ83に接続されている。二次電池81は、DC/DCコンバータ82を介して直流電源ラインDCLに接続されている。インバータ83は、外部負荷200に接続されている。なお、燃料電池システム100では、燃料電池10と二次電池81とが出力する電力の一部を、燃料電池システム100を構成する各補機類を駆動するために用いるが、そのための配線の図示および説明は省略する。
二次電池81は、燃料電池10の補助電源として機能し、例えば充・放電可能なリチウムイオン電池で構成することができる。DC/DCコンバータ82は、二次電池81の充・放電を制御する充放電制御部としての機能を有しており、制御部20からの指令に応じて直流電源ラインDCLの電圧レベルを可変に調整する。制御部20は、燃料電池10の出力が外部負荷200からの出力要求に対して不足するような場合には、その不足分を補償させるために、DC/DCコンバータ82に対して、二次電池81の放電を指令する。
インバータ83は、燃料電池10と二次電池81とから得られた直流電力を交流電力へと変換し、外部負荷200に供給する。なお、外部負荷200において回生電力が発生する場合には、その回生電力は、インバータ83によって直流電力に変換され、DC/DCコンバータ82を介して二次電池81に充電される。
セル電圧計測部91は、燃料電池10の各発電体11と接続されており、各発電体11の電圧(セル電圧)を計測する。セル電圧計測部91は、その計測結果を制御部20に送信する。なお、セル電圧計測部91は、計測したセル電圧のうち、最も低いセル電圧のみを制御部20に送信するものとしても良い。
電流計測部92は、直流電源ラインDCLに接続されており、燃料電池10の出力する電流値を計測し、制御部20に送信する。
インピーダンス計測部93は、燃料電池10に接続されており、燃料電池10に交流電流を印加することにより、燃料電池10のインピーダンスを測定する。ここで、燃料電池10のインピーダンスは、燃料電池10の内部に存在する水分量に応じて変化することが知られている。即ち、燃料電池10のインピーダンスと、燃料電池10内部の水分量(湿度)との対応関係を予め取得しておき、燃料電池10のインピーダンスを計測することにより、燃料電池10内部の水分量(湿度)を求めることができる。
制御部は、外部負荷200が要求する電力Ptに基づいて、以下のように燃料電池10に発電させる。制御部20は、燃料電池10についてのW−I特性およびV−I特性を予め記憶している。制御部20は、W−I特性を用いて、外部負荷200が要求する電力Ptに対して燃料電池10が出力すべき目標電流Itを取得する。そして、制御部20は、V−I特性を用いて、W−I特性から得られた目標電流Itを出力するための燃料電池10の目標電圧Vtを決定する。制御部20は、DC/DCコンバータ82に目標電圧Vtを設定し、直流電源ラインDCLの電圧を調整させる。制御部20は、DC/DCコンバータ82を制御すると共に、カソードガス供給部30およびアノードガス供給部50を制御して、目標電流Itに応じた流量の反応ガスを供給させる。これにより、燃料電池10は、外部負荷200が要求する電力Ptに応じた発電を行う。
A−2.負電圧解消処理:
図3は、本実施形態の燃料電池システムにおいて実行される負電圧解消処理の流れを示すフローチャートである。まず、制御部20は、燃料電池システム100を通常運転させる(ステップS12)。通常運転とは、外部負荷200からの要求出力に応じて、燃料電池システム100の各構成を制御して、燃料電池10に要求出力に応じた発電をさせるものである。
燃料電池システム100の通常運転中に、制御部20は、セル電圧計測部91による発電体11の電圧計測値に基づいて、発電体11のいずれかにおいて負電圧が発生したか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において、少なくとも1つの発電体11において負電圧が検出されたと判定されると、制御部20は、電流計測部92からの出力電流計測値に基づいて、負電圧が検出された際の電流値iを負電圧時電流値i0とし(ステップS16)、電流制限処理(ステップS18)を開始する。
ステップS18において、制御部20は、燃料電池10の出力電流値iを、外部負荷200からの要求出力にかかわらず、電流制限値αまで減少させる。具体的には、制御部20は、上述の通り、DC/DCコンバータ82に電流制限値αに対応する目標電圧Vtを設定すると共に、反応ガスの供給量を減少させる。電流制限値αは、0〜i0までの値で任意に設定可能である。例えば、特開2012−009406号公報に記載されているように、電流積算値と電流密度とのマップに基づいて、電流制限値αを定めてもよい。制御部20は、ステップS14において、負電圧が検出されたと判定するまでは、通常運転制御を継続する。
制御部20は、ステップS14において負電圧が検出されたと判定した発電体11(以下、「負電圧発電体11」とも称する)について、電流計測部92およびセル電圧計測部91から受信する計測値に基づいて、燃料電池10の出力電流値i=αとなったときの電圧が閾値以上になったか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20では、制御部20は、負電圧発電体11において負電圧が解消されたか否かを判定する。本実施形態では、閾値を例えば、0.7Vに設定するが、閾値は本実施形態に限定されず、発電体11の積層数、燃料電池システム100の構成、運転状況、反応ガスの種類、セパレータの形状等の発電体の構成等に応じて、適宜、設定することができる。また、本実施形態では、ステップS20において、電圧に基づいて負電圧解消の成否を判定しているが、他のパラメータに基づいて判定してもよい。例えば、抵抗値(インピーダンス)、ガス圧損等に基づいて判定することができる。また、これら複数のパラメータの組合わせに応じて負電圧解消の成否を判定してもよい。
制御部20は、ステップS20において、電圧が閾値以上と判定すると、電流制限処理を終了して電流制限を解除し(ステップS22)、外部負荷200からの要求電流値が負電圧時電流値i0以上か否かを判定する(ステップS24)。ステップS24において、外部負荷200からの要求電流値が負電圧時電流値i0以上であると判定すると、電流上限値設定処理を開始する(ステップS26)。
ステップS26において、制御部20は、出力電流の上限値である電流上限値imを、im=i0×βに設定し、燃料電池10の出力電流を増加させる。具体的には、制御部20は、上述の通り、DC/DCコンバータ82に電流上限値imに対応する目標電圧Vtを設定すると共に、反応ガスの供給量を増加させる。電流上限値設定処理では、制御部20は、燃料電池10の出力電流の上限値を設定し、上限値以下で外部負荷200からの要求電流値に応じて、燃料電池10に発電させる。すなわち、電流上限値を設定した後、外部負荷200からの要求電流値がio未満になれば、要求電流値に応じて燃料電池10に発電させる。
制御部20は、電流計測部92およびセル電圧計測部91から受信する計測値に基づいて、電圧がMAP値に対して正常範囲内か否かを判定する(ステップS28)。本実施形態において、MAP値は、通常運転時のV−I特性を用いるが、これに限定されない。また、ステップS28において、電圧に換えて、例えば、抵抗値(インピーダンス)、ガス圧損等が正常範囲内か否かを判定してもよい。また、これら複数のパラメータのうちのいくつかが正常範囲内か否かを判定してもよい。
制御部20は、ステップS28において、電圧が正常範囲内であると判定すると、電流値増加(ステップS26)から0.5秒以内に負電圧が検出されたか否かを判定する(ステップS30)。図3において、電流値増加(ステップS26)からの経過時間をtとして、ステップS30を記載している。制御部20は、ステップS30において、電流値増加から0.5秒以内に負電圧が検出されなかったと判定すると(ステップS30においてNO)、電流上限値設定処理を終了し、電流上限値を解除して、通常運転(ステップS12)に戻る。
制御部20は、ステップS28において、電圧が正常範囲内でないと判定すると、βの値を下げて(ステップS29)、電流上限値を再設定して(ステップS26)、電流上限値設定処理を継続する。このとき、ステップS26において、電流上限値imは、より小さい値に設定される。
一方、制御部20は、ステップS30において、電流値増加(ステップS26)から0.5秒以内に負電圧が検出されたと判定すると(ステップS30においてYES)、ステップS16に戻り、ステップS30において負電圧が検出された際の電流値iを、負電圧時電流値i0として、電流制限処理を実行する(ステップS18)。電流上限値設定処理を実行中に負電圧が検出された場合、負電圧検出時の電流値iは、電流上限値im(im=i0×β:β<1)よりも小さいため、通常運転中に負電圧が検出された際の電流値iよりも低くなる。したがって、電流上限値設定処理を実行中に負電圧が検出された場合、さらに小さい電流上限値が再設定される。
A−3.実施形態の効果:
図4は、本実施形態の負電圧解消処理を行った場合の発電体11の電気的挙動を説明する説明図である。図4では、負電圧が検出された発電体11について示している。図示するように、発電体11において負電圧が発生した場合に、電流制限処理を行い電流値を電流制限値αまで低減させ、その後、電流上限値設定処理を行って上限値im以下で発電させると、その間、負電圧が発生しない。すなわち、本実施形態の燃料電池システム100では、電流上限値設定処理を行うことにより、負電圧の再発生を抑制することができた。なお、参考として、図4では、抵抗値も示している。抵抗値も電流上限値設定処理を行っている間、正常範囲内である。
本実施形態の燃料電池システム100において、電流上限値設定処理を行うことにより、負電圧の再発生を抑制することができた理由は、以下のように推察できる。負電圧は、発電体11について水素が欠乏した状態で発電を行うことにより生じると考えられている。本実施形態の燃料電池システム100では、負電圧が生じた場合に、電流制限処理において電流値を制限電流値αまで減少させて運転することにより、電極の劣化を抑制しつつ発電を継続し、負電圧が解消された後、電流上限値設定処理において電流上限値以下で、電流を増加させている。電流制限処理実行時に制限電流値αに応じて反応ガスの供給量を減少させている場合に、電流制限処理終了後、出力電流値を増加させるために反応ガスの供給量を増加させる際に、電流上限値を設定することにより、急激な要求ガス量の増加を抑制し、水素の供給不足に伴う水素欠乏状態での発電を抑制することができる。
発電体11において水素が欠乏した状態で発電を行うと、発電体11のアノードでは、水素の供給不足を補償するために、下記の化学反応によってプロトンが生成されることが知られている。下記反応式(1)では、水分解反応によってプロトンが生成され、下記反応式(2)では電極(アノード)を構成するカーボンの酸化反応によってプロトンが生成される。すなわち、反応式(2)の反応が起こると、電極が腐食され、劣化する。
2H2O → O2 + 4H+ + e- …(1)
C + 2H2O → CO2 + 4H+ + 4e- …(2)
本実施形態の燃料電池システム100によれば、水素欠乏状態での発電を抑制することができるため、上記反応式(2)による電極の劣化を抑制し、燃料電池の劣化、燃料電池性能の低下を抑制することができる。
本実施形態の燃料電池システム100では、電流上限値imを、負電圧時電流値i0よりも小さい値に設定することにより、負電圧発電体11における負電圧の再発生を抑制することができる。
B.変形例:
本発明は、先述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、先述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、先述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。例えば、次のような変形も可能である。
B−1.変形例1:
上記実施形態において、電流上限値設定処理は、電流制限解除後、負電圧の発生有無にかかわらず実行されているが、例えば、電流制限解除後、所定の時間内に負電圧が発生した場合、すなわち、電流制限処理が所定の時間内に複数回実行された場合に、電流値上限設定処理を実行する構成としてもよい。このようにしても、燃料電池の劣化を抑制することができる。加えて、このような制御にすることにより、制御ロジックの変更回数を抑制することができ、燃料電池の発電の不安定性を抑制ことができる。
B−2.変形例2:
上記実施形態おいて、発電体11において負電圧が検出された場合に、制御部20が出力制限処理を実行する例を示したが、負電圧が検出された場合に限定されない。発電体11の出力電圧が、外部負荷200からの要求出力に対応する出力電圧に比較して、著しく低い場合等、発電体11における水素欠乏状態が想定される電圧であればよい。すなわち、発電体11の出力電圧が、外部負荷200からの要求出力に対応する出力電圧よりも低い所定の電圧値以下の場合に、制御部20が出力制限処理を実行すればよい。
B−3.変形例3:
上記実施形態の燃料電池システム100において、出力制限処理が複数回実行された場合に、ユーザに対して、燃料電池10の状態不良を通知する通知部を、さらに備えてもよい。通知部としては、例えば、車内警告ランプ、車内警報装置、表示画面等を用いることができる。通知部による通知としては、車内警告ランプを点灯させる、スピードパネルやナビゲーションシステム等の表示画面等に、文字を表示させる等視覚を通じた通知、車内警報装置によりビープ音を鳴らす、車内警報装置において、音声により通知する等聴覚を通じた通知等、種々の通知方法を用いることができる。これにより、ユーザによる燃料電池10の状態不良の認識を促し、急なアクセル動作を抑制することにより、急なアクセル開度増による水素欠乏を抑制することができる。その結果、燃料電池の劣化を抑制することができる。
10…燃料電池
11…発電体
20…制御部
30…カソードガス供給部
31…カソードガス配管
32…エアコンプレッサ
33…エアフロメータ
34…開閉弁
35…加湿部
40…カソードガス排出部
41…カソード排ガス配管
43…調圧弁
44…圧力計測部
50…アノードガス供給部
51…アノードガス配管
52…水素タンク
53…開閉弁
54…レギュレータ
55…インジェクタ
56u…第1の圧力計測部
56d…第2の圧力計測部
60…アノードガス循環排出部
61…アノード排ガス配管
62…気液分離部
63…アノードガス循環配管
64…水素循環用ポンプ
65…アノード排水配管
66…排水弁
70…冷媒供給部
71…冷媒用配管
72…ラジエータ
73…冷媒循環用ポンプ
74…冷媒温度計測部
81…二次電池
82…DC/DCコンバータ
83…インバータ
91…セル電圧計測部
92…電流計測部
93…インピーダンス計測部
100…燃料電池システム
200…外部負荷
DCL…直流電源ライン

Claims (1)

  1. 外部負荷の要求に応じて発電した電力を出力する燃料電池システムであって、
    少なくとも一つの発電体を有する燃料電池と、
    前記発電体における電圧を検出する電圧検出部と、
    前記燃料電池の出力を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電圧検出部が、少なくとも一つの前記発電体において、前記外部負荷の要求に対応する電圧よりも低い所定の電圧値以下の電圧を検出すると、前記外部負荷の要求にかかわらず、前記燃料電池の出力電流を所定の電流値まで減少させる電流制限処理を実行し、
    前記電流制限処理を終了した後、前記燃料電池の出力電流の上限値を前記負電圧検出時の前記燃料電池の出力電流値未満に設定し、前記出力電流の上限値以下で前記燃料電池の出力電流を増加させる、
    燃料電池システム。
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