JP2015201376A - 駆動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造で、電解液の濃度を均一化する。【解決手段】エンジン20と、バッテリ50と、前記エンジン20の駆動中において、前記エンジン20にて発生した熱を前記バッテリ50の下部に伝える熱伝導手段と、を備える。この構成では、駆動によりエンジン20にて発生した熱を伝えて、バッテリ50の下部を加熱することで電解液Uが対流するため、電解液Uの濃度を均一化できる。しかも、エンジン20の熱を、エンジン冷却後の温水Q2を利用してバッテリ50の下部に伝えるので、専用の電源やエネルギー貯蔵器を設ける必要がなく、構造が簡易である。【選択図】図1
Description
本発明は、電解液の濃度を均一にする技術に関する。
液式鉛蓄電池は、電槽内に極板と電解液を収容している。電解液である希硫酸は水より比重が重い。そのため、例えば、アイドリングストップ車など、液式鉛蓄電池が部分充電状態で使用される場合が多い車両では、充電の機会が少なく、ガッシング(過充電によって、電解液中の水が電気分解することによりガスが発生すること)による電解液の液撹拌が起き難いことから、電解液が成層化する場合がある。成層化とは、濃度の高い電解液が電槽の下部に滞留し、濃度の低い電解液が電槽の上部に滞留して、電槽の上下で電解液に濃度差が起きる状態を言う。電解液が成層化すると、バッテリの性能が低下するので、成層化を解消して、電解液の濃度を均一化することが好ましい。
電解液の濃度を均一化するには、電槽を加熱して、電解液を対流させる方法がある。下記特許文献1には、発熱板を利用して、電槽を加熱する点が記載されている。また、下記特許文献2には、エンジンを冷却する冷却水の熱エネルギーを、化学反応を利用してエネルギー貯蔵器に貯蔵し、エンジン始動時に、エネルギー貯蔵器から熱エネルギーを取り出して電槽下部を加熱する点が記載されている。
しかしながら、特許文献1の構造では、電槽の加熱用に専用の電源を設ける必要がある。また、特許文献2の構造では、エネルギー貯蔵器を専用に設ける必要があるため、どちらも、構造が複雑であるという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、簡易な構造で、成層化を解消して、電解液の濃度を均一化することを目的とする。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、簡易な構造で、成層化を解消して、電解液の濃度を均一化することを目的とする。
本明細書によって開示される駆動車は、エンジンと、液式鉛蓄電池と、前記エンジンの駆動中において、前記エンジンにて発生した熱を前記液式鉛蓄電池の下部に伝える熱伝導手段と、を備える。この構成では、駆動によりエンジンにて発生した熱を伝えて、液式鉛蓄電池の下部を加熱することで、電槽内にて対流が起きて、電解液が撹拌されることから、成層化を解消して、電解液の濃度を均一化できる。しかも、エンジンの熱を、変換などすることなく熱伝導手段を利用して、液式鉛蓄電池の下部に伝えるので、専用の電源やエネルギー貯蔵器を設ける必要がなく、構造が簡易である。
本発明によれば、簡易な構造で、成層化を解消して、電解液の濃度を均一化することが出来る。
(本実施形態の概要)
初めに、本実施形態の駆動車の概要について説明する。本駆動車は、エンジンと、液式鉛蓄電池と、前記エンジンの駆動中において、前記エンジンにて発生した熱を前記液式鉛蓄電池の下部に伝える熱伝導手段と、を備える。この構成では、駆動によりエンジンにて発生した熱を伝えて、液式鉛蓄電池の下部を加熱することで、電槽内にて対流が起きて、電解液が撹拌されることから、成層化を解消して、電解液の濃度を均一化できる。しかも、エンジンの熱を、変換などすることなく熱伝導手段を利用して、液式鉛蓄電池の下部に伝えるので、専用の電源やエネルギー貯蔵器を設ける必要がなく、構造が簡易である。
初めに、本実施形態の駆動車の概要について説明する。本駆動車は、エンジンと、液式鉛蓄電池と、前記エンジンの駆動中において、前記エンジンにて発生した熱を前記液式鉛蓄電池の下部に伝える熱伝導手段と、を備える。この構成では、駆動によりエンジンにて発生した熱を伝えて、液式鉛蓄電池の下部を加熱することで、電槽内にて対流が起きて、電解液が撹拌されることから、成層化を解消して、電解液の濃度を均一化できる。しかも、エンジンの熱を、変換などすることなく熱伝導手段を利用して、液式鉛蓄電池の下部に伝えるので、専用の電源やエネルギー貯蔵器を設ける必要がなく、構造が簡易である。
本駆動車では、ラジエータと、前記エンジンと前記ラジエータとを接続し、前記エンジンと前記ラジエータとの間で熱媒体を循環させる循環路とを備え、前記循環路は、前記ラジエータから前記エンジンへ前記熱媒体が移動する往路管と、前記エンジンから前記ラジエータへ前記熱媒体が移動する復路管とを有し、前記復路管を前記液式鉛蓄電池の下部に配置して、前記熱伝導手段を形成する。この構成では、エンジンで発生する熱を、エンジン冷却用の熱媒体を用いて、液式鉛蓄電池に伝達する。そのため、少ない部品点数で、液式鉛蓄電池を加熱する装置を構築することが出来る。尚、「往路管、復路管」は、熱媒体が循環可能であればよく、これには、配管やチューブ、ホースに加え、加温パネルに形成した貫通孔等が含まれる。
本駆動車では、前記熱伝導手段は、車載される前記液式鉛蓄電池を受けるバッテリトレイを備え、前記バッテリトレイは、樹脂製のトレイ本体と、前記トレイ本体の底壁上に配置され、前記復路管を内部に有する金属製の加温パネルと、を含む。この構成では、トレイ本体は樹脂製であるため、熱が拡散し難い。また、加温パネルは金属製であるため、熱が液式鉛蓄電池の下部に伝わり易い。すなわち、熱伝導率の異なる材料(金属と樹脂)を組み合わせて、バッテリトレイを構成していることから、液式鉛蓄電池への熱伝導と、熱の拡散防止を両立させることが可能であり、液式鉛蓄電池を効率よく加熱出来る。
本駆動車では、前記熱伝導手段は、車載される前記液式鉛蓄電池を受けるバッテリトレイを備え、前記バッテリトレイは、金属製のトレイ本体と、前記トレイ本体の底壁上に配置され、前記復路管を内部に有する金属製の加温パネルと、前記トレイ本体と前記加温パネルの間に配置され、前記加温パネルを囲む断熱部材とを含む。この構成では、断熱部材が熱の拡散を抑制するので、加温パネルにより、液式鉛蓄電池の下部を効率よく加熱できる。
本駆動車では、前記循環路は、前記往路管より分岐して前記エンジンをバイパスした後、前記復路管に合流する分岐管をさらに含み、前記復路管を流れる前記熱媒体により前記液式鉛蓄電池の下部を加熱する一方、前記分岐管を流れる前記熱媒体により前記液式鉛蓄電池の側面上部を冷却する。この構成では、液式鉛蓄電池の上部側と下部側とで温度差が大きくなるので、電解液が対流し易くなる。そのため、成層化を解消して、電解液の濃度を、より一層均一化できる。
本駆動車は、停車状態にあるときに前記エンジンを一時的に停止させると共に所定の条件が成立したときに前記エンジンを再始動させるアイドリングストップ機能を実行可能な駆動車である。アイドリングストップ機能を実行可能な駆動車は、液式鉛蓄電池が部分充電状態で使用される場合が多く、電解液が成層化し易い。従って、アイドリングストップ機能を実行可能な駆動車に対して本発明を適用すると、特に効果的である。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図3によって説明する。
図1は自動四輪車10のブロック図である。自動四輪車(本発明の「駆動車」の一例)10は、図1に示すように、内燃機関であるエンジン20と、エンジン冷却系Sと、液式鉛蓄電池(以下、バッテリ)50と、バッテリトレイ70とを備えている。エンジン冷却系Sは水冷式であり、ラジエータ30と、ポンプ35と、サーモスタット37と、配管(本発明の「循環路」の一例)40とを備える。ラジエータ30は放熱器であり、エンジン20の冷却により温められた温水Q2から熱を奪って冷却する機能を果たす。配管40は、合成樹脂製又はゴム製のホースである。配管40は、冷却水Q1と温水Q2を循環させるものであり、往路管41と、復路管45と、バイパス管47を備えている。往路管41は、ラジエータ30からエンジン20へ冷却水Q1が移動する通路であり、ラジエータ30とエンジン20との間を接続する。また、復路管45は、エンジン20からラジエータ30へ温水Q2(熱交換後の冷却水Q1)が移動する通路であり、エンジン20とラジエータ30との間を接続する。また、バイパス管47は、エンジン20とサーモスタット37との間を接続している。
本発明の実施形態1を図1ないし図3によって説明する。
図1は自動四輪車10のブロック図である。自動四輪車(本発明の「駆動車」の一例)10は、図1に示すように、内燃機関であるエンジン20と、エンジン冷却系Sと、液式鉛蓄電池(以下、バッテリ)50と、バッテリトレイ70とを備えている。エンジン冷却系Sは水冷式であり、ラジエータ30と、ポンプ35と、サーモスタット37と、配管(本発明の「循環路」の一例)40とを備える。ラジエータ30は放熱器であり、エンジン20の冷却により温められた温水Q2から熱を奪って冷却する機能を果たす。配管40は、合成樹脂製又はゴム製のホースである。配管40は、冷却水Q1と温水Q2を循環させるものであり、往路管41と、復路管45と、バイパス管47を備えている。往路管41は、ラジエータ30からエンジン20へ冷却水Q1が移動する通路であり、ラジエータ30とエンジン20との間を接続する。また、復路管45は、エンジン20からラジエータ30へ温水Q2(熱交換後の冷却水Q1)が移動する通路であり、エンジン20とラジエータ30との間を接続する。また、バイパス管47は、エンジン20とサーモスタット37との間を接続している。
サーモスタット37は、温度検出機能付きの切り換え弁であり、冷却水Q1の温度を検出して、冷却水Q1の流路を切り換える機能を果たす。例えば、エンジン始動後の暖気中など、冷却水Q1の温度が低い場合は、復路管45、ラジエータ30を迂回する経路(図1にて破線で示す)で冷却水Q1を循環かせる。一方、エンジン温度が適温に達した以降など、冷却水Q1の温度が高い場合、サーモスタット37は、冷却水Q1の循環経路を、図1にて実線で示すように、復路管45、ラジエータ30を通る経路に切り換える。すなわち、冷却水Q1は、まず、往路管41を通ってエンジン20のウォータジャケットに循環する。そして、エンジン20の冷却により温められた温水Q2(熱交換後の冷却水Q1)は、復路管45を通ってラジエータ30に至る。ラジエータ30は、温水Q2から熱を奪って冷却する。その後、冷却水Q1(冷却後の温水Q2)は、往路管41を通ってエンジン20のウォータジャケットに循環しエンジン20を冷却する。上記のサイクルを繰り返すことで、エンジン20を冷却する構造となっている。
そして、自動四輪車10では、以下説明するように、エンジン冷却後の温水Q2を利用して、電槽51の下面壁52を加熱する構造になっている。
バッテリ50は、図2に示すように、電槽51と、極板53と、希硫酸からなる電解液Uと、蓋部材55とを備える。以下、図2の左右方向(端子55A、55Bの並び方向)をX方向とし、高さ方向をZ方向、図2にて紙面に直交する方向をY方向とする。
電槽51は合成樹脂製であって、上面が開放した箱型をなす。電槽51の内部は、X方向に概ね等間隔で形成された隔壁54により、複数のセル室に仕切られている。そして各セル室には、電解液Uと共に極板53が収容されている。蓋部材55は合成樹脂製であって、図2に示すように、電槽51の上面を封口する大きさとされる。蓋部材55は、電槽51への組み付け後、電槽51に対して熱溶着等により全周を溶着される。また、蓋部材55のX方向両側には、図2に示すように、正極側端子55Aと、負極側端子55Bが設けられている。尚、各端子55A、55Bは、X方向の両側に位置するセル室の極板54に対して、電気的に接続されている。
バッテリトレイ70は金属製であって、例えば、エンジンルーム等に配置され、車載されるバッテリ50を支持する。バッテリトレイ70は、電槽51の下面壁52に面接触する底面部71と、底面部71の外周に形成された側壁部75とを備える。底面部71は、バッテリ50の外形よりも一回り大きな形状をした板状をなす。側壁部75は、底面部71の外周から上方に立ち上がっており、底面部71上に載置されたバッテリ50の下部を囲む。
また、図2に示すように、バッテリトレイ70は中空状をしたフレームであり、底面部71の内部に復路管45を収容する収容部73が形成されている。復路管45は、バッテリトレイ70に対応して、複数本(一例として5本)の細管46に分岐している。5本の細管46はいずれも金属管であって、底面部71内にてX方向に等間隔で配置されている。各細管46は、Y方向に延びており、バッテリトレイ70の底面部71をY方向に貫通している。尚、図2、図3中、バッテリトレイ70は、板厚を線で表記した断面図として図示されている。
バッテリトレイ70の底面部71に細管46を配置することで、細管46を通る温水Q2が、電槽51の下面壁52を加熱する。そのため、図3に示すように、電槽51の各セル室内にて対流が起きて、電解液Uが撹拌されることから、成層化を解消して、電解液Uの濃度を均一化できる。
尚、成層化とは、濃度の高い電解液Uが電槽51の下部に滞留し、濃度の低い電解液Uが電槽51の上部に滞留して、電槽51の上下で電解液Uに濃度差が起きる状態を言う。また、本実施形態における復路管45、バッテリトレイ70、冷却水Q1、温水Q2が、本発明における熱伝導手段に相当する。また、冷却水Q1、温水Q2が、本発明における熱媒体に相当する。
また、停車状態にあるときにエンジンを一時的に停止させると共に、例えばドライバーの発進動作を検出ときにエンジンを再始動させるアイドリングストップ車は、バッテリ50が部分充電状態で使用される場合が多く、充電の機会が少ないため、ガッシングによる電解液Uの液撹拌が起き難いことから、電解液Uが成層化しやすい。そのため、本技術を、アイドリングストップ車に適用すると、特に効果的である。
以上のように、自動四輪車10は、エンジン20の熱を利用してバッテリ50を加熱するため、加熱専用の熱源や電源を設ける必要がなく、構造が簡易である。しかも、エンジン冷却後の温水Q2を用いて、エンジン20の熱をバッテリ50に伝達する。そのため、少ない部品点数で、バッテリ50を加熱する装置を構築することが出来る。
また、バッテリトレイ70に対してバッテリ50の加熱機能を付加しているため、既存構造に対してバッテリトレイ70の変更さえすれば、適用が可能である。
加えて、冷却水Q1、温水Q2を循環させる配管40は、循環途中で外気と熱交換して、熱効率を下げないように、通常、熱伝導率が低い材料(本例では合成樹脂製又はゴム製)を用いている。そのため、バッテリ50の近くに、配管40をただ配置するだけでは、電解液Uを対流させるまで、バッテリ50を加熱することは難しい。この点、自動四輪車10は、電槽51の下面壁52に面接触するバッテリトレイ70の内部に配管を通しており、加熱したときに最も対流が起きやすい、電槽51の下面壁52を加熱する。そのため、配管40をそれ以外の部位に配置する場合に比べて、電槽51内にて、電解液Uが対流しやすくなる。
しかも、バッテリトレイ70及びその内部を通る細管46はいずれも、金属製であり、熱伝導率の高い材料である。そのため、温水Q2の熱で、電槽51の下面壁52を効率よく加熱できる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図4によって説明する。
実施形態2は、実施形態1に対してバッテリトレイ70の構造を変更している。実施形態2のバッテリトレイ100は、図4に示すように、トレイ本体110と、加温パネル120を備える。トレイ本体110は、合成樹脂製であり、底壁111と、底壁111の外周に形成された側壁115とを備える。底壁111は、バッテリ50の外形よりも一回り大きな形状をした板状をなす。側壁部75は、底壁111の外周から上方に立ち上がっており、加温パネル120上に載置されたバッテリ50の下部を囲む。
次に、本発明の実施形態2を図4によって説明する。
実施形態2は、実施形態1に対してバッテリトレイ70の構造を変更している。実施形態2のバッテリトレイ100は、図4に示すように、トレイ本体110と、加温パネル120を備える。トレイ本体110は、合成樹脂製であり、底壁111と、底壁111の外周に形成された側壁115とを備える。底壁111は、バッテリ50の外形よりも一回り大きな形状をした板状をなす。側壁部75は、底壁111の外周から上方に立ち上がっており、加温パネル120上に載置されたバッテリ50の下部を囲む。
加温パネル120は、中空状をした金属製のフレームであり、内部に復路管45を収容する収容部123が形成されている。復路管45は、実施形態1と同様、バッテリトレイ100に対応して、複数本(一例として5本)の細管46に分岐しており、加温パネル120の内部には、分岐した5本の細管46が、X方向に等間隔で配置されている。細管46は、実施形態1と同様、いずれも金属管である。各細管46は、Y方向に延びており、加温パネル120をY方向に貫通している。尚、図4中、加温パネル120は、板厚を線で表記した断面図として図示されている。
図4に示すように、加温パネル120は、トレイ本体110の底壁111上に配置され、電槽51の下面壁52を加熱する。そのため、図4に示すように、電槽51内にて電解液Uを対流させることが出来、実施形態1と同様、成層化を解消して、電解液Uの濃度を均一化できる。しかも、実施形態2のバッテリトレイ100は、合成樹脂製のトレイ本体110で、加温パネル120を囲っている。合成樹脂材(トレイ本体110)は熱伝導率が低く、加温パネル120の熱が周囲に拡散することを抑制するため、電槽下面を加温パネル120により効率よく加熱できる。すなわち、バッテリトレイ100は、熱伝導率の異なる材料(金属と合成樹脂)を組み合わせていることから、電槽下面への熱伝導と、熱の拡散防止を両立させることが可能であり、電槽下面を効率よく加熱出来る。
<実施形態3>
次に、本発明の実施形態3を図5によって説明する。
実施形態3は、実施形態2に対してバッテリトレイ100の構造を一部変更しており、図5に示すように、バッテリトレイ150を、金属製のトレイ本体160と、加温パネル120と、合成樹脂製の断熱板(本発明の「断熱部材」の一例)180とから構成している。断熱板180は、トレイ本体160の内側に配置され、加温パネル120の下面を覆う底板181と、加温パネル120の側面とバッテリ50の下部側面を覆う側板183とを備える。断熱板180は、加温パネル120とバッテリ50の下部を囲っている。実施形態3では、断熱板180が熱の拡散を抑制するため、実施形態2と同様、電槽51の下面壁52を加温パネル120により効率よく加熱できる。
次に、本発明の実施形態3を図5によって説明する。
実施形態3は、実施形態2に対してバッテリトレイ100の構造を一部変更しており、図5に示すように、バッテリトレイ150を、金属製のトレイ本体160と、加温パネル120と、合成樹脂製の断熱板(本発明の「断熱部材」の一例)180とから構成している。断熱板180は、トレイ本体160の内側に配置され、加温パネル120の下面を覆う底板181と、加温パネル120の側面とバッテリ50の下部側面を覆う側板183とを備える。断熱板180は、加温パネル120とバッテリ50の下部を囲っている。実施形態3では、断熱板180が熱の拡散を抑制するため、実施形態2と同様、電槽51の下面壁52を加温パネル120により効率よく加熱できる。
<実施形態4>
次に、本発明の実施形態4を図6、図7によって説明する。
実施形態1では、エンジン20の冷却により温められた温水Q2を利用して、電槽51の下面壁52を加熱することにより、電解液Uを対流させる構造とした。実施形態4では、電槽51の下面壁52の加熱に加えて、バッテリ50の側面上部を冷却する。なお、バッテリ50の側面上部とは、電槽51の高さの上半分とする。
次に、本発明の実施形態4を図6、図7によって説明する。
実施形態1では、エンジン20の冷却により温められた温水Q2を利用して、電槽51の下面壁52を加熱することにより、電解液Uを対流させる構造とした。実施形態4では、電槽51の下面壁52の加熱に加えて、バッテリ50の側面上部を冷却する。なお、バッテリ50の側面上部とは、電槽51の高さの上半分とする。
具体的に説明すると、実施形態4の自動四輪車10は、冷却水Q1を循環させる配管40に分岐管40Aを設けている。分岐管40Aは、図6に示すように、往路管41より分岐しており、エンジン20をバイパス(迂回)した後、復路管45に合流する構造になっている。
一方、図7に示すように、電槽51の側面上部には、金属製の冷却パネル200が配置されている。冷却パネル200は、隔壁に直交する側面に配置することが好ましく、本例では、電槽51のY方向両側の側面上部に配置されている。各冷却パネル200の内部には、分岐管40Aが通されており、分岐管40Aを流れる冷却水Q1により、電槽51の側面上部を冷却する構造になっている。このようにすることで、電槽51の下部側だけを加熱する場合に比べて、電槽51の上部側と下部側の温度差が大きくなり、電解液Uが対流し易くなる。そのため、成層化を解消して、電解液Uの濃度を、より一層、均一化できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1〜4では、本発明を自動四輪車10に適用した例を示したが、内燃機関であるエンジン20を駆動源とした車両であれば、適用可能であり、例えば、自動二輪車やフォークリフト等に適用することが可能である。
(2)実施形態1〜4では、熱伝導手段の一例として、復路管45を流れる温水Q2を利用して、エンジン20で発生する熱をバッテリ50に伝達する例を挙げた。熱伝導手段は、エンジン20にて発生する熱をバッテリ50に伝達することが出来ればよく、例えば、エンジン20とバッテリ50との間を金属製のプレートにより接続して熱を伝える構造にしてもよい。
(3)実施形態2では、加温パネル120の内部に配置した細管46を利用して温水Q2を循環させる例を示したが、例えば、図8に示すように、厚板状の加温パネル300に形成した貫通孔310を利用して、温水Q2を循環させる構造にしてもよい。
(4)実施形態1〜3では、復路管45を、バッテリトレイ70、100、150の内部に配置した例を示したが、例えば、復路管自体はバッテリトレイを迂回させるようにして、バッテリトレイの内部には、復路管45から分岐する分岐管(バッテリ加熱用の専用管)を配置するようにしてもよい。また、分岐管に電磁弁を設けると、電磁弁の開閉により、電槽51を加熱するタイミングを制御することが出来る。そのため、例えば、電槽51の温度を検出するセンサを設けて、センサの検出する温度に基づいて、電槽51を加熱するタイミングを制御してもよい。
10...自動四輪車(本発明の「駆動車」の一例)
20...エンジン
30...ラジエータ
40...配管(本発明の「循環路」の一例)
41...往路管
45...復路管
50...バッテリ(本発明の「液式鉛蓄電池」の一例)
70...バッテリトレイ
U...電解液
Q1...冷却水(本発明の「熱媒体」の一例)
Q2...温水(本発明の「熱媒体」の一例)
20...エンジン
30...ラジエータ
40...配管(本発明の「循環路」の一例)
41...往路管
45...復路管
50...バッテリ(本発明の「液式鉛蓄電池」の一例)
70...バッテリトレイ
U...電解液
Q1...冷却水(本発明の「熱媒体」の一例)
Q2...温水(本発明の「熱媒体」の一例)
Claims (6)
- エンジンと、
液式鉛蓄電池と、
前記エンジンの駆動中において、前記エンジンにて発生した熱を前記液式鉛蓄電池の下部に伝える熱伝導手段と、を備える駆動車。 - 請求項1に記載の駆動車であって、
ラジエータと、
前記エンジンと前記ラジエータとを接続し、前記エンジンと前記ラジエータとの間で熱媒体を循環させる循環路とを備え、
前記循環路は、
前記ラジエータから前記エンジンへ前記熱媒体が移動する往路管と、
前記エンジンから前記ラジエータへ前記熱媒体が移動する復路管とを有し、
前記復路管を前記液式鉛蓄電池の下部に配置して、前記熱伝導手段を形成する駆動車。 - 請求項2に記載の駆動車であって、
前記熱伝導手段は、車載される前記液式鉛蓄電池を受けるバッテリトレイを備え、
前記バッテリトレイは、
樹脂製のトレイ本体と、
前記トレイ本体の底壁上に配置され、前記復路管を内部に有する金属製の加温パネルと、を含む駆動車。 - 請求項2に記載の駆動車であって、
前記熱伝導手段は、車載される前記液式鉛蓄電池を受けるバッテリトレイを備え、
前記バッテリトレイは、
金属製のトレイ本体と、
前記トレイ本体の底壁上に配置され、前記復路管を内部に有する金属製の加温パネルと、
前記トレイ本体と前記加温パネルの間に配置され、前記加温パネルを囲む断熱部材とを含む駆動車。 - 請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の駆動車であって、
前記循環路は、
前記往路管より分岐して前記エンジンをバイパスした後、前記復路管に合流する分岐管をさらに含み、
前記復路管を流れる前記熱媒体により前記液式鉛蓄電池の下部を加熱する一方、前記分岐管を流れる前記熱媒体により前記液式鉛蓄電池の側面上部を冷却する駆動車。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の駆動車であって、
停車状態にあるときに前記エンジンを一時的に停止させると共に所定の条件が成立したときに前記エンジンを再始動させるアイドリングストップ機能を実行可能な駆動車。
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CN112204808A (zh) * | 2018-04-10 | 2021-01-08 | 索格菲空气冷却公司 | 具有内置到壳体中的温度调节装置的电池单元 |
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