JP2015200280A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で燃焼室における混合気の燃焼状態を推定可能な制御装置を提供する。
【解決手段】電圧検出回路95は、二次コイル52と点火プラグ40との間の電圧を検出可能である。制御部81は、エンジンの燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」または「特定点火制御手段による点火制御」の後、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御し、かつ、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御し、このとき電圧検出回路95により検出した電圧に対応する値である電圧値に基づき、燃焼室における混合気の燃焼状態を推定可能な「燃焼状態推定手段」を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、制御装置に関し、特に内燃機関の点火装置を制御する制御装置に関する。
従来、内燃機関の点火装置を制御し、燃焼室の混合気の点火を制御する制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された制御装置では、燃焼室の圧力を検出する圧力センサからの信号に基づき、燃焼室における混合気の燃焼状態を推定し、推定した燃焼状態に応じて点火時期等の制御を行っている。
実開昭62−59772号公報
しかしながら、特許文献1の制御装置の場合、燃焼室における燃料の燃焼状態を推定するために、燃焼室に圧力センサを設ける必要である。そのため、コストが増大するおそれがある。また、圧力センサが故障した場合、燃焼状態を推定できなくなるおそれがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で燃焼室における混合気の燃焼状態を推定可能な制御装置を提供することにある。
本発明は、点火プラグと点火コイルとイグナイタ部とエネルギ投入部とを備える点火装置を制御し、内燃機関の燃焼室の混合気の点火を制御可能な制御装置であって、制御部と電圧検出手段と燃焼状態推定手段とを備えている。ここで、点火プラグは、内燃機関の燃焼室に設けられ、放電することにより燃焼室の混合気に点火可能である。点火コイルは、一端が電源側に接続され他端が接地側に接続される一次コイル、および、一端が点火プラグに接続される二次コイルを有している。イグナイタ部は、一次コイルから接地側への電流の流れを許容または遮断可能に設けられている。エネルギ投入部は、点火コイルに対し電気エネルギを投入可能である。
制御部は、放電制御手段、エネルギ投入制御手段、通常点火制御手段および特定点火制御手段を有し、燃焼室の混合気の点火を制御可能である。
放電制御手段は、一次コイルから接地側への電流の流れを遮断するようイグナイタ部を制御することにより二次コイルに高電圧を生じさせ、点火プラグが放電するよう点火プラグを制御する。これにより、点火プラグが放電し、混合気に点火することができる。
エネルギ投入制御手段は、放電制御手段による点火プラグの制御開始後、点火コイルに対し電気エネルギを投入するようエネルギ投入部を制御する。これにより、放電制御手段の制御により生じた点火プラグの放電状態を維持することができる。そのため、混合気の着火性を向上することができる。
通常点火制御手段は、放電制御手段により点火プラグを制御することのみによって、燃焼室の混合気の点火を制御する。
特定点火制御手段は、放電制御手段により点火プラグを制御し、かつ、エネルギ投入制御手段によりエネルギ投入部を制御することによって、燃焼室の混合気の点火を制御する。
電圧検出手段は、二次コイルと点火プラグとの間の電圧を検出可能である。
燃焼状態推定手段は、内燃機関の燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」または「特定点火制御手段による点火制御」の後、放電制御手段により点火プラグを制御し、かつ、エネルギ投入制御手段によりエネルギ投入部を制御し、このとき電圧検出手段により検出した電圧に対応する値である電圧値に基づき、燃焼室における混合気の燃焼状態を推定可能である。
このように、本発明では、燃焼室における混合気の燃焼状態を推定するために、例えば圧力センサ等の圧力検出手段を燃焼室に設ける必要がない。そのため、簡単な構成で燃焼状態を推定することができ、コストを低減することができる。また、圧力センサ等の圧力検出手段を燃焼室に設ける必要がないため、「圧力検出手段の故障により燃焼状態の推定ができなくなる」といった事態を招くことがない。
本発明の一実施形態による制御装置、および、これを適用したエンジンシステムを示す図。 本発明の一実施形態による制御装置の回路構成を示す図。 本発明の一実施形態の制御装置および点火装置の作動例を説明するための図。 本発明の一実施形態の制御装置による燃焼圧および燃焼速度の推定の仕方を説明するための図。 本発明の一実施形態による制御装置を適用したエンジンシステムのエンジンの燃焼行程における筒内圧とクランク角との関係を示す図。 本発明の一実施形態の制御装置による燃焼状態の推定の仕方を説明するための図。
以下、本発明の実施形態による制御装置を図面に基づき説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による制御装置を図1、2に示す。制御装置10は、エンジンシステム1に適用され、エンジンシステム1を構成する各部を制御可能である。
エンジンシステム1は、内燃機関としてのエンジン20、および、点火装置11等を備えている。
エンジン20は、例えばガソリンを燃料として駆動する予混合燃焼式の4気筒エンジンである。エンジン20は、気筒21、エンジンヘッド22、吸気弁25、排気弁26、ピストン27、クランクシャフト29等を有している。
気筒21は筒状に形成されている。本実施形態では、気筒21は、エンジン20に4つ形成されている。エンジンヘッド22は、気筒21の一端を塞ぐよう設けられている。エンジンヘッド22には、気筒21の内側空間に連通する吸気ポート23および排気ポート24が形成されている。
吸気弁25は、吸気ポート23と気筒21の内側空間との間を開閉可能に設けられている。排気弁26は、排気ポート24と気筒21の内側空間との間を開閉可能に設けられている。
ピストン27は、気筒21の内側で軸方向に往復移動可能に設けられている。気筒21の内壁とエンジンヘッド22とピストン27とにより燃焼室28が形成されている。燃料と空気とが混合した気体、すなわち、混合気が燃焼室28で燃焼すると、燃焼室28の容積が増大しピストン27がエンジンヘッド22とは反対側へ移動する。なお、燃焼室28で混合気が燃焼するとき、燃焼ガスが生じる。
クランクシャフト29は、ピストン27の往復移動により回転可能に設けられている。燃焼室28で燃料が燃焼し、気筒21内でピストン27が往復移動すると、クランクシャフト29が回転し、クランクシャフト29からトルクが出力される。クランクシャフト29から出力されるトルクは、図示しない車両の車輪に伝達される。これにより、車両が走行する。
エンジンヘッド22の吸気ポート23には、吸気管31が接続されている。吸気管31の内側には、吸気通路32が形成されている。吸気通路32は、一端が大気に開放され、他端が吸気ポート23に接続している。これにより、大気(空気)は、吸気通路32および吸気ポート23を経由して燃焼室28に供給される。以下、適宜、大気側からエンジン20の燃焼室28に供給される空気を吸気という。
吸気通路32には、スロットル弁2が設けられている。スロットル弁2は、アクチュエータ3により回転駆動されることで、吸気通路32を開閉可能である。すなわち、スロットル弁2は、吸気通路32を開閉することにより、燃焼室28に供給する吸気の量を変更可能である。
吸気管31のエンジンヘッド22近傍には、燃料噴射弁4が設けられている。燃料噴射弁4は、燃料を吸気ポート23に噴射可能である。これにより、燃料と吸気(空気)との混合気が燃焼室28に供給される。燃料噴射弁4は、噴孔の開閉を制御されることにより、噴射する燃料の量を変更可能である。すなわち、燃料噴射弁4は、燃焼室28に供給する燃料の量を変更可能である。
エンジンヘッド22の排気ポート24には、排気管33が接続されている。排気管33の内側には、排気通路34が形成されている。排気通路34は、一端が排気ポート24に接続し、他端が大気に開放されている。これにより、燃焼室28で生じた燃焼ガスを含む空気は、排気ポート24および排気通路34を経由して大気側に排出される。以下、適宜、エンジン20の燃焼室28から排出される、燃焼ガスを含む空気を排気という。本実施形態では、排気通路34に三元触媒35が設けられている。三元触媒35は、排気中の炭化水素、一酸化炭素および窒素酸化物を酸化または還元することにより、大気側に排出される排気を浄化する。
本実施形態では、エンジンシステム1は、吸気管31と排気管33とを接続するEGR管36を有している。EGR管36の内側には、EGR通路37が形成されている。EGR通路37は、排気通路34と吸気通路32とを連通している。これにより、排気通路34の排気は、EGR通路37を経由して吸気通路32に還流可能である。
EGR管36には、EGR弁装置5が設けられている。EGR弁装置5は、図示しないEGR弁によりEGR通路37を開閉可能である。すなわち、EGR弁装置5は、EGR通路37を開閉することにより、排気通路34から吸気通路32に還流される排気の量を変更可能である。
ここで、EGR管36およびEGR弁装置5は、エンジン20の燃焼室28から排出された排気を吸気とともに燃焼室28に再び供給する排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)システムを構成している。排気を吸気とともに燃焼室28に再び供給することにより、大気に排出される排気中の窒素酸化物の低減、および、燃費の向上等を図ることができる。
点火装置11は、燃焼室28に導入された混合気に点火するために設けられている。図2に示すように、点火装置11は、点火プラグ40、点火コイル50、イグナイタ部60、エネルギ投入部70等を備えている。
点火プラグ40は、4つの気筒21のそれぞれに対応するよう4つ設けられている。点火プラグ40は、放電部41を有している。放電部41は、中心電極42および接地電極43を有している。中心電極42と接地電極43とは、間に所定のギャップを形成している。点火プラグ40は、放電部41が燃焼室28に露出するようエンジンヘッド22に設けられている(図1参照)。接地電極43は、エンジンヘッド22に電気的に接続されている。すなわち、接地電極43は接地されている。点火プラグ40は、印加される電圧により放電部41の中心電極42と接地電極43との間で放電し、燃焼室28の混合気に点火可能である。
点火コイル50は、4つの点火プラグ40(気筒21)のそれぞれに対応するよう4つ設けられている。点火コイル50は、一端が点火プラグ40の放電部41とは反対側に接続するようエンジンヘッド22に設けられている(図1参照)。点火コイル50は、一次コイル51、二次コイル52、コア53およびダイオード54を有している(図2参照)。
一次コイル51は、例えば銅線をコア53に所定回数巻くことにより形成され、一端が電源12の正極に接続されている。電源12は、正極から十数V程度の電圧を出力可能な低圧バッテリであり、負極が接地(ボディアース)されている。一次コイル51は、他端が接地されている。
二次コイル52は、例えば銅線をコア53に所定回数巻くことにより形成され、一端が点火プラグ40の中心電極42に接続され、他端が接地されている。ここで、二次コイル52の巻回数は、一次コイル51よりも多くなるよう設定されている。
コア53は、例えば鉄等、透磁率が所定値以上の材料により形成されている。
ダイオード54は、二次コイル52に対し点火プラグ40とは反対側に設けられている。ダイオード54は、アノード側が二次コイル52に接続し、カソード側が接地されるよう設けられている。これにより、二次コイル52からダイオード54を経由した接地側への電流の流れは許容され、接地側からダイオード54を経由した二次コイル52側への電流の流れは遮断されている。
イグナイタ部60は、4つの点火コイル50(気筒21)のそれぞれに対応するよう4つ設けられている。イグナイタ部60は、点火コイル50の一次コイル51に対し電源12とは反対側に設けられている(図2参照)。イグナイタ部60は、スイッチング素子61およびダイオード62を有している。
スイッチング素子61は、本実施形態では、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。スイッチング素子61は、コレクタが一次コイル51に接続され、エミッタが接地されるようにして設けられている。スイッチング素子61は、ゲートに入力される信号に基づき、オン状態またはオフ状態になるようスイッチング作動する。スイッチング素子61は、オン状態のとき、一次コイル51からスイッチング素子61を経由した接地側への電流の流れを許容し、オフ状態のとき、一次コイル51からスイッチング素子61を経由した接地側への電流の流れを遮断する。
ダイオード62は、アノード側がスイッチング素子61のエミッタに接続、すなわち、接地されている。ダイオード62は、カソード側がスイッチング素子61のコレクタに接続、すなわち、一次コイル51に接続されている。これにより、接地側からダイオード62を経由した一次コイル51側への電流の流れは許容され、一次コイル51側からダイオード62を経由した接地側への電流の流れは遮断されている。
イグナイタ部60のスイッチング素子61がオン状態のとき、電源12からの電流は、点火コイル50の一次コイル51およびスイッチング素子61を経由して接地側へ流れる。このとき、コア53は磁化し磁気エネルギが蓄えられ、周囲に磁界が形成される。一次コイル51を電流が流れているとき、スイッチング素子61がオフ状態になると、一次コイル51から接地側への電流の流れが遮断され、コア53の周囲の磁界が変化し、自己誘導作用により一次コイル51に数百V程度の電圧が生じる。このとき、磁気回路および磁束を共有する二次コイル52にも数十kV程度の高電圧が生じる。このとき、二次コイル52に生じる電圧は、一次コイル51と二次コイル52の巻回数に比例した大きさとなる。二次コイル52に高電圧が生じると、点火プラグ40の中心電極42と接地電極43との電位差が所定値以上になる。その結果、中心電極42と接地電極43との間で絶縁破壊が生じ、点火プラグ40は、中心電極42と接地電極43との間で放電する。
以下、適宜、一次コイル51に流れる電流を一次電流I1、二次コイル52に流れる電流を二次電流I2、二次コイル52の電圧を二次電圧V2という。また、電源12側からイグナイタ部60側へ向かう方向を一次電流I1の正方向とし、ダイオード54側から点火プラグ40側へ向かう方向を二次電流I2の正方向とする。また、二次コイル52に正方向の二次電流I2が流れるときの二次電圧V2を正の電圧とする。
本実施形態では、点火プラグ40が放電するとき、二次電圧V2は負の電圧であり、二次コイル52には負方向の二次電流I2が流れる。
エネルギ投入部70は、本実施形態では、4つの点火コイル50に対し1つ設けられている。エネルギ投入部70は、電源12とイグナイタ部60との間に一次コイル51と並列に設けられている(図2参照)。エネルギ投入部70は、コイル71、スイッチング素子72、73、ダイオード74、75、コンデンサ76、ドライバ回路77、78を有している。
コイル71は、例えば銅線を所定回数巻くことにより形成され、一端が電源12と一次コイル51との間に接続するよう設けられている。
スイッチング素子72、73は、本実施形態では、電界効果トランジスタの一種のMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)である。スイッチング素子72は、ドレインがコイル71の他端に接続され、ソースが接地されるようにして設けられている。スイッチング素子73は、ドレインがコイル71とスイッチング素子72との間に接続し、ソースが点火コイル50の一次コイル51とイグナイタ部60との間に接続するよう設けられている。本実施形態では、スイッチング素子73は、4つの点火コイル50(気筒21)のそれぞれに対応し4つ設けられている。
スイッチング素子72、73は、ゲートに入力される信号に基づき、オン状態またはオフ状態になるようスイッチング作動する。スイッチング素子72は、オン状態のとき、コイル71からスイッチング素子72を経由した接地側への電流の流れを許容し、オフ状態のとき、コイル71からスイッチング素子72を経由した接地側への電流の流れを遮断する。スイッチング素子73は、オン状態のとき、コイル71およびスイッチング素子72側からスイッチング素子73を経由した一次コイル51およびイグナイタ部60側への電流の流れを許容し、オフ状態のとき、コイル71およびスイッチング素子72側からスイッチング素子73を経由した一次コイル51およびイグナイタ部60側への電流の流れを遮断する。
ダイオード74は、アノード側がコイル71とスイッチング素子72との間に接続し、カソード側がスイッチング素子73のドレインに接続するよう設けられている。これにより、コイル71およびスイッチング素子72側からダイオード74を経由したスイッチング素子73側への電流の流れは許容され、スイッチング素子73側からダイオード74を経由したコイル71およびスイッチング素子72側への電流の流れは遮断されている。
ダイオード75は、アノード側がスイッチング素子73のソースに接続し、カソード側が一次コイル51とイグナイタ部60との間に接続するよう設けられている。これにより、スイッチング素子73側からダイオード75を経由した一次コイル51およびイグナイタ部60側への電流の流れは許容され、一次コイル51およびイグナイタ部60側からダイオード75を経由したスイッチング素子73側への電流の流れは遮断されている。本実施形態では、ダイオード75は、4つのスイッチング素子73のそれぞれに対応し4つ設けられている。
コンデンサ76は、一端がダイオード74とスイッチング素子73との間に接続され、他端が接地されるよう設けられている。
ドライバ回路77は、入力される信号に基づき、スイッチング素子72のスイッチング作動に関するスイッチング信号SWcを生成し、生成したスイッチング信号SWcをスイッチング素子72のゲートに出力する。ここで、スイッチング信号SWcは、オフ(Lo)またはオン(Hi)を示す信号である。スイッチング信号SWcがオフのとき、スイッチング素子72はオフ状態になり、スイッチング信号SWcがオンのとき、スイッチング素子72はオン状態になる。このように、スイッチング素子72は、ドライバ回路77から入力されるスイッチング信号SWcに基づき、スイッチング作動する。
ドライバ回路78は、入力される信号に基づき、スイッチング素子73のスイッチング作動に関するスイッチング信号SWdを生成し、生成したスイッチング信号SWdをスイッチング素子73のゲートに出力する。ここで、スイッチング信号SWdは、オフ(Lo)またはオン(Hi)を示す信号である。スイッチング信号SWdがオフのとき、スイッチング素子73はオフ状態になり、スイッチング信号SWdがオンのとき、スイッチング素子73はオン状態になる。このように、スイッチング素子73は、ドライバ回路78から入力されるスイッチング信号SWdに基づき、スイッチング作動する。本実施形態では、ドライバ回路78は、4つのスイッチング素子73のそれぞれに対応し4つ設けられているが、これに限らない。
スイッチング素子73がオフ状態でスイッチング素子72がオン状態のとき、電源12からの電流は、コイル71およびスイッチング素子72を経由して接地側へ流れる。このとき、コイル71には電気エネルギが蓄えられる。コイル71を電流が流れているとき、スイッチング素子72がオフ状態になると、コイル71から接地側への電流の流れが遮断される。これにより、コイル71から電気エネルギが放出され、ダイオード74を経由してコンデンサ76に電気エネルギが供給される。そのため、スイッチング素子73がオフ状態でスイッチング素子72がオン状態またはオフ状態を交互に繰り返すようスイッチング作動すると、コイル71からコンデンサ76に電気エネルギが徐々に蓄積される。このとき、コンデンサ76の一端側の電圧Vdcは、徐々に高くなる。コンデンサ76に電気エネルギが蓄積された状態、かつ、イグナイタ部60のスイッチング素子61がオフ状態で、スイッチング素子73がオン状態になると、コンデンサ76の電気エネルギがスイッチング素子73およびダイオード75を経由して、対応する点火コイル50の一次コイル51に供給(投入)される。このように、エネルギ投入部70は、電源12からの電気エネルギをコンデンサ76に蓄積し、点火コイル50に対し投入可能である。本実施形態では、エネルギ投入部70は、点火プラグ40が放電するときに二次コイル52に流れる二次電流I2の極性と同じ、すなわち、負方向の二次電流I2が重畳されるよう、点火コイル50に対し電気エネルギを投入する。
本実施形態では、上述したイグナイタ部60およびエネルギ投入部70は、点火回路ユニット13の筐体に収容されている(図2参照)。
図2に示すように、制御装置10は、制御部81、電流検出回路91、電圧検出回路95等を備えている。
制御部81は、本実施形態では、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)80の筐体に収容されている。
制御部81は、例えばマイコンであり、演算手段としてのCPU、記憶手段としてのROM、RAM、時間計測手段としてのタイマ、入出力手段としてのI/O等を有している。制御部81は、車両の各部に設けられたセンサからの信号等に基づき、ROMに格納されたプログラムに従い演算を行い、車両の各部の装置および機器の作動を制御することで、車両を統合的に制御可能である。
図1に示すように、本実施形態では、吸気管31のスロットル弁2の近傍にスロットル開度センサ6が設けられている。スロットル開度センサ6は、吸気通路32におけるスロットル弁2の開度を検出し、検出した開度に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、スロットル弁2の開度を検出することができる。
また、吸気管31のスロットル弁2に対しエンジン20とは反対側にエアフローメータ7が設けられている。エアフローメータ7は、吸気通路32を流れる吸気の量、すなわち、エンジン20の燃焼室28に供給される吸気の量を検出し、検出した吸気の量に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、燃焼室28に供給される吸気の量を検出することができる。
また、吸気管31のスロットル弁2とエンジン20との間のサージタンクに吸気圧センサ8が設けられている。吸気圧センサ8は、吸気通路32を流れる吸気の圧力(吸気圧)を検出し、検出した圧力に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、吸気圧を検出することができる。
また、エンジンヘッド22のカムシャフトの近傍にカムポジションセンサ9が設けられている。カムポジションセンサ9は、排気弁26または吸気弁25を開閉駆動するカムシャフトの回転位置を検出し、検出した回転位置に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、カムシャフトの回転位置を検出することができる。そのため、制御部81は、カム角度の算出、および、気筒判別等を行うことができる。
また、エンジン20には、クランクシャフト29の近傍にクランクポジションセンサ14が設けられている。クランクポジションセンサ14は、クランクシャフト29の回転位置を検出し、検出した回転位置に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、クランクシャフト29の回転位置を検出することができる。そのため、制御部81は、クランク角の算出、および、クランクシャフト29の回転数、すなわち、エンジン20の回転数の算出等を行うことができる。
また、エンジン20には、気筒21に水温センサ15が設けられている。水温センサ15は、気筒21を冷却する冷却水の温度(水温)を検出し、検出した温度に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、冷却水の温度を検出することができる。
また、排気管33のエンジン20と三元触媒35との間にA/Fセンサ16が設けられている。A/Fセンサ16は、排気通路34を流れる排気中の酸素濃度と未燃焼ガス濃度とから、エンジン20内の空燃比を検出し、検出した空燃比に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、エンジン20内の空燃比を検出することができる。
また、排気管33の三元触媒35に対しエンジン20とは反対側にO2センサ17が設けられている。O2センサ17は、大気中の酸素濃度と排気通路34を流れる排気中の酸素濃度との差で発生する起電力から、エンジン20内の空燃比が理論空燃比(ストイキオメトリ)に対し濃い(リッチ)状態か薄い(リーン)状態かを検出し、検出した状態に対応する信号(リッチ信号またはリーン信号)を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、エンジン20内の空燃比が理論空燃比に対し濃い状態か薄い状態かを検出することができる。
また、電源12には、電圧センサ18が設けられている。電圧センサ18は、電源12の電圧を検出し、検出した電圧に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、電源12の電圧を検出することができる。
なお、EGR弁装置5は、EGR通路37におけるEGR弁の開度に相関する信号を制御部81に出力する。これにより、制御部81は、EGR弁の開度を検出することができる。
制御部81は、上述した各種センサからの信号等に基づき、点火プラグ40および点火コイル50を含む点火装置11、スロットル弁2のアクチュエータ3、燃料噴射弁4、および、EGR弁装置5等の作動を制御することで、エンジン20の運転を制御することができる。
電流検出回路91は、本実施形態では、点火回路ユニット13の筐体に収容されている(図2参照)。点火回路ユニット13には、抵抗92が設けられている。抵抗92は、一端が点火コイル50のダイオード54のカソード側に接続し、他端が接地されるよう設けられている。電流検出回路91は、ダイオード54と抵抗92との間に接続するよう設けられている。これにより、電流検出回路91は、ダイオード54から接地側に流れる電流、すなわち、二次コイル52を流れる二次電流I2を検出することができる。
電圧検出回路95は、本実施形態では、点火回路ユニット13の筐体に収容されている(図2参照)。点火回路ユニット13には、抵抗96、97が設けられている。抵抗96は、一端が二次コイル52と点火プラグ40との間に接続するよう設けられている。抵抗97は、一端が抵抗96の他端に接続し、他端が接地されるよう設けられている。電圧検出回路95は、抵抗96と抵抗97との間に接続するよう設けられている。これにより、電圧検出回路95は、二次コイル52と点火プラグ40との間の電圧、すなわち、二次コイル52に生じる電圧である二次電圧V2を検出することができる。ここで、電圧検出回路95は、特許請求の範囲における「電圧検出手段」に対応する。
次に、制御部81による点火装置11の制御、および、燃焼室28の混合気の点火制御について説明する。
制御部81は、一次コイル51から接地側への電流の流れを遮断するようイグナイタ部60を制御することにより二次コイル52に高電圧を生じさせ、点火プラグ40が放電するよう点火プラグ40を制御する。具体的には、制御部81は、点火信号IGtをイグナイタ部60のスイッチング素子61のゲートに出力することにより、点火プラグ40を制御する。ここで、点火信号IGtは、オフ(Lo)またはオン(Hi)を示す信号である。点火信号IGtがオフのとき、スイッチング素子61はオフ状態になり、一次コイル51からスイッチング素子61を経由した接地側への電流(一次電流I1)の流れは遮断される。一方、点火信号IGtがオンのとき、スイッチング素子61はオン状態になり、一次コイル51からスイッチング素子61を経由した接地側への電流の流れは許容される。
点火信号IGtがオンからオフに変化すると、一次コイル51を流れていた一次電流I1の流れが遮断され、二次コイル52に高電圧が生じる。これにより、点火プラグ40は、放電部41の中心電極42と接地電極43との間で放電する。その結果、燃焼室28の混合気に火がつく(着火する)。
このように、制御部81は、点火信号IGtを生成しイグナイタ部60のスイッチング素子61に出力することにより、点火信号IGtのオンからオフへの立ち下りのタイミングで点火プラグ40が放電するよう点火プラグ40を制御可能である。ここで、制御部81は、特許請求の範囲における「放電制御手段」に対応する。なお、点火信号IGtがオンからオフに立ち下がるタイミングを、「放電制御手段」による点火プラグ40の制御開始時(制御期間の始期)とする。
また、制御部81は、「放電制御手段」による点火プラグ40の制御開始後、点火コイル50に対し電気エネルギを投入するようエネルギ投入部70を制御する。具体的には、制御部81は、エネルギ投入期間信号IGwをドライバ回路78に出力することによりスイッチング素子73を制御することでエネルギ投入部70を制御する。ここで、エネルギ投入期間信号IGwは、オフ(Lo)またはオン(Hi)を示す信号である。エネルギ投入期間信号IGwは、点火信号IGtがオンからオフに立ち下がった後、すなわち、「放電制御手段」による点火プラグ40の制御開始後、オフからオンに立ち上がるよう生成される。
ドライバ回路78は、エネルギ投入期間信号IGwがオンの期間、スイッチング信号SWdをスイッチング素子73のゲートに出力する。これにより、スイッチング素子73は、エネルギ投入期間信号IGwがオンの期間、オン状態またはオフ状態になるようスイッチング作動する。
スイッチング素子73がオン状態のとき、コンデンサ76に蓄積されていた電気エネルギがスイッチング素子73およびダイオード75を経由して点火コイル50の一次コイル51の接地側に投入される。ここで、制御部81は、特許請求の範囲における「エネルギ投入制御手段」に対応する。
「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御し、点火コイル50の一次コイル51の接地側に電気エネルギを投入すると、点火コイル50の二次コイル52に誘導電流が生じる。この誘導電流は、「放電制御手段」の制御により生じた点火プラグ40の放電状態を維持可能な電気エネルギに対応する。すなわち、「エネルギ投入部70は、点火プラグ40に対し電気エネルギを投入する」と考えることもできる。
本実施形態では、「エネルギ投入制御手段」は、電流検出回路91により検出される二次電流I2の値をフィードバックすることにより、所定の電流値である電流狙い値IGaに対応する電流が二次コイル52を流れるよう、例えばスイッチング信号SWdのデューティー比(スイッチング周期に対するオン期間の割合)等を制御することによりエネルギ投入部70を制御する。これにより、エネルギ投入部70が点火コイル50に電気エネルギを投入する期間、二次コイル52には、概ね電流狙い値IGaに対応する二次電流I2が流れる。
なお、制御部81は、「エネルギ投入制御手段」により点火コイル50に電気エネルギを投入するのに先立ち、ドライバ回路77を経由してスイッチング素子72を制御することにより、コンデンサ76に電気エネルギを蓄積する。具体的には、ドライバ回路77は、エネルギ投入期間信号IGwがオンになる前の、例えば点火信号IGtがオンの期間等、スイッチング信号SWcをスイッチング素子72のゲートに出力する。これにより、スイッチング素子72は、例えば点火信号IGtがオンの期間、オン状態またはオフ状態になるようスイッチング作動する。その結果、コンデンサ76に電気エネルギが蓄積される。
本実施形態では、制御部81は、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御することのみによって、燃焼室28の混合気の点火を制御する「通常点火制御手段」を有している。「通常点火制御手段」による混合気の点火制御では、エネルギ投入部70による点火コイル50に対する電気エネルギの投入は行われないため、点火プラグ40の放電は比較的短時間で終了する。よって、「通常点火制御手段」による混合気の点火制御は、燃焼室28の混合気に火がつき(着火し)易い状況の場合に適している。
また、制御部81は、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御し、かつ、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御することによって、燃焼室28の混合気の点火を制御する「特定点火制御手段」を有している。「特定点火制御手段」による混合気の点火制御では、エネルギ投入部70による点火コイル50に対する電気エネルギの投入が行われるため、点火プラグ40の放電は比較的長時間持続する。よって、「特定点火制御手段」による混合気の点火制御は、燃焼室28の混合気に火がつき(着火し)難い状況の場合に適している。
制御部81は、例えばエンジン20の運転状態や環境条件等に応じて燃焼室28における混合気の点火し易さを判定し、判定結果に基づき、「通常制御手段」による混合気の点火制御と「特定点火制御手段」による混合気の点火制御とを切り替え可能である。
次に、制御部81による、燃焼室28における混合気の燃焼状態の推定について説明する。
本実施形態では、制御部81は、エンジン20の燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」の後、および、「特定点火制御手段による点火制御」の後、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御し、かつ、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御し、このとき電圧検出回路95により検出した電圧(二次電圧V2)に対応する値である電圧値に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼状態を推定する。ここで、制御部81は、特許請求の範囲における「燃焼状態推定手段」に対応する。
具体的には、「燃焼状態推定手段」(制御部81)は、エンジン20の燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」の後、および、「特定点火制御手段による点火制御」の後、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御しているとき電圧検出回路95により検出した電圧(二次電圧V2)に対応する値である第1電圧値Vd1に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼時の圧力である燃焼圧を推定する。また、「燃焼状態推定手段」(制御部81)は、エンジン20の燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」または「特定点火制御手段による点火制御」の後、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御しているとき電圧検出回路95により検出した電圧に対応する値である第2電圧値Vd2に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼の速度である燃焼速度を推定する。
より具体的には、「燃焼状態推定手段」は、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御しているときの第1電圧値Vd1の絶対値の最大値に基づき、燃焼圧を推定する。また、「燃焼状態推定手段」は、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御しているときの第2電圧値Vd2の絶対値の最大値と、第2電圧値Vd2の傾きとに基づき、燃焼速度を推定する。
そして、「燃焼状態推定手段」(制御部81)は、推定した燃焼圧および燃焼速度に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼状態を推定する。
次に、制御装置10、および、制御装置10により制御される点火装置11の作動例を図3に基づき説明する。この作動例では、制御部81が「特定点火制御手段による点火制御」を行う場合の例を示す。
エンジン20の圧縮行程において、時刻t1で制御部81が点火コイル50の一次コイル51への通電を開始すべきと判断すると、点火信号IGtがオンになる。これにより、一次コイル51への通電(一次電流I1)が開始される。また、本実施形態では、エネルギ投入部70のドライバ回路77は、点火信号IGtがオンの期間(時刻t1〜2)、オンまたはオフに変化するスイッチング信号SWcをスイッチング素子72に出力する。そのため、スイッチング素子72は、点火信号IGtがオンの期間、オン状態またはオフ状態になるようスイッチング作動する。これにより、コンデンサ76に電気エネルギが蓄積される。
時刻t2で制御部81が混合気に点火すべきタイミング(「放電制御手段」により点火プラグ40の制御を開始すべきタイミング)であると判断すると、点火信号IGtがオフになる。これにより、二次コイル52には負の電圧である二次電圧V2が生じ、二次電圧V2の絶対値が時刻t3で所定値以上になり、点火プラグ40は、放電部41の中心電極42と接地電極43との間で放電する。これにより、燃焼室28の混合気に火がつく(着火する)。このとき、二次コイル52には負方向の二次電流I2が流れ、二次電流I2の絶対値は、所定値以上になる。なお、時刻t3で点火プラグ40が放電すると、これに伴い、二次電圧V2の絶対値は、速やかに所定値以下になる。なお、点火プラグ40が放電し混合気に点火する時刻t3(点火時期)以降が、エンジン20の燃焼行程に対応する。
「放電制御手段」による点火プラグ40の制御が終了する時刻t4で制御部81がエネルギ投入期間信号IGwをオンにすると、エネルギ投入部70のドライバ回路78は、オンまたはオフに変化するスイッチング信号SWdをスイッチング素子73に出力する。これにより、エネルギ投入部70から点火コイル50に対する電気エネルギの投入が開始される。スイッチング素子73は、エネルギ投入期間信号IGwがオンの期間(時刻t4〜5)、オン状態またはオフ状態になるようスイッチング作動する。そのため、時刻t4〜5の期間、エネルギ投入部70から点火コイル50に対し電気エネルギが投入される。これにより、点火プラグ40が放電するときに二次コイル52に流れる二次電流I2の極性と同じ、すなわち、負方向の二次電流I2が重畳される。その結果、時刻t3で生じた点火プラグ40の放電状態が維持される。
本実施形態では、「エネルギ投入制御手段」が、電流検出回路91により検出される二次電流I2の値をフィードバックすることにより、電流狙い値IGaに対応する電流が二次コイル52を流れるようエネルギ投入部70を制御するため、図3に示すように、エネルギ投入期間信号IGwがオンの期間(時刻t4〜5)、二次コイル52には、概ね電流狙い値IGaに対応する二次電流I2(平均値がIGa)が流れる。
時刻t5で制御部81がエネルギ投入期間信号IGwをオフにすると、スイッチング素子73のスイッチング作動が停止し、エネルギ投入部70から点火コイル50に対する電気エネルギの投入が停止する。これにより、時刻t5で点火プラグ40の放電が停止し、二次電流I2および二次電圧V2が0になる。
このように、制御部81は、時刻t2〜5の期間、「特定点火制御手段による点火制御」を行う。
「特定点火制御手段による点火制御」が終了する時刻t5から所定期間経過後の時刻t6で制御部81が点火コイル50の一次コイル51への通電を開始すべきと判断すると、点火信号IGtがオンになる。これにより、一次コイル51への通電(一次電流I1)が開始される。エネルギ投入部70のドライバ回路77は、点火信号IGtがオンの期間(時刻t6〜7)、オンまたはオフに変化するスイッチング信号SWcをスイッチング素子72に出力する。これにより、コンデンサ76に電気エネルギが蓄積される。
時刻t7で制御部81が「放電制御手段」により点火プラグ40の制御を開始すべきタイミングであると判断すると、点火信号IGtがオフになる。これにより、二次コイル52には負の電圧である二次電圧V2が生じ、二次電圧V2の絶対値が時刻t8で所定値以上になり、点火プラグ40は、放電部41の中心電極42と接地電極43との間で放電する。
ここで、本実施形態では、制御部81が「放電制御手段」により点火プラグ40の制御を開始すべきタイミングは、クランク角が上死点(TDC)に対応する角度から所定角度変位したとき(時刻t7)に設定されている。
燃焼室28の混合気は、時刻t2〜5の「特定点火制御手段による点火制御」により燃焼を開始し、クランク角が上死点(TDC)に対応する角度から所定角度変位した時刻t7、および、点火プラグ40が放電を開始した時刻t8では、燃焼の途中である。よって、時刻t8で点火プラグ40が放電しても、点火は生じない。すなわち、このときの点火プラグ40の放電は、混合気の点火に寄与しない。
図5に実線で示すように、燃焼室28における混合気の燃焼状態が「正常燃焼」の場合、クランク角が上死点(TDC)に対応する角度から所定角度変位したとき、燃焼室28における混合気の燃焼時の圧力である燃焼圧、すなわち、気筒21(燃焼室28)内の圧力(筒内圧)は、所定値以上になる。筒内圧が大きい場合、点火プラグ40が放電を開始するのに必要な二次電圧V2(ブレイク電圧)の絶対値は大きくなる。
そのため、図3に実線で示すように、燃焼状態が「正常燃焼」の場合、時刻t8で点火プラグ40が放電を開始するときの二次電圧V2の絶対値は、「特定点火制御手段」による「放電制御」時に点火プラグ40が放電を開始するとき(時刻t3)の二次電圧V2の絶対値より大きくなる。
一方、図5に破線で示すように、燃焼室28における混合気の燃焼状態が「失火」の場合、クランク角が上死点(TDC)に対応する角度から所定角度変位したとき、筒内圧は、「正常状態」の場合より小さくなる。よって、図3に破線で示すように、燃焼状態が「失火」の場合、時刻t8で点火プラグ40が放電を開始するときの二次電圧V2(ブレイク電圧)の絶対値は、燃焼状態が「正常燃焼」の場合より小さくなる。
なお、図5に一点鎖線で示すように、燃焼室28における混合気の燃焼状態が「緩慢燃焼」の場合、クランク角が上死点(TDC)に対応する角度から所定角度変位したとき、筒内圧は、「正常状態」の場合より小さく、「失火」の場合より大きくなる。
「放電制御手段」による点火プラグ40の制御が終了する時刻t9で制御部81がエネルギ投入期間信号IGwをオンにすると、エネルギ投入部70のドライバ回路78は、オンまたはオフに変化するスイッチング信号SWdをスイッチング素子73に出力する。これにより、エネルギ投入部70から点火コイル50に対する電気エネルギの投入が開始される。スイッチング素子73は、エネルギ投入期間信号IGwがオンの期間(時刻t9〜11)、オン状態またはオフ状態になるようスイッチング作動する。そのため、時刻t9〜11の期間、エネルギ投入部70から点火コイル50に対し電気エネルギが投入される。これにより、時刻t8で生じた点火プラグ40の放電状態が維持される。
図5に実線で示すように、燃焼室28における混合気の燃焼状態が「正常燃焼」の場合、クランク角が上死点(TDC)に対応する角度から所定角度変位したとき、燃焼室28における混合気の燃焼の速度である燃焼速度は、所定値以上になる。燃焼室28における燃焼速度が大きい場合、点火プラグ40が放電しているときの放電の経路(中心電極42と接地電極43との間における放電時の電子の通り道)は、長くなる。また、このときの二次電圧V2の絶対値の最大値、および、傾きの絶対値は、大きくなる。
そのため、燃焼状態が「正常燃焼」の場合、エネルギ投入部70から点火コイル50に対し電気エネルギを投入し点火プラグ40の放電を維持しているとき(時刻t9〜11)の放電の経路は、「特定点火制御手段」による「エネルギ投入制御」時に点火プラグ40の放電を維持しているとき(時刻t4〜5)の経路より長くなる。また、図3に実線で示すように、燃焼状態が「正常燃焼」の場合、時刻t9〜11で点火プラグ40の放電を維持しているときの二次電圧V2(放電維持電圧)の絶対値の最大値、および、傾きの絶対値は、「特定点火制御手段」による「エネルギ投入制御」時に点火プラグ40の放電を維持しているとき(時刻t4〜5)の二次電圧V2(放電維持電圧)の絶対値の最大値、および、傾きの絶対値より大きくなる。
一方、図5に破線で示すように、燃焼室28における混合気の燃焼状態が「失火」の場合、クランク角が上死点(TDC)に対応する角度から所定角度変位したとき、燃焼室28における混合気の燃焼速度は、「正常状態」の場合より小さくなる。よって、図3に破線で示すように、燃焼状態が「失火」の場合、時刻t9〜11で点火プラグ40の放電を維持しているときの二次電圧V2(放電維持電圧)の絶対値の最大値、および、傾きの絶対値は、燃焼状態が「正常燃焼」の場合より小さくなる。
本実施形態では、図4に示すように、「燃焼状態推定手段」(制御部81)は、エンジン20の燃焼行程において、「特定点火制御手段による点火制御」(時刻t2〜5)の後、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御しているとき(時刻t7〜9)電圧検出回路95により検出した電圧(二次電圧V2)に対応する値である第1電圧値Vd1に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼時の圧力である燃焼圧を推定する。
具体的には、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御しているとき(時刻t7〜9)の第1電圧値Vd1の絶対値の最大値が大きい場合、燃焼圧は「大きい」と推定し、このときの第1電圧値Vd1の絶対値の最大値が小さい場合、燃焼圧は「小さい」と推定する。例えば、図4に実線で示すように、時刻t7〜9の第1電圧値Vd1の絶対値の最大値が大きい(|a4|)場合、燃焼圧は「大きい」と推定する。一方、図4に破線で示すように、時刻t7〜9の第1電圧値Vd1の絶対値の最大値が小さい(|a3|)場合、燃焼圧は「小さい」と推定する。
また、図4に示すように、「燃焼状態推定手段」(制御部81)は、エンジン20の燃焼行程において、「特定点火制御手段による点火制御」(時刻t2〜5)の後、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御しているとき(時刻t9〜11)電圧検出回路95により検出した電圧(二次電圧V2)に対応する値である第2電圧値Vd2に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼の速度である燃焼速度を推定する。
具体的には、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御しているとき(時刻t9〜11)の第2電圧値Vd2の絶対値の最大値が大きく、第2電圧値Vd2の傾きの絶対値が大きい場合、燃焼速度は「大きい」と推定し、このときの第2電圧値Vd2の絶対値の最大値が小さく、第2電圧値Vd2の傾きの絶対値が小さい場合、燃焼速度は「小さい」と推定する。例えば、図4に実線で示すように、時刻t9〜11の第2電圧値Vd2の絶対値の最大値が大きく(|a2|)、第2電圧値Vd2の傾きの絶対値が大きい(|(a2−a1)/(t10−t9)|)場合、燃焼速度は「大きい」と推定する。一方、図4に破線で示すように、時刻t9〜11の第2電圧値Vd2の絶対値の最大値が小さく(|a1|)、第2電圧値Vd2の傾きの絶対値が小さい(|(a1−a1)/(t10−t9)|)場合、燃焼速度は「小さい」と推定する。
そして、「燃焼状態推定手段」(制御部81)は、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御しているとき(時刻t7〜9)、および、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御しているとき(時刻t9〜11)(推定期間)に推定した燃焼圧および燃焼速度に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼状態を推定する。
具体的には、図6に示すように、検出した第1電圧値Vd1の絶対値の最大値が大きいため燃焼圧は「大きい」と推定し、検出した第2電圧値Vd2の絶対値の最大値が大きく、算出した第2電圧値Vd2の傾きの絶対値が大きいため燃焼速度は「大きい」と推定した場合、燃焼室28における混合気の燃焼状態は「正常燃焼」であると推定する。
一方、検出した第1電圧値Vd1の絶対値の最大値が小さいため燃焼圧は「小さい」と推定し、検出した第2電圧値Vd2の絶対値の最大値が大きく、算出した第2電圧値Vd2の傾きの絶対値が小さいため燃焼速度は「小さい」と推定した場合、燃焼室28における混合気の燃焼状態は「緩慢燃焼または失火」であると推定する。
なお、本実施形態では、「燃焼状態推定手段」により燃焼室28における混合気の燃焼状態を推定するとき、「エネルギ投入制御手段」が、電流検出回路91により検出される二次電流I2の値をフィードバックすることにより、電流狙い値IGaに対応する電流が二次コイル52を流れるようエネルギ投入部70を制御するため、図3に示すように、エネルギ投入期間信号IGwがオンの期間(時刻t9〜11)、二次コイル52には、概ね電流狙い値IGaに対応する二次電流I2(平均値がIGa)が流れる。
本実施形態では、制御部81は、「燃焼状態推定手段」により推定した燃焼状態が「緩慢燃焼または失火」であった場合、電流狙い値IGaを所定値以上の値に変更する。これにより、以降、「特定点火制御手段による点火制御」を行うときの「エネルギ投入制御」時の点火コイル50に対し投入する電気エネルギが増大する。その結果、点火プラグ40の放電状態をより良好に維持でき、燃焼室28における燃焼状態を「正常燃焼」に近づけることができる。
また、本実施形態では、車両のイグニッションキーがオンの間、「通常点火制御手段による点火制御」および「特定点火制御手段による点火制御」を行う度に「燃焼状態推定手段」による燃焼状態の推定を行う。
なお、点火プラグ40の放電部41が消耗すると、中心電極42と接地電極43との間のギャップが大きくなる。中心電極42と接地電極43との間のギャップが大きくなると、点火プラグ40が放電を開始するのに必要な二次電圧V2(ブレイク電圧)の絶対値は大きくなる。本実施形態では、制御部81は、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御しているとき電圧検出回路95により検出した電圧(二次電圧V2)に対応する値である第1電圧値Vd1の絶対値の最大値が所定値以上であった場合、点火プラグ40の異常を検出する。制御部81は、点火プラグ40の異常を検出したとき、例えば、当該異常に関しダイアグ情報として記憶するとともに、車両の運転席の表示部に報知灯を点灯させたり報知音を発生させたりすることで「点火装置11の点火プラグ40に異常が生じていること」を運転者に報知可能である。
以上説明したように、(1)本実施形態では、制御部81は、「放電制御手段」、「エネルギ投入制御手段」、「通常点火制御手段」および「特定点火制御手段」を有し、燃焼室28の混合気の点火を制御可能である。
「放電制御手段」は、一次コイル51から接地側への電流の流れを遮断するようイグナイタ部60を制御することにより二次コイル52に高電圧を生じさせ、点火プラグ40が放電するよう点火プラグ40を制御する。これにより、点火プラグ40が放電し、混合気に点火することができる。
「エネルギ投入制御手段」は、「放電制御手段」による点火プラグ40の制御開始後、点火コイル50に対し電気エネルギを投入するようエネルギ投入部70を制御する。これにより、「放電制御手段」の制御により生じた点火プラグ40の放電状態を維持することができる。そのため、混合気の着火性を向上することができる。
「通常点火制御手段」は、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御することのみによって、燃焼室28の混合気の点火を制御する。
「特定点火制御手段」は、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御し、かつ、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御することによって、燃焼室28の混合気の点火を制御する。「特定点火制御手段」により点火制御を行うとき、「エネルギ投入制御手段」により点火プラグ40の放電状態を維持できるため、混合気の着火性を向上することができる。
電圧検出回路95は、二次コイル52と点火プラグ40との間の電圧を検出可能である。
制御部81(「燃焼状態推定手段」)は、エンジン20の燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」または「特定点火制御手段による点火制御」の後、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御し、かつ、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御し、このとき電圧検出回路95により検出した電圧(二次電圧V2)に対応する値である電圧値(第1電圧値Vd1、第2電圧値Vd2)に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼状態を推定可能である。
このように、本実施形態では、燃焼室28における混合気の燃焼状態を推定するために、例えば圧力センサ等の圧力検出手段を燃焼室28に設ける必要がない。そのため、簡単な構成で燃焼状態を推定することができ、コストを低減することができる。また、圧力センサ等の圧力検出手段を燃焼室28に設ける必要がないため、「圧力検出手段の故障により燃焼状態の推定ができなくなる」といった事態を招くことがない。
また、(2)本実施形態では、エネルギ投入部70は、一次コイル51の接地側から点火コイル50に対し電気エネルギを投入する。本実施形態は、点火装置11(エネルギ投入部70)の構成の一例を示すものである。本実施形態では、点火装置11は、1つの点火プラグ40に対し点火コイル50を1つ備えている。エネルギ投入部70が、一次コイル51の接地側から点火コイル50に対し電気エネルギを継続的に投入することにより、点火プラグ40で生じた放電状態を所定期間(エネルギ投入期間)、維持することができる。
また、(3)本実施形態では、制御部81(「燃焼状態推定手段」)は、エンジン20の燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」または「特定点火制御手段による点火制御」の後、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御しているとき電圧検出回路95により検出した電圧(二次電圧V2)に対応する値である第1電圧値Vd1に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼時の圧力である燃焼圧を推定する。また、制御部81(「燃焼状態推定手段」)は、エンジン20の燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」または「特定点火制御手段による点火制御」の後、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御しているとき電圧検出回路95により検出した電圧(二次電圧V2)に対応する値である第2電圧値Vd2に基づき、燃焼室28における混合気の燃焼の速度である燃焼速度を推定する。そして、制御部81(「燃焼状態推定手段」)は、推定した燃焼圧および燃焼速度に基づき、燃焼室28における燃焼状態を推定する。これは、燃焼室28における燃焼状態の推定の仕方を具体的に示すものである。
また、(4)本実施形態では、制御部81(「燃焼状態推定手段」)は、「放電制御手段」により点火プラグ40を制御しているときの第1電圧値Vd1の絶対値の最大値に基づき、燃焼圧を推定する。これは、燃焼室28における燃焼圧の推定の仕方を具体的に示すものである。
また、(5)本実施形態では、制御部81(「燃焼状態推定手段」)は、「エネルギ投入制御手段」によりエネルギ投入部70を制御しているときの第2電圧値Vd2の絶対値の最大値と、第2電圧値Vd2の傾きの絶対値とに基づき、燃焼速度を推定する。これは、燃焼室28における燃焼速度の推定の仕方を具体的に示すものである。
このように、本実施形態では、第1電圧値Vd1および第2電圧値Vd2に基づき、燃焼室28における燃焼圧および燃焼速度を推定する。そのため、燃焼室28における燃焼状態を高精度に推定することができる。
また、(6)本実施形態では、「エネルギ投入制御手段」は、所定の電流値である電流狙い値IGaに対応する電流が二次コイル52を流れるようエネルギ投入部70を制御する。これにより、エネルギ投入部70が点火コイル50に電気エネルギを投入する期間、二次コイル52には、概ね電流狙い値IGaに対応する二次電流I2が流れる。その結果、点火プラグ40で生じた放電状態を所定期間(エネルギ投入期間)、安定して維持することができる。
また、本実施形態では、「燃焼状態推定手段」により燃焼室28における混合気の燃焼状態を推定するとき、「エネルギ投入制御手段」が、電流検出回路91により検出される二次電流I2の値をフィードバックすることにより、電流狙い値IGaに対応する電流が二次コイル52を流れるようエネルギ投入部70を制御するため、燃焼室28における燃焼速度をより高精度に推定することができる。したがって、燃焼室28における燃焼状態をより高精度に推定することができる。
また、(7)本実施形態では、制御部81は、「燃焼状態推定手段」により推定した燃焼状態が「緩慢燃焼または失火」であった場合、電流狙い値IGaを所定値以上の値に変更する。これにより、以降、「特定点火制御手段による点火制御」を行うときの「エネルギ投入制御」時の点火コイル50に対し投入する電気エネルギが増大する。その結果、点火プラグ40の放電状態をより良好に維持でき、燃焼室28における燃焼状態を「正常燃焼」に近づけることができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、エンジン20の燃焼行程において、「特定点火制御手段による点火制御」の後、「燃焼状態推定手段」による燃焼状態の推定を行う例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、エンジン20の燃焼行程において、「通常点火制御手段による点火制御」または「特定点火制御手段による点火制御」のいずれか一方の後にのみ、「燃焼状態推定手段」による燃焼状態の推定を行うこととしてもよい。
また、(8)本発明の他の実施形態では、制御部81は、「燃焼状態推定手段」により推定した燃焼状態が「緩慢燃焼または失火」であった場合、燃焼室28における空燃比が所定値以下になるようスロットル弁2および燃料噴射弁4を制御することとしてもよい。これにより、以降、燃焼室28の混合気は火がつき(着火し)易い状態になり、燃焼室28における燃焼状態を「正常燃焼」に近づけることができる。
また、(9)本発明の他の実施形態では、制御部81は、「燃焼状態推定手段」により推定した燃焼状態が「緩慢燃焼または失火」であった場合、燃焼室28に供給される吸気の量が所定値以下になるようスロットル弁2を制御することとしてもよい。これにより、エンジン20の回転数を低減しつつ、車両を退避走行させることができる。
また、上述の実施形態では、車両のイグニッションキーがオンの間、「通常点火制御手段による点火制御」または「特定点火制御手段による点火制御」を行う度に「燃焼状態推定手段」による燃焼状態の推定を行う例を示した。これに対し、(10)本発明の他の実施形態では、「燃焼状態推定手段」は、燃焼室28における空燃比が所定値以上のとき、燃焼状態を推定することとしてもよい。このように、「燃焼状態推定手段」による燃焼状態の推定を、緩慢燃焼または失火が生じ易い「燃焼室28における空燃比が所定値以上のとき」に限定することにより、燃焼状態を効果的に推定しつつ、燃焼状態推定に伴うエネルギ投入部70による電気エネルギの消費を抑え、点火プラグ40の放電部41の消耗を抑制することができる。
また、(11)本発明の他の実施形態では、「燃焼状態推定手段」は、燃焼室28に還流される排気の吸気に対する割合であるEGR率が所定値以上のとき、燃焼状態を推定することとしてもよい。このように、「燃焼状態推定手段」による燃焼状態の推定を、緩慢燃焼または失火が生じ易い「EGR率が所定値以上のとき」に限定することにより、燃焼状態を効果的に推定しつつ、燃焼状態推定に伴うエネルギ投入部70による電気エネルギの消費を抑え、点火プラグ40の放電部41の消耗を抑制することができる。
また、(12)本発明の他の実施形態では、「燃焼状態推定手段」は、燃焼室28に供給される燃料のアルコール濃度が所定値以上のとき、燃焼状態を推定することとしてもよい。この場合、例えば、燃料のアルコール濃度を検出し、検出したアルコール濃度に相関する信号を制御部81に出力する濃度センサを備えることが考えられる。このように、「燃焼状態推定手段」による燃焼状態の推定を、緩慢燃焼または失火が生じ易い「燃焼室28に供給される燃料のアルコール濃度が所定値以上のとき」に限定することにより、例えばエンジン20に供給する燃料としてガソリンとアルコールとの混合燃料であるフレックス燃料等を用いる場合においても、燃焼状態を効果的に推定しつつ、燃焼状態推定に伴うエネルギ投入部70による電気エネルギの消費を抑え、点火プラグ40の放電部41の消耗を抑制することができる。
また、上述の実施形態では、1つの点火プラグに対し点火コイルを1つ備え、エネルギ投入部が一次コイルの接地側から点火コイルに対し電気エネルギを投入する点火装置に制御装置を適用する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、例えば1つの点火プラグに対し点火コイルを複数備え、点火プラグの放電制御後にエネルギ投入部から複数の点火コイルに対し電気エネルギを継続的に投入することにより点火プラグの放電状態を維持可能な点火装置に制御装置を適用することもできる。
また、上述の実施形態では、「エネルギ投入制御手段」が、二次電流I2の値をフィードバックすることにより、所定の電流値である電流狙い値IGaに対応する電流が二次コイル52を流れるようエネルギ投入部70を制御する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、「エネルギ投入制御手段」は、二次電流I2の値をフィードバックせず、電流狙い値IGaに対応する電流が二次コイル52を流れるようエネルギ投入部70を制御しなくてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、制御部81は、「燃焼状態推定手段」により推定した燃焼状態が「緩慢燃焼または失火」であった場合、電流狙い値IGaを所定値以上の値に変更しないこととしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、制御部81は、第1電圧値Vd1の絶対値の最大値に基づき点火プラグ40の異常を検出しないこととしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、エネルギ投入部70は、コンデンサ76を備えない構成であってもよい。コンデンサ76を備えない構成であっても、スイッチング素子72、73を適宜スイッチング作動させることにより、点火コイルに対し電気エネルギを投入することができる。
また、本発明の他の実施形態では、エネルギ投入部は、例えば、電源12とは別の高圧の電源からの電気エネルギを点火コイルに対し投入可能な部位であってもよい。この場合、上述の実施形態と比べ、エネルギ投入部を構成する部材の点数を削減することができる。
また、本発明の他の実施形態では、イグナイタ部60のスイッチング素子61は、IGBTに限らず、例えばMOSFETやトランジスタ等、他の半導体スイッチング素子により構成してもよい。また、MOSFETは一般に寄生ダイオードを有するため、スイッチング素子61をMOSFETにより構成する場合、ダイオード62を省略することができる。
また、本発明の他の実施形態では、エネルギ投入部70のスイッチング素子72、73は、MOSFETに限らず、例えばIGBTやトランジスタ等、他の半導体スイッチング素子により構成してもよい。
また、上述の実施形態では、イグナイタ部60を点火回路ユニット13の筐体に収容する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、イグナイタ部60を、点火回路ユニット13の筐体に収容せず、点火コイル50の近傍に設けることとしてもよい。
また、上述の実施形態では、電流検出回路91および電圧検出回路95を、点火回路ユニット13の筐体に収容する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、電流検出回路91または電圧検出回路95の少なくとも一方を、ECU80の筐体に収容することとしてもよい。また、ECU80の制御部81は、電流検出回路91または電圧検出回路95の少なくとも一方を含むこととしてもよい。
また、本発明の制御装置は、排気再循環(EGR)システムを備えないエンジンシステムの点火装置に適用することもできる。
また、上述の実施形態では、点火プラグの放電時、点火コイルの二次コイルに負方向の二次電流が流れる例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、点火プラグの放電時、点火コイルの二次コイルに正方向の二次電流が流れる構成であってもよい。
また、上述の実施形態では、エネルギ投入部が、負方向の二次電流が重畳されるよう点火コイルに対し電気エネルギを投入する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、エネルギ投入部は、正方向の二次電流が重畳されるよう点火コイルに対し電気エネルギを投入する構成であってもよい。
また、本発明の制御装置は、4気筒の内燃機関に限らず、気筒数が4以外の内燃機関の点火装置に適用することもできる。
また、本発明の制御装置は、各気筒に点火コイル、点火プラグを1つずつ備える内燃機関に限らず、各気筒に点火コイルまたは点火プラグを複数備える内燃機関の点火装置に適用することもできる。
また、本発明の制御装置は、予混合燃焼式の内燃機関に限らず、直噴式の内燃機関の点火装置に適用することもできる。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10 ・・・制御装置
11 ・・・点火装置
12 ・・・電源
20 ・・・エンジン(内燃機関)
28 ・・・燃焼室
40 ・・・点火プラグ
50 ・・・点火コイル
51 ・・・一次コイル
52 ・・・二次コイル
60 ・・・イグナイタ部
70 ・・・エネルギ投入部
81 ・・・制御部(放電制御手段、エネルギ投入制御手段、通常点火制御手段、特定点火制御手段、燃焼状態推定手段)
95 ・・・電圧検出回路(電圧検出手段)

Claims (12)

  1. 内燃機関(20)の燃焼室(28)に設けられ、放電することにより前記燃焼室の混合気に点火可能な点火プラグ(40)と、
    一端が電源(12)側に接続され他端が接地側に接続される一次コイル(51)、および、一端が前記点火プラグに接続される二次コイル(52)を有する点火コイル(50)と、
    前記一次コイルから接地側への電流の流れを許容または遮断可能に設けられるイグナイタ部(60)と、
    前記点火コイルに対し電気エネルギを投入可能なエネルギ投入部(70)と、を備える点火装置(11)を制御し、前記燃焼室の混合気の点火を制御可能な制御装置(10)であって、
    前記一次コイルから接地側への電流の流れを遮断するよう前記イグナイタ部を制御することにより前記二次コイルに高電圧を生じさせ、前記点火プラグが放電するよう前記点火プラグを制御する放電制御手段(81)、
    前記放電制御手段による前記点火プラグの制御開始後、前記点火コイルに対し電気エネルギを投入するよう前記エネルギ投入部を制御するエネルギ投入制御手段(81)、
    前記放電制御手段により前記点火プラグを制御することのみによって、前記燃焼室の混合気の点火を制御する通常点火制御手段(81)、および、
    前記放電制御手段により前記点火プラグを制御し、かつ、前記エネルギ投入制御手段により前記エネルギ投入部を制御することによって、前記燃焼室の混合気の点火を制御する特定点火制御手段(81)を有し、
    前記燃焼室の混合気の点火を制御可能な制御部(81)と、
    前記二次コイルと前記点火プラグとの間の電圧を検出可能な電圧検出手段(95)と、
    前記内燃機関の燃焼行程において、「前記通常点火制御手段による点火制御」または「前記特定点火制御手段による点火制御」の後、前記放電制御手段により前記点火プラグを制御し、かつ、前記エネルギ投入制御手段により前記エネルギ投入部を制御し、このとき前記電圧検出手段により検出した電圧に対応する値である電圧値(Vd1、Vd2)に基づき、前記燃焼室における混合気の燃焼状態を推定可能な燃焼状態推定手段(81)と、
    を備える制御装置。
  2. 前記エネルギ投入部は、前記一次コイルの接地側から前記点火コイルに対し電気エネルギを投入することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記燃焼状態推定手段は、
    前記内燃機関の燃焼行程において、「前記通常点火制御手段による点火制御」または「前記特定点火制御手段による点火制御」の後、
    前記放電制御手段により前記点火プラグを制御しているとき前記電圧検出手段により検出した電圧に対応する値である第1電圧値(Vd1)に基づき、前記燃焼室における混合気の燃焼時の圧力である燃焼圧を推定し、
    前記エネルギ投入制御手段により前記エネルギ投入部を制御しているとき前記電圧検出手段により検出した電圧に対応する値である第2電圧値(Vd2)に基づき、前記燃焼室における混合気の燃焼の速度である燃焼速度を推定し、
    推定した前記燃焼圧および前記燃焼速度に基づき、前記燃焼状態を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記燃焼状態推定手段は、前記放電制御手段により前記点火プラグを制御しているときの前記第1電圧値の絶対値の最大値に基づき、前記燃焼圧を推定することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記燃焼状態推定手段は、前記エネルギ投入制御手段により前記エネルギ投入部を制御しているときの前記第2電圧値の絶対値の最大値と、前記第2電圧値の傾きの絶対値とに基づき、前記燃焼速度を推定することを特徴とする請求項3または4に記載の制御装置。
  6. 前記エネルギ投入制御手段は、所定の電流値である電流狙い値(IGa)に対応する電流が前記二次コイルを流れるよう前記エネルギ投入部を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記燃焼状態推定手段により推定した前記燃焼状態が緩慢燃焼または失火であった場合、前記電流狙い値を前記所定の電流値以上の値に変更することを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
  8. 前記制御部は、
    前記燃焼室に供給する吸気の量を変更可能なスロットル弁(2)、および、前記燃焼室に供給する燃料の量を変更可能な燃料噴射弁(4)を制御可能であり、
    前記燃焼状態推定手段により推定した前記燃焼状態が緩慢燃焼または失火であった場合、前記燃焼室における空燃比が所定値以下になるよう前記スロットル弁および前記燃料噴射弁を制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. 前記制御部は、
    前記燃焼室に供給する吸気の量を変更可能なスロットル弁(2)を制御可能であり、
    前記燃焼状態推定手段により推定した前記燃焼状態が緩慢燃焼または失火であった場合、前記燃焼室に供給される吸気の量が所定値以下になるよう前記スロットル弁を制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の制御装置。
  10. 前記燃焼状態推定手段は、前記燃焼室における空燃比が所定値以上のとき、前記燃焼状態を推定することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の制御装置。
  11. 前記燃焼状態推定手段は、前記燃焼室に還流される排気の吸気に対する割合であるEGR率が所定値以上のとき、前記燃焼状態を推定することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の制御装置。
  12. 前記燃焼状態推定手段は、前記燃焼室に供給される燃料のアルコール濃度が所定値以上のとき、前記燃焼状態を推定することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の制御装置。
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