JP2015200072A - 養生型枠用シートおよびこのシートを用いた養生型枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】あばたの発生を抑制することができるより簡易で汎用性の高い養生型枠用シートおよびこのシートを用いた養生型枠を提供する。【解決手段】本発明に係る養生型枠用シート10は、セメントを含むセメント系材料を成形してなるセメント系成形体を養生硬化させる際に用いられる養生型枠用のシートであって、セメント系成形体と接する側の面12に、セメント系成形体からの空気を面12に沿って逃がすための溝14を設けたものである。また、本発明に係る養生型枠100は、上記の養生型枠用シート10を用いたセメント系成形体の養生型枠であって、セメント系成形体に対向する側の面20に、養生型枠用シート10の溝14を設けた側とは反対側の面16を貼り付けたものである。【選択図】図5

Description

本発明は、コンクリートやモルタルなどのセメント系材料を成形してなるセメント系成形体の養生に用いられる養生型枠用シートおよびこのシートを用いた養生型枠に関するものである。
従来、コンクリートを型枠に打ち込む場合において、コンクリート内の空気がうまく抜けずに型枠面に気泡がたまると、硬化したコンクリート表面にいわゆるあばたが形成されてしまうことがある。このあばたはコンクリートを打ち込んだ後でバイブレーターをうまくかけることで発生を抑制することはできるが、完全になくすことは難しい。特に、型枠が、浮き型枠や曲面などの複雑な形状の場合にはコンクリートと型枠面との間に空気溜まりができやすく、硬化した際にコンクリート表面にあばたが発生しやすい。
コンクリート表面に生じるあばたを抑制する従来の技術として、例えば特許文献1〜6に示されるものが知られている。
特許文献1の排出シートは、コンクリート型枠の表面に貼付し、接した対象物(コンクリート)から水分や空気を取り込んで外部に排出するための排出シートであって、対象物に面する側を前面側とした透水層と、透水層の背面側に設けた排水層とを備え、透水層と排水層との間に、スペーサ部を介して通気層を設けたものである。
特許文献2の通気型枠シートは、下地板とモルタルの層との間に配設され、モルタルの層を外壁構造体として形成するためのものであり、下地板とモルタルの層との間に通風層を形成する外壁通気工法で使用される。この通気型枠シートは、平面部と、モルタル充填用の複数の載頭錐形の窪み部が平面部から押し出されて形成された複数の突起とを有している。突起の窪み部は、下地板に当接する頭部平坦部と、頭部平坦部から平面部に連なる外周部とによって構成され、頭部平坦部には空気抜き穴が形成される。
特許文献3のコンクリート製建物の構築方法は、熱交換流体が流される配管が埋設されたコンクリート製建物の壁を構築する際、内型枠と外型枠との間の空間に配管を配設し、その後、この空間に流動コンクリートを打設し、コンクリートが固化した後に外型枠をコンクリートを覆う断熱パネルとして構成するものである。ここで、外型枠は、コンクリートに密着する通気性の樹脂からなる通気層と、通気層の外側に付設される樹脂製の断熱層と、断熱層の外側に付設される化粧板とを備えて構成される。
特許文献4の型枠兼用外断熱パネルは、発泡樹脂材の外面側に外装下地材が貼り付けられ、コンクリート壁の屋外側の断熱に使用される断熱パネルであるとともに、コンクリート壁の屋外側用の打設型枠としても用いられるものであって、発泡樹脂材の外面側に、コンクリート壁から発生する水分を屋外に排出させるための、上下方向を向く複数の縦通気溝を形成するとともに、この縦通気溝に交差させるように、水平から僅かに傾斜する複数の横通気溝を形成したものである。
特許文献5のトンネル覆工コンクリートの養生装置は、脱型後のトンネル覆工コンクリートに対する養生装置である。この養生装置は、アーチフレームの外周部に設けられた複数のバルーンと、バルーンの外周部にアーチフレームを覆うように張設された非通気性の保温シートと、アーチフレームの下部に設けられた車輪とからなるものである。膨張させたバルーンが非通気性の保温シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生するようになっている。
特許文献6のコンクリートの養生方法は、コンクリートの養生対象面と所定間隔を置いて設置した膨張と収縮を可能にした袋体と、所定間隔内に配置する養生シートとからなり、養生シートをコンクリートの養生対象面に張り付け、および引き離し可能にしたものである。
特開2012−255323号公報 特許第4611440号公報 特許第5313092号公報 実用新案登録第3158345号公報 特開2012−122212号公報 特許第5399840号公報
上述したようなコンクリート表面のあばたの発生を抑制する技術において、より簡易で汎用性の高い技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、あばたの発生を抑制することができるより簡易で汎用性の高い養生型枠用シートおよびこのシートを用いた養生型枠を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る養生型枠用シートは、セメントを含むセメント系材料を成形してなるセメント系成形体を養生硬化させる際に用いられる養生型枠用のシートであって、前記セメント系成形体と接する側の面に、前記セメント系成形体からの空気を前記面に沿って逃がすための溝を設けたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の養生型枠用シートは、上述した発明において、前記溝を、ストライプ状に配列したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の養生型枠用シートは、上述した発明において、前記溝が印刷形成された紙製もしくはプラスチック製の段ボールまたは板紙によって構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る養生型枠は、上述した養生型枠用シートを用いた前記セメント系成形体の養生型枠であって、前記セメント系成形体に対向する側の面に、前記養生型枠用シートの前記溝を設けた側とは反対側の面を貼り付けたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の養生型枠は、上述した養生型枠用シートを、前記セメント系成形体を養生硬化させるための養生型枠として使用可能に構成したことを特徴とする。
本発明に係る養生型枠用シートによれば、セメントを含むセメント系材料を成形してなるセメント系成形体を養生硬化させる際に用いられる養生型枠用のシートであって、前記セメント系成形体と接する側の面に、前記セメント系成形体からの空気を前記面に沿って逃がすための溝を設けたので、養生型枠の型枠面に本発明に係る養生型枠用シートの溝を設けた側とは反対側の面を貼り付けて使用した際、または、本発明に係る養生型枠用シートそのものを養生型枠として使用した際に、打込み締固め中と、その後の養生硬化中のセメント系成形体からの空気は溝を通じて外部に抜けやすくなり、セメント系成形体とシートの面との間に空気溜まりができるのを抑制し、硬化したセメント系成形体の表面におけるあばたの発生が抑制される。これにより、あばたの少ない高品質なコンクリート構造物などのセメント系成形体を得ることができる。また、本発明は、セメント系成形体と接する側のシートの面に溝を設けただけの簡易的な構成であり、しかも、木製型枠や鋼製型枠であってもその型枠面に本発明に係る養生型枠用シートを貼り付けるだけで使用可能であり、どのような型枠にも簡単に適用できることから、汎用性の高いものである。したがって、本発明によれば、あばたの発生を抑制することができ、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠用シートを提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の養生型枠用シートによれば、前記溝を、ストライプ状に配列したので、打込み締固め中と、その後の養生硬化中のセメント系成形体からの空気を、広範囲から満遍なく外部に逃がすことができる。また、溝がストライプ状、つまり直線状であることから、溝を通る空気の流れを阻害しない。このため、セメント系成形体から溝に入り込んだ空気を外部に迅速かつ確実に排出することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の養生型枠用シートによれば、前記溝が印刷形成された紙製もしくはプラスチック製の段ボールまたは板紙によって構成したので、使用後に不要になった場合には、これを産業廃棄物とせずに、段ボール等の再利用製品として再利用することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る養生型枠によれば、上述した養生型枠用シートを用いた前記セメント系成形体の養生型枠であって、前記セメント系成形体に対向する側の面に、前記養生型枠用シートの前記溝を設けた側とは反対側の面を貼り付けたので、養生硬化中のセメント系成形体からの空気は溝を通じて外部に抜けやすくなり、セメント系成形体とシートの面との間に空気溜まりができるのを抑制し、硬化したセメント系成形体の表面におけるあばたの発生が抑制される。これにより、あばたの少ない高品質なコンクリート構造物などのセメント系成形体を得ることができる。また、本発明は、セメント系成形体と接する側のシートの面に溝を設けた養生型枠用シートと養生型枠とを貼り付けただけの簡易的な構成であり、しかも、木製型枠や鋼製型枠などに限らずどのような型枠にも簡単に適用できることから、汎用性の高いものである。したがって、本発明によれば、あばたの発生を抑制することができ、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の養生型枠によれば、上述した養生型枠用シートを、前記セメント系成形体を養生硬化させるための養生型枠として使用可能に構成したので、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠を提供することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る養生型枠用シートの実施例を示す概略正面図である。 図2は、図1のA−A線に沿った断面図である。 図3は、本発明に係る養生型枠用シートの実施例を示す概略背面図である。 図4は、本発明に係る養生型枠の実施例を示す概略分解斜視図である。 図5は、本発明に係る養生型枠の実施例を示す概略斜視図である。 図6は、本発明に係る養生型枠用シートおよび養生型枠の作用を説明する概略斜視図である。 図7は、本発明に係る養生型枠用シートの他の実施例を示す概略断面図であり、(1)はV字状断面の場合、(2)半円弧状断面の場合の図である。
以下に、本発明に係る養生型枠用シートおよびこのシートを用いた養生型枠の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[養生型枠用シート]
まず、本発明に係る養生型枠用シートについて説明する。
図1に示すように、本発明に係る養生型枠用シート10は、コンクリート(セメント系成形体)を養生硬化させる際に用いられる養生型枠用のシートであって、図示しないコンクリートと接する側の表面12に、コンクリートからの空気を表面12に沿って逃がすための溝14を設けたものである。
溝14は、養生型枠用シート10の上端部10aと下端部10bとの間に跨って上下方向に延在する溝であり、複数の溝をストライプ状に配列したものである。なお、各溝14は、図2に示すように、矩形断面の細い溝となっている。溝14をストライプ状に配列することで、養生硬化中のコンクリートからの空気を、広範囲から満遍なく外部に逃がすことができる。さらに、溝14がストライプ状、つまり直線状であることから、溝14を通る空気の流れを阻害しない。このため、コンクリートから溝14に入り込んだ空気を上端部10aおよび下端部10bの溝14の端部の出口から外部に迅速かつ確実に排出することができる。
図3に示すように、養生型枠用シート10の裏面16(養生型枠用シートの溝を設けた側とは反対側の面)は、平坦面としてある。平坦面とすることで、図示しない養生型枠の平坦な型枠面に密着状態で貼り合わせ可能なようになっている。
養生型枠用シート10は、例えば、塩化ビニル樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂などからなる樹脂フィルムを用いて構成することができる。さらに、養生型枠用シート10の裏面16に、図示しない養生型枠に隙間なく密着状態で貼り付けるための接着剤層または粘着剤層を形成してもよい。
なお、本発明に係る養生型枠用シート10は、図示しない養生型枠の型枠面に裏面16を貼り付けて使用することもできるし、または、本発明に係る養生型枠用シート10に剛性を持たせ、養生型枠用シート10そのものをコンクリートを養生硬化させるための養生型枠として使用可能に構成してもよい。養生型枠用シート10そのものを養生型枠として使用できれば、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠を提供することが可能である。
上記構成の養生型枠用シート10によれば、養生硬化中のコンクリートからの空気は溝14を通じて外部に抜けやすくなり、コンクリートとシート10の表面12との間に空気溜まりができるのを抑制し、硬化したコンクリートの表面におけるあばたの発生が抑制される。これにより、あばたの少ない高品質なコンクリート構造物などのコンクリートを得ることができる。
また、養生型枠用シート10は、コンクリートと接する側の表面12に溝14を設けただけの簡易的な構成であり、しかも、木製型枠や鋼製型枠であってもその型枠面に本発明に係る養生型枠用シート10を貼り付けるだけで使用可能であり、どのような型枠にも簡単に適用できることから、汎用性の高いものである。したがって、本発明によれば、あばたの発生を抑制することができ、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠用シートを提供することができる。
[養生型枠]
次に、本発明に係る養生型枠について説明する。
図4および図5に示すように、本発明に係る養生型枠100は、上述した養生型枠用シート10と型枠18とからなり、図示しないコンクリートに対向する側の型枠18の表面20(型枠面)に、養生型枠用シート10の裏面16を密着状態に貼り付けて構成したものである。
型枠18は、木製型枠や鋼製型枠などの型枠で構成することができる。型枠18の表面20は、養生型枠用シート10の平坦な裏面16が密着状態で貼り付け可能なように、裏面16と同じ大きさ・形状の平坦面としてある。なお、型枠18の形状については、図の例では角型平板状の場合について示しているが、これに限るものではなく、目的とするコンクリートに応じて適宜設計することができる。また、型枠18の大きさについても、目的とするコンクリートに応じて適宜設計することができる。その場合も養生型枠用シート10は塩化ビニル樹脂や後述する段ボール等で構成されているため、型枠18の形状と大きさに合わせて自由に裁断できる。なお、型枠18に対する養生型枠用シート10の貼り付け位置は、目的のコンクリートを養生できる位置であればよい。このため、型枠18の上端部18aと養生型枠用シート10の上端部10a、型枠18の下端部18bと養生型枠用シート10の下端部10bを必ずしも面一な状態にしなくてもよい。
上記構成の作用および効果について説明する。
図6に示すように、打込み締固め中と、その後の養生硬化中のコンクリートCからの空気Aは溝14を通じて外部に抜けやすくなる。図6の例では、空気Aが養生型枠用シート10の上端部10aの溝14の端部の出口から上方に抜ける場合を示している。このため、コンクリートCとシート10の表面12との間に空気溜まりができるのを抑制し、硬化したコンクリートCの表面におけるあばたの発生が抑制される。これにより、あばたの少ない高品質なコンクリートCからなるコンクリート構造物を得ることができる。
また、本発明に係る養生型枠100は、コンクリートCと接する側の表面12に溝14を設けた養生型枠用シート10と型枠18とを貼り付けただけの簡易的な構成であり、しかも、木製型枠や鋼製型枠などに限らずどのような型枠にも簡単に適用できることから、汎用性の高いものである。したがって、本発明によれば、あばたの発生を抑制することができ、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠を提供することができる。
[本発明の変形例]
上記の実施の形態において、養生型枠用シート10を、細かい溝14が印刷によって形成された紙製もしくはプラスチック製の段ボールまたは板紙によって構成し、これ自体を養生型枠として使用してもよい。この場合、養生型枠用シート10を使用した後に不要になった場合には、これを産業廃棄物とせずに、段ボール等の再利用製品として再利用することができる。例えば、養生型枠用シート10を段ボールで構成した場合、使用後に不要になれば、再度溶かして、段ボールに再生して再利用できるシステムが国内で確立しているため、産業廃棄物が発生するおそれは少ない。
なお、上記の実施の形態において、養生硬化するセメント系成形体としてコンクリートの場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではなく、セメントを含むセメント系材料を成形してなるセメント系成形体であればいかなるものでもよく、例えばモルタルであってもよい。このようにしても本発明と同一の作用効果を奏することができる。
また、上記の実施の形態において、溝14を上下方向に延在する溝とした場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、溝を左右方向に延在する溝、斜め方向に延在する溝にしてもよく、このようにしても本発明と同一の作用効果を奏することができる。
また、上記の実施の形態において、養生型枠用シート10の表面12に設ける溝14の配置形状をスプライン状にした場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、溝を十字状、X字状、L字状、N字状、柵状、格子状に配置してもよいし、S字状、波状などの曲線状に配置してもよい。あるいは、これらを組み合わせた配置形状としてもよい。このようにしても本発明と同一の作用効果を奏することができる。
また、上記の実施の形態において、溝14の断面形状を矩形断面の場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、図7(1)に示すようにV字状断面、図7(2)に示すように半円弧状断面などの断面としてもよい。このようにしても本発明と同一の作用効果を奏することができる。
以上説明したように、本発明に係る養生型枠用シートによれば、セメントを含むセメント系材料を成形してなるセメント系成形体を養生硬化させる際に用いられる養生型枠用のシートであって、前記セメント系成形体と接する側の面に、前記セメント系成形体からの空気を前記面に沿って逃がすための溝を設けたので、養生型枠の型枠面に本発明に係る養生型枠用シートの溝を設けた側とは反対側の面を貼り付けて使用した際、または、本発明に係る養生型枠用シートそのものを養生型枠として使用した際に、打込み締固め中と、その後の養生硬化中のセメント系成形体からの空気は溝を通じて外部に抜けやすくなり、セメント系成形体とシートの面との間に空気溜まりができるのを抑制し、硬化したセメント系成形体の表面におけるあばたの発生が抑制される。これにより、あばたの少ない高品質なコンクリート構造物などのセメント系成形体を得ることができる。また、本発明は、セメント系成形体と接する側のシートの面に溝を設けただけの簡易的な構成であり、しかも、木製型枠や鋼製型枠であってもその型枠面に本発明に係る養生型枠用シートを貼り付けるだけで使用可能であり、どのような型枠にも簡単に適用できることから、汎用性の高いものである。したがって、本発明によれば、あばたの発生を抑制することができ、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠用シートを提供することができる。
また、本発明に係る他の養生型枠用シートによれば、前記溝を、ストライプ状に配列したので、打込み締固め中と、その後の養生硬化中のセメント系成形体からの空気を、広範囲から満遍なく外部に逃がすことができる。また、溝がストライプ状、つまり直線状であることから、溝を通る空気の流れを阻害しない。このため、セメント系成形体から溝に入り込んだ空気を外部に迅速かつ確実に排出することができる。
また、本発明に係る他の養生型枠用シートによれば、前記溝が印刷形成された紙製もしくはプラスチック製の段ボールまたは板紙によって構成したので、使用後に不要になった場合には、これを産業廃棄物とせずに、段ボール等の再利用製品として再利用することができる。
また、本発明に係る養生型枠によれば、上述した養生型枠用シートを用いた前記セメント系成形体の養生型枠であって、前記セメント系成形体に対向する側の面に、前記養生型枠用シートの前記溝を設けた側とは反対側の面を貼り付けたので、養生硬化中のセメント系成形体からの空気は溝を通じて外部に抜けやすくなり、セメント系成形体とシートの面との間に空気溜まりができるのを抑制し、硬化したセメント系成形体の表面におけるあばたの発生が抑制される。これにより、あばたの少ない高品質なコンクリート構造物などのセメント系成形体を得ることができる。また、本発明は、セメント系成形体と接する側のシートの面に溝を設けた養生型枠用シートと養生型枠とを貼り付けただけの簡易的な構成であり、しかも、木製型枠や鋼製型枠などに限らずどのような型枠にも簡単に適用できることから、汎用性の高いものである。したがって、本発明によれば、あばたの発生を抑制することができ、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠を提供することができる。
また、本発明に係る他の養生型枠によれば、上述した養生型枠用シートを、前記セメント系成形体を養生硬化させるための養生型枠として使用可能に構成したので、従来の技術に比べてより簡易で汎用性の高い養生型枠を提供することができる。
以上のように、本発明に係る養生型枠用シートおよびこのシートを用いた養生型枠は、コンクリートやモルタルなどのセメント系材料を成形してなるセメント系成形体の養生に有用であり、特に、コンクリート表面のあばたの発生を簡易的に抑制するのに適している。
10 養生型枠用シート
10a 上端部
10b 下端部
12 表面
14 溝
16 裏面
18 型枠
20 表面
100 養生型枠
C コンクリート(セメント系成形体)
A 空気

Claims (5)

  1. セメントを含むセメント系材料を成形してなるセメント系成形体を養生硬化させる際に用いられる養生型枠用のシートであって、
    前記セメント系成形体と接する側の面に、前記セメント系成形体からの空気を前記面に沿って逃がすための溝を設けたことを特徴とする養生型枠用シート。
  2. 前記溝を、ストライプ状に配列したことを特徴とする請求項1に記載の養生型枠用シート。
  3. 前記溝が印刷形成された紙製もしくはプラスチック製の段ボールまたは板紙によって構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の養生型枠用シート。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の養生型枠用シートを用いた前記セメント系成形体の養生型枠であって、前記セメント系成形体に対向する側の面に、前記養生型枠用シートの前記溝を設けた側とは反対側の面を貼り付けたことを特徴とする養生型枠。
  5. 請求項3に記載の養生型枠用シートを、前記セメント系成形体を養生硬化させるための養生型枠として使用可能に構成したことを特徴とする養生型枠。
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