JP2015199251A - 印刷装置、印刷システムおよび印刷方法 - Google Patents

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正裕 深澤
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Abstract

【課題】異常ノズルが有る場合に画質向上を図る。【解決手段】被印刷物を第1方向へ搬送し、ノズル列を有する印刷ヘッドに第1方向と交差する第2方向および第2方向の逆の第3方向への移動をさせ、当該移動中にノズルからインクを吐出させる印刷装置であって、ノズルに割り当てたハーフトーンデータに応じてノズルからのインクの吐出を制御する吐出制御部を備え、印刷ヘッドは、ノズル列を第1方向に並ぶ所定数のノズルで構成される複数のノズル群に区分したときのノズル群毎に、被印刷物のバンド領域上を、第2方向または第3方向へ移動し、吐出制御部は、第1ノズル群を構成するノズルへハーフトーンデータを割り当てる場合に、第1ノズル群に異常ノズルが含まれていれば、異常ノズルへ割り当てるハーフトーンデータを、バンド領域上を移動するときの方向が第1ノズル群と同じである別のノズル群に含まれるノズルに割り当てる。【選択図】図5

Description

本発明は、印刷装置、印刷システムおよび印刷方法に関する。
インクジェトプリンターは、インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備える。このような印刷ヘッドにおいては、インクの粘度の増加や、気泡の混入、塵や紙粉の付着等の原因によって、ノズルが目詰まりする場合がある。ノズルの目詰まり(吐出異常)は、被印刷物に本来吐出されるべきインクが吐出されないことによるドット抜け(画質劣化の一種)を発生させる。
また、ノズル列を印刷媒体に対して主走査方向および副走査方向に移動させながらノズル列でドットを形成することによって画像を印刷する印刷部に、ノズル列の移動を制御するための制御信号を供給する印刷制御装置であって、ノズル列を互いに同数のノズルを含んで連続した3つ以上のブロックの集合体として把握しておき、ノズル列中にドットの形成の不良なノズルが発生した場合に、不良ノズルを含んだ不良ブロックを認識する不良ブロック認識手段と、ノズル列を副走査方向に移動させて不良ブロックを他のブロックによって補完するための補完動作を、ノズル列中における不良ブロックの位置に対応付けて予め記憶しておく補完動作記憶手段と、不良ブロックを認識した場合に、不良ブロック位置に対応する補完動作を行いながら画像を印刷するための制御信号を、印刷部に供給する制御信号供給手段とを備える印刷制御装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2001‐150685号公報
上述したような吐出異常を有するノズルによるドット抜けを解消する必要があった。そして、ドット抜けを他のノズルからのインクの吐出によって補間する場合に、補間されたときの画質をより向上させる余地があった。
本発明は少なくとも上述の課題を解決するためになされたものであり、ノズルの吐出異常に起因する画質劣化を補って画質をより向上させる印刷装置、印刷システムおよび印刷方法を提供する。
本発明の態様の一つは、被印刷物を第1方向へ搬送し、共通のインクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドに、前記第1方向と交差する第2方向への移動および前記第2方向の逆の第3方向への移動をさせ、当該移動中に前記ノズルから前記被印刷物へインクを吐出させて印刷を行う印刷装置であって、前記インクの吐出または非吐出を決定したハーフトーンデータを前記ノズルに割り当て、当該割り当てたハーフトーンデータに応じて前記ノズルからのインクの吐出を制御する吐出制御部を備え、前記印刷ヘッドは、前記ノズル列を前記第1方向に並ぶ所定数のノズルで構成される複数のノズル群に区分したときのノズル群毎に、前記被印刷物の前記第1方向に所定の幅を有するバンド領域上を、前記第2方向または前記第3方向へ移動し、前記吐出制御部は、前記複数のノズル群のうちの第1ノズル群を構成する前記ノズルへ前記ハーフトーンデータを割り当てることにより前記第1ノズル群を構成する前記ノズルから前記バンド領域へ前記インクを吐出させる場合に、前記第1ノズル群に前記インクの吐出に異常を有する異常ノズルが含まれていれば、前記異常ノズルへ割り当てる前記ハーフトーンデータを、前記第1ノズル群以外の前記ノズル群であって前記バンド領域上を移動するときの方向が前記第1ノズル群と同じである前記ノズル群に含まれる前記ノズルに割り当てる。
本発明によれば、異常ノズルに割り当てられる予定であったハーフトーンデータは、バンド領域上を移動するときの方向が、異常ノズルを含む第1ノズル群が当該バンド領域上を移動するときの方向(第2方向または第3方向)と同じである他のノズル群に含まれるノズルに割り当てられる。従って、第1ノズル群の異常ノズル以外の各ノズルによって吐出されたインクと、異常ノズルによるドット抜けを補うために当該他のノズル群に含まれるノズルによって吐出されたインクとの間に、前記移動の方向が異なることで起こり得る被印刷物上での位置ずれが生じず、良好な画質が得られる。
本発明の態様の一つは、前記印刷ヘッドは、前記ノズル列としての第1ノズル列と、前記第1ノズル列と前記第1方向と交差する方向において並列する第2ノズル列とを有し、前記第1ノズル列はブラックインクを吐出するための複数のノズルからなり、前記第2ノズル列は、前記第1ノズル列を構成する前記複数のノズル群の区分と同じく前記第1方向に沿って区分される複数のノズル群で構成され、前記第2ノズル列を構成する前記複数のノズル群は各々、特定のカラーインクを吐出するための複数のノズルからなるとしてもよい。
当該構成によれば、印刷ヘッドは、第1ノズル列および第2ノズル列という2つのノズル列を有することでカラー印刷を実行できるため、印刷ヘッドの構成が低コスト化されていると言える。また、ブラックインクの吐出は、基本的には第1ノズル群によって実行されるため、ブラックインクを多用するモノクロ画像やテキスト等の印刷が効率化される。また、第1ノズル群が異常ノズルを含む場合に限り、第1ノズル列における第1ノズル群以外のノズル群に含まれるノズルからのブランクインクの吐出により、異常ノズルによるドット抜けが補われる。
なお、前記ノズル群の区分の数は、例えば3である。この場合、第2ノズル列は、例えば、シアンインクを吐出するためのノズル群、マゼンダインクを吐出するためのノズル群およびイエローインクを吐出するためのノズル群、によって構成される。
本発明にかかる技術的思想は印刷装置という形態のみで実現されるものではなく、他の物によって具現化されてもよい。また、上述したいずれかの態様の印刷装置の特徴に対応した工程を備える方法(印刷方法)の発明や、当該方法を所定のハードウェア(コンピューター)に実行させる印刷プログラムの発明や、当該プログラムを記録したコンピューター読取可能な記憶媒体の発明も把握することができる。また、印刷装置は、単体の装置によって実現されてもよいし、複数の装置の組み合せによって実現されてもよい。印刷装置の構成を複数の装置によって実現する場合、それらを印刷システム、インクジェット印刷またはインクジェットシステム等と呼ぶことができる。
本実施形態にかかる装置構成を概略的に示す図。 印刷ヘッドの構成等を簡易的に例示する図。 印刷制御処理を示すフローチャート。 第1実施形態におけるノズルと画素との割り当ての関係を例示する図。 第1実施形態で異常ノズル対応画素を補間ノズルへ割り当てた例を示す図。 第2実施形態で異常ノズル対応画素を補間ノズルへ割り当てた例を示す図。
本発明の実施形態を、以下の順序に従って説明する。
1.装置構成の概略
2.第1実施形態
3.第2実施形態
4.変形例
1.装置構成の概略
図1は、本実施形態にかかる印刷システム1の構成例を概略的に示している。印刷システム1は、印刷装置としてのプリンター20と、プリンター20を制御するための制御装置10とを含む。制御装置10は、プリンター20を制御するためのプログラムを搭載した装置である。制御装置10には、例えば、デスクトップ型あるいはラップトップ型のパーソナルコンピューター(PC)、タブレット型端末、携帯型端末等が該当する。プリンター(printer)とは、あらかじめ定められた一つ又は複数の文字集合に属する離散的な図形文字の列を主な様式として、データのハードコピー記録を作る出力装置、である(JIS X0012−1990)。
あるいは、印刷システム1を構成する制御装置10やプリンター20等は、通信可能に接続された個別の装置であってもよいし、それらがまとまった一製品を構成していてもよい。例えば、プリンター20が、機体の一部に制御装置10を含むとしてもよい。この場合、制御装置10を機体内に含むプリンター20が、印刷システム1に該当し、印刷方法の実行主体となる。また、印刷システム1の全部あるいは一部を担うプリンター20は、スキャナーやファクシミリ等としても機能する複合機であってもよい。
制御装置10では、演算処理の中枢をなすCPU12がシステムバスを介して制御装置10全体を制御する。当該バスには、ROM13、RAM14、各種インターフェース(I/F)19等が接続され、また記憶手段として、例えばハードディスクドライブ(HDD)16が接続されている。ただし記憶手段は、半導体メモリー等であってもよい。記憶手段(HDD16)には、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラム、プリンタードライバーPD等が記憶され、これらプログラム類はCPU12によって適宜RAM14に読み出され実行される。CPU12、ROM13、RAM14をまとめて制御部11と呼ぶ。
I/F19は、プリンター20と有線あるいは無線により接続している。さらに制御装置10は、例えば液晶ディスプレーによって構成される表示部17や、例えばキーボードやマウスやタッチパッドやタッチパネル等によって構成される操作部18等を備える。
なお、制御装置10が実行するものとして以下に説明する事項(例えば図3のフローチャート等)は、それらの全てあるいは一部を、プリンター20側のリソース(プロセッサーやメモリー)を用いて所定のプログラム(ファームウェア等)に従って実現するとしてもよい。
プリンター20では、I/F25が制御装置10側のI/F19と有線あるは無線により通信可能に接続し、かつ、制御部21等がシステムバスを介して接続されている。制御部21においては、CPU22が、ROM23等に記憶されたプログラム(ファームウェア等)を適宜RAM24に読み出して所定の演算処理を実行する。制御部21は、印刷ヘッド26、ヘッド駆動部27、キャリッジ機構28、搬送機構29の各部と接続して各部を制御する。
印刷ヘッド26は、複数種類の液体(例えば、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インク、ブラック(K)インク、等)毎の不図示のカートリッジから各種インクの供給を受ける。印刷ヘッド26は、各種インクに対応して設けられた複数のノズルからインクを噴射(吐出)可能である。むろん、プリンター20が使用する液体の具体的な種類や数は上述したものに限られず、例えば、ライトシアン(Lc)、ライトマゼンダ、オレンジ、グリーン、グレー、ライトグレー、ホワイト、メタリック等のインクや、プレコート液等、種々の液体やインクを使用可能である。
キャリッジ機構28は、制御部21に制御されて、プリンター20が備える不図示のキャリッジを所定方向(主走査方向)に沿って当該主走査方向の一端側から他端側へ(及び他端側から一端側へ)移動させる。以下では、主走査方向の一端側から他端側へ向く方向を「往路方向」、主走査方向の他端側から一端端側へ向く方向を「復路方向」と呼ぶ。また、特許請求の範囲における「第2方向」を往路方向とした場合は、特許請求の範囲における「第3方向」が復路方向に該当し、逆に、「第3方向」を往路方向とした場合は、「第2方向」が復路方向に該当する。キャリッジには印刷ヘッド26が搭載され、印刷ヘッド26は、キャリッジにより往路方向および復路方向への移動を行う。印刷ヘッド26の、主走査方向に沿った前記一端側から他端への移動、あるいは前記他端側から一端側への移動を「主走査」や「パス」等とも呼ぶ。
搬送機構29は、制御部21に制御されて、不図示のローラー等によって被印刷物(図2の被印刷物P参照)を主走査方向と交差(直交)する送り方向へ搬送する。送り方向(feed direction)とは、被印刷物と印刷ヘッド26とが対するときの、被印刷物の移動に係る幾何ベクトルの向きである。送り方向は、特許請求の範囲における「第1方向」に該当する。なお本明細書において、各構成の方向や位置等について、直交、平行、等と表現した場合であっても、それらは厳密な直交、平行、のみを意味するのではなく、製品性能上許容される程度の誤差や製品製造時に生じ得る程度の誤差も含む意味である。
ヘッド駆動部27は、制御部21がI/F25を介して制御装置10から取得した印刷データ(印刷データについては後述。)に基づいて、印刷ヘッド26の各ノズルに対応して設けられた圧電素子を駆動するための駆動電圧を生成する。ヘッド駆動部27は、当該駆動電圧を印刷ヘッド26へ出力する。圧電素子は、当該駆動電圧が印加されると変形して、対応するノズルから液体を吐出させる。これにより、前記キャリッジによって移動中の印刷ヘッド26は、各ノズルから被印刷物へインク種類毎のインク(インク滴)を吐出する。吐出されたインクが被印刷物に付着し、被印刷物の表面に「ドット」が形成されることで、被印刷物に印刷データに基づく画像が再現される。従って、プリンター20は、インクジェットプリンターに該当する。インクジェットプリンター(ink jet printer)とは、非衝撃式印字装置であって、文字が用紙上にインクの粒子又は小滴の噴射によって形成されるもの、である(JIS X0012−1990)。
ドットとは、基本的には、被印刷物に着弾した状態のインクを指す。ただし、インクが被印刷物に着弾する以前の段階においても、説明の都合上、ドットという表現を用いることがある。被印刷物(print substrate)とは、印刷画像を保持する素材のことである。形状は長方形のものが一般的であるが、円形(例えばCD−ROM、DVD等の光ディスク)、三角形、四角形、多角形などがあり、少なくとも、日本工業規格「JIS P0001:1998 紙・板紙及びパルプ用語」に記載の紙・板紙の品種及び加工製品のすべてを含む。
また、ヘッド駆動部27は、インクの吐出に異常を有する異常ノズルを検出するための吐出異常検出手段27aを有している。
さらに、プリンター20は、例えば液晶ディスプレーによって構成される表示部30や、例えばボタンやタッチパネル等によって構成される操作部31等を備える。プリンター20においては、ノズルからインク滴を吐出させる手段は、前記圧電素子に限られず、発熱素子によりインクを加熱してノズルからインク滴を吐出させる手段を採用してもよい。
図2は、印刷ヘッド26の下面(被印刷物Pと相対する面)におけるノズルの配列等を例示している。印刷ヘッド26は、無彩色インクとしてのKインクを吐出するためのノズルNz(Kノズル)が送り方向に複数並んで形成されるノズル列L1と、カラー(有彩色)インクとしてのC,M,Yインクを吐出するための複数のノズルNzが送り方向に並んで形成されるノズル列L2とを有する。ノズル列L1とノズル列L2は互いに平行な状態で、主走査方向において並列している。ノズル列L1は、特許請求の範囲における「第1ノズル列」に該当し、ノズル列L2は、特許請求の範囲における「第2ノズル列」に該当する。なお図2では、符号D1は、前記往路方向を指し、符号D2は、前記復路方向を指している。
ノズル列L1,L2それぞれにおけるノズルNzの密度(ノズル数/インチ。npi。)は、例えば、プリンター20による送り方向の印刷解像度(ドット数/インチ。dpi。)に等しい。ノズル列L2は、さらに、Cインクを吐出するためのノズルNz(Cノズル)が送り方向に複数並んでなるノズル列(ノズル群CG)、Mインクを吐出するためのノズルNz(Mノズル)が送り方向に複数並んでなるノズル列(ノズル群MG)、Yインクを吐出するためのノズルNz(Yノズル)が送り方向に複数並んでなるノズル列(ノズル群YG)を含む。言い換えると、各々特定のカラーインクを吐出するノズル群CG、ノズル群MG、ノズル群YGは、それら列の接線方向において互いにずれて形成されており、全体でノズル列L2を構成する。
ノズル列L1は、ノズル群CG、ノズル群MG、ノズル群YGそれぞれと対を成す各ノズル群に区分される。ここで、“対を成す”とは、送り方向における同一範囲に収まっている関係を意味する。例えば、ノズル列L1の一部であってノズル群CGと対を成す範囲をノズル群KG1、ノズル列L1の一部であってノズル群MGと対を成す範囲をノズル群KG2、ノズル列L1の一部であってノズル群YGと対を成す範囲をノズル群KG3、と呼ぶ。ノズル群CG、ノズル群MG、ノズル群YG、ノズル群KG1、ノズル群KG2、ノズル群KG3は、それぞれ同数のノズルNzを有する。
このような印刷ヘッド26によれば、被印刷物P上で送り方向に所定幅を有する領域(バンド領域BD)を、前記対を成すノズル群によって印刷することが可能である。つまり、1つのバンド領域BDに対し、ノズル群KG1とノズル群CGの対による印刷、ノズル群KG2とノズル群MGの対による印刷、ノズル群KG3とノズル群YGの対による印刷、を行うこととで、CMYKによるカラー画像が当該1つのバンド領域BDにおいて完成する。1つのバンド領域BDの前記所定幅は、ノズル群1つ分の長さ(送り方向における長さ)に相等する。ただし、バンド領域BDに対するKインクの吐出は、ノズル群KG1,KG2,KG3の全てを用いる必要はなく、一部のノズル群のみを用いて行うとしてもよい。また、無彩色インクを吐出するためのノズル列や、有彩色インクを吐出するためのノズル列は、それぞれが1列のノズル列のみで構成されるだけでなく、例えば、平行であって且つ送り方向において所定ピッチずれた複数列のノズル列で構成されていてもよい。
2.第1実施形態
上述の構成を基にして、第1実施形態を説明する。
図3は、制御装置10がプリンタードライバーPDに従ってプリンター20に印刷を実行させる印刷制御処理をフローチャートにより示している。
ステップS100では、制御部11は、ユーザーによって任意に選択された画像データを所定の入力元から取得する。ユーザーは、表示部17等に表示されたユーザーインターフェース画面(UI画面)を視認しながら操作部18等を操作することにより、被印刷物へ印刷したい画像を表現した画像データを任意に選択することができる。画像データとは、画像を表現するデジタルデータを意味する。画像データの入力元は特に限定されず、例えば、HDD16や、制御装置10やプリンター20に外部から挿入された不図示のメモリーカード等の他、制御装置10と通信可能に接続されたあらゆる画像入力装置が該当する。
ステップS100で取得される画像データは、例えば、ビットマップ形式であり、画素毎にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)といった要素色の濃度を階調(例えば、0〜255の256階調)表現したRGBデータである。また、制御部11は、取得した画像データがこのようなRGB表色系に対応していない場合、取得した画像データを当該表色系のデータに変換する。さらに、制御部11は、画像データに対して、プリンター20の主走査方向および送り方向の印刷解像度に合わせるための解像度変換処理などを適宜実施する。
ステップS110では、制御部11は、ステップS100後の画像データを対象として色変換処理を実行する。つまり、画像データが採用する表色系を、プリンター20が印刷に使用するインク表色系(例えばCMYK)に変換する。色変換処理は、予め当該表色系の変換関係を規定した色変換テーブル(ルックアップテーブル)を参照することにより画素毎に実行する。上述したように画像データが各画素の色をRGBで階調表現する場合、画素毎のRGBの階調値がCMYK毎のインク量に変換される。このような色変換後のCMYK値は、例えば、0〜100(%)といった数値で段階的に表現され、対応する画素におけるインク量(濃度)を階調表現していると言える。以下では、このような画素毎のCMYK値で表現された画像データを「インク量データ」とも呼ぶ。
ステップS120では、制御部11は、ステップS110後の画像データ(インク量データ)にハーフトーン処理(ハーフトーニング)を施し、印刷データへ変換する。制御部11は、例えば、予め規定されたディザマスクを用いたディザリングによりハーフトーン処理を実行してもよいし、誤差拡散法によりハーフトーン処理を実行してもよい。ハーフトーン処理により、画素毎に、CMYK各色インクの吐出(ドット有り)又は非吐出(ドット無し)を決定した印刷データ(ハーフトーンデータ)が生成される。
ステップS130では、制御部11は、ステップS120で生成した印刷データ(ハーフトーンデータ)を構成する画素を、ノズルへの割り当ての所定規則に従って印刷ヘッド26に転送すべき順に並べ替える。当該並べ替えの処理により、印刷データを構成する画素が規定するドットは、その画素位置およびインク色に応じて、印刷ヘッド26内のいずれのノズルによって、何番目のパスで、パス中のどのタイミングで吐出されるかが確定される。前記割り当ての所定規則に従った並べ替え処理後の印刷データはI/F19を介して当該並べ替え後の順に従ってプリンター20側へ出力される(出力処理)。これにより、印刷データを構成する画素が実質的に印刷ヘッド26の有するいずれかのノズルに割り当てられたことになる。
プリンター20は、I/F25を介して入力した印刷データに基づいて印刷ヘッド26の主走査(パス)、各ノズルからのインクの吐出又は非吐出、および被印刷物の送りを制御し、ステップS100で取得された画像データが表現する画像を被印刷物に印刷する。
このようなステップS120,S130の処理を実行する点で、制御部11は、インクの吐出または非吐出を決定したハーフトーンデータをノズルに割り当て、当該割り当てたハーフトーンデータに応じてノズルからのインクの吐出を制御する吐出制御部、として機能すると言える。むろん、このような吐出制御部の概念には、プリンター20側の構成を含めても良い。
本実施形態では、プリンター20は、印刷ヘッド26を、ノズル群(対を成すノズル群)毎に、被印刷物の1つのバンド領域BD上を、往路方向D1または復路方向D2へ移動させて印刷を行う。つまり、1つのバンド領域BDに注目したとき、あるパスとして、あるノズル群が当該バンド領域BD上を往路方向D1または復路方向D2へ移動してインクを吐出したら、次のパスでは、当該移動とは逆方向へ他のノズル群が当該バンド領域BD上を移動してインクを吐出する。このような印刷を双方向印刷と呼ぶ。また、前記割り当ての所定規則は、複数のノズル群KG1,KG2,KG3のうちの1つのノズル群(第1ノズル群。例えばノズル群KG1。)を構成するノズル(Kノズル)へハーフトーンデータを割り当てることにより第1ノズル群を構成するノズルからバンド領域BDへインク(Kインク)を吐出させる場合に、第1ノズル群にインクの吐出に異常を有する異常ノズルが含まれていれば、異常ノズルへ割り当てるハーフトーンデータを、第1ノズル群以外のノズル群(ノズル群KG2,KG3)であってバンド領域BD上を移動するときの方向が第1ノズル群と同じであるノズル群に含まれるノズルに割り当てる、というルールを少なくとも含んでいる。
先ず、異常ノズルとは、前記駆動電圧の印加による吐出動作を行ったにもかかわらずインク滴を正常に吐出できない(吐出異常がある)ノズルの総称である。吐出異常が発生する原因としては、ノズルやノズルに連通するインクの流路内への気泡の混入、ノズル付近でのインクの乾燥・増粘(固着)、ノズル開口付近への紙粉付着、等が挙げられる。吐出異常が発生すると、その結果として、典型的にはノズルからインクが吐出されないため、被印刷物に本来形成されるべきドットが形成されない現象(ドット抜け)が生じる。また、吐出異常の場合には、ノズルからインクが吐出されたとしても、液量が過少であったり、インクの飛行方向(弾道)がずれたりして適正に着弾しないので、やはりドット抜けが生じやすい。
本実施形態では、プリンター20の制御部21は、例えば図示しないEEPROM等にノズル情報NI(図1参照)を記憶する。ノズル情報NIは、印刷ヘッド26が有するノズル毎の吐出異常の有無が記述された情報である。ノズル情報NIは、ノズル毎の吐出異常の有無が直接あるいは間接的に判る情報であれば何でも良い。本実施形態ではノズル情報NIを生成するための工程は特に問わず、ノズルの吐出異常を判定、検出するためのあらゆる公知技術を採用可能である。例えば、プリンター20では、吐出異常検出手段27aが、特開2013‐126776号公報に開示されている手法を利用してノズル毎に吐出異常の有無を判定し、その結果をノズル情報NIとして制御部21へ出力することができる。具体的には、前記駆動電圧の印加による圧電素子の変形に伴って撓むいわゆる振動板等の残留振動の波形(周期等)を計測することにより、ノズルからインクの吐出が正常に行われたか吐出異常が在ったかを判定する。あるいは、印刷ヘッド26の各ノズルからインクを吐出させて印刷したテストパターンにおけるドット抜けの有無を人為的あるいは自動的に評価することにより、ノズル毎の吐出異常の有無を判定し、当該判定結果をノズル情報NIとして書き込むとしてもよい。
前記ステップS130において画素をノズルに割り当てる処理について詳述する。
図4は、ノズル列L1,L2を構成するノズルと、ノズルに割り当てられるハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)を構成する画素との対応関係を説明するための図である。図4の左側には、説明を簡単にするために、ノズル列L1,L2がそれぞれ12個のノズル(丸印)で構成された例を示している。ノズル列NL1,L2の一端から他端に向けてノズルを表す丸印の中に付した1〜12の番号は、ノズル番号である。図2の説明と照らし合わせると、図4に示したノズル列L1のノズル番号1〜4はノズル群KG3に、ノズル列L1のノズル番号5〜8はノズル群KG2に、ノズル列L1のノズル番号9〜12はノズル群KG1に、それぞれ対応する。また、図4に示したノズル列L2のノズル番号1〜4はノズル群YGに、ノズル列L2のノズル番号5〜8はノズル群MGに、ノズル列L2のノズル番号9〜12はノズル群CGに、それぞれ相等する。
また図4では、印刷ヘッド26のパス(1パス目、2パス目、3パス目、4パス目…)毎に印刷ヘッド26(ノズル列L1,L2)の位置(送り方向における被印刷物との相対的な位置)が変化することを示している。実際には、印刷ヘッド26が送り方向に移動するのではなく、パスが終わる度に、被印刷物が搬送機構29によって一定の送り量(バンド領域BDの前記幅分の送り量)だけ送り方向へ移動させられる。上述したように、プリンター20は双方向印刷を実行する。そのため図4では、印刷ヘッド26のパス毎の移動方向が、往路方向D1、復路方向D2のいずれであるかも併せて示している。図4の例では、奇数回目のパス(1パス目、3パス目…)が往路方向D1への移動であり、偶数回目のパス(2パス目、4パス目…)が復路方向D2への移動である。
図4の右側には、前記ステップS120で生成されたハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)の一部を、X方向(主走査方向に対応)およびY方向(送り方向に対応)に配列された複数の画素(矩形)の集合により例示している。ハーフトーンデータCHDは、画素毎にCインクの吐出又は非吐出を決定したハーフトーンデータであり、ハーフトーンデータMHDは、画素毎にMインクの吐出又は非吐出を決定したハーフトーンデータであり、ハーフトーンデータYHDは、画素毎にYインクの吐出又は非吐出を決定したハーフトーンデータであり、ハーフトーンデータKHDは、画素毎にKインクの吐出又は非吐出を決定したハーフトーンデータである。
ハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)は、X方向、Y方向それぞれの解像度が、プリンター20が採用する主走査方向、送り方向それぞれの印刷解像度に対応している。ハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)の外側に、X方向、Y方向それぞれに1,2,3…と付した数字は、ハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)における各画素の位置(X,Y座標)を示している。このようなハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)、つまりインク色毎の版は、1つの“画”として見たときは当然重なるべきものであるが、図4では理解を容易とするために、これらを離して示している。また図4の例では、画素を示す矩形内の数字は、その画素が割り当てられるノズル番号を意味する。むろん、ハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD)の画素に割り当てられるノズル番号は、ノズル列L2におけるノズル番号であり、ハーフトーンデータKHDの画素に割り当てられるノズル番号は、ノズル列L1におけるノズル番号である。
制御部11は、ステップS130において、プリンター20に対して既に設定されている印刷方法に基づいて、ハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)を構成する各画素をいずれかのノズルに割り当てる。ここで言う印刷方法とは、主走査方向と送り方向それぞれの印刷解像度、1回のパスが終わる毎の被印刷物の送り量、1つのバンド領域BDを印刷するために必要なパス数(ここでは3回)、等によって定まるプリンター20の挙動である。このような割り当ての結果が、図4のハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)内に示されている。
例えば、Y=1〜4の画素列に注目する。本実施形態において「画素列」とは、Y座標が同じ画素がX方向におけるハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)の一端から他端にかけて連なる領域を意味する。1つの画素列は、1つのラスターラインを表現する。Y=1〜4の画素列では、ハーフトーンデータKHDを構成する画素が1パス目のノズル列L1のノズル番号9〜12(ノズル群KG1)に割り当てられ、かつ、ハーフトーンデータCHDを構成する画素が1パス目のノズル列L2のノズル番号9〜12(ノズル群CG)に割り当てられる。また、当該Y=1〜4の画素列では、ハーフトーンデータMHDを構成する画素が2パス目のノズル列L2のノズル番号5〜8(ノズル群MG)に割り当てられ、ハーフトーンデータYHDを構成する画素が3パス目のノズル列L2のノズル番号1〜4(ノズル群YG)に割り当てられる。つまり、Y=1〜4の画素列は、被印刷物Pにおける最も先端側(送り方向先頭側)のバンド領域BDに印刷される画像を表現しており、計3回のパスで当該最も先端側のバンド領域BDに印刷される(1パス目でKインクおよびCインクが吐出され、2パス目でMインクが吐出され、3パス目でYインクが吐出される)。
同様に、Y=5〜8の画素列に注目すると、ハーフトーンデータKHDを構成する画素が2パス目のノズル列L1のノズル番号9〜12(ノズル群KG1)に割り当てられ、かつ、ハーフトーンデータCHDを構成する画素が2パス目のノズル列L2のノズル番号9〜12(ノズル群CG)に割り当てられる。さらにY=5〜8の画素列では、ハーフトーンデータMHDを構成する画素が3パス目のノズル列L2のノズル番号5〜8(ノズル群MG)に割り当てられ、ハーフトーンデータYHDを構成する画素が4パス目のノズル列L2のノズル番号1〜4(ノズル群YG)に割り当てられる。このようなY=5〜8の画素列は、前記最も先端側のバンド領域BDの次のバンド領域BDに印刷される画像を表現しており、計3回のパスで当該次のバンド領域BDに印刷される(2パス目でKインクおよびCインクが吐出され、3パス目でMインクが吐出され、4パス目でYインクが吐出される)。
制御部11は、当該ステップS130において、上述のノズル情報NIをプリンター20から読み込むことにより、ノズル情報NIに基づいて、吐出異常を有するノズルの有無を判定する。吐出異常を有するノズルが無いと判定すれば、制御部11は、図4に示したような各画素の各ノズルへの割り当てをそのまま採用する。一方、吐出異常を有するノズルが有ると判定した場合、制御部11は、以下に説明する処理を実行する。
一例として、制御部11は、当該ステップS130において、上述のノズル情報NIをプリンター20から読み込むことにより、ノズル情報NIに基づいて、例えばノズル列L1の10番目のノズル(図4においてグレーで示したノズル)が吐出異常を有する、つまり「異常ノズル」であることを認識したとする。以下では、異常ノズルに割り当てられた画素を、「異常ノズル対応画素」と呼ぶ。異常ノズル対応画素が被印刷物に再現されるとき、インクが吐出されるべき場合であっても実際にはドット抜けとなる。異常ノズル対応画素は、特許請求の範囲における「異常ノズルへ割り当てるハーフトーンデータ」に該当する。図4では、上述の割り当ての結果、異常ノズルであるノズル列L1の10番目のノズルに割り当てられた異常ノズル対応画素(ハーフトーンデータKHDの、Y=2,6,10,14…の各画素列の画素)を、鎖線で囲って示している。
制御部11は、当該ステップS130では、異常ノズル対応画素については、異常ノズルを含むノズル群以外のノズル群であって、あるバンド領域BD上を移動するときの方向が共通するノズル群に含まれる、位置が対応するノズルへ割り当てる(割り当てし直す)。図4の例では、ノズル列L1の10番目のノズルが異常ノズルであるため、当該異常ノズルを含むノズル群KG1と、前記移動の方向が共通するノズル群はノズル群KG3である。つまり、ノズル群KG1が、あるパスで、あるバンド領域BD上を往路方向D1へ移動した場合、次のパスでノズル群KG2が当該バンド領域BD上を復路方向D2へ移動し、さらに次のパスでノズル群KG3が当該バンド領域BD上を往路方向D1へ移動する。また、ノズル群KG1が、あるパスで、あるバンド領域BD上を復路方向D2へ移動した場合、次のパスでノズル群KG2が当該バンド領域BD上を往路方向D1へ移動し、さらに次のパスでノズル群KG3が当該バンド領域BD上を復路方向D2へ移動する。
また、前記「位置が対応するノズル」とは、ノズル群内での位置が共通するノズルという意味である。例えば、各ノズル群がJ個(図4の例ではJ=4)のノズルで構成されており、異常ノズルを含むノズル群の中でJ個のノズルのうち送り方向先頭側からK番目(Kは1以上J以下の自然数)に異常ノズルが位置するとする。この場合、前記移動の方向が共通するノズル群内の送り方向先頭側からK番目のノズルが、前記「位置が対応するノズル」である。
図5は、異常ノズル対応画素について、前記移動の方向が共通するノズル群に含まれる、位置が対応するノズルへ割り当てた結果を示している。図5は、図4と同様の表現手法で、ノズル列L1,L2を構成するノズルと、ノズルに割り当てられるハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)を構成する画素との対応関係を示している。図5は、図4と比較したとき、異常ノズル対応画素(ハーフトーンデータKHDの、Y=2,6,10,14…の各画素列の画素)のみ、割り当て先のノズルが変更されており、ノズル群KG3に含まれるノズル列L1の2番目のノズルに割り当てられている。当該ノズル列L1の2番目のノズルが、前記「位置が対応するノズル」であり、異常ノズルによるドット抜けを補間するノズル(補間ノズル)である。図5では、このような補間ノズルに斜線を施して示している。
制御部11は、ノズル情報NIを参照して異常ノズルが存在すると判定した場合は、このように異常ノズル対応画素について補間ノズルに割り当てたハーフトーンデータKHDを含むハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)に基づいて、印刷ヘッド26が備える各ノズルからのインクの吐出/非吐出を制御する。この結果、図5の例によれば、あるバンド領域BDに対してKインクを吐出するために、ノズル群KG1が当該バンド領域BD上を移動する際、異常ノズルからはKインクは吐出されず、移動方向が共通する2つ後のパスにおいて、当該異常ノズルからKインクが吐出されなかったために空白となっていた箇所に、補間ノズルによるKインクの吐出が行われる。
このように第1実施形態によれば、異常ノズルに割り当てられる予定であったハーフトーンデータは、バンド領域BD上を移動するときの方向が、異常ノズルを含むノズル群が当該バンド領域上を移動するときの方向(往路方向D1または復路方向D2)と同じである他のノズル群に含まれる補間ノズルに割り当てられる。従って、異常ノズルを含むノズル群の異常ノズル以外の各ノズルによって当該バンド領域BDへ吐出されたインクと、補間ノズルによって当該バンド領域BDへ吐出されたインクとの間に、前記移動の方向が異なることで起こり得る被印刷物上での位置ずれ(ドットの形成位置のずれ)が生じず、良好な画質が得られる。また、1つのバンド領域BDに対するKインクの吐出は、1つのノズル群によって基本的に(当該ノズル群に異常ノズルが含まれていなければ)実行される。そのため、Kインクを多用する(あるいはKインクしか使用しない)モノクロ画像やテキスト等の印刷が効率化される。特に、通常Kインクで印刷される文字や罫線等は1回のパスで印刷されるため、線のがたつき等が抑えられた美しい仕上がりとなる。
実施形態は上述の内容に限られるものではなく、種々の態様が考えられる。例えば後述するような実施形態や変形例を採用可能である。各実施形態や変形例を適宜組み合わせた構成も、本発明の開示範囲に入る。以下の実施形態や変形例の説明においては、第1実施形態と共通の事項は説明を適宜省略する。
3.第2実施形態
図6は、第2実施形態において異常ノズル対応画素を補間ノズルへ割り当てた結果を示している。図6は、図4,5と同様の表現手法で、ノズル列L1,L2を構成するノズルと、ノズルに割り当てられるハーフトーンデータ(CHD,MHD,YHD,KHD)を構成する画素との対応関係を示している。
第2実施形態では、制御部11は、ステップS130において、異常ノズル対応画素について、異常ノズルを含むノズル群以外のノズル群であって、あるバンド領域BD上を、当該異常ノズルを含むノズル群の次に移動するノズル群(つまり、送り方向側に隣接するノズル群)に含まれる、位置が対応するノズルへ割り当てる(割り当てし直す)。図6の例では、図4,5と同様に、ノズル列L1の10番目のノズルが異常ノズルである。そのため、当該異常ノズルを含むノズル群KG1に送り方向側で隣接するノズル群はノズル群KG2である。図6は、図4と比較したとき、異常ノズル対応画素(ハーフトーンデータKHDの、Y=2,6,10,14…の各画素列の画素)のみ、割り当て先のノズルが変更されており、ノズル群KG2に含まれるノズル列L1の6番目のノズルに割り当てられている。つまり第2実施形態では、当該ノズル列L1の6番目のノズルが、異常ノズルによるドット抜けを補間する補間ノズルである。図6では、このような補間ノズルに斜線を施して示している。
このような図6の例によれば、あるバンド領域BDに対してKインクを吐出するために、ノズル群KG1が当該バンド領域BD上を移動する際、異常ノズルからはKインクは吐出されず、1つ後のパスにおいて、当該異常ノズルからKインクが吐出されなかったために空白となっていた箇所に、補間ノズルによるKインクの吐出が行われる。
第2実施形態によれば、被印刷物の送り量の誤差に起因する画質劣化を抑制する効果が高いと言える。つまり、搬送機構29は、印刷ヘッド26のパスが1回終わる度に、被印刷物を送り方向へ一定量搬送するが、現実には、この送り量には毎回若干の誤差が含まれ得る。これは、パスを繰り返すほど、毎回の送り量の誤差が加算されていくことを意味する。そのため、第2実施形態は、異常ノズルに割り当てられる予定であったハーフトーンデータを、送り方向側に隣接するノズル群に含まれる補間ノズルに割り当てるとした。かかる構成とすることで、異常ノズルを含むノズル群の異常ノズル以外の各ノズルによってバンド領域BDへ吐出されたインクと、補間ノズルによって当該バンド領域BDへ吐出されたインクとの間に生じる、前記送り量の誤差に起因する被印刷物上での位置ずれを、極力抑えることができる。
4.変形例
これまで説明した第1実施形態や第2実施形態のように、異常ノズルに対応して補間ノズルを設定する場合に、その補間ノズルも異常ノズルであることがある。このような場合、実質的に補間ノズルを設定できない。そこで、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせるとしてもよい。
つまり、制御部11は、あるノズル群内に異常ノズルが含まれる場合(図4〜6に例示するように、ノズル列L1の10番目のノズルが異常ノズルである場合)、当該ノズル群(ノズル群KG1)に送り方向側で隣接するノズル群(ノズル群KG2)を対象として、補間ノズルを設定することを試みる(第2実施形態)。そして、当該隣接するノズル群における、前記異常ノズルと位置が対応するノズルが異常ノズルでなければ、当該位置が対応するノズルを前記異常ノズルのための補間ノズルとする。
一方、当該隣接するノズル群(ノズル群KG2)における、前記異常ノズルと位置が対応するノズルも異常ノズルであれば(図4〜6の例おいて、仮に、ノズル列L1の6番目のノズルも異常ノズルである場合)、制御部11は、さらに送り方向側に在る別のノズル群(ノズル群KG3)を対象として、補間ノズルを設定することを試みる(第1実施形態)。そして、当該別のノズル群における、前記異常ノズルと位置が対応するノズルが異常ノズルでなければ、当該位置が対応するノズルを前記異常ノズル(この場合、ノズル群KG1に含まれる異常ノズルおよびノズル群KG2に含まれる異常ノズル)のための補間ノズルとする。このような第1実施形態と第2実施形態の組み合わせによれば、第1実施形態と第2実施形態のいずれかを単独で実行する場合よりも、補間ノズルの設定に成功する可能性が高まる。
1…印刷システム、10…制御装置、11…制御部、12…CPU、13…ROM、14…RAM、16…HDD、17…表示部、18…操作部、19…I/F、20…プリンター、21…制御部、22…CPU、23…ROM、24…RAM、25…I/F、26…印刷ヘッド、27…ヘッド駆動部、27a…吐出異常検出手段、28…キャリッジ機構、29…搬送機構、30…表示部、31…操作部、P…被印刷物、CHD,MHD,YHD,KHD…ハーフトーンデータ、D1…往路方向、D2…復路方向、L1,L2…ノズル列、NI…ノズル情報、Nz…ノズル、PD…プリンタードライバー

Claims (5)

  1. 被印刷物を第1方向へ搬送し、共通のインクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドに、前記第1方向と交差する第2方向への移動および前記第2方向の逆の第3方向への移動をさせ、当該移動中に前記ノズルから前記被印刷物へインクを吐出させて印刷を行う印刷装置であって、
    前記インクの吐出または非吐出を決定したハーフトーンデータを前記ノズルに割り当て、当該割り当てたハーフトーンデータに応じて前記ノズルからのインクの吐出を制御する吐出制御部を備え、
    前記印刷ヘッドは、前記ノズル列を前記第1方向に並ぶ所定数のノズルで構成される複数のノズル群に区分したときのノズル群毎に、前記被印刷物の前記第1方向に所定の幅を有するバンド領域上を、前記第2方向または前記第3方向へ移動し、
    前記吐出制御部は、前記複数のノズル群のうちの第1ノズル群を構成する前記ノズルへ前記ハーフトーンデータを割り当てることにより前記第1ノズル群を構成する前記ノズルから前記バンド領域へ前記インクを吐出させる場合に、前記第1ノズル群に前記インクの吐出に異常を有する異常ノズルが含まれていれば、前記異常ノズルへ割り当てる前記ハーフトーンデータを、前記第1ノズル群以外の前記ノズル群であって前記バンド領域上を移動するときの方向が前記第1ノズル群と同じであるノズル群に含まれる前記ノズルに割り当てる、ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記印刷ヘッドは、前記ノズル列としての第1ノズル列と、前記第1ノズル列と前記第1方向と交差する方向において並列する第2ノズル列とを有し、
    前記第1ノズル列はブラックインクを吐出するための複数のノズルからなり、
    前記第2ノズル列は、前記第1ノズル列を構成する前記複数のノズル群の区分と同じく前記第1方向に沿って区分される複数のノズル群で構成され、
    前記第2ノズル列を構成する前記複数のノズル群は各々、特定のカラーインクを吐出するための複数のノズルからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記ノズル群の区分の数は3であることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 被印刷物を第1方向へ搬送し、共通のインクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドに、前記第1方向と交差する第2方向への移動および前記第2方向の逆の第3方向への移動をさせ、当該移動中に前記ノズルから前記被印刷物へインクを吐出させて印刷を行う印刷システムであって、
    前記インクの吐出または非吐出を決定したハーフトーンデータを前記ノズルに割り当て、当該割り当てたハーフトーンデータに応じて前記ノズルからのインクの吐出を制御する吐出制御部を備え、
    前記印刷ヘッドは、前記ノズル列を前記第1方向に並ぶ所定数のノズルで構成される複数のノズル群に区分したときのノズル群毎に、前記被印刷物の前記第1方向に所定の幅を有するバンド領域上を、前記第2方向または前記第3方向へ移動し、
    前記吐出制御部は、前記複数のノズル群のうちの第1ノズル群を構成する前記ノズルへ前記ハーフトーンデータを割り当てることにより前記第1ノズル群を構成する前記ノズルから前記バンド領域へ前記インクを吐出させる場合に、前記第1ノズル群に前記インクの吐出に異常を有する異常ノズルが含まれていれば、前記異常ノズルへ割り当てる前記ハーフトーンデータを、前記第1ノズル群以外の前記ノズル群であって前記バンド領域上を移動するときの方向が前記第1ノズル群と同じである前記ノズル群に含まれる前記ノズルに割り当てる、ことを特徴とする印刷システム。
  5. 被印刷物を第1方向へ搬送し、共通のインクを吐出するための複数のノズルが前記第1方向へ並んで形成されるノズル列を有する印刷ヘッドに、前記第1方向と交差する第2方向への移動および前記第2方向の逆の第3方向への移動をさせ、当該移動中に前記ノズルから前記被印刷物へインクを吐出させて印刷を行う印刷方法であって、
    前記インクの吐出または非吐出を決定したハーフトーンデータを前記ノズルに割り当て、当該割り当てたハーフトーンデータに応じて前記ノズルからのインクの吐出を制御する吐出制御工程を備え、
    前記印刷ヘッドは、前記ノズル列を前記第1方向に並ぶ所定数のノズルで構成される複数のノズル群に区分したときのノズル群毎に、前記被印刷物の前記第1方向に所定の幅を有するバンド領域上を、前記第2方向または前記第3方向へ移動し、
    前記吐出制御工程は、前記複数のノズル群のうちの第1ノズル群を構成する前記ノズルへ前記ハーフトーンデータを割り当てることにより前記第1ノズル群を構成する前記ノズルから前記バンド領域へ前記インクを吐出させる場合に、前記第1ノズル群に前記インクの吐出に異常を有する異常ノズルが含まれていれば、前記異常ノズルへ割り当てる前記ハーフトーンデータを、前記第1ノズル群以外の前記ノズル群であって前記バンド領域上を移動するときの方向が前記第1ノズル群と同じである前記ノズル群に含まれる前記ノズルに割り当てる、ことを特徴とする印刷方法。
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