JP2015198105A - 金属ベース回路基板および電子装置 - Google Patents

金属ベース回路基板および電子装置 Download PDF

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小宮谷 壽郎
Toshio Komiyatani
壽郎 小宮谷
杠 幸治
Koji Yuzuriha
幸治 杠
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Abstract

【課題】高い放熱性を有し、温度変化による反りの発生が効果的に防止され、電子部品の接続信頼性に優れた電子装置を提供すること、また、高い放熱性を有し、温度変化による反りの発生が効果的に防止され、電子部品の接続信頼性に優れた電子装置に好適に適用することのできる金属ベース回路基板を提供すること。
【解決手段】本発明の金属ベース回路基板は、金属基板と、前記金属基板上に設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜上に設けられた金属膜とを備えるものであって、前記金属基板は、前記絶縁膜に対向する面とは反対側の面に、長さ方向に深さが変化する部位を有する溝が設けられたものであることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属ベース回路基板および電子装置に関するものである。
従来から絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT;Insulated Gate Bipolar Transistor)およびダイオード等の半導体素子、抵抗、コンデンサ等の電子部品を回路基板上に搭載して構成したインバーター装置、パワー半導体装置が知られている。
このような装置では、発熱量の高い電子部品が搭載されているため、高い放熱性を有することが求められる。このような問題を解決するため、このような装置としては、高い放熱性を確保するために、絶縁樹脂接着層(絶縁膜)に金属板層(金属基板)が接合された構造を有するものが知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、このような構造では、絶縁膜と金属基板との線膨張係数の違いから、反りを生じ、放熱不良が生じたり、電子部品の接続不良が生じる等の問題があった。
特開2011−216619号公報
本発明の目的は、高い放熱性を有し、温度変化による反りの発生が効果的に防止され、電子部品の接続信頼性に優れた電子装置を提供すること、また、高い放熱性を有し、温度変化による反りの発生が効果的に防止され、電子部品の接続信頼性に優れた電子装置に好適に適用することのできる金属ベース回路基板を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(15)の本発明により達成される。
(1) 金属基板と、前記金属基板上に設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜上に設けられた金属膜とを備える金属ベース回路基板であって、
前記金属基板は、前記絶縁膜に対向する面とは反対側の面に、長さ方向に深さが変化する部位を有する溝が設けられたものであることを特徴とする金属ベース回路基板。
(2) 前記溝は、深さが連続的に減少する漸減部を有している上記(1)に記載の金属ベース回路基板。
(3) 前記漸減部における、前記金属基板を平面視した際の前記溝の単位長さ当たりの前記溝の深さの減少率は、10%以上550%以下である上記(2)に記載の金属ベース回路基板。
(4) 前記溝は、一方の端部が前記金属基板の側面に開放しており、かつ、他方の端部が前記金属基板の側面に開放していないものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の金属ベース回路基板。
(5) 前記溝の長さは、前記溝の延在方向についての前記金属基板の長さの20%以上80%以下である上記(4)に記載の金属ベース回路基板。
(6) 前記金属基板に複数本の前記溝が設けられており、
前記金属基板の第1の側面に開放する第1の溝と、前記金属基板の第2の側面に開放する第2の溝とを有している上記(4)または(5)に記載の金属ベース回路基板。
(7) 前記第1の溝と前記第2の溝とが交互に配置されている上記(6)に記載の金属ベース回路基板。
(8) 前記金属基板は、平面視した際の形状が平行四辺形のものであり、
前記第1の側面は、前記平行四辺形の第1の辺に存在するものであり、
前記第2の側面は、前記平行四辺形の前記第1の辺に対向する第2の辺に存在するものである上記(6)または(7)に記載の金属ベース回路基板。
(9) 前記絶縁膜は、エポキシ樹脂と、アルミナとを含む絶縁膜形成用組成物を用いて形成されたものであり、
前記絶縁膜形成用組成物中における前記アルミナの含有量が、前記絶縁膜形成用組成物の全固形分100質量部に対し、75質量部以上95質量部以下である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の金属ベース回路基板。
(10) 前記アルミナが、
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径が5.0μm以上50μm以下の第1粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.80以上1.0以下である大粒径アルミナと、
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径が1.0μm以上5.0μm未満の第2粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.50以上0.90以下である中粒径アルミナと、
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の第3粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.50以上0.90以下である小粒径アルミナとの混合物である上記(9)に記載の金属ベース回路基板。
(11) 動的粘弾性測定装置を用いて、前記絶縁膜形成用組成物を60℃から昇温速度3℃/min、周波数1Hzで溶融状態まで昇温したときに、初期は溶融粘度が減少し、最低溶融粘度に到達した後、さらに上昇するような特性を有し、かつ、前記最低溶融粘度が1×10Pa・s以上1×10Pa・s以下の範囲内である上記(9)または(10)に記載の金属ベース回路基板。
(12) 前記エポキシ樹脂は、ナフタレン環骨格を有し、かつ、グリシジル基を2つ以上有するナフタレン型エポキシ樹脂を含む上記(9)ないし(11)のいずれかに記載の金属ベース回路基板。
(13) 前記絶縁膜形成用組成物は、フェノキシ樹脂をさらに含むものである上記(9)ないし(12)のいずれかに記載の金属ベース回路基板。
(14) レーザーフラッシュ法により測定される、前記絶縁膜の厚み方向の熱伝導率が3W/(m・k)以上である上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の金属ベース回路基板。
(15) 上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の金属ベース回路基板と、
前記金属ベース回路基板上に設けられた電子部品とを備えることを特徴とする電子装置。
本発明によれば、高い放熱性を有し、温度変化による反りの発生が効果的に防止され、電子部品の接続信頼性に優れた電子装置を提供することができる。また、高い放熱性を有し、温度変化による反りの発生が効果的に防止され、電子部品の接続信頼性に優れた電子装置に好適に適用することのできる金属ベース回路基板を提供することができる。
本発明の金属ベース回路基板の好適な実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の金属ベース回路基板の他の好適な実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の金属ベース回路基板の好適な実施形態を模式的に示す底面図である。 本発明の金属ベース回路基板の他の好適な実施形態を模式的に示す底面図である。 本発明の金属ベース回路基板の他の好適な実施形態を模式的に示す底面図である。 溝の長手方向に垂直な面での断面形状の一例を示す断面図である。 溝の長手方向に垂直な面での断面形状の他の一例を示す断面図である。 溝の長手方向に垂直な面での断面形状の他の一例を示す断面図である。 本発明の電子装置の好適な実施形態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の金属ベース回路基板および電子装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
≪金属ベース回路基板≫
まず、本発明の金属ベース回路基板について説明する。
図1は、本発明の金属ベース回路基板の好適な実施形態を模式的に示す断面図(溝の長さ方向での断面図)、図2は、本発明の金属ベース回路基板の他の好適な実施形態を模式的に示す断面図(溝の長さ方向での断面図)、図3は、本発明の金属ベース回路基板の好適な実施形態を模式的に示す底面図、図4は、本発明の金属ベース回路基板の他の好適な実施形態を模式的に示す底面図、図5は、本発明の金属ベース回路基板の他の好適な実施形態を模式的に示す底面図、図6は、溝の長手方向に垂直な面での断面形状の一例を示す断面図、図7は、溝の長手方向に垂直な面での断面形状の他の一例を示す断面図、図8は、溝の長手方向に垂直な面での断面形状の他の一例を示す断面図である。
図1と図2との関係については、まず、図1に示す実施形態について説明し、図2に示す実施形態については、図1に示す実施形態との相違点について中心的に説明し、同様の事項についての説明は省略する。
また、図3と図4と図5との関係については、図3に示す実施形態、図4に示す実施形態、図5に示す実施形態の順に説明し、後に説明する実施形態では、先に説明する実施形態との相違点について中心的に説明し、同様の事項についての説明は省略する。
なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言い、左側を「左」、右側を「右」という。また、本明細書で参照する図面は、構成の一部を誇張して示したものであり、実際の寸法比率等を正確に反映したものではない。
金属ベース回路基板10は、金属基板1と、金属基板1上に設けられた絶縁膜2と、絶縁膜2上に設けられた金属膜3とを備えている。
<金属基板>
金属基板1は、絶縁膜2および金属膜3を支持する機能を有する。
金属基板1は、金属材料を含む材料で構成されたものである。金属材料は、一般に、熱伝導性に優れるため、このような金属基板1を備えることにより、金属ベース回路基板10全体としての放熱性を優れたものとすることができる。
金属基板1を構成する金属材料は、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銅等の単体金属や、これらから選択される少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。中でも、優れた熱伝導性(放熱性)、機械的強度、化学的安定性や、線膨張係数と熱伝導性とのバランス等の総合的な観点から、アルミニウムが好ましい。
金属基板1の厚さ(後に詳述する溝11が形成されていない部位の厚さ)は、特に限定されないが、100μm以上5000μm以下であるのが好ましい。
金属基板1の厚さが前記範囲内の値であると、放熱性、機械的強度の特性を特に優れたものとしつつ、金属基板1の折り曲げ等の加工性を特に優れたものとすることができる。
これに対し、金属基板1の厚さが前記下限値未満であると、放熱性、機械的強度が低下する傾向が表れる。
また、金属基板1の厚さが上記上限値を超えると、金属基板1の折り曲げ等の加工性が低下する傾向が表れる。
金属基板1は、平面視した際の形状が平行四辺形(図示の構成では長方形)のものである。前記平行四辺形は、4つの辺13として、第1の辺(長辺)13Aと、第2の辺(長辺)13Bと、第1の辺(短辺)13Cと、第2の辺(短辺)13Dとを有しており、第1の辺(長辺)13Aと第2の辺(長辺)13Bが対向する関係にあり、第1の辺(短辺)13Cと第2の辺(短辺)13Dとが対向する関係にある。
このような形状を有することにより、金属基板1の形状の安定性を特に優れたものとすることができるとともに、金属基板1、金属ベース回路基板10の生産性を特に優れたものとすることができる。
金属基板1は、前記平行四辺形の各辺13に対応する4つの側面12を有している。すなわち、第1の辺(長辺)13Aに対応する部位に第1の側面12Aを有しており、第2の辺(長辺)13Bに対応する部位に第2の側面12Bを有しており、第1の辺(短辺)13Cに対応する部位に第1の側面12Cを有しており、第2の辺(短辺)13Dに対応する部位に第2の側面12Dを有している。
金属基板1には、絶縁膜2に対向する面とは反対側の面に、溝11が設けられている。
これにより、溝11を有さない場合に比べて、金属基板1の表面積が大きいものとなるため、放熱性を優れたものとすることができる。また、溝11を有することにより、金属ベース回路基板10の温度変化による反り(線膨張係数の違いによる反り)を防止することができる。
その結果、例えば、電子装置100を製造した場合、急激な加熱/冷却の環境下においても、電子部品5と金属ベース回路基板10とを接合するろう材接合部、またはその近傍で、クラック等の不良が発生することが抑制されることになる。このように金属ベース回路基板10のヒートサイクル特性を向上させることができる。
特に、溝11は、長さ方向に深さが変化する部位(変化部)を有するものである。
これにより、金属基板1、金属ベース回路基板10の機械的強度を十分に優れたものとすることができる。より詳しく説明すると、溝11がその長さ方向に深さが変化する部位(変化部)を有することにより、急激な温度変化があった場合に、溝部11が設けられた部位と溝部11が設けられていない部位との間で、応力集中が生じるのを効果的に防止することができ、金属基板1、金属ベース回路基板10の機械的強度、耐久性を特に優れたものとすることができる。
これに対し、例えば、金属基板が溝を有していないと、金属ベース回路基板の反りを防止することができない。
また、金属基板が溝を有していても、当該溝が、長さ方向に深さが変化する部位を有するものでないと、溝部が設けられた部位と溝部が設けられていない部位との間で応力集中が生じ、金属基板、金属ベース回路基板は耐久性に劣り、不本意な変形を生じやすいものとなる。
溝11は、その長さ方向に深さが変化する部位(変化部)を有するものであればよいが、当該溝11における最大深さをDmax[μm]、最小深さをDmin[μm]としたとき、50≦Dmax−Dmin≦4550の関係を満足するのが好ましく、450≦Dmax−Dmin≦2550の関係を満足するのがより好ましい。
このような関係を満足することにより、金属基板1、金属ベース回路基板10の機械的強度を特に優れたものとしつつ、反りの発生をより効果的に防止することができる。
溝11における最大深さDmax[μm]は、100μm以上5000μm以下であるのが好ましく、500μm以上3000μm以下であるのがより好ましい。
このような関係を満足することにより、金属基板1、金属ベース回路基板10の機械的強度を特に優れたものとしつつ、反りの発生をより効果的に防止することができる。
図1に示す構成では、溝11は、前記変化部として、段階的に深さが変化する段差部116を有している。
また、図2に示す構成では、溝11は、前記変化部として深さが連続的に減少する漸減部117を有している。
このような漸減部117を有することにより、段階的に溝の深さが変化する場合(段差部を有する場合)に比べて、応力集中をさらに効果的に防止することができる。
漸減部117における、金属基板1を平面視した際の当該溝11の単位長さ当たりの当該溝11の深さの減少率は、10%以上550%以下であるのが好ましく、20%以上60%以下であるのがより好ましい。
これにより、金属基板1、金属ベース回路基板10の機械的強度を特に優れたものとしつつ、反りの発生をより効果的に防止することができる。また、小型の金属ベース回路基板に対しても本発明を好適に適用することができる。
これに対し、溝11の深さの減少率が前記下限値未満であると、本発明の効果を確実に得るためには、金属ベース回路基板10が比較的大型のものである必要があり、小型の金属ベース回路基板において十分な効果を得るのが困難となる可能性がある。
また、溝11の深さの減少率が前記上限値を超えると、金属基板1の構成材料等によっては、金属基板1、金属ベース回路基板10の機械的強度、耐久性を十分に優れたものとするのが困難になる可能性がある。
なお、本明細書において、溝11の深さの減少率とは、前述したように、金属基板1を平面視した際の当該溝11の単位長さ当たりの深さの減少率のことをいう。具体的には、例えば、金属基板1を平面視した際の漸減部117の長さが1cmであり、当該漸減部117において溝11の深さが100μmだけ浅くなった場合、当該漸減部117における深さの減少率は10%である。
また、溝11は、その長さ方向に深さが変化する部位を有するとともに、その幅方向に深さが変化する部位を有するものであるのが好ましい。
これにより、金属ベース回路基板10の機械的強度と反りの防止とをより高いレベルで両立することができる。
なお、溝11の幅方向に深さが変化する形状としては、例えば、図6に示すような曲面部を有する形状のほか、図7、図8に示す形状等が挙げられる。
図3に示す構成では、各溝11は、その両端が金属基板1の側面に開放している。
溝11の幅(開口部における幅)は、特に限定されないが、0.025mm以上5mm以下であるのが好ましく、0.05mm以上4mm以下であるのがより好ましい。
これにより、金属ベース回路基板10の機械的強度を十分に優れたものとしつつ、金属ベース回路基板10の反りをより効果的に防止することができる。
図示の構成では、複数本の溝11が設けられている。
これにより、金属基板1の表面積がより大きいものとなるため、放熱性を特に優れたものとすることができる。また、金属ベース回路基板10の反りをより効果的に防止することができる。
また、図4に示す構成では、溝11は、一方の端部(開放端114)が金属基板1の側面12に開放しており、かつ、他方の端部(非開放端)115が金属基板1の側面12に開放していないものである。
これにより、金属基板1、金属ベース回路基板10の機械的強度を特に優れたものとしつつ、反りの発生をより効果的に防止することができる。
また、金属基板に設けられた溝が、長さ方向に深さが変化しないものである場合において、溝の一方の端部が金属基板の側面に開放しており、かつ、他方の端部が金属基板の側面に開放していないものであると、応力集中が特に生じやすく、金属基板、金属ベース回路基板の耐久性が低下し、不本意な変形を生じやすくなるという問題が顕著に発生していた。これに対し、本発明では、金属基板に設けられた溝が、長さ方向に深さが変化する部位(変化部)を有するため、溝の一方の端部が金属基板の側面に開放しており、かつ、他方の端部が金属基板の側面に開放していないものであっても、応力集中を確実に防止し、前記のような効果を確実に得ることができる。すなわち、溝の一方の端部が金属基板の側面に開放しており、かつ、他方の端部が金属基板の側面に開放していないものである場合に、本発明の効果がより顕著に発揮される。
溝11の長さは、特に限定されないが、当該溝11が延在する方向の金属基板1の長さの10%以上90%以下であるのが好ましく、20%以上80%以下であるのがより好ましい。
これにより、金属ベース回路基板10の機械的強度を十分に優れたものとしつつ、金属ベース回路基板10の反りをより効果的に防止することができる。
図4に示す構成では、金属基板1の第1の側面12Aに開放する第1の溝11Aと、金属基板1の第2の側面12B(第1の側面12Aとは異なる側面)に開放する第2の溝11Bとを有している。
これにより、金属ベース回路基板10が特定の方向に変形しやすくなることをより効果的に防止することができ、金属ベース回路基板10の反りをより効果的に防止することができる。
また、図4に示す構成では、第1の溝11Aと、第2の溝11Bとが交互に配置されている。
これにより、金属ベース回路基板10が特定の方向に変形しやすくなることをさらに効果的に防止することができ、金属ベース回路基板10の反りをさらに効果的に防止することができるとともに、金属ベース回路基板10の機械的強度を特に優れたものとすることができる。特に、第1の溝11Aと、第2の溝11Bとが交互に配置されることにより、隣接する溝11の間隔を比較的大きいものとした場合でも、反りを効果的に防止することができるため、金属ベース回路基板10の機械的強度と反りの防止とをより高いレベルで両立することができる。
第1の溝11Aが開放する第1の側面12Aは、前記平行四辺形の第1の辺13Aに存在するものであり、第2の溝11Bが開放する第2の側面12Bは、前記平行四辺形の第2の辺13Bに存在するものである。
このような構成であることにより、溝11が、対向する辺13に向かって延在するものとなり、金属ベース回路基板10の機械的強度は特に優れたものとなる。また、金属基板1が有する溝11の本数が比較的少ないものであっても、金属ベース回路基板10が特定の方向に変形しやすくなることを効果的に防止することができる。
図4に示す構成では、金属基板1の第1の側面12Aに開放する第1の溝11Aと、金属基板1の第2の側面12B(第1の側面12Aとは異なる側面)に開放する第2の溝11Bとを有している。
隣り合う溝11の間隔Yは、特に限定されないが、0.2mm以上40mm以下であるのが好ましく、0.5mm以上10mm以下であるのがより好ましい。
これにより、金属基板1の放熱性を特に優れたものとし、金属ベース回路基板10の温度変化による反りをより効果的に防止することができるとともに、金属ベース回路基板10の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
図4に示す金属ベース回路基板10では、溝11は、いずれも、金属基板1を貫通する部位を有さず、全長にわたって底部を有する溝である。
溝11の深さは、特に限定されないが、100μm以上5000μm以下であるのが好ましく、500μm以上3000μm以下であるのがより好ましい。
これにより、金属ベース回路基板10の機械的強度と反りの防止とをより高いレベルで両立することができる。
上記のように、図4に示す金属ベース回路基板10では、溝11は、いずれも、金属基板1を貫通する部位を有さず、全長にわたって底部を有する溝であるが、金属基板1が有している溝11のうち少なくとも1つは、金属基板1の厚さ方向に貫通する部位を有する溝であってもよい。
また、図5に示す構成では、前記平行四辺形の短辺方向に延在する溝112(第1の溝112Aおよび第2の溝112B)と、前記平行四辺形の長辺方向に延在する溝113(第1の溝113Aおよび第2の溝113B)とを有しており、溝113の最小厚さは、溝112の最大厚さよりも厚いものとなっている。
このような構成であることにより、反りが特に生じやすい長辺方向の反りを確実に防止しつつ、短辺方向の反りも確実に防止することができる。すなわち、反りの生じやすい方向に応じて、異なる種類の溝11を使い分けることにより、金属ベース回路基板10の機械的強度と反り防止との両立を、さらに高いレベルで実現することができる。
<絶縁膜>
絶縁膜2は、絶縁性を有する膜であり、金属膜3の設けられた回路が短絡するのを防止する機能を有するとともに、金属膜3を金属基板1に接着する機能を有している。
絶縁膜2の厚さは、特に限定されないが、40μm以上300μm以下であるのが好ましい。
絶縁膜2の厚さが前記範囲内の値であると、絶縁膜2の上側からの熱を金属基板1により効果的に伝達し、金属ベース回路基板10全体としての放熱性を特に優れたものとすることができるとともに、金属基板1と絶縁膜2との熱膨張率差による熱応力の発生をより効果的に緩和することができ、さらに、絶縁膜2による絶縁性を特に優れたものとすることができる。
これに対し、絶縁膜2の厚さが前記下限値未満であると、金属基板1と絶縁膜2との熱膨張率差によっては、金属基板1と絶縁膜2との間での熱応力の発生を十分に緩和することが困難になる可能性がある。また、絶縁膜2による絶縁性を十分に優れたものとすることが困難になる可能性がある。
また、絶縁膜2の厚さが前記上限値を超えると、金属ベース回路基板10全体としての放熱性が低下する傾向が表れる。
絶縁膜2は、膜全体として絶縁性を有するものであればよいが、通常、絶縁性の高い絶縁性材料で構成されている。
絶縁膜2の構成材料としては、例えば、各種セラミックス材料、各種絶縁性樹脂材料等が挙げられるが、絶縁膜2は、以下の材料で構成されたものであるのが好ましい。
すなわち、絶縁膜2は、エポキシ樹脂(A)と、アルミナ(B)と、必要に応じてフェノキシ樹脂(C)と、硬化剤(D)と、カップリング剤(E)とを含む絶縁膜形成用組成物(エポキシ樹脂組成物)を硬化させたものであるのが好ましい。すなわち、絶縁膜2は、熱硬化した硬化樹脂を含んだCステージ状態となっているのが好ましい。
これにより、絶縁膜2の熱伝導性を向上でき、その結果、金属ベース回路基板10全体としての放熱性を特に優れたものとすることができる。
また、金属ベース回路基板10全体としての放熱性を特に優れたものとすることができることにより、金属ベース回路基板10に大電流が流れた場合等、大量の熱が発生した場合であっても、金属ベース回路基板10の温度上昇を効果的に防止することができる。このため、金属ベース回路基板10の不本意な反りの発生をより効果的に防止することができる。
また、金属ベース回路基板10の温度上昇を効果的に防止することができることから、金属ベース回路基板10や金属ベース回路基板10を備えた電子装置100の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。
以下、前述した条件を満たす絶縁膜形成用組成物(エポキシ樹脂組成物)について詳細に説明する。
エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)と、アルミナ(B)と、必要に応じてフェノキシ樹脂(C)と、硬化剤(D)と、カップリング剤(E)とを含む。
エポキシ樹脂(A)は、芳香環構造および脂環構造(脂環式の炭素環構造)の少なくともいずれか一方を有するエポキシ樹脂(A1)を含むことが好ましい。
このようなエポキシ樹脂(A1)を使用することで、ガラス転移温度を高くするとともに、絶縁膜2の熱伝導性をさらに向上させることができる。
芳香環あるいは脂肪環構造を有するエポキシ樹脂(A1)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂等のアリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用したりすることもできる。
また、ガラス転移温度をより一層高くでき、絶縁膜2のボイドの発生を抑制し、熱伝導性をより一層向上でき、かつ絶縁破壊電圧を向上できる観点から、エポキシ樹脂(A1)としては、ナフタレン型エポキシ樹脂が特に好ましい。ここで、ナフタレン型エポキシ樹脂とは、ナフタレン環骨格を有し、かつ、グリシジル基を2つ以上有するものをいう。
エポキシ樹脂組成物中におけるナフタレン型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは20質量部以上80質量部以下であり、より好ましくは40質量部以上60質量部以下である。これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
ナフタレン型エポキシ樹脂としては、例えば、以下の下記式(5)で表されるもの、下記式(6)で表されるもの、下記式(7)で表されるもの、下記式(8)で表されるもの等を用いることができる。なお、下記式(6)において、m、nはナフタレン環上の置換基の個数を示し、それぞれ独立して1以上7以下の整数を示している。また、下記式(7)においては、Meはメチル基を示し、l、m、nは1以上の整数である。ただし、l、m、nは10以下であることが好ましい。
Figure 2015198105
Figure 2015198105
Figure 2015198105
なお、上記式(6)の化合物の中でも、特に、下記式(6−1)、下記式(6−2)、下記式(6−2)で表されるものが好ましい。
Figure 2015198105
また、ナフタレン型エポキシ樹脂としては、以下の下記式(8)で表されるナフチレンエーテル型エポキシ樹脂も使用できる。
Figure 2015198105
(上記式(8)式において、nは1以上20以下の整数であり、lは1以上2以下の整数であり、Rはそれぞれ独立に水素原子、ベンジル基、アルキル基または下記式(9)で表される構造であり、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基である。)
Figure 2015198105
(上記式(9)式において、Arはそれぞれ独立にフェニレン基またはナフチレン基であり、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、mは1または2の整数である。)
上記式(8)で表されるナフチレンエーテル型エポキシ樹脂の中でも特に好ましいものとしては、例えば、下記式(10)で表されるものが挙げられる。
Figure 2015198105
(上記式(10)式において、nは1以上20以下の整数であり、好ましくは1以上10以下の整数であり、より好ましくは1以上3以下の整数である。Rはそれぞれ独立に水素原子または下記式(11)で表される構造であり、好ましくは水素原子である。)
Figure 2015198105
(上記式(11)式において、mは1または2の整数である。)
上記式(10)で表されるナフチレンエーテル型エポキシ樹脂の中でも特に好ましいものとしては、例えば、下記式(12)、下記式(13)、下記式(14)、下記式(15)、下記式(16)で表されるものが挙げられる。
Figure 2015198105
Figure 2015198105
Figure 2015198105
Figure 2015198105
Figure 2015198105
エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂(A)の含有量は、その目的に応じて適宜調整されればよく、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物の全固形分100質量部に対し、1質量部以上23質量部以下が好ましく、2質量部以上15質量部以下がより好ましい。
エポキシ樹脂(A)の含有量が前記範囲内の値であると、エポキシ樹脂組成物のハンドリング性が向上し、絶縁膜2をより容易に形成することができるとともに、絶縁膜2の強度や難燃性、熱伝導性等を特に優れたものとすることができる。
これに対し、エポキシ樹脂(A)の含有量が前記下限値未満であると、エポキシ樹脂組成物のハンドリング性が低下し、絶縁膜2の形成性(形成の容易さ)が低下する場合がある。また、エポキシ樹脂(A)の含有量が前記上限値を超えると、絶縁膜2の強度や難燃性、熱伝導性等が低下する傾向が表れる。
アルミナ(B)は、平均粒子径が異なる3成分(大粒径、中粒径、小粒径)の混合系で、大粒径成分が球状であり、中粒径成分および小粒径成分が多面体状であることが好ましい。
これにより、大粒径成分の隙間に中粒径成分が充填され、さらに中粒径成分の隙間に小粒径成分が充填されるため、アルミナの充填性が高められ、アルミナ粒子同士の接触面積をより大きくすることができる。その結果、絶縁膜2の熱伝導性をより一層向上できる。さらに、絶縁膜2のろう材耐熱性、耐屈曲性、絶縁性をより一層向上できる。
アルミナ(B)の平均粒子径の異なる3成分について、以下のような条件を満足するのが好ましい。すなわち、アルミナ(B)は、平均粒子径が5.0μm以上50μm以下、好ましくは5.0μm以上25μm以下の第1粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.80以上1.0以下、好ましくは0.85以上0.95以下である大粒径アルミナと、平均粒子径が1.0μm以上5.0μm未満の第2粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.50以上0.90以下、好ましくは0.70以上0.80以下である中粒径アルミナと、平均粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の第3粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.50以上0.90以下、好ましくは0.70以上0.80以下ある小粒径アルミナと、の混合物であることが好ましい。これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
また、このようなアルミナ(B)を含むことにより、絶縁膜2と金属基板1との密着性をさらに優れたものとすることができる。
これらの相乗効果により、金属ベース回路基板10の絶縁信頼性をより一層高めることができる。
本発明において、平均粒子径とは、特に断りのない限り、体積基準の平均粒子径のことを指す。
ここで、粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−7000を用いて、水中にアルミナを1分間超音波処理することにより分散させ、測定することができる。
エポキシ樹脂組成物中に含まれるアルミナ(B)の含有量は、当該エポキシ樹脂組成物の全固形分100質量部に対し、75質量部以上95質量部以下であり、より好ましくは80質量部以上90質量部以下である。
アルミナ(B)の含有量が前記範囲内の値であると、アルミナ粒子同士の接触面積を大きくし、絶縁膜2の熱伝導性を特に優れたものとし、金属ベース回路基板10、電子装置100の放熱性を特に優れたものとすることができ、金属ベース回路基板10、電子装置100の耐久性を特に高いものとすることができる。
また、金属ベース回路基板10、電子装置100の放熱性を特に優れたものとすることができ、電子装置100の温度上昇をより効果的に抑制することができるため、金属ベース回路基板10、電子装置100の不本意な反りの発生をより効果的に防止することができる。
これに対し、アルミナ(B)の含有量が前記下限値未満であると、アルミナ(B)の粒子径等によっては、絶縁膜2の熱伝導性が低下し、金属ベース回路基板10、電子装置100の放熱性が低下する可能性がある。
また、アルミナ(B)の含有量が前記上限値を超えると、アルミナ(B)の粒子径等によっては、絶縁膜2の柔軟性、耐屈曲性が低下する可能性がある。
また、アルミナ(B)の全体100質量部に対する第1粒径範囲に属するアルミナの含有量は、好ましくは65質量部以上85質量部以下であり、第2粒径範囲に属するアルミナの含有量は、好ましくは10質量部以上20質量部以下であり、第3粒径範囲に属するアルミナの含有量は、好ましくは5質量部以上18質量部以下である。これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
エポキシ樹脂組成物は、さらにフェノキシ樹脂(C)を含むことが好ましい。
フェノキシ樹脂(C)を含むことにより、絶縁膜2の耐屈曲性を向上させることができるため、前記のようにアルミナ(B)を高い含有率で含むものであっても、絶縁膜2のハンドリング性の低下をより効果的に抑制することができる。すなわち、アルミナ(B)を高い含有率で含むことによる効果を顕著に発揮しつつ、絶縁膜2の耐屈曲性を向上させることができる。
また、フェノキシ樹脂(C)を含むことにより、絶縁膜2の弾性率を低下させることが可能となり、その場合には金属ベース回路基板10の応力緩和力を向上させることができる。例えば、電子装置100を製造した場合、急激な加熱/冷却の環境下においても、電子部品5と金属ベース回路基板10とを接合するろう材接合部、またはその近傍で、クラック等の不良が発生することがより確実に抑制されることになる。このように金属ベース回路基板10のヒートサイクル特性をさらに向上させることができる。
また、フェノキシ樹脂(C)を含むと、粘度上昇により、プレス時の流動性が低減し、ボイド等が発生することが抑制することができる。また、絶縁膜2と金属基板1との密着性を向上できる。これらの相乗効果により、金属ベース回路基板10の絶縁信頼性をより一層高めることができる。
フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。また、これらの骨格を複数種有した構造のフェノキシ樹脂を用いることもできる。
これらの中でも、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型のフェノキシ樹脂を用いるのが好ましい。ビスフェノールA骨格とビスフェノールF骨格とを両方有するフェノキシ樹脂を用いてもよい。
フェノキシ樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、4.0×10以上8.0×10以下が好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量とは、特に断りのない限り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の値である。
フェノキシ樹脂の含有量は、例えば、エポキシ樹脂組成物の全固形分100質量部に対し、好ましくは1質量部以上15質量部以下、より好ましくは2質量部以上10質量部以下である。フェノキシ樹脂の含有量が前記範囲内の値であると、前述したような効果がより顕著に発揮される。
これに対し、フェノキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると、前述したようなフェノキシ樹脂を含むことによる効果が十分に発揮されない可能性がある。
また、フェノキシ樹脂の含有量が前記上限値を超えると、相対的に他の成分(エポキシ樹脂、アルミナ等)の含有量が低下するため、これらを含むことによる効果が十分に発揮されない可能性がある。
硬化剤(D)(硬化触媒)としては、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩;ジシアンジアミド、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタキシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソフォロンジアミン、ノルボルネンジアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等のアミン系硬化剤;2−フェニル−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾール等のイミダゾール系硬化剤;トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン、1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)エタン等の有機リン化合物;フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物;酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸や、これらの誘導体等が挙げられる。硬化剤(D)として、これらの中のから選択される1種類を単独で用いることもできるし、これらの中から2種類以上を併用したりすることもできる。
これらの中でも、接着性に優れ、かつ比較的低温で反応し、耐熱性が優れた硬化物が得られる点で、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤が好ましい。
硬化触媒の含有量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物の全固形分100質量部に対し、例えば、0.05質量部以上3.0質量部以下であるのが好ましい。
さらに、エポキシ樹脂組成物は、カップリング剤(E)を含んでもよい。カップリング剤(E)は、エポキシ樹脂(A)とアルミナ(B)との界面の濡れ性を向上させることができる。
カップリング剤(E)としては、例えば、カップリング剤として知られている各種材料を用いることができるが、具体的には、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが好ましい。
カップリング剤(E)の添加量は、特に限定されないが、アルミナ(B)100質量部に対して0.05質量部以上3質量部以下が好ましく、特に0.1質量部以上2質量部以下が好ましい。
エポキシ樹脂組成物は、例えば、酸化防止剤、レベリング剤等の各種添加剤を含むことができる。
次に、エポキシ樹脂組成物の物性について説明する。
エポキシ樹脂組成物は、以下のような粘度挙動を有することが好ましい。すなわち、動的粘弾性測定装置を用いて、当該エポキシ樹脂組成物を60℃から昇温速度3℃/min、周波数1Hzで溶融状態まで昇温したときに、初期は溶融粘度が減少し、最低溶融粘度に到達した後、さらに上昇するような特性を有し、かつ、最低溶融粘度が1×10Pa・s以上1×10Pa・s以下の範囲内であるのが好ましい。
最低溶融粘度が前記範囲内の値であることにより、エポキシ樹脂(A)とアルミナ(B)とが分離し、エポキシ樹脂(A)のみが流動してしまうことをより効果的に抑制でき、より均質な絶縁膜2を得ることができるとともに、エポキシ樹脂組成物の金属基板1への濡れ性を向上でき、絶縁膜2と金属基板1との密着性をより一層向上できる。そして、これらの相乗効果により、金属ベース回路基板10の放熱性および絶縁破壊電圧をより一層向上できる。さらに、金属ベース回路基板10のヒートサイクル特性をより一層向上させることができる。
これに対し、最低溶融粘度が前記下限値未満であると、絶縁膜2の各部位での不本意な組成のばらつき等が発生する可能性がある。
また、最低溶融粘度が前記上限値を超えると、エポキシ樹脂組成物の金属基板1への濡れ性を向上でき、絶縁膜2と金属基板1との密着性が低下する場合がある。
また、エポキシ樹脂組成物は、好ましくは最低溶融粘度に到達する温度が60℃以上100℃以下の範囲内である。
また、エポキシ樹脂組成物は、フロー率が好ましくは15%以上、より好ましくは60%未満である。
フロー率は、以下の手順で測定することができる。まず、エポキシ樹脂組成物により形成された樹脂層を有する金属箔を所定のサイズ(50mm×50mm)に裁断後5〜7枚積層し、その重量を測定する。次に、内部温度を175℃に保持した熱盤間で5分間プレスした後冷却し、流れ出た樹脂を丁寧に落として再び重量を測定する。フロー率は次式(I)により求めることができる。
フロー率(%)=(測定前重量−測定後重量)/(測定前重量−金属箔重量) (I)
このような粘度挙動を有すると、エポキシ樹脂組成物を加熱硬化して絶縁膜2を形成する際に、エポキシ樹脂組成物中に空気が侵入するのを抑制できるとともに、エポキシ樹脂組成物中に溶けている気体を十分に外部に排出できる。その結果、絶縁膜2に気泡が生じてしまうことを抑制でき、絶縁膜2から金属基板1へ確実に熱を伝えることができる。また、気泡の発生が抑制されることにより、金属ベース回路基板10の絶縁信頼性を高めることができる。また、絶縁膜2と金属基板1との密着性を向上できる。
これらの相乗効果により、金属ベース回路基板10の放熱性をより一層向上でき、その結果、金属ベース回路基板10のヒートサイクル特性をより一層向上させることができる。
このような粘度挙動を有するエポキシ樹脂組成物を実現するためには、例えば、前述したエポキシ樹脂(A)の種類や量、アルミナ(B)の種類や量、フェノキシ樹脂の種類や量を適宜調整すればよい。特に、ナフタレン型エポキシ樹脂等の流動性のよい樹脂を使うことにより、上記のような粘度特性が得られやすい。
次に、絶縁膜2の物性について説明する。
絶縁膜2は、高い熱伝導性を有する。具体的には、レーザーフラッシュ法により測定される、絶縁膜2の厚み方向の熱伝導率が3.0W/(m・k)以上であることが好ましく、5.0W/(m・k)以上であることがより好ましい。
これにより、電子部品5からの熱が、絶縁膜2を介して、金属基板1に伝達させやすくすることができる。
また、絶縁膜2のガラス転移温度は、100℃以上150℃以下であるのがこのましい。これにより、絶縁膜2の剛性を特に優れたものとすることができるとともに、絶縁膜2の反りをより効果的に低減することができ、その結果、電子部品の回路基板に対する位置ずれをより効果的に抑制することができ、電子部品5と金属ベース回路基板10との間の接続信頼性をより一層高めることができる。
絶縁膜2のガラス転移温度は、JIS C 6481に基づいて、以下のようにして計測できる。すなわち、動的粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント社製DMA/983)を用いて窒素雰囲気(200ml/分)のもと引っ張り荷重をかけて、周波数1Hz、−50℃から300℃の温度範囲を昇温速度5℃/分の条件で測定し、tanδのピーク位置よりガラス転移温度Tgを得ることができる。
また、絶縁膜2の25℃の弾性率(貯蔵弾性率)E'は、30GPa以上70GPa以下であることが好ましい。これにより、絶縁膜2の剛性が高まり、絶縁膜2の反りをより効果的に抑制することができ、その結果、電子部品5の金属ベース回路基板10に対する位置ずれを抑制でき、電子部品と回路基板との間の接続信頼性をより一層高めることができる。
なお、上記貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置を用いた測定により求めることができる。
貯蔵弾性率E'としては、絶縁膜2に引張り荷重をかけて、周波数1Hz、昇温速度5〜10℃/分で−50℃から300℃で測定した際の、25℃の貯蔵弾性率の値を採用することができる。
絶縁膜2は、各部位で均一な組成を有するものであってもよいし、組成の異なる部位を有するものであってもよい。例えば、絶縁膜2は、組成の異なる複数の層を有する積層体であってもよいし、組成が厚さ方向に傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
<金属膜>
金属膜3は、金属ベース回路基板10の回路を構成する部分である。
金属膜3は、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、錫等から構成され、2種以上含んでいてもよい。
金属膜3の厚みは、例えば、10μm以上500μm以下である。なお、絶縁膜2と金属膜3との間には、接着層等の他の層が介在していてもよい。
金属膜3は、各部位で均一な組成を有するものであってもよいし、組成の異なる部位を有するものであってもよい。例えば、金属膜3は、組成の異なる複数の層を有する積層体であってもよいし、組成が厚さ方向に傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
以上のような金属ベース回路基板10は、例えば、以下のようにして製造することができる。
はじめに、金属基板1を用意する。
ここで用意する金属基板1は、前述したような溝11を有するものであってもよい。溝11は、例えば、レーザー加工、切削、プレス成型等の機械加工やエッチング等の化学処理等により形成することができる。
また、金属基板1とし溝11が設けられていないものを用意し、後の工程で、上記のような方法により金属基板1に溝11を形成してもよい。
その後、金属基板1上に、絶縁膜形成用組成物からなるBステージ状態の樹脂層を設ける。このとき、絶縁膜形成用組成物を金属基板1に塗布することにより金属基板1上に樹脂層を形成してもよく、また、樹脂層をキャリア材料上に形成して樹脂層付きキャリア材料を作製し、この樹脂層付きキャリア材料を金属基板1に積層することにより金属基板1上に樹脂層を形成してもよい。
このとき、Bステージ状態の樹脂層の厚みは、例えば、40μm以上300μm以下である。
以下、樹脂層付きキャリア材料を作製し、この樹脂層付きキャリア材料を金属基板1に積層する方法について説明する。
まず、キャリア材料上に樹脂層を形成し、樹脂層付きキャリア材料を得る。
キャリア材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の樹脂フィルム;銅箔等の金属箔等を用いることができる。
キャリア材料の厚みは、例えば、10μm以上500μm以下である。
次いで、樹脂層付きキャリア材料の樹脂層側の面が金属基板1の表面に接するように樹脂層付きキャリア材料を金属基板1に積層する。その後、プレス等を用い樹脂層を加圧・加熱硬化させて絶縁膜2を形成する。
次いで、絶縁膜2からキャリア材料を除去し、露わになった絶縁膜2の表面に金属膜3を形成する。また、キャリア材料が金属箔の場合は、キャリア材料をそのまま金属膜3としてもよい。
その後、樹脂層を後硬化することにより、絶縁膜2を形成する。
次いで、必要に応じて、金属膜3を所定のパターンにエッチング等することにより回路を形成することにより、金属ベース回路基板10が得られる。
多層にする場合は、金属ベース回路基板10に回路形成後、さらに絶縁シートを積層し、上記同様エッチングすることにより回路形成することにより多層の金属ベース回路基板10を得ることができる。なお、上記絶縁シートとしては、電子装置100の熱伝導性をより一層向上させる観点から、前述したのと同じエポキシ樹脂組成物により形成したものが好ましい。
また、最外層にソルダーレジストを形成し、露光・現像により電子部品5が実装できるよう接続用電極部を露出させてもよい。
≪電子装置≫
次に、本発明の電子装置について説明する。
図9は、本発明の電子装置の好適な実施形態を模式的に示す断面図である。
電子装置100は、金属ベース回路基板10と、金属ベース回路基板10上に設けられた電子部品5とを備える。
本実施形態では、電子装置100は、半導体装置であり、例えば、パワー半導体装置、LED照明、インバーター装置である。このような半導体装置は、一般に、発熱量が大きく、従来、前述したような反りによる問題が特に顕著に発生していた。したがって、このような半導体装置に適用される場合に、本発明の効果がより顕著に発揮される。
ここでインバーター装置とは、直流電力から交流電力を電気的に生成する(逆変換する機能を持つ)ものである。またパワー半導体装置とは、通常の半導体素子に比べて高耐圧化、大電流化、高速・高周波化されている特徴を有し、一般的にはパワーデバイスと呼ばれ、整流ダイオード、パワートランジスタ、パワーMOSFET、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、サイリスタ、ゲートターンオフサイリスタ(GTO)、トライアック等が挙げられる。このような装置は、一般に、発熱量が大きく、従来、前述したような反りによる問題が特に顕著に発生していた。したがって、このような装置に適用される場合に、本発明の効果がより顕著に発揮される。
電子部品5は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、ダイオード等の半導体素子、抵抗、コンデンサ、等の各種発熱素子である。金属ベース回路基板10はヒートスプレッダーとして機能する。
電子部品5は、支持基材6に半田等のろう材7を介して接合されている。本発明では、前述したような反りの問題が効果的に防止されているので、電子部品の接続信頼性に優れている。
支持基材6は、電子部品5が搭載されるものである。本実施形態では、支持基材6は、リードフレーム61と、絶縁シート62とを備える。
リードフレーム61は、ダイパッド部61Aと、このダイパッド部61Aに接続されたインナーリード(図示略)と、インナーリードに接続されたアウターリードとを備える。
リードフレーム61はダイパッド部61Aで電子部品5を支持している。
ダイパッド部61Aは、半田等のろう材7を介して電子部品5に電気的に接続されている。
リードフレーム61は導電性の部材であればよいが、例えば、Cu等の金属製である。
絶縁シート62は、金属膜3をリードフレーム61から絶縁するためのものである。
絶縁シート62は、樹脂材料で構成されている。
例えば、絶縁シート62は、樹脂成分であるカルボキシル基を有する樹脂と、熱伝導性のフィラーとを含む。
カルボキシル基を有する樹脂としては、アクリル酸ブチルおよびアクリル酸エチルのいずれかまたは両方を主要原料成分とした、カルボキシル基含有ポリ(メタ)アクリル酸エステル系高分子化合物(所謂アクリルゴム)が挙げられる。
また、熱伝導性のフィラーとしては、例えば、窒化ホウ素や、アルミナ等を使用できる。
熱伝導性フィラーの含有量は、絶縁シート62全体に対して50体積%以上60体積%以下であり、樹脂成分は、40体積%以上50体積%以下であることが好ましい。
本実施形態では、絶縁シート62は、リードフレーム61のダイパッド部よりも平面形状が大きくなっており、電子部品5、支持基材6、金属膜3、絶縁膜2、金属基板1の積層方向に沿って、電子装置100を平面視した際に、ダイパッド部61Aの外周縁からはみ出している。
なお、絶縁シート62としては、電子装置100の熱伝導性をより一層向上させる観点から、前述した絶縁膜2に用いたものと同じエポキシ樹脂組成物により形成したものが好ましい。
金属膜3は、絶縁膜2と絶縁シート62との間に配置され、絶縁膜2に直接接触している。
この金属膜3は、電子部品5からの熱を、金属基板1に伝達する。金属膜3は例えば、Cu等の金属製である。金属膜3は板状の部材であり、絶縁シート62とほぼ同じ大きさとなっている。
以上のような電子装置100は、以下のようにして製造することができる。
はじめに、金属ベース回路基板10を用意する。
次に、金属膜3上に、絶縁シート62、リードフレーム61を配置する。
その後、リードフレーム61のダイパッド部と、電子部品5とをろう材7を介して接合する。
ろう材としては、例えば、半田、鉛フリー半田等を用いることができる。なお、鉛フリー半田とは、実質的に鉛を含まないか、または、鉛を含む場合でも、その含有量が極めて少ない半田(例えば、鉛の含有率が0.1質量%以下)のことを言う。
その後、封止材8により、電子部品5を封止する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前述した実施形態では、支持基材6は、リードフレーム61と、絶縁シート62とを備えていたが、これに限られるものではない。例えば、支持基材6および金属膜3の代わりに、セラミックス基板を使用してもよい。この場合には、絶縁膜2は、セラミックス基板と、金属基板1とを接着することとなる。
また、本発明においては、金属基板が、絶縁膜に対向する面とは反対側の面に、長さ方向に深さが変化する部位を有する溝(少なくとも1本の溝)が設けられたものであればよく、その他の溝をさらに有していてもよい。
また、前述した実施形態では、漸減部が溝の長さ方向の一部のみに設けられている場合について説明したが、漸減部は、溝の全長にわたって設けられたものであってもよい。
また、本発明の金属ベース回路基板、電子装置は、例えば、金属基板の絶縁膜に対向する面とは反対の面側にヒートシンク等の他の部材が設置されたものであってもよい。
100 :電子装置
10 :金属ベース回路基板
1 :金属基板
11 :溝
11A :第1の溝
11B :第2の溝
112 :溝
112A :第1の溝
112B :第2の溝
113 :溝
113A :第1の溝
113B :第2の溝
114 :開放端
115 :非開放端
116 :段差部
117 :漸減部
12 :側面
12A :第1の側面
12B :第2の側面
12C :第1の側面
12D :第2の側面
13 :辺
13A :第1の辺(長辺)
13B :第2の辺(長辺)
13C :第1の辺(短辺)
13D :第2の辺(短辺)
2 :絶縁膜
3 :金属膜
5 :電子部品
6 :支持基材
61A :ダイパッド部
61 :リードフレーム
62 :絶縁シート
7 :ろう材
8 :封止材

Claims (15)

  1. 金属基板と、前記金属基板上に設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜上に設けられた金属膜とを備える金属ベース回路基板であって、
    前記金属基板は、前記絶縁膜に対向する面とは反対側の面に、長さ方向に深さが変化する部位を有する溝が設けられたものであることを特徴とする金属ベース回路基板。
  2. 前記溝は、深さが連続的に減少する漸減部を有している請求項1に記載の金属ベース回路基板。
  3. 前記漸減部における、前記金属基板を平面視した際の前記溝の単位長さ当たりの前記溝の深さの減少率は、10%以上550%以下である請求項2に記載の金属ベース回路基板。
  4. 前記溝は、一方の端部が前記金属基板の側面に開放しており、かつ、他方の端部が前記金属基板の側面に開放していないものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金属ベース回路基板。
  5. 前記溝の長さは、前記溝の延在方向についての前記金属基板の長さの20%以上80%以下である請求項4に記載の金属ベース回路基板。
  6. 前記金属基板に複数本の前記溝が設けられており、
    前記金属基板の第1の側面に開放する第1の溝と、前記金属基板の第2の側面に開放する第2の溝とを有している請求項4または5に記載の金属ベース回路基板。
  7. 前記第1の溝と前記第2の溝とが交互に配置されている請求項6に記載の金属ベース回路基板。
  8. 前記金属基板は、平面視した際の形状が平行四辺形のものであり、
    前記第1の側面は、前記平行四辺形の第1の辺に存在するものであり、
    前記第2の側面は、前記平行四辺形の前記第1の辺に対向する第2の辺に存在するものである請求項6または7に記載の金属ベース回路基板。
  9. 前記絶縁膜は、エポキシ樹脂と、アルミナとを含む絶縁膜形成用組成物を用いて形成されたものであり、
    前記絶縁膜形成用組成物中における前記アルミナの含有量が、前記絶縁膜形成用組成物の全固形分100質量部に対し、75質量部以上95質量部以下である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の金属ベース回路基板。
  10. 前記アルミナが、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径が5.0μm以上50μm以下の第1粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.80以上1.0以下である大粒径アルミナと、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径が1.0μm以上5.0μm未満の第2粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.50以上0.90以下である中粒径アルミナと、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の第3粒径範囲に属し、かつ、円形度が0.50以上0.90以下である小粒径アルミナとの混合物である請求項9に記載の金属ベース回路基板。
  11. 動的粘弾性測定装置を用いて、前記絶縁膜形成用組成物を60℃から昇温速度3℃/min、周波数1Hzで溶融状態まで昇温したときに、初期は溶融粘度が減少し、最低溶融粘度に到達した後、さらに上昇するような特性を有し、かつ、前記最低溶融粘度が1×10Pa・s以上1×10Pa・s以下の範囲内である請求項9または10に記載の金属ベース回路基板。
  12. 前記エポキシ樹脂は、ナフタレン環骨格を有し、かつ、グリシジル基を2つ以上有するナフタレン型エポキシ樹脂を含む請求項9ないし11のいずれか1項に記載の金属ベース回路基板。
  13. 前記絶縁膜形成用組成物は、フェノキシ樹脂をさらに含むものである請求項9ないし12のいずれか1項に記載の金属ベース回路基板。
  14. レーザーフラッシュ法により測定される、前記絶縁膜の厚み方向の熱伝導率が3W/(m・k)以上である請求項1ないし13のいずれか1項に記載の金属ベース回路基板。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の金属ベース回路基板と、
    前記金属ベース回路基板上に設けられた電子部品とを備えることを特徴とする電子装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020013908A (ja) * 2018-07-18 2020-01-23 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 電子部品の実装構造

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