JP2015197350A - 検査チップ - Google Patents

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Abstract

【課題】定量精度を向上する検査チップを提供すること。【解決手段】試薬注入部131は、上方に開口する凹部であり、注入口130から注入された第一試薬18を貯留する。第一保持部132は、試薬注入部131の開口方向である上向きと交差する方向である左向きに開口する凹部となっている。第一保持部132の下方には、第二保持部133が形成されている。第二保持部133は、検査チップ2の左下部に設けられる試薬定量部134に向けて傾斜した第五壁面133Aと、第五壁面133Aの一端部に接続され、第一保持部132方向に延設された第六壁面133Bとから形成されている。第二保持部133は、試薬注入部131の開口方向と交差する方向に開口する屈曲壁面となっている。第二保持部133の下方には、第二保持部133から流入する第一試薬18を定量する試薬定量部134が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、定量部において検体又は試薬が定量される検査チップに関する。
従来、定量部において検体又は試薬が定量される検査チップが知られている。例えば特許文献1に開示の検査チップの一例であるマイクロチップでは、マイクロチップに対して、第一方向に遠心力が付与され、サンプル管内の全血サンプルが取り出される。その後、第一方向と直交する第二方向に遠心力が付与されて、全血サンプルが分離部に導入され遠心分離が行われ、血漿成分と血球成分とに分離される。次に、第一方向の遠心力が付与されて、上層の血漿成分が除去される。この際、除去された血漿成分は、第一領域に収容される。ついで、第二方向の遠心力が付与され、分離部内の血球成分液面が整えられるとともに、除去された血漿成分が第二領域に移動される。次に、第一方向と反対向きの第三方向の遠心力が付与され、第一液体試薬保持部内の液体試薬R0が液体試薬計量部に導入され、計量される。この遠心力により、第二液体試薬保持部内の液体試薬R1および第三液体試薬保持部内の液体試薬R2は、それぞれ第一液体試薬収容部、第二液体試薬収容部に移動する。また、この遠心力により、分離部内の血球成分は、血球計量部に導入され計量される。
次に、第二方向の遠心力が付与され、計量された血球成分と液体試薬R0とが第一の混合部にて混合されて混合液を得る。この遠心力により、第二液体試薬収容部内の液体試薬R2は、液体試薬計量部にて計量される。ついで、第三方向、第二方向、第一方向、第二方向の遠心力が順次付与されて、混合液の混合が十分に行われる。第一方向の遠心力の付与により、第一液体試薬収容部内の液体試薬R1は、液体試薬計量部にて計量される。また、最後の第二方向の遠心力により、計量された液体試薬R1は、第二の混合部に移動する。
次に、第一方向の遠心力が付与された後、第四方向ついで第一方向の遠心力が付与され、第一の混合部内の混合液の上澄み部分が混合液計量部に導入され、計量される。次に、第二方向の遠心力が付与されることにより、計量された混合液と液体試薬R1とが第二の混合液にて混合される。ついで、第一方向、第二方向の遠心力が順次付与されて、混合液の混合が十分に行われる。この第二方向の遠心力が付与された状態において、計量された液体試薬R2は、第三領域に位置している。次に、第三方向の遠心力が付与されて、混合液と液体試薬R2とが検出部にて混合され、さらに第二方向の遠心力が付与されて混合が十分に行われる。最後に、第三方向の遠心力が付与されて、混合液が検出部に収容され、検出部に光が照射されて、その透過光の強度が測定されるなどの光学測定が行われる。
特開2009−276083号公報
特許文献1に開示のマイクロチップでは、遠心力の方向の切替のたびに遠心力の付与が停止されると、遠心力方向の壁面に沿って保持された全血サンプル、又は液体試薬が飛散して、次に、付与される遠心力の方向以外の方向に移動する可能性がある。この場合、全血サンプル、又は液体試薬が計量部に流入しない可能性があり、計量部にて計量された全血サンプルが分離された血漿、試薬等が規定の定量量に満たない可能性、飛散した全血サンプル、又は液体試薬が計量後の全血サンプル、又は液体試薬に流入する可能性がある。従って、定量精度が低下するという問題点があった。また、遠心力が付与されながら、遠心力の方向を切り替える構成では、切替前と切替後との間の期間において、切替前の遠心力の方向と切替後の遠心力の方向とに異なる方向に遠心力が付与され、全血サンプル、又は液体試薬が計量部に流入しない可能性がある。よって、定量精度が低下するという問題点があった。
本発明の目的は、定量精度を向上する検査チップを提供することである。
本発明の一態様である検査チップは、検体又は試薬が注入される注入部と、前記検体又は前記試薬が定量される定量部と、前記注入部と前記定量部の間の流路において、前記検体又は前記試薬を保持する複数の保持部と、前記定量部の一端部である第一端部に接続され、前記定量部において定量された前記検体又は前記試薬が移動する第一案内部と、前記定量部の他端部である第二端部に接続され、前記定量部から溢れた前記検体又は前記試薬が移動する第二案内部と、を備え、前記注入部、及び前記定量部は、同じ開口方向に開口する凹部から形成され、前記複数の保持部は、前記開口方向に交差する交差方向に開口する凹部又は屈曲壁面であることを特徴とする。
上記検査チップによれば、注入部と定量部の間の流路において、検体又は試薬を保持する保持部を複数設けたので、注入部から定量部までの経路が長くなり、注入された検体又は試薬が多量でも、複数の保持部で注入された検体を保持できる。従って、検体又は試薬が定量部に入らずに、第一案内部、又は第二案内部に流入する可能性を低減できる。従って、検体又は試薬の定量精度を向上できる。
前記複数の保持部は、前記交差方向に開口する凹部である第一保持部と、前記定量部側に屈曲する前記屈曲壁面である第二保持部を備え、前記第一保持部の前記第二保持部側の第一先端部は、前記第二保持部の前記第一保持部側の第二先端部よりも前記交差方向において前記注入部に近くてもよい。
この場合には、注入部と定量部の間の流路において、検体又は試薬は、第一保持部から第二保持部へと流れる。また、第一保持部の第二保持部側の第一先端部は、第二保持部の第一保持部側の第二先端部よりも交差方向において注入部に近いので、第一保持部から流れ出た検体又は試薬は、第二保持部に流れ込み、他の部分に流れ込む可能性を低減できる。
前記検査チップは、前記第一先端部と、前記第二先端部との間から前記交差方向に開口する凹部である第三保持部を備えてもよい。
この場合には、注入部から第一保持部に検体又は試薬が流入される場合に、第一保持部から溢れ出た検体又は試薬を第三保持部で受け止めることができる。従って、注入部から第一保持部に検体又は試薬を流入する場合に、第一保持部から溢れ出た検体又は試薬が第二保持部に流れ込むことを防止できる。
前記第三保持部は、前記交差方向と反対方向に延びる第一領域と、前記開口方向と反対方向に延びる第二領域とを備えてもよい。
この場合には、第一保持部に保持された検体又は試薬が第二保持部に流入される場合、又は、第二保持部に保持された検体又は試薬が定量部に流入される場合に、第三保持部に流入した検体又は試薬は、第一領域又は第二領域に留まり、第三保持部から流出する可能性を低減できる。
前記注入部は、前記保持部との間に第一壁部を備え、前記第一保持部は、前記第二保持部側に向かう壁面である第一壁面を備え、前記注入部を形成する壁面と前記第一壁部の先端部を通る第一仮想面とに囲まれる体積を前記注入部への前記検体又は前記試薬の予め定められた注入量とした場合に、前記第一仮想面と直交する方向である流出方向に、前記先端部から延びる第一仮想線は、前記第一壁面に交差するようにしてもよい。
この場合には、注入部の第一壁部の先端部から検体又は試薬が流出開始するときの検体又は試薬は、第一仮想線方向に流出し第一保持部の第一壁面に当たるので、注入部から流出した検体又は試薬が、第二保持部や定量部にいきなり入る可能性を低減できる。
前記交差方向において、前記第一壁部は、前記第一先端部と間隔を空けて形成されてもよい。
この場合には、交差方向において、第一壁部の先端部の第一保持部側の端部は、第一壁面の前記第一壁部側の端部と間隙を空けて形成されているので、第一保持部から溢れた検体又は試薬は、隙間から第二保持部方向に流れる。従って、第一保持部から溢れた検体又は試薬が、注入部に逆流する可能性を低減できる。従って、定量量が規定値より減ることを防止でき、定量精度を向上できる。
前記検査チップは、前記第一案内部における第二保持部側の第二壁面と、前記第二案内部における前記第二端部に接続する第三壁面と、前記第一案内部における前記第二壁面と対向する第四壁面と、前記第二保持部における前記第一案内部側の壁面であって、前記第二壁面の反対側の面である第五壁面とを備え、前記交差方向と、前記第一壁面との成す鋭角であり且つ前記第一壁部側の角度である第一壁面角度は、前記交差方向と前記第五壁面との成す鋭角であり且つ前記第三保持部と反対側の角度である第五壁面角度以下であり、前記第五壁面角度は、前記第二端部と前記第四壁面の前記第二壁面に向かう先端部との接線である第二仮想線と、前記交差方向との成す鋭角であり且つ前記第四壁面側の角度である第四壁面角度より小さくてもよい。
この場合には、第一壁面角度は、第五壁面角度以下であるので、定量部への試薬の注入時に、第一保持部から流れ出た検体又は試薬が第二保持部に残らずに定量部へ流れ込むことができる。また、第五壁面角度は第四壁面角度より小さいので、第二保持部から定量部に検体又は試薬を注入する場合に、検体又は試薬が第四壁面の先端部を乗り越える可能性を低減できる。従って、検体又は試薬が定量される規定量より少なるおそれを低減し、定量精度を向上できる。
前記第二保持部は、前記第五壁面と屈曲点において接続し、前記屈曲点から前記第二先端部へ向かう第六壁面を備え、前記第一保持部を形成する壁面と前記第一先端部を通る第二仮想面とに囲まれる体積が前記予め定められた注入量である場合に、前記第二仮想面と直交する方向である流出方向に、前記第一先端部と接するように引いた第三仮想線は、前記第六壁面に交差してもよい。
この場合には、第一保持部から第二保持部に検体又は試薬を注入する場合に、検体又は試薬が、第一先端部と接するように引いた第三仮想線に沿って第二保持部の第六壁面方向に流れるので、第三保持部に流入する可能性を低減できる。
前記第三仮想線と、前記第六壁面とが成す角度の内、前記第二保持部側の角度は、鈍角であってもよい。
この場合には、第一保持部から第二保持部に検体又は試薬を注入する場合に、検体又は試薬が、第三保持部に流入する可能性を低減できる。
検査装置1及び制御装置90を含む検査システム3の構成を示す図である。 検査チップ2の正面図である。 検査チップ2の背面図である。 検査チップ2の正面の部分拡大図である。 遠心処理のフローチャートである。 遠心処理における検査チップ2の状態遷移図である。 図6の続きの検査チップ2の状態遷移図である。 図7の続きの検査チップ2の状態遷移図である。 図8の続きの検査チップ2の状態遷移図である。 変形例を示す検査チップ2の正面の部分拡大図である。
本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。尚、図1は、検査システム3を構成する検査装置1の平面及び制御装置90の内部の機能ブロックを示している。
<1.検査システム3の概略構造>
図1を参照して、検査システム3の概略構造について説明する。本実施形態の検査システム3は、液体である検体及び試薬を収容可能な検査チップ2と、検査チップ2を用いて検査を行う検査装置1とを含む。検査装置1が検査チップ2から離間した垂直軸線A1を中心として検査チップ2を回転させると、遠心力が検査チップ2に作用する。検査装置1が水平軸線A2を中心に検査チップ2を回転させると、検査チップ2に作用する遠心力の方向である遠心方向が切り替えられる。尚、本実施形態の検査システム3及び検査装置1は、特開2012−78107号公報に記載されているように周知の構造であるので、以下の説明では、検査装置1の構造の概略について説明する。
<2.検査装置1の構造>
図1を参照して、検査装置1の構造について説明する。以下の説明では、図1の上方、下方、右方、左方、紙面手前側、及び紙面奥側を、夫々、検査装置1の前方、後方、右方、左方、上方、及び下方とする。本実施形態では、垂直軸線A1の方向は検査装置1の上下方向であり、水平軸線A2の方向は、検査チップ2が垂直軸線A1を中心として回転される際の速度の方向である。なお、図1は検査装置1の上部筐体30の天板が取り除かれた状態を示す。
図1に示すように、検査装置1は、上部筐体30、下部筐体31、上板32、ターンテーブル33、角度変更機構34、及び制御装置90を備える。ターンテーブル33は、後述する上板32の上側に回転可能に設けられた円盤である。検査チップ2は、ターンテーブル33の上方に保持される。角度変更機構34は、ターンテーブル33に設けられた駆動機構である。この角度変更機構34は、水平軸線A2を中心に検査チップ2を各々回転させる。上部筐体30は、後述する上板32に固定されており、検査チップ2に対して光学測定を行う測定部7が内部に設けられている。制御装置90は、検査装置1の各種処理を制御するコントローラである。
下部筐体31の概略構造を説明する。下部筐体31は、枠部材を組み合わせた箱状のフレーム構造を有する。下部筐体31の上面には、長方形の板材である上板32が設けられている。下部筐体31の内部には、垂直軸線A1を中心にターンテーブル33を回転させる駆動機構が、次のように設けられている。
下部筐体31内の左方寄りに、ターンテーブル33を回転させるための駆動力を供給する主軸モータ35が設置されている。主軸モータ35の軸36は、上方に突出しており、プーリ37が固定されている。下部筐体31の中央部には、下部筐体31の内部から上方に延びる垂直な主軸57が設けられている。主軸57は、上板32を貫通して、下部筐体31の上側に突出している。主軸57の上端部は、ターンテーブル33の中央部に接続されている。
主軸57は、上板32の直下に設けられた図示しない支持部材により、回転自在に保持されている。支持部材の下側では、主軸57にプーリ38が固定されている。プーリ37とプーリ38とに亘って、ベルト39が掛け渡されている。主軸モータ35が軸36を回転させると、プーリ37、ベルト39、及びプーリ38を介して駆動力が主軸57に伝達される。このとき、主軸57の回転に連動して、ターンテーブル33が主軸57を中心に回転する。
下部筐体31内の右方寄りに、下部筐体31の内部において上下方向に延びる図示しないガイドレールが設けられている。図示しないT型プレートは、ガイドレールに沿って下部筐体31内において上下方向に移動可能である。
先述の主軸57は、内部が中空の筒状体である。図示しない内軸は、主軸57の内部において上下方向に移動可能な軸である。内軸の上端部は、主軸57内を貫通してラックギア43に接続されている。T型プレートの左端部には、図示しない軸受が設けられている。軸受の内部では、内軸の下端部が回転自在に保持される。
T型プレートの前方には、T型プレートを上下動させるためのステッピングモータ51が固定されている。ステッピングモータ51の軸58は後方、すなわち図1では下方側に向けて突出している。軸58の先端には、図示しない円盤状のカム板が固定されている。カム板の後側の面には、図示しない円柱状の突起が設けられている。突起の先端部は、図示しない溝部に挿入されている。突起は、溝部内を摺動可能である。ステッピングモータ51が軸58を回転させると、カム板の回転に連動して突起が上下動する。このとき、溝部に挿入されている突起に連動して、T型プレートがガイドレールに沿って上下動する。
角度変更機構34の詳細構造を説明する。角度変更機構34は、ターンテーブル33の上面に固定された一対のL型プレート60を有する。各L型プレート60は、ターンテーブル33の中心近傍に固定された基部から上方に延び、且つ、その上端部がターンテーブル33の径方向外側に向けて延びている。一対のL型プレート60の間には、内軸に固定された図示しないラックギア43が設けられている。ラックギア43は、上下方向に長い金属製の板状部材であり、両端面にギアが各々刻まれている。
各L型プレート60の延設方向の先端側では、ギア45を有する水平な支軸46が回転自在に軸支されている。支軸46は図示外の装着用ホルダを介して検査チップ2に固定されている。このため、ギア45の回転に連動して検査チップ2も支軸46を中心に回転する。ギア45とラックギア43との間には、L型プレート60により図示略の水平軸線を中心に回転自在に支持されたピニオンギア44が介在している。ピニオンギア44は、ギア45及びラックギア43に夫々噛合している。ラックギア43の上下動に連動して、ピニオンギア44、及びギア45が夫々従動回転し、ひいては検査チップ2が支軸46を中心に回転する。
本実施形態では、主軸モータ35がターンテーブル33を回転駆動するのに伴って、検査チップ2が垂直軸である主軸57を中心に回転して、検査チップ2に遠心力が作用される。検査チップ2の垂直軸線A1を中心とした回転を、公転と呼ぶ。一方、ステッピングモータ51が内軸を上下動させるのに伴って、検査チップ2が水平軸である支軸46を中心に回転して、検査チップ2に作用する遠心力の方向が相対変化する。検査チップ2の水平軸線A2を中心とした回転を、自転と呼ぶ。
T型プレートが可動範囲の最下端まで下降した状態では、ラックギア43も可動範囲の最下端まで下降する。このとき、検査チップ2は、自転角度が0度の定常状態になる。また、T型プレートが可動範囲の最上端まで上昇した状態では、ラックギア43も可動範囲の最上端まで上昇する。このとき、検査チップ2は、定常状態から水平軸線A2を中心に180度回転した状態になる。つまり、本実施形態では検査チップ2が自転可能な角度幅は、自転角度0度〜180度である。
上部筐体30の詳細構造を説明する。図1に示すように、上部筐体30は、枠部材を組み合わせた箱状のフレーム構造を有し、上板32の左部上側に設置されている。より詳細には、上部筐体30は、ターンテーブル33の回転中心にある主軸57からみて、検査チップ2が回転される範囲の外側に設けられている。
上部筐体30の内部に設けられた測定部7は、測定光を発光する光源71と、光源71から発せられた測定光を検出する光センサ72とを有する。光源71及び光センサ72は、検査チップ2の回転範囲の外側において、ターンテーブル33の前後両側に配置されている。本実施形態では、検査チップ2の公転可能範囲のうちで主軸57の左側位置が、検査チップ2に測定光が照射される測定位置である。検査チップ2が測定位置にある場合、光源71と光センサ72とを結ぶ測定光が、検査チップ2の前面及び後面に対して略垂直に交差する。
<3.制御装置90の電気的構成>
図1を参照して、制御装置90の電気的構成について説明する。制御装置90は、検査装置1の主制御を司るCPU91と、各種データを一時的に記憶するRAM92と、制御プログラムを記憶したROM93とを有する。CPU91には、ユーザが制御装置90に対する指示を入力するための操作部94と、各種データ、及びプログラムを記憶するハードディスク装置95と、各種情報を表示するディスプレイ96とが接続されている。制御装置90としては、パーソナルコンピュータを用いてもよいし、専用の制御装置を用いてもよい。
さらに、CPU91には、公転コントローラ97、自転コントローラ98、及び測定コントローラ99が接続されている。公転コントローラ97は、主軸モータ35を回転駆動させる制御信号を主軸モータ35に送信することによって、検査チップ2の公転を制御する。自転コントローラ98は、ステッピングモータ51を回転駆動させる制御信号をステッピングモータ51に送信することによって、検査チップ2の自転を制御する。測定コントローラ99は、測定部7を駆動することによって、検査チップ2の光学測定を実行する。詳細には、測定コントローラ99は、光源71の発光、及び光センサ72の光検出を実行させる制御信号を、光源71及び光センサ72に送信する。尚、CPU91が公転コントローラ97、自転コントローラ98及び測定コントローラ99を制御する。
<4.検査チップ2の構造>
図2及び図3を参照して、本実施形態に係る検査チップ2の詳細構造を説明する。以下の説明では、図2の上方、下方、左方、右方、紙面手前側、及び紙面奥側を、それぞれ、検査チップ2の上方、下方、左方、右方、前方、及び後方とする。
図2及び図3に示すように、検査チップ2は一例として前方から見た場合に、上辺部21、右辺部22、左辺部23及び下辺部24からなる正方形状であり、所定の厚みを有する透明な合成樹脂の板材20を主体とする。図2に示すように、板材20の前面201は、透明の合成樹脂の薄板から構成されたシート291によって封止されている。図3に示すように、前面201の反対側の後面202は、透明の合成樹脂の薄板から構成されたシート292によって封止されている。図2及び図3に示すように、板材20とシート291との間、及び、板材20とシート292との間には、検査チップ2に封入された液体が流動可能な液体流路25が形成されている。液体流路25は、板材20の前面201側及び後面202側に所定深さに形成された凹部であり、板材20の厚み方向である前後方向と直交する方向に延びる。シート291,292は、板材20の流路形成面を封止する。シート291,292は、図2及び図3以外では図示を省略している。
液体流路25は、検体定量流路11、試薬定量流路13,15、第一接続流路301、第二接続流路331、混合部80、及び測定部81等を含む。図2に示すように、試薬定量流路13は、前面201における左上部に設けられている。検体定量流路11は、前面201における試薬定量流路13の右側に設けられている。図3に示すように、試薬定量流路15は、後面202側における左上部に設けられている。混合部80は、前面201における右下部に設けられている。混合部80は、後述する通路117に接続されて下方に延びる、後述する流入口306より右側の流路を含む領域である。測定部81は、混合部80の下部である。
試薬定量流路13、15に共通する構成について説明する。図2及び図3に示すように、試薬定量流路13,15は、それぞれ、注入口130、試薬注入部131、連通路154、第一保持部132、第二保持部133、試薬定量部134、第一案内部138、第二案内部137、及び試薬余剰部136を含む。試薬注入部131は、検査チップ2の左上部に設けられている。試薬注入部131は、上方に開口する凹部である。注入口130は、試薬注入部131の上部から検査チップ2の上辺部21に向かって板材20を貫通する。注入口130は、第一試薬18又は第二試薬19が試薬注入部131に注入される部位である。試薬定量流路13の試薬注入部131は、試薬定量流路13の注入口130から注入された第一試薬18が貯留される部位である。試薬定量流路15の試薬注入部131は、試薬定量流路15の注入口130から注入された第二試薬19が貯留される部位である。尚、本実施形態の第二試薬19は、第一試薬18と後述する分離成分17Aとが混合された後に混合される試薬である。以下の説明では、第一試薬18、及び第二試薬19を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、試薬16という。
図2及び図3に示すように、第一保持部132は、試薬注入部131の開口方向である上向きと交差する方向である左向きに開口する凹部となっている。第一保持部132と試薬注入部131とは、左右方向に延びる連通路154を介して接続されている。第一保持部132は、左側において、連通路154の右側部分から下方向に延びる流路を備え、この流路を介して、第二保持部133と接続される。以下、「試薬注入部131の開口方向と交差する方向」とは、「上辺部21の延設方向に平行に左方向に向かう方向」をいう。第一保持部132の下方には、第二保持部133が形成されている。第一保持部132は、連通路154を形成し、縦壁面132Bと接続される上辺部21の下壁面21Aと、第一壁面132Aと、縦壁面132Bとから形成される凹部となっている。第一壁面132Aは、下壁面21Aと対向する壁面である。縦壁面132Bは、第一壁面132Aの一端部と上辺部21とを接続する壁面である。第二保持部133は、試薬注入部131の開口方向と交差する方向に開口する屈曲壁面となっている。具体的には、第二保持部133は、検査チップ2の左下部に設けられる試薬定量部134に向けて傾斜した第五壁面133Aと、第五壁面133Aの一端部に接続され、第一保持部132方向に延設された第六壁面133Bとから形成されている。本実施形態では、第二保持部133は、第五壁面133Aが第六壁面133Bとの屈曲点133Gから左下方向に向かって延び、第六壁面133Bが第五壁面133Aとの屈曲点133Gから右上方向に向かって延びることによって形成された屈曲壁面である。第一保持部132の第一壁面132Aは、縦壁面132Bとの接続部から、左下方向に向かって延びる。よって、第一壁面132Aの左下方向の第一先端部132Cは、開口方向において、第一壁面132Aと縦壁面132Bとの接続部よりも第二保持部133側に位置する。また、第一保持部132と第二保持部133とが流路の形成方向において隣接している。
試薬注入部131と第一保持部132との間には、第一壁部27が設けられている。この第一壁部27は、左辺部23から上辺部21に向けて右斜め上方に延び、試薬注入部131を形成する。第二保持部133の下方には、試薬定量部134が設けられている。試薬定量部134は、試薬16が定量される部位であり、左下方に凹む凹部である。
試薬定量部134は、第一案内部138及び第一接続流路301を介して混合部80と接続されており、第二案内部137を介して試薬余剰部136と接続されている。試薬定量部134の混合部80側の端部を第一端部141という。試薬定量部134の混合部80とは反対側の端部を第二端部142という。第一端部141と第二端部142とを結ぶ面は、試薬定量面146である。試薬定量面146は、試薬16が試薬定量部134において定量される場合における試薬16の上面の位置となる仮想的な面である。従って、試薬定量面146より下方の液体流路25の容量が試薬定量部134における定量量である。
試薬定量部134の上部から、第一案内部138が右斜め上方に延びる。すなわち、第一案内部138は第一端部141から第一接続流路301に向けて延びる。第一案内部138は、試薬定量部134で定量された第一試薬18が移動する流路である。第一案内部138は第一端部141に接続され屈曲した第四壁面145と、第四壁面145に対向し、且つ、第二保持部133側の壁面である第二壁面149とから形成される。
試薬定量部134の上部から、第二案内部137が左斜め下方に延びる。すなわち、第二案内部137は第二端部142から試薬余剰部136に向けて延びる。第二案内部137は、試薬定量部134から溢れた試薬16が移動する流路である。試薬定量部134の左下方には、試薬余剰部136が設けられている。試薬余剰部136は、第二案内部137を移動した試薬16が収容される部位であり、第二案内部137の下端部から下方向及び右方向に設けられた凹部である。第二案内部137においては、試薬定量部134Aの第二端部142から第三壁面144が試薬余剰部136方向に延設されている。試薬定量部134Aから溢れた試薬16は第三壁面144上を流れて試薬余剰部136に流入する。
第一接続流路301について説明する。以下の説明では、試薬定量流路13の試薬定量部134を試薬定量部134Aといい、試薬定量流路15の試薬定量部134を試薬定量部134Bという。第一接続流路301は、前面201に形成され、第一案内部138と混合部80とを接続する流路である。第一接続流路301は、第一案内部138の第四壁面145の先端部310から右斜め下方に延び、下端部からさらに右方に延びる。第一接続流路301は、第七壁面302と第八壁面303とによって形成されている。第七壁面302は、第一案内部138の第四壁面145の先端部310から後述する流入口306を形成する右端部313まで延びる。第八壁面303は、第七壁面302と対向して混合部80側に延びる壁面である。第一接続流路301は、試薬受け部305を備え、流入口306に接続する。
試薬受け部305は、第一接続流路301の下辺部24側に設けられ、流入口306に接続する。流入口306は、第七壁面302の右端部313と、右端部313の上方に位置する第八壁面303の右端部314とによって形成されている。流入口306は、混合部80の左側に位置し、混合部80に試薬16を流入させる部位である。
試薬受け部305の左側には、合流孔部351が設けられている。合流孔部351は、板材20を前後方向に貫通し、第一接続流路301に第二接続流路331を合流させる孔部である。
第二接続流路331について説明する。図3に示すように、第二接続流路331は、後面202に形成され、試薬定量部134Bから合流孔部351側に延び、試薬定量部134Bと合流孔部351とを接続する流路である。第二接続流路331は、2つの試薬受け部341,342を備えている。試薬受け部341,342は、試薬定量部134Bにおいて定量された第二試薬19を受ける部位である。第二接続流路331は、試薬定量部134Bから右斜め上方に延びて試薬受け部341に繋がり、試薬受け部341から左斜め下方に延びて試薬受け部342に繋がる。試薬受け部342の右端部は、合流孔部351に接続されており、前面201側の第一接続流路301に繋がる。
検体定量流路11について説明する。図2に示すように、検体定量流路11は、注入口110、検体注入部111、第一検体保持部112、検体案内部113、分離部124、通路125、通路127、検体余剰部126、第二検体保持部123、検体定量部114、通路115、通路117、及び第二余剰部116を含む。検体注入部111は、試薬定量流路13の第一保持部132の右側に設けられている。検体注入部111は、上方に開口する凹部である。注入口110は、検体注入部111の上部から検査チップ2の上辺部21に向かって板材20を貫通する。注入口110は、検体17が検体注入部111に注入される部位である。検体注入部111は、注入口110から注入された検体17が貯留される部位である。本実施形態の検体17は、例えば、血液、血漿、血球、骨髄、尿、膣組織、上皮組織、腫瘍、精液、唾液、又は食料品などの成分を含む液体である。第一検体保持部112と、検体注入部111とは、左右方向に延びる連通路を介して接続されている。第一検体保持部112は、検体注入部111方向に開口する凹部である。第一検体保持部112の下端部は、流路が狭く形成された通路である検体案内部113に繋がっている。
検体案内部113の下方には、分離部124が設けられている。検体案内部113は、分離部124に検体17を案内する。分離部124は検体17に含まれる成分が分離される部位である。分離部124は、遠心力の作用によって、検体17を比重の小さい成分と比重の大きい成分とに遠心分離する。以下の説明では、分離部124において分離された検体17の比重の小さい成分を分離成分17Aといい、比重の大きい成分を残留成分17Bという。
分離部124の右側面における上下方向中央部から連結流路120が右斜め上方に延設され、連結流路120の上端部は成分保持部121の上端部に接続されている。成分保持部121は分離部124において分離された残留成分17Bの少なくとも一部を保持する貯溜部である。すなわち、成分保持部121に分離前の検体17、または、分離成分17Aが流入してもよい。
分離部124の上部から、通路125が左斜め下方に延び、通路127が右斜め上方に延びている。通路125は、分離部124の左下方に設けられた検体余剰部126まで延びている。検体余剰部126は、分離部124から溢れ出た検体17が貯留される部位である。
通路127は、第二検体保持部123に繋がっている。第二検体保持部123の下方には、検体定量部114が設けられている。検体定量部114は、分離成分17Aを定量する部位であり、上側に開口する凹部である。
検体定量部114は、通路117を介して混合部80と接続されており、通路115を介して第二余剰部116に接続されている。検体定量部114の混合部80側の端部を第一検体定量部端部118という。検体定量部114の混合部80とは反対側の端部を第二検体定量部端部119という。第一検体定量部端部118と第二検体定量部端部119とを結ぶ面は、検体定量面129である。検体定量面129は、分離成分17Aが検体定量部114において定量される場合における分離成分17Aの上面の位置となる仮想的な面である。従って、検体定量面129より下方の液体流路25の容量が検体定量部114における定量量である。検体定量部114の検体定量面129より下方においては、上側よりも浅く形成されている。
第二余剰部116は、検体定量部114から溢れ出た分離成分17Aが貯留される部位である。
混合部80は、通路117を介して検体定量部114と繋がっている。混合部80は、第一接続流路301を介して試薬定量部134Aに繋がっている。混合部80は、第二接続流路331を介して、試薬定量部134Bに繋がっている。混合部80においては、検体定量部114において定量された分離成分17A、試薬定量部134Aにおいて定量された第一試薬18、及び試薬定量部134Bにおいて定量された第二試薬19が混合される。後述する光学測定が行われる際には、混合部80の下部を形成する測定部81に測定光が透過される。
次に、図2及び図4を参照して、検査チップ2の構成の第一保持部132、第二保持部133、及び試薬定量部134Aの構造の詳細について説明する。第一保持部132の第一壁面132Aは、第二保持部133側の端部である第一先端部132Cを有する。また、第二保持部133の第六壁面133Bは、第一保持部132側の端部である第二先端部133Cを有する。第一先端部132Cは、第二先端部133Cよりも交差方向において、試薬注入部131に近い位置に設けられている。従って、試薬注入部131と試薬定量部134Aの間の流路において、第一試薬18は、第一保持部132から第二保持部133へと流れる。また、第一先端部132Cは、第二先端部133Cよりも交差方向において試薬注入部131に近いので、第一保持部132から流れ出た第一試薬18は、第二保持部133に流れ込み、他の部分に流れ込む可能性を低減できる。
検査チップ2の前面201においては、第一先端部132Cと、第二先端部133Cとの間から交差方向に開口する凹部である第三保持部160が設けられている。試薬注入部131から第一保持部132へ第一試薬18が注入される場合に、第一保持部132から溢れ出た第一試薬18が第三保持部160に流入し保持される。特に、後述する予め定められた注入量の体積V1より試薬注入部131への注入量が多い場合、第一保持部132において、全量を保持できず、第一保持部132から溢れる。この場合、第三保持部160に溢れた第一試薬18が流入することにより、多量の第一試薬が、試薬定量部134において定量されずに流出することを低減できる。また、第三保持部160は、交差方向と反対方向に延びる第一領域161と、試薬注入部131の開口方向である上側と反対方向に延びる第二領域162とを備えている。従って、第三保持部160に流入した第一試薬18は、交差方向と反対方向である右方向に遠心力が付与された場合には、第一領域161に留まる。また、第三保持部160に流入した第一試薬18は、試薬注入部131の開口方向である上側と反対方向である下方向に遠心力が付与された場合には、第二領域162に留まる。従って、第三保持部160に流入した第一試薬18が第三保持部160から流出する可能性を低減できる。
また、図4に示すように、試薬注入部131を形成する壁面27A及び壁面27Bと、第一壁部27の先端部27Cを通る第一仮想面170とに囲まれる体積V1が図2に示すように試薬注入部131に注入された予め定められた注入量である体積V2と同量である。第一仮想面170と直交する方向である第一試薬18の流出開始時の流出方向に先端部27Cから延びる第一仮想線171は、第一保持部132の第一壁面132Aと交差する。壁面27A及び壁面27Bは、第一壁部27の試薬注入部131側の壁面である。壁面27Aは、壁面27Bとの接続部分から右上方向に先端部27Cまで延びる。壁面27Bは、壁面27Aとの接続部分から左上方向に延びる。先端部27Cは、第一仮想面170の延びる方向における先端である。尚、予め定められた注入量である体積V1は、一例として、使用者がピペットを用いて予め定められた体積V1を注入口130から試薬注入部131に注入することで決まる。また、試薬注入部131に予め定められた注入量である体積V1を示す線やマークが形成されていてもよい。従って、先端部27Cから第一試薬18が流出開始するときの第一試薬18は、第一仮想線171の方向に流出し、第一壁面132Aに当たる。従って、試薬注入部131から流出した第一試薬18が、第二保持部133、または試薬定量部134Aに第一保持部132を介さずに流出する可能性を低減できる。
図4に示すように、交差方向において、第一壁部27は、第一壁面132Aの第一壁部27側の第一先端部132Cと間隔L1を空けて形成される。すなわち、第一壁部27の最も右側の端部27Dは、第一先端部132Cと間隔L1を空けて形成される。従って、交差方向において、端部27Dは、第一壁面132Aの第一壁部27側の第一先端部132Cと間隙L1を空けて形成されているので、第一保持部132から溢れた第一試薬18は、間隙L1から第二保持部133方向に流れる。従って、第一保持部132から溢れた第一試薬18が、試薬注入部131に逆流する可能性を低減できる。従って、定量量が規定値より減ることを防止でき、定量精度を向上できる。
図4に示すように、交差方向と、第一保持部132の第一壁面132Aとの成す、第一壁部27側の角度が第一壁面角度θ1である。第一壁面角度θ1は、鋭角である。交差方向と第五壁面133Aとの成す、第三保持部160と反対側の角度が第五壁面角度θ2である。第五壁面角度θ2は、鋭角である。第一壁面角度θ1が第五壁面角度θ2以下になるように、第一壁面132A及び第五壁面133Aが形成されている。また、第二仮想線172と、交差方向との成す、第四壁面145側の角度が第四壁面角度θ3である。第四壁面角度θ3は、鋭角である。第二仮想線172は、試薬定量部134Aの第二端部142と第一案内部138の第四壁面145の第二壁面149に向かう先端部310との接線である。第五壁面角度θ2は、第四壁面角度θ3より小さくなるように第五壁面133A及び第四壁面145が形成されている。従って、第一壁面角度θ1は、第五壁面角度θ2以下であるので、試薬定量部134Aへの第一試薬18の注入時において、第一保持部132から流れ出た第一試薬18は、第二保持部133に残らずに試薬定量部134Aへ流入することができる。また、第五壁面角度θ2は第四壁面角度θ3より小さいので、第二保持部133から試薬定量部134Aに第一試薬18が注入される場合に、第一試薬18が第四壁面145の先端部310を乗り越える可能性を低減できる。従って、第一試薬18が定量される規定量より少なるおそれを低減し、定量精度を向上できる。
図4に示すように、第二保持部133は、屈曲点133Gから第二先端部133Cへ向かう第六壁面133Bを備える。第一保持部132を形成する第一壁面132Aと縦壁面132Bと、第一先端部132Cを通る第二仮想面132Dとに囲まれる体積が体積V2である。体積V2が試薬注入部131への予め定められた注入量の体積V1と同量である場合に、第二仮想面132Dと直交する方向である流出方向に、第一先端部132Cと接するように引かれた第三仮想線173は、第六壁面133Bに交差する。従って、第一保持部132から第二保持部133に第一試薬18が注入される場合に、第三仮想線173に沿って第一試薬18が第二保持部133の第六壁面133B方向に流れるので、第一試薬18が、第三保持部160に流入する可能性を低減できる。
第三仮想線173と、第六壁面133Bとが成す角度の内、第二保持部133側の角度θ4は、鈍角となるように、第一保持部132の第一壁面132A及び第二保持部133の第六壁面133Bが形成されている。従って、第一保持部132から第二保持部133に第一試薬18が注入される場合に、第一試薬18が、第三保持部160に流入して、下流の試薬定量部134における定量時に第一試薬18が不足する可能性を低減できる。
<5.検査チップ2のその他構造>
図1に示すように、L型プレート60から延びる支軸46は、図示外の装着用ホルダを介して板材20の後面中央に垂直に連結される。支軸46の回転に伴って、検査チップ2が支軸46を中心に自転する。検査チップ2は図2及び図3に示す定常状態である場合、上辺部21及び下辺部24が重力Gの方向と直交し、右辺部22及び左辺部23が重力Gの方向と平行、且つ、左辺部23が右辺部22よりも主軸57側に配置される。定常状態の検査チップ2が測定位置に配置されている状態において、光源71と光センサ72とを結ぶ測定光を測定部81に通過させることで、検査装置1は光学測定による検査を行う。
<6.検査方法の一例>
検査装置1及び検査チップ2を用いた検査方法について説明する。図2に示すように、注入口110から検体17が注入され、検体注入部111に配置される。試薬定量流路13の注入口130から第一試薬18が注入され、試薬定量流路13の試薬注入部131に配置される。図3に示すように、試薬定量流路15の注入口130から第二試薬19が注入され、試薬定量流路15の試薬注入部131に配置される。第一試薬18、第二試薬19、及び検体17の配置方法は限定されない。例えば、シート291,292における検体注入部111及び試薬注入部131に対応する位置に穴が開いており、ユーザが穴から、検体17、第一試薬18、及び第二試薬19を注入し、さらにシールをして封止してもよい。また、予め、第一試薬18と第二試薬19とが、試薬定量流路13,15のそれぞれの試薬注入部131に配置されて、シート291,292によって封止されていてもよい。この場合、シート291における検体定量流路11の検体注入部111に対応する位置に穴が開いており、ユーザが穴から検体17を注入し、さらにシールをして封止してもよい。また、第一試薬18の予め定められた注入量である体積V1は、一例として、使用者がピペットを用いて予め定められた体積V1を試薬注入部131に注入することで決まる。第二試薬19及び検体17の注入量についても、一例として、使用者がピペットを用いて予め定められた体積を試薬注入部131及び検体注入部111に注入することで決まる。
ユーザは検査チップ2を図示外の装着用ホルダに取り付けて、操作部94から処理開始のコマンドを入力する。これによって、CPU91は、ROM93に記憶されている制御プログラムに基づいて、図5に示す遠心処理を実行する。尚、検査装置1は二つの検査チップ2を同時に検査可能であるが、以下では説明の便宜のため、一つの検査チップ2を検査する手順を説明する。以下の説明では、図2及び図3に示す検査チップ2の定常状態を自転角度0度といい、定常状態から90度反時計回りに回転した状態を自転角度90度という。尚、以下の説明においてCPU91が検査チップ2を自転角度0度から90度に回転させる場合、検査チップ2は、前方から見て反時計回りに回転する。また、CPU91が検査チップ2を自転角度90度から0度に回転させる場合、検査チップ2は、前方から見て時計回りに回転する。
図5に示すように、CPU91は、HDD95に予め記憶されているモータの駆動情報を読み込み、公転コントローラ97に主軸モータ35の駆動情報をセットし、自転コントローラ98にステッピングモータ51の駆動情報をセットする(S1)。このとき、検査チップ2は図2及び図3に示すように、定常状態であり自転角度0度である。次いで、図1に示すCPU91が公転コントローラ97を制御し、主軸モータ35の駆動を開始する(S2)。この結果、自転角度が0度の検査チップ2が公転する。主軸モータ35は、公転コントローラ97の指示に基づき、ターンテーブル33の回転速度を速度Vに上げる。速度Vは、例えば3000rpmである。この速度Vでターンテーブル33が回転されると、検査チップ2に、数百Gほどの遠心力Xが作用する。CPU91は主軸モータ35の回転速度を速度Vに保持する(S3)。図6(A)に示すように、左辺部23から右辺部22に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって試薬16は、試薬注入部131から第一保持部132に移動する。また、検体17は、検体注入部111から第一検体保持部112に移動する。尚、以下の説明では、ターンテーブル33の回転速度は速度Vで一定であるとするが、速度Vの値が遠心処理の途中で変更されてもよい。
次いで、CPU91は自転コントローラ98を制御してステッピングモータ51を駆動制御し、図6(C)に示すように、自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S4)。図6(C)は、自転角度90度まで検査チップ2が自転された状態を示し、図6(B)は、自転角度0度から自転90度まで検査チップ2が自転される間の中間の状態を示す。図6(C)に示す状態では、自転90度まで検査チップ2が自転され、上辺部21から下辺部24に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、試薬16は、第一保持部132から、屈曲壁面である第二保持部133を介して試薬定量部134に流れる。試薬定量部134において余った試薬16は、第二案内部137を介して試薬余剰部136に流れる。遠心力Xは試薬定量面146に垂直な方向に作用する。これによって、試薬定量部134の容量分の試薬16が定量される。また、検体17は、第一検体保持部112から、検体案内部113を介して分離部124に流れる。分離部124において余った検体17は、通路125を介して検体余剰部126に流れる。このため、分離部124の容量分の検体17が分離部124に残る。分離部124の容量は、図2に示す分離部124における通路125側の端部147から、右方向に延びる仮想面148より下方の液体流路25の容量である。
次に、図6(B)を参照して、図6(A)に示す自転角度0度から図6(C)に示す自転角度90度迄の検査チップ2の自転時の第一試薬18の流れを説明する。図6(B)に示すように、自転角度0度から自転角度90度に向けて検査チップ2が自転される間に、第一保持部132から、第二保持部133に第一試薬18が流れ込む。第二保持部133は屈曲壁面であるので、第一試薬18が貯留されずに、第二保持部133から試薬定量部134Aに第一試薬18が流れ込む。従って、第一保持部132及び第二保持部133を経由して、試薬定量部134Aに第一試薬18が流れ込むので、試薬注入部131から試薬定量部134Aまでの流路が長くなり、第一試薬18が保持される量が多くなる。従って、注入された第一試薬18が多くても、第一保持部132と、第二保持部133との複数の保持部において注入された第一試薬18が保持される。従って、第一試薬18が試薬定量部134Aに入らずに、第一案内部138、又は第二案内部137に流入する可能性を低減できる。後面202側においても前面201と同様である。
また、第一保持部132の第二保持部133側の第一先端部132Cは、第二保持部133の第一保持部132側の第二先端部133Cよりも交差方向において試薬注入部131に近いので、第一保持部132から流れ出た第一試薬18は、第二保持部133に流れ込み、他の部分に流れ込む可能性を低減できる。また、図4に示すように、第一壁面角度θ1は、第五壁面角度θ2以下であるので、試薬定量部134Aへの第一試薬18の注入時において、第一保持部132から流れ出た第一試薬18は、第二保持部133に残らずに試薬定量部134Aへ流入することができる。また、第五壁面角度θ2は第四壁面角度θ3より小さいので、第二保持部133から試薬定量部134Aに第一試薬18が注入される場合に、第一試薬18が第四壁面145の先端部310を乗り越える可能性を低減できる。従って、第一試薬18が定量される規定量より少なるおそれを低減し、定量精度を向上できる。後面202側においても前面201と同様である。
CPU91は、所定時間の間、主軸モータ35の回転速度を速度Vに保持する(S5)。これによって、図6(C)に示す自転角度90度迄の検査チップ2に、所定時間の間、上辺部21から下辺部24に向けて、遠心力Xが作用する。これによって、図7(A)に示すように、分離部124においては、検体17の成分が分離成分17Aと残留成分17Bとに分離される。例えば、検体17が血液の場合、比重の大きい血球が遠心力Xの作用方向側に溜まり、比重の小さい血漿が遠心力Xの作用方向の反対側に溜まる。すなわち、血液中の血球である残留成分17Bと血漿である分離成分17Aとが分離される。
次いで、CPU91は、自転コントローラ98を制御してステッピングモータ51を駆動制御し、図7(B)に示すように、自転角度0度まで検査チップ2を回転させる(S6)。この結果、左辺部23から右辺部22に向けて検査チップ2に遠心力Xが作用する。
図7(B)に示す状態に検査チップ2の姿勢が変化すると、試薬定量部134Aにおいて定量された第一試薬18が混合部80に移動し貯留される。また、試薬定量部134Bにおいて定量された第二試薬19は、試薬受け部341に移動する。また、分離成分17Aは通路127を通って第二検体保持部123に移動する。尚、図7(C)に示すように、分離部124に残った分離成分17Aと、残留成分17Bの一部とは、連結流路120を介して成分保持部121に移動する。
次いで、CPU91は、自転コントローラ98を制御してステッピングモータ51を駆動制御し、図8(A)に示すように、自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S7)。この結果、上辺部21から下辺部24に向けて遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、分離成分17Aは、第二検体保持部123から検体定量部114に流れる。また、第二試薬19は、試薬受け部341から試薬受け部342に移動する。図8(B)に示すように、検体定量部114において余った分離成分17Aは、通路115を介して第二余剰部116に流れる。遠心力Xは検体定量面129に垂直な方向に作用する。これによって、検体定量部114の容量分の分離成分17Aが定量される。また、試薬受け部342に移動した第二試薬19は、合流孔部351を介して前面201に形成された第一接続流路301に合流する。
次いで、CPU91は、自転コントローラ98を制御してステッピングモータ51を駆動制御し、図8(C)、図9(A)、図9(B)に示すように、自転角度0度まで検査チップ2を回転させる(S8)。この結果、左辺部23から右辺部22に向けて検査チップ2に遠心力Xが作用する。
図8(B)に示す状態から図9(B)に示す状態に検査チップ2の姿勢が変化する過程で遠心力Xが作用することで、図8(C)に示すように、混合部80に貯留されている第一試薬18に、 検体定量部114で定量された分離成分17Aが流入して混同され混合液261が生成される。次いで、合流孔部351から合流した第二試薬19が混合部80に流入して図9(B)に示すように第二混合液262が生成される。
次いで、CPU91は、自転コントローラ98を制御してステッピングモータ51を駆動制御し、図9(C)に示すように、自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S9)。この結果、上辺部21から下辺部24に向けて検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、第二混合液262は、測定部81に移動する。
図9には図示しないが、S9が実行された後、CPU91は自転コントローラ98を制御し、ステッピングモータ51を駆動する。CPU91は、自転角度0度まで検査チップ2を回転させる(S10)。また、CPU91は公転コントローラ97を制御し、主軸モータ35の回転を停止する(S10)。故に、検査チップ2の公転が終了する。遠心処理は終了される。
遠心処理の実行後、CPU91は公転コントローラ97を制御し、検査チップ2を測定位置の角度まで回転移動させる。図1に示す測定コントローラ99が光源71を発光させると、測定光が測定部81に貯溜された第二混合液262を通る。CPU91は光センサ72が受光した測定光の変化量に基づいて、第二混合液262の光学測定を行い、測定データを取得する。CPU91は、取得された測定データに基づいて、第二混合液262の測定結果を算出する。測定結果に基づく第二混合液262の検査結果が、図1に示すディスプレイ96に表示される。尚、第二混合液262の測定方法は、光学測定に限られず、他の方法でもよい。
上記実施形態において、試薬注入部131が本発明の「注入部」の一例である。第一保持部132及び第二保持部133が本発明の「保持部」の一例である。第一試薬18及び第二試薬19は本発明の「試薬」の一例である。試薬定量部134Aは本発明の「定量部」の一例である。試薬定量部134Bは本発明の「定量部」の一例である。
以上説明したように、上記実施の形態の検査チップ2では、試薬注入部131と試薬定量部134Aの間の流路において、試薬を保持する第一保持部132と、第二保持部133とが隣接して複数設けられている。試薬注入部131から試薬定量部134Aまでの経路において、第一保持部132と、その下流側に設けられた第二保持部133とが存在するので、第一試薬18の流れる経路が長くなり、第一試薬18が保持される量が多くなる。従って、注入された第一試薬18が多くても、第一保持部132と、第二保持部133との複数の保持部において注入された第一試薬18が保持される。従って、第一試薬18が試薬定量部134Aに入らずに、第一案内部138、又は第二案内部137に流入する可能性を低減できる。従って、試薬定量部134Aには、定量に必要な量の第一試薬18が注入されるので、試薬定量部134Aにおける第一試薬18の定量精度を向上できる。
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、第一試薬18は、検体に変えてもよい。また、測定部81は、混合部80の下部であったが、混合部80とは別に設けられていてもよい。
また、試薬定量流路15と第二接続流路331とは後面202側に形成され、試薬定量流路13と第一接続流路301とは前面201に形成されていたが、これに限定されない。例えば、試薬定量流路15、第二接続流路331、試薬定量流路13、及び第一接続流路301が前面201に形成されてもよい。この場合、第一接続流路301と第二接続流路331とが合流孔部351において合流するのではなく、前面201の流路において合流してもよい。また、試薬定量流路15及び第二接続流路331が検査チップ2に設けられなくてもよい。また、本実施例では、試薬定量部134は、試薬を定量する定量部であるが検体の定量部に用いてもよい。また、第二保持部133が屈曲壁面でなく、凹部から形成されてもよい。
また、図10(A)に示すように、検査チップ2では、試薬注入部131に流路から少し盛り上がった稜線131Aが形成されるようにしてもよい。稜線131Aと、試薬注入部131を形成する壁面23A、壁面27A及び壁面27Bとで囲まれる体積が試薬注入部131への予め定められた注入量の体積V1となるようにしてもよい。さらに、図10(B)に示すように、検査チップ2では、試薬注入部131を形成する第一壁部27の先端部27Cから壁面23Aに直交する仮想面131Bと、試薬注入部131を形成する壁面23A、壁面27A及び壁面27Bとで囲まれる体積が試薬注入部131への予め定められた注入量の体積V1となるようにしてもよい。これらの場合には、試薬注入部131にどこまで第一試薬18(16)が注入されれば、体積V1になるかがはっきり分かる。
1 検査装置
2 検査チップ
17 検体
17A 分離成分
17B 残留成分
18 第一試薬
19 第二試薬
131 試薬注入部
132 第一保持部
132A 第一壁面
132B 縦壁面
132C 端部
132C 第一先端部
133 第二保持部
133A 第五壁面
133B 第六壁面
133C 第二先端部
134A 試薬定量部
136 余剰部
137 第二案内部
138 第一案内部
160 第三保持部
161 第一領域
162 第二領域

Claims (9)

  1. 検体又は試薬が注入される注入部と、
    前記検体又は前記試薬が定量される定量部と、
    前記注入部と前記定量部の間の流路において、前記検体又は前記試薬を保持する複数の保持部と、
    前記定量部の一端部である第一端部に接続され、前記定量部において定量された前記検体又は前記試薬が移動する第一案内部と、
    前記定量部の他端部である第二端部に接続され、前記定量部から溢れた前記検体又は前記試薬が移動する第二案内部と、
    を備え、
    前記注入部、及び前記定量部は、同じ開口方向に開口する凹部から形成され、
    前記複数の保持部は、前記開口方向に交差する交差方向に開口する凹部又は屈曲壁面であること
    を特徴とする検査チップ。
  2. 前記複数の保持部は、
    前記交差方向に開口する凹部である第一保持部と、
    前記定量部側に屈曲する前記屈曲壁面である第二保持部を備え、
    前記第一保持部の前記第二保持部側の第一先端部は、前記第二保持部の前記第一保持部側の第二先端部よりも前記交差方向において前記注入部に近いことを特徴とする請求項1に記載の検査チップ。
  3. 前記第一先端部と、前記第二先端部との間から前記交差方向に開口する凹部である第三保持部を備えることを特徴とする請求項2に記載の検査チップ。
  4. 前記第三保持部は、前記交差方向と反対方向に延びる第一領域と、前記開口方向と反対方向に延びる第二領域とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の検査チップ。
  5. 前記注入部は、前記保持部との間に第一壁部を備え、
    前記第一保持部は、前記第二保持部側に向かう壁面である第一壁面を備え、
    前記注入部を形成する壁面と前記第一壁部の先端部を通る第一仮想面とに囲まれる体積を前記注入部への前記検体又は前記試薬の予め定められた注入量とした場合に、前記第一仮想面と直交する方向である流出方向に、前記先端部から延びる第一仮想線は、前記第一壁面に交差することを特徴とする請求項3又は4に記載の検査チップ。
  6. 前記交差方向において、前記第一壁部は、前記第一先端部と間隔を空けて形成されることを特徴とする請求項5に記載の検査チップ。
  7. 前記第一案内部における第二保持部側の第二壁面と、
    前記第二案内部における前記第二端部に接続する第三壁面と、
    前記第一案内部における前記第二壁面と対向する第四壁面と、
    前記第二保持部における前記第一案内部側の壁面であって、前記第二壁面の反対側の面である第五壁面と
    を備え、
    前記交差方向と、前記第一壁面との成す鋭角であり且つ前記第一壁部側の角度である第一壁面角度は、
    前記交差方向と前記第五壁面との成す鋭角であり且つ前記第三保持部と反対側の角度である第五壁面角度以下であり、
    前記第五壁面角度は、前記第二端部と前記第四壁面の前記第二壁面に向かう先端部との接線である第二仮想線と、前記交差方向との成す鋭角であり且つ前記第四壁面側の角度である第四壁面角度より小さいことを特徴とする請求項5又は6に記載の検査チップ。
  8. 前記第二保持部は、前記第五壁面と屈曲点において接続し、前記屈曲点から前記第二先端部へ向かう第六壁面を備え、
    前記第一保持部を形成する壁面と前記第一先端部を通る第二仮想面とに囲まれる体積が前記予め定められた注入量である場合に、前記第二仮想面と直交する方向である流出方向に、前記第一先端部と接するように引いた第三仮想線は、前記第六壁面に交差することを特徴とする請求項7に記載の検査チップ。
  9. 前記第三仮想線と、前記第六壁面とが成す角度の内、前記第二保持部側の角度は、鈍角であることを特徴とする請求項8に記載の検査チップ。
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