JP2015197175A - オイル供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械式オイルポンプでの損失を低減して燃費を向上させる。
【解決手段】ハイブリッド車に適用でき、エンジンによって駆動される機械式オイルポンプ6と、電気的に駆動される電動オイルポンプ7とを備えたオイル供給装置1において、機械式オイルポンプ6から吐出されたオイルを歯車機構10に供給する第1油路20と、電動オイルポンプ7から吐出されてオイルクーラ8を経由したオイルを第2モータMG2に供給する第2油路30と、第2油路30のうちオイルクーラ8よりも下流側の供給油路33と第1油路20とを連通させた第3油路40とを備え、第3油路40には流量を減じるオリフィス53が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】ハイブリッド車に適用でき、エンジンによって駆動される機械式オイルポンプ6と、電気的に駆動される電動オイルポンプ7とを備えたオイル供給装置1において、機械式オイルポンプ6から吐出されたオイルを歯車機構10に供給する第1油路20と、電動オイルポンプ7から吐出されてオイルクーラ8を経由したオイルを第2モータMG2に供給する第2油路30と、第2油路30のうちオイルクーラ8よりも下流側の供給油路33と第1油路20とを連通させた第3油路40とを備え、第3油路40には流量を減じるオリフィス53が設けられている。
【選択図】図1
Description
この発明は、動力源として内燃機関とモータとを備えたハイブリッド車に適用できるオイル供給装置に関するものである。
上記のように構成されたオイル供給装置が、特許文献1と特許文献2とに開示されている。特許文献1には、エンジンにより駆動する機械式オイルポンプと、電気的に駆動する電動オイルポンプとの二つのオイルポンプを備えたオイル供給装置が開示されている。
特許文献1のオイル供給装置では、機械式オイルポンプの吐出口に接続された第1の吐出油路と、電動オイルポンプの吐出口に接続された第2の吐出油路とが、連通油路によって連通されている。また、各オイルポンプから出力されたオイルは、油圧回路の下流側で合流してオイルクーラに到達し、オイルクーラで冷却された後に、ギヤ機構からなるトランスアクスルと、各モータジェネレータとに供給されるように構成されている。
特許文献2には、機械式あるいは電動式のオイルポンプを一つ備えた構成が開示されている。特許文献2のオイル供給装置は、オイルポンプから吐出されたオイルがオイルクーラで冷却された後にギヤ機構へ供給されるように構成されている。また、特許文献2には、ツーモータスプリット式ハイブリッド車のパワートレーンが詳細に開示されている。各特許文献に記載されたハイブリッド車は、動力源としてエンジンと二つのモータジェネレータを搭載し、動力源の動力がギヤ機構を含む動力伝達経路を介して駆動輪へ伝達するように構成されている。
しかしながら、各特許文献に記載された構成では、オイルクーラで冷却された低温オイルがギヤ機構へ供給されるため、ギヤ機構で撹拌損失が大きくなってしまう場合がある。また、特許文献1のオイル供給装置では、機械式オイルポンプが電動オイルポンプよりも高出力である。そのため、機械式オイルポンプによる損失を低減する余地がある。
そこで、この発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、機械式オイルポンプによる損失を低減させて燃費を向上させることができるオイル供給装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、動力源として内燃機関とモータとを備え、前記動力源からの動力を歯車機構を介して駆動輪へ向けて伝達するように構成されたハイブリッド車に適用され、前記内燃機関によって駆動される機械式オイルポンプと、電気的に駆動される電動オイルポンプとを備えたオイル供給装置において、前記機械式オイルポンプから吐出されたオイルを前記歯車機構に供給する第1油路と、前記電動オイルポンプから吐出されてオイルクーラを経由したオイルを前記モータに供給する第2油路と、前記第2油路のうち前記オイルクーラよりも下流側の油路と、前記第1油路とをオイルが流通可能に連通させた第3油路とを備え、前記第3油路には流量を減じる流量調整機構が設けられていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、第2油路のうちクーラよりも下流側の油路と第1油路とが第3油路により連通されているため、電動オイルポンプから吐出されてクーラを経由した低温オイルが第3油路を介して歯車機構へ供給される。さらに、第3油路には流量を減じる流量調整機構が設けられている。したがって、機械式オイルポンプの吐出量を低減できるので燃費を向上させることができる。また、歯車機構には比較的高温のオイルを供給できるので撹拌損失を低減できる。例えば、高負荷時、電動オイルポンプの吐出量を増やすことにより、流量調整機構を介してクーラを経由した低温オイルを歯車機構に供給できる。これにより、高負荷時における歯車機構の潤滑性と冷却性とを確保できる。
以下、図面を参照して、この発明の一例におけるオイル供給装置について説明する。この具体例のオイル供給装置は、いわゆるツーモータスプリット式ハイブリッド車に適用することができる。
図2に示すように、ハイブリッド車のパワートレーンは、動力源として、エンジン(図示せず)と、発電可能なモータである第1モータジェネレータ(以下「第1モータ」という)MG1と、発電可能なモータである第2モータジェネレータ(以下「第2モータ」という)MG2とを備えている。
エンジンは、周知の構成を備えた内燃機関である。各モータMG1,MG2は図示しないバッテリから供給された電力を機械的動力に変換するモータとしての機能と、入力された機械的動力を電力に変換する発電機としての機能とを兼ね備えた周知の同期発電電動機により構成されている。また、エンジンおよび各モータMG1,MG2は、図示しない電子制御装置(以下「ECU」という)により動作が電気的に制御されるように構成されている。
パワートレーンでは、エンジンが出力した動力を後述する動力分割機構11によって第1モータMG1側と駆動輪側とに分割し、かつ動力分割機構11から駆動輪へ向けて出力されるトルクに第2モータMG2が出力したトルクを付加するように構成されている。
パワートレーンは、歯車機構10により構成されたトランスアクスル2を含む動力伝達経路を備えている。すなわち、歯車機構10とは、上述した動力源から駆動輪に到る動力伝達経路中に設けられた変速歯車機構を含むものである。
具体的には、トランスアクスル2は、歯車機構10として、エンジンのクランクシャフト4に接続された動力分割機構11と、第2モータMG2から伝達されたトルクを増幅させて駆動輪側へ出力する減速ギヤ機構12とを備えている。また、トランスアクスル2には、パワートレーンの終減速機であるデファレンシャルギヤ13が含まれる。
トランスアクスル2はケース3内に収容されている。ケース3内には、トランスアクスル2(歯車機構10)を潤滑および冷却するオイル(潤滑油、冷却油)が収容されている。すなわち、歯車機構10はオイル必要部である。また、ケース3の底部はオイルを貯留するオイルパン3aを構成する。したがって、後述するオイル供給装置1によってオイルパン3a内のオイルが歯車機構10へ供給されるように構成されている。
ここで、トランスアクスル2について詳細に説明する。図2に示すように、エンジンのクランクシャフト4が入力軸5を介して動力分割機構11と動力伝達可能に連結されている。なお、動力伝達経路中でエンジンと動力分割機構11との間の回転部材には、ダンパなどの振動低減装置が設けられてもよい。
動力分割機構11は、歯車機構10に含まれ、互いに差動作用を行う複数の回転要素を有する差動機構により構成される。図2に示す動力分割機構11は、三つの回転要素としてサンギヤ11sとキャリヤ11cとリングギヤ11rとを有し、各回転要素が差動作用をなすシングルピニオン型遊星歯車機構により構成されている。
動力分割機構11では、内歯歯車であるリングギヤ11rが、外歯歯車であるサンギヤ11sに対して同心円上に配置されている。また、ピニオンギヤがサンギヤ11sおよびリングギヤ11rと噛み合っている。キャリヤ11cがピニオンギヤを保持している。したがって、ピニオンギヤがキャリヤ11cに保持されたままで自転可能かつ公転可能に構成されている。
パワートレーンにおいて、動力分割機構11のサンギヤ11sには第1モータMG1が連結されている。第1モータMG1のロータ軸がサンギヤ11sと一体回転する。また、キャリヤ11cは入力軸5を介してエンジンのクランクシャフト4と連結されている。入力軸5がキャリヤ11cと一体回転する。そして、リングギヤ11rから駆動輪へ向けてトルクを出力するように構成されている。図2に示す例では、リングギヤ6rが出力ギヤと一体回転するように構成されている。
出力ギヤから出力されたトルクは、デファレンシャルギヤ13を介して駆動輪に伝達する。図2に示すように、動力伝達経路中で出力ギヤとデファレンシャルギヤ13との間にはカウンタギヤ機構が設けられてもよい。
さらに、パワートレーンでは第2モータMG2の出力トルクが減速ギヤ機構12を介して出力ギヤに伝達するように構成されている。減速ギヤ機構12は、三つの回転要素としてサンギヤ12sとキャリヤ12cとリングギヤ12rとを有するシングルピニオン型遊星歯車機構により構成されている。
入力要素となるサンギヤ12sには第2モータMG2が連結されている。第2モータMG2のロータ軸がサンギヤ12sと一体回転する。キャリヤ12cは反力要素であり、ケース3などに連結されて固定されている。リングギヤ12rは出力要素であり出力ギヤと一体回転するように構成されている。なお、減速ギヤ機構12のギヤ比は、第2モータMG2の出力したトルクを増幅させるように設定されている。
次に、図1,図2を参照して、この具体例のオイル供給装置について説明する。オイル供給装置1は、オイル供給用のポンプとして、エンジンにより駆動する機械式オイルポンプ(MOP)6と、図示しないポンプ用電動モータによって電気的に駆動する電動オイルポンプ(EOP)7とを備えている。図2に示すように、機械式オイルポンプ6は、入力軸5のトルクを受けて駆動するように構成されている。つまり、エンジンによって機械式オイルポンプ6が駆動する。
電動オイルポンプ7は、ECUによって駆動制御されるように構成されている。例えば、ハイブリッド車がEV走行モードに移行すると、エンジン停止に伴って機械式オイルポンプ6も停止するため、この場合にはECUが電動オイルポンプ7を駆動することによりオイルを継続してオイル必要部へ供給可能である。
オイル供給装置1はオイル貯留部としてのオイルパン3aを備えている。オイル供給装置1は、オイルパン3aの貯留されているオイルを歯車機構10や各モータMG1,MG2などのオイル必要部に供給するように構成されている。
機械式オイルポンプ6の吐出口は吐出油路21に接続されている。機械式オイルポンプ6は、図示しないストレーナを介してオイルパン3a内から吸引したオイルを吐出油路21に吐出するように構成されている。オイルパン3aに貯留されたオイルは、機械式オイルポンプ(MOP)6によって吐出油路21に吐出されることにより、第1油路20を流通して歯車機構10(主に減速ギヤ機構12)へ供給される。なお、図1に示す白抜き矢印は、オイルパン3a内から吸引されるオイルの流れ、あるいはオイル必要部を経てオイルパン3aへ戻されるオイルの流れを示している。また、図2に示す矢印も油圧回路内を流通するオイルの流れを示している。
第1油路20とは、機械式オイルポンプ6から歯車機構10に到る油路である。図1に示すように、第1油路20は、吐出油路21に加え、減速ギヤ機構12(歯車機構10)へオイルを供給する供給油路22を備えている。第1油路20において、供給油路22が吐出油路21の下流側に設けられている。なお、下流側とは、オイルポンプからオイル必要部に到る油圧回路で相対的にオイル必要部側を表す。
また、第1油路20には逆止弁51が設けられている。第1油路20では、吐出油路21と供給油路22とが逆止弁51を介して接続されている。つまり、第1油路20中において、逆止弁51によって供給油路22内のオイルが吐出油路21側へ逆流しないように構成されている。図2に示す例では、供給油路22の出口が減速ギヤ機構12のキャリヤ12cに開口するように構成されている。
電動オイルポンプ7の吐出口は吐出油路31に接続されている。電動オイルポンプ7は、図示しないストレーナを介してオイルパン3a内から吸引したオイルを吐出油路31に吐出するように構成されている。オイルパン3aに貯留されたオイルは、電動オイルポンプ(EOP)7によって吐出油路31に吐出されることにより、第2油路30を流通して第2モータMG2へ供給される。すなわち、吐出油路31が第2油路30に含まれる。
第2油路30とは、電動オイルポンプ7から第2モータMG2に到る油路である。図1にい示すように、第2油路30は、吐出油路31に加え、クーラ8の出口に接続された低温油路32と、第2モータMG2へオイルを供給する供給油路33とを含む。
さらに、第2油路30では、吐出油路31が電動オイルポンプ7とオイルクーラ(以下単に「クーラ」という)8とを接続するように構成されている。クーラ8は、水冷や空冷によりオイルを冷却するように構成されている。したがって、電動オイルポンプ7から吐出されたオイルはクーラ8で冷却された後に、低温油路32へ流入して少なくとも第2モータMG2を含むオイル必要部に供給されることになる。
また、第2油路30中には逆止弁52が設けられている。第2油路30では、低温油路32と供給油路33とが逆止弁52を介して接続されている。第2油路30内において、逆止弁52によって供給油路33内のオイルが低温油路32側へ逆流しないように構成されている。すなわち、第2油路30では、低温油路32および供給油路33がクーラ8よりも下流側に設けられている。
オイル供給装置1の油圧回路では、第1油路20と第2油路30とを連通させる第3油路40が設けられている。図1に示すように、第3油路40は、各逆止弁51,52の下流側で、第1油路20の供給油路22と第2油路30の供給油路33とを連通するバイパス油路を構成している。また、この具体例の第3油路40には、流量を減じる流量調整機構としてのオリフィス53が設けられている。オリフィス53は、第3油路40を流通するオイル量を調整するものである。
図2に示すように、オイル供給装置1の油圧回路では、逆止弁52内の油圧室を介して第2油路30の供給油路33と第3油路40とが連通されている。例えば、逆止弁52は、図2に示す左右両側にポートを備え、右側ポートが第3油路40に接続され、かつ左側ポートが第2油路30の供給油路33に接続される。
さらに、逆止弁52は、油圧室内の弾性体および油圧によって弁体が弁座側に押圧されることにより、第2油路30の低温油路32を閉塞するように動作する。この場合であっても逆止弁52の各ポートは油圧室を介して第3油路40と第2油路30の供給油路33との間でオイルを流通可能に構成されている。
また、図2に示す例では、第3油路40が第1モータMG1のコイルエンド付近に形成された密閉空間を経て逆止弁52の右側ポートに接続されている。図2に示す両方向矢印は上述した密閉空間内における第3油路40を示している。なお、第3油路40は上述した密閉空間を経ないように形成されてもよい。
第1油路20から第3油路40を介して第2油路30へとオイルが流通する場合、機械式オイルポンプ6から吐出されたオイルが歯車機構10(減速ギヤ機構12)、および第2モータMG2へ供給されることになる。この場合、機械式オイルポンプ6から吐出されて第3油路40を流通するオイル流量がオリフィス53によって減じられている。したがって、電動オイルポンプ7から吐出されたオイルが逆止弁52を通過する場合、第2モータMG2へのオイル供給油量の割合(配分)は、電動オイルポンプ7から供給されたオイル量が機械式オイルポンプ6から供給されたオイル量よりも多くなるように構成されている。
第2油路30から第3油路40を介して第1油路20へとオイルが流通する場合、電動オイルポンプ7から吐出されたオイルが第2モータMG2、および歯車機構10(減速ギヤ機構12)へ供給されることになる。この場合、電動オイルポンプ7から吐出されて第3油路40を流通するオイル流量がオリフィス53によって減じられている。したがって、歯車機構10(減速ギヤ機構12)へのオイル供給油量の割合(配分)は、機械式オイルポンプ6から供給されたオイル量が電動オイルポンプ7から供給されたオイル量よりも多くなるように構成されている。
つまり、オリフィス53は、第1油路20の供給油路22から第2油路30の供給油路33に向けて第3油路40を流通するオイルの圧力を減圧する減圧手段として機能する。すなわち、オリフィス53は、オイルが第2油路30の供給油路33から第1油路20の供給油路22に向けて第3油路40を流通する場合も同様に機能する。要は、オイル供給装置1ではオリフィス53によって第3油路40の流量を絞るように構成されている。
そして、第1油路20の供給油路22を介して歯車機構10(減速ギヤ機構12)に供給されたオイルは、歯車機構10(減速ギヤ機構12,動力分割機構11,カウンタギヤ機構,デファレンシャルギヤ13など)を潤滑および冷却をした後に、再びオイルパン3aに戻されるように構成されている。同様に、第2油路30の供給油路33を介して第2モータMG2に供給されたオイルは、第2モータMG2のコイルエンドを冷却した後に、再びオイルパン3aに戻されるように構成されている。
なお、オイル供給装置1は、歯車機構10(減速ギヤ機構12)および第2モータMG2のそれぞれにおけるオイル供給油量の割合が上述した通りの割合となるように構成されていればよい。例えば、図示しないが、第1油路20の供給油路22において、第3油路40との接続部分よりも下流側であって歯車機構10(減速ギヤ機構12)の直前部分にオリフィスが設けられてもよい。同様に、第2油路30の供給油路33において、第3油路40との接続部分よりも下流側であって第2モータMG2の直前部分にオリフィスが設けられてもよい。
ECUは、マイクロコンピュータを主体にして構成され、記憶装置やインターフェイスなどを備えている。ECUは入力されたデータおよび記憶装置内に予め記憶させられているデータを使用して各種の演算を行い、その演算結果を制御信号として出力するように構成されている。
ECUは、アクセル開度と車速とに基づいて要求パワーを算出し、その要求パワーに対応する要求駆動トルクを出力させるようエンジンおよび各モータMG1,MG2を制御する。また、ECUはハイブリッド車の走行モードに応じて要求パワーを出力させる動力源を選択する。走行モードとしては、例えばHV走行モードやEV走行モード等がある。
HV走行モードでは、エンジンの出力を利用して第1モータMG1に発電させつつ、エンジンおよび第2モータMG2を動力源に用いてハイブリッド車を走行させる。EV走行モードでは、エンジンを停止させた状態で第2モータMG2を動力源として、すなわちモータMG2の動力のみを用いてハイブリッド車を走行させることが可能である。さらに、制動時には、ECUが第2モータMG2を回生制御することにより、駆動輪から第2モータMG2に伝達する機械的な外力を第2モータMG2で電力に変換できるように構成されている。つまり、ECUによって、ハイブリッド車の走行状態に応じて適宜の走行モードに切り替えられるように構成されている。
さらに、ECUは、ハイブリッド車の走行状態に応じてポンプ用電動モータを駆動制御するように構成されている。
例えば、要求パワーが増大した場合、ハイブリッド車は高負荷走行状態となる。この場合には第2モータMG2における要求パワー(MG2パワー)が増大することになる。したがって、高負荷走行時、歯車機構10における減速ギヤ機構12の負荷が大きくなる。
そのため、高負荷走行状態では、減速ギヤ機構12を潤滑するために、ECUがポンプ用電動モータの回転数を上昇させる制御を実施する。この制御によってポンプ用電動モータの回転数が上昇すると電動オイルポンプ7の吐出量が増大する。
図3は、負荷(MG2パワー)や油温に応じた電動オイルポンプ7の吐出量を示している。図3に示すように、負荷が大きくなるにつれて、電動オイルポンプ7の吐出量が増大する。また、油温50℃よりも油温80℃のほうが電動オイルポンプ7の吐出量が多くなるように構成されている。油温とは、オイルパン3aに貯留されているオイルの温度である。なお、図示しない油温センサによりオイルパン3a内の油温をセンシングするように構成されてもよい。
つまり、高負荷時、電動オイルポンプ7の吐出量が増大することにより、オイル供給装置1では、クーラ8で冷却されたオイル(低温オイル)が第2油路30の低温油路32から逆止弁52を通過して第3油路40に供給される。そして、その低温オイルが第3油路40のオリフィス53を通過して第1油路20の供給油路22に流入する。したがって、高負荷走行時には、減速ギヤ機構12にクーラ8で冷却されたオイルが供給されることになる。
高負荷走行時に、第2油路30側から第1油路20側へ向けて第3油路40内を冷却されたオイルが流通する場合、オリフィス53を通過する流量が減少することになる。この具体例では、高負荷時に歯車機構10に供給されるオイルの配分は、機械式オイルポンプ6から供給される油量が電動オイルポンプ7から供給される油量よりも多くなるように構成されている。
図4に示すように、エンジンの回転数が一定の場合、機械式オイルポンプ6の吐出量が一定となる。そのため、ECUによってポンプ用電動モータの回転数を上昇する制御が実施されて電動オイルポンプ7の吐出量が増大すると、オイル供給装置1における総吐出量が増大することになる。したがって、高負荷時には、オイル供給装置1によってオイル必要部に供給される油量(供給油量)が増大するので、第2モータMG2のコイルエンドへ供給される冷却油と、歯車機構10へ供給される潤滑油との油量が冷却性および潤滑性を確保できる十分量となる。
図5には、オイル必要部への供給油量の配分を示してある。図5に示すように、オイル供給装置1によれば、ハイブリッド車が低負荷時、減速ギヤ機構12に供給されるオイルは機械式オイルポンプ6から吐出されたオイルのみで構成できる。また、減速ギヤ機構12に供給されるオイル量は、低負荷時よりも高負荷時のほうが多くできる。要は、機械式オイルポンプ6から吐出されたオイルの多くは減速ギヤ機構12に配分されることになる。つまり、低負荷時、減速ギヤ機構12に供給されるオイルは、高負荷時よりも油温が高く、かつ油量が少ないので、減速ギヤ機構12での撹拌損失を低減できる。また、高負荷時には、電動オイルポンプ7が吐出したオイルを減速ギヤ機構12へ供給できるので、減速ギヤ機構12で必要な潤滑油量を確保することができる。したがって、機械式オイルポンプ6の吐出量を少量に設定できるため、機械式オイルポンプ6での損失を低減することができる。なお、機械式オイルポンプ6から吐出されたオイルの一部が歯車機構10のうち動力分割機構11に供給される。
また、第2モータMG2による発熱量が増大する走行状態の場合は、第2モータMG2に冷却油を供給するために、ECUはポンプ用電動モータの回転数を上昇させる制御を実施する。要求パワー(MG2パワー)が増大すると、第2モータMG2の発熱量および減速ギヤ機構12の発熱量が増大する。言い換えると、高負荷時にオイル必要部が高温状態になる。上述したように、高負荷時には、オイル必要部に供給される油量において、クーラ8を通過した低温オイルの割合が増大する。したがって、歯車機構10に供給される冷却油の量が増大して、歯車機構10の冷却性能が向上する。
特に、電動オイルポンプ7の吐出量が増大することにより、第2油路30において、クーラ8で冷却されたオイルが低温油路32から逆止弁52を通過して供給油路33に供給される。したがって、第2モータMG2のコイルエンドにはクーラ8で冷却されたオイルが供給されることになり、第2モータMG2の冷却性能を向上させることができる。
以上説明した通り、この具体例のオイル供給装置によれば、第2油路のうちクーラよりも下流側の油路と第1油路とが第3油路によって連通され、かつ第3油路には油量を減じる流量制御機構が設けられているので、機械式オイルポンプの吐出量を低減させることができる。したがって、機械式オイルポンプによる損失を低減できるので燃費を向上させることができる。さらに、流量調整機構によって温度が異なるオイルの流量を調整することができ、オイル必要部での潤滑性と冷却性を充分に確保することができる。要するに、オイル供給装置によってオイル吐出量および供給油量を配分することができるようになる。
なお、上述した具体例では、流量調整機構としてオリフィス53を備えた構成例について説明したが、この発明はこれに限定されず、第3油路40を流通するオイル流量を減じることができる流量調整機構であればよい。例えばオリフィス53に代えて減圧弁あるいは絞り弁などを備えてもよい。
また、上述した具体例では、ツーモータ式ハイブリッド車に適用される場合について説明したが、この発明のオイル供給装置は、ワンモータ式ハイブリッド車に適用することができる。
1…オイル供給装置、 3a…オイルパン、 6…機械式オイルポンプ(MOP)、 7…電動オイルポンプ(EOP)、 10…歯車機構、 11…動力分割機構、 12…減速ギヤ機構、 20…第1油路、 21…吐出油路、 22…供給油路、 30…第2油路、 31…吐出油路、 32…低温油路、 33…供給油路、 40…第3油路(バイパス油路)、 51,52…逆止弁、 53…オリフィス(流量調整機構)、 MG1…第1モータ(第1モータジェネレータ)、 MG2…第2モータ(第2モータジェネレータ)。
Claims (1)
- 動力源として内燃機関とモータとを備え、前記動力源からの動力を歯車機構を介して駆動輪へ向けて伝達するように構成されたハイブリッド車に適用され、前記内燃機関によって駆動される機械式オイルポンプと、電気的に駆動される電動オイルポンプとを備えたオイル供給装置において、
前記機械式オイルポンプから吐出されたオイルを前記歯車機構に供給する第1油路と、
前記電動オイルポンプから吐出されてオイルクーラを経由したオイルを前記モータに供給する第2油路と、
前記第2油路のうち前記オイルクーラよりも下流側の油路と、前記第1油路とをオイルが流通可能に連通させた第3油路とを備え、
前記第3油路には流量を減じる流量調整機構が設けられている
ことを特徴とするオイル供給装置。
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JP (1) | JP2015197175A (ja) |
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2014
- 2014-04-01 JP JP2014075613A patent/JP2015197175A/ja active Pending
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