JP2015194435A - 電気抵抗測定方法および電気抵抗測定装置 - Google Patents

電気抵抗測定方法および電気抵抗測定装置 Download PDF

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恭宏 飯田
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Tatsuhiro Yaegashi
起郭 八重樫
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Abstract

【課題】被測定体の電気抵抗を安定して測定することができ、加えて簡便な作業で測定可能とすることで測定効率を向上することができる電気抵抗測定方法、および電気抵抗測定装置を提供することにある。【解決手段】本発明の電気抵抗測定方法は、被測定体である一対の薄膜A,A’と導電弾性体11とを積層し、導電弾性体11および一対の薄膜A、A’を、該薄膜の厚み方向に一対のロッド12,13で挟んで加圧し、各薄膜の電気抵抗を測定する。【選択図】図3

Description

本発明は、樹脂製あるいは金属製箔などの薄膜の電気抵抗を測定する電気抵抗測定方法および電気抵抗測定装置に関し、特に2次電池の正極に使用される薄膜の厚さ方向の電気抵抗を測定する電気抵抗測定方法および電気抵抗測定装置に関する。
従来、エネルギー密度の高さから、携帯電話やノート型PC等の小型電子機器にリチウムイオン2次電池などの2次電池が使用されている。そして近年、電気自動車(EV)やハイブリッド型自動車(HV)、或いは電力貯蔵用にその適用範囲が拡大されるに伴い、高エネルギー密度化、長寿命、高出力に加えて、高安全性の特性が求められてきており、これら特性を満たすべく、2次電池の構造についての開発が進められている。
2次電池の安全性を向上するためには、例えば、2次電池の電極材料にPTC(Positive Temperature Coefficient)機能を有する材料を使用する方法が挙げられる。PTCとは、例えば、図5のグラフ(温度及び抵抗の数値は省略している)に示すように温度上昇に伴って電気抵抗が急峻に増大する抵抗体であり、所定温度範囲で電気抵抗が急峻に増大する性質を利用し、電極材料にPTC機能をもたせることで、発熱時の電流を遮断する作用を持たせている。
PTC機能を有する電極材料として、例えば、結晶性樹脂と導電粒子からなるPTC層が形成された2次電池用正極が挙げられる。このPTC層は、結晶性樹脂の融点近傍で樹脂が膨張することによって導電性粒子のネットワークが遮断され、抵抗値が大きく増大するという性質を有している。また、他のPTC層として、結晶性樹脂、導電材およびバインダを含む、厚さ5μm以下の積層体が挙げられる。
このようなPTC層の温度変化に対する抵抗値の変化を測定・分析することは、安全性を向上させる観点から重要である。そこで、PTC層などの薄膜の電気抵抗を測定する種々の測定装置が提案されている。
例えば、一般的な抵抗測定装置として、測定対象となる薄膜の両面に塗布された銀ペーストと、該銀ペーストを挟持する2枚の銅箔とを有する測定装置がある。この測定装置では、2枚の銅箔にリード線を接続してこれら銅箔間の抵抗を測定することで、薄膜の電気抵抗を測定可能としている。
また、図6に示すように、抵抗測定装置100は、測定対象である微多孔膜Bを挟んで重ね合わされたニッケル箔102A,102Bと、2枚のニッケル箔を挟持するガラス板103A,103Bと、双方のガラス板と電気的に接続された電気抵抗測定装置105と、ガラス板に固定され、データコレクタ106と温度計107を介して電気抵抗測定装置105に接続された熱電対108と、微多孔膜Bを加熱するためのオーブン109とを備えている。この装置では、セパレータ用の微多孔膜Bをオーブンで加熱しながら、連続的に温度と電気抵抗の双方を測定することが可能となっている。
また、他の抵抗測定装置200は、図7(a)に示すように、真空容器202内に配設される側面視略コの字型の保持部材201と、該保持部材201の支え台201a上に載置された冷却ブロック203と、該冷却ブロック上に載置された冷却側ブロック204と、被測定体C上に載置された加熱側ブロック205と、該加熱側ブロック上に載置された加熱ブロック206と、加熱ブロック206上に配置された断熱板207と、該断熱板上に配置された冷却板208と、該冷却板上に配置されたロードセル209とを備えている。加熱側ブロック205は、筒状部材の内部空間に配設された円柱状の加熱側ロッド210を有し(図7(b))、該ロッドには主熱電対211が取り付けられている。また、冷却側ブロック204は、筒状部材の内部空間に配設された円柱状の冷却側ロッド212を有し、該ロッドにも主熱電対211が取り付けられている。
この抵抗測定装置200では、加熱側ロッド210、被測定体C、冷却側ロッド212を経由して冷却ブロック203に熱を流し、加熱側ロッド210および冷却側ロッド212に軸方向の温度勾配を発生させる。このようにして熱を流したときの温度を主熱電対211により測定し、軸方向の距離に対する温度プロットから近似線を求め、当該近似線を被測定体Bとの境界まで外挿することで、その境界の温度を求めている。
また、他の抵抗測定装置として、図8に示すように、リング電極302と主電極301の間及びリング電極302と対向電極303との間に直流電圧源304から直流電圧を印加し、リング電極302と主電極301との間で試料Dの表面を流れる電流を測定する表面抵抗測定装置300が提案されている。この抵抗測定装置では、直流電圧源304と直列に接続された電流制限抵抗器305が設けられており、電圧印加中の状態で対向電極303が誤ってリング電極302に直接接触した場合であっても、接触によって流れる電流が電流制限抵抗器305の抵抗値によって制限される。よって、導電ゴム306によって過大電流が流れることを阻止することができ、導電ゴム306の焼付けを防止できるとされている。
特開2000−204188号公報 特開2007−178218号公報 特開2000−88900号公報
しかしながら、上記の一般的な抵抗測定装置では、銀ペーストを介して薄膜の電気抵抗を測定するため、銀ペースト中に含まれる溶剤が薄膜に及ぼす影響に因り、当該薄膜の抵抗値を安定して測定することができない。また、被測定体である銅箔に銀ペーストを塗布するのが難しく、加えて被測定体を変える度に銀ペーストを塗布しなければならず、その作業が煩雑である。
また、特許文献1の抵抗測定装置では、オーブンを使用して、一対のガラス板および一対のニッケル箔を介して伝導伝熱により微多孔膜を加熱するため、被測定体である微多孔膜の昇温速度が小さくなり、加熱効率がよくない。また、測定開始前に、微多孔膜を一対のニッケル箔で両側から挟持し、更に一対のガラス板で両側から挟持する作業を行う必要があり、被測定体を変える度に上記作業を行うのは極めて煩雑である。更に、硬質の一対のガラス板で微多孔膜を挟持する構成であるため、微多孔膜とニッケル箔との接触状態を安定化することが難しい。
特許文献2の抵抗測定装置では、保持部材のロードセルを用いて被測定体に荷重を加えるため、加熱側・冷却側ロッドと被測定体との接触面の一部に大きな荷重が加えられる、いわゆる片当たりが生じる場合があり、安定して抵抗値を測定することができない。また、てこの原理を利用した荷重であるため、上記接触面の面内方向において、作用点に近くなるに伴って圧力が増大する傾向が生じ、やはり安定して抵抗値を測定できない原因となる。
さらに、特許文献3の抵抗測定装置では、対向電極の表面全体を導電ゴムで被覆し、また、主電極の一部及びリング電極の一部を導電ゴムで被覆することで、被測定体の面に電極の形状を馴染ませ、接触を安定化する点が開示されているものの、少なくとも主電極およびリング電極の一部は被測定体に直接当接していることから(図8)、主電極と被測定体の当接面や、リング電極と被測定体との当接面で接触の安定化を図ることは困難であり、安定して抵抗値を測定できるとは言えない。また特許文献3では、被測定体に荷重を加える方法についての開示はない。
本発明の目的は、被測定体の電気抵抗を安定して測定することができ、加えて簡便な作業で測定可能とすることで測定効率を向上することができる電気抵抗測定方法、および電気抵抗測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の電気抵抗測定方法は、被測定体と導電弾性体とを積層し、前記被測定体の厚み方向に一対のロッドで挟んで加圧し、前記被測定体の電気抵抗を測定することを特徴とする。
前記被測定体は、一対の被測定体であり、前記導電弾性体を前記一対の被測定体で挟んで積層してもよい。
また、前記導電弾性体は、一対の導電弾性体であり、前記被測定体を前記一対の導電弾性体で挟んで積層してもよい。
前記導電弾性体は第1当接面と第2当接面とを有し、前記第1当接面は、前記一対の被測定体のうちの一方と当接し、前記第2当接面は、前記第1当接面の反対側に形成され、かつ、前記一対の被測定体のうちの他方と当接する。
また、前記被測定体は、第1当接面と第2当接面とを有し、前記第1当接面は前記一対の導電弾性体のうちの一方と当接し、前記第2当接面は前記第1当接面の反対側に形成され、かつ、前記一対の導電弾性体のうちの他方と当接する。
また、上記目的を達成するために、本発明の電気抵抗測定装置は、導電弾性体と、前記導電弾性体を両側から挟持する一対のロッドと、前記一対のロッドを介して、前記導電弾性体に厚み方向への圧力を付与する加圧部と、前記ロッドを加熱する加熱部と、電気抵抗を測定する測定部とを備えることを特徴とする。
前記導電弾性体は、その厚さが0.2mm〜2mmであるのが好ましい。
前記一対のロッドは、一対の被測定体と当接する平坦面をそれぞれ有し、前記加圧部は、前記平坦面に均一に圧力を付与してもよい。
また、前記導電弾性体は、一対の導電弾性体であってもよく、前記一対のロッドは、前記一対の導電弾性体と当接する平坦面をそれぞれ有し、前記加圧部は、前記平坦面に均一に圧力を付与してもよい。
前記加熱部は、加圧方向に関して前記一対のロッドの両側に当接して配置され、内部に熱源が収容された一対の金属部材を有する。
更に、上記電気抵抗測定装置は、前記導電弾性体、前記一対のロッドおよび前記加熱部を収容し、外部と断熱する断熱ケースを備える。
本発明によれば、被測定体と導電弾性体を積層し、被測定体の厚み方向に一対のロッドで挟んで加圧し、被測定体の電気抵抗を測定する。本方法では、電極となるロッドと被測定体とが直接当接し、溶剤等を含むペーストが介在しないため、被測定体の抵抗値を安定して測定することが可能となる。また、電極と被測定体を固定する際、ペーストを使用せず、ロッドと被測定体を当接させるだけでよいため、煩雑な塗布作業が不要となり、被測定体の抵抗を容易に測定することができ、測定効率を向上することが可能となる。また、一対のロッド間に導電弾性体が介装された状態で厚み方向に加圧されるので、当該弾性体が緩衝材となって、被測定体とロッドとの接触面で面内応力を均一化することができ、これらの接触状態を安定化することが可能となる。
また、導電弾性体を一対の被測定体で挟んで積層した場合、一対のロッドと導電弾性体の間に被測定体が介在するので、導電弾性体がロッドの熱によって焼き付いたり、当該導電弾性体の一部が溶融してロッドに付着するのを防止することができる。一方、被測定体を一対の導電弾性体で挟んで積層した場合、被測定体が一対のロッドのいずれにも接触しないため、薄膜などの被測定体が焼き付くのを抑制することができる。
また、一対のロッドは、一対の被測定体と当接する平坦面をそれぞれ有し、加圧部は、平坦面に均一に圧力を付与するので、被測定体の抵抗値をより安定して測定することができる。
また、前記導電弾性体が一対の導電弾性体である場合、一対のロッドは、一対の導電弾性体と当接する平坦面をそれぞれ有し、加圧部は、平坦面に均一に圧力を付与するので、被測定体の抵抗値をより安定して測定することができる。
また、加熱部は、加圧方向に関して一対のロッドの両側に当接して配置され、且つ内部に熱源が収容された一対の金属部材を有するので、熱伝導率の高い金属を採用することで、伝導伝熱によって被測定体を効率良く加熱することができる。
更に、断熱ケースが、導電弾性体、一対のロッドおよび加熱部を収容し、外部と断熱するので、加熱部からの熱が外気を介して放熱するのを防止することができ、より効率良く加熱することが可能となり、測定効率を更に向上することができる。
本発明の実施形態に係る電気抵抗測定装置の外観を示す斜視図である。 図1の装置の要部構造を示す正面図である。 図2におけるロッドの支持構造を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 図2における導電弾性体、ロッド及び薄膜を示す分解断面図である。 被測定体であるPTC材料の温度と電気抵抗の関係を示すグラフである。 従来の抵抗測定装置の構成を示す図である。 従来の他の抵抗測定装置の構成を示す図であり、(a)は全体図、(b)は電気計測回路を説明する図である。 従来の他の抵抗測定装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る電気抵抗測定装置の外観を示す斜視図であり、見えない部分の形状は破線で表している。本発明は、図1に示すような装置を用いて、被測定体である薄膜の厚み方向の電気抵抗を測定するものである。なお、図1における各構成の長さ、幅あるいは厚さは、その一例を示すものであり、本発明の電気抵抗測定装置における各構成の長さ、幅あるいは厚みは、図1のものに限られない。
図1において、電気抵抗測定装置1は、テーブルなどの水平面に載置されるプレート部材2と、該プレート部材に所定間隔で立設する連結部3,3と、連結部3,3の上端に固定されたプレート部材4と、プレート部材2,4の間に配置され、連結部3,3に移動可能に支持されたプレート部材5とを備えている。
プレート部材2には、電気抵抗測定装置1の要部構造10が載置されており、この要部構造10は、連結部3,3の間に配置されている。要部構造10の下面10aは、プレート部材2と当接し、上面10bは、プレート部材5と当接している。
プレート部材5は、プレート部材2と略平行、すなわち略水平を維持しながら上下方向にスライド可能に支持されており、要部構造10と当接する高さで保持される。
プレート部材4は、プレート部材2と略平行に配置されており、後述する加圧部を正面側から着脱可能にするための切欠き部4aが設けられている。
図2は、図1の装置の要部構造10を示す正面図である。
図2に示すように、電気抵抗測定装置1は、被測定体である一対の薄膜A,A’間に介装され、均一厚さを有する導電弾性体11と、該導電弾性体および一対の薄膜A,A’を両側から挟持すると共に、当該薄膜と当接する上面12b,下面13aをそれぞれ有する一対のロッド12,13と、該一対のロッド12,13を介して、一対の薄膜A,A’および導電弾性体11に厚さ方向への圧力を付与する加圧部14と(図1)、一対のロッド12,13をそれぞれ加熱する一対の加熱部15,16と、上記薄膜の厚み方向の電気抵抗を測定する抵抗測定部17とを備えている。また、電気抵抗測定装置1は、一対の薄膜A,A’、導電弾性体11、一対のロッド12,13および一対の加熱部15,16を収容し、外部と断熱する断熱ケース18を備えている。
また、電気抵抗測定装置1は、一対の薄膜A,A’の温度を測定し且つ制御する温度測定兼温度制御部19と、抵抗測定部17とを備えている。また、温度測定兼温度制御部19は、一対の加熱部15,16に接続されており、該一対の加熱部に電力を供給することが可能となっている。
導電弾性体11は、略円盤状の薄板部材であり、その厚さは0.2mm〜2mmであり、好ましくは0.4mm〜0.8mmである。導電弾性体11の厚さが0.2mm以上とすると、該一対のロッド間で片当たりが生じにくくなり、2mm以下であると被測定体に対する導電弾性体の抵抗が小さく被測定体への熱伝導も良好となり、電気抵抗をより正確に測定することができる。この導電弾性体11は、上記範囲内でほぼ均一の厚さを有するのが好ましい。また、導電弾性体11の材料は、その両端に電圧を印加して薄膜の抵抗を測定することから、抵抗値が薄膜よりも十分に低く、低い硬度、さらには高い熱伝導性を有し、且つ抵抗値の温度依存性の小さいものが好ましい。導電弾性体11は、例えば、導電性ゴムで形成されており、例えば、導電性シリコーンゴムや導電性フッ素ゴムなどを使用することができるが、薄膜の測定温度領域において溶融、劣化などを起こさず、前記の低い抵抗値、低い高度、高い熱伝導性を維持できるものであればこれらに限定されず用いることができる。
一対のロッド12,13は、例えばφ10mmの円柱部材からなる一対の電極であり、真鍮、銅やアルミニウムなどの高い熱伝導率を有する金属からなる。これらロッド12,13は、それぞれ一対の支持部材21,22により、略鉛直方向に立設するよう支持されている。具体的には、ロッド12は、図3(a)〜(c)に示すように、該ロッドの背面側にロッド12と略平行に配置された一対の固定ピン31,32と当接しており、装置の正面側からロッド12の外周面を押圧して固定する固定ピン33により、支持部材21に固定されている。ロッド13も、同様の方法にて支持部材22に固定されている。支持部材21は加熱部15に、支持部材22は加熱部16にそれぞれ固定されている。支持部材21は、例えば略コの字型であり、2つの脚部21a,21aが加熱部15と当接している。支持部材22も同様に略コの字型であり、2つの脚部22a,22aが加熱部16と当接している。
加圧部14は、複数の略直方体の金属部材が積層された積層体からなり、複数の金属部材が不図示の埋め込みピンで互いに簡易的に固定された状態で、プレート部材5上に載置される。これにより、プレート部材5が、略水平を維持したままで要部構造10の上面10bを下方に押圧する。また、加圧部14はプレート部材4の切欠き部4aに挿入されており、これにより、装置の正面側から金属部材の積載数を変えて押圧力を調整することが可能となっている。
一対の加熱部15,16は、それぞれカートリッジヒータ等の略円筒状の熱源23と、該熱源を内包する略直方体の金属部材24とを有している。熱源23からの熱は、一対の加熱部15,16を介して一対のロッド12,13にそれぞれ伝熱され、更にロッド12から薄膜Aに、ロッド13から薄膜A’にそれぞれ伝熱される。
抵抗測定部17は、一対のロッド12,13に電気的に接続されたセンサであり、抵抗測定部17,ロッド12,導電弾性体11及びロッド13によって閉回路が構成されている。すなわち抵抗測定部17は、一対のロッド12,13間の抵抗を測定可能に接続されており、この測定結果に基づいて薄膜Aの厚さ方向の抵抗が測定される。
断熱ケース18は、2分割可能な箱型部材であり、底部25と、該底部に載置される蓋部26とで構成される。底部25はプレート部材2と当接し、蓋部26はプレート部材5と当接している。断熱ケース18内には外部と断熱される閉空間が形成され、この閉空間に一対の加熱部15,16、一対の支持部材21,22、一対のロッド12,13、一対の固定ピン31,32、及び固定ピン33が配置される。
図4は、図2における導電弾性体11、ロッド12,13(電極)及び薄膜A,A’を示す分解断面図である。
図4に示すように、導電弾性体11及びロッド12,13は略同軸で配置されており、ロッド12と導電弾性体11の間に薄膜Aが介装され、ロッド13と導電弾性体11の間に薄膜A’が介装されている。また、ロッド12は、薄膜A側に、軸方向に対して略垂直な上面12b(平坦面)を有し、ロッド13は、薄膜A’側に、軸方向に対して略垂直な下面13a(平坦面)を有している。これにより、荷重時には、ロッド12の上面12bが薄膜Aと面接触すると共に、その下面12aが加熱部15と面接触する。また、ロッド13の下面13aは薄膜A’と面接触し、上面13bが加熱部16と面接触する。そして、導電弾性体11の下面11aは薄膜Aと面接触し、上面11bが薄膜A’と面接触する。また、ロッド12と加熱部15の間には絶縁体41が、ロッド13と加熱部16の間には絶縁体42がそれぞれ配置されており、これらの部材間が電気的に絶縁されている。
本実施形態では、薄膜A、導電弾性体11、薄膜A’をこの順に積層してなる積層体を用いて薄膜の抵抗値が測定される。薄膜の片面にPTC層が形成されている場合、本実施形態のように一対の薄膜と導電弾性体11からなる積層体が使用されるのが好ましい。また、薄膜の両面にPTC層が形成されている場合には、導電弾性体、薄膜、導電弾性体をこの順に積層してなる積層体、すなわち一対の導電弾性体と1つの薄膜からなる積層体を用いて、薄膜の抵抗値が測定されるのが好ましい。この場合、被測定体である薄膜がロッド12,13のいずれにも接触しないため、薄膜の焼き付きが抑制される。
一対のロッド12,13は、それぞれ抵抗測定部17に電気的に接続されており、荷重時には、薄膜A、導電弾性体11および薄膜A’を介在させた状態で、一対のロッド12,13間の電気抵抗が測定される。
要部構造10の蓋部26は、その正面側に着脱可能に取り付けられた断熱壁を有しており、断熱壁を取り付けることで外気の進入を防いで加熱効率を高めたり、断熱壁を取り外すことで、測定後に冷却を促進させ、或いは測定中の被測定体の状態を目視で確認することができる。
上記のように構成される電気抵抗測定装置1では、例えば次のような方法により薄膜A,A’の厚さ方向の抵抗を測定する。以下、薄膜A、A’がカーボンコート箔である場合の測定方法を例に挙げて説明する。
先ず、プレート部材2上に底部25を載置し、加熱部15に固定された支持部材21および上記3つの固定ピンにてロッド12を固定し、ロッド12を立設させる。次に、ロッド12の上面12bに、薄膜A、導電弾性体11、及び薄膜Aと同一材料からなる薄膜A’を、略同軸でこの順に載置する。ロッド12には予め、不図示の温度測定用配線および抵抗測定用配線を接続しておく。
次いで、加熱部16に固定された支持部材22および上記3つの固定ピンにて13を固定し、ロッド13を加熱部16に対して立設させた後、ロッド13を下側にした状態で、薄膜A’上にロッド13を載置する。これにより、ロッド12、導電弾性体11及びロッド13が略同軸に配置され、ロッド12と導電弾性体11の間に薄膜Aが、導電弾性体11とロッド13との間に薄膜A’がそれぞれ介装された状態となる。その後、蓋部26を加熱部16に載置した状態で、プレート部材5を蓋部26に載置し、更に、プレート部材5上に加圧部14を載置する。そして、必要に応じて断熱壁を取り付け、組み立てを完了する。
組み立て完了後、温度測定兼温度制御部19から加熱部15,16に電力を供給し、一対のロッド12,13を介して薄膜A,A’を徐々に加熱し、各温度での抵抗値を測定する。測定終了後、上記と逆の手順で加圧部14、プレート部材5、ロッド13をこの順に取り外し、次いで薄膜A,A’を取り外す。次に、新たに測定する他の薄膜をロッド12上に載置し、その後、各構成要素を上記と同様に載置して、抵抗値を測定する。上記工程を繰り返すことで、短時間で複数の薄膜の抵抗値が測定される。
上述したように、本実施形態によれば、被測定体である一対の薄膜A,A’と導電弾性体11を積層し、導電弾性体11および一対の薄膜A、A’を、該薄膜の厚み方向に一対のロッド12,13で挟んで加圧し、各薄膜の電気抵抗を測定する。このように本方法ではロッド12と薄膜A、或いはロッド13と薄膜A’が直接当接し、溶剤等を含むペーストが介在しないため、薄膜A,A’の抵抗値を安定して測定することが可能となる。また、電極であるロッド12と被測定体である薄膜Aを固定する際、ペーストを使用せず、ロッド12と薄膜Aを当接させるだけでよいため、煩雑な塗布作業が不要となり、薄膜A,A’の抵抗を容易に測定することができ、測定効率を向上することが可能となる。また、一対のロッド12,13間に導電弾性体11が介装された状態で厚み方向に加圧されるので、当該弾性体が緩衝材となって、薄膜A,A’とロッド12,13との接触面で面内応力を均一化することができ、これらの接触状態を安定化することが可能となる。更に、一対のロッド12,13と導電弾性体11の間に薄膜A,A’が介在するので、導電弾性体11がロッド12やロッド13の熱によって焼き付いたり、当該導電弾性体の一部が溶融してロッド12やロッド13に付着するのを防止することができる。
また、加圧部14は、一対のロッド12,13が有する上面12b,下面13aの面内方向に均一に圧力を付与するので、薄膜A,A’の抵抗値をより安定して測定することができる。また加圧部14は水平方向に設置された薄膜A,A’を略鉛直方向に加圧するので接触面における面内圧力をより均一化することが可能となる。更に、加圧部14に直接荷重が付与されるプレート部材5の水平方向断面積が、ロッド12の水平方向断面積に対して格段に大きいため、ロッド12と薄膜Aとの接触面における面内圧力をより均一化することが可能となる。
また、一対の加熱部15,16は、加圧方向に関して一対のロッド12,13の両側に当接して配置され、且つ内部に熱源23が収容された一対の金属部材24,24を有するので、熱伝導率の高い金属を採用することで、伝導伝熱によって薄膜A,A’を効率良く加熱することができる。
更に、断熱ケース18が、一対の薄膜A,A’、導電弾性体11、一対のロッド12,13および一対の加熱部15,16を収容し、外部と断熱するので、加熱部15,16からの熱が外気を介して放熱するのを防止することができ、より効率良く加熱することが可能となり、測定効率を更に向上することができる。
以上、本実施形態に係る電気抵抗測定方法及び電気抵抗測定装置について述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば上記実施形態では、薄膜A、A’がカーボンコート箔である場合の測定方法を例に挙げて説明したが、これに限らず、上記測定方法は、2次電極用の他のPTC層の表面抵抗を測定する場合にも適用可能である。また、2次電池以外の電気・電子部材に使用される薄膜の表面抵抗を測定する場合にも本測定方法を適用することができる。
また、本実施形態では、薄膜A、導電弾性体11、薄膜A’をこの順に積層してなる積層体を用いているが、これに限らず、1つの薄膜と1つの導電弾性体からなる積層体を用いて薄膜の抵抗値を測定してもよい。
また、上記電気抵抗測定装置において、加圧部14は略直方体の金属部材であり、一対のロッド12を上方から加圧する構成であるが、これに限らず、一対のロッド12,13を上下方向から加圧可能に設けられた機構であってもよく、例えばプレート部材2,5を固定するクランプ機構で構成されてもよい。
また、上記電気抵抗測定装置では一対の加熱部15,16が設けられているが、一対のロッド12,13の少なくとも一方を加熱する加熱部が単体で設けられてもよい。また、熱源23はカートリッジヒータで構成されるが、ニクロム線やヒートパイプなどの他の熱源で構成されてもよい。
更に、断熱ケース18は、必ずしも内部に閉空間を形成する必要はなく、作業性向上の為に、正面側および背面側に開放端を有する、上下方向に2分割可能な筒型ケースなどの他の形状であってもよい。
本発明の電気抵抗測定方法および電気抵抗測定装置は、2次電池、特にリチウムイオン2次電池の電極に設けられるPTC層の抵抗を測定する方法・装置として好適に使用され、電子機器、或いは自動車用2次電池に使用されるPTC層の抵抗測定に有用である。
1 電気抵抗測定装置
2 プレート部材
3 連結部
4 プレート部材
4a 切欠き部
5 プレート部材
10 要部構造
10a 下面
10b 上面
11 導電弾性体
11a 下面
11b 上面
12,13 一対のロッド
12a 下面
12b 上面
13a 下面
13b 上面
14 加圧部
15,16 一対の加熱部
17 抵抗測定部
18 断熱ケース
19 温度測定兼温度制御部
21,22 一対の支持部材
21a 脚部
22a 脚部
23 熱源
24 金属部材
25 底部
26 蓋部
31,32 一対の固定ピン
33 固定ピン
41 絶縁体
42 絶縁体

Claims (11)

  1. 電気抵抗を測定する電気抵抗測定方法であって、
    被測定体と導電弾性体とを積層し、前記被測定体の厚み方向に一対のロッドで挟んで加圧し、前記被測定体の電気抵抗を測定することを特徴とする、電気抵抗測定方法。
  2. 前記被測定体は、一対の被測定体であり、
    前記導電弾性体を前記一対の被測定体で挟んで積層したことを特徴とする、請求項1記載の電気抵抗測定方法。
  3. 前記導電弾性体は、一対の導電弾性体であり、
    前記被測定体を前記一対の導電弾性体で挟んで積層したことを特徴とする、請求項1または2記載の電気抵抗測定方法。
  4. 前記導電弾性体は、第1当接面と第2当接面とを有し、
    前記第1当接面は、前記一対の被測定体のうちの一方と当接し、
    前記第2当接面は、前記第1当接面の反対側に形成され、かつ、前記一対の被測定体のうちの他方と当接することを特徴とする、請求項2記載の電気抵抗測定方法。
  5. 前記被測定体は、第1当接面と第2当接面とを有し、
    前記第1当接面は前記一対の導電弾性体のうちの一方と当接し、
    前記第2当接面は前記第1当接面の反対側に形成され、かつ、前記一対の導電弾性体のうちの他方と当接することを特徴とする、請求項3記載の電気抵抗測定方法。
  6. 電気抵抗を測定する電気抵抗測定装置であって、
    導電弾性体と、
    前記導電弾性体を両側から挟持する一対のロッドと、
    前記一対のロッドを介して、前記導電弾性体に厚み方向への圧力を付与する加圧部と、
    前記ロッドを加熱する加熱部と、
    電気抵抗を測定する測定部とを備えることを特徴とする、電気抵抗測定装置。
  7. 前記導電弾性体は、その厚さが0.2mm〜2mmであることを特徴とする、請求項6記載の電気抵抗測定装置。
  8. 前記一対のロッドは、一対の被測定体と当接する平坦面をそれぞれ有し、
    前記加圧部は、前記平坦面に均一に圧力を付与することを特徴とする、請求項6記載の電気抵抗測定装置。
  9. 前記導電弾性体は、一対の導電弾性体であり、
    前記一対のロッドは、前記一対の導電弾性体と当接する平坦面をそれぞれ有し、
    前記加圧部は、前記平坦面に均一に圧力を付与することを特徴とする、請求項6記載の電気抵抗測定装置。
  10. 前記加熱部は、加圧方向に関して前記一対のロッドの両側に当接して配置され、内部に熱源が収容された一対の金属部材を有することを特徴とする、請求項6記載の電気抵抗測定装置。
  11. 前記導電弾性体、前記一対のロッドおよび前記加熱部を収容し、外部と断熱する断熱ケースを更に備えることを特徴とする、請求項6記載の電気抵抗測定装置。
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