JP2015193597A - 皮膚粘着シートおよび薬液シート - Google Patents
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Abstract
【課題】高い酸素透過性を有し、含水率がより低いシリコーン含有共重合体を用いることによって、皮膚表面との粘着性が良好で、長時間使用しても乾燥し難く、柔軟性を保つことができ、かつ形状の変化が少ない皮膚粘着シートを提供することを目的とする。【解決手段】下記成分A及び成分Cの共重合体からなる皮膚粘着シート。成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー【選択図】なし
Description
本発明は、皮膚に貼付して使用する生体適合性の高い皮膚粘着シートおよび当該皮膚粘着シートの表面に薬液を保持してなる薬液シートに関する。
近年、医療デバイスとしてハイドロゲル素材が知られている。このハイドロゲル素材は、多量の水を含んでいる(含水率25%〜80%程度)。そのため、ハイドロゲル素材を皮膚に貼付した場合、該素材から水分が蒸発する現象が生じ、使用者は乾燥感を覚え、不快と感じることがあった。また、ハイドロゲル素材を皮膚より引き剥がす際、含水しているためハイドロゲル素材自体が破断し易い欠点があった。さらに、ハイドロゲル素材は、素材自体が多量の水を含んでいることから、細菌繁殖リスクが懸念されていた。
そこで、最近では、ハイドロゲル素材の欠点を改善した、より含水率が低い軟質材料(低含水性)を適用した皮膚粘着シートなどの医療デバイスが知られている。例えば、特許文献1及び2には、シリコーンまたは約10質量%〜約80質量%の間の水含有量を有するシリコーンハイドロゲルからなる医療デバイスに対し、親水性を高めるための表面処理を施したシリコーン医療デバイスが開示されている。
特許文献3には、非含水性層(シリコーン樹脂等)と含水性層の積層構造からなる粘着シートを有するポリマー部材が開示されている。
特許文献4には、シリコーン含有モノマーから成る含水率が10%未満の自己粘着性を有する、透明な医療用被覆材が開示されている。
特許文献5には、ポリアクリル酸及び/またはポリアクリル酸塩、多価アルコール類、水、外部架橋剤を有する乾燥肌、ひび割れなどの症状の改善に用いられ、フェイスマスクなどにも応用できる含水率10〜97質量%の化粧用ゲルシートが開示されている。
特許文献6には、液状化合物を含浸可能な不織布で構成された身体洗浄用シートなどに適したスキンケア用シートが開示されている。
医療デバイスの中で、特に皮膚粘着シートとして使用する場合、皮膚表面に直接貼付する軟質材料においては、皮膚表面との粘着性が良好で、高い酸素透過性を有し、長時間使用しても乾燥し難く、柔軟性を保つことができ、かつ形状の変化が少ない(即ち、収縮し難い)ことが求められる。
従来用いられている、より含水率が低い軟質材料よりも、良好な柔軟性や皮膚表面との粘着性といった特性を与えることができれば、使用者にとっては、使用感(装用感)が良くなり苦痛を低減することができ、特に創傷部に貼付した場合には、皮膚表面の空気感染を防止できるため、より好ましい。
引用文献1及び2に開示された医療デバイスは、シリコーンまたはシリコーンハイドロゲルからなるため高い酸素透過性を有するものの親水性の表面処理が施されているため、皮膚粘着シートに用いる場合、皮膚表面への粘着性を有しておらず、特に創傷部に貼付した場合には、皮膚表面の空気感染の懸念がある。
引用文献3に開示されたポリマー部材は、非含水性層はシリコーン樹脂等からなり高い酸素透過性を有するものの、創傷被覆材、化粧用シート等として皮膚表面に使用する場合、非含水性層と含水性層の積層構造からなる粘着シート自体に水を含有させることで好適な含水ポリマーを得ることができるため、皮膚表面への粘着性を有しておらず、また、皮膚より引き剥がす際、含水していることでハイドロゲル素材自体が破断し易い懸念がある。
引用文献4に開示された医療用被覆材は、シリコーン含有モノマーからなるため高い酸素透過性を有するものの、指や腕等に巻回した場合、その重ね合わせ部分で被覆材同士を接着させるものであり、皮膚表面に対する接着を実現するものではなかった。
引用文献5に開示された化粧用ゲルシートは、シリコーン成分を有しておらず高い酸素透過性を実現するものではなかった。
引用文献6に開示されたスキンケア用シートは、不織布で構成されたシートであるため皮膚表面との良好な粘着性を実現するものではなかった。また、液状化合物を含浸して使用した場合、シートから液状化合物が蒸発する現象が生じ、長時間の使用に耐えうるものではなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高い酸素透過性を有し、含水率がより低いシリコーン含有共重合体を用いることによって、皮膚表面との粘着性が良好で、長時間使用しても乾燥し難く、柔軟性を保つことができ、かつ形状の変化が少ない皮膚粘着シートを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明は、下記成分A及び成分Cの共重合体であって、下記成分Aを主成分とする共重合体からなる皮膚粘着シートである。
成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー
成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー
なお、本発明において、「成分A及び成分Cの共重合体」には、成分Aと成分Cのみを共重合して得られる共重合体だけでなく、成分Aと成分Cを必須とした上で、さらに第三成分を共重合してなる共重合体も含まれるものとする。「成分A、成分B及び成分Cの共重合体」も同様である。
成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー
成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー
なお、本発明において、「成分A及び成分Cの共重合体」には、成分Aと成分Cのみを共重合して得られる共重合体だけでなく、成分Aと成分Cを必須とした上で、さらに第三成分を共重合してなる共重合体も含まれるものとする。「成分A、成分B及び成分Cの共重合体」も同様である。
本発明によれば、皮膚表面との粘着性が良好で、高い酸素透過性を有し、長時間使用しても乾燥し難く、柔軟性を保つことができ、かつ形状の変化が少ない皮膚粘着シートを得ることができる。
本発明の皮膚粘着シートは、下記成分A及び成分Cの共重合体からなる皮膚粘着シートである。
成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー
成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー
また、本発明の皮膚粘着シートの好ましい態様は、下記成分A、成分B及び成分Cの共重合体であって、下記成分A及び成分Bを主成分とする共重合体からなり、粘着力が20〜150g/10mmの表面を有する皮膚粘着シートである。
成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー
成分B:フルオロアルキル基を有する重合性モノマー
成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー
成分Aは、1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマーである。成分Aの重合性官能基の数は、1分子あたり2個以上であれば特に限定されないが、より柔軟(低弾性率)な皮膚粘着シートが得られやすいという観点からは、1分子あたり2個が好ましい。特に分子鎖の両末端に重合性官能基を有する構造が好ましい。
成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー
成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー
また、本発明の皮膚粘着シートの好ましい態様は、下記成分A、成分B及び成分Cの共重合体であって、下記成分A及び成分Bを主成分とする共重合体からなり、粘着力が20〜150g/10mmの表面を有する皮膚粘着シートである。
成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー
成分B:フルオロアルキル基を有する重合性モノマー
成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー
成分Aは、1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマーである。成分Aの重合性官能基の数は、1分子あたり2個以上であれば特に限定されないが、より柔軟(低弾性率)な皮膚粘着シートが得られやすいという観点からは、1分子あたり2個が好ましい。特に分子鎖の両末端に重合性官能基を有する構造が好ましい。
成分Aの重合性官能基としては、ラジカル重合可能な官能基が好ましく、炭素炭素二重結合を有するものがより好ましい。好ましい重合性官能基の例としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、α−アルコキシメチルアクリロイル基、マレイン酸残基、フマル酸残基、イタコン酸残基、クロトン酸残基、イソクロトン酸残基、およびシトラコン酸残基などである。これらの中でも高い重合性を有することから(メタ)アクリロイル基が最も好ましい。
なお、本明細書において(メタ)アクリロイルという語はメタクリロイルおよびアクリロイルの両方を表すものであり、(メタ)アクリル、(メタ)アクリレートなどの語も同様である。
成分Aとしては、下記式(A1)の構造を有するマクロモノマーが好ましい。
式(A1)中、X1およびX2はそれぞれ独立に重合性官能基を表す。R1〜R6はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、および炭素数1〜20のフルオロアルキル基からなる群から選ばれる置換基を表す。L1およびL2は、それぞれ独立に2価の基を表す。aはシロキサン単位の繰り返し数であり、1〜1500の整数を表す。各シロキサン単位の構造はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
X1およびX2はそれぞれ独立に重合性官能基を表す。X1およびX2としては、ラジカル重合可能な官能基が好ましく、炭素炭素二重結合を有するものが好ましい。好ましい重合性官能基の例としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、α−アルコキシメチルアクリロイル基、マレイン酸残基、フマル酸残基、イタコン酸残基、クロトン酸残基、イソクロトン酸残基、およびシトラコン酸残基などである。これらの中でも高い重合性を有することから(メタ)アクリロイル基が最も好ましい。
R1〜R6の好適な具体例は、水素;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基などの炭素数1〜20のアルキル基;フェニル基;トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、トリフルオロプロピル基、テトラフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ヘプタフルオロペンチル基、ノナフルオロヘキシル基、ヘキサフルオロブチル基、ヘプタフルオロブチル基、オクタフルオロペンチル基、ノナフルオロペンチル基、ドデカフルオロヘプチル基、トリデカフルオロヘプチル基、ドデカフルオロオクチル基、トリデカフルオロオクチル基、ヘキサデカフルオロデシル基、ヘプタデカフルオロデシル基、テトラフルオロプロピル基、ペンタフルオロプロピル基、テトラデカフルオロオクチル基、ペンタデカフルオロオクチル基、オクタデカフルオロデシル基、およびノナデカフルオロデシル基などの炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。これらの中で、皮膚粘着シートに良好な機械物性と高酸素透過性を与えるという観点からさらに好ましいのは、水素およびメチル基であり、最も好ましいのはメチル基である。
L1およびL2はそれぞれ独立に2価の基を表し、炭素数1〜20の2価の基が好ましい。中でも式(A1)の化合物が高純度で得られやすい利点を有することから、下記式(LE1)〜(LE12)で表される基が好ましく、中でも下記式(LE1)、(LE3)、(LE9)および(LE11)で表される基がより好ましく、下記式(LE1)および(LE3)で表される基がさらに好ましく、下記式(LE1)で表される基が最も好ましい。なお、下記式(LE1)〜(LE12)は、左側が重合性官能基X1またはX2に結合する末端、右側がケイ素原子に結合する末端として描かれている。
式(A1)中、aはシロキサン単位の繰返し数であり、1〜1500の整数を表す。aは、80以上が好ましく、100以上がより好ましく、100〜1400がより好ましく、120〜950がより好ましく、130〜700がさらに好ましい。
成分Aのポリシロキサンマクロモノマーは、6000以上の数平均分子量を有するものを用いる。数平均分子量が6000以上であることで、柔軟で耐折り曲げ性などの機械物性に優れた粘着シートが得られる。成分Aの数平均分子量が小さすぎる場合には、耐折り曲げ性などの機械物性が低くなる傾向があり、特に6000未満では耐折り曲げ性が低くなる。そのため、成分Aの数平均分子量は8000以上が好ましく、9000以上であることがより好ましく、10000以上であることがさらに好ましい。また、成分Aの数平均分子量が大きすぎる場合には、柔軟性や透明性が低下する傾向がある。そのため、成分Aの数平均分子量は100000以下であることが好ましく、70000以下であることがより好ましく、50000以下であることがさらに好ましい。
本発明において、成分Aの数平均分子量は、クロロホルムを溶媒として用いたゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC法)で測定されるポリスチレン換算の数平均分子量である。質量平均分子量および分散度(質量平均分子量を数平均分子量で除した値)も同様の方法で測定される。
なお、本明細書においては、質量平均分子量をMw、数平均分子量をMnで表す場合がある。また分子量1000を1kDと表記することがある。例えば「Mw33kD」という表記は「質量平均分子量33000」を表す。
本発明の皮膚粘着シートが、例えば創傷部に用いられる場合、目視した際に濁りがない程度に透明性が高いことが好ましい。透明性の観点からは、成分Aの分散度(質量平均分子量を数平均分子量で除した値)は、6以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下がさらに好ましく、1.5以下が最も好ましい。成分Aの分散度が小さい場合、他の成分との相溶性が向上し、得られる共重合体の透明性が向上する。また、共重合体に含まれる不純物が減る、皮膚粘着シートの成型に伴う収縮率が小さくなる、などの利点も生じる。
本発明の成分Aは1種類のみ用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の皮膚用粘着シートは、成分Bを共重合させてなる共重合体からなるものでもよい。成分Bは、フルオロアルキル基を有する重合性モノマーである。成分Bが有するフルオロアルキル基に起因する臨界表面張力の低下により、粘着シートに撥水撥油性の性質を付与することができ、粘着シート表面が生体の体液中のタンパク質や脂質などの成分によって汚染されることを抑える効果がある。また、成分Bを共重合させることで、柔軟で耐折り曲げ性などの機械物性に優れた粘着シートを得ることができる効果もある。なお、重合性モノマーとは、重合性官能基を有するモノマーを意味する。
成分Bのフルオロアルキル基の好適な具体例は、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、トリフルオロプロピル基、テトラフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ヘプタフルオロペンチル基、ノナフルオロヘキシル基、ヘキサフルオロブチル基、ヘプタフルオロブチル基、オクタフルオロペンチル基、ノナフルオロペンチル基、ドデカフルオロヘプチル基、トリデカフルオロヘプチル基、ドデカフルオロオクチル基、トリデカフルオロオクチル基、ヘキサデカフルオロデシル基、ヘプタデカフルオロデシル基、テトラフルオロプロピル基、ペンタフルオロプロピル基、テトラデカフルオロオクチル基、ペンタデカフルオロオクチル基、オクタデカフルオロデシル基、およびノナデカフルオロデシル基などの炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。より好ましくは、炭素数2〜8のフルオロアルキル基、例えば、トリフルオロエチル基、テトラフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、オクタフルオロペンチル基、およびドデカフルオロオクチル基であり、最も好ましくはトリフルオロエチル基である。
成分Bの重合性官能基としては、成分Aと同様の官能基を用いることができ、重合反応の観点からは成分Aの重合性官能基と同じ官能基を用いることが最も好ましい。
柔軟で耐折り曲げ性などの機械物性に優れた皮膚粘着シートが得られる効果が大きいことから、成分Bとして最も好ましいのは(メタ)アクリル酸フルオロアルキルエステルである。かかる(メタ)アクリル酸フルオロアルキルエステルの具体例としては、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ノナフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ドデカフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、ドデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、およびトリデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレートが挙げられる。トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ドデカフルオロオクチル(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。最も好ましくはトリフルオロエチル(メタ)アクリレートである。
本発明のB成分は1種類のみ用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
成分Cは、アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマーである。成分Cが有するアルキル基は凝集エネルギーを低下させるので、共重合体にゴム弾性と軟らかさを与える効果がある。また、成分Cを共重合させることで、共重合体の表面粘着力が大幅に向上し、皮膚粘着シートとして適したものとなる。
成分Cとしては、共重合体のガラス移転点を室温あるいは0℃以下に下げるものがよい。成分Cの重合性官能基としては、成分Aと同様の官能基を用いることができ、重合反応の観点からは成分Aの重合性官能基と同じ官能基を用いることが最も好ましい。
成分Cのアルキル基の好適な具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基などの炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。より好ましくは、炭素数2〜8のアルキル基、最も好ましくはヘキシル基である。
成分Cとして、柔軟性や耐折り曲げ性、粘着力の向上などの機械的特性の改善のために好適な例は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、好ましくはアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、その具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、およびn−ステアリル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、より好ましくは、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレートである。これらの中でアルキル基の炭素数が1〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステルはさらに好ましい。アルキル基の炭素数が大きすぎると得られる皮膚粘着シートの透明性が低下する場合があり好ましくない。
成分Cは、1種類のみ用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
成分Cの好ましい使用量は、成分Bを含まない共重合体の場合、成分A100質量部に対して、また、成分A、成分Bおよび成分Cの共重合体からなるものの場合は成分Aと成分Bの2成分合計100質量部に対して、100質量部以下、より好ましくは100〜1質量部、さらに好ましくは60〜1質量部、最も好ましくは30〜1質量部である。成分Cの使用量が少なすぎる場合は成分Cに期待する効果が得られにくくなる。成分Cの使用量が多すぎる場合は、白濁が生じたり耐折り曲げ性などの機械物性が不十分になったり、粘着シートの粘着力が高くなり過ぎ、皮膚から剥離する際、皮膚に痛みを伴う可能性がある。
本発明の皮膚用粘着シートは、さらに成分Mを共重合させてなる共重合体からなるものでもよい。成分Mは、1分子あたり1個の重合性官能基、およびシロキサニル基(Si−O−Si)を有する単官能モノマーである。本発明の皮膚粘着シートが適当な量の成分Mを含有することにより、架橋密度が減少してポリマーの自由度が大きくなり、適度に柔らかい低弾性率の基材を実現することができる。これに対し、成分Mの含有量が少ないと架橋密度が高くなり、粘着シートが硬くなる傾向がある。また、成分Mの含有量が多いと粘着シートが軟らかくなる。
成分Mのシロキサニル基は直鎖状であることが好ましい。シロキサニル基が直鎖状であれば、得られる皮膚粘着シートの形状回復性が向上する。ここで直鎖状とは、重合性基を有する基と結合したケイ素原子を起点とする、一本の線状に連なるSi−(O−Si)n−1−O−Si結合で示される構造を指す(ただし、nは2以上の整数を表す)。
成分Mの数平均分子量は、300〜120000であることが好ましい。成分Mの数平均分子量がこの範囲にあることで、柔軟(低弾性率)で耐折り曲げ性などの機械物性に優れた基材が得られる。成分Mの数平均分子量が小さい場合には耐折り曲げ性や形状回復性などの機械物性が低くなる傾向がある。そのため、成分Mの数平均分子量は500以上がより好ましい。また、成分Mの数平均分子量が大きすぎる場合には、柔軟性や透明性が低下する傾向がある。成分Mの数平均分子量は、1000〜25000の範囲にあることがより好ましく、5000〜15000の範囲にあることがさらに好ましい。
成分Mの重合性官能基としては、成分Aと同様の官能基を用いることができ、重合反応の観点からは成分Aの重合性官能基と同じ官能基を用いることが最も好ましい。
成分Mとしては、下記式(ML1)の構造を有するものが好ましい。
式(ML1)中、X3は重合性官能基を表す。R11〜R17はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、および炭素数1〜20のフルオロアルキル基から選ばれた置換基を表す。L3は2価の基を表す。cはシロキサン単位の繰返し数であり、1〜700の整数を表す。各シロキサン単位の構造はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
X3としてはラジカル重合可能な官能基が好ましく、炭素炭素二重結合を有するものが好ましい。好ましい重合性官能基の例としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、α−アルコキシメチルアクリロイル基、マレイン酸残基、フマル酸残基、イタコン酸残基、クロトン酸残基、イソクロトン酸残基、およびシトラコン酸残基などである。これらの中でも高い重合性を有することから(メタ)アクリロイル基が最も好ましい。
また、成分Mの重合性官能基は、良好な機械物性の皮膚粘着シートが得られやすいことから、成分Aの重合性官能基と共重合可能であることがより好ましく、成分Mと成分Aが均一に共重合されることで良好な表面特性を有する皮膚粘着シートが得られやすいことから、成分Aの重合性官能基と同一であることがさらに好ましい。
R11〜R17はそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、および炭素数1〜20のフルオロアルキル基から選ばれた置換基を表す。R11〜R19の好適な具体例は、水素;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基などの炭素数1〜20のアルキル基;フェニル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、トリフルオロプロピル基、テトラフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ヘプタフルオロペンチル基、ノナフルオロヘキシル基、ヘキサフルオロブチル基、ヘプタフルオロブチル基、オクタフルオロペンチル基、ノナフルオロペンチル基、ドデカフルオロヘプチル基、トリデカフルオロヘプチル基、ドデカフルオロオクチル基、トリデカフルオロオクチル基、ヘキサデカフルオロデシル基、ヘプタデカフルオロデシル基、テトラフルオロプロピル基、ペンタフルオロプロピル基、テトラデカフルオロオクチル基、ペンタデカフルオロオクチル基、オクタデカフルオロデシル基、およびノナデカフルオロデシル基などの炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。これらの中で、皮膚粘着シートに良好な機械物性と高酸素透過性を与えるという観点からさらに好ましいのは、水素およびメチル基であり、最も好ましいのはメチル基である。
L3は2価の基を表し、炭素数1〜20の2価の基が好ましい。L3としては、上記一般式(A1)にL1およびL2と同様の基を好ましく用いることができ、L1およびL2と同じ基を用いることが最も好ましい。
式(ML1)中、cは、3以上が好ましく、10以上がより好ましく、10〜500がより好ましく、30〜300がより好ましく、50〜200がさらに好ましい。
本発明の皮膚粘着シートにおいて、成分Mは1種類のみ用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
成分Mの好ましい含有量は、成分A100質量部に対して5〜200質量部、より好ましくは7〜150質量部、さらに好ましくは10〜100質量部である。成分Mの含有量が、成分A100質量部に対し5質量部未満であると、架橋密度が高くなり、粘着シートが硬くなる傾向がある。また、成分Mの含有量が、成分A100質量部に対し200質量部を超えると、粘着シートが軟らかくなり、破れやすくなる傾向がある。
さらに、皮膚粘着シートの機械的性質、寸法安定性などを向上させるためには、本発明の皮膚用粘着シートは、さらに以下に述べるモノマーをさらに共重合させてなる共重合体であってもよい。
機械的性質を向上させるためのモノマーとしては、例えばスチレンやスチレン誘導体などの芳香族ビニル化合物等が挙げられる。
皮膚粘着シートの寸法安定性を向上させるためのモノマーとしては、例えばエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、ビニルメタクリレート、アクリルメタクリレートおよびこれらのメタクリレート類に対応するアクリレート類、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
ここで、成分A及び成分Cの共重合体においては、成分Aが本発明の皮膚粘着シートの主成分である。また、成分A、成分B及び成分Cの共重合体においては、成分Aと成分Bの2成分が、皮膚粘着シートの主成分である。ここで、主成分とは、共重合体重合時の仕込み量として、当該成分が、成分A、成分Bおよび成分Cの総量を100質量部として50質量部以上であることを意味する。すなわち、成分A及び成分Cの共重合体においては、成分Aが、成分Aおよび成分Cの総量中50質量部以上であることが必要であり、60質量部以上であることがより好ましく、75質量部以上であることがさらに好ましい。成分A、成分B及び成分Cの共重合体においては、成分Aと成分Bの合計が、成分A、成分Bおよび成分Cの総量中50重量部以上であることが必要であり、60質量部以上であることがより好ましく、75質量部以上であることがさらに好ましい。成分Aと成分Bの使用量が少なすぎる場合は、得られる皮膚粘着シートに白濁が生じたり、耐折り曲げ性などの機械物性が不十分になったりする傾向がある。
また、成分A及び成分Cの共重合体からなる皮膚粘着シートにおいて、皮膚粘着シートの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることがさらに好ましい。また、成分A、成分B及び成分Cの共重合体からなる皮膚粘着シートにおいては、皮膚粘着シートの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量とフッ素原子の含有量の合計が5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることがさらに好ましい。ケイ素原子の含有量とフッ素原子の含有量が少ない場合にも、皮膚粘着シートに白濁が生じたり、耐折り曲げ性などの機械物性が不十分になったりする傾向がある。
皮膚粘着シートの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析装置(好適にはシーケンシャル型ICP発光分光分析装置 SPS4000、セイコーインスツルメンツ製)によって測定できる。測定法は以下の通りである。
まず、皮膚粘着シートを乾燥状態とする。本発明において皮膚粘着シートの乾燥状態とは、皮膚粘着シートに40℃で16時間2hPa以下で真空乾燥を施した状態を意味する。乾燥状態の皮膚粘着シート(4〜5mg)を白金るつぼに秤取し、硫酸を加えてホットプレートおよびバーナーで加熱灰化する。石灰物を炭酸ナトリウムで融解し、水を加えて加熱溶解した後、硝酸を加え水で定容する。この溶液について、ICP発光分光分析法によりケイ素原子を測定し、皮膚粘着シート中の含有量を求める。また、皮膚粘着シートの乾燥重量に対するフッ素原子の含有量も同様にして求めることができる。
本発明の皮膚粘着シートに用いる共重合体は、架橋度が2.0〜18.3の範囲であることが好ましい。架橋度は、下記式(Q1)で表される。
式(Q1)において、Mnは1分子あたりn個の重合性基を有するモノマーの合計ミリモル量、Wnは1分子あたりn個の重合性基を有するモノマーの合計質量(kg)を表す。また、モノマーの分子量が分布を有する場合は、数平均分子量を用いてミリモル量を計算することとする。
共重合体の架橋度が、2.0より小さくなると、柔らかすぎてハンドリングが難しくなり、18.3より大きくなると硬すぎて装用感又は使用感が悪くなる傾向がある。架橋度のより好ましい範囲は3.5〜16.0であり、さらに好ましい範囲は8.0〜15.0であり、最も好ましい範囲は9.0〜14.0である。
本発明の皮膚粘着シートの表面は、20〜150g/10mmの粘着力を有することが好ましい。粘着力が小さすぎると、皮膚表面に貼付した場合、皮膚との密着性が悪く皮膚から剥がれ易くなり、特に創傷部に貼付した場合には、皮膚表面の空気感染を引き起こすおそれが懸念される。一方粘着力が大きすぎると、皮膚から引き剥がす際、皮膚との密着性が強過ぎ、皮膚粘着シートのハンドリングが難しく、皮膚の痛みを伴うおそれが懸念される。そのため、表面の粘着力は4g/10mm以上がより好ましく、50g/10mm以上がさらに好ましい。また、120g/10mm以下がより好ましく、100g/10mm以下がさらに好ましい。なお、本発明における粘着力は、JIS Z 0237:粘着テープ・粘着シート試験方法に基づき180°剥離力で測定した測定値である。
本発明の皮膚粘着シートは低含水性であることから、皮膚に貼付している間に使用者が感じる乾燥感が小さいという特徴を有する。粘着シートの含水率は10%以下が好ましく、5%以下がより好ましく、2%以下がさらに好ましく、1%以下が最も好ましい。含水率が高いと、乾燥感が強まったり、細菌の繁殖リスクが高まったりすることが懸念される。
ここで、含水率は、粘着シートの乾燥状態の質量と、純水による湿潤状態の質量とから、{(湿潤状態での質量)−(乾燥状態での質量)}/(湿潤状態での質量)×100により与えられる。
なお、湿潤状態とは、試料を室温(25℃)の純水に24時間以上浸漬した状態を意味する。乾燥状態とは、湿潤状態の試料を40℃で16時間、2hPa以下で真空乾燥した状態を意味する。本発明において、湿潤状態での物性値は、試料を純水中から取り出し、表面水分を拭き取った後、可及的速やかに測定された値である。また、乾燥状態での物性値は、上記真空乾燥の後、可及的速やかに測定された値である。
本発明の皮膚粘着シートの引張弾性率は、0.01〜5MPaが好ましく、0.1〜3MPaがより好ましく、0.1〜2MPaがさらに好ましく、0.1〜1MPaが一層好ましく、0.1〜0.6MPaが最も好ましい。引張弾性率が小さすぎると、軟らかすぎてハンドリングが難しくなる傾向がある。引張弾性率が大きすぎると、硬すぎて装用感が悪くなる傾向がある。引張弾性率2MPa以下になると良好な装用感が得られ、1MPa以下になるとさらに良好な装用感が得られるので好ましい。なお、引張弾性率は、乾燥状態の試験片を用いて測定を実施した値である。
本発明の皮膚粘着シートの引張伸びは100%〜2000%が好ましく、200%〜1000%がより好ましい。引張伸びが小さいと、粘着シートが破れやすくなる傾向がある。引張伸びが大きすぎる場合には、粘着シートが変形しやすくなる傾向がある。引張伸びは、乾燥状態の試料にて測定される。
また、本発明の皮膚粘着シートは、高い酸素透過性を有することが好ましい。酸素透過係数[×10−11(cm2/sec)mLO2/(mL・hPa)]は50〜2000が好ましく、100〜1500がより好ましく、200〜1000がさらに好ましく、300〜700が一層好ましい。ただし、酸素透過性を大きくしすぎると機械物性などの他の物性に悪影響が出る場合がある。酸素透過係数は、乾燥状態の試料にて測定される。皮膚粘着シートの成型に伴う収縮率は、例えば皮膚粘着シートがフィルム形状であり、板間重合で成型する場合、次式により算出した対応する4辺の成型比の平均値によって評価される。
1辺の成型比=(成型後の1辺の長さ)/(型の空隙部の1辺の長さ)
ここで、「型の空隙部」とは、フィルムを成型するのに用いられる、該フィルムの形状に対応する形状の空隙部であり、通常は2枚の板とガスケットで構成される空隙部である。また、例えば皮膚粘着シートが球冠形状(球面の一部を平面で切り取った形状)であり、該皮膚粘着シートをモールド重合で成型する場合、成型に伴う収縮率は、成型比=[直径]/[モールドの空隙部の直径]で評価することができる。ここで直径とは球冠の縁部が構成する円の直径である。
ここで、「型の空隙部」とは、フィルムを成型するのに用いられる、該フィルムの形状に対応する形状の空隙部であり、通常は2枚の板とガスケットで構成される空隙部である。また、例えば皮膚粘着シートが球冠形状(球面の一部を平面で切り取った形状)であり、該皮膚粘着シートをモールド重合で成型する場合、成型に伴う収縮率は、成型比=[直径]/[モールドの空隙部の直径]で評価することができる。ここで直径とは球冠の縁部が構成する円の直径である。
成型比は、1に近いほど高品位の皮膚粘着シートを安定に製造することが容易となる。成型比は0.85〜2.0の範囲が好ましく、0.9〜1.5の範囲がより好ましく、0.91〜1.3の範囲が一層好ましい。
また、本発明の皮膚粘着シートの乾燥による収縮率(以下、収縮率)は、例えば皮膚粘着シートがフィルム形状の場合、純水による湿潤状態(保管前)の試験片の4辺の長さと、この試験片を所定環境下に所定時間保管した後の試験片の4辺の長さとを測定し、次式により算出した対応する各辺の収縮率の平均値によって評価される。
1辺の収縮率(%)={(保管前の1辺の長さ)−(保管後の1辺の長さ)}
/(保管前の1辺の長さ)×100
さらに、例えば皮膚粘着シートが球冠形状(球面の一部を平面で切り取った形状)である場合、収縮率は、
収縮率(%)={(保管前の直径)−(保管後の直径)}
/(保管前の直径)×100
で評価することができる。ここで直径とは球冠の縁部が構成する円の直径である。
1辺の収縮率(%)={(保管前の1辺の長さ)−(保管後の1辺の長さ)}
/(保管前の1辺の長さ)×100
さらに、例えば皮膚粘着シートが球冠形状(球面の一部を平面で切り取った形状)である場合、収縮率は、
収縮率(%)={(保管前の直径)−(保管後の直径)}
/(保管前の直径)×100
で評価することができる。ここで直径とは球冠の縁部が構成する円の直径である。
乾燥による収縮率は、20以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、5以下であることがさらに好ましく、1未満であることが一層好ましい。
本発明の皮膚粘着シートは、紫外線吸収剤、色素、着色剤、スリップ剤、医薬および栄養補助成分、相溶化成分、抗菌成分、離型剤等の成分をさらに含んでいてもよい。これらの成分を使用する場合は、粘着シートに濁りが生じることから、成分A、成分B(成分Bを含む場合)及び成分Cの合計100質量部対し、100質量部以内使用することが好ましい。紫外線吸収剤を含む場合、装用者の皮膚を有害紫外線から保護することができる。また、着色剤を含む場合、皮膚粘着シートが着色されて、識別が容易になり、取扱時の利便性が向上する。
上記した成分はいずれも、非反応性形態または共重合形態で含有され得る。上記成分を成分A、成分B及び成分Cの共重合体にさらに共重合した場合は、該成分が固定化されるので溶出の可能性が小さくなり好ましい。
本発明の皮膚粘着シートは、さらに表面に薬液を保持させることで薬液シートとすることができる。本発明において表面に薬液を保持した状態とは、皮膚粘着シートに薬液が付着した状態を意味する。
本発明の粘着シートの表面に薬液を保持させてなる薬液シートを皮膚に密着させて貼付することで、皮膚からの薬液の流亡や蒸発を防止しつつ、効率的に薬液を浸透させる、あるいは皮膚上の創傷部位に侵入させることができる。
保持する薬液には、医薬品、医薬部外品成分を含むものだけでなく、美容効果を目的とする化粧水や乳液などの美容液やクレンジング剤も含むものとする。すなわち、本発明の薬液シートは、医療目的のものとしては、湿布型製剤、創傷用被覆剤等として、美容目的のものとしてはパック、フェイスマスク、メイク落とし等として好適に用いることができる。中でも、美容液を保持する態様は、本発明の最も好ましい態様の一つである。
本発明の薬液シートに保持する美容液に含まれる成分としては、糖類、アミノ酸類、プラセンタエキス、ヒアルロン酸、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコールなどの保湿成分やオリーブオイル、セチルアルコール、ラノリン、ステアリルアルコールなどの柔軟化剤やビタミンEなどの血行促進剤や、グリチルリン酸などの抗炎症剤や、各種ビタミンCなどの美白成分などをあげることができる。
また、クレンジング剤としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、環状シリコーン、流動パラフィン、POE等をあげることができる。また、クレンジング剤には、保湿剤、美白成分、ビタミン等を混合していてもよい。
皮膚粘着シートの表面に薬液を保持させる方法としては、浸漬法、刷毛塗り法、スプレーコーティング法、スピンコート法、ダイコート法、スキージ法などの種々の手法を適用できる。各手法に用いる薬液量、付与時間などは用途に応じて適宜調整される。
本発明の皮膚粘着シートの製造方法の一例として、成分A、成分B及び成分Cを含む原料組成物をモールド重合法により重合してフィルム状の皮膚粘着シートを製造する方法について次に説明する。
まず、一定の形状を有する2枚のモールド部材間の空隙に原料組成物を充填する。モールド部材の材料としては、樹脂、ガラス、セラミックス、金属等が挙げられる。光重合を行う場合は光学的に透明な素材が好ましいので、樹脂またはガラスが好ましく使用される。モールド部材の形状や原料組成物の性状によっては、皮膚粘着シートに一定の厚みを与え、かつ、空隙に充填した原料組成物の液モレを防止するために、ガスケットを用いてもよい。
空隙に原料組成物を充填したモールドは、続いて紫外線、可視光線またはこれらの組み合わせなどの活性光線を照射されるか、もしくはオーブンや液槽中などで加熱されることにより、充填した原料組成物を重合する。2通りの重合方法を併用する方法もありうる。すなわち、光重合の後に加熱重合したり、または加熱重合後に光重合したりすることもできる。光重合の具体的態様は、例えば水銀ランプや紫外線ランプ(例えばFL15BL、東芝)の光のような紫外線を含む光を短時間(通常は1時間以下)照射する。熱重合を行う場合には、組成物を室温付近から徐々に昇温し、数時間ないし数十時間かけて60℃〜200℃の温度まで高めて行く条件が、皮膚粘着シートの光学的な均一性および品位を保持し、かつ再現性を高めるために好ましい。
重合においては、重合をしやすくするために過酸化物やアゾ化合物に代表される熱重合開始剤または光重合開始剤を添加することが好ましい。熱重合を行う場合は、所望の反応温度において最適な分解特性を有するものが選択される。一般的には、10時間半減期温度が40〜120℃のアゾ系開始剤および過酸化物系開始剤が好適である。光重合を行う場合の光開始剤としてはカルボニル化合物、過酸化物、アゾ化合物、硫黄化合物、ハロゲン化合物、および金属塩などを挙げることができる。これらの重合開始剤は単独または混合して用いられる。重合開始剤の量は、成分A、成分B(成分Bを含む場合)、及び成分Cの合計対し最大で5質量%までが好ましい。
重合する際は、重合溶媒を使用することができる。溶媒としては有機系、無機系の各種溶媒が適用可能である。溶媒の例としては、水;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、t−アミルアルコール、テトラヒドロリナロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールおよびポリエチレングリコール等のアルコール系溶剤;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルおよびポリエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸エチルおよび安息香酸メチル等のエステル系溶剤;ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタンおよびノルマルオクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤;シクロへキサンおよびエチルシクロへキサン等の脂環族炭化水素系溶剤;アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;並びに石油系溶剤が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
<ケイ素原子、フッ素原子の含有量>
乾燥状態の皮膚粘着シート(4〜5mg)を白金るつぼに秤取し、硫酸を加えてホットプレートおよびバーナーで加熱灰化した。石灰物を炭酸ナトリウムで融解し、水を加えて加熱溶解した後、硝酸を加え水で定容した。この溶液について、シーケンシャル型ICP発光分光分析装置(SPS4000、セイコーインスツルメンツ製)を用いてICP発光分光分析法によりケイ素原子およびフッ素原子を測定し、皮膚粘着シート中の含有量を求めた。
乾燥状態の皮膚粘着シート(4〜5mg)を白金るつぼに秤取し、硫酸を加えてホットプレートおよびバーナーで加熱灰化した。石灰物を炭酸ナトリウムで融解し、水を加えて加熱溶解した後、硝酸を加え水で定容した。この溶液について、シーケンシャル型ICP発光分光分析装置(SPS4000、セイコーインスツルメンツ製)を用いてICP発光分光分析法によりケイ素原子およびフッ素原子を測定し、皮膚粘着シート中の含有量を求めた。
<含水率>
フィルム形状の試験片を用意し、該試験片を純水に浸漬して室温で24時間以上おいた後、表面水分をワイピングクロス(日本製紙クレシア製”キムワイプ(登録商標)”)で拭き取って質量(Ww)を測定した。その後、真空乾燥器で40℃、16時間乾燥し、質量(Wd)を測定した。次式にて含水率を求めた。得られた値が1%未満の場合は測定限界以下と判断し、「0%」と表記した。
含水率(%)=100×(Ww−Wd)/Ww
<引張弾性率・引張伸び>
引張弾性率及び引張伸びは、乾燥状態の試料にて測定される。皮膚粘着シートのサンプルから規定の打抜型を用いて幅(最小部分)5mm、長さ14mmの試験片を切り出した。該試験片を用い、オリエンテック社製のテンシロン RTM−100型を用いて引張試験を実施した。引張速度は100mm/分で、グリップ間の距離(初期)は5mmであった。
N=8で測定し、最大値と最小値を除いた値の平均値をそれぞれ引張弾性率と引張伸びの値とした。
フィルム形状の試験片を用意し、該試験片を純水に浸漬して室温で24時間以上おいた後、表面水分をワイピングクロス(日本製紙クレシア製”キムワイプ(登録商標)”)で拭き取って質量(Ww)を測定した。その後、真空乾燥器で40℃、16時間乾燥し、質量(Wd)を測定した。次式にて含水率を求めた。得られた値が1%未満の場合は測定限界以下と判断し、「0%」と表記した。
含水率(%)=100×(Ww−Wd)/Ww
<引張弾性率・引張伸び>
引張弾性率及び引張伸びは、乾燥状態の試料にて測定される。皮膚粘着シートのサンプルから規定の打抜型を用いて幅(最小部分)5mm、長さ14mmの試験片を切り出した。該試験片を用い、オリエンテック社製のテンシロン RTM−100型を用いて引張試験を実施した。引張速度は100mm/分で、グリップ間の距離(初期)は5mmであった。
N=8で測定し、最大値と最小値を除いた値の平均値をそれぞれ引張弾性率と引張伸びの値とした。
<静止接触角>
自動接触角計CONTACT - ANGLE METER(model CA-D、協和界面科学株式会社製)を使用した。サンプルの準備とし、3cm角のフィルム状サンプル中心部に窒素を約5秒噴き付け、表面を乾燥させた。その後、RO水約1μLの液滴を添加した際の接触角を計測した。N=3とし、平均値を静止接触角とした。
自動接触角計CONTACT - ANGLE METER(model CA-D、協和界面科学株式会社製)を使用した。サンプルの準備とし、3cm角のフィルム状サンプル中心部に窒素を約5秒噴き付け、表面を乾燥させた。その後、RO水約1μLの液滴を添加した際の接触角を計測した。N=3とし、平均値を静止接触角とした。
<粘着力>
各実施例及び比較例で得られた皮膚粘着シートの粘着力をJIS Z 0237:粘着テープ・粘着シート試験方法に基づき180°剥離力で評価した。サンプルの準備とし、得られた皮膚粘着シートを常温23℃、湿度50%にて1晩放置した。その後、サンプルを幅10mmに切り取りJIS G4305既定の360番耐水研磨紙で研磨後、アルコール洗浄したステンレス(SUS304、厚さ2mm×幅約50mm×長さ約125mm)に貼りつけた。2kgのローラーで2往復しサンプルを圧着した。圧着20〜40分後オートグラフ機にセットした。引張速度300mm/分の速さで180度剥離力を測定した。3回測定し、平均値を粘着力とした。
各実施例及び比較例で得られた皮膚粘着シートの粘着力をJIS Z 0237:粘着テープ・粘着シート試験方法に基づき180°剥離力で評価した。サンプルの準備とし、得られた皮膚粘着シートを常温23℃、湿度50%にて1晩放置した。その後、サンプルを幅10mmに切り取りJIS G4305既定の360番耐水研磨紙で研磨後、アルコール洗浄したステンレス(SUS304、厚さ2mm×幅約50mm×長さ約125mm)に貼りつけた。2kgのローラーで2往復しサンプルを圧着した。圧着20〜40分後オートグラフ機にセットした。引張速度300mm/分の速さで180度剥離力を測定した。3回測定し、平均値を粘着力とした。
<皮膚との粘着力評価>
各実施例及び比較例で得られた6cm角の皮膚粘着シートを人手の甲に貼付した直後、甲を180°傾けた状態において、皮膚粘着シート全面が甲と接着している時間を測定した。下記のA〜Eの5段階の基準で皮膚粘着シートの皮膚との粘着力を評価した。
A: 60分以上
B: 30〜60分以内
C: 5〜30分以内
D: 1秒〜5分以内
E: 1秒以下
<薬液の保持力>
各実施例及び比較例で得られた6cm角のシートを薬液に5秒程度浸漬させた後、リング型ピンセット2本を用いシート上部の両端2か所を持ち、薬液から引き揚げた直後に、リング型ピンセットで固定したシート上部から下部へシート表面の薬液がシートの縦軸の長さの半分流れ落ちる時間を目視確認し、ストップウォッチにより測定した。下記のA〜Cの3段階の基準で薬液の保持力を評価した。
A: 5秒以上
B: 2秒以上5秒未満
C: 2秒未満
<薬液の残存評価>
薬液に5秒程度浸漬させた後、薬液から引き揚げた直後の皮膚粘着シートを各実施例及び比較例に記載した時間皮膚表面に貼付した。剥離した後の皮膚表面を観察し、皮膚粘着シート(薬液シート)が存在した皮膚表面の何%程度に薬液が存在することが目視で確認できるかにより、下記の基準で評価した。
A: 75〜100%程度
B: 50〜75%程度
C: 25〜50%程度
D: 10〜25%程度
E: 10%未満
<収縮率>
各実施例および比較例において規定された初期状態の皮膚粘着シートの特定部分の長さ(L1)を測定した。次に、該皮膚粘着シートを薬液に5秒程度浸漬させた後、皮膚表面に室温(23℃)で各実施例および比較例記載の時間貼付した後の皮膚粘着シートのL1に対応する部分の長さ(L2)を測定し、次式により収縮率を求めた。
各実施例及び比較例で得られた6cm角の皮膚粘着シートを人手の甲に貼付した直後、甲を180°傾けた状態において、皮膚粘着シート全面が甲と接着している時間を測定した。下記のA〜Eの5段階の基準で皮膚粘着シートの皮膚との粘着力を評価した。
A: 60分以上
B: 30〜60分以内
C: 5〜30分以内
D: 1秒〜5分以内
E: 1秒以下
<薬液の保持力>
各実施例及び比較例で得られた6cm角のシートを薬液に5秒程度浸漬させた後、リング型ピンセット2本を用いシート上部の両端2か所を持ち、薬液から引き揚げた直後に、リング型ピンセットで固定したシート上部から下部へシート表面の薬液がシートの縦軸の長さの半分流れ落ちる時間を目視確認し、ストップウォッチにより測定した。下記のA〜Cの3段階の基準で薬液の保持力を評価した。
A: 5秒以上
B: 2秒以上5秒未満
C: 2秒未満
<薬液の残存評価>
薬液に5秒程度浸漬させた後、薬液から引き揚げた直後の皮膚粘着シートを各実施例及び比較例に記載した時間皮膚表面に貼付した。剥離した後の皮膚表面を観察し、皮膚粘着シート(薬液シート)が存在した皮膚表面の何%程度に薬液が存在することが目視で確認できるかにより、下記の基準で評価した。
A: 75〜100%程度
B: 50〜75%程度
C: 25〜50%程度
D: 10〜25%程度
E: 10%未満
<収縮率>
各実施例および比較例において規定された初期状態の皮膚粘着シートの特定部分の長さ(L1)を測定した。次に、該皮膚粘着シートを薬液に5秒程度浸漬させた後、皮膚表面に室温(23℃)で各実施例および比較例記載の時間貼付した後の皮膚粘着シートのL1に対応する部分の長さ(L2)を測定し、次式により収縮率を求めた。
収縮率(%)=(L1−L2)/L1×100
皮膚粘着シートがフィルム状の場合は、4辺の長さをそれぞれ測定し、それぞれから算出される収縮率の平均値を収縮率とした。
皮膚粘着シートがフィルム状の場合は、4辺の長さをそれぞれ測定し、それぞれから算出される収縮率の平均値を収縮率とした。
[実施例1]
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(35質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート(登録商標)3F、大阪有機化学工業株式会社)(58質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(7質量部)に対し、イルガキュア(登録商標)819長瀬産業株式会社)(5000ppm)およびtert−アミルアルコール(10質量部)を混合し、撹拌した。均一で透明なモノマー混合物が得られた。10cm角、厚さ3mmのガラス板2枚の間に、厚さ100μmのパラフィルムの中央部を2枚スペーサーとして挟み込んだものを準備した。このガラス板とスペーサーで形成された空隙に、前記モノマーの混合物を充填し、光照射(波長405nm(±5nm)、照度:0〜0.7mW/cm2、30分間)して硬化させることにより、シート状のフィルムを得た。得られたフィルムを、100質量%イソプロパノール(IPA)水溶液に60℃で2時間浸漬して残存モノマーなどの不純物を抽出した。その後、フィルムを室温(23℃)中で12時間乾燥させた。
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(35質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート(登録商標)3F、大阪有機化学工業株式会社)(58質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(7質量部)に対し、イルガキュア(登録商標)819長瀬産業株式会社)(5000ppm)およびtert−アミルアルコール(10質量部)を混合し、撹拌した。均一で透明なモノマー混合物が得られた。10cm角、厚さ3mmのガラス板2枚の間に、厚さ100μmのパラフィルムの中央部を2枚スペーサーとして挟み込んだものを準備した。このガラス板とスペーサーで形成された空隙に、前記モノマーの混合物を充填し、光照射(波長405nm(±5nm)、照度:0〜0.7mW/cm2、30分間)して硬化させることにより、シート状のフィルムを得た。得られたフィルムを、100質量%イソプロパノール(IPA)水溶液に60℃で2時間浸漬して残存モノマーなどの不純物を抽出した。その後、フィルムを室温(23℃)中で12時間乾燥させた。
得られたフィルムは透明で、フィルムの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は13.2%、フッ素原子の含有量は19.7%、含水率は0%、引張弾性率は0.48MPa、引張伸びは978%、静止接触角は84°、粘着力評価は50g/10mm、皮膚との粘着力評価はAであった。
また、得られたフィルムをグリセリン原液中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はAであった。6時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はAであった。また、6時間皮膚表面に貼付した後の収縮率は0%であり、皮膚粘着シートとして好適であった。
また、得られたフィルムを化粧水(資生堂株式会社“AQUA LABEL”(登録商標))中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はAであった。1.5時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はAであった。また、1.5時間皮膚表面に貼付した後の収縮率は0%であり、皮膚粘着シートとして好適であった。
[実施例2]
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(35質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(16質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(49質量部)とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(35質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(16質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(49質量部)とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
得られたフィルムは透明で、フィルムの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は13.2%、フッ素原子の含有量は5.4%、含水率は0%、引張弾性率は0.38MPa、引張伸びは1179%、静止接触角は114°、粘着力評価は99g/10mm、皮膚との粘着力評価はAであった。
また、得られたフィルムをグリセリン原液中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はAであった。6時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はAであった。また、6時間皮膚表面に貼付した後の収縮率は0%であり、皮膚粘着シートとして好適であった。
[比較例1]
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(80質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(20質量部)を用い、成分Cを加えなかった以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(80質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(20質量部)を用い、成分Cを加えなかった以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
得られたフィルムは透明で、フィルムの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は30.1%、フッ素原子の含有量は6.8%、含水率は0%、引張弾性率は0.7MPa、引張伸びは1009%、静止接触角は115°、粘着力評価は0g/10mm、皮膚との粘着力評価はDであり粘着力が弱かった。
[比較例2]
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(51質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(49質量部)を用い、成分Cを加えなかった以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(51質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(49質量部)を用い、成分Cを加えなかった以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
得られたフィルムは透明で、フィルムの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は19.2%、フッ素原子の含有量は16.6%、含水率は0%、引張弾性率は0.56MPa、引張伸びは1050%、静止接触角は111°、粘着力評価は0g/10mm、皮膚との粘着力評価はDであり粘着力が弱かった。
[比較例3]
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(100質量部)を用い、成分Bおよび成分Cを加えなかった以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(100質量部)を用い、成分Bおよび成分Cを加えなかった以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
得られたフィルムは透明で、フィルムの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は37.6%、フッ素原子の含有量は0%、含水率は0%、引張弾性率は0.80MPa、引張伸びは1159%、静止接触角は114°、粘着力評価は0g/10mm、皮膚との粘着力評価はDであり粘着力が弱かった。
また、得られたフィルムをグリセリン原液中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はCであった。また、1時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はCであった。
同様に、得られたフィルムを化粧水(資生堂株式会社“AQUA LABEL”)中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はC、であった。また、1時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はCであった。
[比較例4]
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(42質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(58質量部)を用い、成分Cを加えなかった以外は実施例1と同様にしてモノマー混合物を作製しようとしたところ、分離が起こり、均一なモノマー混合物を得ることができなかった。
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(42質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(58質量部)を用い、成分Cを加えなかった以外は実施例1と同様にしてモノマー混合物を作製しようとしたところ、分離が起こり、均一なモノマー混合物を得ることができなかった。
[比較例5]
上記実施例1で成分Aを加えず、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(93質量部)とした以外は実施例1と同様にして光照射を行ったところ、硬化せずシート状のフィルムを得ることはできなった。
上記実施例1で成分Aを加えず、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(93質量部)とした以外は実施例1と同様にして光照射を行ったところ、硬化せずシート状のフィルムを得ることはできなった。
[比較例6]
上記実施例1で成分Aおよび成分Cを加えず、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(100質量部)とした以外は実施例1と同様にして光照射を行ったところ、硬化せずシート状のフィルムを得ることはできなった。
上記実施例1で成分Aおよび成分Cを加えず、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(100質量部)とした以外は実施例1と同様にして光照射を行ったところ、硬化せずシート状のフィルムを得ることはできなった。
[実施例3]
成分Bを加えず、成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(50質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(50質量部)とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
成分Bを加えず、成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(50質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(50質量部)とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
得られたフィルムは透明で、フィルムの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は18.8%、フッ素原子の含有量は0%、含水率は0%、引張弾性率は0.60MPa、引張伸びは1020%、静止接触角は110°、粘着力評価は99g/10mm、皮膚との粘着力評価はAであった。
また、得られたフィルムをグリセリン原液中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はAであった。6時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はAであった。また、6時間皮膚表面に貼付した後の収縮率は0%であり、皮膚粘着シートとして好適であった。
[実施例4]
成分Bを加えず、成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(60質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(40質量部)とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
成分Bを加えず、成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(60質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(40質量部)とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
得られたフィルムは透明で、フィルムの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は22.6%、フッ素原子の含有量は0%、含水率は0%、引張弾性率は0.28MPa、引張伸びは560%、静止接触角は100°、粘着力評価は30g/10mm、皮膚との粘着力評価はAであった。
また、得られたフィルムをグリセリン原液中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はAであった。6時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はAであった。また、6時間皮膚表面に貼付した後の収縮率は0%であり、皮膚粘着シートとして好適であった。
[実施例5]
成分Bを加えず、成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(80質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(20質量部)とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
成分Bを加えず、成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(80質量部)、成分Cとして2−エチルへキシルアクリレート(東京化成工業株式会社)(20質量部)とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。
得られたフィルムは透明で、フィルムの乾燥重量に対するケイ素原子の含有量は30.1%、フッ素原子の含有量は0%、含水率は0%、引張弾性率は0.5MPa、引張伸びは620%、静止接触角は96°、粘着力評価は30g/10mm、皮膚との粘着力評価はAであった。
また、得られたフィルムをグリセリン原液中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はAであった。6時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はAであった。また、6時間皮膚表面に貼付した後の収縮率は0%であり、皮膚粘着シートとして好適であった。
[比較例7]
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(5質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(5質量部)、成分Cに替えて2−フェノキシエチルアクリレート(東京化成工業株式会社)(90質量部)とした以外は実施例1と同様にしてモノマー混合物を作製しようとしたところ、分離が起こり、均一なモノマー混合物を得ることができなかった。
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(5質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(5質量部)、成分Cに替えて2−フェノキシエチルアクリレート(東京化成工業株式会社)(90質量部)とした以外は実施例1と同様にしてモノマー混合物を作製しようとしたところ、分離が起こり、均一なモノマー混合物を得ることができなかった。
[比較例8]
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(35質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(14質量部)、成分Cに替えて2−フェノキシエチルアクリレート(東京化成工業株式会社)(51質量部)とした以外は実施例1と同様にしてモノマー混合物を作製しようとしたところ、分離が起こり、均一なモノマー混合物を得ることができなかった。
成分Aとして両末端にメタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(FM7726、JNC株式会社、Mw 30,000)(35質量部)、成分Bとしてトリフルオロエチルアクリレート(ビスコート3F、大阪有機化学工業株式会社)(14質量部)、成分Cに替えて2−フェノキシエチルアクリレート(東京化成工業株式会社)(51質量部)とした以外は実施例1と同様にしてモノマー混合物を作製しようとしたところ、分離が起こり、均一なモノマー混合物を得ることができなかった。
上記実施例および比較例について、含水率、静止接触角、粘着力、皮膚との粘着力、薬液の保持力、薬液の残存評価結果を表1にまとめた。
[参考例1]
厚さ0.2mmの市販品シリコーンフィルム(アズワン株式会社“極薄SRシート”)の含水率は0%、引張弾性率は0.83MPa、引張伸びは1298%、静止接触角は95°、粘着力評価は0g/10mm、皮膚との粘着力評価はBであり粘着力がなかった。目視で若干の白濁があることが確認できた。
厚さ0.2mmの市販品シリコーンフィルム(アズワン株式会社“極薄SRシート”)の含水率は0%、引張弾性率は0.83MPa、引張伸びは1298%、静止接触角は95°、粘着力評価は0g/10mm、皮膚との粘着力評価はBであり粘着力がなかった。目視で若干の白濁があることが確認できた。
また、市販品シリコーンフィルムをグリセリン原液中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はCであった。また、1時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はCであった。
同様に、市販品シリコーンフィルムを化粧水(資生堂株式会社“AQUA LABEL”)中に5秒程度浸漬させた。薬液の保持力評価はC、であった。また、1時間皮膚表面に貼付した後の薬液の残存評価はCであった。
Claims (9)
- 下記成分A及び成分Cの共重合体であって、下記成分Aを主成分とする共重合体からなる皮膚粘着シート。
成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー
成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー - 下記成分A、成分B及び成分Cの共重合体であって、下記成分A及び成分Bを主成分とする共重合体からなり、粘着力が20〜150g/10mmの表面を有する皮膚粘着シート。
成分A:1分子あたり複数の重合性官能基を有し、数平均分子量が6000以上のポリシロキサンマクロモノマー
成分B:フルオロアルキル基を有する重合性モノマー
成分C:アルキル基を有し、フルオロアルキル基を有しない重合性モノマー - 前記成分Bが(メタ)アクリル酸フルオロアルキルエステルである、請求項2または請求項3に記載の皮膚粘着シート。
- 前記成分Cが(メタ)アクリル酸アルキルエステルである、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の皮膚粘着シート。
- 前記共重合体が、さらに下記成分Mを共重合させてなる共重合体である、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の皮膚粘着シート。
成分M:1分子あたり1個の重合性官能基およびシロキサニル基を有するモノマー - 前記共重合体の架橋度が2.0〜18.3である、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の皮膚粘着シート。
- 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の皮膚粘着シートの表面に薬液を保持してなる、薬液シート。
- 前記薬液が美容液である、請求項8に記載の薬液シート。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020081223A (ja) * | 2018-11-21 | 2020-06-04 | 森田生醫股▲フン▼有限公司Dr. Jou Biotech Co., Ltd. | バイオセルロースドライフェイスマスク及びその乾燥方法 |
EP4023745A4 (en) * | 2019-08-26 | 2023-11-15 | MySkin Corporation | ADHESIVE TAPE FOR COLLECTING SKIN MICROORGANISMS, METHOD FOR ASSESSING THE PHYSICAL CONDITIONS OF A PERSON, METHOD FOR PRESENTING INFORMATION TO THE PERSON AND METHOD FOR SCREENING FOR A SUBSTANCE THAT IMPROVES OR PREVENTS THE DETERIORATION OF PHYSICAL CONDITIONS, AND ADHESIVE TAPE FOR SA MECHANISM OF SKIN METABOLITES |
-
2015
- 2015-03-13 JP JP2015050410A patent/JP2015193597A/ja active Pending
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