JP2015192452A - 共振器及びこれを備えたフィルタ - Google Patents

Abstract

【課題】共振器及びこれを備えたフィルタを提供する。【解決手段】本発明の一実施例に係る共振器は、誘電物質からなり、一方向に貫通孔が形成された本体と、本体の長手方向の両側端面のうちの少なくとも一側の端面及び貫通孔の壁面に形成された導電膜とを含む。【選択図】図２

Description

本発明は、共振器及びこれを備えたフィルタに関する。

無線通信技術の発達によりマイクロ波またはミリ波の周波数帯域を搬送波として用いる無線通信システムが様々になっている。また、様々な無線通信システムを活用して室内外の多種多様な場所から容易にデータを送受信することができるようになった。

通信システムで使用される通信機器には、多様なＲＦフィルタが採用される。ＲＦフィルタとは、予め設定された周波数帯域の信号のみを通過させる装置であって、フィルタリングされる周波数帯域に応じて低域通過フィルタ（ｌｏｗ ｐａｓｓ ｆｉｌｔｅｒ、ＬＰＦ）、帯域通過フィルタ（ｂａｎｄ ｐａｓｓ ｆｉｌｔｅｒ、ＢＰＦ）、高域通過フィルタ（ｈｉｇｈ ｐａｓｓ ｆｉｌｔｅｒ、ＨＰＦ）、帯域阻止フィルタ（ｂａｎｄ ｓｔｏｐ ｆｉｌｔｅｒ、ＢＳＦ、Ｎｏｔｃｈ）などに分けられる。

近年、携帯通信の発展により、用いられる周波数帯域が高周波帯域に移動されて、狭帯域特性及び優れた遮断特性を共に実現するための共振器が求められている。

従来の共振器は、阻止帯域（ｓｔｏｐ−ｂａｎｄ）が非常に狭く、望まない通過帯域が周期的に現われるという問題点があった。

韓国公開特許公報第２００９−００６８５１１号

本発明は、減衰特性及び帯域阻止特性を向上できる構造の共振器及びこれを備えたフィルタを提供することを目的とする。

本発明の一側面によれば、共振器は、誘電物質からなり、一方向に貫通孔が形成された本体と、本体の長手方向の両側端面のうちの少なくとも一側の端面及び貫通孔の壁面に形成された導電膜とを含む。

ここで、本体は、セラミックで形成することができる。

また、導電膜は、本体の長手方向の両側端面及び貫通孔の壁面をメッキすることにより形成することができる。

本発明の他の側面によれば、フィルタは、接地機能をする基板と、基板に結合され、一方向に貫通孔が形成された本体の長手方向の端面のうちの少なくとも一側の端面及び貫通孔の壁面に形成された導電膜を含む共振器と、基板と結合され、複数の領域に区画されたキャビティ内に共振器を収納し、信号の入力及び出力のためのコネクタが結合されたハウジングとを含む。

ここで、ハウジングは、予め設定された大きさに穿孔されたキャビティを複数の領域に区画する複数の隔壁と、外部から信号が入力される入力コネクタと、共振器を介してフィルタリングされた信号を外部へ出力する出力コネクタとを含むことができる。

ハウジングは、キャビティの壁面が銀（Ａｇ）または銅（Ｃｕ）でメッキされてもよい。

このようなハウジングは、入力コネクタに連結され、入力コネクタから入力される信号を共振器に伝達し、共振器から予め設定された間隔に離隔して配置される入力カップリングディスクと、共振器から出力される信号を出力コネクタに伝達し、共振器から予め設定された間隔に離隔して配置される出力カップリングディスクとを含むことができる。

また、ハウジングは、入力コネクタ及び出力コネクタのそれぞれに接続され、入力コネクタに入力される信号を共振器に伝達し、共振器から出力される信号を出力コネクタに伝達する給電ルーフを含むことができる。

一方、ハウジングを貫通し、キャビティ内に挿入されて共振器のカップリング量を調整するカップリングバーをさらに含むことができる。

また、ハウジングに結合され、ハウジングの開放面を覆うカバーをさらに含むことができる。

また、カバーに結合され、共振器の貫通孔に挿入されて共振周波数を調整するチューニングスクリューをさらに含むことができる。

本発明は、減衰特性及び帯域阻止特性を向上できる構造の共振器及びこれを備えたフィルタを提供することができる。

本発明の一実施例に係るフィルタを示す図である。 本発明の一実施例に係るフィルタの内部構造を示す図である。 本発明の一実施例に係る共振器の構造を示す図である。 本発明の一実施例に係る基板に共振器が実装された構造を示す図である。 本発明の一実施例に係るハウジングの平面構造を示す図である。 本発明の一実施例に係るフィルタにおける入力コネクタと共振器との連結構造を示す図である。 本発明の一実施例に係るフィルタにおけるカップリングバーの構造を示す図である。 本発明の一実施例に係るフィルタにおける入力コネクタと共振器との連結構造の他の例を示す図である。 本発明の一実施例に係るフィルタの帯域通過特性を示すグラフである。

本発明は多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるため、特定実施例を図面に例示して詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変換、均等物及び代替物を含むものとして理解されるべきである。本発明を説明するに当たって、係る公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨をかえって不明にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。

「第１」、「第２」などの用語は、多様な構成要素を説明するために用いられた用語に過ぎず、構成要素がそれらの用語により限定されるものではない。それらの用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに用いられる。

本願で用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するために用いたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文の中で明らかに表現しない限り、複数の表現を含む。本願において「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在を指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解しなくてはならない。

以下、本発明に係る共振器及びこれを備えたフィルタの実施例を添付図面に基づいて詳細に説明し、添付図面に基づいて説明するに当たって、同一または対応する構成要素には同一の図面符号を付し、重複説明を省略する。

図１は、本発明の一実施例に係るフィルタを示す図である。図２は、本発明の一実施例に係るフィルタの内部構造を示す図である。

図１及び図２を参照すると、本発明の一実施例に係るフィルタ１０は、共振器１１０と、基板１２０と、ハウジング１３０と、カバー１５０と、チューニングスクリュー１６０とを含む。

先ず、共振器１１０は、図３をさらに参照して詳細に説明する。図３は、本発明の一実施例に係る共振器の構造を示す図である。

図３を参照すると、本発明の一実施例に係る共振器１１０は、本体１１２と、貫通孔１１４と、導電膜１１６とを含む。

本体１１２は、セラミックを含む誘電物質グループのうちの少なくとも一つの混合物または化合物で形成することができる。また、本体１１２は、一方向に切断した断面が円形、楕円形または多角形のうちの一つの形状で形成することができる。また、本体１１２は、切断された断面に直交する方向に延長して形成されることができる。例えば、本体１１２は、円柱、楕円柱または直方体形状に形成されることができる。このような本体１１２は、本体１１２を貫通して形成された貫通孔１１４を含むことができる。

貫通孔１１４は、本体１１２の長手方向に形成されることができる。ここで、貫通孔１１４は、予め設定された直径で形成することができる。例えば、貫通孔１１４は、内部にチューニングスクリュー１６０を挿入できる直径により形成されることができる。また、貫通孔１１４は、共振周波数のλ／４に対応する長さで形成することができる。但し、貫通孔１１４は、本体１１２が高誘電率のセラミックにより形成されるので長さを変更することができる。

導電膜１１６は、本体１１２の長手方向の両側端面のうちの少なくとも一側の端面に形成することができる。また、導電膜１１６は、貫通孔１１４の壁面に形成することができる。ここで、導電膜１１６は、金属を含む導電性物質を用いて形成することができる。また、導電膜１１６は、本体１１２にメッキにより形成することができる。

基板１２０は、図４をさらに参照して詳細に説明する。

図４は、本発明の一実施例に係る基板に共振器が実装された構造を示す図である。

図４をさらに参照すると、基板１２０の一面には少なくとも一つの共振器１１０が実装される。このとき、共振器１１０は、ハウジング１３０のキャビティ１３２内に収納されるように、基板１２０における予め設定された位置に実装することができる。また、基板１２０は、共振器１１０と電気的に連結されることができる。このような基板１２０は、接地機能を果たすことができる。例えば、基板１２０は、接地のための導電性パターン（電極を含む）を含む印刷回路基板（ＰＣＢ）であることができる。

ここで、基板１２０に実装する共振器１１０の個数は、信号のフィルタリングのために予め設定された周波数帯域に応じて多様に設定できる。

ハウジング１３０は、図２及び図５を参照して詳細に説明する。

図５は、本発明の一実施例に係るハウジングの平面構造を示す図である。図２及び図５を参照すると、ハウジング１３０は、六面体の金属により形成され、予め設定された大きさに穿孔されたキャビティ１３２を備えることができる。図２にはボックス形状のハウジング１３０が示されているが、これに限定されず、ハウジング１３０の形状は必要によって多様な形状に形成することができる。

また、ハウジング１３０の表面は、導電性物質によりメッキされてもよい。例えば、ハウジング１３０は、内部のキャビティ１３２の壁面を銀（Ａｇ）または銅（Ｃｕ）でメッキすることができる。

また、ハウジング１３０は、下側に配置された基板１２０に結合して複数の領域に区画されたキャビティ１３２の内部に共振器１１０を収納することができる。ここで、キャビティ１３２は、複数の隔壁１３４により区画されることができる。このとき、複数の隔壁１３４は、キャビティ１３２内の複数の領域が互いに連結されるように、ハウジング１３０の側壁と予め設定された間隔だけ離隔した構造で形成されることができる。このような複数の隔壁１３４は、キャビティ１３２を複数の領域に区画するために、図５に示すように、互いに交互に突出するように配置することができる。すなわち、複数の隔壁１３４は、ハウジング１３０の一側壁から他側壁に向けて突出するか、他側壁から一側壁に向けて突出するように形成することができる。キャビティ１３２の複数の領域のそれぞれは、収納された共振器１１０間のカップリング量を調整するために、予め設定された大きさに形成することができる。

また、ハウジング１３０は、一側及び他側のそれぞれに結合された入力コネクタ１３６及び出力コネクタ１３８を含むことができる。入力コネクタ１３６は、アンテナ（図示せず）を介して無線信号の入力を受けることができる。また、出力コネクタ１３８は、予め設定された周波数帯域にフィルタリングされた信号を出力することができる。

また、図６に示すように、ハウジング１３０は、入力コネクタ１３６に連結され、入力コネクタ１３６から入力される信号を一番目の共振器１１０に伝達する入力カップリングディスク１４２と、最後の共振器１１０からの信号を出力コネクタ１３８に伝達する出力カップリングディスク１４４とを含むことができる。このような入力カップリングディスク１４２及び出力カップリングディスク１４４のそれぞれは、ハウジング１３０のキャビティ１３２内で入力コネクタ１３６及び出力コネクタ１３８に連結され、一番目の共振器１１０及び最後の共振器１１０のそれぞれから離隔して配置することができる。これにより、入力カップリングディスク１４２及び出力カップリングディスク１４４のそれぞれは、図２に示された信号の進行方向に従って、所望する帯域の信号のみ通過させるように入出力される電磁波を誘導することができる。

一方、ハウジング１３０は、図７に示すように、ハウジング１３０を貫通してキャビティ１３２内に挿入され、カップリング量を調整するカップリングバー１７０をさらに含むことができる。

カップリングバー１７０は、ハウジング１３０のキャビティ１３２を区画する複数の隔壁１３４のうちの予め設定された隔壁１３４に設けられ、複数の共振器１１０間のカップリング量を調整し、不要波の発生を抑制することができる。

カバー１５０は、ハウジング１３０の上部に結合され、ハウジング１３０の開放面を覆う。カバー１５０は、導電性物質で形成することができる。また、カバー１５０は、共振周波数を調整するために設けられたチューニングスクリュー１６０を支持することができる。

チューニングスクリュー１６０は、共振器１１０の上部で共振周波数を調整するためにカバー１５０に結合できる。ここで、チューニングスクリュー１６０は、チューニングプレートと、チューニングプレートを上下に移動可能にするスクリューとで構成できる。チューニングスクリュー１６０は、ナットにより支持され、カバー１５０に固定されることができる。

本発明の一実施例に係るフィルタは、四角形状のキャビティ１３２内に円筒状の共振器１１０が収納され、入力カップリングディスク１４２、共振器１１０、及びチューニングスクリュー１６０が直列に配置されることができる。これにより、フィルタは、印加された信号の磁束密度及び磁化の強さを共振器１１０とチューニングスクリュー１６０との間のキャパシタンス（Ｃ）値を介して調整することにより最適の共振点を有するように形成される電子系分布を用いて、印加された信号をフィルタリングすることができる。

図８は、本発明の一実施例に係るフィルタにおいて、入力コネクタと共振器との連結構造の他の例を示す図である。

図８を参照すると、本発明の他の実施例に係るフィルタは、入力コネクタ１３６と共振器１１０とが給電ルーフ１４６を介して連結される。ここで、給電ルーフ１４６は、共振器１１０の導電膜１１６に接触する。このような給電ルーフ１４６は、入力コネクタ１３６から入力される信号を一番目の共振器１１０に伝達することができる。また、給電ルーフ１４６は、図示していないが、出力コネクタ１３８と共振器１１０とを連結することができる。このような給電ルーフ１４６は、共振器１１０から出力される信号を出力コネクタ１３８に伝達することができる。

図９は、本発明の一実施例に係るフィルタの帯域通過特性を示すグラフである。図９には、本発明の一実施例に係る共振器の適用されたフィルタの実験結果が示されている。

図９を参照すると、予め設定された通過帯域（８８０〜９１５ＭＨｚ帯域）では、低損失及び比較的に均一な減衰を示すことが分かる。さらに、通過帯域以外の帯域においては、急激な減衰特性を示し、狭帯域の通過フィルタとして適用できることが分かる。

以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変更が可能であることは明らかである。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、本発明の請求範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。

１０ フィルタ
１１０ 共振器
１２０ 基板
１３０ ハウジング
１５０ カバー
１６０ チューニングスクリュー

Claims (12)

1. 誘電物質からなり、一方向に貫通孔が形成された本体と、
   前記本体の長手方向の両側端面のうちの少なくとも一側の端面及び前記貫通孔の壁面に形成された導電膜と、を含む共振器。
2. 前記本体は、セラミックで形成された請求項１に記載の共振器。
3. 前記導電膜は、前記本体の長手方向の両側端面及び前記貫通孔の壁面にメッキされたことである請求項１または請求項２に記載の共振器。
4. 接地機能をする基板と、
   前記基板に結合され、一方向に貫通孔が形成された本体の長手方向の端面のうちの少なくとも一側の端面及び前記貫通孔の壁面に形成された導電膜を含む共振器と、
   前記基板に結合されて複数の領域に区画されたキャビティ内に前記共振器を収納し、信号の入力及び出力のためのコネクタが結合されたハウジングと、
   を含むフィルタ。
5. 前記共振器の本体は、セラミックで形成された請求項４に記載のフィルタ。
6. 前記ハウジングは、
   予め設定された大きさに穿孔された前記キャビティを複数の領域に区画する複数の隔壁と、
   外部から信号が入力される入力コネクタと、
   前記共振器を介してフィルタリングされた信号を外部に出力する出力コネクタと、
   を含む請求項４に記載のフィルタ。
7. 前記ハウジングは、前記キャビティの壁面が銀（Ａｇ）または銅（Ｃｕ）でメッキされたことである請求項６に記載のフィルタ。
8. 前記ハウジングは、
   前記入力コネクタに連結されて前記入力コネクタから入力される信号を前記共振器に伝達し、前記共振器から予め設定された間隔に離隔して配置される入力カップリングディスクと、
   前記共振器から出力される信号を前記出力コネクタに伝達し、前記共振器から予め設定された間隔に離隔して配置される出力カップリングディスクとをさらに含む請求項６に記載のフィルタ。
9. 前記ハウジングは、
   前記入力コネクタ及び前記出力コネクタのそれぞれに連結され、前記入力コネクタに入力される信号を前記共振器に伝達し、前記共振器から出力される信号を前記出力コネクタに伝達する給電ルーフをさらに含む請求項６に記載のフィルタ。
10. 前記ハウジングを貫通して前記キャビティ内に挿入され、前記共振器のカップリング量を調整するカップリングバーをさらに含む請求項４から請求項９のいずれか１項に記載のフィルタ。
11. 前記ハウジングに結合され、前記ハウジングの開放面を覆うカバーをさらに含む請求項４から請求項９のいずれか１項に記載のフィルタ。
12. 前記カバーに結合され、前記共振器の貫通孔に挿入されて共振周波数を調整するチューニングスクリューをさらに含むフィルタ。
    

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