JP2015189618A - 単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タービンブレードやインプラントに用いる金属材料、セラミックス材料等の無機材料について従来と異なる単結晶の製造方法の提供。
【解決手段】無機材料単結晶の製造方法は、種結晶を準備する準備工程と、付加製造技術を用いて、種結晶上に無機材料である無機粉末粒子40を供給し、熱エネルギー30により無機粉末粒子40を溶融して、種結晶上に単結晶を育成する育成工程とを備え、好ましくは、準備工程は、基台205に種結晶を配置する配置工程を含み、育成工程は、基台205に配置された種結晶上に、無機材料を含む無機層を形成する層形成工程と、種結晶上の無機層を溶融して種結晶上に単結晶を育成する溶融工程とを繰り返し行って所定の大きさの単結晶を育成する無機材料の単結晶の育成方法。熱エネルギーをレーザーP又は電子ビームにより与えるレーザー又は電子ビーム三次元積層造形法による無機材料の単結晶育成方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶の製造方法に関する。
近年、タービンブレードやボーンプレートに代表されるインプラントや歯科補綴物等の歯科関連材料の製造において、単結晶の製造が求められている。これらの製品を単結晶で製造する場合、最終製品に近い形で単結晶が製造されること(ニアネットシェイプ化)が望まれる。
単結晶のタービンブレードの製造方法はたとえば、特開平7−247802号公報(特許文献1)に開示されている。具体的には、タービンブレードの形状に対応したセラミック鋳型を準備する。ブレードの翼に該当する鋳型部分が下方に向くように、水冷チルプレート上にセラミック鋳型を固定して配置する。水冷チルプレート上のセラミック鋳型を鋳型加熱炉中にセットする。セラミック鋳型をタービンブレードの原料となる金属(Ni基合金又はTiAl合金)の融点以上に加熱する。次に、原料となる溶融金属をセラミック鋳型内に鋳込む。その後、水冷チルプレートを下方に徐々に引き出し、溶融金属を一方向凝固させる。
一方向凝固では、最初に、水冷チルプレートに接する鋳型部分(鋳型の最下部)にあるスタータにおいて、多くの柱状晶を発生させる。次に、スタータから上方に続く狭い通路をもつセレクタで、多くの柱状晶から1つの結晶のみを選択する。選択された結晶を単結晶として育成する。鋳型の下部の内径は、上方に向かって徐々に大きくなっている。そのため、鋳型の上方に向かうに従い、単結晶の断面が大きくなり、鋳物本体へと凝固を進行させる。以上の工程により、タービンブレード全体を単結晶化することができる。鋳造中、鋳型加熱炉内を真空にする。
以上のように、一方向凝固による単結晶のタービンブレードの製造方法は、複雑な工程を有する。そのため、容易な製造工程が望まれている。
単結晶のタービンブレードを補修する方法として、特開2001−288554号公報(特許文献2)、特開2008−128147号公報(特許文献3)、米国特許第6872912号(特許文献4)及び特開2004−183652号公報(特許文献5)が開示されている。
特許文献2では、一方向凝固又は単結晶のNi基合金部材の亀裂又は減肉といった欠陥部に、補修材料を充填して加熱処理する。特許文献3では、方向性凝固部材を用いたガスタービン高温部材の欠陥部に対して、ハーフオーバーラップ法による単結晶の肉盛溶接を実施して補修する。特許文献4では、Ni基合金の亀裂補修方法として、Ni基合金の対象部分と、フィラ合金とを溶融する工程と、対象部分及びフィラ合金を凝固させてビードを形成する工程と、ビードの隣にさらに複数のビードを形成する工程と、形成された複数のビードを再溶融する工程とを含む。特許文献5では、2つの単結晶部品又は一方向凝固部品を接合し、その後、レーザ金属成形法を用いて、接合部分の表面にエピタキシャル層又は非エピタキシャル層を付ける。
特開平7−247802号公報 特開2001−288554号公報 特開2008−128147号公報 米国特許第6872912号 特開2004−183652号公報
しかしながら、上記特許文献2〜特許文献5の技術はいずれも、単結晶又は一方向凝固の部材(タービンブレード)の補修方法に関する技術である。したがって、これらの文献の技術を用いて、単結晶部材そのものを製造することはできない。
本発明の目的は、従来と異なる単結晶の製造方法を提供することである。
本発明による単結晶の製造方法は、種結晶を準備する準備工程と、付加製造技術を用いて、種結晶上に無機材料を供給し、熱エネルギーにより無機材料を溶融して、種結晶上に単結晶を育成する育成工程とを備える。ここでいう付加製造技術は、AM(Additive Manufacturing)を意味し、3Dプリンターともいう。また、無機材料はたとえば、金属材料、セラミックス材料である。
好ましくは、準備工程は、基台に種結晶を配置する配置工程を含む。育成工程は、基台に配置された種結晶上に、無機材料を含む無機層を形成する層形成工程と、種結晶上の無機層を溶融して種結晶上に単結晶を育成する溶融工程とを含む。
好ましくは、育成工程では、層形成工程と溶融工程とを交互に繰り返す。
好ましくは、基台は穴を有する。配置工程では、種結晶の上面が基台の表面と同じ高さになるように穴に種結晶を配置する。
この場合、種結晶上に無機層を形成しやすい。
好ましくは、種結晶の上面を所定方向に研磨する工程を含む。無機材料は無機粉末粒子である。層形成工程では、無機粉末粒子を特定方向に移動させながら無機層を形成する。配置工程では、種結晶の研磨方向と無機粉末粒子の移動方向とが交差するように、種結晶を配置する。
この場合、種結晶の上面において、研磨方向に沿った線状痕が形成される。線状痕方向が無機粉末粒子の移動方向と交差するため、線状痕に無機粉末粒子がとどまりやすくなる。そのため、種結晶上に無機層をさらに形成しやすくなる。
好ましくは、配置工程では、種結晶の研磨方向と無機粉末粒子の移動方向とが垂直になるように、種結晶を配置する。
この場合、種結晶上に無機粉末粒子を含む無機層をさらに形成しやすくなる。
好ましくは、育成工程では、最初の層形成工程で形成される無機層の厚さを、2回目以降の層形成工程で形成される無機層の厚さよりも薄く形成する。
この場合、種結晶上に単結晶を育成しやすくなる。
育成工程では、レーザ積層造形法を用いてもよい。また、育成工程では、電子ビーム積層造形法を用いてもよい。
育成工程では、Ni基合金の単結晶を製造してもよい。また、育成工程では、Ti合金の単結晶を育成してもよい。また、育成工程では、TiAl系金属間化合物の単結晶を育成してもよい。
図1は、単結晶を製造するための積層造形装置の構成図である。 図2は、本実施形態の単結晶の製造方法の詳細を示すフロー図である。 図3は、図1中の基台及び種結晶の斜視図である。 図4は、図3に示す基台及び種結晶の断面図である。 図5は、図3に示す基台及び種結晶の平面図である。 図6は、図2に示す製造フロー中の一工程を示す模式図である。 図7は、図6に続く一工程を示す模式図である。 図8は、図7に続く一工程を示す模式図である。 図9は、図8に続く一工程を示す模式図である。 図10は、図9に続く一工程を示す模式図である。 図11は、図10に続く一工程を示す模式図である。 図12は、実施例で使用した種結晶及び製造した単結晶の斜視図である。 図13は、図12に示す単結晶及び種結晶の断面図である。 図14は、上面(結晶成長面、Z軸を法線に持つ面)が(001)面であるインコネル718の種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。 図15は、上面が(110)面であるインコネル718種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。 図16は、上面が(111)面であるインコネル718の種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。 図17は、上面(Z軸を法線に持つ面)が(001)面であるTi−15Mo−5Zr−3Al種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。 図18は、上面が(110)面であるTi−15Mo−5Zr−3Al種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。 図19は、上面が(111)面であるTi−15Mo−5Zr−3Al種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。 図20は、上面が(0001)面であるTi−6Al−4V種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[積層造形装置の構成]
本実施形態では、無機材料の一例として、無機粉末粒子を利用する。図1は、単結晶を製造するための積層造形装置100の構成図である。図1を参照して、積層造形装置100は、レーザ積層造形装置である。積層造形装置100は、制御装置10と、レーザ装置14と、レンズ系15と、ミラー(ガルバノミラー)16と、チャンバ20とを備える。本実施形態において、単結晶とは、成長方向に垂直な面内において結晶学的に方向が一定であり、成長方向においても結晶学的に方向が一定である結晶を意味する。つまり、本実施形態の単結晶は、3次元的に結晶方位が一定の結晶を意味する。
レーザ装置14は、レーザ光を出射する。レーザ装置14はたとえば、ファイバーレーザやCO2レーザ等である。レンズ系15は、レーザ装置14からレーザ光を受け、レーザ光を収束してレーザ30を形成する。ミラー16は、レーザ30の照射操作を行う。つまり、ミラー16により、レーザ30が照射される位置が調整される。
チャンバ20は、層形成室201と、造形テーブル203と、粉末供給室202と、リコータ205とを備える。
層形成室201は、上端に開口を有する筐体状である。造形テーブル203は、層形成室201に収納され、上下方向に昇降可能に支持される。造形テーブル203は、図示しないモータにより昇降する。造形テーブル203上には、基台208が配置される。種結晶は、基台208に配置される。したがって、単結晶は、基台208上に形成される。
粉末供給室202は、層形成室201の隣に配置される。粉末供給室202は筐体状であり、上下方向に昇降可能なピストン204を内部に備える。ピストン204上には、無機粉末粒子40が積層されている。無機粉末粒子40は、単結晶の原料となる。ピストン204が上昇することにより、層形成室201の上部開口から無機粉末粒子40の層が排出される。無機粉末粒子40はたとえば、金属である。無機粉末粒子は、Al23等に代表されるセラミックスであってもよい。
リコータ205は、粉末供給室202の上部開口の近傍に配置される。リコータ205は、図示しないモータにより特定方向(水平方向)に移動し、粉末供給室202及び層形成室201の間を往復する。図1では、リコータ205は、X方向に往復移動する。
リコータ205は、X方向に移動することにより、粉末供給室202から排出された無機粉末粒子40の層を水平方向に移動させて層形成室201に供給する。層形成室201の造形テーブル203上に堆積された無機粉末粒子40により、造形テーブル203上に無機粉末粒子40からなる無機層206が形成される。リコータ205がX方向に移動することにより、無機粉末粒子40が水平方向に移動し、無機層206の表面を平坦に整える。
制御装置10は、図示しない中央演算処理装置(CPU)と、メモリと、ハードディスクドライブ(以下、HDDという)とを備える。HDDには、周知のCAD(Computer Aided Design)アプリケーションとCAM(Computer Aided Manufacturing)アプリケーションとが格納される。制御装置10は、CADアプリケーションを利用して、製造したい単結晶の3次元形状データを作成する。
制御装置10はさらに、CAMアプリケーションを利用して、3次元データに基づいて、加工条件データを作成する。積層造形法では、レーザ30により形成される複数の単結晶部が積層されて単結晶が形成される。加工条件データは、各単結晶部が形成されるときの加工条件を含む。つまり、加工条件データは、各単結晶部(各無機層)ごとに作成される。制御装置10は、加工条件データに基づいてレーザ装置14、レンズ系15及びミラー16を制御して、レーザ30の出力、走査速度、走査間隔及び照射位置を調整する。
[製造プロセスの詳細]
図2は、本実施形態の単結晶の製造方法の詳細を示すフロー図である。制御装置10は初めに、CADアプリケーションを用いて単結晶の3次元データを作成する(S1)。作成された3次元データは制御装置10内のメモリに格納される。続いて、制御装置10はCAMアプリケーションを用いて、3次元データに基づいて加工条件データを作成する(S2)。
上述のとおり、加工条件データは、単結晶部ごとに作成される。初めに、単結晶を予め設定された無機層の積層数nmax(個)でスライスした場合を想定する。このとき、単結晶がスライスされて形成される複数の単結晶部の各々の形状が異なる場合がある。したがって、単結晶製造条件データは、各単結晶部ごとに製造される。これにより、所望の3次元形状の単結晶が製造される。
第n層(nは自然数であり、n=1〜nmax)の単結晶部の加工条件データは次の方法で作成される。ここで、第1層は最下層であり、第nmax層は最上層である。
制御装置10はまず、3次元データに基づいて、第n層における単結晶部の断面形状データを作成する。続いて、制御装置10は、断面形状データに基づいて、加工条件データを作成する。加工条件データは、領域条件とレーザ条件とを含む。制御装置10は、断面形状データに基づいて、レーザ30を照射する領域を決定し、領域条件として定義する。続いて、単結晶部を形成するために必要なエネルギー量に応じて、レーザ30の出力、走査速度及び走査間隔を決定し、レーザ条件として定義する。レーザ条件に関する情報は、無機粉末粒子40の組成に対応して、制御装置10内のHDDに予め格納されている。以上の工程により、各層(単結晶部)における加工条件データが作成される。作成された複数の加工条件データは、制御装置10内のメモリに格納される。
続いて、基台208に種結晶を嵌め込む(S3)。具体的には、図3に示すとおり、基台208には、種結晶1を嵌め込むための穴H1が形成されている。図3では、穴H1は1つ形成されているが、複数の穴が形成されていてもよい。
図3では、種結晶1は、円柱状であり、穴H1の形状に対応する。種結晶1の形状は円柱に限定されない。種結晶1は立方体でもよいし、所望の製品形状に対応した形状であれば足りる。
種結晶1を基台208の穴H1に配置する(嵌め込む)。このとき、図4に示すように、種結晶1の上面(結晶成長面)SF1が、基台208の表面SF208と同じ高さとなるように、種結晶1が配置される。これにより、種結晶1上に所望の厚さの無機層206を形成することができ、特に、初回の育成工程において、単結晶部が形成されやすくなる。
種結晶1の上面SF1は、エメリー紙又はその他の研磨方法により、特定方向に研磨される。好ましくは、図5に示すとおり、種結晶1の上面SF1の研磨方向、つまり、研磨による線状痕150の方向が、無機層形成時におけるリコータ205による無機粉末粒子の移動方向と交差するように、種結晶1を配置する。研磨方向が無機粉末粒子40の移動方向と交差している場合、上面SF1の線状痕150と交差する方向に無機粉末粒子40が移動する。この場合、無機粉末粒子40が上面SF1に堆積しやすくなる。好ましくは、種結晶1を配置したときの上面SF1の研磨方向は、無機粉末粒子40の移動方向に対して垂直である。本明細書において垂直とは、厳密な垂直(90°)だけでなく、90°±10°前後の角度も含む。
本実施形態の単結晶の製造方法では、単結晶のX軸、Y軸、Z軸の結晶方位を制御できる。具体的には、種結晶のX軸、Y軸、Z軸の結晶方位を、製造したい単結晶のX軸、Y軸及びZ軸に合わせて穴H1に嵌め込む。これにより、本実施形態の単結晶では、Z軸だけでなく、X軸及びY軸の結晶方位も、所望の結晶方位とすることができる。
図2に戻って、基台208に種結晶1を嵌め込んだ後、単結晶の製造を開始する。真空ポンプを用いて、チャンバ20を真空に引く(S4)。チャンバ20内が真空になった後、チャンバ20内に不活性ガス(アルゴン、窒素等)を供給し、造形テーブル203上に配置された基台208を予熱する(S4)。なお、予熱時において、真空に引いた後、不活性ガスを供給することなく基台208を予熱してもよい。また、真空にせずに、不活性ガスを供給した後、基台208を予熱してもよい。
続いて、制御装置10は、カウンタnを「1」に設定し(S5)、第1層(最下層)の単結晶部の作製を開始する(S6〜S8)。
制御装置10はまず、無機層206を形成する(層形成工程:S6)。制御装置10は、粉末供給室202のピストン204を上昇して、複数の無機粉末粒子40を排出するよう指示する。粉末供給室202は、制御装置10からの指示に応じて、複数の無機粉末粒子40を排出する。このとき、図6に示すとおり、リコータ205がX方向に移動する。これにより、排出された無機粉末粒子40がX方向に移動して、層形成室201に供給される。無機粉末粒子は基台208及び造形テーブル203上に堆積し、無機層206が形成される。
リコータ205はさらに、基台208上の無機層206の表面上を水平(X方向)に移動する。このとき、無機粉末粒子40が水平方向に移動する。図5に示すとおり、種結晶1の上面SF1の研磨方向(線状痕150の延在方向)が水平方向(X方向)と交差していれば、無機粉末粒子40は、上面SF1に堆積しやすい。最下層の無機層206の厚さはたとえば、5〜100μm程度であり、それ以外の無機層206の厚さ(20〜150μm程度)よりも薄く形成される。種結晶1の上面SF1に単結晶を育成しやすくするためである。無機層206が薄いため、図5のような配置をすれば、種結晶1の上面SF1(の線状痕)に無機粉末粒子40が堆積しやすくする。
次に、制御装置10は、無機層206を予熱する(S7)。種々の方法で予熱することができる。たとえば、無機層206にレーザを照射して予熱してもよいし、造形テーブル203を昇温することにより無機層206を予熱してもよい。層形成室201内の無機粉末粒子40をヒータで加熱することにより、無機層206を予熱してもよい。
次に、レーザ30により第1層の単結晶部を形成する(溶融工程:S8)。制御装置10は、ステップS2で作成された複数の加工条件データのうち、第1層の加工条件データをメモリから読み出す。読み出された加工条件データに基づいて、制御装置10はレーザ30を制御する。制御装置10は、加工条件データ内の領域条件に基づいて、無機層206の所定の領域にレーザ30を照射する。制御装置10はさらに、加工条件データ内のレーザ条件に基づいてレーザ30の出力、走査速度及び走査間隔を調整する。その結果、レーザ30が照射された領域内の無機粉末粒子40が溶融して凝固し、図7に示すように第1層の単結晶部SO1が基台208上に形成される。無機層206のうち、単結晶部SO1以外の領域に配置された無機粉末粒子40は、溶融しておらず、焼結もしていない。
第1層の単結晶部SO1が形成された後、制御装置10は、カウンタがnmaxか否かを判断する(S9)。ここでは、カウンタn=1であるため(S9でNO)、制御装置10はカウンタnをインクリメントしてn+1=2とする(S10)。要するに、制御装置10は、第2層の単結晶部SO2の作製を準備する。
制御装置10は、造形テーブル203を積層ピッチΔhだけ降下する(S11)。その結果、図8に示すように、無機層206の表面が、図7と比較して、Δhだけ低下する。
ステップS11が完了した後、ステップS6に戻る。このとき、制御装置10は、単結晶部SO1が形成された無機層206上に、新たな無機層206を形成する(S6:層形成工程)。具体的には、制御装置10の指示に応じて、粉末供給室202内のピストン204が上昇し、無機粉末粒子40が再び排出される。このとき、図9に示すように、リコータ205がX方向に移動する。そのため、無機粉末粒子40はX方向に移動して、厚さΔhを有する新たな無機層206を形成する。新たな無機層206の表面は、リコータ205により平坦に整えられる。
続いて、制御装置10は、無機層206を予熱し(S7)、第2層の単結晶部SO2を形成する(S8:溶融工程)。このとき、制御装置10は、第n層(ここではn=2)の加工条件データに基づいて、レーザ30を無機層206に照射する。その結果、図10を参照して、レーザ30が照射された領域内の無機粉末粒子が溶融して凝固し、単結晶部SO2が形成される。このとき、図10に示すとおり、単結晶部SO2は単結晶部SO1上に積層される。また、図10に示すように、単結晶部SO2の幅を単結晶部SO1の幅よりも大きく形成することもできる。要するに、単結晶部SO2の形状は、単結晶部SO1と同じ形状でなくてもよい。そのため、本実施形態の製造方法では、任意形状の単結晶を製造できる。
続いて、ステップS9に進み、n=nmaxとなるまで、つまり、最上層の単結晶部SOnmaxが形成されるまで、制御装置10は、ステップS6〜ステップS11までの動作を繰り返す。要するに、制御装置10は、単結晶が完成するまで、層形成工程(S6)と溶融工程(S8)とを繰り返す。
ステップS6〜ステップS11を繰り返した結果、カウンタn=nmaxであるとき、つまり、最上層nmaxの単結晶部SOnmaxが形成されたとき(S9でYES)、図11に示すように、単結晶200が完成する。完成された単結晶200は、無機層206から取り出され(S12)、製造工程が終了する。
上述の製造方法では、ステップS4及びステップS7(図2参照)において、予熱を実施する。しかしながら、予熱を実施しなくてもよい。
上述の製造方法では、一例として粉末床溶融結合法のうち、レーザ積層造形法を利用した。しかしながら、上記製造方法は、電子ビーム積層造形法を利用してもよい。
レーザ積層造形法及び電子ビーム積層造形法は、粉末床溶融結合法の一種である。上記製造方法はさらに、粉末床溶融結合法以外の他の付加製造法(Additive Manufacturing)を利用してもよい。たとえば、上記製造方法は、指向エネルギー堆積法を利用することもできる。さらに、上記製造方法では、無機材料として無機粉末粒子を利用したが、無機粉末粒子以外の他の無機材料を用いてもよい。たとえば、無機材料からなる板や棒線を用いて無機層を形成してもよい。要するに、付加製造法のうち、種結晶上に無機材料を供給しながら単結晶部を製造できる方法であれば、本実施形態の製造方法に適用可能である。
本実施形態の単結晶の製造方法では、種々の単結晶を製造することができる。たとえば、上記製造方法により、Ni基合金、Ti、Ti合金、TiAl系金属間化合物、シリサイド等の単結晶を製造することができる。さらに、上記製造方法により、Al23、窒化珪素(Si34)、及び、炭化珪素等に代表されるセラミックスの単結晶も製造することができる。
Ni基合金はたとえば、インコネル(商標)等である。
Ti合金は、チタンを40質量%以上含有する合金である。Ti合金はたとえば、JIS T7401−2:2002に規定されるTi−6Al−4V合金、ISO 5832−14:2007に規定されるTi−15Mo−5Zr−3Al合金、JIS T7041−4:2009に規定されるTi−15Zr−4Nb−4Ta合金等である。
TiAl系金属間化合物は、TiAlの化学式で記述される化学組成に幅を有するL10構造のγ相、Ti3Alの化学式で記述されるDO19構造のα2相、体心立方(bcc)構造のβ相等を、単独、又は複数組み合わせた金属間化合物又は合金の総称である。TiAl系金属間化合物は、層状組織となる場合もある。
シリサイドはたとえば、C11b構造を有するMoSi2、WSi2及び、ReSi2や、C40構造を有するNbSi2、CrSi2、TaSi2及びVSi2や、さらに異なる結晶構造を有するMo5Si3、Nb5Si3、ZrSi2や、これらの組み合わせ、及び、これらのシリサイドと高融点金属、高融点合金との組み合わせである。
さらに、Fe基合金、Co基合金、Ir基合金等の単結晶も製造できる。さらに、Cu、Alの単結晶も製造できる。Cu単結晶及びAlの単結晶はたとえば、スパッタリングターゲットとして用いられる。
上述のとおり、本実施形態の単結晶の製造方法では、単結晶のX軸、Y軸、Z軸の結晶方位を制御できる。さらに単結晶を任意の形状に形成し得る。そのため、本実施形態の単結晶の製造方法では、形状に合わせて特定方向の結晶方位を向けた単結晶を製造し得る。
本実施形態の製造方法で製造される単結晶は、結晶成長を制御することにより高性能化が可能な全ての分野の構造部材に適用可能である。本実施形態の製造方法で製造される単結晶はたとえば、タービンブレードに代表される航空宇宙部品、ボーンプレート、脊髄スぺーサー及びインプラント等の生体内に埋め込む医療機器、生体材料及び歯科補綴物等の歯科用材料、器具材料、熱電変換素子、圧電素子(ピエゾ)等の電子部品、燃料電池等に適用可能である。
図1に示す積層造形装置を用いて、単結晶を製造した。図12に示す形状の円柱状の単結晶200を製造するため、加工条件を計算した。その後、上記方法により、単結晶200を製造した。
インコネル718に相当する化学組成を有し、母相(γ相)が面心立方(fcc)構造を有する単結晶を、FZ法により作製した。製造された単結晶を用いて、種結晶の上面(結晶成長面)が(001)面、(110)面、(111)面となる種結晶1をそれぞれ作製した。作製された各種結晶1の上面SF1を400番のエメリー紙で研磨して上面に線状痕を形成した。
各種結晶1を、基台208に嵌め込んだ。このとき、各種結晶1の上面SF1の高さは、基台208の表面と同じ高さであった。さらに、各種結晶1の上面SF1の線状痕は、リコータ205の移動方向、つまり、無機粉末粒子40の移動方向と垂直であった。
種結晶を基台208に配置した後、上記製造方法に基づいて単結晶200を製造した。無機粉末粒子の化学組成は、単結晶の化学組成(インコネル718)と同じであった。無機粉末粒子40の粒径は40μm以下であった。単結晶育成時の造形条件は次のとおりであった。レーザ出力は300Wであった。スポット径は0.1mmであった。走査速度は1000mm/Sであった。走査間隔は0.1mmであった。各無機層の厚さは40μmであった。ただし、最下層の厚さは40μm未満であった。
上記製造条件により、図12に示す単結晶200を製造した。製造された単結晶200の最大高さは516μmであった。
製造された単結晶200及び単結晶200と結合している種結晶1を、図13に示すように、高さ方向に切断した。切断面のうち、単結晶200と種結晶1との界面を含む領域300から、SEM観察用のサンプルを採取した。
採取されたサンプルを用いて、後方散乱電子回折(Electron Back Scatter Diffraction:EBSD)が付属された走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いて、結晶方位マップ解析を実施し、逆極点図を求めた。
[試験結果]
図14は、上面(結晶成長面、Z軸を法線に持つ面)が(001)面である種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。図14に示すとおり、単結晶のX軸方向の逆極点図は、種結晶のX軸方向の逆極点図とほぼ一致しており、<001>方向であった。同様に、単結晶のY軸方向、Z軸方向の逆極点図は、種結晶のY軸、Z軸方向の逆極点図とほぼ一致した。したがって、(001)面を上面に有する種結晶により、XYZ軸において、種結晶と同じ結晶方位を有する単結晶を製造できた。
図15は、上面が(110)面である種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。図15を参照して、単結晶のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図は、種結晶のものとほぼ一致した。したがって、(110)面を上面に有する種結晶により、XYZ軸において、種結晶と同じ結晶方位を有する単結晶を製造できた。
図16は、上面が(111)面である種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。図16を参照して、単結晶のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図は、種結晶のものとほぼ一致した。したがって、(111)面を上面に有する種結晶により、XYZ軸において、種結晶と同じ結晶方位を有する単結晶を製造できた。
実施例1と異なる化学組成及び結晶構造の種結晶を製造し、単結晶が製造可能な否かを調査した。
[種結晶の製造]
Ti−15Mo−5Zr−3Alからなる化学組成を有し、体心立方(bcc)構造を有する単結晶を、FZ法により作製した。「Ti−15Mo−5Zr−3Al」とは、15質量%のMoと、5質量%のZrと、3質量%のAlとを含有し、残部がTi及び不純物からなる化学組成を意味する。製造された単結晶を用いて、上面(結晶成長面)が(001)面、(110)面、(111)面となる種結晶をそれぞれ作製した。作製された各単結晶の上面を400番のエメリー紙で研磨して上面に線状痕を形成した。
実施例1と同様に、各種結晶1を、基台208に嵌め込み、上記製造方法に基づいて単結晶を製造した。無機粉末粒子の化学組成は、種結晶の化学組成と同じであった。無機粉末粒子の粒径は75μm以下であった。単結晶育成時の造形条件は次のとおりであった。レーザ出力は300Wであった。スポット径は0.1mmであった。走査速度は1000mm/Sであった。走査間隔は0.1mmであった。各無機層の厚さは60μmであった。ただし、最下層の厚さは60μm未満であった。
上記製造条件により、図12に示す単結晶200を製造した。製造された単結晶の最大高さは1880μmであった。
製造された単結晶に対して、実施例1と同じ方法により、種結晶及び単結晶の結晶方位マップ解析を実施して、逆極点図を求めた。
[試験結果]
図17は、上面(Z軸を法線に持つ面)が(001)面である種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。図17に示すとおり、単結晶のX軸方向の逆極点図は、種結晶のX軸方向の逆極点図とほぼ一致した。同様に、単結晶のY軸方向、Z軸方向の逆極点図は、種結晶のY軸、Z軸方向の逆極点図とほぼ一致した。したがって、(001)面を上面に有する種結晶により、種結晶と同じ結晶方位を有する単結晶を製造できた。(110)面及び(111)面を持つ種結晶を用いて製造された単結晶も同様に、対応する種結晶と同じ結晶方位を有した。
図18は、上面が(110)面である種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。図18を参照して、単結晶のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図は、種結晶のものとほぼ一致した。したがって、(110)面を上面に有する種結晶により、XYZ軸において、種結晶と同じ結晶方位を有する単結晶を製造できた。
図19は、上面が(111)面である種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。図19を参照して、単結晶のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図は、種結晶のものとほぼ一致した。したがって、(111)面を上面に有する種結晶により、XYZ軸において、種結晶と同じ結晶方位を有する単結晶を製造できた。
実施例1及び実施例2と異なる化学組成及び結晶構造の種結晶を製造し、単結晶が製造可能な否かを調査した。
[種結晶の製造]
Ti−6Al−4Vからなる化学組成を有し、hcp構造を有する単結晶を、FZ法により作製した。「Ti−6Al−4V」とは、6質量%のAlと、4質量%のVとを含有し、残部がTi及び不純物からなる化学組成を意味する。製造された単結晶を用いて、種結晶の上面(結晶成長面)が(0001)面、(1−100)面、(1−101)面となる種結晶をそれぞれ作製した。作製された各単結晶の上面を400番のエメリー紙で研磨して上面に線状痕を形成した。
実施例1と同様に、各種結晶1を、基台208に嵌め込み、上記製造方法に基づいて単結晶を製造した。無機粉末粒子の化学組成は、種結晶の化学組成と同じであった。無機粉末粒子の粒径は60μm以下であった。単結晶育成時の造形条件は次のとおりであった。レーザ出力は300Wであった。スポット径は0.1mmであった。走査速度は1000mm/Sであった。走査間隔は0.1mmであった。各無機層の厚さは60μmであった。ただし、最下層の厚さは60μm未満であった。
上記製造条件により、図12に示す単結晶200を製造した。製造された単結晶の最大高さは213μmであった。
製造された単結晶に対して、実施例1と同じ方法により、種結晶及び単結晶の結晶方位マップ解析を実施して、逆極点図を求めた。
[試験結果]
図20は、上面が(0001)面である種結晶を用いて製造された単結晶の、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の逆極点図である。図20に示すとおり、単結晶のX軸方向の逆極点図は、種結晶のX軸方向の逆極点図とほぼ一致した。同様に、単結晶のY軸方向、Z軸方向の逆極点図は、種結晶のY軸、Z軸方向の逆極点図とほぼ一致した。したがって、(0001)面を上面に有する種結晶により、種結晶と同じ結晶方位を有する単結晶を製造できた。
上記実施例1〜3で示すとおり、本実施例の製造方法では、異なる化学組成及び異なる結晶構造の単結晶を製造することができた。さらに、上面の結晶方位が異なる種結晶を用いても、単結晶を製造することができた。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
1 種結晶
14 レーザ装置
40 無機粉末粒子
100 積層造形装置
200 単結晶

Claims (12)

  1. 種結晶を準備する準備工程と、
    付加製造技術を用いて、種結晶上に無機材料を供給し、熱エネルギーにより前記無機材料を溶融して、前記種結晶上に単結晶を育成する育成工程とを備える、単結晶の製造方法。
  2. 請求項1に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記準備工程は、
    基台に前記種結晶を配置する配置工程を含み、
    前記育成工程は、
    前記基台に配置された種結晶上に、前記無機材料を含む無機層を形成する層形成工程と、
    前記種結晶上の無機層を溶融して前記種結晶上に前記単結晶を育成する溶融工程とを含む、単結晶の製造方法。
  3. 請求項2に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記育成工程では、前記層形成工程と前記溶融工程とを交互に繰り返す、単結晶の製造方法。
  4. 請求項3に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記基台は穴を有し、
    前記配置工程では、前記種結晶の上面が前記基台の表面と同じ高さになるように前記穴に前記種結晶を配置する、単結晶の製造方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の単結晶の製造方法であってさらに、
    前記種結晶の上面を所定方向に研磨する工程を含み、
    前記無機材料は無機粉末粒子であり、
    前記層形成工程では、前記無機粉末粒子を特定方向に移動させながら無機層を形成し、
    前記配置工程では、前記種結晶の研磨方向と前記無機粉末粒子の移動方向とが交差するように、前記種結晶を配置する、単結晶の製造方法。
  6. 請求項5に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記配置工程では、前記種結晶の研磨方向と前記無機粉末粒子の移動方向とが垂直になるように、前記種結晶を配置する、単結晶の製造方法。
  7. 請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記育成工程では、最初の前記層形成工程で形成される無機層の厚さを、2回目以降の前記層形成工程で形成される無機層の厚さよりも薄く形成する、単結晶の製造方法。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記育成工程は、レーザ積層造形法を用いる、単結晶の製造方法。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記育成工程は、電子ビーム積層造形法を用いる、単結晶の製造方法。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記育成工程では、Ni基合金の単結晶を育成する、単結晶の製造方法。
  11. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記育成工程では、Ti合金の単結晶を育成する、単結晶の製造方法。
  12. 請求項11に記載の単結晶の製造方法であって、
    前記育成工程では、TiAl系金属間化合物の単結晶を育成する、単結晶の製造方法。
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