JP2015188898A - ロール回転検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動源で駆動されない非駆動のロールの回転状態を適正に検出することが可能なロール回転検出装置を提供する。
【解決手段】ロール6の回転を検出するために渦流センサ11を用い、ロール6と共に回転する磁性体のボルト7の回転状態を検出する。渦流センサ11の先端検出部12が底部19から突出している有底筒体18を、チョック8に設けられた差し込み穴15に差し込む。差し込み穴15には貫通エア穴16が連続形成されており、貫通エア穴16内に渦流センサ11の先端検出部12が差し込まれると、先端検出部12の外周全周にセンサ周囲エア吐出口22が形成される。有底筒体18の底部には貫通穴20が形成されており、有底筒体18の内部から貫通穴20を経て貫通エア穴16に流れた加圧エアはセンサ周囲エア吐出口22から先端検出部12の外周全周に吐出される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロールの回転を検出するロール回転検出装置に関し、例えばスラブサイジングプレス工程におけるスラブ押えロールのように、駆動源によって駆動されない非駆動のロールの回転を検出するのに好適なものである。
駆動源によって駆動されるロールは、駆動源の作動状態からロールの回転状態を検出或いは推定することができる。駆動源によって駆動されない非駆動のロールは、駆動源の不良による回転不良がない分、駆動されるロールよりも回転不良が少ない。しかしながら、例えば非駆動のロールを回転自在に支持する軸受の不良などによって非駆動のロールに回転不良が生じることもある。鋼材からなるスラブのサイジングプレス工程、所謂幅圧下プレス工程のスラブ押えロールも、一般的に非駆動のロールである。サイジングプレス工程のスラブ押えロールは、スラブを幅圧下する際にスラブを上下方向から拘束するロールで、上下に2個配置されている。サイジングプレス工程は、高温のスラブ、冷却水、高温のスラブに冷却水が接触して発生する水蒸気、スラブ表面から剥離・飛散するスケールといった環境にあり、スラブ押えロールの回転状態を目視によって視認しにくい。そこで、このサイジングプレス工程の押えロールの回転検出装置として、例えば下記特許文献1に記載されるものがある。このロール回転検出装置では、凹凸(溝)のあるプレートをロールの側面に配置し、そのプレートの凹凸に向けて水を噴射し、凹凸部分での水の圧力差が設定値より小さいときにロールが停止していると判定する。
特開平10−314801号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載されるロール回転検出装置は、ロールの回転・非回転の検出精度がよくなく、誤検出がたびたび発生し、実用化されていないのが実態である。サイジングプレス工程でスラブ押えロールが回転しないと、スラブ表面に疵がつき、製品不良が発生する。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、サイジングプレス工程のスラブ押えロールのような、駆動源で駆動されない非駆動のロールの回転状態を適正に検出することが可能なロール回転検出装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明のある態様に係るロール回転検出装置は、駆動源によって駆動されない非駆動のロールの回転を検出するロール回転検出装置であって、前記ロールと共に回転する磁性体と、前記ロール以外の固定部にあって前記回転する磁性体と非連続に対向する位置に配置され、前記磁性体の回転状態を検出する渦流センサと、前記渦流センサが配置される前記固定部に形成され、前記磁性体に対向する前記渦流センサの先端検出部の外周全周にわたって形成されたセンサ周囲エア吐出口と、前記センサ周囲エア吐出口から前記磁性体側に向けてエアが吐出されるように前記センサ周囲エア吐出口に加圧されたエアを供給するエア供給経路と、前記渦流センサで検出された前記磁性体の回転状態からロールの回転状態を検出するロール回転検出部とを備えたことを特徴とするものである。
また、このロール回転検出装置において、前記渦流センサの先端検出部が底部から外部に突出するようにして前記渦流センサが前記底部に固定される有底筒体と、前記固定部に設けられ、前記渦流センサの先端検出部が突出している前記有底筒体を前記渦流センサの先端検出部側から前記磁性体と対向する向きに差し込む差し込み穴とを備え、前記センサ周囲エア吐出口は、前記差し込み穴に連続して形成され且つ前記渦流センサの先端検出部の外径よりも内径が大きく且つ前記差し込み穴の内径より内径が小さい貫通エア穴で構成され、前記エア供給経路は、前記有底筒体の内部から前記有底筒体の底部に形成された貫通穴を経て前記貫通エア穴に連続する経路で構成されることが望ましい。
また、このロール回転検出装置において、前記差し込み穴と前記貫通エア穴との段差部にテーパ部を形成することが望ましい。
また、このロール回転検出装置において、鋼材からなるスラブのサイジングプレス工程におけるスラブ押えロールの検出に用いられることが望ましい。
而して、本発明のロール回転検出装置によれば、駆動源によって駆動されない非駆動のロールの回転を検出するために渦流センサを用い、ロールと共に回転する磁性体の回転状態を検出する。ロールが回転すると磁性体が渦流センサと非連続に対向するので、その磁性体の回転状態からロールの回転状態を検出することができる。従って、ロール回転検出部では、渦流センサで検出された磁性体の回転状態からロールの回転状態を検出する。この渦流センサは、ロール以外の固定部にあって回転する磁性体と非連続に対向する位置に配置される。この渦流センサが配置される固定部には、磁性体に対向する渦流センサの先端検出部の外周全周にわたってセンサ周囲エア吐出口が形成される。このセンサ周囲エア吐出口から磁性体側に向けてエアが吐出されるように、センサ周囲エア吐出口に加圧されたエアを供給するエア供給経路が形成される。そのため、渦流センサの先端検出部は、加圧エアで冷却されると共に、冷却水や水蒸気、スケールの飛散や付着から保護される。その結果、高温、冷却水、水蒸気、スケール発生といった環境でも、ロールの回転状態を適正に検出することができる。
また、渦流センサの先端検出部が有底筒体の底部から外部に突出するようにして当該渦流センサを有底筒体の底部に固定する。この渦流センサの先端検出部が突出している有底筒体を、固定部に設けられた差し込み穴に、渦流センサの先端検出部側から磁性体と対向する向きに差し込む。この差し込み穴には、渦流センサの先端検出部の外径よりも内径が大きく且つ差し込み穴の内径より内径が小さい貫通エア穴が形成されているので、この貫通エア穴内に渦流センサの先端検出部が差し込まれると、渦流センサの先端検出部の外周全周にセンサ周囲エア吐出口が形成される。そして、有底筒体の内部から有底筒体の底部に形成された貫通穴を経て貫通エア穴に連続する経路でエア供給経路を形成する。これにより、有底筒体の内部に供給された加圧エアが渦流センサの先端検出部の外周全周に形成されたセンサ周囲エア吐出口から吐出される。
また、差し込み穴と貫通エア穴との段差部にテーパ部を形成することにより、有底筒体の底部に形成された貫通穴から貫通エア穴に加圧エアが流れやすくなり、センサ周囲エア吐出口から確実に加圧エアが吐出される。
また、鋼材からなるスラブのサイジングプレス工程におけるスラブ押えロールの検出に用いることで、高温、冷却水、水蒸気、スケール発生といった環境でも、ロールの回転状態を適正に検出することができる。
本発明のロール回転検出装置が適用されたサイジングプレス工程の一実施形態を示す概略構成図である。 図1のロール検出装置の縦断面図である。 図2の渦流センサの検出信号の説明図である。 図2の渦流センサの検出信号の説明図である。 スラブ表面に発生するスケールの説明図である。
次に、本発明のロール回転検出装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態のロール回転検出装置が適用されたサイジングプレス工程の概略構成図である。入側搬送ローラ1によって図の奥方から手前側に搬送される鋼材からなるスラブSは、入側ピンチロール2に案内されてサイジングプレス工程(幅圧下プレス工程)に送給され、出側ピンチロール3に案内されて出側搬送ローラ4で搬出される。サイジングプレス工程では、スラブSの幅方向両側に、出側が幅狭のダイ(型)5が配置され、このダイ5によって幅圧下が行われる。このとき、スラブSを上下方向から拘束するのがスラブ押えロール6であり、スラブSの上下に1つずつ、回転可能に支持されている。このスラブ押えロール6は、図示しないチョックによって回転自在に支持され、駆動源は接続されていない。即ち、スラブ押えロール6は非駆動のロールである。
なお、スラブ押えロール6の側面には、ホールドダウンロールに内蔵されたベアリングを押さえるリテーナの取付用ボルト7が周方向に等間隔に配置され、各ボルト7の頭部はスラブ押えロール6の側面に露出している。また、スラブ押えロール6の図示しない軸は固定軸であり、軸の状態からスラブ押えロール6の回転状態を検出することはできない。また、搬送ローラによるスラブSの搬送状態を含めてサイジングプレス工程はプロセスコンピュータ10で制御・管理されている。
図2aは、図1のスラブ押えロール6の回転状態を検出するロール回転検出装置の縦断面図である。図中の符号8がチョック、符号9がリテーナである。前述のように図示しないベアリングを押さえるためのリテーナ9の取付用ボルト7は、鉄製で、磁性体である。本実施形態のロール回転検出装置は、磁性体であるボルト7(正確にはボルト7の頭部)の回転状態を検出することでスラブ押えロール6の回転状態を検出しようとするものである。このボルト7の回転状態を、本実施形態では渦流センサ11で検出する。そのため、渦流センサ11は、スラブ押えロール6以外の固定部、具体的にはチョック8のうち、ボルト7に対向する位置に取付けられている。
渦流センサ11は、先端検出部12内の図示しないセンサコイルに高周波電流を印加することで高周波磁界が発生し、電磁誘導作用によって磁性体対象物の表面に渦電流が流れ、これによりセンサコイルのインピーダンスが変化する。インピーダンスの変化量は、センサと対象物との距離に比例する。リテーナ9から突出しているボルト7の頭部は、リテーナ9よりも渦流センサ11の先端検出部12に近い。そのため、スラブ押えロール6の回転に伴ってボルト7の頭部が渦流センサ11の先端検出部12と対向しているときと対向していないときとでセンサコイルのインピーダンスが変化し、これによりスラブ押えロール6の回転状態を検出することができる。つまり、検出されるセンサコイルのインピーダンスが変化しないときは、スラブ押えロール6が回転していないことを意味する。
本実施形態では、渦流センサ11をスラブ押えロール6のボルト7に対向して配置するために、チョック8のボルト7対向位置に取付ブロック13を貫通固定している。この取付ブロック13のチョック貫通部14には、ボルト7と反対側、つまりスラブ押えロール6と反対側から取付ブロック13の途中まで、比較的大径の差し込み穴15が形成されている。また、取付ブロック13のチョック貫通部14には、前記差し込み穴15に連続して、ボルト7側、つまりスラブ押えロール6側に貫通エア穴16が形成されている。この貫通エア穴16は、前記差し込み穴15よりも小径で且つ前記渦流センサ11の先端検出部12よりも僅かに大径である。また、貫通エア穴16と差し込み穴15が連続し、且つ差し込み穴15よりも貫通エア穴16の方が小径なので、本来、貫通エア穴16と差し込み穴15の連結部分には段差が発生するのであるが、本実施形態では、この段差部にテーパ部17を形成している。なお、本実施形態では、差し込み穴15と貫通エア穴16とを同心に形成した。
前記差し込み穴15には、当該差し込み穴15に緊密に嵌入する有底筒体18が差し込まれる。この有底筒体18の底部19に、先端検出部12が外側に突出するようにして渦流センサ11が固定されている。本実施形態では、有底筒体18と渦流センサ11の円柱形の先端検出部12を同心とした。その結果、差し込み穴15に有底筒体18を差し込むと、渦流センサ11の先端検出部12が貫通エア穴16内に差し込まれる。前述のように、貫通エア穴16は渦流センサ11の先端検出部12よりも僅かに大径なので、貫通エア穴16と渦流センサ11の先端検出部12の間には僅かな隙間が先端検出部12の外周全周に形成され、この隙間がセンサ周囲エア吐出口22となる。また、有底筒体18の底部19には、図2bに示すように、比較的小径の貫通穴20が計8個、周方向に等間隔に形成されている。
有底筒体18の底部19と反対側の軸方向端部には、径方向外側に広がるフランジ部21が形成され、このフランジ部21は、取付ブロック13に形成されている収納部24の内側に収納される。また、このフランジ部21はパッキン23を介して取付ブロック13のスラブ押えロール6と反対側の面に当接し、前記収納部24の内側で且つ有底筒体18のフランジ部21の外側に蓋部材25が取付けられている。そして、蓋部材25と有底筒体18の間にはOリング26が介装され、有底筒体18の内部と蓋部材25は気密状態になっている。
取付ブロック13にはエア配管27が接続され、エア配管27に連続して取付ブロック13の内部に形成されたエア通路28は有底筒体18の内部まで連通している。そのため、エア配管27からエア通路28に供給された加圧エアは、有底筒体18の内部から底部19の貫通穴20を経て貫通エア穴16に至る。貫通エア穴16の内部には渦流センサ11の先端検出部12が差し込まれているので、貫通エア穴16に供給された加圧エアは、先端検出部12との隙間に生じるセンサ周囲エア吐出口22から渦流センサ11の先端検出部12の外周全周から吐出する。即ち、有底筒体18の内部、底部19の貫通穴20がエア供給経路31を構成する。このとき、差し込み穴15と貫通エア穴16の段差部にテーパ部17を形成したことにより、貫通穴20から貫通エア穴16、即ちセンサ周囲エア吐出口22に加圧エアがスムースに流れる。なお、渦流センサ11のセンサケーブル29は、図示しないケーブル通路から外部に取出され、プロセスコンピュータ10に接続されている。
プロセスコンピュータ10内には、図示しないプログラムによって、渦流センサ11で検出されたボルト(頭部)11の回転状態からスラブ押えロール6の回転状態を検出するロール回転検出部30が構築されている。図3は、プロセスコンピュータ10内で検出された渦流センサ11の出力信号の説明図である。図の中央部では、スラブ押えロール6が回転しており、センサの出力信号、即ちセンサコイルのインピーダンスは比較的安定した周期で増減している。このうち、インピーダンスの値が小さい(図では下方にある)ときにはボルト7の頭部が渦流センサ11の先端検出部12に対向しており、インピーダンスの値が大きい(図では上方にある)ときにはボルト7の頭部が渦流センサ11の先端検出部12に対向していない。従って、図の左方端部では、ボルト7の頭部が渦流センサ11の先端検出部12に対向した状態でスラブ押えロール6が停止している。逆に、図の右方端部では、ボルト7の頭部が渦流センサ11の先端検出部12に対向していない状態でスラブ押えロール6が停止している。なお、スラブ押えロール6の回転中におけるボルト7の頭部の検出周期で、スラブ押えロール6の回転状態、例えば回転速度変動などを算出することも可能である。また、スラブ押えロール6の総回転数から得られるロール回転総外周長がスラブSの全長より短いときに、スラブ押えロール6の回転数が少なく、回転不良であると判定することも可能である。
図4には、渦流センサ11の先端検出部12が対向する部分の状態を変化させて実験したときの渦流センサ11の出力信号、即ちセンサコイルのインピーダンス変化を示す。実験は、予め設定された大きさの有底筐体Pの上面開口部を非磁性体であるアクリル板Aで覆い、そのアクリル板Aの上面で渦流センサ11を一定速度Vで移動し、その間の出力信号の変化を観察した。図4aは、有底筐体Pの内部空間を空の状態、つまり空気だけが入っている状態で渦流センサ11を移動したときのものである。図4bは、有底筐体Pの内部空間をスラブのスケールで充満し、渦流センサ11を移動したときのものである。図4cは、有底筐体Pの内部空間をスラブのスケールで充満すると共に、アクリル板Aの直下(すぐ下を意味する)にボルト7を1つだけ配置して、渦流センサ11を移動したときのものである。同図から明らかなように、渦流センサ11が空気に対向しているときは勿論、スケールに対向しているときも出力信号は変化せず、ボルト(の頭部)7を通過するときにだけ、出力信号が変化する。
前述のように、サイジングプレス工程におけるスラブ押えロール6の周辺には、スラブSを冷却するための冷却水、冷却水が高温のスラブSに接触して発生する水蒸気、スラブSから剥離・飛散するスケールが存在している。スケールは、鋼材であるスラブSの表面が変化した錆であるから、鉄、つまりFe成分を有する。図5は、スラブSの表面に発生するスケールの説明図である。図中のSteelは文字通り鋼であり、スラブSの主体である。この鋼に対し、外部の酸素O2(気体:g)がスラブSの表層部において内部に侵入し、鉄Feが外出する。スラブSの最表層はFe23であり、その内側にFe34、更にその内側にFeOが存在している。これらは全て酸化鉄、つまりスケールである。FeOは反磁性であり、巨視的には磁性がない。これは、隣合うスピンの磁性が逆向きで大きさが同じであるため、磁性が打ち消された結果である。これに対し、Fe23やFe34はフェロ磁性であり、巨視的には弱磁性である。これは、隣合うスピンの磁性が逆向きで大きさが異なるため、磁性が弱まった結果である。そのため、スラブSから剥離・飛散するスケールは磁性体ではなく、渦流センサ11の周囲に存在しても、渦流センサ11の出力信号が変化することはない。
そのため、非接触センサである渦流センサ11を用いた本実施形態のロール回転検出装置は、周囲に冷却水や水蒸気、或いはスケールが存在していても、スラブ押えロール6の回転状態を適正に検出することができる。また、サイジングプレス工程に供されるスラブSは1000℃、渦流センサ11の耐熱温度は60℃程度であるが、渦流センサ11の周囲に流れる加圧エアによって渦流センサ11が冷却され、またスラブSによって加熱される高温雰囲気が加圧エアによって吹き飛ばされるので、渦流センサ11を熱から保護することができる。
このように本実施形態のロール回転検出装置では、駆動源によって駆動されない非駆動のロール6の回転を検出するために渦流センサ11を用い、ロール6と共に回転するボルト(磁性体)7の回転状態を検出する。ロール6が回転するとボルト7が渦流センサ11と非連続に対向するので、そのボルト7の回転状態からロール6の回転状態を検出することができる。従って、ロール回転検出部30では、渦流センサ11で検出されたボルト7の回転状態からロール6の回転状態を検出する。この渦流センサ11は、ロール6以外のチョック(固定部)8にあって回転するボルト7と非連続に対向する位置に配置される。この渦流センサ11が配置されるチョック8には、ボルト7に対向する渦流センサ11の先端検出部12の外周全周にわたってセンサ周囲エア吐出口22が形成される。このセンサ周囲エア吐出口22からボルト7側に向けてエアが吐出されるように、センサ周囲エア吐出口に加圧されたエアを供給するエア供給経路31が形成される。そのため、渦流センサ11の先端検出部12は、加圧エアで冷却されると共に、冷却水や水蒸気、スケールの飛散や付着から保護される。その結果、高温、冷却水、水蒸気、スケール発生といった環境でも、ロール6の回転状態を適正に検出することができる。
また、渦流センサ11の先端検出部12が有底筒体18の底部19から外部に突出するようにして当該渦流センサ11を有底筒体18の底部19に固定する。この渦流センサ11の先端検出部12が突出している有底筒体18を、チョック8に設けられた差し込み穴15に、渦流センサ11の先端検出部12側からボルト7と対向する向きに差し込む。この差し込み穴15には、渦流センサ11の先端検出部12の外径よりも内径が大きく且つ差し込み穴15の内径より内径が小さい貫通エア穴16が形成されているので、この貫通エア穴16内に渦流センサ11の先端検出部12が差し込まれると、渦流センサ11の先端検出部12の外周全周にセンサ周囲エア吐出口22が形成される。そして、有底筒体18の内部から有底筒体18の底部19に形成された貫通穴20を経て貫通エア穴16に連続する経路でエア供給経路31を形成する。これにより、有底筒体18の内部に供給された加圧エアが渦流センサ11の先端検出部12の外周全周に形成されたセンサ周囲エア吐出口22から吐出される。
また、差し込み穴15と貫通エア穴16との段差部にテーパ部17を形成することにより、有底筒体18の底部19に形成された貫通穴20から貫通エア穴16に加圧エアが流れやすくなり、センサ周囲エア吐出口22から確実に加圧エアが吐出される。
また、鋼材からなるスラブSのサイジングプレス工程におけるスラブ押えロール6の検出に用いることで、高温、冷却水、水蒸気、スケール発生といった環境でも、ロール6の回転状態を適正に検出することができる。
なお、前記実施形態では、本発明のロール回転検出装置をサイジングプレス工程のスラブ押えロールの回転状態検出に用いたが、本発明のロール回転検出装置は、非駆動のロールであれば、あらゆるロールの回転状態検出に用いることが可能である。
1 入側搬送ローラ
2 入側ピンチロール
3 出側ピンチロール
4 出側搬送ローラ
5 ダイ(型)
6 スラブ押えロール
7 ボルト(磁性体)
8 チョック
9 リテーナ
10 プロセスコンピュータ
11 渦流センサ
12 先端検出部
13 取付ブロック
14 チョック貫通部
15 差し込み穴
16 貫通エア穴
17 テーパ部
18 有底筒体
19 底部
20 貫通穴
21 フランジ部
22 センサ周囲エア吐出口
23 パッキン
24 収納部
25 蓋部材
26 Oリング
27 エア配管
28 エア通路
29 センサケーブル
30 ロール回転検出部
31 エア供給経路
S スラブ

Claims (4)

  1. 駆動源によって駆動されない非駆動のロールの回転を検出するロール回転検出装置であって、
    前記ロールと共に回転する磁性体と、
    前記ロール以外の固定部にあって前記回転する磁性体と非連続に対向する位置に配置され、前記磁性体の回転状態を検出する渦流センサと、
    前記渦流センサが配置される前記固定部に形成され、前記磁性体に対向する前記渦流センサの先端検出部の外周全周にわたって形成されたセンサ周囲エア吐出口と、
    前記センサ周囲エア吐出口から前記磁性体側に向けてエアが吐出されるように前記センサ周囲エア吐出口に加圧されたエアを供給するエア供給経路と、
    前記渦流センサで検出された前記磁性体の回転状態からロールの回転状態を検出するロール回転検出部と
    を備えたことを特徴とするロール回転検出装置。
  2. 前記渦流センサの先端検出部が底部から外部に突出するようにして前記渦流センサが前記底部に固定される有底筒体と、
    前記固定部に設けられ、前記渦流センサの先端検出部が突出している前記有底筒体を前記渦流センサの先端検出部側から前記磁性体と対向する向きに差し込む差し込み穴と
    を備え、
    前記センサ周囲エア吐出口は、前記差し込み穴に連続して形成され且つ前記渦流センサの先端検出部の外径よりも内径が大きく且つ前記差し込み穴の内径より内径が小さい貫通エア穴で構成され、
    前記エア供給経路は、前記有底筒体の内部から前記有底筒体の底部に形成された貫通穴を経て前記貫通エア穴に連続する経路で構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のロール回転検出装置。
  3. 前記差し込み穴と前記貫通エア穴との段差部にテーパ部を形成したことを特徴とする請求項2に記載のロール回転検出装置。
  4. 鋼材からなるスラブのサイジングプレス工程におけるスラブ押えロールの検出に用いられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のロール回転検出装置。
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