JP2015188809A - ヒ素吸着性樹脂粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】産業排水及び環境水等、pHの異なる対象ヒ素汚染水から、pHの影響を受けることなくヒ素を吸着し、かつ処理後に吸着材を容易に水中から分離することのできるヒ素吸着性樹脂粒子を提供する。【解決手段】粒子状磁性材料を含む樹脂粒子であって、キレート部位および陰イオン交換部位を備えた樹脂粒子。【選択図】図2

Description

本発明は、ヒ素吸着剤に関する。詳細には、産業排水、鉱山廃水、温泉水、地下水等のヒ素汚染水から処理水のpHに影響されることなく、ヒ素を効率よく容易に除去するための吸着材に関する。
ヒ素化合物は強い毒性が知られており,水道水質基準値,環境基準値では0.01mg/リットル以下、また工場からの排水基準値は0.1mg/リットル以下に規制されている。ヒ素やその化合物は黄鉄石、リン鉱石等に含まれ、これらを原料として使用するリンやリン化合物の製造工場、硫酸製造工場等の廃水中に多く含まれる。またヒ素は半導体の原料の一部であるため、半導体の製造・加工工場の廃水にも含まれることがある。
さらに、鉱山廃水や温泉水、地下水等にも含有している地域がある。特にインドやバングラデシュ周辺地域では飲料用地下水が高濃度のヒ素に汚染されている地域もあり、深刻な健康被害が出ている。また、土壌中に水溶性のヒ素化合物を含む地域も各地に存在しており、例えば、この汚染土壌を噴射攪拌工法で浄化しようとすると、高濃度のヒ素を含む泥水が排出されてくる。近年、社会的要請から有害物質に対する排水処理基準が厳しくなり、中でもヒ素の排出については、0.1mg/リットル以下と厳しい規制が敷かれており、この規制に対応可能なヒ素除去方法が求められている。
廃水等に含まれるヒ素の除去方法としては、ヒ素を鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム等の金属の水酸化物とともに沈殿させる共沈法(特許文献1〜3参照)が用いられてきた。しかしながら、共沈法によってヒ素を廃水基準値以下まで減少させるためには、大量の金属水酸化物を添加しなければならず、生成する大量のスラッジの後処理も容易でないという問題があった。
また、ヒ素の除去方法としては、吸着材を用いる方法も知られている。例えば、稀土類元素の含水酸化物又はこれを有機高分子多孔質担体に担持させた吸着材(特許文献4参照)、フェノール樹脂と金属水酸化物からなる吸着材(特許文献5参照)、活性アルミナ、および活性炭等が知られている。これらの方法は、いずれも、それぞれの吸着材を吸着塔に充填する形態で使用する。したがって、使用に際しては、加圧送水のための設備が必要である。大量の排水を処理するためには大口径の吸着塔が必要となるが、口径が大きくなると液流が不均一になり、十分な吸着性能を発揮しにくくなるという問題がある。さらに、排水に含まれる微小な固形物や樹脂自体から経時によって徐々に発生する破砕物により、目詰まりが発生しやすく、その都度逆洗を実施する必要が出てくるという問題もある。ヒ素を含む汚染土壌の浄化工程で発生する、高濃度のヒ素を含む泥水の処理にこれらの吸着材を用いようとすると、高度の固形物除去処理が必要となる。つまり、浄化設備を設置できる限られた場所でしか使用できず、浄化設備設置のコストも必要となる。
吸着材が抱えるこれらの問題を解決する手段として、吸着材と磁気分離技術を組み合わせた方法が提案されている。例えば、ナトリウム等のイオンと硫酸塩が担持された磁性粒子(特許文献6参照)を吸着材として用いる磁気分離によるヒ素の除去方法を挙げることができる。しかしながら、提案されている磁性粒子は、磁性粒子表面に形成される弱い複合塩構造を利用するものであるため、湿潤状態での長期保存や多数回にわたる吸脱着繰り返しに耐えることのできない、脆弱なものであった。また、N−メチル−D−グルカミン基をヒ素吸着部位として備えた磁性粒子吸着材(特許文献7)の提案では、主に酸性溶液から中性溶液にかけての範囲でヒ素吸着性能が高くなるものの、中性溶液からアルカリ性溶液にかけての範囲ではヒ素吸着性能が低下し、不十分であった。
このように、排水中のヒ素に関しては厳しい規制が敷かれているにもかかわらず、この規制をクリアするための処理法としては、いまだに十分な方法が見出されていない。
特開平7−289805号公報 特開平10−128396号公報 特開平11−333468号公報 特開昭61−187931号公報 特開昭59−69151号公報 特開2010−22888号公報 特開2012−16667号公報
上記事情を鑑み、本発明の課題は、産業排水、鉱山廃水、温泉水、地下水等全てのヒ素含有溶液を対象とし、ヒ素含有溶液からヒ素を効率的に除去するとともに除去に用いた吸着材をヒ素除去後の溶液から簡単に分離し、繰り返し使用でき、かつヒ素含有溶液のpHに依存することなく、酸性からアルカリ性まで十分な吸着特性を発現する吸着材を提供することにある。
上記課題を鋭意研究し、本発明者は、粒子状磁性材料を含む樹脂粒子であって、キレート部位および陰イオン交換部位を備えた樹脂粒子が、広いpH範囲において十分なヒ素吸着特性を有することを見出し、本願発明を完成するに至った。
本発明の一実施態様において、粒子状磁性材料は1〜100nmの粒径を有する。また、本発明の一実施態様においてキレート部位はアミノポリオール基であることが好ましく、他の実施態様においては陰イオン交換部位がアミノ基であることが好ましい。
さらに本願発明は、このような樹脂粒子を用いてヒ素含有水溶液中のヒ素を除去する方法も提供する。
本発明によれば、産業排水及び環境水等のヒ素含有溶液の処理において、pH調整等の前処理を必要とすることなく既知の吸着材と同等以上のヒ素処理が可能となる。さらに磁気分離により、容易に処理水から吸着材を分離できるため、場所を選ばず簡単に使用することができる。詳細には、溶液中のヒ素は、複合化された粒子状磁性材料との相互作用に加え、表面に導入されたキレート部位、および陰イオン交換部位の異なる3種の吸着メカニズムにより、溶液pHに依存することなく、酸性溶液からアルカリ溶液まで広いpH範囲において溶液中のヒ素イオンを吸着材に固定化できる。
また、本発明によれば、粒子状磁性材料は該樹脂粒子のベース樹脂に均一分散しており、脱落することはない。本発明の樹脂粒子は、湿潤状態での長期保存や水酸化ナトリウム溶液によるヒ素脱離により多数回にわたる再生利用が可能であり、構造的にも吸脱着の繰り返しに耐えることができる。
さらに、ヒ素を固定化した後の本発明の樹脂粒子は、外部磁場を加えることによって、容易に集めることができる。それにより、充填塔方式の使用形態や複雑な装置が不要となり、目詰まりに伴う流量低下や逆洗の必要といった問題を避けることができる。ヒ素を含む汚染土壌の浄化工程で発生する、高濃度のヒ素を含む泥水のような場合であっても、高度の固形物除去処理を施すことなく、大量の廃液を効率良く短時間で処理することができる。
粒子状磁性材料を含まない樹脂粒子(参考例2)と粒径の異なる粒子状磁性材料を含む樹脂粒子(参考例1および3)のヒ素吸着能をそれぞれ示したグラフである。 本発明の樹脂粒子(実施例1および2)とトリエチルアミンを付加しない樹脂粒子(比較例1)のヒ素吸着能を示したグラフである。 本発明の樹脂粒子の合成後第1回目のヒ素吸着能(実施例3)と6回再生処理後のヒ素吸着能(実施例4)ならびに市販の樹脂粒子の第1回目のヒ素吸着能(比較例2および3)および6回再生処理後のヒ素吸着能(比較例2Rおよび3R) とを示したグラフである。
本発明は、粒子状磁性材料を含む樹脂粒子であって、キレート部位および陰イオン交換部位を備えた樹脂粒子および該粒子を用いたヒ素吸着法に関する。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の単なる一例であって、当業者であれば、適宜設計変更可能である。
ヒ素吸着性樹脂粒子
(粒子状磁性材料)
本発明の樹脂粒子は、粒子状磁性材料を含む。本発明に用いられる磁性材料としては特に制限はなく、磁性を示すあらゆる材料を用いることができる。例えば鉄、ニッケル、コバルト等の金属またはこれらを主成分とする磁性合金の粉末、四三酸化鉄、三二酸化鉄、コバルト添加酸化鉄、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の金属酸化物系磁性体の粉末が挙げられる。好ましくは鉄を主成分とする磁性体であり、より好ましくは四三酸化鉄である。
粒子状磁性体材料の平均粒径は、1〜100nmが好ましい。より好ましくは10〜50nmである。該平均粒径は透過型電子顕微鏡(TEM)画像の観察結果により測定される。粒径を小さくするほど、ヒ素イオンとの相互作用は大きくなり、本発明の樹脂粒子のヒ素吸着性能は高まる。さらに、原料モノマーへの分散が容易となる。
本発明の樹脂粒子における磁性材料の配合量は5〜50質量%が好ましい。5質量%未満では、磁気に対する感応性が小さくなる場合があるとともに、ヒ素吸着性が不十分となる場合が考えられる。50質量%を超えると、樹脂粒子を製造するための懸濁重合工程に悪影響が出る場合がある。
後述するように、粒子状磁性材料を含有する本発明の樹脂粒子を製造する際には、粒子状磁性材料がベース樹脂のモノマーに良好に分散することが好ましい。そのため、粒子状磁性材料の表面は親油化処理されていることが好ましい。親油化処理の方法としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等の表面処理剤により処理する方法、脂肪酸塩等を吸着させる方法等があるが、特に限定されるものではない。
(ベース樹脂)
本願発明の樹脂粒子は、重合反応中に粒子状磁性材料と複合化できる樹脂であって、重合化後にキレート部位および陰イオン交換部位を導入することのできる官能基を有する樹脂をベース樹脂として含む。ベース樹脂には、ラジカル重合性のあるスチレン系化合物やアクリル系化合物が利用できる。
本発明において、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン及びクロロメチルスチレン等のスチレン系モノマー、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、デシルアクリレート及びドデシルアクリレート等のアクリル酸エステル類、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類等を該ベース樹脂のモノマーに用いることができる。上記のモノマーは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、任意選択的に、各種ラジカル重合性モノマーを添加することで反応性を調整してもよい。
さらに、樹脂粒子の剛性を高めるために架橋剤を用いてもよい。例えば、1,6−ビス(アクリロイルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(アクリロイルオキシ)ブタン、1,5−ビス(アクリロイルオキシ)ペンタン、1,9−ビス(アクリロイルオキシ)ノナン、1,10−ビス(アクリロイルオキシ)デカン、1,6−ビス(メタクリロイルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(メタクリロイルオキシ)ブタン、1,5−ビス(メタクリロイルオキシ)ペンタン、1,9−ビス(メタクリロイルオキシ)ノナン、1,10−ビス(メタクリロイルオキシ)デカン、ジビニルベンゼンビスアクリロイルオキシデカン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等の多官能性モノマーを併用してもよく、添加量は原料モノマーの10モル%以下が望ましい。好ましくは、0.5モル%以下である。添加量が多すぎると、架橋密度が高くなり、化学的構造が密になることからアミン等との反応が立体障害の影響から低下する。
本発明の樹脂粒子は、重合開始剤を溶解したベース樹脂のモノマーに上述の粒子状磁性材料を分散させ、このモノマーを懸濁安定剤とよばれる分散剤含有の水相に油滴として分散させた分散系で重合を進行させる懸濁重合法により得られる。重合開始剤は水不溶又は難溶のものが好ましい。具体的には、例えば、ジメチル−2,2′−アゾビス(イソブチレート)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−(2−メチルプロパンニトリル)、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルペンタンニトリル)、2,2′−アゾビス−(2−メチルブタンニトリル)、1,1′−アゾビス−(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等のアゾ系開始剤や、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、t−ブチルペルオクテート、α−クミルペルオキシピバレート等の過酸化物系開始剤が挙げられる。また、重合を進める温度は使用する重合開始剤の種類により定めればよい。例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリルや過酸化ベンゾイル等では60℃以上の温度が適合し、過酸化物と還元剤とを組み合わせるレドックス系では60℃以下の温度でも重合を進めることができる。懸濁安定剤の例としては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロースの塩等の水溶性高分子を挙げることができる。
懸濁安定剤の代わりとして界面活性剤を用いてもよい。本発明に用いることのできる界面活性剤について、特に制限はなく、公知のアニオン性、カチオン性、両性及び非イオン性の界面活性剤を用いることができる。具体的な例としては、アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリウムベタイン等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の一実施態様において、上記方法により形成された樹脂粒子はふるいで分級され、直径300μm〜400μmのものを用いることが好ましい。
(キレート部位)
上述のように形成された粒子状磁性材料を含む樹脂粒子は、さらにキレート部位を備える。ヒ素に対するキレート基として用いられるものは、N−メチル−D−グルカミン、グルカミン、エタノールアミン、イミノジエタノール等から誘導されるアミノポリオール基が挙げられる。中でもN−メチル−D−グルカミンから誘導される基が好ましい。これらのキレート部位は、ベース樹脂のハロゲン等の反応性官能基にアミノポリオール化合物を反応させて導入することができる。
本発明の樹脂粒子に導入されるキレート部位基の量は、CHN同時分析装置により窒素含有率から間接的に求められる。キレート部位導入後の樹脂粒子の窒素含有量は1.0重量%以上が好ましい。1.0重量%未満では、吸着処理に多量の樹脂粒子が必要になることがある。一方、アミノポリオール基は一般に嵩高く、立体障害の影響により反応性官能基のすべてがアミノポリオールに置換されることは難しい。
(陰イオン交換部位)
本発明の樹脂粒子は、さらに陰イオン交換部位を備える。陰イオン交換部位として、第1級、第2級、および第3級アミノ基を用いることができる。例えば、トリメチルアミノ基、トリエチルアミノ基およびエタノールアミノ基を用いることができる。中でもトリエチルアミノ基が好ましい。これらの陰イオン交換部位は、ベース樹脂のハロゲン等の反応性官能基にアミン化合物を反応させて導入することができる。
本発明の樹脂粒子に導入されるイオン交換部位の量は、CHN同時分析装置により窒素含有率の増加量から間接的に求められる。該樹脂粒子の陰イオン交換部位の導入量は窒素含有率の増加量が0.5〜0.7重量%程度が好ましい。0.5重量%未満では、ヒ素吸着性能が不十分となる恐れがある。また、0.7重量%を超える陰イオン交換部位を導入すると、該樹脂粒子を脆弱にする可能性がある。
ヒ素吸着方法
吸着材をヒ素含有溶液と接触させる方法について、特に制限はないが、タンク中にヒ素含有溶液と本発明の樹脂粒子を添加し、攪拌後、磁気分離する方法が操作の簡便性から好ましい。本発明の樹脂粒子の添加量は、溶液のヒ素含有量に合わせて調整される。例えば、濃度3mg/リットルのヒ素含有溶液(pH7)を処理する場合、本発明の吸着材は体積比で約500倍の排水を処理することができる。また、吸着材とヒ素含有溶液との接触時間は30分以上とすることが好ましい。30分未満ではヒ素除去が低いレベルにとどまることがある。
磁気分離工程においては、タンク内あるいはタンクの側面や底面に磁石を取り付けて吸着材を集磁し、処理の済んだ水をタンク外に排出する。あるいは、タンク外に連続式の磁気分離機を設け、ヒ素を吸着した吸着材と処理済みの水を分離する。磁石としては、永久磁石、電磁石、超電導磁石等好適なタイプを選択して使用することができる。超電導磁石の磁力は他磁石に比べて著しく強いため、磁気分離機を小型化する上で好ましい。
ヒ素吸着後の吸着材からは、酸又はアルカリでヒ素イオンを脱離させることができる。酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸等、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を用いることができるが、これらに制限されるわけではない。ただし、強酸により再生を行う場合、四三酸鉄ナノ粒子が溶出する可能性があるため、強アルカリによる再生が好ましい。溶出に必要な時間は、30分以上が好ましい。30分より短いと、溶出が不十分となることがある。
本発明によるヒ素除去方法は、例えば鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム等の金属の水酸化物とともに沈殿させる共沈法などの既知の処理方法と組み合わせて用いることもできる。
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものでない。なお、実施例中の部数や百分率は、特にことわりのない場合、質量基準である。実施例におけるヒ素の分析には原子吸光光度計を用いた。
(参考例1)
クロロメチルスチレン90モル部に1,6−ビス(アクリロイルオキシ)ヘキサン10モル部およびジメチル−2,2′−アゾビス(イソブチレート)2モル部を予め添加した原料モノマー70部に四三酸鉄ナノ粒子(平均粒径<50nm)30部を混合し、超音波を照射して均一に分散させた。これを、ポリビニルアルコール(重合度1500)0.5部、塩化ナトリウム0.5部を溶解したイオン交換水600部に添加し、ホモジナイザーで500rpm×1分間撹拌して懸濁溶液とした後、80℃で4時間加熱した。生成物は、水洗後、乾燥させ、ふるいによる分級の結果、全体の44%に相当する、粒径300μmから400μmの大きさの樹脂粒子を中間体1(参考例1)とした。
ヒ素吸着試験を行うため、合成した中間体1 0.05gを、和光純薬製ヒ素標準液(1,000ppm)を用いてヒ素イオン濃度3ppm、pHを3.0、7.0、11.0にそれぞれ調製した水溶液20mLに加え、室温で15時間振とうした。その後、樹脂粒子を集磁し、デカンテーションにより水相を取り出した。水相のヒ素イオン濃度を原子吸光高度計によりグラファイト炉原子化法で求め、残存ヒ素濃度を測定した。結果を表1および図1に示す。
(参考例2)
クロロメチルスチレン80モル部とスチレン20モル部にジメチル−2,2′−アゾビス(イソブチレート)2モル部を予め添加した原料モノマーを、ポリビニルアルコール(重合度1500)0.5部、塩化ナトリウム0.5部を溶解したイオン交換水1000部に添加した。これを、ホモジナイザーで500rpm×1分間撹拌して懸濁溶液とした後、80℃で4時間加熱した。生成物は、水洗後、乾燥させ、ふるいによる分級において全体の40%に相当する、粒径100μmから300μmの大きさの樹脂粒子を参考例2とした。得られた参考例2の樹脂粒子のヒ素吸着試験を参考例1と同様の条件で行った。結果を表1および図1に示す。
(参考例3)
ジビニルベンゼン100部にジメチル−2,2′−アゾビス(イソブチレート)2モル部を予め添加した原料モノマー65部に平均粒径が200nmの四三酸鉄粒子35部を混合し、超音波を照射して均一に分散した。これをポリビニルアルコール(重合度1500)0.5部、塩化ナトリウム0.5部を溶解したイオン交換水600部に添加し、ホモジナイザーで500rpm×1分間撹拌して懸濁溶液とした後に、80℃で4時間加熱した。生成物は、水洗後、乾燥させ、ふるいによる分級において全体の82%に相当する、粒径50μmから300μmの大きさの樹脂粒子を参考例3とした。得られた参考例3の樹脂粒子のヒ素吸着試験を参考例1と同様の条件で行った。結果を表1および図1に示す。
Figure 2015188809
参考例1〜3の結果から、50nm以下の粒子状磁性材料がヒ素吸着に寄与することが明らかとなった。
(実施例1)
N−メチル−D−グルカミン6部、アセトン30部、水15部を予め混合して調整した反応溶液に上記中間体1を10部加え2時間還流した。生成物は、水洗後、磁石により集めて乾燥させ、中間体2を得た。
次に、トリエチルアミン15部、エタノール25部、水25部を予め混合して調整した反応溶液に、中間体2を5部加え10分還流した。生成物は、水洗後、磁石により集めて乾燥させることで実施例1を得た。CHN同時分析装置による窒素含有量を測定した結果、中間体1、中間体2および実施例1はそれぞれ、0%、1.1%、および1.6%であった。さらに、実施例1の樹脂粒子について、参考例1と同様の条件でヒ素吸着試験を行った。結果を表2および図2に示す。
(実施例2)
クロロメチルスチレン95モル部に1,6−ビス(アクリロイルオキシ)ヘキサン5モル部およびジメチル−2,2′−アゾビス(イソブチレート)2モル部を予め添加した原料モノマー70部に四三酸鉄ナノ粒子(平均粒径<50nm)30部を混合し、超音波を照射し均一に分散した。これを、ポリビニルアルコール(重合度1500)0.5部、塩化ナトリウム0.5部を溶解したイオン交換水600部に添加し、ホモジナイザーで500rpm×1分間撹拌して懸濁溶液とした後、80℃で4時間加熱した。生成物は、水洗後、乾燥させ、ふるいによる分級の結果、全体の53%に相当する、粒径300μmから400μmのものを中間体1’とした。
N−メチル−D−グルカミン6部、アセトン30部、水15部を予め混合して調整した反応溶液に中間体1’10部を加え2時間還流した。生成物は、水洗後、磁石により集めて乾燥させることで中間体2’を得た。次に、トリエチルアミン15部、エタノール25部、水25部を予め混合して調整した反応溶液に中間体2’を5部加え10分還流した。生成物は、水洗後、磁石により集めて乾燥させることで実施例2を得た。CHN同時分析装置による窒素含有量を測定した結果、中間体1’、中間体2’、および実施例2はそれぞれ、0%、1.4%、および2.1%であった。ヒ素吸着材料として実施例2の樹脂粒子を用いる他は実施例1と同様にヒ素吸着能を測定した。結果を表2および図2に示す。
(比較例1)
ヒ素吸着材料として中間体2を用いる他は実施例1と同様にヒ素吸着試験を行った。結果を表2及び図2に示す。
Figure 2015188809
実施例1および2と比較例1とを参照すると、陰イオン交換部位の導入により、アルカリ性領域(pH11)でのヒ素吸着特性を改善できることが示された。
(実施例3)
実施例2の吸着材35μLを、和光純薬製ヒ素標準液(1,000ppm)を用いてヒ素イオン濃度3ppm、pHを3.0、7.0、11.0にそれぞれ調製した水溶液20mLに加え、室温で15時間振とうした。その後、樹脂粒子を集磁し、デカンテーションにより水相を取り出した。水相のヒ素イオン濃度を原子吸光高度計によりグラファイト炉原子化法で求め、残存ヒ素濃度を測定した。結果を表3および図3に示す。
(実施例4)
実施例3で使用した、使用済みの樹脂粒子に1M水酸化ナトリウム水溶液を20mg加え、5時間振とうし、再生させた後、樹脂粒子を集磁し、デカンテーションにより水相を取り出した。さらに純水を加え数回洗浄し、洗液が中性になったら、樹脂粒子を集磁し、デカンテーションにより水相を取り出し、再び実施例3と同じ吸着試験方法でヒ素を再吸着させた。吸着と再生の工程を6回繰り返し、7回目の再吸着試験を行った際の結果を表3および図3に示す。
(比較例2)
ヒ素吸着材料として三菱化学(株)製ダイアイオンCRB03を35μL用いて、実施例3と同様に調整したヒ素水溶液20mLに加え、室温で15時間振とうした。その後、静置し、デカンテーションにより水相を取り出した。取り出した水相のヒ素イオン濃度は実施例3と同様の方法で測定した。結果を表3および図3に示す。
(比較例2R)
比較例2で使用した、使用済みの樹脂粒子に1M水酸化ナトリウム水溶液を20mg加え、5時間振とうし、再生させた後、デカンテーションにより水相を取り出した。さらに純水を加え数回洗浄し、洗液が中性になったら、デカンテーションにより水相を取り出し、再び実施例3と同じ吸着試験方法でヒ素を再吸着させた。吸着と再生の工程を6回繰り返し、7回目の再吸着試験を行った際の結果を表3および図3に示す。
(比較例3)
ヒ素吸着材料としてオルガノ(株)製強塩基性イオン交換樹脂IRA402BLを35μL用いた他は比較例2と同じ条件で試験を行った。結果を表3および図3に示す。
(比較例3R)
比較例3で使用した、使用済みの樹脂粒子に1M水酸化ナトリウム水溶液を20mg加え、5時間振とうし、再生させた後、デカンテーションにより水相を取り出した。さらに純水を加え数回洗浄し、洗液が中性になったら、デカンテーションにより水相を取り出し、再び実施例3と同じ吸着試験方法でヒ素を再吸着させた。吸着と再生の工程を6回繰り返し、7回目の再吸着試験を行った際の結果を表3および図3に示す。
Figure 2015188809
図3を参照すると、比較例ではpH依存性が高いのに対し、本発明の吸着材を用いた実施例3および4では、広いpH範囲でヒ素を吸着できることが示された。さらに、比較例では再生処理後にヒ素吸着能の低下が見られたのに対し、実施例4のとおり、本発明の吸着材は再生処理後もヒ素吸着能の低下は見られなかった。

Claims (5)

  1. 粒子状磁性材料を含む樹脂粒子であって、キレート部位および陰イオン交換部位を備えた樹脂粒子。
  2. 前記粒子状磁性材料は、透過型電子顕微鏡画像の観察により測定された平均粒径が1〜100nmである請求項1に記載の樹脂粒子。
  3. 前記キレート部位は、アミノポリオール基である請求項1または2に記載の樹脂粒子。
  4. 前記陰イオン交換部位は、アミノ基である請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂粒子。
  5. 上記請求項1〜4に記載の樹脂粒子を用いてヒ素含有水溶液中のヒ素を除去する方法。
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