JP2015188767A - 浄水装置 - Google Patents

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幸義 松川
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Abstract

【課題】生活用水を必要とする場所に運搬して設置するために小型軽量化し、浄水過程の装置の状態を検知して自動でRO膜の洗浄を行うことができる浄水装置を提供する。【解決手段】取水口と、浄水排出口及び濃縮水排水口とを箱形の本体に有する浄水装置であって、浄水装置内には、取水手段、第1浄化手段、第1原水路、第1水質計測手段、第1圧力計測手段、第2浄化手段、第2原水路、加圧手段、第2圧力計測手段、浄水路、第2水質計測手段、第1濃縮水路、第2濃縮水路、流量可変手段、浄水装置の運転を自動制御する制御装置を備え、制御装置は、第1水質計測手段、第2水質計測手段、第1圧力計測手段及び第2圧力計測手段による計測値に基づいて、原水から浄水を抽出する自動運転を制御することを特徴とする浄水装置とした。【選択図】図3

Description

本発明は、緊急災害時に河川や湖沼等から汲みあげた原水を、飲料水レベルに浄水して提供することが可能な緊急用の浄水装置に関するものである。
地震や地震による津波、大雨による河川の氾濫や土石流等の天災により、飲料水等を含む生活用水を供給する浄水場が被災したり水道管が破裂したりして水道水の供給が断たれた被災地や、水道場の設備がなく、近くの河川や井戸から飲料水を確保することしかできない地域においては、飲料水等を含む安全な生活用水の確保が最重要の問題である。
そこで、この対策として、安全な生活用水を給水車にて必要とする場所に運搬して提供する方法はある。また、浄水装置を搭載したトラック等の移動車両を、生活用水を必要とする場所に移動させ、最寄りの河川水、湖沼水又は海水を原水として利用し、搭載した浄水装置により浄水して生活用水等を確保するという方法がある。
上記浄水装置を搭載したトラックにより生活用水等を確保する方法としては、原水を段階的に浄化して最終的に高度に浄化された飲料水を含む生活用水を確保している。具体的には、現地で汲み上げた原水を、回転円筒形濾過器による第一濾過部、限外濾過膜(UF膜)或いは精密濾過膜(MF膜)による第二濾過部、逆浸透膜(RO膜)による第三濾過部により順次処理し、浄水を引用確保するようにしたもの開示されている(特許文献1参照)。
また、上記特許文献1で用いられている逆浸透膜(以下、RO膜という。)は、原水から溶解有機物(例えば、溶融塩類)や微粒子(細菌等)を除去できて、飲料可能な浄水を得られるものであるが、浄水を繰り返すことで除去した溶解有機物によりRO膜の表面が目詰まりし、浄化能力が低下する場合がある。この場合は、RO膜の表面を洗浄して浄化能力を回復させる必要がある。
そこで、RO膜処理部のRO膜を高さ方向に配置し、RO膜処理部の底面に濃縮汚水排出ラインを設け、RO膜処理部に空気を導入して水をラインから排出することにより、水位を上げ下げして、RO膜面の洗浄を行ことで、簡便にRO膜の洗浄ができて容易に浄水化処理運転の再開が可能な緊急用浄水装置の操作方法が開示されている(特許文献2参照)。
特許第2755182号公報 特開2006−272200号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、地震等の天災では、地震による衝撃やその後の津波等の発生により幹線道路が破壊(又は寸断)されて、交通ルートそのものが遮断されるケースが多く、復旧には時間がかかるため、浄水装置を備えた大型のトラックが被災地等の生活用水を必要とする場所に到達できないという問題があった。
また、特許文献2におけるRO膜の洗浄方法は、原水を用いてRO膜面を洗浄できるので有効ではあるが、操作者がRO膜の状態を確かめて操作する必要があり、いくら操作方法が簡単で操作者を選ばない方法であったとしても、全自動運転ではないため、人手を要するという問題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、被災地等の生活用水を必要とする場所に運搬して設置するために小型軽量化し、なおかつ、一旦、自動運転が開始されると、浄水過程の装置の状態を検知して自動でRO膜の洗浄を行うことができる浄水装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、浄化前の原水を内部に取水する取水口と、原水から抽出した浄水を外部に排出する浄水排出口と、浄水を抽出した後の原水の濃縮水を外部に排出する濃縮水排水口と、を箱形の本体に有する浄水装置であって、前記浄水装置は、浄化する原水を前記取水口から取水する取水手段と、前記取水手段により取水した原水を浄化する第1浄化手段と、原水を前記第1浄化手段に供給するために、前記取水口と当該第1浄化手段とを連通連結する第1原水路と、前記第1原水路に設けられ、当該第1原水路を通過する原水の水質及び圧力を計測する第1水質計測手段及び第1圧力計測手段と、前記第1浄化手段で浄化された原水を前記浄水と濃縮水に分離する第2浄化手段と、前記第1浄化手段から排出された原水を前記第2浄化手段に供給するために、当該取第1浄化手段と当該第2浄化手段を連通連結する第2原水路と、前記第2原水路に設けられ、前記第1浄化手段で浄化された原水を加圧する加圧手段と、前記第2原水路に設けられ、前記加圧手段により加圧された原水の圧力を計測する第2圧力計測手段と、前記第2浄化手段において原水から抽出された浄水を外部に排水するために、前記第2浄化手段と前記浄水排出口とを連通連結する浄水路と、前記浄水路に設けられ、当該浄水路を通過する浄水の水質を計測する第2水質計測手段と、前記第2浄化手段において原水から浄水を抽出した後の原水の濃縮水を外部に排水するために、前記第2浄化手段と前記濃縮水排出口とを連通連結する第1濃縮水路と、前記第1濃縮水路から分岐して前記濃縮水排出口と連結連通する第2濃縮水路と、前記第2濃縮水路を通過する濃縮水の水量を変化させる流量可変手段と、前記浄水装置の運転を自動制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記第1水質計測手段、前記第2水質計測手段、前記第1圧力計測手段及び前記第2圧力計測手段による計測値に基づいて、原水から浄水を抽出する自動運転を制御することを特徴とする浄水装置とした。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の浄水装置において、前記第1浄化手段は、前記箱形の本体の側面に複数設けられ、1種類又は2種類以上の性能の異なる濾過膜を有し、前記第2浄化手段は、前記箱形の本体の上部に複数設けられ、逆浸透膜を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の浄水装置において、前記制御装置は、前記第2水質計測手段及び前記第2圧力計測手段による計測値に基づいて、前記流量可変手段により前記第2浄化手段から排出される濃縮水の水量を変化させることで、前記第2浄化手段が有する逆浸透膜の表面を洗浄することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の浄水装置において、前記制御装置は、前記第1水質計測手段、前記第2水質計測手段、前記第1圧力計測手段及び前記第2圧力計測手段による計測値に異常を検知した場合、検出した異常の内容を外部に発信する異常発信手段を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の浄水装置において、前記浄水装置は、当該浄水装置で抽出される浄水に塩素系殺菌剤を添加する塩素系殺菌剤添加手段をさらに備え、前記塩素系殺菌剤添加手段は、所定濃度の塩素系殺菌剤を貯留する塩素系殺菌剤タンクと、前記塩素系殺菌剤タンクに貯留されている塩素系殺菌剤を、前記浄水路を通過する浄水に添加する薬注ポンプと、により構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、コンパクトな箱形に浄水装置の本体を形成しているので、例えば、小型トラック(所謂、軽トラック)等で、生活用水が不足している被災地の近傍の原水の取水源(河川や湖沼等)に簡単に運搬して設置することができる。また、地震等の震災により幹線道路が寸断されて大型トラック等の通行が不可能な場合でも、小型トラック等であれば小道等の迂回路を走行することができるので、浄水装置の取水源までの運搬が見込める。さらに、最悪の場合は被災地近傍にヘリコプター等で運搬し、そこから取水源まで小型トラック等で運搬することも可能である。
浄水装置は、取水手段により取水源から原水を取水し、第1浄化手段、第2浄化手段の順序で浄水することで、被災地等で生活に必要な飲料水を含む生活用水を提供することを可能としている。また、浄水装置の運転を自動制御する制御装置は、原水や浄水の水質を検知する第1水質計測手段により計測した原水の水質が本浄水装置の浄水性能を超えて悪かった場合や、第1浄化手段及び第2浄化手段で浄化し、第2水質計測手段により計測した浄水の水質が生活用水に適さなかった場合を検知して、浄水装置の作動を制御することができる。また、制御装置は、第1浄化手段、第2浄化手段に供給される原水の圧力を検知する第1圧力計測手段及び前記第2圧力計測手段により、第1浄化手段や第2浄化手段の浄化機能の低下や故障等の発生を検知して、浄水装置の作動を制御することができる。
また、浄水装置の第1浄化手段は、1種類又は2種類以上の性能の異なる濾過膜を有し、箱形の本体の前面に対向する側面(後面ともいう)に複数設けられている。この濾過膜としては、周知のナノ濾過膜(以下、NF膜という)、限外濾過膜(以下、UF膜という)及び精密濾過膜(以下、MF膜という)等が好適に用いられる。浄水装置の第2浄化手段は、逆浸透膜を有し箱形の本体の上部に複数設けられている。この逆浸透膜としては、周知のRO膜が好適に用いられる。
複数(例えば、2個)設けられた第1浄化手段は、原水に含まれる浮遊物質(例えば、コロイド粒子や細菌等)を除去する機能を有し、NF膜は、1ナノメートル〜10ナノメートルの大きさの浮遊物質を濾過する。UF膜は、10ナノメートル〜0.1マイクロメートルの大きさの浮遊物質を濾過する。MF膜は、0.1マイクロメートル〜10マイクロメートルの大きさの浮遊物質を濾過する。
複数(例えば、4個)設けられた第2浄化手段に用いられるRO膜は、原水に含まれる溶解塩類、溶解有機物、1ナノメートル以下の浮遊物質の微粒子を濾過する機能を有するものであり、超純水製造等の用途に使用されるものである。そして、本実施例においては、この第2浄化手段のRO膜で浄水が抽出される原水の前処理として上記第1浄化手段による原水の浄化が行われる。
また、制御装置は、第2水質計測手段及び第2圧力計測手段による計測値に基づいて、流量可変手段により第2浄化手段から排出される濃縮水の水量を変化させることで、第2浄化手段のRO膜の表面を洗浄することができる。第2浄化手段に用いられるRO膜は、時間の経過とともにRO膜の表面に、原水からの除去物質(溶解塩類、溶解有機物、浮遊物質の微粒子等)が付着することにより表面に目詰まりを生じ、原水の浄化機能が低下してゆく。
このため、例えば、所定時間が経過すると、第1濃縮水路から分岐して濃縮水排出口と連結連通された第2濃縮水路に設けられた流量可変手段を開放して第2濃縮水路に濃縮水を通過させる。第2濃縮水路に濃縮水を通過させると、第1濃縮水路及び第2濃縮水路を通過して濃縮水排出路から浄水装置の外に排出される濃縮水の量が増加する。これにより、第2浄化手段に第2原水路から供給される原水の量が増加するとともに、第2原水路から供給される原水の圧力が低下する。このため、第2浄化手段のRO膜の表面を低圧力の大量の原水が勢いよく通過することになり、RO膜の表面に付着した原水からの除去物質が洗い流されて、濃縮水排出口から浄水装置の外部に排出されて、第2浄化手段のRO膜の表面が洗浄(所謂、フラッシング洗浄)されることになる。このようにして、本実施例の浄水装置は、自動運転が開始されると、自動でRO膜の表面の洗浄を行うことができる浄水装置を提供することを可能としている。
また、制御装置は、第1水質計測手段、第2水質計測手段、第1圧力計測手段及び第2圧力計測手段による計測値に異常を検知した場合、検出した異常の内容を外部に発信することができる。つまり、本実施例における制御装置は、浄水装置が有する各種計測器(第1水質計測手段、第2水質計測手段、第1圧力計測手段及び第2圧力計測手段等)で異常を検出すると、当該浄水装置の作動を制御(つまり、自動運転の停止)すると共に、この異常内容を外部に発信する異常発信手段を備えている。
これにより、本浄水装置の制御装置は、第1水質計測手段、第2水質計測手段、第1圧力計測手段及び第2圧力計測手段による計測値に基づいて制御装置が原水から浄水を得る自動運転を制御するため、自動運転中に保守員等の人手を必要とすることがない。さらに、制御装置で検知した自動運転の状態(例えば、異常を検知した事による自動運転の停止等)を無線や携帯電話回線で保守員待機場所に送信することができる。これにより、例えば、被災地における複数の取水源にそれぞれ浄水装置を設置した場合でも、複数の浄水装置の自動運転の状態を保守員待機場所で把握することが可能となり、必要最小限の保守員(メンテナンス要員)で、多数の浄水装置のメンテナンスを行うことができる。
また、本実施例の浄水装置は、当該浄水装置で抽出される浄水に塩素系殺菌剤を添加する塩素系殺菌剤添加手段をさらに備えている。この塩素系殺菌剤添加手段は、所定濃度の塩素系殺菌剤(例えば、次亜塩素酸ソーダ、次亜塩素酸カルシウム等)を貯留する塩素系殺菌剤タンクと、前記塩素系殺菌剤タンクに貯留されている塩素系殺菌剤を、浄水路を通過する浄水に添加する薬注ポンプにより構成されている。
上述した、第2浄化手段で得られる浄水は、飲料水をはじめとする生活用水として使用することができる。しかし、第2浄化手段で得られる浄水は超純水であるため、すぐに生活用水として使用することには問題ないが、保管タンク(ペットボトル等)で保存した場合、時間の経過と共に雑菌等が繁殖する可能性がある。このため、通常の水道水と同様に所定濃度の塩素系殺菌剤(例えば、次亜塩素酸ソーダ、次亜塩素酸カルシウム等)を添加することで、保管タンクで保存可能な浄水を提供することを可能としている。
本発明の一実施例の浄水装置の外観を示す正面図である。 本発明の一実施例の浄水装置の外観を示す側面図である。 本発明の一実施例の浄水装置の浄化の流れを説明する回路図である。 本発明の一実施例の浄水装置の制御装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施例に係る浄水装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本実施例における浄水装置は、例えば、生活用水が不足している被災地等の原水が貯留されている河川、湖沼、プール等の取水源の近傍に簡単に運搬して好適に使用できるものであるが、生活用水が必要な場所であれば如何なる場所にも設置できる。また、浄水装置を作動させるためには定格(例えば、100V又は200V)の電源が必要であるが、停電等で電源が取れない場合がある。この場合は、周知の燃料(ガソリン、灯油等)を用いて発電するポータブルの発電機を浄水装置と一緒に取水源近傍に設置して使用することにより、浄水装置の電源として用いることができる。
図1は本発明の一実施例の浄水装置の外観を示す正面図である。図2は本発明の一実施例の浄水装置の外観を示す正面図である。図3は本発明の一実施例の浄水装置の浄化の流れを説明する回路図である。図4は本発明の一実施例の浄水装置の制御装置の構成を示すブロック図である。
[浄水装置概要]
以下、図1及び図2を参照して本実施例の浄水装置10の概要を説明する。図1及び図2に示すように、浄水装置10の本体1は、前面2、後面3(前面に対抗する側面)、上面4、底面5及び側面6、6を有する箱形に形成されている。この箱形本体のサイズは、一例として、幅W(600mm)、奥行きD(1117mm)、高さH(1300mm)、重量(235Kg)である。このように、コンパクトな箱形の本体1としているため、小型トラック等の荷台に載置して、原水が貯留されている河川、湖沼及びプール等(以下、取水源という。)の近傍に簡単に運搬することを可能としている。
本体1の前面2の上部には、浄水装置10の作動を操作するための各種操作スイッチ、浄水装置10の状態を表示する各種ランプ及び浄水装置10が有する各種計測器の状態を表示する表示器等が設けられている。各種操作スイッチとしては本浄水装置10を作動させる作動/停止ボタン81等が設けられている。各種計測器の状態の表示としては浄水装置10に設けられた計測器(後述の第1水質計測手段及び第2水質計測手段としての電気伝導率計等)による原水及び浄水の水質を表示する水質表示器82等である。
本体1の前面2の下部には、浄水装置10内に取水源に貯留されている原水を吸い上げる取水口11、浄水装置10で原水から抽出された浄水を排出する浄水排出口12、浄水装置10で原水から浄水を抽出した後の濃縮水を排出する濃縮水排出口13が設けられている。この取水口11、浄水排出口12及び濃縮水排出口13には、図示はしないが、塩化ビニール製のホースが接続される接続部が設けられ、取水口11に接続された塩化ビニール製のホースの先端を取水源に投入することで浄水装置10内に原水を吸い上げる構成としている。
本体1の前面2の下部の取水口11、浄水排出口12及び濃縮水排出口13の左側には、第1流量計16aと第2流量計17aとが設けられている。第1流量計16aは浄水排出口12から排出される浄水の流量を表示するものであり、第2流量計17aは濃縮水排出口13から排出される濃縮水の流量を表示するものである。なお、第1流量計16a及び第2流量計17aは、周知のフロート式流量計(面積式流量計)が好適に用いられ、垂直に設けられたテーパー管の中で浄水や濃縮水の流量の大小により上下するフロートが釣り合う位置により、浄水排出口12及び濃縮水排出口13から排出される浄水及び濃縮水の流量を表示するものである。
本体1の底面5の四隅には、浄水装置10の移動を助ける4個のキャスター90が設けられている。この4個のキャスター90は、浄水装置10の移動方向に回転自在であり、かつ、取水源近傍に設置された後は浄水装置10が動かないようにロック機能を備えたものである。このように、浄水装置10の移動を助ける複数のキャスター90を設けることで、短い距離等においては、人力でも容易に移動可能な浄水装置10とすることができる。
本体1の後面3には、本実施例における第1浄化手段としての2個の第1フィルタ30が設けられている。また、本体1の上面4には、本実施例における第2浄化手段としての4個の逆浸透膜(RO膜)を有する第2フィルタ40が設けられている。第1フィルタ30は、1種類又は2種類以上の性能の異なる濾過膜(NF膜、UF膜及びMF膜)を有し、原水に含まれる浮遊物質(例えば、コロイド粒子や細菌等)を除去する。
本実施例においては、上記取水口11から浄水装置10内に吸い上げた原水を第2フィルタ40に供給する原水の前処理として上記第1フィルタ30による原水の浄化が行われる。第1フィルタ30で浄化された原水は第2フィルタ40のRO膜により原水に含まれる溶解塩類、溶解有機物、1ナノメートル以下の浮遊物質の微粒子が濾過された浄水と、浄水を抽出した後の原水の濃縮水とに分離されて、上記浄水排出口12及び濃縮水排出口13から浄水装置10の外部に排出される。
[浄水装置による原水の浄化の流れ]
以下、図3を参照して本実施例の浄水装置10による原水の浄化の流れを更に詳細に説明する。図3に示すように、取水源100に貯留している原水は、浄水装置10の取水手段である吸上げポンプ20により取水口11から浄水装置10の内部に吸い上げられる。この吸上げポンプ20には、吸上げポンプ20による原水の吸上げを容易にするためのポンプ用呼び水タンク21が付設されている。
取水口11から浄水装置10の内部に吸い上げられた原水は、取水口11と第1フィルタ30とを連通連結する第1原水路14を経由して、浄水装置10の本体1の後面3に設けられた2個の第1フィルタ30に供給される(図1参照)。この時、第1フィルタ30に供給される原水は、吸上げポンプ20により所定の圧力(例えば、0.4MPa)が加圧されて第1フィルタ30に供給される。
第1原水路14には、第1原水路14を通過する原水の圧力を計測する第1圧力計測手段としての第1圧力センサ60が設けられている。この第1圧力センサ60としては、液体(原水)に係る圧力を感圧素子で感知して電気信号に変換して制御装置200に出力する周知の圧力センサが好適に用いられる。そして、詳細は後述するが、第1圧力センサ60により第1原水路14を通過する原水の圧力異常を検知した制御装置200は自動運転を制御(例えば、自動運転の停止)する。
また、第1原水路14には、第1原水路14を通過する原水の水質を計測する第1水質計測手段としての第1電気伝導率計70が設けられている。この第1電気伝導率計70としては、原水の電気伝導率を電気信号として制御装置200に出力する周知の電気伝導率計が好適に用いられる。そして、詳細は後述するが、第1電気伝導率計70により第1原水路14を通過する原水の水質異常を検知した制御装置200は自動運転を停止する。
第1フィルタ30で浄化された原水は、第1フィルタ30と第2フィルタ40とを連通連結する第2原水路15を経由して浄水装置10の本体1の上面4に設けられた4個の第2フィルタ40(図1参照)に供給される。第2原水路15には、第1フィルタ30で浄化された原水を加圧して第2フィルタ40に供給する加圧手段としての加圧ポンプ23が設けられている。本実施例の第2フィルタ40は、逆浸透膜であるRO膜により、第2フィルタ40内で浄水と浄水を抽出した後の原水の濃縮水とに分離するために、加圧ポンプ23により所定の圧力(例えば、1.0MPa)が加圧されて第2フィルタ40に供給される。
第2原水路15には、第2原水路15を通過する原水の圧力を計測する第2圧力計測手段としての第2圧力センサ61が設けられている。この第2圧力センサ61としては、上記第1圧力センサ60と同様に、原水に係る圧力を感圧素子で感知して電気信号に変換して制御装置200に出力する周知の圧力センサが好適に用いられる。そして、詳細は後述するが、第2圧力センサ61により第2原水路15を通過する原水の圧力異常を検知した制御装置200は、浄水装置10の自動運転を制御(つまり、自動運転の停止)する。
また、制御装置200は、第2原水路15を通過する原水の圧力上昇を検知した場合は、第2フィルタ40内のRO膜の表面に原水からの除去物質(溶解塩類、溶解有機物、浮遊物質の微粒子等)が付着することにより、RO膜の表面に目詰まりを生じて原水の浄化機能が低下したものと判断して、後述の第2フィルタ40内のRO膜の表面の洗浄(所謂、フラッシング洗浄)を自動で行うことができる。
第2フィルタ40には、第2フィルタ40内で原水から抽出された浄水を外部に排水するために、当該第2フィルタ40と浄水排出口12とを連通連結する浄水路16と、第2フィルタ40において原水から浄水を抽出した後の濃縮水を外部に排水するために、当該第2フィルタ40と濃縮水排出口13とを連通連結する第1濃縮水路17とが接続されている。そして、第2フィルタ40内で原水から抽出された浄水は、浄水路16を経由して浄水排出口12から浄水装置10の外部に排水される。一方、第2フィルタ40内で浄水を抽出した後の原水(以下、濃縮水という。)は、第1濃縮水路17を経由して濃縮水排出口13から浄水装置10の外部に排水される。
加圧ポンプ23により所定の圧力に加圧されて、第2原水路15から第2フィルタ40に供給される原水は、4個の第2フィルタ40のうちのフィルタ40a及びフィルタ40bの2個の第2フィルタ40に供給される。そして、フィルタ40a及びフィルタ40bにより原水から抽出された浄水は浄水路16に排水される。フィルタ40a及びフィルタ40bにより浄水が抽出された後の原水は、4個の第2フィルタ40のうちのフィルタ40c及びフィルタ40dにそれぞれ供給される。フィルタ40c及びフィルタ40dにより原水から抽出された浄水は浄水路16に排水される。一方、フィルタ40c及びフィルタ40dにより浄水を抽出されたあとの濃縮水は、第1濃縮水路17に排水される。
つまり、本実施例においては、第2原水路15から供給される原水は、まず、4個の第2フィルタ40のうちのフィルタ40a及びフィルタ40bの2個の第2フィルタ40に供給される。そして、そこで浄水が抽出された後の原水は、次に、フィルタ40c及びフィルタ40dにそれぞれ供給されてさらに浄水の抽出が行われる。言い換えると、本実施例においては、4個の第2フィルタ40は、第2原水路15とそれぞれ並列に連通連結されているわけではなく、第2原水路15と4個の第2フィルタ40のうちのフィルタ40a及びフィルタ40bとが並列で連通連結され、このフィルタ40a及びフィルタ40bとフィルタ40c及びフィルタ40dとがそれぞれ直列で連通連結される構成としている。
上述した第2原水路15と第2フィルタ40とを連通連結する構成により、4個の第2フィルタ40と第2原水路15とをそれぞれ並列に連通連結した場合と比較して、第2フィルタ40内を通過する原水の流速を略2倍に高めることが可能となる。この結果、本実施例に係る浄水装置10は、RO膜表面への有機物や微粒子の付着を抑え、第2フィルタ40の寿命を長くすることが可能となる。なお、第2原水路15と4個の第2フィルタ40との連通連結は、上述した実施例に限らず、例えば、第2原水路15と4個の第2フィルタ40とを全て直列で接続することもできる。この場合、4個の第2フィルタ40は、直径を拡大し全長を短くする等の形状の変更を行い、浄水装置10の上面4(図1参照)に効率よく配置されることが望ましい。これにより、時間単位で抽出される浄水量を更に増加させることが可能となる。
浄水路16には、浄水路16を通過する浄水の水質を計測する第2水質計測手段としての第2電気伝導率計71が設けられている。この第2電気伝導率計71は、上記第1電気伝導率計70と同様に、浄水の電気伝導率を電気信号として制御装置200に出力する周知の電気伝導率計が好適に用いられる。そして、詳細は後述するが、第2電気伝導率計71により浄水路16を通過する浄水の水質異常を検知した制御装置200は自動運転を制御(自動運転の停止)する。
浄水路16の第2電気伝導率計71の近傍には第1流量計16aが設けられている。この第1流量計16aは浄水排出口12から排出される浄水の流量を表示するものであり、周知のフロート式流量計が用いられる。そして、これも詳細は後述するが、第1流量計16aにより浄水路16を通過する浄水の水量の減少を検知した制御装置200は、第2フィルタ40内のRO膜の表面の自動洗浄を行う場合がある。
浄水路16と浄水排出口12との接続部の近傍には、浄水装置10で抽出された浄水に塩素系殺菌剤(例えば、次亜塩素酸ソーダ、次亜塩素酸カルシウム等)を添加する塩素系殺菌剤添加手段をさらに備えている。この塩素系殺菌剤添加手段は、所定濃度の塩素系殺菌剤を貯留する塩素系殺菌剤タンク50と、この塩素系殺菌剤タンク50に貯留されている塩素系殺菌剤を、浄水路16を通過する浄水に添加する薬注ポンプ51と、薬注ポンプ51による塩素系殺菌剤を浄水路16に添加可能とする第1ニードルバルブ52とにより構成されている。そして、第1ニードルバルブ52が開放されると、塩素系殺菌剤タンク50に貯留されている塩素系殺菌剤が、薬注ポンプ51の圧力により浄水路16を通過する浄水に添加される。
このように、第2フィルタ40内で原水から抽出された浄水に、通常の水道水と同様に塩素系殺菌剤を添加することで、時間の経過と共に浄水に雑菌等が繁殖することを防止することができ、例えば、ペットボトル等で保存可能な浄水を提供することが可能となる。
第1濃縮水路17の濃縮水排出口13の近傍には第2流量計17aが設けられている。この第2流量計17aは濃縮水排出口13から排出される濃縮水の流量を表示するものであり、周知のフロート式流量計が用いられる。第2流量計17aには、流量制御を行うことができる第2ニードルバルブ17dが付設されており、この第2ニードルバルブ17dの開閉は、本体1の前面2の上部に設けられている浄水装置10の作動を操作するための各種操作スイッチ(図1参照)で操作することができ、第2ニードルバルブ17dの開閉を操作することで、濃縮水排出口13から排出される濃縮水の流量を調整可能としている。
第1濃縮水路17の中途には、第1濃縮水路17と浄水路16と連通連結して第2電気伝導率計71の上流に第1濃縮水路17を通過する濃縮水を分岐させて供給するための第3濃縮水路17bが設けられている。第1濃縮水路17と第3濃縮水路17bとの分岐部には、第3濃縮水路17bへの濃縮水の通過を可能とする第3ニードルバルブ17cが設けられている。この第3ニードルバルブ17cの開閉は、本体1の前面2の上部設けられている浄水装置10の作動を操作するための各種操作スイッチ(図1参照)で操作することができる。そして、第3ニードルバルブ17cを開放することで、第1濃縮水路17を通過する濃縮水が浄水路16の第2電気伝導率計71の上流に供給されて浄水排出口12から浄水装置10の外部に排水される。
このように、本実施例においては、第1濃縮水路17を通過する濃縮水を、第3濃縮水路17bを介して浄水路16の第2電気伝導率計71の上流に供給することで、第2電気伝導率計71による水質の計測値が正常か否かの検査を行うことができる。第2電気伝導率計71として用いられる電気伝導率計は、故障した際に水質の計測結果として超純水を示す数値しか出力しない場合がある。つまり、第2電気伝導率計71が故障していても水質の計測結果が正常を示す場合がある。このため、定期的に濃縮水(不純物質が含まれている水)を第2電気伝導率計71により計測することで、第2電気伝導率計71が正常に作動しているか否かを確かめることができ、第2電気伝導率計71が故障した状態で浄水の水質の計測が行われることを防止することができる。
第1濃縮水路17の中途には、第1濃縮水路17から分岐して濃縮水排出口13と連結連通する第2濃縮水路18が設けられている。第1濃縮水路17と第2濃縮水路18との分岐部には、第2濃縮水路18を通過する濃縮水の水量を変化させる流量可変手段としての電磁弁19が設けられている。
そして、この電磁弁19を開放して、第2フィルタ40から排出され、第1濃縮水路17を通過して濃縮水排出口13から浄水装置10の外部に排出する濃縮水の水量を変化させることができる。このように、第1濃縮水路17と第2濃縮水路18との分岐部に設けた電磁弁19を開放して第2濃縮水路18に濃縮水を通過させることにより、第1濃縮水路17及び第2濃縮水路18を流通して濃縮水排出口13から浄水装置10の外部に排出される濃縮水の量を増加させることができる。
これにより、第2フィルタ40に第2原水路15から供給される原水の量が増加するとともに、第2原水路15を通過して第2フィルタ40に供給される原水の圧力が低下することになる。このため、第2フィルタ40内において、浄水の抽出機能が低下したRO膜の表面を低圧力の大量の原水が勢いよく通過することになる。これにより、RO膜の表面に付着した原水からの除去物質が洗い流されて、濃縮水排出口13から浄水装置10の外部に排出される。つまり、第2フィルタ40内のRO膜の表面が洗浄(所謂、フラッシング洗浄)されることになる。
上述した、第2フィルタ40内のRO膜の表面の洗浄(所謂、フラッシング洗浄)は、第2電気伝導率計71、第2圧力センサ61及び第1流量計16aによる計測値に基づいて、制御装置200が自動で行うことができる。つまり、制御装置200は、第2圧力センサ61により第2原水路15を通過する原水の圧力上昇を検知した場合、第2電気伝導率計71により浄水路16を通過する浄水の水質異常を検知した場合、又は、第1流量計16aにより浄水路16を通過する浄水の流量が低下したことを検知した場合に、上述したように、第1濃縮水路17と第2濃縮水路18との分岐部に設けた電磁弁19を開放して濃縮水排出口13から浄水装置10の外部に排出される濃縮水の量を増加させることにより、第2フィルタ40内のRO膜の表面の洗浄を行うことができる。このようにして、本実施例の浄水装置10は、自動運転が開始されると、自動で第2フィルタ40内のRO膜の表面の洗浄を行うことができる。なお、第2フィルタ40内のRO膜の表面の洗浄は、時間を設定して定期的に行ってもよい。
制御装置200は、第1水質計測手段としての第1電気伝導率計70、第2水質計測手段としての第2電気伝導率計71、第1圧力計測手段としての第1圧力センサ60、第2圧力計測手段としての第2圧力センサ61及び第1流量計16aによる計測値に基づいて、浄水装置10の原水から浄水を抽出する自動運転を制御する。第1電気伝導率計70、第2電気伝導率計71、第1圧力センサ60、第2圧力センサ61及び第1流量計16aによるによる原水の圧力、原水又は浄水の水質の計測値及び浄水の流量は、電気信号として制御装置200に伝達される。そして、上述したように、この各種計測器(第1電気伝導率計70、第2電気伝導率計71、第1圧力センサ60、第2圧力センサ61及び第1流量計16a等)により異常を検知した制御装置200は、浄水装置10の自動運転を停止したり、第2フィルタ40内のRO膜の表面の洗浄を作動したりする。
なお、この制御装置200の構成については、詳細は後述するが、上記各種計測器だけではなく、取水手段としての吸上げポンプ20、加圧手段としての加圧ポンプ23及び薬注ポンプ51等の作動状態を監視し、これらに異常を検知したときは自動運転を停止する制御を行う。また、制御装置200は、各種計測器(第1電気伝導率計70、第2電気伝導率計71、第1圧力センサ60、第2圧力センサ61及び第1流量計16a等)や各種ポンプ(吸上げポンプ20、加圧ポンプ23及び薬注ポンプ51等)に異常を検知した場合、検出した異常の内容を外部に発信する異常発信手段を備えることができる。つまり、本実施例における制御装置200は、浄水装置10が有する各種計測器及び各種ポンプに異常を検出した場合、浄水装置10の作動を制御(つまり、自動運転の停止)すると共に、この異常内容を外部に発信する異常発信手段を備えている。
このため、制御装置200で検知した自動運転の状態(例えば、異常を検知した事による自動運転の停止等)を公衆通信回線網(インターネット回線、携帯電話回線等)で所定の保守員待機所に設置されたパソコンや携帯電話に送信する。これにより、例えば、被災地における複数の原水の取水源100に複数の浄水装置10を設置した場合でも、複数の浄水装置10の自動運転の状態を所定の保守員待機所で待機するメンテナンス要員が把握することが可能となり、必要最小限のメンテナンス要員で、多数の浄水装置10の管理、メンテナンス(保守、点検)を行うことを可能としている。
上述した、原水、浄水及び濃縮水が通過する第1原水路14、第2原水路15、浄水路16、第1濃縮水路17、第2濃縮水路18及び第3濃縮水路17bは、ステンレス鋼(SUS)や塩化ビニールのホース等で構成され、浄水装置10の本体1の内部に効率よく収納されている。
[浄水装置の制御装置の構成]
以下、図4を参照して、本実施形態の浄水装置10の制御装置200の構成を説明する。
制御装置200は、記憶部201、入出力制御部202、制御部203、外部通信I/F(InterFace)部204等から構成されている。
記憶部201は、周知のHDD(Hard Disk Draive)やフラッシュメモリなどにより構成され、本実施形態における様々なデータを記憶する記憶手段である。この記憶手段には、浄水装置10に異常発生履歴、自動洗浄履歴(第2フィルタ40内のRO膜の表面の自動洗浄の履歴)が蓄積されて記憶される。このように、ここで記憶された浄水装置10の異常発生履歴及び自動洗浄履歴は、後述の発信手段でメンテナンス要員が待機する保守員待機所におけるパソコンや、携帯電話に送信され、当該浄水装置10の保守、点検、部品の交換等に役立てられることになる。
入出力制御部202は、制御装置200に接続されている各種計測器(第1圧力センサ60、第2圧力センサ61、第1電気伝導率計70、第2電気伝導率計71及び第1流量計16a)からの計測値である電気信号、各種ポンプ(吸上げポンプ20、加圧ポンプ23及び薬注ポンプ51等)の状態信号、作動/停止ボタン81の動作信号、電磁弁19や水質表示器82などの入出力を制御する。
制御部203は、図示しないCPU(中央演算装置)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどで構成されている。また、この制御部203のCPUは、ROM及び記憶部201に予め記憶されている各種プログラムを実行することにより、浄水装置10の自動運転を制御する。
外部通信I/F制御装置204は、外部の公衆通信回線網500と接続され、制御部203からの指示に基づいて、記憶部201に記憶されている浄水装置10の状態(異常発生履歴、自動洗浄履歴等)を保守員待機所300のパソコンや携帯電話等の送信する制御を行う。つまり、この制御装置200の制御部203及び外部通信I/F制御装置204は異常発信手段として機能することになる。
上述してきたように、本実施例に係る浄水装置10は、被災地等の生活用水を必要とする場所に運搬して設置するために浄水装置10の本体1を箱形にコンパクトとに形成しているため、例えば、震災等で幹線道路が分断された場合でも、小型トラックにより、原水の取水源(河川や湖沼等)の近傍に設置することが可能である。また、一旦、自動運転が開始されると、浄水過程の装置の状態を検知して自動で第2フィルタ40内のRO膜の表面の洗浄を行うことができるので、浄水機能が低下することなく、安定して生活用水を提供することが可能となる。
また、原水を浄化する第1フィルタ30は本体1の裏面に設置し、第2フィルタ40は本体1の上面4に載置する構成としているため、浄水装置10の本体1を開けて第1フィルタ30及び第2フィルタ40のメンテナンスを行う必要がない。また、第1フィルタ30に用いられる原水の濾過膜や第2フィルタ40に用いられる逆浸透膜等の交換も容易に行うことが可能である。
また、本実施例の浄水装置10は、一旦、取水源近傍に設置して原水の浄化の自動運転を開始した後は、浄水装置内において原水を循環させる運転を継続して行うことが望ましい。原水の浄化の自動運転が終了した後に浄水装置10の運転を停止すると、第2フィルタ40内に原水が滞留し、この原水の不純物(溶解塩類、溶解有機物、浮遊物質の微粒子等)がRO膜の表面に付着することによりRO膜の表面に目詰まりを生じ、第2フィルタ40の浄化機能が低下する恐れがある。このため、原水の浄化の自動運転を行わない場合(つまり、浄水を抽出する必要ない場合)は、上述した第2フィルタ40内のRO膜の表面の洗浄(所謂、フラッシング洗浄)運転を継続して行うことが望ましい。
以上、本発明の実施例の一例を説明したが、本発明の具体的な構成は前記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
1 本体
2 前面
3 後面
4 上面
5 底面
6 側面
10 浄水装置
11 取水口
12 浄水排出口
13 濃縮水排出口
14 第1原水路
15 第2原水路
16 浄水路
17 第1濃縮水排出路
18 第2濃縮水排出路
19 電磁弁
20 吸上げポンプ
23 加圧ポンプ
30 第1フィルタ
40 第2フィルタ
50 塩素系殺菌剤タンク
51 薬注ポンプ
52 第1ニードルバルブ
60 第1圧力センサ
61 第2圧力センサ
70 第1電気伝導率計
71 第2電気伝導率計
200 制御装置

Claims (5)

  1. 浄化前の原水を内部に取水する取水口と、
    原水から抽出した浄水を外部に排出する浄水排出口と、
    浄水を抽出した後の原水の濃縮水を外部に排出する濃縮水排水口と、
    を箱形の本体に有する浄水装置であって、
    前記浄水装置は、
    浄化する原水を前記取水口から取水する取水手段と、
    前記取水手段により取水した原水を浄化する第1浄化手段と、
    原水を前記第1浄化手段に供給するために、前記取水口と当該第1浄化手段とを連通連結する第1原水路と、
    前記第1原水路に設けられ、当該第1原水路を通過する原水の水質及び圧力を計測する第1水質計測手段及び第1圧力計測手段と、
    前記第1浄化手段で浄化された原水を前記浄水と濃縮水に分離する第2浄化手段と、
    前記第1浄化手段から排出された原水を前記第2浄化手段に供給するために、当該取第1浄化手段と当該第2浄化手段を連通連結する第2原水路と、
    前記第2原水路に設けられ、前記第1浄化手段で浄化された原水を加圧する加圧手段と、
    前記第2原水路に設けられ、前記加圧手段により加圧された原水の圧力を計測する第2圧力計測手段と、
    前記第2浄化手段において原水から抽出された浄水を外部に排水するために、前記第2浄化手段と前記浄水排出口とを連通連結する浄水路と、
    前記浄水路に設けられ、当該浄水路を通過する浄水の水質を計測する第2水質計測手段と、
    前記第2浄化手段において原水から浄水を抽出した後の原水の濃縮水を外部に排水するために、前記第2浄化手段と前記濃縮水排出口とを連通連結する第1濃縮水路と、
    前記第1濃縮水路から分岐して前記濃縮水排出口と連結連通する第2濃縮水路と、
    前記第2濃縮水路を通過する濃縮水の水量を変化させる流量可変手段と、
    前記浄水装置の運転を自動制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記第1水質計測手段、前記第2水質計測手段、前記第1圧力計測手段及び前記第2圧力計測手段による計測値に基づいて、原水から浄水を抽出する自動運転を制御することを特徴とする浄水装置。
  2. 前記第1浄化手段は、前記箱形の本体の側面に複数設けられ、1種類又は2種類以上の性能の異なる濾過膜を有し、
    前記第2浄化手段は、前記箱形の本体の上部に複数設けられ、逆浸透膜を有することを特徴とする請求項1に記載の浄水装置。
  3. 前記制御装置は、前記第2水質計測手段及び前記第2圧力計測手段による計測値に基づいて、前記流量可変手段により前記第2浄化手段から排出される濃縮水の水量を変化させることで、前記第2浄化手段が有する逆浸透膜の表面を洗浄することを特徴とする請求項2に記載の浄水装置。
  4. 前記制御装置は、前記第1水質計測手段、前記第2水質計測手段、前記第1圧力計測手段及び前記第2圧力計測手段による計測値に異常を検知した場合、検出した異常の内容を外部に発信する異常発信手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の浄水装置。
  5. 前記浄水装置は、当該浄水装置で抽出される浄水に塩素系殺菌剤を添加する塩素系殺菌剤添加手段をさらに備え、
    前記塩素系殺菌剤添加手段は、
    所定濃度の塩素系殺菌剤を貯留する塩素系殺菌剤タンクと、
    前記塩素系殺菌剤タンクに貯留されている塩素系殺菌剤を、前記浄水路を通過する浄水に添加する薬注ポンプと、により構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の浄水装置。
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