JP2015188601A - 呼吸音解析装置及び呼吸音解析方法、並びにコンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

呼吸音解析装置及び呼吸音解析方法、並びにコンピュータプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Ryushin Kametani
隆真 亀谷
石戸谷 耕一
Koichi Ishidoya
耕一 石戸谷
友博 三浦
Tomohiro Miura
友博 三浦
英幸 大久保
Hideyuki Okubo
英幸 大久保
長谷部 剛
Takeshi Hasebe
剛 長谷部
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Abstract

【課題】連続性ラ音を含む呼吸音を好適に解析することができる呼吸音解析装置を提供する。【解決手段】呼吸音解析装置は、呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得手段210,220と、時間軸で隣り合う時間間隔において取得された周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定手段240とを備える。このような呼吸音解析装置によれば、ピーク周波数の時間的な連続性を利用して、好適に呼吸音を解析することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば連続性ラ音を含む呼吸音を解析する呼吸音解析装置及び呼吸音解析方法、並びにコンピュータプログラム及び記録媒体の技術分野に関する。
この種の装置として、電子聴診器等によって検出される生体の呼吸音について、含まれている複数の音種(例えば、正常呼吸音と異常呼吸音)を夫々判別するものが知られている。例えば特許文献1では、スペクトル上の局所分散値に基づいて、正常呼吸音と連続性ラ音との判別を行うという手法が提案されている。また特許文献2では、呼吸音スペクトルの包絡線を求め、モデル波形に近似して特徴量を抽出するという技術が提案されている。特許文献3では、呼吸音信号のピークが所定のピーク基準に適合するか否かによって喘鳴音を検出する技術が提案されている。
特開2004−357758号公報 特開2013−123495号公報 特表2013−521833号公報
上述した特許文献1から3に記載されているような技術のように、ある時間におけるピーク部分に基づいて連続性ラ音を検出しようとする場合には、ノイズ等の影響になるべく左右されない適切な判定閾値の選定が求められる。しかしながら、このような閾値を見出すことは決して簡単なことではない。また、例えば連続性ラ音を漏れなく検出しようとすれば、ノイズ等に含まれる微小なピークまでもが連続性ラ音として誤検出されてしまうという技術的問題点が発生する。
本発明が解決しようとする課題には、上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、連続性ラ音を含む呼吸音を好適に解析可能な呼吸音解析装置及び呼吸音解析方法、並びにコンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための呼吸音解析装置は、呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得手段と、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定手段とを備える。
上記課題を解決するための呼吸音解析方法は、呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得工程と、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定工程とを備える。
上記課題を解決するためのコンピュータプログラムは、呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得工程と、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定工程とをコンピュータに実行させる。
上記課題を解決するための記録媒体は、上述したコンピュータプログラムが記録されている。
本実施例に係る呼吸音解析装置の全体構成を示すブロック図である。 本実施例に係る呼吸音解析装置の動作を示すフローチャートである。 笛声音を含む呼吸音のスペクトログラム図である。 類鼾音を含む呼吸音のスペクトログラム図である。 笛声音を含む呼吸音のピーク検出結果を示す図である。 類鼾音を含む呼吸音のピーク検出結果を示す図である。 本実施例に係るピーク周波数位置の記憶方法を示す概念図(その1)である。 本実施例に係るピーク周波数位置の記憶方法を示す概念図(その2)である。 本実施例に係る持続性値の算出方法を示す概念図である。 本実施例に係る持続性値の算出方法を示すフローチャートである。 本実施例に係る時間的連続性の判定方法を示す概念図(その1)である。 本実施例に係る時間的連続性の判定方法を示す概念図(その2)である。 本実施例に係る呼吸音解析装置による解析結果の表示例を示す平面図である。
<1>
本実施形態に係る呼吸音解析装置は、呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得手段と、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定手段とを備える。
本実施形態に係る呼吸音解析装置によれば、その動作時には、先ず呼吸音のスペクトルから所定の特徴に対応する周波数が取得される。なお、ここでの「所定の特徴」とは、呼吸音成分に含まれる音種に応じて特定の周波数に発生する特徴を意味しており、例えば周波数解析された信号に現れるピーク等である。
また本実施形態では特に、上述した周波数の取得が所定の時間間隔で行われる。即ち、周波数の取得は連続して複数回行われる。このようにして取得された複数の周波数は、例えばバッファ等の記憶手段に一時的に記憶される。
周波数の取得後には、時間軸で隣り合う時間間隔において取得された周波数(言い換えれば、連続して取得された2つの周波数)が、所定の周波数範囲に入っているか否かが判定される。この判定によれば、所定の特徴が時間的な連続性をもって現れているか否かを判定できる。具体的には、時間軸で隣り合う時間間隔において取得された周波数が所定の周波数範囲に入っている場合、所定の特徴は時間的な連続性を有していると判断できる。一方で、時間軸で隣り合う時間間隔において取得された周波数が所定の周波数範囲に入っていない場合、所定の特徴は時間的な連続性を有していないと判断できる。このような判定によれば、所定の特徴が時間的な連続性を有する音種(例えば、連続性ラ音等)の存在を判定できる。なお、「所定の周波数範囲」は、判定すべき音種に対応する所定の特徴の時間的な変動幅等に応じて適宜設定されればよい。
ここで仮に、所定の特徴に対応する周波数の値のみで音種を判定しようとすれば、各音種に応じた適切な閾値を設定することが要求されてしまう。また、適切な閾値を設定できたとしても、ノイズ等の影響により、精度よく解析を行うことは容易ではない。
しかるに本実施形態では、上述したように、時間軸で隣り合う時間間隔において取得された周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定することで、所定の特徴が時間的な連続性を有しているかを知ることができる。従って、周波数の値のみで判定を行う場合と比べて、呼吸音に含まれている音種を正確に解析することができる。
<2>
本実施形態に係る呼吸音解析装置の一態様では、前記所定の特徴は、極大値である。
この態様によれば、例えば呼吸音を示す信号に対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)等による周波数解析が実行され、解析結果の極大値(即ち、ピーク)に対応する周波数が取得される。なお、周波数は、極大値の位置に対応するものとして取得されるが、極大値の位置と完全に一致する周波数でなくとも、極大値の近傍位置に対応する周波数として取得されてもよい。
上述したように、呼吸音における所定の特徴として極大値を利用することで、より容易且つ的確に周波数を取得できる。
<3>
本実施形態に係る呼吸音解析装置の他の態様では、前記判定手段は、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、前記所定の周波数範囲に入っていると判定された場合に、前記所定の特徴に対応する部分を連続性ラ音と判定する。
この態様によれば、所定の特徴が時間的な連続性を有する連続性ラ音を好適に判定することができる。なお、連続性ラ音は、異常呼吸音として分類される音種であるため、例えば生体の健康状態の診断等において有益な効果を発揮することができる。
<4>
上述した連続性ラ音を判定する態様では、前記判定手段は、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、前記所定の周波数範囲に入っていると複数回連続して判定された場合に、前記所定の特徴に対応する部分を連続性ラ音と判定してもよい。
この場合、取得された周波数が1回だけ所定の周波数範囲に入っただけでは、連続性ラ音とは判定されない。このようにすれば、例えばノイズ等に起因する誤判定を低減することができる。
<5>
上述した複数回の判定によって連続性ラ音を判定する態様では、前記判定手段は、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、前記所定の周波数範囲に入っていると連続して判定された回数が所定の閾値以上となった場合に、前記所定の特徴に対応する部分を連続性ラ音と判定してもよい。
この場合、取得された周波数が所定の周波数範囲であると判定された場合でも、その判定回数が所定の閾値に満たない場合には、連続性ラ音とは判定されない。このようにすれば、例えばノイズ等に起因する誤判定をより効果的に低減することができる。
<6>
本実施形態に係る呼吸音解析装置の他の態様では、前記取得手段は、一の前記時間間隔において複数の前記周波数を取得し、前記判定手段は、複数の前記周波数のいずれかが前記所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する。
この態様によれば、取得された複数の周波数のうち、いずれかが所定の周波数範囲内に入っているか否かが判定されるため、例えばノイズ等の判定対象でないものに起因して所定の特徴が検出されている場合でも、判定対象とすべき所定の特徴が時間的な連続性を有しているか否か適切に判定できる。よって、例えば時間的な連続性を有する連続性ラ音を判定する場合に、漏れのない判定を実現することができる。
<7>
本実施形態に係る呼吸音解析方法は、呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得工程と、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定工程とを備える。
本実施形態に係る呼吸音解析方法によれば、上述した本実施形態に係る呼吸音解析装置と同様に、所定の特徴が時間的な連続性に基づく好適な解析が実現できる。
なお、本実施形態に係る呼吸音解析方法においても、上述した本実施形態に係る呼吸音解析装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
<8>
本実施形態に係るコンピュータプログラムは、呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得工程と、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定工程とをコンピュータに実行させる。
本実施形態に係るコンピュータプログラムによれば、上述した本実施形態に係る呼吸音解析方法と同様の処理をコンピュータに実行させることができるため、所定の特徴が時間的な連続性に基づく好適な解析が実現できる。
なお、本実施形態に係るコンピュータプログラムにおいても、上述した本実施形態に係る呼吸音解析装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
<9>
本実施形態に係る記録媒体は、上述したコンピュータプログラムが記録されている。
本実施形態に係る記録媒体によれば、上述したコンピュータプログラムをコンピュータにより実行させることにより、所定の特徴が時間的な連続性に基づく好適な解析が実現できる。
本実施形態に係る呼吸音解析装置及び呼吸音解析方法、並びにコンピュータプログラム及び記録媒体の作用及び他の利得については、以下に示す実施例において、より詳細に説明する。
以下では、図面を参照して呼吸音解析装置及び呼吸音解析方法、並びにコンピュータプログラム及び記録媒体の実施例について詳細に説明する。
<全体構成>
先ず、本実施例に係る呼吸音解析装置の全体構成について、図1を参照して説明する。ここに図1は、本実施例に係る呼吸音解析装置の全体構成を示すブロック図である。
図1において、本実施例に係る呼吸音解析装置は、主な構成要素として、生体音センサ110と、信号記憶部120と、信号処理部125と、音声出力部130と、表示部140と、処理部200とを備えて構成されている。
生体音センサ110は、生体の呼吸音を検出可能に構成されたセンサである。生体音センサ110は、例えばECM(Electret Condenser Microphone)やピエゾを利用したマイク、振動センサ等で構成されている。
信号記憶部120は、例えばRAM(Random Access Memory)等のバッファとして構成されており、生体音センサ110で検出された呼吸音を示す信号(以下、適宜「呼吸音信号」と称する)を一時的に記憶する。信号記憶部120は、記憶した信号を、音声出力部130及び処理部200に夫々出力可能に構成されている。
信号処理部125は、生体音センサ110で取得した音を加工して音声出力部130に出力する。信号処理部125は、例えばイコライザーやフィルターとして機能し、取得した音を人が聴き易い状態に加工する。
音声出力部130は、例えばスピーカやヘッドホンとして構成されており、生体音センサ110で検出され、信号処理部125で加工された呼吸音を出力する。
表示部140は、例えば液晶モニタ等のディスプレイとして構成されており、処理部200から出力される画像データを表示する。
処理部200は、複数の演算回路やメモリ等を含んで構成されている。処理部200は、周波数解析部210、ピーク周波数検出部220、ピーク周波数位置記憶部230、持続性値判定部240、及び画像生成部250を備えている。
処理部200の各部の動作については後に詳述する。
<動作説明>
次に、本実施例に係る呼吸音解析装置の動作について、図2を参照して説明する。ここに図2は、本実施例に係る呼吸音解析装置の動作を示すフローチャートである。
図2において、本実施例に係る呼吸音解析装置の動作時には、先ず生体音センサ110において呼吸音が検出され、処理部200による呼吸音信号の取得が行われる(ステップS101)。
呼吸音信号が取得されると、周波数解析部210において周波数解析(例えば、高速フーリエ変換)が実行される(ステップS102)。周波数解析が実行されると、ピーク周波数検出部220において、周波数解析されたスペクトルのピーク(極大値)の検出が実行され、ピーク位置に対応する周波数がピーク周波数として検出される(ステップS103)。ピーク検出する場合には、例えば所定の時間間隔(例えば、FFTをかける時間間隔等)で、周波数特性の領域において最大値をとる周波数を求めればよい。
以下では、上述したピーク周波数の検出について、図3から図6を参照して具体的に説明する。ここに図3は、笛声音を含む呼吸音のスペクトログラム図であり、図4は、類鼾音を含む呼吸音のスペクトログラム図である。また図5は、笛声音を含む呼吸音のピーク検出結果を示す図であり、図6は、類鼾音を含む呼吸音のピーク検出結果を示す図である。
図3及び図4において、笛声音成分及び類鼾音成分を含む呼吸音信号に対して周波数解析(短時間フーリエ変換:STFT)を行うと、図に示すようなスペクトログラムが得られる。STFTに用いるパラメータについては、判定しようとする連続性ラ音のピークが時間周波数解析結果に現れるように、適切な周波数分解能、時間分解能に基づいた設定が求められる。周波数解析の結果、各スペクトログラムには、笛声音成分及び類鼾音成分に対応するピークが現れる。なお、笛声音成分及び類鼾音成分は、正常呼吸音の成分と重なるように検出されるため、このままでは抽出することが難しい。
図5及び図6において、周波数解析で得られたスペクトログラムからピークを検出すると、図に示すような結果が得られる。なお、ここでのピーク検出は、連続性ラ音に対応するピークのみを検出するのではなく、連続性ラ音に対応するピークの候補を検出するものである。このため、ここでのピーク検出は、細かいピーク(即ち、連続性ラ音に対応しないピーク)も含めて多めに検出するのが好ましい。即ち、検出可能なピークはもれなく検出されることが好ましい。
図2に戻り、検出されたピーク周波数は、ピーク周波数位置記憶部230に記憶される(ステップS104)。以下では、ピーク周波数位置の記憶について、図7及び図8を参照して具体的に説明する。ここに図7及び図8はそれぞれ、本実施例に係るピーク周波数位置の記憶方法を示す概念図である。
図7及び図8おいて、ピーク周波数位置の記憶は、STFTの時間及び周波数の離散的なポイントごとに、ピークのあるポイントであるか否かの情報を記録することで実現できる。図7及び図8を比較すれば、ピークのあるポイントに“1”が記憶され、ピークのないポイントには“0”が記憶されていることが分かる。
再び図2に戻り、ピーク周波数位置が記憶されると、ピーク周波数位置の時間経過による変化に基づいて、持続性値(具体的には、ピークが時間的な連続性を持って現れている度合いを示す値)が算出される(ステップS105)。算出された持続性値は、持続性値判定部240において、所定閾値以上であるか否かが判定される(ステップS106)。持続性値が所定閾値以上である場合(ステップS106:YES)、解析対象は連続性ラ音であると判定される(ステップS107)。一方、持続性値が所定閾値未満である場合(ステップS106:NO)、解析対象は連続性ラ音ではないと判定される(ステップS108)。
以下では、持続性値の算出及び連続性ラ音の判定方法について、図9から図12を参照して具体的に説明する。ここに図9は、本実施例に係る持続性値の算出方法を示す概念図であり、図10は、本実施例に係る持続性値の算出方法を示すフローチャートである。また図11及び図12はそれぞれ、本実施例に係る時間的連続性の判定方法を示す概念図である。
図9において、持続性値の算出時には、ピークのあるポイントを時間方向に過去にさかのぼって、隣り合うフレーム間で同一又は前後の周波数位置にピークが存在しているか否かを判定していく。例えば、図中の時刻t、周波数fのポイントを始点とすると、先ずは時刻tn−1における周波数f、fm−1、fm+1に対応するポイントにピークが存在するか否かが判定される。この判定により、時刻tn−1、周波数fm+1のポイントにピークが存在することが分かるため、次は時刻tn−2における周波数fm+1、f、fm+2に対応するポイントにピークが存在するか否かが判定される。
なお、ここでは基準となる周波数と±1個の周波数範囲内でピークが存在するか否かを判定しているが、より広い周波数範囲でピークの存在を判定するようにしてもよい。例えば、FFTの周波数分解能の値に応じて、±M個(Mは所定の値)の周波数範囲内でピークの存在を判定してもよい。このように周波数範囲を広げて判定を行う場合であっても、本実施例と同様の手法を用いることができる。
図10では、持続性算出時の処理が詳細に示されている。ここでは、時刻t、周波数fのポイントにピークがあるか否かの情報を以下のように示している。
ピークがある場合 p(n、m)=1
ピークがない場合 p(n、m)=0
また、持続性値をxとし、n及びmに対応する変数としてj及びkを用いている。更に、どれだけ過去にさかのぼって判定を行うかを示す値としてN、持続性値xを算出するための係数としてq、q、q、qを用いている。なお、qは、同一の周波数にピークが存在している場合の係数であり、q、q、qより大きい値(例えば、0.4)として設定される。q及びqはそれぞれ、1つ下又は1つ上の周波数にピークが存在している場合の係数であり、qより小さく、qより大きい値(例えば、0.25)として設定されている。qは、同一の周波数にも1つ下又は1つ上の周波数にもピークが存在していない場合の係数であり、q、q、qよりも小さい値(例えば、0.1)として設定される。
持続性値の算出処理が開始されると、先ず持続性値x、変数j及びkが初期化され、x=1.0、j=m、k=mとされる(ステップS201)。
続いて、p(j−1,k)=1であるか否かが判定される(ステップS202)。即ち、1つ前のフレームにおいて同一の周波数にピークが存在しているか否かが判定される。p(j−1,k)=1である場合(ステップS202:YES)、持続性値xに係数qが乗算される(ステップS203)。
p(j−1,k)=0である場合(ステップS202:NO)、p(j−1,k−1)=1であるか否かが判定される(ステップS204)。即ち、1つ前のフレームにおいて1つ下の周波数にピークが存在しているか否かが判定される。p(j−1,k−1)=1である場合(ステップS204:YES)、持続性値xに係数qが乗算され、kがk−1とされる(ステップS205)。
p(j−1,k−1)=0である場合(ステップS204:NO)、p(j−1,k+1)=1であるか否かが判定される(ステップS206)。即ち、1つ前のフレームにおいて1つ上の周波数にピークが存在しているか否かが判定される。p(j−1,k+1)=1である場合(ステップS206:YES)、持続性値xに係数qが乗算され、kがk+1とされる(ステップS207)。
p(j−1,k+1)=0である場合(ステップS206:NO)、持続性値xに係数qが乗算される(ステップS208)。
1つ前のフレームについてピークが存在するか否かが判定されると、j<n−Nであるか否かが判定される(ステップS209)。即ち、持続性値の算出処理がN回さかのぼって実行されたか否かが判定される。
j<n−Nでない場合(ステップS209:NO)、更に1つ前のフレームについてもピークの存在を確認するために、jがj−1とされ(ステップS210)、ステップS202以降の処理が再び実行される。一方、j<n−Nである場合(ステップS209:YES)、現在のxが持続性値として確定される(ステップS211)。
以上のような処理によれば、ピークが時間的な連続性を有しているほど、持続性値xが大きい値として算出される。よって、持続性値と所定閾値との比較により、時間的な連続性の有無を適切に判定できる。
図11に示すように、連続性ラ音である笛声音や類鼾音に対応するピークは、連続するフレームにおける位置が所定の範囲内に収まるように変動する。よって、持続性値が所定閾値以上であることが分かれば、その音が連続性ラ音であると判別できる。
他方、図12に示すように、連続性ラ音に対応するものでないピークは、連続するフレームにおける位置が所定の範囲を超えて変動する。よって、持続性値が所定閾値以下であることが分かれば、その音が連続性ラ音以外の音であると判別できる。
再び図2に戻り、呼吸音が連続性ラ音を含むものであるか否かが判定されると、画像生成部250において、解析結果を示す画像が生成され、表示部140による結果表示が行われる(ステップS107)。以下では、表示部140の表示例について、図13を参照して具体的に説明する。ここに図13は、本実施例に係る呼吸音解析装置による解析結果の表示例を示す平面図である。
図13に示すように、表示部140では、例えば解析によって判別された連続性ラ音を抽出した画像が表示される。図13は、図3で示した笛声音を含む呼吸音のスペクトログラムから、笛声音成分のみを抽出した図である。このように、本実施例に係る呼吸音解析装置によれば、呼吸音に含まれる特定の音種のみを抽出して表示することができる。
なお、上述した解析結果の表示態様は一例であり、他の表示態様で解析結果を表示してもよい。例えば、解析によって判別された連続性ラ音と正常呼吸音との割合を、数値や各種グラフを用いて表示してもよい。また、画像としての出力に代えて或いは加えて、音声データによる出力も可能である。具体的には、正常呼吸音と連続性ラ音とを別々の音声として出力することができる。或いは、連続性ラ音の音声だけを強調して出力することもできる。
再び図2に戻り、解析結果を表示した後は、解析を継続するか否かが判定される(ステップS109)。解析を継続すると判定された場合(ステップS109:YES)、上述した処理がステップS101から再開される。一方、解析を継続しないと判定された場合(ステップS109:NO)、一連の処理は終了する。
以上説明したように、本実施例に係る呼吸音解析装置によれば、ピーク周波数の時間的な連続性を利用して、呼吸音に含まれる音種を好適に解析することができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う呼吸音解析装置及び呼吸音解析方法、並びにコンピュータプログラム及び記録媒体もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
110 生体音センサ
120 信号記憶部
130 音声出力部
140 表示部
200 処理部
210 周波数解析部
220 ピーク周波数検出部
230 ピーク周波数位置記憶部
240 持続性値判定部
250 画像生成部

Claims (9)

  1. 呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得手段と、
    時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする呼吸音解析装置。
  2. 前記所定の特徴は、極大値であることを特徴とする請求項1に記載の呼吸音解析装置。
  3. 前記判定手段は、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、前記所定の周波数範囲に入っていると判定された場合に、前記所定の特徴に対応する部分を連続性ラ音と判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の呼吸音解析装置。
  4. 前記判定手段は、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、前記所定の周波数範囲に入っていると複数回連続して判定された場合に、前記所定の特徴に対応する部分を連続性ラ音と判定することを特徴とする請求項3に記載の呼吸音解析装置。
  5. 前記判定手段は、時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、前記所定の周波数範囲に入っていると連続して判定された回数が所定の閾値以上となった場合に、前記所定の特徴に対応する部分を連続性ラ音と判定することを特徴とする請求項4に記載の呼吸音解析装置。
  6. 前記取得手段は、一の前記時間間隔において複数の前記周波数を取得し、
    前記判定手段は、複数の前記周波数のいずれかが前記所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の呼吸音解析装置。
  7. 呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得工程と、
    時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定工程と
    を備えることを特徴とする呼吸音解析方法。
  8. 呼吸音のスペクトルの所定の特徴に対応する周波数を、所定の時間間隔で取得する取得工程と、
    時間軸で隣り合う前記時間間隔において取得された前記周波数が、所定の周波数範囲に入っているか否かを判定する判定工程と
    をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 請求項8に記載のコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
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