JP2015186313A - ソーラーパネル堆積物除去装置、無端軌道、および堆積物除去構造 - Google Patents

ソーラーパネル堆積物除去装置、無端軌道、および堆積物除去構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 ソーラーパネル上の除雪を効率的に行うことができ、大規模太陽光発電施設にも十分に対応することのできる、実用性の高いソーラーパネル堆積物除去装置を提供すること。【解決手段】 ソーラーパネル堆積物除去装置10はソーラーパネル20の面上に堆積した堆積物を除去する装置であり、ソーラーパネル20の一辺部に取り付け可能であって第一車輪部4が固定される軌道部1、軌道部1を駆動する駆動部2、ソーラーパネル20面上を往復運動して堆積物に対する除去作用を行うための作用部3、作用部3の一方端部に設けられた第一車輪部4、作用部3の他方端部に設けられていて第一車輪部4の取り付けられる辺部と対向する辺部に取り付け可能な第二車輪部5とからなる構成である。【選択図】 図1

Description

本発明はソーラーパネル堆積物除去装置、無端軌道、および堆積物除去構造に係り、特に除雪など、太陽光発電装置(以下、「ソーラーパネル」ともいう。)面に堆積した除去対象物を効果的に除去することのできる、ソーラーパネル堆積物除去装置等に関するものである。
太陽光発電では、気温が低ければ低いほど発電電力が大きくなる。したがって、東北地方や北海道などの寒冷地は、気温が低い点では太陽光発電にとって好適な立地条件である。しかし一方、寒冷地では積雪量が多いため、雪に覆われることによる発電量低下や発電不能が発生するという難点がある。また、長期間に亘りソーラーパネルが雪に埋もれてしまうことによって発電モジュールに水が染み込むPDI現象が発生したり、雪で一部分が埋もれることにより高温状態が発生するホットスポット現象などを起こしやすく、これらの現象によっても発電量の低下が起こり、またモジュールの破損も生じやすい。
太陽光発電装置(ソーラーパネル)は近年急激に普及した技術であり、このような雪に対する対策は遅れている状況である。しかしながら、後記各特許文献に開示されているように、融雪技術を用いた提案は複数なされている。たとえば特許文献1には、ソーラーパネルに積もる雪を効率良く融かすことを目的として、ソーラーパネルの下縁部の天面を暖めるように下縁部に沿って空気通路を形成し、ソーラーパネルとは別に太陽光により空気を暖める太陽光集熱ボックスを設けて、ここで暖めた空気を連通路およびファンを用いて空気通路に送給するという構成の装置が開示されている。
なお、ソーラーパネルの面上を掃除する掃除機が製品化されているが、これらはあくまでもパネル面上に付着した汚れを落とすことを目的とするものであり、パネル面上の積雪に対してこれを除去できる程の性能を有するものではない。
特開2012−172950号公報「ソーラーパネルの融雪装置」 特開2008−308963号公報「地上面融雪システム」 特開2004−296547号公報「融雪機能付き太陽光発電システム」 特開2002−319687号公報「融雪機能を備えた太陽光発電システム」
さて降雪量の多い地域においては、ソーラーパネルに雪が積もることによる無発電状態・発電量低下の発生や、雪によるソーラーパネルの破損・倒壊を防止するために、40〜45°の急勾配でソーラーパネルを設置している例が多い。かかる急勾配は、最大発電量を得るのには適さない角度だが、そうせざるを得ない状況である。一方、最大発電量を得ることを優先してソーラーパネルをより小さい角度で設置する例では、雪が堆積した場合には人力で除雪しているのが現状であり、メガソーラー施設の規模が大きくなるほど重労働である。
上述したように融雪技術を用いた対策は複数提案されているが、電熱や温風等の熱を用いて行う融雪の効果は限定的であり、強制的に雪を排除する除雪技術を用いた実用的な対策は、未だなされていない。気温が低いという太陽光発電に適した立地条件を寒冷地が最大限に活かすためには、除雪技術による新たな対策が望まれる。
なお、かかる新技術は、雪のみならず、たとえば落ち葉など太陽光発電にとっては好ましくないパネル上の堆積物の除去にも応用できる可能性が十分にある。ソーラーパネルによる太陽光発電において、落ち葉、鳥の糞、黄砂、埃、砂等による発電量低下は年間最大5%といわれている。これは、降雪による発電量低下が年間最大25%であることに比べれば軽度であるとはいえ、かかる発電量低下を防止・軽減できれば事業上の効果が大きいことに変わりはない。
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の問題点を踏まえ、ソーラーパネル上の除雪を効率的に行うことができ、大規模太陽光発電(メガソーラー)施設にも十分に対応することのできる、実用性の高いソーラーパネル堆積物除去装置を提供することである。また、雪のみならず、たとえば落ち葉などの太陽光発電にとっては好ましくないパネル上の堆積物の除去にも応用可能な、ソーラーパネル堆積物除去装置を提供することである。
本願発明者は上記課題について検討した結果、ソーラーパネル上端部を軌道上で横方向に往復運動できる車輪部、それに連結された除雪作用を直接行うスクレーパー等の除去用部材、除去用部材に引っ張られてパネル下端部を往復運動する車輪部からなる構成の装置によって課題解決できることに想到し、これを基礎として本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
〔1〕 太陽光発電装置(ソーラーパネル)面上に堆積した堆積物を除去する装置であって、ソーラーパネルの一辺部に取り付け可能で後記第一車輪部が固定される軌道部と、該軌道部を駆動する駆動部と、ソーラーパネル面上を移動して堆積物に対する除去作用を行うための作用部と、該作用部の一方端部に設けられた第一車輪部と、該作用部の他方端部に設けられ該第一車輪部の取り付けられる辺部と対向する辺部に取り付け可能な第二車輪部とからなる、ソーラーパネル堆積物除去装置。
〔2〕 前記軌道部は無端の軌道部(以下、「無端軌道部」という。)であることを特徴とする、〔1〕に記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔3〕 前記無端軌道部は、ソーラーパネルの両端部に位置して設けられたプーリーと、該プーリーに掛け回されたワイヤーとからなることを特徴とする、〔2〕に記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔4〕 前記プーリーには、前記ワイヤー上の前記第一車輪部が固定された箇所を該プーリー溝の外部へ離脱可能とさせるための凹状構造が設けられ、前記駆動部は前記ワイヤーを周回駆動可能であることを特徴とする、〔3〕に記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔5〕 前記軌道部はソーラーパネルの上部に設けられることを特徴とする、〔1〕ないし〔4〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔6〕 前記第一車輪部および第二車輪部は、複数の車輪が同一平面上に支持された構造であることを特徴とする、〔1〕ないし〔5〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔7〕 前記作用部は、ソーラーパネル面上での前記除去作用を担う作用体と、該作用体の両端部に位置し前記第一車輪部または第二車輪部が取り付けられる車輪部連結部とからなることを特徴とする、〔1〕ないし〔6〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔8〕 前記第一車輪部または第二車輪部のいずれかと前記作用部との間には緩衝構造が設けられていることを特徴とする、〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔9〕 前記第一車輪部または第二車輪部のいずれか一方が他方に対して先行して駆動され得るように形成されていることを特徴とする、〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔10〕 前記作用体は、削り取り作用もしくはこそげ取り作用に適した刃状またはへら状(以下、「スクレイパー状」という。)に形成されていることを特徴とする、〔1〕ないし〔9〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔11〕 前記作用体は、拭き取り作用もしくは擦り落とし作用に適したスクイージ―状に形成されていることを特徴とする、〔1〕ないし〔9〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔12〕 除去対象の堆積物は雪であることを特徴とする、〔1〕ないし〔11〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔13〕 除去対象の堆積物は砂、泥、降灰、黄砂、植物の葉、またはその他の自然物であることを特徴とする、〔1〕ないし〔11〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔14〕 前記軌道部は前記第二車輪部側にも設けられることを特徴とする、〔1〕ないし〔13〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔15〕 前記駆動部は前記第二車輪部側にも設けられることを特徴とする、〔1〕ないし〔14〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
〔16〕 〔1〕ないし〔15〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置に使用可能な、無端軌道。
〔17〕 〔1〕ないし〔15〕のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置に使用可能な、前記第一車輪部、第二車輪部および作用部からなる、堆積物除去構造。
本発明のソーラーパネル堆積物除去装置、無端軌道、および堆積物除去構造は上述のように構成されるため、これによれば、ソーラーパネル上の除雪を容易に、迅速に、かつ効率的に行うことができる。しかも、構造が簡素であるため、相当の低価格で提供することが可能である。また、本発明はメガソーラー施設にも十分に対応することができ、極めて実用性が高い。したがって、寒冷地・積雪の多い地域における大規模メガソーラー立地の促進、ひいては自然エネルギーの普及拡大にも、大いに寄与する。
本発明によって、ソーラーパネル面上の迅速かつ効果的な除雪が可能になることにより、ソーラーパネルを雪による被害から有効に保護し、性能低下・不全を有効に防止することができる。すなわち、長期間に亘りソーラーパネルが雪に埋もれてしまうことで発生するPDI現象や、雪で一部分が埋もれることで発生するホットスポット現象などを防止することができ、発電量の低下や発電不能、モジュールの破損を防止することができる。
本発明装置等を用いれば、雪の堆積を防ぐためにパネルの設置角度を急勾配にする必要がない。したがって、最大発電量を得るのに最も適した角度に設置することが可能となる。特に、メガソーラー施設のように発電事業規模が大きくなればなるほど、その発電量増大とメンテナンスの省力化に対する効果が大きく、大いに貢献することができるため、極めて画期的な発明である。
なお本発明装置等は、雪のみならず、たとえば砂、泥、降灰、黄砂、木の葉などの、太陽光発電にとっては好ましくないパネル上の堆積物の除去にも応用することが可能である。したがって、寒冷地・積雪の多い地域のみならず、あらゆる地域における太陽光発電事業おいて、実用性が極めて高い。
本発明のソーラーパネル堆積物除去装置の基本的な構成例を示す説明図である。 図1の構成例における作用を示す説明図である。 図1に示したソーラーパネル堆積物除去装置の堆積物除去構造の構成を示す説明図である。 図3に示した堆積物除去構造の側面図である。 図4の一部拡大図である。 本発明実施例に係る軌道部の構成を示す平面視の写真図である。 図6中のプーリー付近の低視覚による拡大写真図である。 本発明に係る作用体の例を示す説明図である。
以下、本発明を図面も用いて詳細に説明する。
図1は、本発明のソーラーパネル堆積物除去装置の基本的な構成例を示す説明図である。また、
図2は、図1の構成例における作用を示す説明図である。これらに図示するように本ソーラーパネル堆積物除去装置10は、太陽光発電装置(ソーラーパネル)20の面上に堆積した堆積物を除去する装置であって、ソーラーパネル20の一辺部に取り付け可能であって後記第一車輪部4が固定される軌道部1と、軌道部1を駆動する駆動部2と、ソーラーパネル20面上を往復運動して堆積物に対する除去作用を行うための作用部3と、作用部3の一方端部に設けられた第一車輪部4と、および、作用部3の他方端部に設けられていて第一車輪部4の取り付けられる辺部と対向する辺部に取り付け可能な第二車輪部5とからなることを、主たる構成とする。
かかる構成により本ソーラーパネル堆積物除去装置10によれば、駆動部2によって軌道部1が駆動され、軌道部1に固定された第一車輪部4は軌道部1の運動に伴って運動する。この運動は、軌道部1の設けられたソーラーパネル20の一辺部の方向に沿った運動、すなわち移動である。第一車輪部4の移動につれて、これと一体に設けられている作用部3、および作用部3の反対側端部に設けられている第二車輪部5もまた、第一車輪部4の動きにしたがって移動する。ここで第二車輪部5は、第一車輪部4の進行につれてそれに引っ張られることで同じ方向に進行することとなる。
作用部3はソーラーパネル20の表面に接触した状態で取り付けられるため、その移動によって、ソーラーパネル20面上に存在する物を移動方向に押していく作用がなされる。したがって、面上に雪やその他の除去対象物が体積している場合には、これらは、移動方向または移動方向を成分にもつ方向へと排除される。このようにして、雪であれば除雪作用、その他の除去対象物であれば除去作用がなされる。
第一車輪部4はソーラーパネル20の一方の辺部で、そして第二車輪部5はこれと対向する辺部で移動するため、それらの間にある作用部3は、パネル20の幅全体をカバーして移動するため、パネル20上に存在する堆積物全部についてカバーされ、十分な除去作用がなされる。
なお、一度の堆積物除去作用は、たとえば図において左から右へと進行する一度の「移動」によってもなされ得るが、本発明はの「移動」としてはむしろ、左から右への移動すなわち「往」と、右から左への反対方向の移動すなわち「復」の双方が可能であることが自然であり、利便性がよい(図2)。したがっての説明では、「移動」に替えて、両端のみならず適宜の位置での停止や折り返しも含め、左右いずれの方向への移動も可能な運動、すなわち「往復運動」として進める。
本ソーラーパネル堆積物除去装置10の軌道部1は、有端の軌道としてもよいが、図示するように無端の軌道部(無端軌道部)としてもよい。有端軌道部とした場合には、軌道部の往復運動がそのまま第一車輪部4(およびこれと一体に設けられる作用部3、第二車輪部5)の往復運動となる。なおこの場合は、たとえば、モータ等の駆動部2において駆動方向を反転することによって、ワイヤー7および第一車輪部4を往復運動させることができる。
一方、無端軌道部とする場合は、図6、7を用いて後述するように軌道部1では周回運動、また、これに固定された第一車輪部4は周回ではなく往復運動が円滑になされるように、軌道部を構成する。図1等のように軌道部1を無端軌道部とする場合は、ソーラーパネル20の両端部に位置して設けられたプーリー6A、6Bと、プーリー6A、6Bに掛け回されたワイヤー7とから無端軌道部を形成することができる。
図示するように一方のプーリー6Aはモーター等の駆動部2による駆動によって回転し、他方のプーリー6Bは自由に回転する構成とすることができる。なお、双方ともに駆動部を設けてそれぞれ独立して回転駆動される構成としてもよい。かかる構成の場合にはたとえば、装置全体に冗長性を備えることができる。なお第一車輪部4は、ワイヤー7の適宜の箇所に取り付けられる。
図示するように軌道部1が設けられるソーラーパネル20の一辺部を、ソーラーパネル20の上部とし、第一車輪部4−作用部3−第二車輪部5がソーラーパネル20を横方向に往復運動するように、本装置をパネル20に設置すればよい。
図3は、図1に示したソーラーパネル堆積物除去装置の堆積物除去構造の構成を示す説明図である。図は左方が第一車輪部、右方が第二車輪部であり、ソーラーパネル面正対方向から視た図である。ここで堆積物除去構造とは、本ソーラーパネル堆積物除去装置10に用いられる第一車輪部4、第二車輪部5および作用部3が一体となって構成された部分をいう。本発明にかかる第一車輪部、第二車輪部はいずれも、単輪でも多輪でもよく、また一方が単輪、他方が多輪という構成でもよい。しかしながら図示するように、第一車輪部4および第二車輪部5ともに、複数の車輪41等が同一平面上に支持された構造とすることが望ましい。
たとえば図示するように、各車輪部を、それぞれが自由に回動・回転可能な3つの車輪によって構成することができる。つまり、第一車輪部4は、車輪41、42および43が等間隔で支持体49に支持された構成とし、一方、第二車輪部5は、車輪51、52および53が等間隔で支持体59に支持された構成である。かかる構成とすることによって、各車輪部4、5は、ソーラーパネル20の上端部や下端部を円滑に移動することができる。
第一車輪部4、第二車輪部5が移動するソーラーパネル20の上端部や下端部の面には、パネル20を架台に固定するための固定金具が備えられており、これには突起部分がある。突起部分は段差であり、単独の車輪が超えて移動するのには障害となり、堆積物除去構造のソーラーパネル20上における円滑な往復運動を損なう可能性がある。そうすると、本装置10の目的たる除去対象の堆積物の除去効果が、十分には得られない可能性がある。
しかし、図に例示された、回転自由な3個の車輪41、42、43等による車輪部4、5のような多輪の構成であれば、この段差を容易に移動することができる。つまり、突起部の段差に当たった車輪部4等は、3個の車輪41等のうち1個のみの軸中心を上方に移動させるだけで、容易に固定金具の段差を超えて移動することが可能である(なおこのようなキャスター構造については、たとえば特開2009−113782を参照)。これにより、堆積物除去構造のソーラーパネル20上における円滑な往復運動が担保され、本装置10の目的たる除去対象の堆積物の除去効果が十分に得られる。
図4は、図3に示した堆積物除去構造の側面図であり、図3における下方向から視た図である。また、
図5は、図4の一部拡大図である。これらに図示するように本発明ソーラーパネル堆積物除去装置10は、第一車輪部4または第二車輪部5のいずれかと作用部3との間に、緩衝構造9Cが設けられた構成とすることができる。図では、第二車輪部4に緩衝構造9Cが設けられた構成である。緩衝構造9Cは、これが介する二の部位を弾性をもって繋ぎ、一方の部位における衝撃を吸収して他方に伝えない構造であり、バネその他の弾性体や、弾性を備えた適宜の構造を好適に用いることができる。
なお図示するように作用部3は、ソーラーパネル20面上での直接の除去作用を担う作用体8と、作用体8の一方端部に位置していて第一車輪部4が取り付けられる車輪部連結部9A、および、他方端部に位置していて第二車輪部5が取り付けられる車輪部連結部9Bとを備えて構成されるものとすることができる。
各図に示すように本ソーラーパネル堆積物除去装置10は、第二車輪部5はその支持体59の中心位置に固定用軸5Fを備え、これと作用部3の車輪部連結部9Bとの間が、緩衝構造9Cによって接続されている構成である。車輪部連結部9Bには、固定用軸5Fを遊びがある状態で挿通(遊嵌)させるための開口部9Gが設けられている。
かかる構成により、第一車輪部4または第二車輪部5がソーラーパネル20端部に設けられた固定用金具の段差を超える際に発生する上下動と、折り返し等によって堆積物除去構造が進行方向を変えた際の各車輪部4、5の進行方向への倒れ込み動作とにおいて、衝撃が良好に吸収され、段差越えも進行方向変更が容易かつ円滑になされるものとすることができる。いわば車輪部連結部9Bと第二車輪部5とがスプリングを介してサスペンション状態で連結されており、回転と上下動が自由かつ円滑に可動する。
図6は、本発明実施例に係る軌道部の構成を示す平面視の写真図である。また、
図7は、図6中のプーリー付近の低視覚による拡大写真図である。これらに図示するように本発明のソーラーパネル堆積物除去装置のプーリー36A、36Bには、ワイヤー37上の第一車輪部(図示せず)が固定された箇所を、プーリー溝の外部へ離脱可能とさせるための凹状構造36Uが設けられた構成とすることができる。かかる構成により、本ソーラーパネル堆積物除去装置を、駆動部たるモーター32によってワイヤー37が一方向のみに連続して駆動される周回駆動方式のものとした場合であっても、第一車輪部を固定したワイヤー37は円滑に往復運動を実現することができる。
凹状構造36Uの設けられていない通常の円板型のプーリーを用いることとすると、ワイヤー37上の第一車輪部固定箇所がプーリー36B、36A位置に到達した際にプーリー溝への巻き取りがそのまま生じてしまい、しかし第一車輪部は堆積物除去構造を構成する一部であるためプーリーでの折り返しを行うことができず、結局装置は停止してしまう。
しかし凹状構造36Uを適宜数設けたプーリー36B、36Aとすることにより、ワイヤー37上の第一車輪部固定箇所がプーリー36B、36A位置に到達すると、凹状構造36Uを通ってワイヤー37がプーリー溝の外部へ離脱するため、第一車輪部固定箇所も容易にプーリー36B等に引っ掛かることなく、進行方向を変更することができる。なお、第一車輪部固定箇所が通過した後は、ワイヤー37は再びプーリ−36B等のプーリー溝に落ち着くことができ、周回運動に対する支障は全くない。
前出図1等に示されるように本ソーラーパネル堆積物除去装置10では、第一車輪部4または第二車輪部5のいずれか一方が他方に対して先行して駆動され得るように形成するものとすることができる。これは、装置運転中の作用部3にいわゆるキャスター角を生じさせるためである。つまり、除雪でもあるいいは他の対象物の除去作用においても、効果的、効率的な除去作用を得るために、進行方向に対して角度がついた状態で作用部3を進行させるものである。
なお、駆動部によって駆動される車輪部を、図示する第一車輪部4のように一方のみとし、かつ作用部3を中心とする堆積物除去構造のサイズをパネル20の幅よりも十分に大きなものとすることにより、かかる作用は容易に得ることができる。第一車輪部4が先行して進行し、これに引きずられて作用部3、第二車輪部5が追随するからである。なおまた、第二車輪部5の方にその回転を鈍くするためのブレーキ構造を付加することとしてもよい。
図8は、本発明に係る作用体の例を示す説明図であり、ソーラーパネルの上方向からの断面視の図である。図示するように本ソーラーパネル堆積物除去装置10の作用部3を構成する直接の除去作用を行う作用体8Pとしては、削り取り作用もしくはこそげ取り作用に適した刃状またはへら状(スクレイパー状)に形成されたものを、特に除雪用ブレードとして、好適に用いることができる。
作用体としてはこの他にも、拭き取り作用もしくは擦り落とし作用に適したスクイージ―状に形成されたもの、ブラシ状のもの等、除去対象の堆積物の態様、物性等に応じて、適宜の形態のものを用いることができる。また、季節や設置場所の気象条件によって作用体を適宜交換できる装置構成とすることも、もちろん可能である。
これまで述べたように、本発明ソーラーパネル堆積物除去装置が主な除去対象として想定する堆積物は雪であるが、これに限定されず、たとえば砂、埃、泥、降灰(火山灰)、黄砂、落ち葉その他植物の葉などの自然物、あるいはその他の物であっても、ソーラーパネル上に堆積する物であれば特に限定なく適用可能である。
なお、以上の説明では軌道部は第一車輪部側にのみ設ける構成を示したが、これは第二車輪部側にも設けられる構成としてもよい。また駆動部も、第一車輪部のみならず第二車輪部側にも設けられた構成とすることも可能である。
また本ソーラーパネル堆積物除去装置は、たとえば下記のような自動運転システム、安全装置および通報システムを兼ね備えた構成としてもよい。
(a)雪雨感知器により始動と停止を繰り返す自動運転システム
(b)タイマーでの設定時間運転システム
(c)氷や小枝等の障害による往復運動の阻害に対して過負荷運転停止装置
(d)自動運転バックアップシステム
(e)無線通信を利用した異常通報システム
なおまた、本発明のソーラーパネル堆積物除去装置を構成可能な無端軌道や、第一車輪部、第二車輪部および作用部からなる堆積物除去構造自体もまた、本発明の範囲内である。
本発明のソーラーパネル堆積物除去装置、無端軌道、および堆積物除去構造によれば、ソーラーパネル上の除雪を容易に、迅速に、かつ効率的に行うことができ、しかも、相当の低価格で提供することができる。また、メガソーラー施設にも十分に対応することができ、極めて実用性が高い。さらに、雪のみならず、たとえば砂、泥、降灰、黄砂、木の葉など太陽光発電にとって好ましくないパネル上の堆積物の除去にも応用することが可能である。したがって、寒冷地・積雪の多い地域のみならず、あらゆる地域における太陽光発電事業および関連する全産業分野において実用性・利用性が極めて高く、産業上画期的な発明である。
1…軌道部
2…駆動部
3…作用部
4…第一車輪部
41、42、43…車輪
49…支持体
4F…固定用軸
5…第二車輪部
51、52、53…車輪
59…支持体
5F…固定用軸
6A、6B、36A、36B…プーリー
7、37…ワイヤー
8、8P…作用体
9A、9B…車輪部連結部
9C…緩衝構造
9G…開口部
10…ソーラーパネル堆積物除去装置
20…太陽光発電装置(ソーラーパネル)
32…モーター
36U…凹状構造

Claims (17)

  1. 太陽光発電装置(以下、「ソーラーパネル」という。)面上に堆積した堆積物を除去する装置であって、ソーラーパネルの一辺部に取り付け可能で後記第一車輪部が固定される軌道部と、該軌道部を駆動する駆動部と、ソーラーパネル面上を移動して堆積物に対する除去作用を行うための作用部と、該作用部の一方端部に設けられた第一車輪部と、該作用部の他方端部に設けられ該第一車輪部の取り付けられる辺部と対向する辺部に取り付け可能な第二車輪部とからなる、ソーラーパネル堆積物除去装置。
  2. 前記軌道部は無端の軌道部(以下、「無端軌道部」という。)であることを特徴とする、請求項1に記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  3. 前記無端軌道部は、ソーラーパネルの両端部に位置して設けられたプーリーと、該プーリーに掛け回されたワイヤーとからなることを特徴とする、請求項2に記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  4. 前記プーリーには、前記ワイヤー上の前記第一車輪部が固定された箇所を該プーリー溝の外部へ離脱可能とさせるための凹状構造が設けられ、前記駆動部は前記ワイヤーを周回駆動可能であることを特徴とする、請求項3に記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  5. 前記軌道部はソーラーパネルの上部に設けられることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  6. 前記第一車輪部および第二車輪部は、複数の車輪が同一平面上に支持された構造であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  7. 前記作用部は、ソーラーパネル面上での前記除去作用を担う作用体と、該作用体の両端部に位置し前記第一車輪部または第二車輪部が取り付けられる車輪部連結部とからなることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  8. 前記第一車輪部または第二車輪部のいずれかと前記作用部との間には緩衝構造が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  9. 前記第一車輪部または第二車輪部のいずれか一方が他方に対して先行して駆動され得るように形成されていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  10. 前記作用体は、削り取り作用もしくはこそげ取り作用に適した刃状またはへら状(以下、「スクレイパー状」という。)に形成されていることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  11. 前記作用体は、拭き取り作用もしくは擦り落とし作用に適したスクイージ―状に形成されていることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  12. 除去対象の堆積物は雪であることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  13. 除去対象の堆積物は砂、泥、降灰、黄砂、植物の葉、またはその他の自然物であることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  14. 前記軌道部は前記第二車輪部側にも設けられることを特徴とする、請求項1ないし13のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  15. 前記駆動部は前記第二車輪部側にも設けられることを特徴とする、請求項1ないし14のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置。
  16. 請求項1ないし15のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置に使用可能な、無端軌道。
  17. 請求項1ないし15のいずれかに記載のソーラーパネル堆積物除去装置に使用可能な、前記第一車輪部、第二車輪部および作用部からなる、堆積物除去構造。
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