JP2015185110A - 被処理物を連続的に処理するプラントの制御装置及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被処理物を自動で安定してプラントの内部で処理することができるプラントの制御装置及び制御方法を提供すること。【解決手段】被処理物を連続的に処理するプラント100の制御装置10は、被処理物をプラント100に投入する投入部20と、被処理物を処理するためのプラント100の運転状態を検出する運転状態検出部40と、プラント100の運転を操作する操作量を出力する操作量出力部30と、検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えた場合に、プラント100の運転状態が第1管理運転状態を超えないように、操作量の補正をする操作量補正部60と、操作量に基づいて投入部20を制御する制御部80と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、被処理物を連続的に処理するプラントの制御装置及び制御方法に関し、特に、pHなど非線形特性を有する被処理物のプラントへの投入を全開・全閉で制御し、被処理物の反応の状態を所定の状態に維持するプラントの制御装置及び制御方法に関する。
一般に、プラントの制御装置は、圧力、温度、液レベル、流量、組成など、制御対象の出力変数を所定の値になるように、プラントに流入、流出するエネルギーや原料などの入力変数を制御する(例えば、特許文献1参照)。
そのようなプラントとしては、例えば、湿式脱硫設備を有する残油流動接触分解装置(RFCC)が挙げられる。湿式脱硫設備は、排ガスに含まれているSOXなどをスラリー状の軽マグ水溶液Mg(OH)2-aqで中和するよう、プラントの内部において排ガスに向流接触させる軽マグ水溶液の量を所定の制御目標値となるよう自動制御する。湿式脱硫設備において、軽マグ水溶液がスラリー状であるため、プラントへの投入を制御する開閉弁は、全開又は全閉の動作を行うオンオフ弁を用い、プラントへの投入量の制御は、開時間、閉時間、及び、開時間と閉時間との周期の時間を調整することにより行われ、その制御則としては、プラントの内部の運転状態に応じた時間比例制御則が用いられる。
プラントの内部における運転状態に何らかの大きな外乱が生じると、制御性が悪化する。例えば、制御対象がpHなど非線形特性を有する場合、時間比例制御則ではプラントの内部の運転状態が僅かに変化しても、制御目標値と実際の測定値との偏差が大きくなる傾向がある。そのため、プラントの内部における運転状態が安定に維持するように、プラントのオペレータが自動制御から手動制御に切り替える作業が頻繁に生じていた。
本発明の目的は、被処理物を自動で安定してプラントの内部で処理することができるプラントの制御装置及び制御方法を提供することにある。
本発明は、以下のものを開示する。
(1)被処理物を連続的に処理するプラントの制御装置であって、
前記被処理物を前記プラントに投入する投入部と、
前記被処理物を処理するための前記プラントの運転状態を検出する運転状態検出部と、
前記プラントの運転を操作する操作量を出力する操作量出力部と、
前記検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えた場合に、前記プラントの運転状態が前記第1管理運転状態を超えないように、前記操作量の補正をする操作量補正部と、
前記操作量に基づいて前記投入部を制御する制御部と、を備える、プラントの制御装置。
(2)前記操作量出力部は、設定された前記プラントの運転状態と検出された運転状態との偏差に基づいて、前記操作量を算出する(1)に記載のプラントの制御装置。
(3)前記操作量出力部は、前記偏差が0になるように設計されたPID制御に基づいて前記操作量を算出する(2)に記載のプラントの制御装置。
(4)前記投入部は、前記被処理物を前記プラントに投入させない閉状態と、予め設定された単位時間当たりの投入量の前記被処理物を投入させる開状態とに切り替わる開閉弁であり、
前記制御部は、前記操作量に基づいた時間間隔で、前記開閉弁を前記開状態と前記閉状態とに切り替えさせる、(1)から(3)のいずれかに記載のプラントの制御装置。
(5)さらに、前記投入部により前記プラントに投入される前記被処理物が格納された格納部を備え、
前記制御部が、前記格納部の被処理物を前記プラントに投入するよう、前記投入部を制御したとき、前記操作量補正部は、前記操作量の補正を大きくする、(1)から(4)のいずれかに記載のプラントの制御装置。
(6)前記操作量補正部は、前記操作量が一定の定量であり、前記検出された運転状態が、前記第1管理運転状態より大きい第2管理運転状態を超えた場合に、前記操作量を最大にする、請求項1から5のいずれかに記載のプラントの制御装置。
(7)前記プラントは、酸性物質を含む排ガスの中和設備を備え、前記被処理物は、硫黄酸化物であり、中和剤はアルカリ性物質である、(1)から(6)のいずれかに記載のプラントの制御装置。
(8)(1)から(7)のいずれかに記載のプラントの制御装置を用いた、プラントの制御方法であって、
前記被処理物を前記プラントに投入する投入工程と、
前記被処理物を処理するための前記プラントの運転状態を検出する検出工程と、
前記プラントの運転を操作する操作量を出力する操作量出力工程と、
前記検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えた場合に、前記プラントの運転状態が前記第1管理運転状態を超えないように、前記操作量を補正する操作量補正工程と、
前記操作量に基づいて前記プラントを制御する制御工程と、を備える、プラントの制御方法。
(1)被処理物を連続的に処理するプラントの制御装置であって、
前記被処理物を前記プラントに投入する投入部と、
前記被処理物を処理するための前記プラントの運転状態を検出する運転状態検出部と、
前記プラントの運転を操作する操作量を出力する操作量出力部と、
前記検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えた場合に、前記プラントの運転状態が前記第1管理運転状態を超えないように、前記操作量の補正をする操作量補正部と、
前記操作量に基づいて前記投入部を制御する制御部と、を備える、プラントの制御装置。
(2)前記操作量出力部は、設定された前記プラントの運転状態と検出された運転状態との偏差に基づいて、前記操作量を算出する(1)に記載のプラントの制御装置。
(3)前記操作量出力部は、前記偏差が0になるように設計されたPID制御に基づいて前記操作量を算出する(2)に記載のプラントの制御装置。
(4)前記投入部は、前記被処理物を前記プラントに投入させない閉状態と、予め設定された単位時間当たりの投入量の前記被処理物を投入させる開状態とに切り替わる開閉弁であり、
前記制御部は、前記操作量に基づいた時間間隔で、前記開閉弁を前記開状態と前記閉状態とに切り替えさせる、(1)から(3)のいずれかに記載のプラントの制御装置。
(5)さらに、前記投入部により前記プラントに投入される前記被処理物が格納された格納部を備え、
前記制御部が、前記格納部の被処理物を前記プラントに投入するよう、前記投入部を制御したとき、前記操作量補正部は、前記操作量の補正を大きくする、(1)から(4)のいずれかに記載のプラントの制御装置。
(6)前記操作量補正部は、前記操作量が一定の定量であり、前記検出された運転状態が、前記第1管理運転状態より大きい第2管理運転状態を超えた場合に、前記操作量を最大にする、請求項1から5のいずれかに記載のプラントの制御装置。
(7)前記プラントは、酸性物質を含む排ガスの中和設備を備え、前記被処理物は、硫黄酸化物であり、中和剤はアルカリ性物質である、(1)から(6)のいずれかに記載のプラントの制御装置。
(8)(1)から(7)のいずれかに記載のプラントの制御装置を用いた、プラントの制御方法であって、
前記被処理物を前記プラントに投入する投入工程と、
前記被処理物を処理するための前記プラントの運転状態を検出する検出工程と、
前記プラントの運転を操作する操作量を出力する操作量出力工程と、
前記検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えた場合に、前記プラントの運転状態が前記第1管理運転状態を超えないように、前記操作量を補正する操作量補正工程と、
前記操作量に基づいて前記プラントを制御する制御工程と、を備える、プラントの制御方法。
本発明によれば、被処理物を自動で安定してプラントの内部で処理することができるプラントの制御装置及び制御方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えることがあっても、プラントの運転状態が第1管理運転状態を超えないように、操作量補正部が操作量を補正するので、被処理物を自動で安定して処理することができる。
さらに、本発明によれば、検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えることがあっても、プラントの運転状態が第1管理運転状態を超えないように、操作量補正部が操作量を補正するので、被処理物を自動で安定して処理することができる。
図1から図4を参照して、本発明に係るプラントの制御装置及びその制御方法を説明する。
以下の説明では、本発明に係るプラントの制御装置を、pHなど非線形特性を有する被処理物のプラントへの投入を全開・全閉で制御し、被処理物の反応の状態を所定の状態に維持するプラントの制御装置として説明するが、本発明はこれに限定されない。
以下の説明では、本発明に係るプラントの制御装置を、pHなど非線形特性を有する被処理物のプラントへの投入を全開・全閉で制御し、被処理物の反応の状態を所定の状態に維持するプラントの制御装置として説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1に示すように、制御装置10及びプラント100は、残油流動接触分解装置(RFCC)の一部を構成する。
プラント100は、例えば、残油流動接触分解装置(RFCC)の吸収塔であり、酸性物質を含む排ガスの中和設備を備え、排ガスに含まれている硫黄酸化物(SOX)などを中和剤(被処理物)で中和させる。中和剤は、水酸化マグネシウムを水に反応させて得たスラリー状の軽マグ水溶液である。
プラント100の配管P4には、ポンプ110が接続され、また、ポンプ110の吐出口には配管P5を介してプラント100及び運転状態検出部40に接続されている。ポンプ110の作動により、プラント100の内部の被処理物を、配管5を介して運転状態検出部40に送られると共に、プラント100に循環される。
プラント100は、例えば、残油流動接触分解装置(RFCC)の吸収塔であり、酸性物質を含む排ガスの中和設備を備え、排ガスに含まれている硫黄酸化物(SOX)などを中和剤(被処理物)で中和させる。中和剤は、水酸化マグネシウムを水に反応させて得たスラリー状の軽マグ水溶液である。
プラント100の配管P4には、ポンプ110が接続され、また、ポンプ110の吐出口には配管P5を介してプラント100及び運転状態検出部40に接続されている。ポンプ110の作動により、プラント100の内部の被処理物を、配管5を介して運転状態検出部40に送られると共に、プラント100に循環される。
制御装置10は、投入部20と、運転状態検出部40と、操作量出力部30と、操作量補正部60と、制御部80とを備える。さらに、制御装置10は、格納部90を備える。
格納部90は、投入部20によりプラント100に投入される被処理物が格納されたタンクである。格納部90の吐出口は、配管P1、ポンプ95及び配管P2を介して投入部20に接続され、格納部90にある被処理物は、ポンプ95の作動により、投入部20に所定の圧力で供給する。ポンプ95の作動は、例えば、被処理物のタンク受け入れシーケンス(図示せず)によって制御され、被処理物の投入をタンク受け入れシーケンスの動作から検知する。
投入部20は、格納部90からの被処理物をプラント100に供給したり、供給を停止させたりするオン・オフタイプの開閉弁である。
運転状態検出部40は、プラント100の運転状態を検出するセンサーであり、例えば、pHを検出するpHセンサーである。運転状態検出部40は、検出された反応状態を示す運転状態信号S1を出力する。
運転状態検出部40は、互いに同じ形式の2つのpHセンサー41及び42と、pHセンサー41及び42の検出結果を択一的に選択する切り替えスイッチ43とを有する。
このように、排ガスに含まれるSOXの測定値は、重要な環境指標であるので、2つのpHセンサーを択一的に用いることにより、運転状態検出部40の信頼度を上げる(冗長化する)ことができる。例えば、一方のpHセンサーを校正している最中であっても、もう一方のpHセンサーで測定を継続することにより、連続的な自動運転をすることができる。
切り替えスイッチ43は、現在使用しているpHセンサー41又は42の出力結果が予め設定された計器の誤指示検知のロジックに抵触したとオペレータが判断した場合に、切り替えられる。
運転状態検出部40は、互いに同じ形式の2つのpHセンサー41及び42と、pHセンサー41及び42の検出結果を択一的に選択する切り替えスイッチ43とを有する。
このように、排ガスに含まれるSOXの測定値は、重要な環境指標であるので、2つのpHセンサーを択一的に用いることにより、運転状態検出部40の信頼度を上げる(冗長化する)ことができる。例えば、一方のpHセンサーを校正している最中であっても、もう一方のpHセンサーで測定を継続することにより、連続的な自動運転をすることができる。
切り替えスイッチ43は、現在使用しているpHセンサー41又は42の出力結果が予め設定された計器の誤指示検知のロジックに抵触したとオペレータが判断した場合に、切り替えられる。
操作量出力部30は、運転状態検出部40からの運転状態信号S1に基づいて、投入部20の開時間と閉時間と、開閉周期の時間を算出し、算出された値を操作量信号S2として出力する。操作量出力部30は、例えば、サンプルPI制御により求められた計算式に基づいて、運転状態信号S1に応じた、投入部20の開時間と、閉時間と、開閉周期の時間を算出して、操作量信号S2として出力する。
操作量補正部60は、予め、操作量出力部30による制御でプラントの内部反応の状態を制御できる運転状態の範囲(第1管理運転状態)を有し、運転状態信号S1と第1管理運転状態とに応じて、操作量信号S2を補正した値を補正操作量信号S3として出力する。
制御部80は、補正操作量信号S3の開時間、閉時間、開閉周期に基づいて、所定期間、投入部20を開又は閉にさせる開閉信号S4を出力する。
投入部20は、開閉信号S4に基づいて、ポンプ95から送られてきた被処理物が配管P3を介してプラント100に投入されるよう、開閉弁を開状態又は閉状態にする。
以下、図2及び図3を参照して、プラント100の制御装置10の制御方法を説明する。
図2に示すように、先ず、運転状態検出部40は、プラント100の運転状態、即ち、pHを検出し、運転状態信号S1を出力する(検出工程:ステップST01)。
図2に示すように、先ず、運転状態検出部40は、プラント100の運転状態、即ち、pHを検出し、運転状態信号S1を出力する(検出工程:ステップST01)。
次に、操作量出力部30は、運転状態信号S1に基づいて、プラント100に被処理物を投入する量(操作量)を算出し、操作量信号S2として出力する(操作量出力工程:ステップST03)。この操作量は、公知のPID制御に基づいた値であったり、サンプルPI制御に基づいた値であったりする。
次に、操作量補正部60は、運転状態信号S1が第1管理運転状態を超えたか否かを判断し(ステップST05)、超えたと判断した場合、プラントの運転状態が第1管理運転状態を超えないように、開時間係数を設定し、設定された開時間係数に基づいて操作量信号S2の操作量を補正する(操作量補正工程:ステップST07)。また、操作量補正部60は、運転状態信号S1が第1管理運転状態を超えたものではないと判断した場合、操作量信号S2をそのまま補正操作量信号S3として出力する。
操作量補正部60は、例えば、投入部20の開時間を、所定の開時間係数を乗じることで、操作量信号S2の補正を行う。
操作量補正部60は、例えば、投入部20の開時間を、所定の開時間係数を乗じることで、操作量信号S2の補正を行う。
図3に示すように、操作量補正部60は、さらに、制御部80からの開閉信号S4に基づいて、開時間係数をさらに大きくしたり小さくしたりする。具体的には、操作量補正部60は、制御部80が、格納部90の被処理物をプラント100に投入するよう、投入部20を制御したか否かを判断し(ステップST11)、投入すべく制御をしたと判断した場合には、開時間係数を小さくし(ステップST13)、そうでない場合には、開時間係数を大きくする(ステップST15)。ステップST13において、開時間係数を小さくする場合、濃い被処理物を基準とした開時間係数に戻すことが好ましい。
また、操作量補正部60は、第1管理運転状態より大きい第2管理運転状態を有し、操作量が一定の定量であり、運転状態信号S1が第2管理運転状態を超えた場合に、操作量を最大にして、補正操作量信号S3として出力するようにしてもよい。
次に、操作量補正部60は、開時間係数が上限や下限を超えていないかを確認する(ステップST17)。
そして、操作量補正部60は、開時間係数を更新し(ステップST19)、更新された開時間係数に基づいて、操作量を補正し、補正操作量信号S3として出力する。
また、操作量補正部60は、第1管理運転状態より大きい第2管理運転状態を有し、操作量が一定の定量であり、運転状態信号S1が第2管理運転状態を超えた場合に、操作量を最大にして、補正操作量信号S3として出力するようにしてもよい。
次に、操作量補正部60は、開時間係数が上限や下限を超えていないかを確認する(ステップST17)。
そして、操作量補正部60は、開時間係数を更新し(ステップST19)、更新された開時間係数に基づいて、操作量を補正し、補正操作量信号S3として出力する。
図2に示すように、制御部80は、補正操作量信号S3の開時間、閉時間、開閉周期に基づいて、所定期間、投入部20を開又は閉にさせる開閉信号S4を出力し、投入部20を操作する(投入工程:ステップST09)。
プラント100の制御装置10の制御方法は、以上のステップを繰り返して行われる。
プラント100の制御装置10の制御方法は、以上のステップを繰り返して行われる。
次に、図4を参照して、制御装置10の制御方法によるプラント100の内部の運転状態の変化について説明する。
まず、運転状態信号S1のpHの値PVが第1管理運転状態DV1よりも目標設定値SVに近い場合(範囲R1)、操作量補正部60は、操作量信号S2の値を補正せず、そのまま補正操作量信号S3として出力する。
これにより、制御部80は、操作量信号S2(補正操作量信号S3)の開時間、閉時間、開閉周期に基づいて、開閉信号S4を出力する。
次に、運転状態信号S1のpHの値PVが第1管理運転状態DV1を超えた場合(範囲R2)、操作量補正部60は、操作量信号S2の値を補正し、補正後の値を補正操作量信号S3として出力する。
これにより、制御部80は、補正操作量信号S3の開時間、閉時間、開閉周期に基づいて、開閉信号S4を出力する。このとき、範囲R2の時の開時間は、範囲R1の時の開時間より長くなり、範囲R2の時の閉時間は、範囲R1の時の閉時間より短くなる。
このような制御をすることにより、プラント100の内部のpHが目標設定値SVに近づく。
そして、運転状態信号S1のpHの値PVが第1管理運転状態DV1よりも目標設定値SVに近くなると(範囲R3)、また、操作量補正部60は、操作量信号S2の値を補正せず、そのまま補正操作量信号S3として出力する。
これにより、制御部80は、操作量信号S2(補正操作量信号S3)の開時間、閉時間、開閉周期に基づいて、開閉信号S4を出力する。
まず、運転状態信号S1のpHの値PVが第1管理運転状態DV1よりも目標設定値SVに近い場合(範囲R1)、操作量補正部60は、操作量信号S2の値を補正せず、そのまま補正操作量信号S3として出力する。
これにより、制御部80は、操作量信号S2(補正操作量信号S3)の開時間、閉時間、開閉周期に基づいて、開閉信号S4を出力する。
次に、運転状態信号S1のpHの値PVが第1管理運転状態DV1を超えた場合(範囲R2)、操作量補正部60は、操作量信号S2の値を補正し、補正後の値を補正操作量信号S3として出力する。
これにより、制御部80は、補正操作量信号S3の開時間、閉時間、開閉周期に基づいて、開閉信号S4を出力する。このとき、範囲R2の時の開時間は、範囲R1の時の開時間より長くなり、範囲R2の時の閉時間は、範囲R1の時の閉時間より短くなる。
このような制御をすることにより、プラント100の内部のpHが目標設定値SVに近づく。
そして、運転状態信号S1のpHの値PVが第1管理運転状態DV1よりも目標設定値SVに近くなると(範囲R3)、また、操作量補正部60は、操作量信号S2の値を補正せず、そのまま補正操作量信号S3として出力する。
これにより、制御部80は、操作量信号S2(補正操作量信号S3)の開時間、閉時間、開閉周期に基づいて、開閉信号S4を出力する。
もし、運転状態信号S1のpHの値PVが第1管理運転状態DV1を超えた場合(範囲R2)、操作量補正部60は、操作量信号S2の値を補正し、補正後の値を補正操作量信号S3として出力しても、値PVが目標設定値SVに近づかず、第2管理運転状態DV2を超えた場合、操作量補正部60は、速やかに、値PVが目標設定値SVに近くなるよう、最大の出力値(換言すると、全開を維持する状態となる値)を補正操作量信号S3として出力する。
以上の説明から明らかなように、プラント100の制御装置10及びその制御方法は、検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えることがあっても、プラントの運転状態が第1管理運転状態を超えないように、操作量補正部が操作量を補正するので、被処理物を自動で安定して処理することができる。
実施例
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例により何ら制限されるものではない。
図5を参照して、図1から図4に示した制御装置10及びプラント100の制御結果を説明する。なお、運転状態検出部40は計器校正を周期的に行っているので、図5において、運転状態信号S1の値を示す線が瞬間的に非常に小さい値となる現象が周期的に起きている。また、操作量出力部30及び操作量補正部60には、サンプルPI制御及びゲインスケジューリングを行わせた。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例により何ら制限されるものではない。
図5を参照して、図1から図4に示した制御装置10及びプラント100の制御結果を説明する。なお、運転状態検出部40は計器校正を周期的に行っているので、図5において、運転状態信号S1の値を示す線が瞬間的に非常に小さい値となる現象が周期的に起きている。また、操作量出力部30及び操作量補正部60には、サンプルPI制御及びゲインスケジューリングを行わせた。
図5の操作量信号S2のグラフは、操作量出力部30が、運転状態信号S1に基づいて、プラント100に被処理物を投入する量(操作量)を算出した値を表示している。
開時間係数のグラフは、操作量補正部60の判断に応じて開時間係数の値を増減させた状態を表示している。
運転状態信号S1のグラフは、運転状態検出部40が検出したプラント100の運転状態、即ち、pHの値を表示している。
図5中、格納部受入は、制御部80が格納部90の被処理物をプラント100に投入するよう投入部20を制御した時間を表示している。
開時間係数のグラフは、操作量補正部60の判断に応じて開時間係数の値を増減させた状態を表示している。
運転状態信号S1のグラフは、運転状態検出部40が検出したプラント100の運転状態、即ち、pHの値を表示している。
図5中、格納部受入は、制御部80が格納部90の被処理物をプラント100に投入するよう投入部20を制御した時間を表示している。
図5から分かるように、操作量信号S2の値が、所定期間、連続して100%となっているか、換言すると、操作量補正部60が、運転状態信号S1が第1管理運転状態を超えたと判断すると、開時間係数を増加させ、そうでないと判断すると、開時間係数を減算させている(操作量補正工程:図2のステップST07)。これにより、運転状態信号S1の値の振れ幅は、小さかった。
また、制御部80が格納部90の被処理物をプラント100に投入するよう投入部20を制御した(格納部受入の丸印)とき、プラント100は急な外乱を受け、運転状態信号S1の値が急激に変化した。しかし、この変化に対して、フィードフォワード制御的に開時間係数を調整した(図3のステップST13)ので、運転状態信号S1のpHの値の振れ幅は、小さかった。
以上の結果、プラント100の内部における運転状態が安定に維持したので、プラント100のオペレータが自動制御から手動制御に又は手動制御から自動制御に切り替える操作は0回/月であった。
また、制御部80が格納部90の被処理物をプラント100に投入するよう投入部20を制御した(格納部受入の丸印)とき、プラント100は急な外乱を受け、運転状態信号S1の値が急激に変化した。しかし、この変化に対して、フィードフォワード制御的に開時間係数を調整した(図3のステップST13)ので、運転状態信号S1のpHの値の振れ幅は、小さかった。
以上の結果、プラント100の内部における運転状態が安定に維持したので、プラント100のオペレータが自動制御から手動制御に又は手動制御から自動制御に切り替える操作は0回/月であった。
比較例
操作量補正部60を省略し、操作量出力部30には時間比例制御を行わせた以外は実施例と同様に行った。この結果、プラント100の内部における運転状態が安定に維持しなかったので、プラント100のオペレータが自動制御から手動制御に又は手動制御から自動制御に切り替える操作を約600回/月行った。
操作量補正部60を省略し、操作量出力部30には時間比例制御を行わせた以外は実施例と同様に行った。この結果、プラント100の内部における運転状態が安定に維持しなかったので、プラント100のオペレータが自動制御から手動制御に又は手動制御から自動制御に切り替える操作を約600回/月行った。
10 制御装置
20 投入部
30 操作量出力部
40 運転状態検出部
60 操作量補正部
80 制御部
90 格納部
100 プラント
SV 目標設定値
DV1 第1管理運転状態
DV2 第2管理運転状態
PV pH値
S1 運転状態信号
S2 操作量信号
S4 開閉信号
R1 補正なしの範囲
R2 補正有りの範囲
R3 補正なしの範囲
20 投入部
30 操作量出力部
40 運転状態検出部
60 操作量補正部
80 制御部
90 格納部
100 プラント
SV 目標設定値
DV1 第1管理運転状態
DV2 第2管理運転状態
PV pH値
S1 運転状態信号
S2 操作量信号
S4 開閉信号
R1 補正なしの範囲
R2 補正有りの範囲
R3 補正なしの範囲
Claims (8)
- 被処理物を連続的に処理するプラントの制御装置であって、
前記被処理物を前記プラントに投入する投入部と、
前記被処理物を処理するための前記プラントの運転状態を検出する運転状態検出部と、
前記プラントの運転を操作する操作量を出力する操作量出力部と、
前記検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えた場合に、前記プラントの運転状態が前記第1管理運転状態を超えないように、前記操作量の補正をする操作量補正部と、
前記操作量に基づいて前記投入部を制御する制御部と、を備える、プラントの制御装置。 - 前記操作量出力部は、設定された前記プラントの運転状態と検出された運転状態との偏差に基づいて、前記操作量を算出する請求項1に記載のプラントの制御装置。
- 前記操作量出力部は、前記偏差が0になるように設計されたPID制御に基づいて前記操作量を算出する請求項2に記載のプラントの制御装置。
- 前記投入部は、前記被処理物を前記プラントに投入させない閉状態と、予め設定された単位時間当たりの投入量の前記被処理物を投入させる開状態とに切り替わる開閉弁であり、
前記制御部は、前記操作量に基づいた時間間隔で、前記開閉弁を前記開状態と前記閉状態とに切り替えさせる、請求項1から3のいずれかに記載のプラントの制御装置。 - さらに、前記投入部により前記プラントに投入される前記被処理物が格納された格納部を備え、
前記制御部が、前記格納部の被処理物を前記プラントに投入するよう、前記投入部を制御したとき、前記操作量補正部は、前記操作量の補正を大きくする、請求項1から4のいずれかに記載のプラントの制御装置。 - 前記操作量補正部は、前記操作量が一定の定量であり、前記検出された運転状態が、前記第1管理運転状態より大きい第2管理運転状態を超えた場合に、前記操作量を最大にする、請求項1から5のいずれかに記載のプラントの制御装置。
- 前記プラントは、酸性物質を含む排ガスの中和設備を備え、前記被処理物は、硫黄酸化物であり、中和剤はアルカリ性物質である、請求項1から6のいずれかに記載のプラントの制御装置。
- 請求項1から7のいずれかに記載のプラントの制御装置を用いた、プラントの制御方法であって、
前記被処理物を前記プラントに投入する投入工程と、
前記被処理物を処理するための前記プラントの運転状態を検出する検出工程と、
前記プラントの運転を操作する操作量を出力する操作量出力工程と、
前記検出された運転状態が予め設定した第1管理運転状態を超えた場合に、前記プラントの運転状態が前記第1管理運転状態を超えないように、前記操作量を補正する操作量補正工程と、
前記操作量に基づいて前記プラントを制御する制御工程と、を備える、プラントの制御方法。
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JP2014063592A JP2015185110A (ja) | 2014-03-26 | 2014-03-26 | 被処理物を連続的に処理するプラントの制御装置及び制御方法 |
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JP2014063592A Pending JP2015185110A (ja) | 2014-03-26 | 2014-03-26 | 被処理物を連続的に処理するプラントの制御装置及び制御方法 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2014
- 2014-03-26 JP JP2014063592A patent/JP2015185110A/ja active Pending
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