JP2015184668A - 画像出力装置、画像表示装置、画像表示モジュール、及び、それらの制御方法 - Google Patents

画像出力装置、画像表示装置、画像表示モジュール、及び、それらの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチディスプレイシステムの各画像表示装置で画像処理を簡易な構成で高精度に行うことができる技術を提供する。
【解決手段】本発明の画像出力装置は、複数の画像表示装置のそれぞれに接続された画像出力装置であって、複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の画面の複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する取得手段と、画像表示装置毎に、その画像表示装置のタイル情報に基づいて、元画像の領域のうち、当該画像表示装置の画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と、表示対象領域に対して、当該画像表示装置の画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する生成手段と、画像表示装置毎に、その画像表示装置の部分画像を当該画像表示装置に出力する出力手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像出力装置、画像表示装置、画像表示モジュール、及び、それらの制御方法に関する。
従来、複数の画像表示装置の画面を組み合わせた大画面に、大きな画像を表示する画像表示システムが提案されている。この画像表示システムでは、複数の画像表示装置のそれぞれに対して、その画像表示装置の画面に表示すべき画像がストリーム伝送される。このような画像表示システムは“マルチディスプレイシステム”とも呼ばれる。
画像表示装置に関する標準化団体VESA(Video Electronics Standards Association)では、上述したマルチディスプレイシステムの規格として、Tiled Displayが提案されている。また、VESAでは、Tiled Displayの構築を容易にするデータ規格として、Display ID v1.3(Display Identification Data Standard Vertion 1.3)が提案されている。
Tiled Displayでは、画像出力装置(Source機器)から画像表示装置(Sink機器)へ画像(画像データ)が出力される。
Display ID v1.3は、Sink機器からSource機器へ出力するデータの規格である。Display ID v1.3のデータは、Tiled Display Topology Data Blockを有する。Tiled Display Topology Data Blockには、Sink機器の接続構成、Sink機器の画面の位置、等を表すタイル情報を格納することができる。タイル情報を使用することにより、Source機器は、Tiled Displayに必要な情報(Sink機器の接続構成、Sink機器の画面の位置、等)を容易に把握することができる。そして、Source機器は、複数のSink機器のそれぞれに対して、そのSink機器の画面に表示すべき画像を容易に生成して出力することができる。また、Sink機器のベゼル(外枠)のサイズをさらに表すタイル情報を使用することもできる。そのようなタイル情報を用いれば、Source機器は、ベゼルのサイズを容易に把握することができる。そして、Source機器は、Sink機器間で外枠の分だけ画像が間延びしないように、Sink機器に出力する画像を容易に調整することができる。
Tiled Displayの接続例について図12(A),12(B)を用いて説明する。
図12(A)では、Source機器1200に4つのSink機器1201〜1204が接続されている。Source機器1200は、例えば、パーソナルコンピュータである。Sink機器1201〜1204は、例えば、画像表示装置である。Souce機器1200は、各Sink機器へ画像を出力する。Sink機器1201〜1204は、図13(A)のように配置されている。図13(A)では、Sink機器1201〜1204の4つの画面によって1つの画面(大画面)が構成されている。
図12(B)では、Source機器1200に1つのSink機器1205が接続されている。Sink機器1205には、4つのSinkモジュール1206〜1209が搭載されている。Sinkモジュール1206〜1209は、例えば、画像表示装置である。Souce機器1200は、各Sinkモジュールへ画像を出力する。図13(B)に示すように、Sink機器1205の画面は、Sinkモジュール1206〜1209
の4つの分割画面によって構成されている。
Source機器は、画像伝送用ケーブル(DisplayPort(登録商標)ケーブル)を用いてSink機器(Sinkモジュール)に接続されることが想定される。
画像表示装置では、画像の高画質化などのために、画像処理が行われることがある。Tiled Displayにおいても、各画像表示装置において画像処理が行われることがある。Tiled Displayでは、各画像表示装置が、他の画像表示装置と独立した画像処理を行うのではなく、他の画像表示装置と共通の画像処理を行うことが望ましい。また、複数の画像表示装置全体の動作が、1つの画像表示装置の動作と同様の動作となるように、共通化されていることが望ましい。
複数の画像表示装置の動作の共通化に関する従来技術は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の技術を用いれば、複数の画像表示装置間の表示画像(画面に表示された画像)のずれの発生を抑制することができる。
しかしながら、Tiled Displayの各画像表示装置で行われる画像処理が周辺画素を参照する処理である場合、画像表示装置間で表示画像が不連続になってしまうことがある。周辺画素は、画像処理の対象の画素である対象画素の周辺の画素である。周辺画素を参照する画像処理は、例えば、フィルタ処理である。このような表示画像の不連続は、ベゼルサイズが小さいほど目立つ。
具体的には、Tiled Displayでは、画像表示装置で表示すべき画像である表示対象画像のみが当該画像表示装置に入力される。そのため、周辺画素を参照する画像処理を行う際に、表示対象画像の周辺の画素(ベゼル部分に対応する画素、他の画像表示装置で表示される画素、等)を参照することができず、表示対象画像の端部において適切な画像処理を施すことができない。その結果、画像表示装置間で表示画像が不連続になってしまう。
このような画質低下の発生を抑制する技術は、例えば、特許文献2に開示されている。
特許文献2には、入力された複数の部分画像に画像処理を施す複数の画像処理プロセッサを有する画像処理装置が開示されている。特許文献2に開示の技術では、画像処理プロセッサ間で、部分画像に隣接する糊代画像の送受信が行われる。そして、各画像処理プロセッサにおいて、部分画像に糊代画像を付加した画像に対して画像処理が施され、画像処理後の画像から糊代画像が除去される。
特開2013−117601号公報 特開2013−131042号公報
しかしながら、特許文献2に開示の技術においては、画像処理プロセッサ間でデータの送受信を行うための通信線が必要となる。従って、Tiled Displayで提案されているようなスター型接続において、画像出力装置を画像表示装置に接続する画像伝送用ケーブルの他に、画像表示装置間を接続するケーブルや通信線が必要となる。例えば、図12(A)の構成においては、Sink機器間を接続するケーブルが必要となる。また、図12(B)の構成においては、Sinkモジュール間を接続する通信線が必要となる。画像表示装置間を接続するケーブルや通信線の使用は、接続の煩雑化、コストの増加、等をまねいてしまう。
本発明は、マルチディスプレイシステムの各画像表示装置で画像処理を簡易な構成で高精度に行うことができる技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
複数の画面がタイル状に並ぶように配置された複数の画像表示装置のそれぞれに接続された画像出力装置であって、
前記複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の画面の前記複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する第1取得手段と、
前記画像表示装置毎に、その画像表示装置のタイル情報に基づいて、
元画像の領域のうち、
当該画像表示装置の画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と、
前記表示対象領域に対して、当該画像表示装置の画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、
からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する第1生成手段と、
前記画像表示装置毎に、その画像表示装置の部分画像を当該画像表示装置に出力する第1出力手段と、
を有する
ことを特徴とする画像出力装置である。
本発明の第2の態様は、
複数の画面がタイル状に並ぶように配置された複数の画像表示装置のいずれかであり、且つ、画像出力装置に接続された画像表示装置であって、
自身の画面である自画面の前記複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を生成する第2生成手段と、
元画像の領域のうち、前記自画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域に対して、前記自画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である糊代領域を表す糊代情報を取得する第5取得手段と、
前記タイル情報を前記画像出力装置に出力する第2出力手段と、
前記表示対象領域と前記糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、前記画像出力装置から取得する第6取得手段と、
前記部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する画像処理手段と、
前記糊代情報が表す前記糊代領域の画像を前記処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する除去手段と、
前記表示用画像を前記自画面に表示する表示手段と、
を有することを特徴とする画像表示装置である。
本発明の第3の態様は、
画像表示装置の画面を構成する複数の分割画面に画像を表示する複数の画像表示モジュールのそれぞれに接続された画像出力装置であって、
前記複数の画像表示モジュールのそれぞれから、その画像表示モジュールの分割画面の前記複数の分割画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する第1取得手段と、
前記画像表示モジュール毎に、その画像表示モジュールのタイル情報に基づいて、
元画像の領域のうち、
当該画像表示モジュールの分割画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と、
前記表示対象領域に対して、当該画像表示モジュールの分割画面から隣接する他の分割画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、
からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する第1生成手段と、
前記画像表示モジュール毎に、その画像表示モジュールの部分画像を当該画像表示モジュールに出力する第1出力手段と、
を有する
ことを特徴とする画像出力装置である。
本発明の第4の態様は、
画像表示装置の画面を構成する複数の分割画面に画像を表示する複数の画像表示モジュールのいずれかであり、且つ、画像出力装置に接続された画像表示モジュールであって、
自身の分割画面である自画面の前記複数の分割画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を生成する第2生成手段と、
元画像の領域のうち、前記自画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域に対して、前記自画面から隣接する他の分割画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である糊代領域を表す糊代情報を取得する第5取得手段と、
前記タイル情報を前記画像出力装置に出力する第2出力手段と、
前記表示対象領域と前記糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、前記画像出力装置から取得する第6取得手段と、
前記部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する画像処理手段と、
前記糊代情報が表す前記糊代領域の画像を前記処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する除去手段と、
前記表示用画像を前記自画面に表示する表示手段と、
を有することを特徴とする画像表示モジュールである。
本発明の第5の態様は、
複数の画面がタイル状に並ぶように配置された複数の画像表示装置のそれぞれに接続された画像出力装置の制御方法であって、
前記複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の画面の前記複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する第1取得ステップと、
前記画像表示装置毎に、その画像表示装置のタイル情報に基づいて、
元画像の領域のうち、
当該画像表示装置の画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と、
前記表示対象領域に対して、当該画像表示装置の画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、
からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する第1生成ステップと、
前記画像表示装置毎に、その画像表示装置の部分画像を当該画像表示装置に出力する第1出力ステップと、
を有する
ことを特徴とする画像出力装置の制御方法である。
本発明の第6の態様は、
複数の画面がタイル状に並ぶように配置された複数の画像表示装置のいずれかであり、且つ、画像出力装置に接続された画像表示装置の制御方法であって、
自身の画面である自画面の前記複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を生成する第2生成ステップと、
元画像の領域のうち、前記自画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域に対して、前記自画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である糊代領域を表す糊代情報を取得する第5取得ステップと、
前記タイル情報を前記画像出力装置に出力する第2出力ステップと、
前記表示対象領域と前記糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、前記画像出力装置から取得する第6取得ステップと、
前記部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する画像処理ステップ
と、
前記糊代情報が表す前記糊代領域の画像を前記処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する除去ステップと、
前記表示用画像を前記自画面に表示する表示ステップと、
を有することを特徴とする画像表示装置の制御方法である。
本発明の第7の態様は、
画像表示装置の画面を構成する複数の分割画面に画像を表示する複数の画像表示モジュールのそれぞれに接続された画像出力装置の制御方法であって、
前記複数の画像表示モジュールのそれぞれから、その画像表示モジュールの分割画面の前記複数の分割画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する第1取得ステップと、
前記画像表示モジュール毎に、その画像表示モジュールのタイル情報に基づいて、
元画像の領域のうち、
当該画像表示モジュールの分割画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と、
前記表示対象領域に対して、当該画像表示モジュールの分割画面から隣接する他の分割画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、
からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する第1生成ステップと、
前記画像表示モジュール毎に、その画像表示モジュールの部分画像を当該画像表示モジュールに出力する第1出力ステップと、
を有する
ことを特徴とする画像出力装置の制御方法である。
本発明の第8の態様は、
画像表示装置の画面を構成する複数の分割画面に画像を表示する複数の画像表示モジュールのいずれかであり、且つ、画像出力装置に接続された画像表示モジュールの制御方法であって、
自身の分割画面である自画面の前記複数の分割画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を生成する第2生成ステップと、
元画像の領域のうち、前記自画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域に対して、前記自画面から隣接する他の分割画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である糊代領域を表す糊代情報を取得する第5取得ステップと、
前記タイル情報を前記画像出力装置に出力する第2出力ステップと、
前記表示対象領域と前記糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、前記画像出力装置から取得する第6取得ステップと、
前記部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する画像処理ステップと、
前記糊代情報が表す前記糊代領域の画像を前記処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する除去ステップと、
前記表示用画像を前記自画面に表示する表示ステップと、
を有することを特徴とする画像表示モジュールの制御方法である。
本発明によれば、マルチディスプレイシステムの各画像表示装置で画像処理を簡易な構成で高精度に行うことができる。
実施例1に係るシステムの構成の一例を示すブロック図 実施例1に係るシステムの構成の一例を示す概略図 実施例1に係る画像表示装置の配置の一例を示す図 実施例1に係る部分領域の決定方法の一例を示す図 実施例1に係るタイル情報の一例を示す図 実施例1に係る糊代情報の一例を示す図 実施例1に係る糊代情報生成処理の流れの一例を示すフローチャート 実施例1に係る部分領域の決定方法の一例を示す図 実施例2に係るシステムの構成の一例を示すブロック図 実施例2に係る画像処理モードと周辺画素数の関係の一例を示す図 実施例3に係るPoutPモードの一例を示す図 Tiled Displayの接続例を示す図 Sink機器やSinkモジュールの配置の一例を示す図 実施例1に係る画素コピー法の一例を示す図 実施例4に係るシステムの構成の一例を示すブロック図 実施例4に係る画像表示装置の配置の一例を示す図 実施例4に係る第1表示装置の部分領域の一例を示す図 実施例4に係る第2表示装置の部分領域の一例を示す図 実施例4に係る画像表示装置の配置の一例を示す図 実施例4に係る第1表示装置の部分領域の一例を示す図 実施例4に係る第2表示装置の部分領域の一例を示す図 実施例4に係るシステムの動作の一例を示すタイムチャート 実施例4に係る画像表示装置の配置の一例を示す図 実施例4に係る画像表示装置の配置の一例を示す図 実施例4に係る画像表示装置の配置の一例を示す図 実施例4に係る画像出力装置の動作の一例を示すフローチャート 図26のS105の処理の一例を示すフローチャート 実施例4に係る仮想表示装置の画面サイズの算出方法の一例を示す図 実施例4に係る部分画像の回転方法の一例を示す図 実施例5に係るシステムの構成の一例を示すブロック図 図26のS105の処理の一例を示すフローチャート 実施例5に係る画面の回転と部分画像の関係の一例を示す図 実施例1に係るシステムの構成の一例を示すブロック図 実施例1に係るシステムの構成の一例を示すブロック図
<実施例1>
(システム)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例1に係る画像表示システム(マルチディスプレイシステム)及びその制御方法について説明する。
図2は、本実施例に係るマルチディスプレイシステムの構成の一例を示す概略図である。図2に示すように、本実施例に係るマルチディスプレイシステムは、画像出力装置100、及び、画像表示装置101〜104を有する。画像出力装置100は、ケーブル201を用いて画像表示装置101に接続されており、ケーブル202を用いて画像表示装置102に接続されている。また、画像出力装置100は、ケーブル203を用いて画像表示装置103に接続されており、ケーブル204を用いて画像表示装置104に接続されている。ケーブル201〜204は、画像及び各種情報を伝送することのできるケーブルである。ケーブル201〜204としては、例えば、DisplayPortケーブルを使用することができる。
図3は、画像表示装置101〜104の配置の一例を示す図である。図3に示すように、本実施例では、複数の画面がタイル状に並ぶように複数の画像表示装置が配置されている。
図1は、本実施例に係るマルチディスプレイシステムの構成の一例を示すブロック図である。
画像出力装置100は、元画像生成部105、部分画像生成部106、画像出力部A107、画像出力部B108、画像出力部C109、画像出力部D110、部分領域決定部111、タイル情報取得部112、糊代情報取得部113、等を有する。画像出力装置100としては、例えば、パーソナルコンピュータを使用することができる。
画像表示装置101は、画像入力部114、画像処理部115、糊代除去部116、表示部117、タイル情報記憶部118、糊代情報記憶部119、等を有する。画像表示装置102〜画像表示装置104は、画像表示装置101と同様の構成を有する。
(画像出力装置)
画像出力装置100の機能部について説明する。
元画像生成部105は、本実施例に係るマルチディスプレイシステム(Tiled Display)が有する複数の画像表示装置で表示する画像(元画像)を生成する。換言すれば、元画像生成部105は、複数の画面に表示する元画像を生成する。例えば、画像表示装置101で表示すべき画像、画像表示装置102で表示すべき画像、画像表示装置103で表示すべき画像、及び、画像表示装置104で表示すべき画像を図3のように並べて構成される1つの画像が、元画像として生成される。元画像の生成方法は特に限定されない。例えば、元画像は、外部から取得されてもよいし、画像出力装置100の内部に予め用意されていてもよい。複数の画像や複数の画像パターンを組み合わせることで元画像が生成されてもよい。元画像は、ラスタ形式の画像であってもよいし、ベクタ形式の画像であってもよい。
元画像生成部105は、生成した元画像を部分画像生成部106に出力する。
部分画像生成部106は、画像表示装置毎に、元画像生成部105で生成された元画像から部分画像を生成する(第1生成処理)。具体的には、画像表示装置毎に、その画像表示装置に対して部分領域決定部111が決定した部分領域における画像が、元画像生成部105で生成された元画像から、部分画像として抽出される。部分画像生成部106は、画像表示装置101に対して生成した部分画像を画像出力部A107に出力し、画像表示装置102に対して生成した部分画像を画像出力部B108に出力する。また、部分画像生成部106は、画像表示装置103に対して生成した部分画像を画像出力部C109に出力し、画像表示装置104に対して生成した部分画像を画像出力部D110に出力する。
画像出力部A107は、ケーブル201を用いて画像表示装置101に接続されている。画像出力部A107は、画像表示装置101の部分画像を、画像表示装置101に出力する。画像出力部A107は、ケーブル201のインタフェース仕様に応じた形式で部分画像を出力する。本実施例では、画像出力部A107は、DisplayPortに準拠した形式で部分画像を出力する。
画像出力部B108、画像出力部C109、及び、画像出力部D110は、画像出力部A107と同様の機能を有する。
具体的には、画像出力部B108は、ケーブル202を用いて画像表示装置102に接続されており、画像表示装置102の部分画像を画像表示装置102に出力する。画像出力部C109は、ケーブル203を用いて画像表示装置103に接続されており、画像表示装置103の部分画像を画像表示装置103に出力する。画像出力部D110は、ケーブル204を用いて画像表示装置104に接続されており、画像表示装置104の画像表示装置104に出力する。
部分領域決定部111は、画像表示装置毎に部分領域を決定し、各画像表示装置の部分
領域を表す領域情報を部分画像生成部106に出力する。本実施例では、画像表示装置毎に、元画像の領域のうち、表示対象領域と糊代領域からなる領域が、部分領域として決定される。画像表示装置の表示対象領域は、その画像表示装置の画面に表示すべき画像の領域である。画像表示装置の糊代領域は、その画像表示装置の表示対象領域に対して、当該画像表示装置の画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である。本実施例では、画像表示装置毎に、その画像表示装置のタイル情報と糊代情報に基づいて、当該画像表示装置の部分領域が決定される。画像表示装置のタイル情報は、その画像表示装置の画面の、複数の画面(4つの画像表示装置101〜104の4つの画面)に対する相対位置を少なくとも表す。画像表示装置の糊代情報は、その画像表示装置の表示対象領域に隣接する糊代領域を表す。
部分領域の決定方法の一例について図4を用いて説明する。
図4において、符号400は、元画像全体の領域を示す。図4の例では、元画像全体の領域400のサイズは、水平方向3840画素×垂直方向2160画素である。
符号401は、画像表示装置101の表示対象領域を示し、符号402は、画像表示装置102の表示対象領域を示し、符号403は、画像表示装置103の表示対象領域を示し、符号404は、画像表示装置104の表示対象領域を示す。各表示対象領域のサイズは、水平方向1920画素×垂直方向1080画素である。
本実施例では、画像表示装置のタイル情報として、その画像表示装置の画面の相対位置と、当該画像表示装置の画面のサイズ(表示対象領域のサイズ)と、を表す情報が取得される。表示対象領域は、画面の相対位置とサイズから判断することができる。
符号405は、表示対象領域401の下側に隣接する糊代領域の垂直方向(隣接方向)のサイズを示し、符号406は、表示対象領域401の右側に隣接する糊代領域の水平方向(隣接方向)のサイズを示す。図4の例では、サイズ405,406は20画素である。本実施例では、糊代情報として、隣接方向と、隣接方向における糊代領域のサイズと、からなる情報が取得される。糊代領域は、隣接方向と、隣接方向における糊代領域のサイズと、から判断することができる。
まず、部分領域決定部111は、画像表示装置のタイル情報に基づいて、その画像表示装置の表示対象領域を決定する。例えば、画像表示装置101については、領域401が表示対象領域として決定される。
次に、部分領域決定部111は、画像表示装置に対して決定した表示対象領域と、当該画像表示装置の糊代情報が表す糊代領域と、からなる領域を、部分領域として決定する。具体的には、部分領域決定部111は、糊代情報に基づいて、糊代情報が表す糊代領域を判断する。そして、部分領域決定部111は、表示対象領域と糊代領域からなる領域を、部分領域として決定する。例えば、画像表示装置101については、表示対象領域401の右側に水平方向20画素分の糊代領域を付加すべきであり、且つ、表示対象領域401の下側に垂直方向20画素分の糊代領域を付加すべきであることが判断される。そして、領域407が、画像表示装置101の部分領域として決定される。領域407は、表示対象領域401、表示対象領域401の右側に隣接する糊代領域(水平方向の幅が20画素の糊代領域)、及び、表示対象領域401の下側に隣接する糊代領域(垂直方向の幅が20画素の糊代領域)からなる。
タイル情報取得部112は、複数の画像表示装置(画像表示装置101〜104)のそれぞれからタイル情報を取得する(第1取得処理)。タイル情報は、例えば、DisplayPortのAuxiliaryチャネルを通じて、画像表示装置のタイル情報記憶部118から取得される。タイル情報は、画像出力装置が画像表示装置からDisplay
ID(画像表示装置の識別子)を取得する処理と同様の方法で取得できる。
本実施例では、VESAが提案したDisplay ID v1.3のデータのTil
ed Display Topology Data Blockに格納される情報がタイル情報として使用される例を説明する。図5にタイル情報の一例を示す。
図5の例では、タイル情報は、“Tiled Display Topology”、“Tile Location”、“Tile Size”、等を含む。
“Tiled Display Topology”は、Tiled Displayで使用される複数の画面(表示対象領域)の配列を示す。具体的には、“Tiled Display Topology”は、“Total Number of Horizontal Tiles”と“Total Number of Vertical Tiles”を含む。“Total Number of Horizontal Tiles”は、Tiled Displayで使用される複数の画面の水平方向の数を示す。“Total Number of Vertical Tiles”は、Tiled Displayで使用される複数の画面の垂直方向の数を示す。本実施例では、図3に示すように、水平方向2個×垂直方向2個の4つの画面が使用される。そのため、図5の例では、全ての画像表示装置において、“Total Number of Horizontal Tiles”=2、及び、“Total Number of Vertical Tiles”=2が設定されている。
“Tile Location”は、画面の相対位置を示す。具体的には、“Tile
Location”は、“Horizontal Tile Location”と“Vertical Tile Location”を含む。“Horizontal Tile Location”は、水平方向における画面の相対位置を示す。“Vertical Tile Location”は、垂直方向における画面の相対位置を示す。図5の例では、左隅の画面の“Horizontal Tile Location”の値として0が設定されている。そして、画面の相対位置が右へ進むにつれて“Horizontal Tile Location”の値が1ずつ増えるように、“Horizontal Tile Location”の値が設定されている。また、図5の例では、上隅の画面の“Vertical Tile Location”の値として0が設定されている。そして、画面の相対位置が下へ進むにつれて“Vertical Tile Location”の値が1ずつ増えるように、“Vertical Tile Location”の値が設定されている。具体的には、画像表示装置101の画面は左上隅に位置するため、画像表示装置101では、“Horizontal Tile Location”=0、及び、“Vertical Tile Location”=0が設定されている。画像表示装置102では、“Horizontal Tile Location”=1、及び、“Vertical Tile Location”=0が設定されている。画像表示装置103では、“Horizontal Tile Location”=0、及び、“Vertical Tile Location”=1が設定されている。画像表示装置104では、“Horizontal Tile Location”=1、及び、“Vertical Tile Location”=1が設定されている。
“Tile Size”は、画面のサイズを示す。具体的には、“Tile Size”は、“Horizontal Size”と“Vertical Size”を含む。“Horizontal Size”は、水平方向における画面のサイズを示し、“Vertical Size”は、垂直方向における画面のサイズを示す。本実施例では、全ての画像表示装置において、画面のサイズが水平方向1920画素×垂直方向1080画素であるものとする。そのため、図5の例では、全ての画像表示装置において、“Horizontal Size”=1920、及び、“Vertical Size”=1080が設定されている。
なお、タイル情報には上述した情報以外の情報が含まれていてもよい。例えば、VESAで提案されている“Pixel Density & Tile Bezel Information”がタイル情報に含まれていてもよい。
“Pixel Density & Tile Bezel Information”は、画素密度、及び、ベゼル(外枠)のサイズを表す情報である。“Pixel Density & Tile Bezel Information”は、“Pixel Density”、“Top Bexel Size”、“Bottom Bexel Size”、“Right Bexel Size”、及び、“Left Bexel Size”を含む。“Pixel Density”は、画素密度(1cmあたりの画素数)を示す。“Top Bexel Size”は、ベゼルの上側部分(画面の上側に位置する部分)の垂直サイズ(mm)を示す。“Bottom Bexel Size”は、ベゼルの下側部分の垂直サイズ(mm)を示す。“Right Bexel Size”は、ベゼルの右側部分の水平サイズ(mm)を示す。“Left Bexel Size”は、ベゼルの左側部分の水平サイズ(mm)を示す。
ベゼルのサイズを使用すれば、画像表装置間でベゼルの分だけ表示画像(画面に表示された画像)が間延びしないように、表示対象領域を容易に調整することができる。
糊代情報取得部113は、複数の画像表示装置(画像表示装置101〜104)のそれぞれから糊代情報を取得する(第2取得処理)。糊代情報は、例えば、DisplayPortのAuxiliaryチャネルを通じて、画像表示装置の糊代情報記憶部119から取得される。糊代情報は、画像出力装置が画像表示装置からDisplay ID(画像表示装置の識別子)を取得する処理と同様の方法で取得できる。
本実施例では、図6に示すように、画像表示装置から出力されるデータに、糊代情報を示す項目“Tile糊代Infomation”が新たに設けられる。“Tile糊代Infomation”は、“Top糊代Size”、“Bottom糊代Size”、“Right糊代Size”、及び、“Left糊代Size”を含む。
“Top糊代Size”は、表示対象領域の上側に隣接する糊代領域の垂直画素数を示す。
“Bottom糊代Size”は、表示対象領域の下側に隣接する糊代領域の垂直画素数を示す。
“Right糊代Size”は、表示対象領域の右側に隣接する糊代領域の水平画素数を示す。
“Left糊代Size”は、表示対象領域の左側に隣接する糊代領域の水平画素数を示す。
図6は、図3に示すように画面を並べた場合の糊代情報を示す。また、図6は、隣接方向における糊代領域の画素数が20画素である場合の例を示す。なお、糊代領域間で隣接方向における画素数を異ならせることもできる。
なお、糊代情報の伝送方法は上記方法に限らない。例えば、“Tiled Display Topology Data Block”のReserve領域に糊代情報が記述されてもよい。
(画像表示装置)
画像表示装置101の機能部について説明する。
なお、画像表示装置102〜104は、画像表示装置101と同様の構成を有するため、その説明は省略する。
画像入力部114は、画像表示装置101の表示対象領域と糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、画像出力装置100から取得する(第5取得処理)。
本実施例では、画像入力部114は、画像出力装置100の画像出力部A107から出力された部分画像を受信する。画像入力部114は、ケーブル201のインタフェース仕様に応じた形式で部分画像を受信する。本実施例では、画像入力部114は、DisplayPortに準拠した形式で部分画像を受信する。画像入力部114は、受信した部分画像を画像処理部115に出力する。
画像処理部115は、画像入力部114から出力された部分画像に所定の画像処理(1つ以上の画像処理)を施すことにより、処理部分画像を生成する。そして、画像処理部115は、処理部分画像を糊代除去部116に出力する。
画像処理は、例えば、ノイズリダクション処理、鮮明化処理、色補正処理、等の高画質化処理である。画像処理部115が行う画像処理には、周辺画素を参照する処理が含まれる。周辺画素は、画像処理の対象の画素である対象画素の周辺の画素である。周辺画素を参照する画像処理は、例えば、フィルタ処理である。本実施例では、部分画像に糊代画像(糊代領域における元画像)が含まれているため、表示対象領域の端部のうち、他の画面が隣接する側の端部について、高精度な画像処理結果を得ることができる。
また、本実施例では、画像処理部115は、部分画像の端部において、部分画像に隣接する糊代画像(追加糊代画像)を部分画像から生成する端部処理を行う。そして、画像処理部115は、端部処理を行った後に、周辺画素を参照する処理を行う。端部処理では、例えば、画素コピー法により追加糊代画像が生成される。画素コピー法の一例を図14に示す。画素コピー法では、端部の画素値が追加糊代画像の画素値として使用される。図14において、白丸が部分画像の画素であり、グレー丸が追加糊代画像の画素である。丸内に記載された数値は、画素値を示す。
なお、端部処理の方法は上記方法に限らない。例えば、端部処理では、部分画像の端を軸として部分画像の端部の画像を反転させることにより、追加糊代画像が生成されてもよい。
なお、端部処理は行われなくてもよい。但し、端部処理を行えば、部分画像の端部のうち、他の画面が隣接しない側の端部についても、高精度な画像処理結果を得ることができる。
糊代除去部116は、糊代情報記憶部119から糊代情報を読み出す。そして、糊代除去部116は、糊代情報が表す糊代領域の画像を処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する。その後、糊代除去部116は、生成した表示用画像を表示部117へ出力する。表示用画像は、表示対象領域の画像である。
なお、処理部分画像に追加糊代画像の領域が存在する場合には、糊代領域の画像と追加糊代領域の画像とを処理部分画像から除去することにより、表示用画像が生成される。
表示部117は、糊代除去部116から出力された表示用画像を自身の画面(画像表示装置101の画面;自画面)に表示する。表示部117としては、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、プラズマ表示パネル、等を使用することができる。
タイル情報記憶部118は、画像表示装置101のタイル情報を生成する(第2生成処理)。そして、タイル情報記憶部118は、生成したタイル情報を記憶する。上述したように、本実施例では、VESAが提案したDisplay ID v1.3のデータのTiled Display Topology Data Blockに格納される情報がタイル情報として使用される。具体的には、画像表示装置101のタイル情報記憶部118では、図5の“画像表示装置101”列に記載の情報がタイル情報として生成される。
また、タイル情報記憶部118は、記憶しているタイル情報を画像出力装置100に出
力する(第2出力処理)。具体的には、画像出力装置100によって、タイル情報記憶部118からタイル情報が読み出される。
なお、タイル情報は、画像表示装置101〜104の配置に応じて自動で生成されてもよいし、ユーザ操作に応じて生成されてもよい。例えば、他の画面を自画面に隣接して配置した際に押下されるスイッチが画像表示装置に設けられていてもよい。そして、スイッチの押下状態に応じて自画面の相対位置が自動で決定されてもよい。また、ユーザ操作に応じて自画面の相対位置が決定されてもよい。
なお、第2生成処理と第2出力処理は互いに異なる機能部によって行われてもよい。
糊代情報記憶部119は、画像表示装置101の糊代情報を取得する(第5取得処理)。そして、糊代情報記憶部119は、生成した糊代情報を記憶する。本実施例では、糊代情報記憶部119は、タイル情報記憶部118が記憶するタイル情報に基づいて糊代情報を生成する。具体的には、糊代情報記憶部119は、タイル情報に基づいて糊代領域の隣接方向(自画面から他の画面に向かう方向)を検出し、隣接方向の検出結果に基づいて糊代情報を生成する。隣接方向は、“Tiled Display Topology”と“Tile Location”を用いて検出することができる。また、本実施例では、糊代情報記憶部119は、画像処理で必要となる周辺画素数に関する情報を画像処理部115から取得する。そして、糊代情報記憶部119は、画像処理で必要となる周辺画素数に応じて、隣接方向における糊代領域のサイズを決定する。具体的には、対象画素に対して左方向に隣接する4画素と右方向に隣接する4画素の計8画素が周辺画素として使用される場合には、隣接方向が左方向または右方向である糊代領域の水平サイズは4画素となる。また、画像処理部115において、周辺画素が互いに異なる複数の画像処理が行われることがある。例えば、上記8画素を周辺画素として使用する処理Aと、対象画素に対して左方向に隣接する6画素と右方向に隣接する6画素の計12画素を周辺画素として使用する処理Bと、が行われることがある。この場合には、隣接方向が左方向または右方向である糊代領域の水平サイズは6画素となる。隣接方向が上方向または下方向である糊代領域の垂直サイズも、同様の方法で決定される。その結果、本実施例では、表示対象領域に対して隣接方向の側に隣接し、且つ、画像処理部115が表示対象領域に画像処理を施す際に参照される領域を糊代領域として表す糊代情報が生成される。
また、糊代情報記憶部119は、記憶している糊代情報を画像出力装置100に出力する(第3出力処理)。具体的には、画像出力装置100によって、糊代情報記憶部119から糊代情報が読み出される。
なお、第5取得処理と第3出力処理は互いに異なる機能部によって行われてもよい。
なお、隣接方向における糊代領域のサイズとして、画像処理で必要となる周辺画素数に応じた値が予め定められていてもよい。また、隣接方向における糊代領域のサイズがユーザによって入力されてもよい。
(糊代情報生成処理)
糊代情報記憶部119による糊代情報生成処理(糊代情報を生成する処理)の流れの一例について、図7のフローチャートを用いて説明する。
なお、以下の各処理は、糊代情報記憶部119によって行われる。
まず、タイル情報記憶部118が記憶するタイル情報に基づいて、自画面の上側に隣接する他の画面が存在するか否かが判断される(S701)。換言すれば、自画面に対応する表示対象領域の上側に隣接する表示対象領域(他の画面に対応する表示対象領域)が存在するか否かが判断される。自画面の上側に隣接する他の画面が存在する場合には(S701:Yes)、S702に処理が進められ、自画面の上側に隣接する他の画面が存在しない場合には(S701:No)、S703に処理が進められる。
S702では、“Tile糊代Infomation”の“Top糊代Size”の値として、画像処理で必要となる周辺画素数に応じた値が設定される(Top糊代Size
の設定)。
S703では、“Tile糊代Infomation”の“Top糊代Size”の値として、0が設定される(Top糊代Sizeの非設定)。
換言すれば、S702では、隣接方向が上方向である糊代領域が設定され、S703では、隣接方向が上方向である糊代領域は設定されない。
S702またはS703の次に、タイル情報記憶部118が記憶するタイル情報に基づいて、自画面の下側に隣接する他の画面が存在するか否かが判断される(S704)。自画面の下側に隣接する他の画面が存在する場合には(S704:Yes)、S705に処理が進められ、自画面の下側に隣接する他の画面が存在しない場合には(S704:No)、S706に処理が進められる。
S705では、“Tile糊代Infomation”の“Bottom糊代Size”の値として、画像処理で必要となる周辺画素数に応じた値が設定される(Bottom糊代Sizeの設定)。
S706では、“Tile糊代Infomation”の“Bottom糊代Size”の値として、0が設定される(Bottom糊代Sizeの非設定)。
S705またはS706の次に、タイル情報記憶部118が記憶するタイル情報に基づいて、自画面の右側に隣接する他の画面が存在するか否かが判断される(S707)。自画面の右側に隣接する他の画面が存在する場合には(S707:Yes)、S708に処理が進められ、自画面の右側に隣接する他の画面が存在しない場合には(S707:No)、S709に処理が進められる。
S708では、“Tile糊代Infomation”の“Right糊代Size”の値として、画像処理で必要となる周辺画素数に応じた値が設定される(Right糊代Sizeの設定)。
S709では、“Tile糊代Infomation”の“Right糊代Size”の値として、0が設定される(Right糊代Sizeの非設定)。
S708またはS709の次に、タイル情報記憶部118が記憶するタイル情報に基づいて、自画面の左側に隣接する他の画面が存在するか否かが判断される(S710)。自画面の左側に隣接する他の画面が存在する場合には(S710:Yes)、S711に処理が進められ、自画面の左側に隣接する他の画面が存在しない場合には(S710:No)、S712に処理が進められる。
S711では、“Tile糊代Infomation”の“Left糊代Size”の値として、画像処理で必要となる周辺画素数に応じた値が設定される(Left糊代Sizeの設定)。
S712では、“Tile糊代Infomation”の“Left糊代Size”の値として、0が設定される(Left糊代Sizeの非設定)。
S711またはS712の次に、“Top糊代Size”、“Bottom糊代Size”、“Right糊代Size”、及び、“Left糊代Size”の設定値が、糊代情報記憶部119が有する記憶媒体に記録される(S713)。記録媒体としては、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、等を使用することができる。
図3に示すように画像表示装置101〜104が配置されている場合、画像表示装置101の画面の上側に隣接する画面、及び、画像表示装置101の画面の左側に隣接する画面は存在しない。そして、画像表示装置101の画面の右側に隣接する画面、及び、画像表示装置101の画面の下側に隣接する画面は存在する。そのため、画像表示装置101では、S703、S706、S708、及び、S712の処理が行われる。その結果、画像表示装置101では、“Top糊代Size”の値として、0が設定され、“Bott
om糊代Size”の値として、画像処理で必要となる周辺画素数に応じた値(本実施例では20画素)が設定される。そして、“Right糊代Size”の値として20が設定され、“Left糊代Size”の値として0が設定される。
画像表示装置102〜104でも、画像表示装置101と同様の方法で糊代情報が生成される。図3に示すように画像表示装置101〜104が配置されている場合、各画像表示装置の糊代情報として、図6に示す糊代情報が生成される。
以上述べたように、本実施例によれば、表示対象領域の画像ではなく、表示対象領域と糊代領域とからなる部分領域の画像が、部分画像として画像出力装置から画像表示装置へ出力される。そして、画像表示装置では、部分画像に対して画像処理が施される。それにより、マルチディスプレイシステムの各画像表示装置で画像処理を簡易な構成で高精度に行うことができる。具体的には、本実施例では、画像表示装置間を繋ぐ通信線は使用されないため、接続の煩雑化、コストの増加、等を抑制することができる。そして、本実施例では、表示対象領域に対する画像処理において糊代領域の画素値を参照することができるため、表示対象領域について高精度な画像処理結果を得ることができる。
なお、本実施例では、水平方向2個×垂直方向2個の計4個の画像表示装置を使用する場合の例を説明したが、画像表示装置の数及び配置はこれに限らない。例えば、画像表示装置の数は4より多くても少なくてもよい。複数の画面が短冊状に並ぶように複数の画像表示装置が配置されてもよい。
なお、本実施例では、タイル情報が画面の相対位置とサイズを表す例を説明したが、これに限らない。例えば、表示用画像を画面サイズが予め定められている場合には、タイル情報は画面の相対位置のみを表してもよい。
なお、本実施例では、糊代情報が隣接方向とサイズからなる例を説明したが、これに限らない。糊代情報は、糊代領域を表す情報であればよい。例えば、糊代情報は、糊代領域の各頂点の座標を含む情報であってもよい。糊代情報は、糊代領域の位置座標とサイズを含む情報であってもよい。
なお、本実施例では、表示対象領域に画像処理を施す際に参照される領域を糊代領域として使用する例を説明したが、これに限らない。糊代領域は、表示対象領域に画像処理を施す際に参照される領域より大きくても小さくてもよい。但し、表示対象領域に対する画像処理の精度の観点から、糊代領域は、表示対象領域に画像処理を施す際に参照される領域より大きいことが好ましい。また、部分画像の伝送時間の観点から、糊代領域は小さいことが好ましい。表示対象領域に画像処理を施す際に参照される領域を糊代領域として使用すれば、短時間で部分画像を伝送することができ、且つ、表示対象領域に対する画像処理を高精度に行うことができる。
なお、本実施例では、画像表示装置から画像出力装置へ糊代情報が通知される例を説明したが、これに限らない。例えば、複数の隣接方向のそれぞれについて、その隣接方向における糊代領域のサイズが予め定められていてもよい。その場合には、画像出力装置がタイル情報から糊代領域を決定することができるため、画像表示装置から画像出力装置へ糊代情報が通知されなくてもよい。
また、隣接方向における糊代領域のサイズとして、隣接方向に依存しない値が予め定められていてもよい。そして、画像表示装置のタイル情報として、その画像表示装置の部分領域のサイズをさらに表す情報が生成されてもよい。そのようなタイル情報を使用する場合には、タイル情報から部分領域を決定することができるため、画像表示装置から画像出力装置へ糊代情報が通知されなくてもよい。
図8を用いて詳しく説明する。図8は、水平方向3個×垂直方向3個の計9個の画像表
示装置を使用する場合の例を示す。
画像出力装置は、タイル情報から、表示対象領域を決定することができる。そして、画像出力装置は、タイル情報から、隣接方向(表示対象領域と糊代領域の位置関係)を検出することができる。部分領域のサイズをさらに表すタイル情報を使用する場合には、表示対象領域、隣接方向、及び、部分領域サイズ(部分領域のサイズ)から、部分領域を決定することができる。
例えば、画像出力装置は、タイル情報から、表示対象領域801が中心の画面に表示すべき領域であることを把握できる。また、画像出力装置は、タイル情報から、上方向、下方向、左方向、及び、右方向のそれぞれが隣接方向であることを把握できる。そして、画像出力装置は、これらの情報と、タイル情報に含まれる部分領域サイズと、に基づいて、破線で示された領域802を部分領域として決定することができる。領域802は、表示対象領域801の上辺、下辺、左辺、及び、右辺のそれぞれに糊代領域を付加した領域である。
また、画像出力装置は、タイル情報から、表示対象領域803が左上隅の画面に表示すべき領域であることを把握できる。また、画像出力装置は、タイル情報から、右方向と下方向のそれぞれが隣接方向であることを把握できる。そして、画像出力装置は、これらの情報と、タイル情報に含まれる部分領域サイズと、に基づいて、破線で示された領域804を部分領域として決定することができる。領域804は、表示対象領域803の下辺と右辺のそれぞれに糊代領域を付加した領域である。
他の画像表示装置についても、同様に部分領域を決定することができる。
なお、上下方向と左右方向とで、隣接方向における糊代領域のサイズが異なっていてもよい。上方向と下方向とで隣接方向における糊代領域のサイズが同じであり、且つ、左方向と右方向とで隣接方向における糊代領域のサイズが同じであれば、タイル情報から部分領域を決定する上記処理を実現できる。
なお、本実施例では、複数の画像表示装置が画像出力装置に接続されている例を説明したが、これに限らない。例えば、1つの画像表示装置内に複数の画像表示モジュールが設けられており、複数の画像表示モジュールが画像出力装置に接続されていてもよい。図33に、その例を示す。図33において、図1と同じ機能部には図1と同じ符号を付し、その説明は省略する。図33の例では、画像表示装置7000が4つの画像表示モジュール7010〜7040を有しており、4つの画像表示モジュール7010〜7040の4つの画面(分割画面)により、画像表示装置7000の画面が構成されている。そして、4つの画像表示モジュール7010〜7040は、画像出力装置100に接続されている。画像表示モジュール7010〜7040は、図1の画像表示装置101〜104と同様の機能を有する。そのため、画像出力装置100では、画像表示モジュール毎に部分画像の生成及び出力が行われ、各画像表示モジュールで表示用画像の生成及び表示が行われる。
なお、図33の例では、複数の画像表示モジュールに対応する複数の表示部(表示パネル)が設けられているが、これに限らない。例えば、画像表示装置は1つの表示部を有していてもよい。即ち、画像表示装置の画面は物理的に分割されていなくてもよい。その場合には、画面の領域を構成する複数の分割領域を上記複数の分割画面とみなせばよい。図34に、その例を示す。図34において、図1と同じ機能部には図1と同じ符号を付し、その説明は省略する。図34の例では、画像表示装置8000は、4つの画像表示モジュール8010〜8040と、1つの表示部8050と、を有する。表示部8050は表示パネルである。図34の例では、画像表示装置8000の画面の領域を構成する4つの分割領域が設定されており、4つの分割領域に4つの画像表示モジュール8010〜8040が対応付けられている。画像表示モジュール8010〜8040は、対応する分割領域における画像表示を担っている。具体的には、表示部8050は、複数の表示素子を有す
る。そして、分割領域毎に、その分割領域における表示素子が、当該分割領域における画像表示を担う画像表示モジュールから出力された表示用画像(データ)に応じて駆動される。
<実施例2>
以下、本発明の実施例2に係る画像表示システム(マルチディスプレイシステム)及びその制御方法について説明する。
実施例1では、所定の画像処理が実行される例を説明した。そして、実施例1では、糊代領域のサイズが固定値(またはユーザが入力した値)である場合の例を説明した。本実施例では、実行する画像処理と、糊代領域のサイズと、を画像処理モードに応じて自動で変更する例を説明する。
図9は、本実施例に係るマルチディスプレイシステムの構成の一例を示すブロック図である。なお、実施例1(図1)と同じ機能部には実施例1と同じ符号を付し、その説明は省略する。
図9に示すように、本実施例に係るマルチディスプレイシステムは、画像出力装置100、及び、画像表示装置901〜904を有する。
画像表示装置901は、実施例1の画像表示装置101が有する機能部の他に、モード設定部905をさらに有する。
モード設定部905は、画像処理部115で実行される画像処理が互いに異なる複数の画像処理モードのうちのいずれかを設定する(第1設定処理)。画像処理モードは、ユーザ操作に応じて設定されてもよいし、画像表示装置の設置環境、元画像の種類、等に応じて自動で設定されてもよい。
画像処理部115は、実施例1の画像処理部115と同様の機能を有する。但し、本実施例では、画像処理部115は、設定されている画像処理モードに応じた画像処理を実行する。
糊代情報記憶部119は、実施例1の糊代情報記憶部119と同様の機能を有する。但し、本実施例では、糊代情報記憶部119では、設定されている画像処理モードに応じたサイズの糊代領域を表す糊代情報が生成される。具体的には、実施例1と同様に、糊代情報記憶部119は、画像処理部115が実行する画像処理で必要となる周辺画素数に関する情報を画像処理部115から取得する。そして、糊代情報記憶部119は、画像処理部115が実行する画像処理で必要となる周辺画素数に応じて、隣接方向における糊代領域のサイズを決定する。上述したように、本実施例の画像処理部115では、設定されている画像処理モードに応じた画像処理が実行される。そのため、本実施例では、画像処理で必要となる周辺画素数が画像処理モードに応じて変化し、隣接方向における糊代領域のサイズも画像処理モードに応じて変化する。
画像表示装置902〜904は、画像表示装置901と同様の構成を有する。
本実施例に係る画像表示装置の動作について説明する。
モード設定部905が設定可能な複数の画像処理モードは、例えば、ダイナミックモード、シネマモード、等を含む。ダイナミックモードは積極的な画作りを行う画像処理モードであり、シネマモードは元画像の雰囲気を壊さないように弱めの画作りを行う画像処理モードである。画像処理モード、画像処理、及び、周辺画素数の関係の一例を図10に示す。図10に示す“周辺画素数”は、対象画素に対して隣接方向に隣接する周辺画素群を構成する周辺画素の数である。図10に示す“周辺画素数”は、対応する画像処理で必要となる糊代領域の、隣接方向におけるサイズと言うこともできる。
モード設定部905は、画像処理モードを設定した際に、設定した画像処理モードを表すモード情報を画像処理部115に通知する。画像処理部115は、モード情報に応じた
画像処理を実行する。また、画像処理部115は、モード情報に応じた画像処理で参照される周辺画素数に関する情報(周辺画素情報)を糊代情報記憶部119に出力する。そして、糊代情報記憶部119は、周辺画素情報に応じて、隣接方向における糊代領域のサイズを決定する。モード情報に応じた画像処理として複数の画像処理が実行される場合には、周辺画素数が最も多い画像処理に合わせて糊代領域のサイズが決定される。
図10の例では、ダイナミックモードが設定されている場合に、画像処理として、ノイズリダクション処理と、鮮明化処理と、が実行される。
ダイナミックモードが設定されているときに実行されるノイズリダクション処理では、隣接方向におけるサイズが8画素の糊代領域が必要となる。そして、ダイナミックモードが設定されているときに実行される鮮明化処理では、隣接方向におけるサイズが4画素の糊代領域が必要となる。そのため、ダイナミックモードが設定されている場合、隣接方向における糊代領域のサイズは最低でも8画素だけ必要となる。その結果、ダイナミックモードが設定されている場合には、隣接方向における糊代領域のサイズとして8画素が設定される。
シネマモードが設定されているときに実行されるノイズリダクション処理では、隣接方向におけるサイズが5画素の糊代領域が必要となる。そして、シネマモードが設定されているときに実行される鮮明化処理では、隣接方向におけるサイズが1画素の糊代領域が必要となる。そのため、シネマモードが設定されている場合、隣接方向における糊代領域のサイズは最低でも5画素だけ必要となる。その結果、シネマモードが設定されている場合には、隣接方向における糊代領域のサイズとして5画素が設定される。
以上述べたように、本実施例では、設定されている画像処理モードに応じたサイズの糊代領域が決定される。その結果、最低限必要なサイズの糊代領域を含む部分領域を決定することができ、表示対象領域について高精度な画像処理結果をより確実に得ることができる。また、必要以上に大きい糊代領域を含む部分領域が決定されることを抑制することができ、データサイズが必要以上に大きい部分画像が伝送されることを抑制することができる。
<実施例3>
以下、本発明の実施例3に係る画像表示システム(マルチディスプレイシステム)及びその制御方法について説明する。
実施例2では、画像処理モードに応じて糊代領域のサイズを変更する例を説明した。本実施例では、表示モードに応じて糊代画像を付加するか否かを決定する例を説明する。
本実施例に係るマルチディスプレイシステムの構成は、実施例2(図9)と同じである。
但し、モード設定部905の処理が実施例2と異なる。
モード設定部905は、複数の表示モードのいずれかを設定する。複数の表示モードは、第1表示モードと第2表示モードを含む。第1表示モードは、Tiled Displayで使用される複数の画面に1枚の画像を構成する複数の分割画像を表示する表示モードである。第2表示モードは、図11に示すように、複数の画面にそれぞれ独立した複数の独立画像を表示する表示モードである。表示モードは、例えば、ユーザ操作に応じて設定される。なお、表示モードは、元画像の種類に応じて自動で設定されてもよい。本実施例では、第2表示モードを“PoutP(Picture out Picture)モード”と呼ぶ。
画像処理部115は、実施例1の画像処理部115と同様の機能を有する。但し、PoutPモード時は、自画面に表示された画像は、自画面に隣接する画面に表示された画像に連続した画像ではない。そのため、表示対象領域外の画素を参照する画像処理を行うと
、表示対象領域外の画素を参照しない画像処理を行う場合に比べて画質が低下してしまう。そこで、本実施例では、画像処理部115は、PoutPモードが設定されている場合に、表示対象領域外の画素を参照しない画像処理を実行する。具体的には、PoutPモードが設定されている場合に、表示対象領域の画像のみを使用して画像処理を実行する。
また、画像処理部115は、PoutPモードが設定されている場合に、周辺画素数が0であることを表す周辺画素情報を糊代情報記憶部119に通知する。PoutPモードが設定されている場合の周辺画素情報は、糊代画像を付加しないこと、糊代領域のサイズが0であること、等を表す情報であってもよい。
なお、PoutPモードが設定されている場合に、実施例1で述べた端部処理が行われてもよい。
糊代情報記憶部119は、実施例1の糊代情報記憶部119と同様の機能を有する。但し、本実施例では、糊代情報記憶部119は、PoutPモードが設定されている場合に、上記周辺画素情報に応じて、糊代領域のサイズを0にする。即ち、本実施例では、第1表示モードが設定されている場合に糊代領域のサイズが0より大きい値にされ、第2表示モードが設定されている場合に糊代領域のサイズが0にされる。
以上述べたように、本実施例によれば、PoutPモードが設定されている場合に糊代領域のサイズが0にされる。それにより、画像処理において糊代領域の画素が使用されることを抑制することができ、糊代領域の画素を使用することによる画質の低下を抑制することができる。
なお、本実施例の構成と実施例2の構成を組み合わせてもよい。具体的には、第1表示モードが設定されている場合に、画像処理モードに応じたサイズの糊代領域が決定されてもよい。
<実施例4>
以下、本発明の実施例4に係る画像表示システム(マルチディスプレイシステム)及びその制御方法について説明する。
マルチディスプレイシステムでは、画像表示装置には、画面に垂直な方向を軸として画面を回転可能な画像表示装置が使用されることがある。しかしながら、実施例1〜3では、このような画面の回転について考慮していなかった。画像表示装置では、通常、画面の回転角が0°のときの画面の水平方向に画像の水平方向を一致させて画像が画面に表示される。そのため、実施例1〜3の技術を用いた場合には、画面の回転を考慮していないため、表示用画像が画面の回転方向に画面の回転角だけ回転されて表示されてしまうことがある。また、実施例1〜3の技術を用いた場合には、画面の回転を考慮していないため、隣接方向(画面から隣接する他の画面に向かう方向)が誤検出され、糊代領域が誤決定されてしまうことがある。
本実施例では、画面に垂直な方向を軸として画面を回転可能な画像表示装置を使用する場合において、正確な糊代領域を決定することができ、且つ、適切な画像表示を行うことができる例について説明する。
(システム)
図15は、本実施例に係るマルチディスプレイシステムの構成の一例を示すブロック図である。
図15に示すように、本実施例に係るマルチディスプレイシステムは、画像出力装置3000と仮想表示装置3500を有する。
仮想表示装置3500は、第1表示装置1000と第2表示装置2000を有する。第1表示装置1000と第2表示装置2000は、画像表示装置である。第1表示装置1000と第2表示装置2000は、それらの画面がタイル状に並ぶように配置されている。仮想表示装置3500は、第1表示装置1000の画面と第2表示装置2000の画面と
からなる画面群を1つの画面とみなした仮想的な画像表示装置である。
画像出力装置3000は、第1ケーブル1500を用いて第1表示装置1000に接続されており、第2ケーブル2500を用いて第2表示装置2000に接続されている。
以後の説明において、“画像表示装置”は、仮想表示装置3500ではなく、第1表示装置1000や第2表示装置2000を意味するものとする。
第1ケーブル1500と第2ケーブル2500は、画像データだけでなく、制御信号、設定値、コマンド、等の送受信に対応している。図15では、説明をわかりやすくするために、画像データの伝送経路が、他の信号(制御信号、設定値、コマンド、等)の伝送経路と区別して記載されている。しかし、画像データと他の信号は1本のケーブルを用いて送受信されてもよい。例えば、第1ケーブル1500や第2ケーブル2500としてDP(DisplayPort)ケーブルを用いれば、AUX(auxiliary)チャネルを用いることで、画像データだけでなく、制御信号、設定値、コマンド、等を送受信することができる。
本実施例では、仮想表示装置の画面を構成する複数の画面の配列を“トポロジ”と呼び、画像表示装置の画面の相対位置(仮想表示装置の画面を構成する複数の画面に対する相対位置)を“ロケーション”と呼ぶ。水平方向X個×垂直方向Y個の画面によって仮想表示装置の画面が構成される場合のトポロジをT(X,Y)と記載する。そして、左からA番目、且つ、上からB番目の画面のロケーションをL[A−1,B−1]と記載する。
(画像表示装置)
第1表示装置1000の機能部について説明する。
第1表示装置1000の画面は、当該画面に垂直な方向を軸として回転可能である。
第1画像入力部1010は、画像出力装置3000の第1画像出力部3050から出力された部分画像を取得する。
第1画像処理部1020は、第1表示装置1000に入力された部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する。そして、第1画像処理部1020は、処理部分画像から糊代領域の画像を除去することにより、表示用画像を生成する。
なお、画像処理と糊代領域の画像を除去する処理とは、互いに異なる機能部によって行われてもよい。
第1表示部1030は、表示用画像を自画面に表示する。具体的には、第1表示部1030は、自画面の回転角が0°のときの自画面の水平方向に表示用画像の水平方向を一致させて表示用画像を自画面に表示する。
第1回転検出部1040は、自画面の回転を検出し、検出結果(自画面の回転方向と回転角を表す回転情報)を出力する。第1回転検出部1040は、例えば、自画面の回転を検出するセンサを用いて、自画面の回転を検出する。なお、第1回転検出部1040は、自画面の回転方向と回転角をユーザに入力させてもよい。例えば、第1回転検出部1040は、自画面の回転方向と回転角をユーザが入力する入力ボタンを有していてもよい。そして、第1回転検出部1040は、入力ボタンに対するユーザ操作に応じて、自画面の回転方向と回転角を決定してもよい。第1回転検出部1040は、自画面の回転方向と回転角をユーザが入力するGUI(Graphical User Interface)画像を自画面に表示させてもよい。
第1制御部1050は、第1表示装置1000の各機能部を制御する。詳細は後述するが、第1制御部1050は、タイル情報を生成する処理、糊代候補情報を生成する処理、
等も行う。また、第1制御部1050は、自画面の回転方向や回転角が変化する度に、部分画像を変更する変更要求を出力する。本実施例では、変更要求として、上述した回転情報が出力される。回転情報は、第1通信部1060を介して画像出力装置3000に出力される(第5出力処理)。糊代候補情報は、表示対象領域の辺毎に、その辺に隣接する糊代領域候補(糊代領域の候補)を表す情報である。本実施例では、糊代情報ではなく、糊代候補情報が、第1通信部1060を介して画像出力装置3000に出力される(第4出力処理)。
第1通信部1060は、画像出力装置3000の第1通信部3070との間で、制御信号、設定値、コマンド、等の送受信を行うインタフェースである。例えば、第1通信部1060は、画像出力装置3000の第1通信部3070に、タイル情報、回転情報、糊代候補情報、等を出力する。詳細は後述するが、本実施例では、画像出力装置3000において糊代領域が決定される。そして、第1表示装置1000は、画像出力装置3000から糊代情報を取得する。
第2表示装置2000は第1表示装置1000と同様の機能を有するため、その詳細な説明は省略する。第2画像入力部2010は第1画像入力部1010と同様の機能を有し、第1画像処理部2020は第1画像処理部1020と同様の機能を有し、第2表示部2030は第1表示部1030と同様の機能を有する。そして、第2回転検出部2040は第1回転検出部1040と同様の機能を有し、第2制御部2050は第1制御部1050と同様の機能を有し、第2通信部2060は第1通信部1060と同様の機能を有する。
(画像出力装置)
画像出力装置3000の機能部について説明する。
画像記憶部3010は、画像を記憶する記憶装置である。画像記憶部3010には、例えば、元画像の候補、元画像を生成する際に使用される画像パターン、その他の画像、等が予め記録されている。画像記憶部3010としては、磁気ディスク、半導体メモリ、光ディスク、等を使用することができる。
元画像生成部3020は、画像記憶部3010が記憶する画像を用いて元画像を生成する。元画像生成部3020は、元画像以外の画像(GUI画像など)の生成も実行可能である。
部分画像生成部3030は、元画像生成部3020で生成された元画像から、第1表示装置1000用の部分画像と、第2表示装置2000用の部分画像と、を生成する。実施例1〜3で述べたように、表示対象領域と糊代領域とからなる部分領域における元画像が、部分画像として生成される。部分領域は、後述する制御部3040で決定される。
制御部3040は、画像出力装置3000の各機能部を制御する。詳細は後述するが、制御部3040は、各画像表示装置の糊代領域を決定する処理、各画像表示装置の部分領域を決定する処理、等も行う。また、制御部3040は、画像表示装置の画面の回転方向や回転角が変化する度に、当該画像表示装置の部分領域を更新(再決定)する。そして、部分画像生成部3030は、画像表示装置の画面の回転方向や回転角が変化する度に、当該画像表示装置の部分画像を更新(再決定)する。本実施例では、タイル情報と回転情報に基づいて表示対象領域が決定され、タイル情報、糊代候補情報、及び、回転情報に基づいて糊代領域が決定される。具体的には、タイル情報と回転情報に基づいて、糊代候補情報が表す複数の糊代領域候補の中から、表示対象領域に対して隣接方向の側に隣接する糊代領域候補が、糊代領域として選択される。より具体的には、タイル情報と回転情報に基づいて隣接方向が検出され、糊代候補情報が表す複数の糊代領域候補の中から、表示対象
領域に対して隣接方向の側に隣接する糊代領域候補が、糊代領域として選択される。そして、表示対象領域と糊代領域を合わせた領域が、部分領域として決定される。第1表示装置1000のタイル情報、糊代候補情報、及び、回転情報は、第1通信部3070を介して第1表示装置1000から取得される。第2表示装置2000のタイル情報、糊代候補情報、及び、回転情報は、第2通信部3080を介して第2表示装置2000から取得される。
第1画像回転部3100は、第1表示装置1000の回転情報に基づいて第1表示装置1000の部分画像を回転させることにより、回転後画像を生成する。具体的には、第1表示装置1000の部分画像を、第1表示装置1000の回転情報が表す回転方向と逆方向に、当該回転情報が表す回転角だけ回転させることにより、回転後画像が生成される。第1画像回転部3100は、回転後画像を第1画像出力部3050に出力する。
第2画像回転部3200は、第1表示装置2000の回転情報に基づいて第2表示装置2000の部分画像を回転させることにより、回転後画像を生成する。具体的には、第2表示装置2000の部分画像を、第2表示装置2000の回転情報が表す回転方向と逆方向に、当該回転情報が表す回転角だけ回転させることにより、回転後画像が生成される。第2画像回転部3200は、回転後画像を第2画像出力部3060に出力する。
第1画像出力部3050は、第1画像回転部3100で生成された回転後画像を第1表示装置1000の第1画像入力部1010に出力する。その結果、第1画像入力部1010では、第1表示装置1000の画面の回転方向と逆方向に、当該画面の回転角だけ回転させた回転後画像が、部分画像として取得される。
第2画像出力部3060は、第2画像回転部3200で生成された回転後画像を第2表示装置2000の第2画像入力部2010に出力する。その結果、第2画像入力部2010では、第2表示装置2000の画面の回転方向と逆方向に、当該画面の回転角だけ回転させた回転後画像が、部分画像として取得される。
第1通信部3070と第2通信部3080により、Tiled Displayで使用される複数の画像表示装置のそれぞれから糊代候補情報が取得される(第3取得処理)。また、第1通信部3070と第2通信部3080により、Tiled Displayで使用される複数の画像表示装置のそれぞれから回転情報が取得される(第4取得処理)。
第1通信部3070は、第1表示装置1000の第1通信部1060との間で、制御信号、設定値、コマンド、等の送受信を行うインタフェースである。
第2通信部3080は、第2表示装置2000の第2通信部2060との間で、制御信号、設定値、コマンド、等の送受信を行うインタフェースである。
ユーザ操作部3090は、画像出力装置3000に対するユーザ操作(項目の設定や確認のためのユーザ操作等)を受け付ける。
(部分画像の説明1)
画面の回転角が0°の場合に必要となる部分画像について、図16〜18を用いて説明する。
図16は、第1表示装置1000と第2表示装置2000の配置の一例を示す図である。図16は、第1表示装置1000の画面の回転角と、第2表示装置2000の画面の回転角と、の両方が0°の場合の例を示す。図16では、画面の上下左右辺、回転方向、及び、回転角を明確にするために、画面の回転角が0°のときの画面の下辺部分(下辺側のベゼル上)に“downside”と記載されている。
各画像表示装置には、画面の輪郭を囲む外枠(ベゼル)が設けられている。このため、複数の画像表示装置を用いて仮想表示装置3500を構成する場合には、画像表示装置のベゼルが他の画像表示装置のベゼルに接するように複数の画像表示装置が配置されることが考えられる。
図16において、“V”で始まる文字はベゼルのサイズを示し、“D”で始まる文字は画面のサイズを示す。
具体的には、“VU1”は、第1表示装置1000のベゼルのうち、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに第1表示装置1000の画面の上側に位置する部分のサイズを示す。“VD1”は、第1表示装置1000のベゼルのうち、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに第1表示装置1000の画面の下側に位置する部分のサイズを示す。サイズVU1,VD1は、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときのベゼルの垂直サイズである。“VL1”は、第1表示装置1000のベゼルのうち、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに第1表示装置1000の画面の左側に位置する部分のサイズを示す。“VR1”は、第1表示装置1000のベゼルのうち、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに第1表示装置1000の画面の右側に位置する部分のサイズを示す。サイズVL1,VR1は、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときのベゼルの水平サイズである。
“DH1”は、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときの第1表示装置1000の画面の垂直サイズを示す。“DW1”は、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに第1表示装置1000の画面の水平サイズを示す。
これらのサイズは、画像表示装置に固有の値であり、画像表示装置の回転に拘らず一定の値である。
第2表示装置2000に関するサイズVU2,VD2,VL2,VR2,DH2,DW2は第1表示装置1000に関するサイズと同様であるため、その説明は省略する。
本実施例では、画像表示装置から画像出力装置3000へ、タイル情報として、トポロジ、ロケーション、画面(表示対象領域)のサイズ、及び、ベゼルのサイズを表す情報が出力される。図16の例では、水平方向2個×垂直方向1個の画面が配置されているため、トポロジはT(2,1)となる。第1表示装置1000の画面は、左から1番目、且つ、上から1番目の画面であるため、第1表示装置1000のロケーションはL[0,0]となる。第2表示装置2000の画面は、左から2番目、且つ、上から1番目の画面であるため、第2表示装置2000のロケーションはL[1,0]となる。本実施例では、タイル情報に、画面の水平サイズと垂直サイズとして、画面の回転角が0°の場合のサイズが記述され、ベゼルの水平サイズと垂直サイズとして、画面の回転角が0°の場合のサイズが記述されるものとする。
また、上述したように、画像表示装置から画像出力装置3000へ、糊代候補情報と回転情報が出力される。図16の例では、第1表示装置1000の回転情報及び第2表示装置2000の回転情報として「回転方向:なし、回転角:0°」が生成される。
画像出力装置3000の制御部3040は、各画像表示装置のタイル情報と回転情報に基づいて、仮想表示装置3500の画面のサイズを決定する。図16の例では、仮想表示装置3500の画面の垂直サイズとしてDH1が設定され、仮想表示装置3500の画面の水平サイズとしてDW1+VR1+VL2+DW2が設定される。
図17(A)は、第1表示装置1000の表示対象領域と糊代領域候補の一例を示す図
である。図17(A)は、図16のように画面が配置された場合の例を示す。図17(A)に示すMU1,MD1,ML1,MR1は、以下のとおりである。

MU1:第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに表示対象領域の上側に隣接する糊代領域候補のサイズ
MD1:第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに表示対象領域の下側に隣接する糊代領域候補のサイズ
ML1:第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに表示対象領域の左側に隣接する糊代領域候補のサイズ
MR1:第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときに表示対象領域の右側に隣接する糊代領域候補のサイズ

サイズMU1,MD1は、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときの糊代領域候補の垂直サイズであり、サイズML1,MR1は、第1表示装置1000の画面の回転角が0°のときの糊代領域候補の水平サイズである。
第1表示装置1000の制御部1050は、サイズMU1,MD1,ML1,MR1を表す情報を糊代候補情報として生成する。
画像出力装置3000の制御部3040は、第1表示装置1000のタイル情報と回転情報に基づいて表示対象領域を決定し、第1表示装置1000のタイル情報、糊代候補情報、及び、回転情報に基づいて糊代領域を決定する。そして、制御部3040は、表示対象領域と糊代領域を合わせた領域を部分領域として決定する。
図17(B)は、第1表示装置1000の部分領域の一例を示す図である。図17(B)は、図16のように画面が配置された場合の例を示す。
まず、制御部3040は、タイル情報が表す画面のサイズDW1,DH1と回転情報「回転方向:なし、回転角:0°」とから、表示対象領域の水平サイズがサイズDW1であり、表示対象領域の垂直サイズがサイズDH1であると判断する。
次に、制御部3040は、タイル情報が表すトポロジT(2,1)とロケーションL[0,0]から、第1表示装置1000の画面の右側に他の画面が隣接すると判断する。換言すれば、制御部3040は、タイル情報が表すトポロジT(2,1)とロケーションL[0,0]から、隣接方向として右方向を検出する。
そして、制御部3040は、回転情報「回転方向:なし、回転角:0°」から、糊代領域候補が表す複数のサイズうち、サイズMR1が糊代領域(表示対象領域の右側に隣接する糊代領域)の水平サイズであると判断する。
次に、制御部3040は、表示対象領域のサイズと糊代領域のサイズとから、部分領域の水平サイズがサイズDW1+MR1であり、部分領域の垂直サイズがサイズDH1であると判断する。
図18(A)は、第2表示装置2000の表示対象領域と糊代領域候補の一例を示す図である。図18(A)は、図16のように画面が配置された場合の例を示す。図18(A)に示すMU2,MD2,ML2,MR2は、以下のとおりである。

MU2:第2表示装置2000の画面の回転角が0°のときに表示対象領域の上側に隣接する糊代領域候補のサイズ
MD2:第2表示装置2000の画面の回転角が0°のときに表示対象領域の下側に隣接する糊代領域候補のサイズ
ML2:第2表示装置2000の画面の回転角が0°のときに表示対象領域の左側に隣接する糊代領域候補のサイズ
MR2:第2表示装置2000の画面の回転角が0°のときに表示対象領域の右側に
隣接する糊代領域候補のサイズ

サイズMU2,MD2は、第2表示装置2000の画面の回転角が0°のときの垂直サイズであり、サイズML2,MR2は、第2表示装置2000の画面の回転角が0°のときの水平サイズである。
第2表示装置2000の制御部2050は、サイズMU2,MD2,ML2,MR2を表す情報を糊代候補情報として生成する。
画像出力装置3000の制御部3040は、第2表示装置2000のタイル情報と回転情報に基づいて表示対象領域を決定し、第2表示装置2000のタイル情報、糊代候補情報、及び、回転情報に基づいて糊代領域を決定する。そして、制御部3040は、表示対象領域と糊代領域を合わせた領域を部分領域として決定する。
図18(B)は、第2表示装置2000の部分領域の一例を示す図である。図18(B)は、図16のように画面が配置された場合の例を示す。
まず、制御部3040は、タイル情報が表す画面のサイズDW2,DH2と回転情報「回転方向:なし、回転角:0°」とから、表示対象領域の水平サイズがサイズDW2であり、表示対象領域の垂直サイズがサイズDH2であると判断する。
次に、制御部3040は、タイル情報が表すトポロジT(2,1)とロケーションL[1,0]から、第2表示装置2000の画面の左側に他の画面が隣接すると判断する。換言すれば、制御部3040は、タイル情報が表すトポロジT(2,1)とロケーションL[1,0]から、隣接方向として左方向を検出する。
そして、制御部3040は、回転情報「回転方向:なし、回転角:0°」から、糊代領域候補が表す複数のサイズうち、サイズML2が糊代領域(表示対象領域の左側に隣接する糊代領域)の水平サイズであると判断する。
次に、制御部3040は、表示対象領域のサイズと糊代領域のサイズとから、部分領域の水平サイズがサイズDW2+ML2であり、部分領域の垂直サイズがサイズDH2であると判断する。
なお、タイル情報には、画面やベゼルのサイズとして、画面の回転を考慮したサイズが記述されてもよい。例えば、第1表示装置1000の画面が左回りに90°だけ回転している場合に、サイズDW1が画面の垂直サイズとしてタイル情報に記述されてもよい。その場合には、回転情報を用いずに、タイル情報から、仮想表示装置3500の画面サイズ、及び、表示対象領域を決定することができる。
また、糊代候補情報には、糊代領域候補のサイズとして、画面の回転を考慮したサイズが記述されてもよい。例えば、第1表示装置1000の画面が左回りに90°だけ回転している場合に、サイズMR1が表示対象領域の上側に隣接する糊代領域候補の垂直サイズとして糊代候補情報に記述されてもよい。その場合には、回転情報を用いずに、タイル情報と糊代候補情報から糊代領域を決定することができる。
なお、実施例1〜3と同様に、ベゼルのサイズは考慮しなくてもよい。
(部分画像の説明2)
画面が左回りに90°だけ回転している場合に必要となる部分画像について、図19〜21を用いて説明する。
図19は、第1表示装置1000と第2表示装置2000の配置の一例を示す図である。図19は、第1表示装置1000の画面と、第2表示装置2000の画面と、の両方が左回りに90°だけ回転している場合の例を示す。そのため、図19では、画面の右辺部分(右辺側のベゼル上)に“downside”が記載されている。
図19において、“V”で始まる文字と“D”で始まる文字は図16と同じである。但
し、画面が90°だけ回転しているため、図19に示す各サイズの位置は図16と異なる。
図19の例では、水平方向2個×垂直方向1個の画面が配置されているため、トポロジはT(2,1)となる。第1表示装置1000の画面は、左から1番目、且つ、上から1番目の画面であるため、第1表示装置1000のロケーションはL[0,0]となる。第2表示装置2000の画面は、左から2番目、且つ、上から1番目の画面であるため、第2表示装置2000のロケーションはL[1,0]となる。即ち、図19の場合には、図16の場合と同じタイル情報が生成される。
図19の場合に生成される回転情報は、図16の場合に生成される回転情報と異なる。図19の例では、第1表示装置1000の回転情報及び第2表示装置2000の回転情報として「回転方向:左方向、回転角:90°」が生成される。
画像出力装置3000の制御部3040は、各画像表示装置のタイル情報と回転情報に基づいて、仮想表示装置3500の画面のサイズを決定する。図19の例では、仮想表示装置3500の画面の垂直サイズとしてDW1が設定され、仮想表示装置3500の画面の水平サイズとしてDH1+VD1+VU2+DH2が設定される。
図20(A)は、第1表示装置1000の表示対象領域と糊代領域候補の一例を示す図である。図20(A)は、図19のように画面が配置された場合の例を示す。図20(A)に示すMU1,MD1,ML1,MR1は、図17(A)と同じである。但し、画面が90°だけ回転しているため、図20(A)に示す各サイズの位置は図17(A)と異なる。
画像出力装置3000の制御部3040は、第1表示装置1000のタイル情報と回転情報に基づいて表示対象領域を決定し、第1表示装置1000のタイル情報、糊代候補情報、及び、回転情報に基づいて糊代領域を決定する。そして、制御部3040は、表示対象領域と糊代領域を合わせた領域を部分領域として決定する。
図20(B)は、第1表示装置1000の部分領域の一例を示す図である。図20(B)は、図19のように画面が配置された場合の例を示す。
まず、制御部3040は、タイル情報が表す画面のサイズDW1,DH1と回転情報「回転方向:左方向、回転角:90°」とから、表示対象領域の水平サイズがサイズDH1であり、表示対象領域の垂直サイズがサイズDW1であると判断する。
次に、制御部3040は、タイル情報が表すトポロジT(2,1)とロケーションL[0,0]から、第1表示装置1000の画面の右側に他の画面が隣接すると判断する。換言すれば、制御部3040は、タイル情報が表すトポロジT(2,1)とロケーションL[0,0]から、隣接方向として右方向を検出する。
そして、制御部3040は、回転情報「回転方向:左方向、回転角:90°」から、糊代領域候補が表す複数のサイズうち、サイズMD1が糊代領域(表示対象領域の右側に隣接する糊代領域)の水平サイズであると判断する。
次に、制御部3040は、表示対象領域のサイズと糊代領域のサイズとから、部分領域の水平サイズがサイズDH1+MD1であり、部分領域の垂直サイズがサイズDW1であると判断する。
図21(A)は、第2表示装置2000の表示対象領域と糊代領域候補の一例を示す図である。図21(A)は、図19のように画面が配置された場合の例を示す。図21(A)に示すMU2,MD2,ML2,MR2は、図18(A)と同じである。但し、画面が90°だけ回転しているため、図21(A)に示す各サイズの位置は図18(A)と異な
る。
画像出力装置3000の制御部3040は、第2表示装置2000のタイル情報と回転情報に基づいて表示対象領域を決定し、第2表示装置2000のタイル情報、糊代候補情報、及び、回転情報に基づいて糊代領域を決定する。そして、制御部3040は、表示対象領域と糊代領域を合わせた領域を部分領域として決定する。
図21(B)は、第2表示装置2000の部分領域の一例を示す図である。図21(B)は、図19のように画面が配置された場合の例を示す。
まず、制御部3040は、タイル情報が表す画面のサイズDW2,DH2と回転情報「回転方向:左方向、回転角:90°」とから、表示対象領域の水平サイズがサイズDH2であり、表示対象領域の垂直サイズがサイズDW2であると判断する。
次に、制御部3040は、タイル情報が表すトポロジT(2,1)とロケーションL[1,0]から、第2表示装置2000の画面の左側に他の画面が隣接すると判断する。換言すれば、制御部3040は、タイル情報が表すトポロジT(2,1)とロケーションL[1,0]から、隣接方向として左方向を検出する。
そして、制御部3040は、回転情報「回転方向:左方向、回転角:90°」から、糊代領域候補が表す複数のサイズうち、サイズMU2が糊代領域(表示対象領域の右側に隣接する糊代領域)の水平サイズであると判断する。
次に、制御部3040は、表示対象領域のサイズと糊代領域のサイズとから、部分領域の水平サイズがサイズDH2+MU2であり、部分領域の垂直サイズがサイズDW2であると判断する。
(システムの動作)
本実施例に係るマルチディスプレイシステムの動作について、図22のタイムチャートを用いて説明する。
時刻t0では、本実施例に係るマルチディスプレイシステムが画像表示を行っている。具体的には、各画像表示装置が、表示用画像(処理部分画像から糊代領域の画像を除去した画像)の表示を行っている。ここでは、図16に示すように画面が配置されているものとする。例えば、マルチディスプレイシステムの動作の開始時に、各画像表示装置が、回転情報を生成し、回転情報を画像出力装置3000に出力する。そして、後述する時刻t4以降の処理が行われる。それにより、最初の画像表示(マルチディスプレイシステムの動作の開始直後の画像表示)が行われる。マルチディスプレイシステムの動作は、例えば、マルチディスプレイシステムを構成する全ての装置の電源がオンされたタイミングで開始される。
なお、マルチディスプレイシステムの動作の開始は、上記タイミングに限らない。例えば、マルチディスプレイシステムの動作は、マルチディスプレイシステムでの画像表示を開始するユーザ操作が画像出力装置3000に対して行われたタイミングで開始されてもよい。
時刻t1において、第2表示装置2000の画面の回転角が変更される。そして、第2回転検出部2040が、第2表示装置2000の画面の回転を検出する。その後、第2制御部2050が、回転情報(第2回転検出部2040の検出結果)とタイル情報とを、第2通信部2060を介して画像出力装置3000に出力する。具体的には、時刻t1において、第2制御部2050は、タイル情報が表す情報のうち、トポロジとロケーションを出力する。ここでは、図23に示すように、第2表示装置2000の画面が左回りに90°だけ回転されたものとする。以後、回転情報、トポロジ、及び、ロケーションからなる情報群を“構成変化情報”と記載する。
時刻t2において、画像出力装置3000の制御部3040が、構成変化情報を、第2通信部3080を介して第2表示装置2000から受信する。この時点で、制御部3040は、仮想表示装置3500の画面構成が変化したことを認識する。具体的には、制御部3040は、画像表示装置の画面の配置の変更と、画像表示装置の画面の回転と、の少なくともいずれかが行われたことを認識する。そして、制御部3040は、仮想表示装置3500の画面構成(各画像表示装置の画面の配置と向き)を所望の構成にすることをユーザに促す。例えば、図23に示すように、制御部3040は、仮想表示装置3500の画面構成を所望の構成することをユーザに促すためのGUI(画面設定画像)を各画像表示装置に表示させる制御を行う。具体的には、制御部3040は、元画像生成部3020に画面設定画像の生成を指示し、画面設定画像を含む画像の出力を第1画像出力部3050と第2画像出力部3060に指示する。それにより、各画像表示装置で画面設定画像が表示される。図23の例では、第2表示装置2000の回転情報に基づいて画面設定画像が回転されて表示されている。
なお、画面設定画像は、第1表示装置1000と第2表示装置2000の一方でのみ表示されてもよい。
時刻t3において、第1表示装置1000の画面の回転角が変更される。そして、第1回転検出部1040が、第1表示装置1000の画面の回転を検出する。その後、第1制御部1050が、回転情報(第1回転検出部1040の検出結果)とタイル情報とを、第1通信部1060を介して画像出力装置3000に出力する。具体的には、時刻t3において、第1制御部1050は、タイル情報が表す情報のうち、トポロジとロケーションを出力する。ここでは、図24に示すように、第1表示装置1000の画面が左回りに90°だけ回転されたものとする。
時刻t4において、制御部3040が、構成変化情報を、第1通信部3070を介して第1表示装置1000から受信する。このとき、制御部3040は、仮想表示装置3500の画面構成が所望の構成になったと判断し、新たな画面構成の仮想表示装置3500に対する画像出力の準備を開始する。制御部3040は、例えば、画像出力装置3000に対するユーザ操作(画面構成の変更の完了を指示するユーザ操作)に応じて、画面構成が所望の構成になったと判断する。そして、制御部3040は、図24に示すように、トポロジとロケーションを表すGUI(配置画像)を各画像表示装置に表示させる制御を行う。図24の例では、第1表示装置1000のトポロジとロケーションを表す配置画像が第1表示装置1000で表示されており、第2表示装置2000のトポロジとロケーションを表す配置画像が第2表示装置2000で表示されている。トポロジやロケーションに誤りがある場合には、ユーザは、ユーザ操作部3090を介して配置画像を操作することにより、トポロジやロケーションを修正することができる。例えば、図25に示すように、第1表示装置1000と第2表示装置2000の配置(ロケーション)が入れ替えられることが考えられる。この場合には、第1表示装置1000のロケーションをL[0,0]からL[1,0]に、第2表示装置2000のロケーションをL[1,0]からL[0,0]に変更すればよい。
なお、第1表示装置1000と第2表示装置2000の一方に各画像表示装置のトポロジとロケーションとを表す配置画像が表示されてもよい。
時刻t5において、制御部3040が、画像処理情報を要求する情報要求を、第1通信部3070を介して第1表示装置1000に出力する。画像処理情報は、タイル情報が表す残りの情報と、糊代候補情報と、からなる情報群である。タイル情報が表す残りの情報は、トポロジとロケーション以外の情報であり、画面のサイズとベゼルのサイズを含む。時刻t5は、全ての画像表示装置のトポロジとロケーションが確定した時刻である。例えば、画像表示装置が表示している配置画像の“OK”ボタンをユーザが選択することにより、その画像表示装置のトポロジとロケーションが確定する。
時刻t6において、第1制御部1050が、情報要求を、第1通信部1060を介して画像出力装置3000から受信する。
時刻t7において、第1制御部1050が、第1表示装置1000の画像処理情報を、第1通信部1060を介して画像出力装置3000に出力する。
時刻t8において、制御部3040が、第1表示装置1000の画像処理情報を、第1通信部3070を介して第1表示装置1000から受信する。
時刻t9において、制御部3040が、画像処理情報を要求する情報要求を、第2通信部3080を介して第2表示装置2000に出力する。
時刻t10において、第2制御部2050が、情報要求を、第2通信部2060を介して画像出力装置3000から受信する。
時刻t11において、第2制御部2050が、第2表示装置2000の画像処理情報を、第2通信部2060を介して画像出力装置3000に出力する。
時刻t12において、制御部3040が、第2表示装置2000の画像処理情報を、第2通信部3080を介して第2表示装置2000から受信する。
なお、時刻t8や時刻t12で画像出力装置3000が受信する画像処理情報は、時刻t2や時刻t4において構成変化情報と共に受信されてもよい。
時刻t12から時刻t13までの間に、制御部3040が、各画像表示装置の部分画像を生成する制御を行う。部分画像の生成方法の詳細は、後述する。
なお、時刻t5から時刻t13までの間、制御部3040が、各画像表示装置に画面や部分領域の調整中である旨のメッセージを表示させる制御を行ってもよい。
時刻t13において、制御部3040が、各画像表示装置に部分画像を出力する制御を行う。この制御により、第1画像出力部3050から第1表示装置1000へ部分画像が出力され、第2画像出力部3060から第2表示装置2000へ部分画像が出力される。
このとき、制御部3040は、第1表示装置1000の部分画像における糊代領域を表す糊代情報を、通信部3070を介して第1制御部1050に出力する。そして、制御部3040は、第2表示装置2000の部分画像における糊代領域を表す糊代情報を、通信部3080を介して第2制御部2050に出力する。糊代情報の通知を行うことにより、各画像表示装置は、処理部分画像から糊代領域の画像を容易に除去することが可能となる。
時刻t14において、第1画像入力部1010が、部分画像を画像出力装置3000から受信する。そして、第1画像処理部1020が、第1画像入力部1010によって受信された部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する。その後、第1画像処理部1020が、生成した処理部分画像から糊代情報が表す糊代領域の画像を除去することにより、表示用画像を生成する。
また、時刻t14において、第2画像入力部2010が、部分画像を画像出力装置3000から受信する。そして、第2画像処理部2020が、第2画像入力部2010によって受信された部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する。その後、第2画像処理部2020が、生成した処理部分画像から糊代情報が表す糊代領域の画像を除去することにより、表示用画像を生成する。
時刻t15において、第1表示装置1000と第2表示装置2000は、画像表示装置間における画像表示タイミング(画像を表示するタイミング)のずれが低減するように、画像表示タイミングの同期をとる。例えば、第1表示装置1000と第2表示装置2000は、画像表示タイミングのずれが低減するように、画像表示タイミングを表す同期信号を調整する。具体的には、画像出力装置3000が、各画像表示装置へ基準の同期信号を
出力する。そして、各画像表示装置が、基準の同期信号を用いて現在の同期信号を調整したり、現在の同期信号から基準の同期信号へ同期信号を切り替えたりする。
なお、同期信号の調整方法は上記方法に限らない。例えば、第1表示装置1000と第2表示装置2000の一方の画像表示装置から他方の画像表示装置へ基準の同期信号(自身の同期信号)が出力されてもよい。そして、他方の画像表示装置が、基準の同期信号を用いて現在の同期信号を調整したり、現在の同期信号から基準の同期信号へ同期信号を切り替えたりしてもよい。
なお、時刻t13から時刻t16までの間、制御部3040が、各画像表示装置に同期信号の調整中である旨のメッセージを表示させる制御を行ってもよい。時刻t5から時刻t16までの間、制御部3040が、各画像表示装置に画像表示の準備中である旨のメッセージを表示させる制御を行ってもよい。メッセージを切り替えるタイミングやメッセージの内容は特に限定されない。例えば、メッセージとして、画像処理の実行中である旨のメッセージを使用することもできる。時刻t13から時刻t14までの間、画像処理の実行中である旨のメッセージが表示され、時刻t14から時刻t16までの間、同期信号の調整中である旨のメッセージが表示されてもよい。
時刻t16において、第1画像処理部1020が、調整後の同期信号が表す画像表示タイミングに対応するタイミングで、第1表示部1030に表示用画像を出力する。それにより、調整後の同期信号が表す画像表示タイミングで表示用画像が表示される。
また、時刻t16において、第2画像処理部2020が、調整後の同期信号が表す画像表示タイミングに対応するタイミングで、第2表示部2030に表示用画像を出力する。それにより、調整後の同期信号が表す画像表示タイミングで表示用画像が表示される。
(画像出力装置の動作)
本実施例に係る画像出力装置3000の動作について、図22のタイムチャートと図26のフローチャートとを用いて説明する。
まず、制御部3040が、仮想表示装置3500を構成する画像表示装置から構成変化情報を受信する(図22の時刻t2;図26のS100)。
次に、制御部3040が、画面設定画像を各画像表示装置に表示させる制御を行う(図22の時刻t2〜t4;図26のS101)。
そして、制御部3040が、仮想表示装置3500の画面構成の変更が完了したか否かを判断する(図22の時刻t2〜t4;図26のS102)。換言すれば、制御部3040が、仮想表示装置3500の画面構成が所望の構成になったか否かを判断する。画面構成の変更が完了すると、図26のS103に処理が進められる。なお、図22を用いて説明したとおり、制御部3040は、画面の回転角が変更される度に構成変化情報を受信する。
次に、制御部3040が、配置画像を各画像表示装置に表示させる制御を行う(図22の時刻t4〜t5;図26のS103)。
そして、制御部3040が、画像処理情報を各画像表示装置から取得する(図22の時刻t5〜t12;図26のS104)。
次に、制御部3040が、各画像表示装置の部分画像(回転後画像)を生成する制御を行う(図22の時刻t12〜t13;図26のS105)。図26のS105の処理の詳細については、図27のフローチャートを用いて後述する。
そして、制御部3040が、各画像表示装置に部分画像と糊代情報を出力する(図22の時刻t13;図26のS106)。
図26のS1050の処理について図27のフローチャートを用いて詳しく説明する。
まず、制御部3040が、各画像表示装置の回転情報とタイル情報に基づいて、仮想表示装置3500の画面サイズを算出する(S110)。
図19に示すように画面が配置されている場合における仮想表示装置3500の画面サイズの算出方法を、図28を用いて説明する。図28は、仮想表示装置3500の画面(仮想的な画面;仮想画面)の領域の一例を示す。図28に示す仮想画面の領域の左半分は、第1表示装置1000の画面の領域と、第1表示装置1000のベゼルの一部(第1表示装置1000の画面の右側に位置する部分)の領域と、からなる。図28に示す仮想画面の領域の右半分は、第2表示装置2000の画面の領域と、第2表示装置2000のベゼルの一部(第2表示装置2000の画面の右側に位置する部分)の領域と、からなる。図28に示すWd1,Wv1,Hd1,Wd2,Wv2,Hd2は、以下のとおりである。

Wd1:第1表示装置1000の画面の水平サイズ
Wv1:第1表示装置1000のベゼルのうち、第1表示装置1000の画面の右側に位置する部分の水平サイズ
Hd1:第1表示装置1000の画面の垂直サイズ
Wd2:第2表示装置2000の画面の水平サイズ
Wv2:第2表示装置2000のベゼルのうち、第2表示装置2000の画面の左側に位置する部分の水平サイズ
Hd2:第2表示装置2000の画面の垂直サイズ
サイズWd1,Wv1,Hd1,Wd2,Wv2,Hd2は、各画像表示装置の回転情報とタイル情報に基づいて決定される。
図19に示すように画面が配置されている場合、図28に記載のサイズと図19に記載のサイズとの対応関係は、Wd1=DH1、Wv1=VD1、Wd2=DH2、Wv2=VU2、Hd1=DW1、及び、Hd2=DW2となる。
また、図16に示すように画面が配置されている場合、図28に記載のサイズと図16に記載のサイズとの対応関係は、Wd1=DW1、Wv1=VR1、Wd2=DW2、Wv2=VL2、Hd1=DH1、及び、Hd2=DH2となる。
このように、図28に記載のサイズは、各画像表示装置の画面の回転に応じて変化する。
制御部3040は、図28のサイズWd1,Wv1,Hd1,Wd2,Wv2,Hd2を用いて、仮想画面の水平サイズWと垂直サイズHを算出する。
具体的には、サイズWd1+Wv1+Wd2+Wv2が、仮想画面の水平サイズWとして算出され、サイズHd1(=Hd2)が、仮想画面の垂直サイズHとして算出される。
なお、ここではHd1=Hd2としたが、サイズHd1はサイズHd2と異なっていてもよい。サイズHd1がサイズHd2と異なる場合には、例えば、サイズHd1、サイズHd2、または、サイズHd1とサイズHd2の平均値を仮想画面の垂直サイズとして設定することができる。
また、S100において、制御部3040は、各画像表示装置の表示対象領域(仮想画面の領域からベゼルの領域と他の画面の領域とを除いた領域)を決定する。画像表示装置の表示対象領域は、その画像表示装置のトポロジとロケーション、及び、図28のサイズWd1,Wv1,Hd1,Wd2,Wv2,Hd2を用いて決定される。本実施例では、元画像の左上隅の座標が(水平位置,垂直位置)=(0,0)であるものとする。
図19に示すように画面が配置されている場合、第1表示装置1000の画面が1行2列の2つの画面のうちの左側の画面であり、第2表示装置2000の画面が1行2列の2つの画面のうちの右側の画面である。そのため、始点座標(左上隅の座標)が(0,0)であり、且つ、終点座標(右下隅の座標)が(Wd1−1,Hd1−1)である矩形領域が、第1表示装置1000の表示対象領域として決定される。そして、始点座標が(Wd1+Wv1+Wv2,0)であり、且つ、終点座標が(Wd1+Wv1+Wd2+Wv2−1、Hd2−1)である矩形領域が、第2表示装置2000の表示対象領域として決定される。
表示対象領域は、糊代領域や部分領域を決定する際に使用される。
なお、ベゼルの領域では画像を表示することができない。そのため、仮想画面には、ベゼの領域における画像が欠けた画像が表示されることとなる。このような画像の欠けを防ぎたい場合は、ベゼルのサイズWv1とWv2として0を使用すればよい。
図27の説明に戻る。
S110の次に、制御部3040が元画像生成部3020を制御することにより、元画像が生成される(S111)。S111では、S110で算出された仮想画面のサイズと同じサイズの元画像が生成される。例えば、元画像生成部3020は、画像記憶部3010から読み出した画像に対し、画像のサイズを仮想画面のサイズに合わせる変形処理(拡大処理、縮小処理、トリミング処理、等)を施すことにより、元画像を生成する。また、画像パターン等の描画によって元画像が生成される場合には、画像パターン等の描画が可能な描画領域として、仮想画面のサイズと同じサイズの領域が設定されてもよい。
次に、制御部3040が、各画像表示装置の部分画像を生成する制御を行う(S112)。
部分画像の生成方法(S112の処理)について説明する。
まず、制御部3040は、画像表示装置毎に、トポロジとロケーションに基づいて、隣接方向(画面から隣接する他の画面に向かう方向)を決定する。図19に示すように画面が配置されている場合、第1表示装置1000の画面の右側に第2表示装置2000の画面が隣接している。そのため、第1表示装置1000の隣接方向は右方向となり、第2表示装置2000の隣接方向は左方向となる。
次に、制御部3040は、画像表示装置毎に、回転情報、糊代候補情報、及び、隣接方向に基づいて、糊代領域(隣接方向における糊代領域のサイズ)を決定する。図19に示すように画面が配置されている場合、第1表示装置1000の画面と第2表示装置2000の画面とが、それぞれ、左方向に90°だけ回転している。そのため、図20(A)のサイズMD1が第1表示装置1000の糊代領域のサイズとして決定され、図21(A)のサイズMU2が第2表示装置2000の糊代領域のサイズとして決定される。
そして、制御部3040は、画像表示装置毎に、表示対象領域と糊代領域のサイズとに基づいて部分領域を決定する。その後、制御部3040は、各画像表示装置の部分領域を部分画像生成部3030に設定する。図19に示すように画面が配置されている場合、始点座標が(0,0)であり、且つ、終点座標が(Wd1+MD1−1,Hd1−1)である矩形領域が、第1表示装置1000の部分領域として決定される。そして、始点座標が(Wd1+Wv1+Wv2−MU2,0)であり、且つ、終点座標が(Wd1+Wv1+Wd2+Wv2−1,Hd2−1)である矩形領域が、第2表示装置2000の部分領域として決定される。
次に、制御部3040が部分画像生成部3030を制御することにより、部分画像が生成される。図19に示すように画面が配置されている場合、部分画像生成部3030は、
始点座標が(0,0)であり、且つ、終点座標が(Wd1+MD1−1,Hd1−1)である部分領域における画像を、第1表示装置1000の部分画像として、元画像から抽出する。そして、部分画像生成部3030は、始点座標が(Wd1+Wv1+Wv2−MU2,0)であり、且つ、終点座標が(Wd1+Wv1+Wd2+Wv2−1,Hd2−1)である部分領域における画像を、第2表示装置2000の部分画像として、元画像から抽出する。部分画像生成部3030は、第1表示装置1000の部分画像を第1画像回転部3100に出力し、第2表示装置2000の部分画像を第2画像回転部3200に出力する。
図27の説明に戻る
S112の次に、制御部3040が第1画像回転部3100と第2画像回転部3200を制御することにより、部分画像を回転させる(S113)。第1画像回転部3100は、第1表示装置1000の回転情報に基づいて部分画像を回転させ、第2画像回転部3200は、第2表示装置2000の回転情報に基づいて部分画像を回転させる。
部分画像の回転方法(S113の処理)について図29(A)〜29(D)を用いて説明する。
図29(A)〜29(D)では、上から順に、第1表示装置1000と第2表示装置2000の配置、第1表示装置1000の回転後画像(回転後の部分画像)、及び、第2表示装置2000の回転後画像が示されている。
図29(A)は、第1表示装置1000の画面と第2表示装置2000の画面との回転角が0°の場合の例を示す。図29(B)は、第1表示装置1000の画面と第2表示装置2000の画面とが、それぞれ、左回りに90°だけの回転している場合の例を示す。図29(C)は、第1表示装置1000の画面と第2表示装置2000の画面とが、それぞれ、左回りに180°だけの回転している場合の例を示す。図29(D)は、第1表示装置1000の画面と第2表示装置2000の画面とが、それぞれ、左回りに270°だけの回転している場合の例を示す。
一般的に、画像データを伝送する際には、水平同期信号(HS)を用いて、画像の左辺から右辺にかけて1画素ずつ順番に画素値が伝送される。また、垂直同期信号(VS)を用いて、画像の上辺から下辺にかけて1ラインずつ順番に画素値が伝送される。
そして、一般的に、画像を表示する際には、水平同期信号を用いて、回転角が0°のときの画面の左辺から右辺にかけて1画素ずつ順番に画素が表示される。また、垂直同期信号を用いて、回転角が0°のときの画面の上辺から下辺にかけて1ラインずつ順番に画素が表示される。即ち、画像表示装置では、一般的に、回転角が0°のときの画面の水平方向が画像の水平方向と一致するように、画像が表示される。
そのため、画像を回転させずに使用した場合には、画像が画面の回転に合わせて回転されて表示されるため、意図した表示画像を得ることができない。
そこで、S113では、第1画像回転部3100が、第1表示装置1000の部分画像を、第1表示装置1000の画面の回転方向と逆方向に、第1表示装置1000の画面の回転角だけ回転させる。そして、第1画像出力部3050が、第1画像回転部3100で得られた回転後画像(回転後の部分画像)を、部分画像として、第1表示装置1000に出力する。また、第2画像回転部3200が、第2表示装置2000の部分画像を、第2表示装置2000の画面の回転方向と逆方向に、第2表示装置2000の画面の回転角だけ回転させる。そして、第2画像出力部3060が、第2画像回転部3200で得られた回転後画像を、部分画像として、第2表示装置2000に出力する。それにより、各画像表示装置において、意図した表示画像を得ることができる。
図29(A)の例では、画面の回転角が0°であるため、部分画像を回転させる処理は
行われない。図29(B)の例では、画面が左回りに90°だけ回転されているため、部分画像が左回りに270°だけ回転させられる。この処理は、部分画像を右回りに90°だけ回転させる処理と等価である。図29(C)の例では、画面が左回りに180°だけ回転されているため、部分画像が左回りに180°だけ回転させられる。この処理は、部分画像を右回りに180°だけ回転させる処理と等価である。図29(D)の例では、画面が左回りに270°だけ回転されているため、部分画像が左回りに90°だけ回転させられる。この処理は、部分画像を右回りに270°だけ回転させる処理と等価である。
以上述べたように、本実施例によれば、画面の回転に応じて部分画像が回転させられ、回転後の部分画像が画像出力装置から画像表示装置に伝送される。それにより、画面が回転させられた場合においても、意図した画像表示が可能となる。また、本実施例によれば、表示対象領域の画像ではなく、表示対象領域と糊代領域とからなる部分領域の画像(回転後画像)が、部分画像として画像出力装置から画像表示装置へ出力される。そして、画像表示装置では、部分画像に対して画像処理が施される。それにより、マルチディスプレイシステムの各画像表示装置で画像処理を簡易な構成で高精度に行うことができる。
なお、本実施例では、画像出力装置で糊代情報が生成される例を説明したが、これに限らない。例えば、画像表示装置がタイル情報と回転情報に基づいて糊代情報を生成してもよい。画像表示装置では、糊代候補情報が生成されずに、糊代情報が生成されてもよい。そして、画像表示装置から画像出力装置に糊代情報が出力されてもよい。
<実施例5>
以下、本発明の実施例5に係る画像表示システム(マルチディスプレイシステム)及びその制御方法について説明する。
なお、以下では、実施例4と異なる機能や構成について詳しく説明し、実施例4と同様の機能や構成についての詳しい説明は省略する。
実施例4では、画像出力装置が部分画像を回転させる例を説明した。しかしながら、画像表示装置が行う画像処理において参照可能な画素(参照可能画素)の数が、画像の水平方向と垂直方向とで異なることがある。そのため、実施例4の構成では、画面の回転角に依って画像処理結果が変わってしまうことがある。例えば、参照可能画素の数は、画像表示装置が有するラインメモリの数に依存する。そして、画像表示装置が有するラインメモリの数が十分でない場合に、画面の回転角に依って画像処理結果が変わってしまう。ラインメモリは、画像処理対象の画像(処理対象画像)の画素値のうち、処理対象画像の水平方向に並んだ複数の画素の画素値を記憶するメモリである。換言すれば、ラインメモリは、処理対象画像の画素値のうち、画面の回転角が0°のときの画面の水平方向に並んだ複数の画素の画素値を記憶するメモリである。
上記課題について、具体的に説明する。
一般的に、処理対象画像の水平方向における参照可能画素数を増やすことは容易であるが、処理対象画像の垂直方向における参照可能画素数を増やすことは困難である。例えば、処理対象画像の水平方向における参照可能画素数を増やすには、1つのラインメモリが記憶可能な画素値の数を増やせばよい。しかし、処理対象画像の垂直方向における参照可能画素数を増やすには、ラインメモリの数を増やす必要があるため、処理対象画像の水平方向における参照可能画素数を増やす場合よりも多くのハードウェア資源が必要となってしまう。
そのため、処理対象画像の水平方向における参照可能画素数が処理対象画像の垂直方向における参照可能画素数よりも少ないことがある。
ここでは、画像表示装置が、処理対象画像の水平方向に並んだ10画素の画素値を記憶するラインメモリを、処理対象画像の垂直方向に並んだ5ライン分だけ有する例を説明す
る。この場合、処理対象画像の水平方向における参照可能画素数は10画素であり、処理対象画像の垂直方向における参照可能画素数は5画素である。
図29(A)や図29(C)に示すように画面の回転角が0°または180°の場合には、表示画像の水平方向が、処理対象画像である回転後画像の水平方向と一致する。表示画像の水平方向は、画面の水平方向とも言える。そのため、回転後画像の画素のうち、表示画像の水平方向に並んだ10画素、及び、表示画像の垂直方向に並んだ5画素が参照可能画素となる。
しかし、図29(B)や図29(D)に示すように画面の回転角が90°または270°の場合には、表示画像の水平方向は、処理対象画像である回転後画像の水平方向と一致せず、処理対象画像である回転後画像の垂直方向と一致する。そのため、回転後画像の画素のうち、表示画像の水平方向に並んだ5画素、及び、表示画像の垂直方向に並んだ10画素が参照可能画素となる。
このように、画面の回転角に依って参照可能画素が変化してしまう。そのため、画面の回転角に依って画像処理で参照される画素が変化してしまうことがある。画像処理で参照される画素が変化すると、画像処理結果と表示画像も変化してしまう。表示画像の変化は、ユーザに違和感を与えるため、好ましくない。
なお、処理対象画像の垂直方向に並んだ10ライン分のラインメモリを用意すれば、画面の回転角に依る参照可能画素の変化を抑制することができる。具体的には、画面の回転角度が0°、90°、180°、及び、270°のいずれであっても、表示画像の水平方向に並んだ10画素、及び、表示画像の垂直方向に並んだ10画素が参照可能画素とすることができる。しかしながら、5ライン分のラインメモリを追加しなくてはならないため、ハードウェア資源が大幅に増加してしまう。
そこで、本実施例では、ハードウェア資源やコストの増加を招くことなく、画像表示装置の画面の回転角による画像処理結果や表示画像の変化を抑制する方法を説明する。
(システム)
図30は、本実施例に係るマルチディスプレイシステムの構成の一例を示すブロック図である。図30において、実施例4(図15)と同じ機能部には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図30に示すように、本実施例に係るマルチディスプレイシステムは、画像出力装置6000と仮想表示装置6500を有する。仮想表示装置6500は、第1表示装置4000と第2表示装置5000を有する。画像出力装置6000は、第1ケーブル1500を用いて第1表示装置4000に接続されており、第2ケーブル2500を用いて第2表示装置5000に接続されている。
(画像表示装置)
第1制御部4010は、実施例4の第1制御部1050と同様の機能を有する。さらに、第1制御部は、画像出力装置6000からの回転指示に応じて第1画像回転部4030を制御する機能を有する。回転指示は、第1通信部1060を介して受信される。
第1画像処理部4020は、実施例4の第1画像処理部1020と同様の機能を有する。第1画像処理部4020は、複数のラインメモリを有する。画像処理では、複数のラインメモリに記憶された画素値が使用される。本実施例では、画像処理において、処理対象画像の画素のうち、処理対象画像の水平方向に並んだ複数の画素が参照される。また、本実施例では、ラインメモリの数が、1つのラインメモリが記憶可能な画素値の数より少ない。即ち、画面の回転角が90°または270°の場合において、表示画像の水平方向における参照可能画素数が、画面の回転角が0°または180°の場合よりも少ない。
なお、画像処理において、処理対象画像の画素のうち、処理対象画像の垂直方向に並んだ複数の画素が参照されてもよい。処理対象画像の画素のうち、処理対象画像の水平方向に並んだ複数の画素、及び、処理対象画像の垂直方向に並んだ複数の画素が参照されてもよい。
また、ラインメモリの数は、1つのラインメモリが記憶可能な画素値の数より多くてもよい。
本実施例では、第1画像処理部4020で生成された画像を“除去後画像”と呼ぶ。除去後画像は、部分画像に画像処理を施した処理部分画像から糊代領域の画像を除去した画像である。
第1画像回転部4030は、第1制御部4010からの指示に応じて、除去後画像を回転させることにより、表示用画像を生成する。具体的には、第1画像回転部4030は、回転情報に基づいて、第1表示装置4000の画面の回転方向と逆方向に当該画面の回転角だけ除去後画像を回転させる。それにより、表示用画像が生成される。そして、第1画像回転部4030は、表示用画像を第1表示部1030に出力する。
第2表示装置5000は、第1表示装置4000と同等の機能を有するため、その詳細な説明は省略する。第2制御部5010は第1制御部4010と同様の機能を有し、第2画像処理部5020は第1画像処理部4020と同様の機能を有し、第2画像回転部5030は第1画像回転部4030と同様の機能を有する。
なお、画像を回転させる処理は、糊代領域の画像を除去する処理よりも前に行われてもよい。具体的には、処理後画像を回転させた後に糊代領域の画像を除去することにより、表示用画像が生成されてもよい。
(画像出力装置)
制御部6010は、実施例4の制御部3040と同様の機能を有する。さらに、制御部6010は、第1表示装置4000の回転情報に基づいて、回転指示を、第1通信部3070を介して第1表示装置4000に出力する。また、制御部6010は、第2表示装置5000の回転情報に基づいて、回転指示を、第2通信部3080を介して第2表示装置5000に出力する。
なお、上述した回転指示の出力は行われなくてもよい。例えば、第1制御部4010が、第1表示装置4000の回転情報に基づいて、第1表示装置4000の画面の回転角が0°か否かを判断してもよい。そして、第1表示装置4000の画面の回転角が0°でない場合に、第1制御部4010が、第1画像回転部4030を制御することにより、除去後画像を回転させてもよい。同様に、第2制御部5010が、第2表示装置5000の回転情報に基づいて、第2表示装置5000の画面の回転角が0°か否かを判断してもよい。そして、第2表示装置5000の画面の回転角が0°でない場合に、第2制御部5010が、第2画像回転部5030を制御することにより、除去後画像を回転させてもよい。
(画像出力装置の動作)
本実施例に係る画像出力装置6000の動作について説明する。本実施例に係る画像出力装置の大まかな動作は実施例4(図26)と同じである。但し、本実施例と実施例4とでは、図26のS105の処理が異なる。
図26のS105の処理について図31のフローチャートを用いて詳しく説明する。
S110〜S112の処理は、実施例4(図27)と同じである。本実施例では、S112の次に、図27のS113の処理ではなく、後述するS201の処理が行われる。
S201では、制御部6010が、第1表示装置4000の回転情報に基づいて、回転指示を第1制御部4010に出力する。回転指示は、第1通信部3070と第1通信部1060を介して、制御部6010から第1制御部4010に出力される。また、制御部6010は、第2表示装置5000の回転情報に基づいて、回転指示を第2制御部5010
に出力する。回転指示は、第2通信部3080と第2通信部2060を介して、制御部6010から第2制御部5010に出力される。画像表示装置では、回転指示に応じて、除去後画像を回転させる回転処理が行われる。
このように、本実施例では、画像出力装置6000は、部分画像を回転させる回転処理を行わない。そのため、本実施例では、画像出力装置6000からは、部分画像生成部3030で生成された部分画像が出力される。
画面の回転と部分画像の関係について、図32(A)〜32(D)を用いて説明する。
図32(A)〜32(D)では、上から順に、第1表示装置4000と第2表示装置5000の配置、第1表示装置4000の部分画像(画像出力装置6000から出力された画像)、及び、第2表示装置5000の部分画像が示されている。
図32(A)は、第1表示装置4000の画面と第2表示装置5000の画面との回転角が0°の場合の例を示す。図32(B)は、第1表示装置4000の画面と第2表示装置5000の画面とが、それぞれ、左回りに90°だけの回転している場合の例を示す。図32(C)は、第1表示装置4000の画面と第2表示装置5000の画面とが、それぞれ、左回りに180°だけの回転している場合の例を示す。図32(D)は、第1表示装置4000の画面と第2表示装置5000の画面とが、それぞれ、左回りに270°だけの回転している場合の例を示す。
一般的に、画像データを伝送する際には、水平同期信号を用いて、画像の左辺から右辺にかけて1画素ずつ順番に画素値が伝送される。また、垂直同期信号を用いて、画像の上辺から下辺にかけて1ラインずつ順番に画素値が伝送される。
そして、一般的に、画像処理を行う際には、水平同期信号を用いて、回転角が0°のときの画面の左辺から右辺にかけて1画素ずつ順番に画素が処理される。また、垂直同期信号を用いて、回転角が0°のときの画面の上辺から下辺にかけて1ラインずつ順番に画素が処理される。
そのため、画面の回転角に依らず同じ画像処理結果を得るためには、回転角が0°のときの画面の水平方向に並ぶ複数の画素の画素値(1つのラインメモリに蓄積される複数の画素値)として、画面の回転角に依らず同じ値を使用する必要がある。即ち、画面の回転角に依らず同じ画像処理結果を得るためには、画面の回転角に依らず同じ向きの画像を使用する必要がある。
そこで、本実施例では、画像出力装置6000が、部分画像を回転させる回転処理を行わず、部分画像生成部3030で生成された部分画像を画像表示装置に出力する。
それにより、各画像表示装置では、画面の回転角に依らず同じ画素値を使用した画像処理が行える。その結果、画面の回転角に依らず同じ画像処理結果を得ることができる。
但し、実施例4で述べたように、画像を回転させなければ、画面の回転によって画像が回転されて表示されてしまう。
そこで、本実施例では、画像出力装置6000が、各画像表示装置に回転指示を出力し、各画像表示装置が、回転指示に応じて除去後画像を回転させる。画面の回転角が0°である場合には、画像を回転させない回転指示が出力される。画面が左回りに90°だけ回転されている場合には、画像を左回りに270°だけ回転させる回転指示が出力される。この回転指示は、画像を右回りに90°だけ回転させる回転指示と等価である。画面が左回りに180°だけ回転されている場合には、画像を左回りに180°だけ回転させる回転指示が出力される。この回転指示は、画像を右回りに180°だけ回転させる回転指示と等価である。画面が左回りに270°だけ回転されている場合には、画像を左回りに90°だけ回転させる回転指示が出力される。この回転指示は、画像を右回りに270°だけ回転させる回転指示と等価である。
これにより、各画像表示装置において、画面の回転角に依らず同じ向きの表示画像を得
ることができる。
以上述べたように、本実施例によれば、画面の回転角に依らず同じ向きの部分画像を用いて画像処理が行われる。それにより、画面の回転角に依らず同じ画像処理結果を得ることができる。また、本実施例によれば、糊代領域の画像を除去する処理、及び、画面の回転に応じて画像を回転させる処理を、処理部分画像に対して施すことにより、表示用画像が生成される。それにより、画面が回転させられた場合においても、意図した画像表示が可能となる。また、本実施例によれば、表示対象領域の画像ではなく、表示対象領域と糊代領域とからなる部分領域の画像が、部分画像として画像出力装置から画像表示装置へ出力される。そして、画像表示装置では、部分画像に対して画像処理が施される。それにより、マルチディスプレイシステムの各画像表示装置で画像処理を簡易な構成で高精度に行うことができる。
なお、実施例1〜5の構成はあくまで一例であり、本発明は、技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
107:画像出力部A
108:画像出力部B
109:画像出力部C
110:画像出力部D
101〜104,901〜904,7000,8000:画像表示装置
100,3000,6000:画像出力装置
106,3030:部分画像生成部
111:部分領域決定部
112:タイル情報取得部
113:糊代情報取得部
114:画像入力部
115:画像処理部
116:糊代除去部
117,8050:表示部
118:タイル情報記憶部
119:糊代情報記憶部
1000,4000:第1表示装置
1010:第1画像入力部
1020,4020:第1画像処理部
1030:第1表示部
1050,4010:第1制御部
1060,3070:第1通信部
2000,5000:第2表示装置
2010:第2画像入力部
2020,5020:第2画像処理部
2030:第2表示部
2050,5010:第2制御部
2060,3080:第2通信部
3040,6010:制御部
3050:第1画像出力部
3060:第2画像出力部
7010,7020,7030,7040:画像表示モジュール
8010,8020,8030,8040:画像表示モジュール

Claims (26)

  1. 複数の画面がタイル状に並ぶように配置された複数の画像表示装置のそれぞれに接続された画像出力装置であって、
    前記複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の画面の前記複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する第1取得手段と、
    前記画像表示装置毎に、その画像表示装置のタイル情報に基づいて、
    元画像の領域のうち、
    当該画像表示装置の画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と、
    前記表示対象領域に対して、当該画像表示装置の画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、
    からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する第1生成手段と、
    前記画像表示装置毎に、その画像表示装置の部分画像を当該画像表示装置に出力する第1出力手段と、
    を有する
    ことを特徴とする画像出力装置。
  2. 前記複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の表示対象領域に隣接する糊代領域を表す糊代情報を取得する第2取得手段をさらに有し、
    前記第1生成手段は、前記画像表示装置毎に、
    その画像表示装置のタイル情報に基づいて表示対象領域を決定し、
    決定した前記表示対象領域と、当該画像表示装置の糊代情報が表す糊代領域と、からなる領域を、部分領域として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
  3. 前記糊代情報は、前記隣接方向と、前記隣接方向における前記糊代領域のサイズと、からなる情報である
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。
  4. 前記複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の表示対象領域の辺毎に、その辺に隣接する糊代領域候補を表す糊代候補情報を取得する第3取得手段をさらに有し、
    前記第1生成手段は、前記画像表示装置毎に、
    その画像表示装置のタイル情報に基づいて表示対象領域を決定し、
    当該画像表示装置のタイル情報に基づいて、当該画像表示装置の糊代候補情報が表す複数の糊代領域候補の中から、決定した前記表示対象領域に対して前記隣接方向の側に隣接する糊代領域候補を、糊代領域として選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
  5. 前記画像表示装置の画面は、当該画面に垂直な方向を軸として回転可能であり、
    前記画像出力装置は、前記複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の画面の回転方向と回転角を表す回転情報を取得する第4取得手段をさらに有し、
    前記第1生成手段は、
    前記タイル情報と前記回転情報に基づいて、前記表示対象領域を決定し、
    前記タイル情報と前記回転情報に基づいて、前記糊代候補情報が表す複数の糊代領域候補の中から、前記表示対象領域に対して前記隣接方向の側に隣接する糊代領域候補を、糊代領域として選択する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像出力装置。
  6. 前記画像表示装置のタイル情報は、当該画像表示装置の画面のサイズをさらに表す
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像出力装置。
  7. 前記隣接方向における前記糊代領域のサイズは、前記隣接方向に依存しない値であり、
    前記画像表示装置のタイル情報は、その画像表示装置の部分領域のサイズをさらに表すことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
  8. 前記画像表示装置の画面は、当該画面に垂直な方向を軸として回転可能であり、
    前記画像表示装置は、前記画面の回転角が0°のときの前記画面の水平方向に画像の水平方向を一致させて前記画像を前記画面に表示する装置であり、
    前記画像出力装置は、前記複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の画面の回転方向と回転角を表す回転情報を取得する第4取得手段をさらに有し、
    前記第1出力手段は、前記画像表示装置毎に、その画像表示装置の部分画像を、当該画像表示装置の回転情報が表す回転方向と逆方向に、当該回転情報が表す回転角だけ回転させて、出力する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像出力装置。
  9. 複数の画面がタイル状に並ぶように配置された複数の画像表示装置のいずれかであり、且つ、画像出力装置に接続された画像表示装置であって、
    自身の画面である自画面の前記複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を生成する第2生成手段と、
    元画像の領域のうち、前記自画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域に対して、前記自画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である糊代領域を表す糊代情報を取得する第5取得手段と、
    前記タイル情報を前記画像出力装置に出力する第2出力手段と、
    前記表示対象領域と前記糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、前記画像出力装置から取得する第6取得手段と、
    前記部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する画像処理手段と、
    前記糊代情報が表す前記糊代領域の画像を前記処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する除去手段と、
    前記表示用画像を前記自画面に表示する表示手段と、
    を有することを特徴とする画像表示装置。
  10. 前記第5取得手段は、前記タイル情報に基づいて前記糊代情報を生成する
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 前記第5取得手段は、前記タイル情報に基づいて前記隣接方向を検出し、前記隣接方向の検出結果に基づいて前記糊代情報を生成する
    ことを特徴とする請求項9または10に記載の画像表示装置。
  12. 前記自画面は、前記自画面に垂直な方向を軸として回転可能であり、
    前記画像表示装置は、前記自画面の回転を検出する検出手段をさらに有し、
    前記第5取得手段は、前記タイル情報、及び、前記自画面の回転方向と回転角に基づいて、前記糊代情報を生成する
    ことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  13. 前記糊代領域は、前記表示対象領域に対して前記隣接方向の側に隣接し、且つ、前記画像処理手段が前記表示対象領域に前記画像処理を施す際に参照される領域である
    ことを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  14. 前記画像処理手段で実行される画像処理が互いに異なる複数の画像処理モードのうちの
    いずれかを設定する第1設定手段をさらに有し、
    前記第5取得手段は、設定されている画像処理モードに応じたサイズの糊代領域を表す糊代情報を生成する
    ことを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  15. 前記糊代情報は、前記隣接方向と、前記隣接方向における前記糊代領域のサイズと、からなる情報である
    ことを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  16. 前記糊代情報を前記画像出力装置に出力する第3出力手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項9〜15のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  17. 前記自画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向における前記糊代領域のサイズは、前記隣接方向に依存しない値であり、
    前記タイル情報は、前記部分領域のサイズをさらに表す
    ことを特徴とする請求項9〜15のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  18. 前記第2生成手段は、前記自画面の前記複数の画面に対する相対位置をユーザ操作に応じて決定する
    ことを特徴とする請求項9〜17のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  19. 前記自画面は、前記自画面に垂直な方向を軸として回転可能であり、
    前記表示手段は、前記自画面の回転角が0°のときの前記自画面の水平方向に前記表示用画像の水平方向を一致させて、前記表示用画像を前記自画面に表示し、
    前記画像表示装置は、
    前記自画面の回転を検出する検出手段と、
    前記自画面の回転方向と回転角を表す回転情報を前記画像出力装置に出力する第5出力手段と、
    をさらに有し、
    前記第6取得手段は、前記自画面の回転方向と逆方向に、前記自画面の回転角だけ回転させた画像を、前記部分画像として取得する
    ことを特徴とする請求項9〜18のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  20. 前記自画面は、前記自画面に垂直な方向を軸として回転可能であり、
    前記表示手段は、前記自画面の回転角が0°のときの前記自画面の水平方向に前記表示用画像の水平方向を一致させて、前記表示用画像を前記自画面に表示し、
    前記画像表示装置は、前記自画面の回転を検出する検出手段をさらに有し、
    前記糊代領域の画像を除去する処理、及び、前記自画面の回転方向と逆方向に前記自画面の回転角だけ画像を回転させる処理を、前記処理部分画像に施すことにより、前記表示用画像が生成される
    ことを特徴とする請求項9〜18のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  21. 画像表示装置の画面を構成する複数の分割画面に画像を表示する複数の画像表示モジュールのそれぞれに接続された画像出力装置であって、
    前記複数の画像表示モジュールのそれぞれから、その画像表示モジュールの分割画面の前記複数の分割画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する第1取得手段と、
    前記画像表示モジュール毎に、その画像表示モジュールのタイル情報に基づいて、
    元画像の領域のうち、
    当該画像表示モジュールの分割画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と

    前記表示対象領域に対して、当該画像表示モジュールの分割画面から隣接する他の分割画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、
    からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する第1生成手段と、
    前記画像表示モジュール毎に、その画像表示モジュールの部分画像を当該画像表示モジュールに出力する第1出力手段と、
    を有する
    ことを特徴とする画像出力装置。
  22. 画像表示装置の画面を構成する複数の分割画面に画像を表示する複数の画像表示モジュールのいずれかであり、且つ、画像出力装置に接続された画像表示モジュールであって、
    自身の分割画面である自画面の前記複数の分割画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を生成する第2生成手段と、
    元画像の領域のうち、前記自画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域に対して、前記自画面から隣接する他の分割画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である糊代領域を表す糊代情報を取得する第5取得手段と、
    前記タイル情報を前記画像出力装置に出力する第2出力手段と、
    前記表示対象領域と前記糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、前記画像出力装置から取得する第6取得手段と、
    前記部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する画像処理手段と、
    前記糊代情報が表す前記糊代領域の画像を前記処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する除去手段と、
    前記表示用画像を前記自画面に表示する表示手段と、
    を有することを特徴とする画像表示モジュール。
  23. 複数の画面がタイル状に並ぶように配置された複数の画像表示装置のそれぞれに接続された画像出力装置の制御方法であって、
    前記複数の画像表示装置のそれぞれから、その画像表示装置の画面の前記複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する第1取得ステップと、
    前記画像表示装置毎に、その画像表示装置のタイル情報に基づいて、
    元画像の領域のうち、
    当該画像表示装置の画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と、
    前記表示対象領域に対して、当該画像表示装置の画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、
    からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する第1生成ステップと、
    前記画像表示装置毎に、その画像表示装置の部分画像を当該画像表示装置に出力する第1出力ステップと、
    を有する
    ことを特徴とする画像出力装置の制御方法。
  24. 複数の画面がタイル状に並ぶように配置された複数の画像表示装置のいずれかであり、且つ、画像出力装置に接続された画像表示装置の制御方法であって、
    自身の画面である自画面の前記複数の画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を生成する第2生成ステップと、
    元画像の領域のうち、前記自画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域に対して、前記自画面から隣接する他の画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である糊代領域を表す糊代情報を取得する第5取得ステップと、
    前記タイル情報を前記画像出力装置に出力する第2出力ステップと、
    前記表示対象領域と前記糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、前記画像出力装置から取得する第6取得ステップと、
    前記部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する画像処理ステップと、
    前記糊代情報が表す前記糊代領域の画像を前記処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する除去ステップと、
    前記表示用画像を前記自画面に表示する表示ステップと、
    を有することを特徴とする画像表示装置の制御方法。
  25. 画像表示装置の画面を構成する複数の分割画面に画像を表示する複数の画像表示モジュールのそれぞれに接続された画像出力装置の制御方法であって、
    前記複数の画像表示モジュールのそれぞれから、その画像表示モジュールの分割画面の前記複数の分割画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を取得する第1取得ステップと、
    前記画像表示モジュール毎に、その画像表示モジュールのタイル情報に基づいて、
    元画像の領域のうち、
    当該画像表示モジュールの分割画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域と、
    前記表示対象領域に対して、当該画像表示モジュールの分割画面から隣接する他の分割画面に向かう隣接方向の側に隣接する糊代領域と、
    からなる部分領域における元画像を、部分画像として生成する第1生成ステップと、
    前記画像表示モジュール毎に、その画像表示モジュールの部分画像を当該画像表示モジュールに出力する第1出力ステップと、
    を有する
    ことを特徴とする画像出力装置の制御方法。
  26. 画像表示装置の画面を構成する複数の分割画面に画像を表示する複数の画像表示モジュールのいずれかであり、且つ、画像出力装置に接続された画像表示モジュールの制御方法であって、
    自身の分割画面である自画面の前記複数の分割画面に対する相対位置を少なくとも表すタイル情報を生成する第2生成ステップと、
    元画像の領域のうち、前記自画面に表示すべき画像の領域である表示対象領域に対して、前記自画面から隣接する他の分割画面に向かう隣接方向の側に隣接する領域である糊代領域を表す糊代情報を取得する第5取得ステップと、
    前記タイル情報を前記画像出力装置に出力する第2出力ステップと、
    前記表示対象領域と前記糊代領域からなる部分領域における元画像である部分画像を、前記画像出力装置から取得する第6取得ステップと、
    前記部分画像に画像処理を施すことにより、処理部分画像を生成する画像処理ステップと、
    前記糊代情報が表す前記糊代領域の画像を前記処理部分画像から除去することにより、表示用画像を生成する除去ステップと、
    前記表示用画像を前記自画面に表示する表示ステップと、
    を有することを特徴とする画像表示モジュールの制御方法。
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