JP2015184079A - 形状測定装置及び形状測定方法 - Google Patents

形状測定装置及び形状測定方法 Download PDF

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修 吉松
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Abstract

【課題】測定結果の正当性が担保されるような形状測定装置及び形状測定方法を提供する。【解決手段】円周面を有する測定対象物2の円周面形状を、複数の検出器を用い、測定対象物2又は複数の検出器を回転させることで測定する方法において、測定対象物2の軸方向に関し同一位置に位置する円周面形状を、測定対象物2の周方向において互いに異なった位置に設けられた複数の検出器によって、同一の測定項目を測定するステップと、測定したデータから複数の検出器が同一円周上を測定したかどうかを判定するステップと、を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、形状測定装置及び形状測定方法に関する。
従来より、軸受の転動体であるころ(円筒ころ、円すいころ、球面ころ等)は、軸受回転時の振動抑制や回転精度等を確保するために、外周面の形状が検査・管理されている。ころの外周面の形状測定としては、回転しているころの外周面上に触針を当てる接触式測定がよく知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2012−225816号公報
ところで、ころの外周面の形状測定は、真円度などを主な測定項目としているが、測定の結果得られた測定値が実際の形状を正しく反映していることという、測定結果の正当性が担保されていることが必要である。もし、測定装置の不具合などにより、測定結果が実際の形状と異なった値を出力している場合には、誤った情報に基づいた判断を行うこととなってしまい好ましくない。
このため、1回の測定結果だけから判断するのではなく、複数回測定して複数の測定データを得、その測定データの平均値を採用するという方法が考えられる。もし複数のデータがほぼ同じような値を出力しているならば、おそらく測定結果が実際の形状を正しく反映していると考えられるからである。
しかしこの場合であっても、測定装置の特定方向に振動が加わっていたり、触針自体に不具合があった場合には、複数のデータがほぼ同じような値を出力しているが、実際は測定値に正当性がなく、誤った情報に基づいた判断を行うこととなってしまうという虞がある。したがって、測定データ数を単純に増やすだけでなく、測定結果の正当性が担保されるような測定方法で測定し、測定データを評価することが望まれる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、測定結果の正当性が担保されるような形状測定装置及び形状測定方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
請求項1に係る発明は、
円周面を有する測定対象物を支持する支持部材と、
前記測定対象物の円周面の形状を検出する検出部材と、
を備える形状測定装置であって、
前記測定対象物及び前記検出部材は、前記円周面の中心軸の周りで互いに相対回転可能とされており、
前記検出部材は、前記測定対象物の軸方向に関し同一位置に位置する円周面形状を、前記測定対象物の周方向において互いに異なった位置にて同一の測定項目を測定する複数の検出器を有することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、円周面を有する測定対象物の円周面形状を、複数の検出器を用い、前記測定対象物又は前記複数の検出器を回転させることで測定する方法であって、
前記測定対象物の軸方向に関し同一位置に位置する円周面形状を、前記測定対象物の周方向において互いに異なった位置に設けられた複数の検出器によって、同一の測定項目を測定することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、
円周面を有する測定対象物の円周面形状を、複数の検出器を用い、前記測定対象物又は前記複数の検出器を回転させることで測定する方法であって、
前記測定対象物の軸方向に関し同一位置に位置する円周面形状を、前記測定対象物の周方向において互いに異なった位置に設けられた前記複数の検出器によって、同一の測定項目を測定するステップと、
測定したデータから前記複数の検出器が同一円周上を測定したかどうかを判定するステップと、
を含むことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、
請求項3に係る発明において、前記判定ステップでは、前記複数の検出器によって測定された各測定データの相互相関関数を求め、当該相互相関関数が予め定めた値を超えた場合に、前記複数の検出器は同一円周上を測定したと判定する。
請求項5に係る発明は、
請求項3又は4に係る発明において、測定データの位相のずれが、前記複数の検出器の位置の周方向のずれに相当する部分で最も高い相互相関関数を示す場合に、前記複数の検出器は同一円周上を測定したと判定する。
本発明によれば、検出部材は、測定対象物の軸方向に関し同一位置に位置する円周面形状を、周方向において互いに異なった位置にて同一の測定項目を測定する複数の検出器を有するので、同一円周面形状についての複数のデータを取得することができる。従って、これら複数のデータを対比・評価することにより、もし何れかの検出器の不具合など測定装置に不具合があった場合、このような測定データを除外した実際の形状を正しく反映した測定データに基いて、測定対象物の形状に対する判断を行なうことができる。
また、測定したデータから前記複数の検出器が同一円周上を測定したかどうかを判定するステップを有することで、得られた複数の測定データの測定値が実際の形状を正しく反映しているという測定値の正当性が高まり、測定対象物の形状をより正当に評価することが可能となる。
第1実施形態に係る形状測定装置を示す図であり、(a)は上面図であり、(b)は正面図である。 第1実施形態に係る形状測定装置による形状測定・評価処理のフローチャートである。 第1実施形態に係る形状測定装置による1回目と2回目の測定位置を説明する図1(b)と同様な図である。 第2実施形態に係る形状測定装置を示す図であり、(a)は上面図であり、(b)は正面図である。 第2実施形態に係る形状測定装置による形状測定・評価処理のフローチャートである。
以下、本発明に係る形状測定装置を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る形状測定装置を示す図であり、(a)は上面図、(b)は正面図である。なお、(b)では測定箇所のみを表示し検出器は図示省略されている。図1に示すように、本実施形態の形状測定装置1は、測定対象物である軸受の球面ころ2を支持する支持部材としての治具3と、治具3を回転駆動する回転装置4と、球面ころ2の外周面2a(円周面)の形状を検出する検出部材5と、を備える。
治具3は、球面ころ2の下面と略同一の面積を有する底面3aと、底面3aの外周縁から上方に向かって延びる凸部3bと、を備える有底筒状とされており、その内部には、上方から球面ころ2が挿入されて固定されている。凸部3bは、球面ころ2の形状に対応して、上方に向かうにしたがって径方向外側に延在するように形成されており、その高さが球面ころ2の高さの半分よりも小さくなるように設定されている。
また、治具3は、底面3aの下部が回転装置4に固定されており、この回転装置4を駆動することにより、球面ころ2の外周面2aの中心軸Gの回りで、回転装置4、治具3、及び球面ころ2が一体回転可能とされている。
検出部材5は、球面ころ2の外周面2aのうち、中心軸Gに沿う方向(軸方向)に関し同一位置に位置する同一円周面2b上の形状を検出する複数(本実施形態では2つ)の検出器5a、5bを有する。2つの検出器5a、5bは、球面ころ2の周方向において互いに異なった位置、即ち互いに直交する位置に設けられている。
これは、形状測定装置1が例えば特定の方向からの振動を受けているような場合は、当該振動を受ける方向に設置された検出器による測定値が実際の形状よりも増大又は減少されて出力されてしまうが、これと直交する方向に設置された検出器は、このような振動の影響を受けることなく測定が可能とするためである。但し、2つの検出器が、互いに直交するように設けられていない場合であっても、ある方向に設置された検出器の測定値が他の検出器による測定値と異なる傾向を持っていれば、更に追加測定を行なうなどして正当性の高い測定データを得られることとなるため、必ずしも、2つの検出器が直交していなければならないということはない。但し、直交配置の場合は、例えば45度のような他の角度を持って配置されるよりもより精度良く、測定装置の不具合を検出することが可能である。
またこれら検出器5a、5bは何れも、例えば外周面2aの形状のうち、真円度を測定するための真円度検出器である。但しこれらに代えて、双方とも表面粗さを測定するための表面粗さ検出器等であってもよいが、これら複数の検出器全てが、同じ測定項目を測定する検出器である必要がある。これは、後述するように、測定データを対比しての正当性の評価も可能とするためである。
複数の真円度検出器5a、5bは、その先端部が外周面2aの同一円周面2b上に接触する接触式であり、表面情報を検出する真円度検出用触針5a1、5b1と、真円度検出用触針5a1、5b1を外周面2aに向かって(径方向に向かって)進退可能に駆動する駆動機構5a2、5b2を有する。
真円度検出用触針5a1、5b1のうち、球面ころ2の外周面2aと接触する先端部は、摩耗を抑制するためにダイヤモンドから構成されており、当該先端部には、曲面状の凸部5a3、5b3が形成されている。真円度検出用触針5a1、5b1の凸部5a3、5b3の形状寸法は、5k〜10kHz帯域の外周面2aの形状測定に好適であるように設定されている。より具体的には、凸部5a3、5b3は、その曲率半径が0.001mm以上0.01mm以下に設定されている。なお、例えばウェービネス等、周波数帯域が異なる測定項目検出用触針は、当該測定項目に適した形状に構成される必要がある。
以上のように構成された形状測定装置1において、球面ころ2の外周面2aの真円度を測定する方法について以下に説明する。
先ず、駆動機構5a2によって、真円度検出用触針5a1を球面ころ2の外周面2aの円周面2bに接触させる。その後、回転装置4を駆動することによって、治具3と共に球面ころ2を中心軸G周りに回転させる。このとき、球面ころ2の回転数は、真円度検出器5aが測定する測定項目である真円度に合わせて設定されており、より具体的には2min−1に設定される。そして、真円度検出器5aが必要な測定距離の表面形状データを取得した後、当該表面形状データに基づいて真円度パラメータを算出する。そして、球面ころ2の回転を停止すると共に、真円度検出用触針5a1を球面ころ2の外周面2aから退避させる。
次に、同様に球面ころ2の外周面2aの円周面2b上の真円度を測定するため、駆動機構5b2によって、真円度検出用触針5b1を外周面2aの円周面2bに接触させる。その後、回転装置4を駆動することによって、治具3と共に球面ころ2を中心軸G周りに回転させ、真円度検出器5bが必要な測定距離の表面形状データを取得した後、当該表面形状データに基づいて真円度パラメータを算出する。そして、球面ころ2の回転を停止すると共に、真円度検出用触針5b1を球面ころ2の外周面2aから退避させる。
このような工程により、複数の検出器5a、5bにより、球面ころ2の外周面2aの円周面2b上の真円度を測定することが可能である。本実施形態のように、同一円周上を測定して得られた測定データは、互いの真円度検出器5a、5bが設けられている円周方向の角度(本実施形態では90度)分位相差をもって出力される。よって、この位相差分をずらした上で測定データを平均することで、又は何れか一方の測定データによって、真円度が基準値内であるか否かを評価する。
引続いて、測定データの正当性の評価方法について、図2のフローチャートに基いて説明する。
ステップ100で上述の通り第1回目の真円度の測定を行う。そして、2つの触針5a1、5b1による測定波形から、測定値を求め、相互の測定値について相互相関関数を算出する。相互相関関数Rxyの算出は、例えば以下の式に基いて行なう。
Figure 2015184079
ここで、
x(t):触針5a1による測定値
y(t):触針5b1による測定値
τ :遅れ時間
T :測定時間
ステップ110で相互相関関数について評価を行なう。算出した相互相関関数において、「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」である場合には、ステップ120に進む。なお、最大相互相関関数は、測定対象物の使用環境等を考慮して設定する値であって、0.9以上という値が絶対的なものではなく一例である。また位相のずれは、本実施形態では検出器5a、5bが直交して設置されているため1/4回転であるが、互いに45度の角度をもって設置された場合は1/8回転となる。
ステップ120では、「同一円周上での測定」「突発的誤差要因未発生」と判定した上で、2つの測定データを平均することにより、又は何れか一方の測定データによって、真円度を算出し、真円度の測定・評価は終了する。
これに対し、ステップ110の判定において、最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転を満たさない場合は、ステップ130に進み2回目の測定を行なう。
ステップ130の2回目の測定は、図3に示すように2つの触針の双方を、共に球面ころ2の軸方向にΔsだけ僅かに移動させて行なう。図3において、黒丸a1、b1は1回目の測定ポイントであり、ハッチングのかかった丸a2、b2は2回目の測定ポイントである。
ステップ130へ進む場合は、同一円周上を狙って測定したものの、図1(b)のように測定ポイントが同一円周上になく、例えば図3の黒丸a1、b1に示すような関係になっている場合である。このため、例えば黒丸a1のポイントと、ハッチングのかかった丸b2のポイントが同一円周上に来ることを狙って、測定ポイントを軸方向に移動させ2回目の測定を行なう。この移動距離Δsは例えば0.1mmである。
そして、この2回目の2つの触針5a1、5b1による測定波形2つと、前記1回目の2つの触針5a1、5b1による測定波形2つとから、合計4つの測定データが得られる。これら4つの測定データを、触針の不具合を排除するため、異なった触針同士の測定データを組み合わせると、測定データの組合せは以下の表1の4パターンとなる。
Figure 2015184079
各パターンの何れかが、「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」である場合には、ステップ120に進む。図3に示すケースでは、ポイントa1とb2の測定位置の測定データの組合せ、即ち触針5a1の1回目と、触針5b1の2回目(表1のパターン2)の組合せが、この条件をを満たすものと思われる。
ステップ120では、「同一円周上での測定」「突発的誤差要因未発生」と判定した上で、パターン2の2つの測定データを平均することにより、又は何れか一方の測定データによって、真円度を算出し、真円度の測定・評価は終了する。
これに対し、ステップ140の評価において、依然として何れのパターンにおいても「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」を満たさない場合はステップ150に進む。
ステップ150では、測定回数を判定する。測定が5回行なわれた場合はステップ160へと進む。
ステップ160では「同一円周上での測定未確認」「突発的誤差要因発生」を確認し、使用者にアラームを送出し、測定を終了する。この場合は、測定装置の不具合が無いかを確認することとなる。
一方ステップ150で測定回数が5回未満の場合は、ステップ130へと戻り、上述したステップを繰り返す。
ステップ130の3回目の測定は、2つの触針5a1、5b1の双方を、共に球面ころ2の軸方向に更に僅かにΔsだけ移動させて行なう。そして、この3回目の2つの触針5a1、5b1による測定波形2つと、前記1回目、2回目の2つの触針5a1、5b1による測定波形4つとから、合計6つの測定データが得られる。これら6つの測定データを、触針の不具合を排除するため、異なった触針同士の測定データで組み合わせると、以下の表2の9パターンとなる。
Figure 2015184079
各パターンの何れかが、「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」である場合には、ステップ120に進む。
ステップ120では、「同一円周上での測定」「突発的誤差要因未発生」と判定した上で、2つの測定データを平均することにより、又は何れか一方の測定データによって、真円度を算出し、真円度の測定・評価は終了する。
これに対し、ステップ140の評価において、何れのパターンにおいても「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」を満たさない場合はステップ150に進む。ステップ150では、測定回数を判定し、測定回数が5回未満の場合は、再びステップ130へと戻り、測定回数が5回になるまで上述したステップを繰り返す。なお、測定回数は5回まで測定する例を説明したが、これは一例であり、この回数は測定にかけられる時間との関係等を考慮して適宜定めることができる。
以上説明したように本実施形態の形状測定装置1によれば、検出部材5は、球面ころ2の軸方向に関し同一位置に位置する円周面2b形状を、周方向において互いに異なった位置にて同一の測定項目を測定する複数の検出器5a、5bを有するので、同一円周面2b形状についての複数のデータを取得することができる。従って、これら複数のデータを対比・評価することにより、もし何れかの検出器5a、5bの不具合など形状測定装置1に不具合があった場合、このような測定データを除外した実際の形状を正しく反映した測定データを得ることが出来る。
また、測定したデータから前記複数の検出器5a、5bが同一円周面2b上を測定したかどうかを判定するステップを有することで、得られた複数の測定データの測定値が実際の形状を正しく反映しているという測定値の正当性が高まり、球面ころ2の形状をより正当に評価することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る形状測定装置21について図4に基いて説明する。なお、本実施形態の形状測定装置21は、第1実施形態の形状測定装置1と基本的構成を同一とし、測定対象物が球面ころから円筒ころに変わっている点が異なる。したがって、第1実施形態と同一部分には同一符号を付すことにより、その説明を省略又は簡略化する。
治具23は、円筒ころ22の下面と略同一の面積を有する底面23aと、底面23aの外周縁から上方に向かって延びる凸部23bと、を備える有底筒状とされており、その内部には、上方から円筒ころ22が挿入されて固定されている。凸部23bは、円筒ころ22の形状に対応して軸方向に延在するように形成されており、その高さが円筒ころ22の高さの半分よりも小さくなるように設定されている。
また、治具23は、下部が回転装置4に固定されており、この回転装置4を駆動することにより、円筒ころ22の外周面2aの中心軸Gの回りで、回転装置4、治具23、及び円筒ころ22が一体回転可能とされている。
検出部材5は、円筒ころ22の外周面22aの真円度を同一条件で測定する2つの真円度検出器5a、5bを備える。これら真円度検出器5a、5bは、円筒ころ22の外周面22aのうち、中心軸Gに沿う方向(軸方向)における同一位置にある円周面22bの形状を検出する。
真円度検出器5a、5bは、その先端部が外周面22aの円周面22b上に接触する接触式であり、表面情報を検出する真円度検出用触針5a1,5b1と、真円度検出用触針5a1,5b1を外周面22aに向かって(径方向に向かって)進退可能に駆動する駆動機構5a2、5b2と、を有する。
以上のように構成された形状測定装置21において、円筒ころ22の外周面22aの真円度を測定する方法について以下に説明する。
先ず、駆動機構5a2によって、真円度検出用触針5a1を円筒ころ22の外周面22aの円周面22bに接触させる。その後、回転装置4を駆動することによって、治具23と共に円筒ころ22を中心軸G周りに回転させる。そして、真円度検出器5aが必要な測定距離の表面形状データを取得した後、円筒ころ22の回転を停止すると共に、真円度検出用触針5a1を円筒ころ22の外周面22aから退避させる。
次に、同様に円筒ころ22の外周面22aの円周面22b上の真円度を測定するため、駆動機構5b2によって、真円度検出用触針5b1を外周面22aの円周面22bに接触させる。その後、回転装置4を駆動することによって、治具23と共に円筒ころ22を中心軸G周りに回転させ、表面形状データを取得した後、円筒ころ22の回転を停止すると共に、真円度検出用触針5b1を円筒ころ22の外周面22aから退避させる。
得られた測定データは、互いの真円度検出器5a、5bが設けられている円周方向の角度(本実施形態では90度)分位相差をもって出力される。よって、この位相差分をずらした上で測定データを平均することで、又は何れか一方の測定データによって、真円度が基準値内であるか否かを評価する。
引続いて、得られた測定データの評価方法について、図5のフローチャートに基いて説明する。
ステップ200で上述の通り第1回目の真円度の測定を行う。そして、2つの触針5a、5bによる測定波形から測定値を求め、相互の測定値について相互相関関数を算出する。相互相関関数の算出は、例えば前述した式(1)に基いて行なう。
ステップ210で相互相関関数について評価を行なう。算出した相互相関関数のうち、「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」である場合には、ステップ220に進む。
ステップ220では、「同一円周上での測定」「突発的誤差要因未発生」と判定した上で、2つの測定データを平均することにより、又は何れか一方の測定データによって、真円度を算出し、真円度の測定・評価は終了する。
これに対し、ステップ210の判定において、「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」を満たさない場合は、ステップ230に進み、相互相関関数について判定する。
ステップ230では、完全な相関の場合に対し相互相関関数の最大値が0.3以下であるかどうかを判定する。これは、測定対象物が円筒ころの場合、例えば外径は、軸方向中央部近辺であればクラウニングの影響もほとんどなくほぼ一定である。このため、測定位置が軸方向に関し同一位置である同一円周上でなくとも、各測定結果間で一定の相関を示すはずである。従って、相互相関関数の最大値が例えば0.3以下のように殆ど相関がないような場合には、正しい測定が行われていない、またはころの精度が著しく悪いと判定し、ステップ240へと進む。
ステップ240では「同一円周上での測定未確認」「突発的誤差要因発生」を確認し、使用者にアラームを送出し、測定を終了する。
一方ステップ230の判定において、完全な相関の場合に対し相互相関関数の最大値が0.3以下でない場合、即ち相互相関関数の最大値が0.3よりも大きく、一定の相関を示していると判定した場合は、ステップ250の2回目以降の測定へと進む。
ステップ250の2回目の測定は、前述の第1実施形態で説明したように、2つの触針5a1、5b1の双方を共に円筒ころ22の軸方向に僅かに移動させて行なう(図3のΔs参照)。そして、この2回目の2つの触針5a1、5b1による測定波形と、前記1回目の2つの触針5a1、5b1による測定波形から、前述の第1実施形態と同様、4パターンの組み合わせについて相互相関関数を算出する。各パターンの何れかが、「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」である場合には、ステップ220に進む。
ステップ220では、「同一円周上での測定」「突発的誤差要因未発生」と判定した上で、2つの測定データを平均することにより、又は何れか一方の測定データによって、真円度を算出し、真円度の測定・評価は終了する。
これに対し、ステップ260の評価において、何れのパターンにおいても「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」を満たさない場合はステップ270に進む。
ステップ270では、完全な相関の場合に対し相互相関関数の最大値が0.3以下であるかどうかを判定する。相互相関関数の最大値が例えば0.3以下のように殆ど相関がないような場合には、正しい測定が行われていない、またはころの精度が著しく悪いと判定し、ステップ240へと進む。
ステップ240では「同一円周上での測定未確認」「突発的誤差要因発生」を確認し、使用者にアラームを送出し、測定を終了する。
一方ステップ270の判定において、完全な相関の場合に対し相互相関関数の最大値が0.3以下でない場合、即ち相互相関関数の最大値が0.3よりも大きく、一定の相関を示していると判定した場合は、ステップ280へと進む。
ステップ280では、測定回数を判定する。測定が5回行なわれた場合はステップ240へと進む。
ステップ240では「同一円周上での測定未確認」「突発的誤差要因発生」を確認し、使用者にアラームを送出し、測定を終了する。
一方ステップ280で測定回数が5回未満の場合は、ステップ250へと戻り、上述したステップを繰り返す。
ステップ250の3回目の測定は、2つの触針の双方を、共に円筒ころ22の軸方向に更に僅かに移動させて行なう。そして、この3回目の2つの触針による測定波形と、前記1回目、2回目の2つの触針による測定波形から、前記第1実施形態と同様、9パターンの組合せそれぞれについて、相互相関関数を算出する。各パターンの何れかが、「完全な相関の場合に対し最大相互相関関数が0.9以上で且つ位相のずれが1/4回転」である場合にはステップ220に進み、この条件を満たさない場合はステップ270へと進む。以降の処理は前述したとおりで、冗長となるのでこれ以上の説明は省略する。
以上説明したように本実施形態の形状測定装置21によれば、検出部材5は、円筒ころ22の軸方向に関し同一位置に位置する円周面22b形状を、異なった位置にて同一の測定項目を測定する複数の検出器5a、5bを有するので、同一円周面22b形状についての複数のデータを取得することができる。従って、これら複数のデータを対比・評価することにより、もし何れかの検出器5a、5bの不具合など形状測定装置に不具合があった場合、このような測定データを除外した実際の形状を正しく反映した測定データを得ることが出来る。
また、測定したデータから前記複数の検出器5a、5bが同一円周上を測定したかどうかを判定するステップを有することで、得られた複数の測定データの測定値が実際の形状を正しく反映しているという測定値の正当性が高まり、測定対象物をより正当に評価することが可能となる。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上述の実施形態では回転装置を駆動することにより、測定対象物である球面ころ又は円筒ころの外周面の中心軸Gの回りで測定対象物を回転可能としたが、測定対象物と検出部材とが、中心軸Gの周りで互いに相対回転可能である限り、その構成は限定されない。すなわち、測定対象物を固定し、検出部材を中心軸G周りに回転可能であるように構成してもよい。
また、測定対象物は、円周面を有する限り、軸受の転動体に限定されない。また、形状が検出される測定対象物の円周面は、上述の実施形態では球面ころ、円筒ころの外周面であったが、円すいころの外周面でもよく、また測定対象物が筒状である場合等は内周面であってもよい。
また、真円度検出器は、その先端部が外周面の同一円周面上に接触する接触式に限られず、レーザ等を用いた非接触式であってもよい。例えば、レーザを用いた非接触式測定の場合は、測定項目である真円度等に合わせて、レーザ周波数やスポット径が適宜設定される。
また、真円度検出用触針を1つづつ測定対象物に接触させて測定するのに替えて、複数の真円度検出用触針を同時に測定対象物に接触させ、表面形状データを一度に測定しても構わない。
1、21 形状測定装置
2、22 測定対象物(球面ころ、円筒ころ)
2a、22a 外周面
2b、22b 円周面
3、23 支持部材
5a、5b 検出器

Claims (5)

  1. 円周面を有する測定対象物を支持する支持部材と、
    前記測定対象物の円周面の形状を検出する検出部材と、
    を備える形状測定装置であって、
    前記測定対象物及び前記検出部材は、前記円周面の中心軸の周りで互いに相対回転可能とされており、
    前記検出部材は、前記測定対象物の軸方向に関し同一位置に位置する円周面形状を、前記測定対象物の周方向において互いに異なった位置にて同一の測定項目を測定する複数の検出器を有することを特徴とする形状測定装置。
  2. 円周面を有する測定対象物の円周面形状を、複数の検出器を用い、前記測定対象物又は前記複数の検出器を回転させることで測定する方法であって、
    前記測定対象物の軸方向に関し同一位置に位置する円周面形状を、前記測定対象物の周方向において互いに異なった位置に設けられた複数の検出器によって、同一の測定項目を測定することを特徴とする形状測定方法。
  3. 円周面を有する測定対象物の円周面形状を、複数の検出器を用い、前記測定対象物又は前記複数の検出器を回転させることで測定する方法であって、
    前記測定対象物の軸方向に関し同一位置に位置する円周面形状を、前記測定対象物の周方向において互いに異なった位置に設けられた前記複数の検出器によって、同一の測定項目を測定するステップと、
    測定したデータから前記複数の検出器が同一円周上を測定したかどうかを判定するステップと、
    を含むことを特徴とする形状測定方法。
  4. 前記判定ステップでは、前記複数の検出器によって測定された各測定データの相互相関関数を求め、当該相互相関関数が予め定めた値を超えた場合に、前記複数の検出器は同一円周上を測定したと判定する請求項3に記載の形状測定方法。
  5. 測定データの位相のずれが、前記複数の検出器の位置の周方向のずれに相当する部分で最も高い相互相関関数を示す場合に、前記複数の検出器は同一円周上を測定したと判定する請求項3又は4に記載の形状測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018119824A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 株式会社ディスコ リニアゲージと加工装置
CN111998779A (zh) * 2020-10-27 2020-11-27 南京锦华机械制造有限公司 一种轴承尺寸分类用测量装置
WO2021240711A1 (ja) * 2020-05-28 2021-12-02 オリンパス株式会社 回転精度測定方法、回転精度測定装置、3次元形状測定方法、3次元形状測定装置及び光学機器

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