JP2015183293A - ホロウカソード放電を用いた内径窒化システム - Google Patents

ホロウカソード放電を用いた内径窒化システム Download PDF

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Abstract

【課題】ホロウカソード放電(Hollow Cathode Discharge:HCD)を用いて、パイプのように深さを有する物体の内壁面を窒化処理すること。
【解決手段】窒化処理しようとする中空体或いは印刻部材自体を陰極として利用し、このような被処理物900を数千個まで固定できる電導性ジグシステムを設計し、上記ジグシステムに電源400を印加して中空体或いは印刻部材自体がホロウカソードとして働き、その内側の空間にホロウカソード放電を起こして生成されたプラズマによって印刻部材の内壁面を窒化処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、パイプのような、深さを有する物体の内壁面を窒化処理する技術に関するもので、より詳しくはホロウカソード放電(Hollow Cathode Discharge:HCD)を用いた内径窒化方法及びその装置に関するものである。
自動車、航空機及び他の機械付属品の中にはパイプ、チューブの形になっていたり、印刻加工された形をしたものがあり、このような付属品の耐久性がその内壁面にも求められる場合が多い。金属部材に硬度と耐食性を与える表面処理として窒化処理が代表的であり、窒化工程は実際の具現工程上、高度の工程制御を要する技術でもある。工程の効率及び窒化層の深さなどの品質面においてプラズマ窒化処理が好ましいと思われるが、印刻部分の内径窒化は用意ではない。
一般的に窒化処理は金属表面に窒素拡散による窒化物を形成して表面硬度及び耐食性、耐摩耗性、疲労強度などを向上させる加工法であり、浸炭、高周波熱処理などの他の表面硬化方法とは違って鋼の変態点(A1変態点:723℃)以下の温度(600℃未満)で処理されるため熱処理による変形が少なく、精密機械部品及び自動車部品、金型などにおいてよく使われている。窒化処理は素材の表面に硬質、或いは機能性物質を蒸着させて表面を改質する表面コーティング法とは確実に仕分けられる拡散浸透法に属する。
窒化処理は大きくガス窒化と液体窒化(塩浴窒化)、プラズマ窒化(イオン窒化)などと仕分けることができる。そのうちガス窒化の場合、約560〜580℃に加熱された気状のアンモニア(NH3)雰囲気中で数十時間程露出させて金属製品に窒化層を形成する方法で、製品の形状における制約が少なく、大量処理に用意なメリットがあるが、常用化特性の具現のために長時間を必要とするということと、専用の素材のみに適用可能ということ、有害物質であるアンモニアガスを使用しているので後処理装置が必要になることといったデメリットがある。
液体窒化(塩浴窒化)はシアン(CN−)、或いはシアン酸(CN−)塩に金属製品を入れて液状で窒化処理を行う方法であり、短時間にかなり深い窒化層の形成ができるというメリットを有しているが、多孔性(porous)窒素化合物層の形成によって後処理が必須になるということと、有毒性物質が使用されるということでその使用が段々減っている。
プラズマ窒化(イオン窒化)はグロー放電(glow discharge)によって形成された窒素イオンを用いて金属製品に窒化層を形成する方法であり、操作が難しくて高い設備費用が求められるというデメリットがあるが、高いエネルギーを有する窒素イオンによって処理されることによって処理時間を短縮することができ、また窒化層の構造及び深さの制御が用意で、特に有害物と公害の発生がないので、他の窒化技術に比べてその比重が徐々に増加している。
一方、プラズマ表面処理技術の中、ホロウカソード放電現象を用いた表面処理は特有の強い放電によって製品における局部的な過熱(over heating)やダメージ(damage)を与え、不良率が高くて好ましくないと認識されてきた。
また、ホロウカソード放電現象を印刻部分の表面処理に試みる場合、大韓民国公開特許第10−2008−0098826号での記載のように、パイプの中に放電用陰極を設けてホロウカソード放電を起こすため、陰極自体の加工、設置に伴う設備費と努力などの問題で量産処理に不適合であるため産業上では実質的利益はない状況である。
本発明の目的は、印刻部材の内壁面において簡素化された設備で、ホロウカソード放電を用いて高密度イオン集中と発熱によって更なる過熱工程無しで中空体内径部、或いは印刻部を短時間で集中的に高品質の窒化処理技術を提供しようとするのである。
本発明の更なる目的は、中空体を含む金属部品の内径部及び、その他の印刻加工された金属製品の量産性ある窒化処理技術を提供することであり、それぞれの製品の内径部に同じ形状のホロウカソード放電をチャンバー内部全体に均一に形成し、たった一度の工程で数千単位の品物の窒化処理を実施できるようにすることである。
上記の目的に基づいて本発明は、窒化処理しようとする印刻部材自体を陰極として用いて、ここに電源を印加して中空体、または印刻部材の内側の空間にホロウカソード放電を起こして生成されたプラズマで印刻部材内壁面を窒化処理するようにした。
即ち、本発明は、
真空チャンバー;
上記真空チャンバーの中に設けられる電導性ジグ;
上記電導性ジグに接触固定されるが、ひとつの電導性ジグに固定配置される多数の電導性中空体、もしくは印刻部材たち;
上記真空チャンバーに連結されたガス供給部;及び
電源装置;を含み、
上記電源装置の陽極と陰極の中どちらかの一方は上記真空チャンバーに接続させ、もう一方は上記電導性ジグに接続させて電源を供給し、
上記ガス供給部を通して窒素を含む工程ガスを供給し、上記多数の電導性中空体、或いは印刻部材の中空部または印刻部に直接ホロウカソード放電を起こして中空部内壁面、或いは印刻部内壁面を窒化処理することを特徴とする内径窒化処理システムを提供できる。
また、本発明において、上記電導性ジグは、上記真空チャンバー内に絶縁体によって保持されることを特徴とする内径窒化処理システムを提供できる。
また、本発明において、ホロウカソード放電は、多数の電導性中空体、或いは印刻部材及びこれを固定するための電導性ジグの表面から直接形成され、上記ホロウカソード放電によるプラズマの密度はグロー放電によるプラズマの密度の3〜100倍に至る高密度プラズマで、窒化処理時間を短縮させる高速工程であることを特徴とする内径窒化処理システムを提供できる。
また、本発明において、上記窒化処理工程の始まりは、常温で行われ、上記真空チャンバー内に別途の熱処理装置を設ける必要がないことを特徴とする 内径窒化処理システムを提供できる。
また、本発明において、上記電導性ジグは、プレート型ジグフレームを含み、上記プレート型ジグフレームは多数のホール(hole)を備え、多数の電導性中空体、或いは印刻部材は上記ホールに固定されることを特徴とする内径窒化処理システムを提供できる。
また、本発明は、上記窒化処理工程のための電源印加において、被処理物である中空体、或いは印刻部材においての窒化具合は印加電圧を調節してコントロールし、真空チャンバー内の被処理物の数の増加によって印加電流を増やして窒化処理することを特徴とする内径窒化処理システムを提供できる。
また、本発明は、上記真空チャンバー内に窒素と水素を注入し、注入されたガスの中窒素の分率は10〜100%にし、工程圧力は0.05〜10Torrの範囲を維持し、5〜500kWの電力を印加して窒化処理することを特徴とする内径窒化処理システムを提供できる。
また、本発明は、窒化処理を終えた後、被処理物を真空チャンバー内で冷却させてから真空チャンバーからアンローディングすることを特徴とする内径窒化処理システムを提供できる。
本発明によれば、中空体形状を成すパイプなどの被処理物をカソードとして用いてホロウカソード放電を起こして中空体の内壁面を高品質に窒化でき、別途のカソード電極構成を要しないため設備が単純であり、ひとつのチャンバーに多数の被処理物を電導性ジグに固定して一気に同時処理するので量産性が非常に高いというメリットがある。
即ち、本発明のホロウカソード放電は多数の電導性中空体、或いは印刻部材と、これを固定するための電導性ジグの表面から直接形成され、上記ホロウカソード放電は従来のプラズマ窒化処理に使用されるグロー放電に対してプラズマ密度が3〜100倍に至る高密度雰囲気を形成し、従来のプラズマ窒化処理方法に比べて処理時間を半分以下に短縮できる。
また、本発明は印加電圧を調節してホロウカソード放電をコントロールすることによって中空体の内壁面の窒化特性を望む水準に誘導するため、窒化処理においてよく行っている別途の熱処理工程を要しないので、常温窒化処理ができ、工程上の簡素化もまたのメリットである。
本発明の窒化処理装置を説明するための断面構成図 本発明によって多数の中空体に起こしたホロウカソード放電現象を撮影した写真 本発明による内径窒化処理適用後、断面組織観察のため加工してから5%ナイタルによって腐食させた結果物の外観の対比写真 本発明による内径部断面窒化組織の写真 本発明による窒化処理前・後、製品の内径部表面硬度比較写真(窒化処理前SCM415中空体金属製品内径部表面硬度;250.4HV0.3kgf) 本発明による窒化処理前・後、製品の内径部表面硬度比較写真(窒化処理後SCM415中空体金属製品内径部表面硬度;663.7HV0.3kgf) 本発明による窒化処理後、内径部表面から深さ方向深部硬度を測定した写真 本発明による窒化処理後、内径部深さ方向深部硬度分布グラフ
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図を参照して詳しく説明する。
図1には、本発明のホロウカソード放電によって窒化処理する装置の構成が断面図で示しされている。
SUSなどの電導性金属からなる真空チャンバー100にはガス供給部200、真空排気管300及び電源400が設けられていて、真空チャンバー100内部には電導性ジグシステムが設けられる。上記電導性ジグシステムはジグフレーム600、610が連結されて全体的に電気的な閉鎖ループ状を成し、ひとつの閉ループの中に多数の閉ループを有するように構成できる。上記電導性ジグシステムは、電源400の一方の極性端子が連結されるプレート型のジグベース620に基づいて構築され、上記ジグベース620は絶縁体700によってチャンバー100の胴体から隔離される。中空体、或いは印刻部を備えた被処理物900は上記ジグフレーム600に固定されて窒化処理され、多数の被処理物900を装入できて量産にとても適合している。工程実施後、被処理物900の冷却もまたチャンバー内で行うことには特別なメリットがあるので、冷却ファン800も備えることが好ましい。
真空排気管300は真空チャンバー100から真空ポンプ310までを繋げ、大気圧状態から初期真空(10Torr以下)を具現するロータリーポンプ、工程真空度を具現するブースターポンプで真空ポンプ310を構成できる。
以下、窒化処理工程においてその原理と共に詳しく説明する。
まず、中空体、或いは印刻加工された多数の金属被処理物900をプレート上の上記ジグフレーム600に一定の間隔で固定してチャンバー100内に装入する。上記ジグフレーム600は円形、或いは四角形のプレートを基本構造とし、ここに適切なホール(hole)が多数開かれていて、中空体被処理物900を差し込んで固定し、このようなプレート型ジグフレーム600を隙間を置いて層々と重ねて柱型ジグフレーム610に固定する。
上記ジグシステムが真空チャンバー100内部に配置される際、ジグシステムとは反対側電極が接触されると同時にグラウンド状態になる真空チャンバー100とは絶縁状態が維持されなければならないので、このために真空チャンバー100とジグシステムのジグベース620との間にはジグ絶縁体700を位置させ、ジグシステムは真空チャンバー100とは絶縁状態を、電源500とは通電状態を維持するようにする。ジグ絶縁体700の構成は、セラミックを含む他の絶縁体でつくることができ、ジグシステム及び窒化処理を適用しようとする中空体被処理物900の荷重に耐えられる十分な耐久性を有しなければならない。
次に、チャンバー100内部を真空ポンプ310で約0.05Torr〜10−4Torrの真空度に真空化する。
ガスの供給はバルブ210を通して流量を調節して供給し、供給管220を通させてガス噴射口230に供給する。即ち、ガス供給部200を通してN2とH2の混合ガスを一定比率で注入して0.05〜10Torrの圧力雰囲気を作り、上記ジグベース620にフィードスルー500によって電源400の一方の極性の電極、好ましくは陰極を連結し、残りの電極はチャンバー100に連結する。注入されたN2とH2の混合ガスの中N2ガスの比重は10〜100体積%にし、工程圧力度0.05〜10Torrの範囲まで窒化処理を適用しようとする中空体被処理物900の直径によって、或いは製品が要求する窒化層特性によって工程圧力を変えてコントロールできる。
電源400を入れて一定の電力を加えると、それぞれ直列に連結された多数の被処理物900はその形状によってひとつのホロウカソードとして働いてホロウカソード放電が起き、中空体の内壁面へプラズマを誘導する別途の努力をしなくても中空、或いは印刻部にプラズマが形成される。従って、被処理物900の内壁面側に直接形成したホロウカソード放電(HCD)の効果によってチャンバー内に注入された窒素を原子状にして中空体、或いは印刻部材の内壁面に均一な窒化層を形成することができる。
この時印加される電力値は5〜500kWにすることができる。印加される電力値は装入される被処理物900の数量及び全体表面積に比例して増加させることになる。被処理物の素材の種類及び熱処理条件などによって印加される電力値が変わることがあるが、同じ素材の中空体被処理物900においてはその装入数量が増加するにつれて各素材ごとに適切な電圧値を一定に保ち、電流値を上昇させる方法で全体の電力値を上げるようにすることが好ましい。
ジグシステムに印加される陰極は直流(DC)またはパルス電圧であり、ジグフレーム620に固定された中空体被処理物900に到達して内径部表面でグロー放電及びホロウカソード放電を形成し、この時発生する発熱現象と高いイオン密度によって窒素が中空体の内径表面部の内側に浸透・拡散、窒素化合物層及び窒素拡散層を形成することになる。
本発明は被処理物900の内壁面にホロウカソード放電を起こし、放電によって被処理物の内壁面の窒化に必要なエネルギーを全て供給することにより、従来の窒化工程においてよく提供していた熱処理工程を別途行わなくても十分な窒化品質を得らる上、工程チャンバー100内に別途のヒーターを設ける必要なく常温で工程が行われる。
窒化工程直後、工程チャンバー100内部に窒素ガスを100〜400Torrまで注入し、窒化処理後に窒素ガスの残留分をチャンバー内部に装着した冷却ファン800を稼動して対流を起こし、120分以下の時間の間に被処理物900を冷却する。ガス注入部200を通して不活性N2ガスを注入しながら対流雰囲気下で伝熱媒質で活用中空体被処理物900、ジグシステム及び真空チャンバー内部に残留している雰囲気ガスを素早く冷却する。
このようにチャンバー100内で冷却することで窒化処理された被処理物900の窒化膜の品質を優秀に保つことができ、これは高温状態で大気中に露出される場合、皮膜が酸化したり、他の成分に反応して変色したりするなどの変成を防ぐことができるからである。従って、窒化工程直後からチャンバー内部の温度が少なくとも約150℃未満まで到達するように自然冷却する冷却工程を含むことを特徴とする。
窒化処理及び冷却工程が終わると、常温・常圧で真空チャンバー100内部に大気ガス及び低純度N2ガスを注入して真空度を解く通気(vent)と、中空体被処理物900を外に出すアンローディング(unloading)作業を進める。
以下、見本製作においての実施例を通して本発明の作用及び効果をより詳しく説明すると次の通りである。
本発明のホロウカソード放電効果を用いた中空体の内径部窒化処理が行われる被処理物900はSCM415及びSUS、STD鋼種を含む鉄(Fe)系金属と、アルミニウム(Ai)、チタニウム(Ti)、クロム(Cr)など、非鉄金属系窒化物形成が可能な金属素材であり得る。
ホロウカソード放電効果を用いた中空体の内径部窒化処理が行われる被処理物900の形状は、直径が数〜数百mmで長さ50〜1,000mmまでの円筒型、或いはそれと類似な形状の中空体、印刻加工された金属製品であり、本実施例は直径20mmで長さ170mmのパイプ状の鍛造加工されたSCM415鋼を被処置物として窒化処理を行った。
SCM415鋼見本1,000個を用意して真空チャンバー100内部に装入し、それぞれの見本を一定の間隔で上記ジグシステムに固定し、この時中空体形状の見本らは内径部の内側まで工程ガスの移動が円滑であるように、両側のホール(hole)は開放されたままの状態で、窒化処理を適用しようとする中空体被処理物900の見本の側面、或いは両側のホール(hole)が開放されるようにする位置でジグフレーム600に固定しなければならない。
ジグシステムの各ジグフレーム600はプレート型で、ひとつのジグフレーム600に中空体被処理物900の見本をそれぞれ200個ずつ固定させて5つのジグフレーム600を保持させ、全体的にひとつのチャンバーで1,000の見本を処理した。
全範囲において均一に具現される圧力て、工程圧力は500〜700Torrにし、このような適正圧力は多数の見本の均一な品質の窒化にかなり重要な変数となる。
ジグに電源を印加して5〜100kWの電力を供給し、上記窒化処理工程中好ましい工程進行の程を確認した。またホロウカソード放電の均一分布の可否とホロウカソード放電及びプラズマが表す色、明るさの判別によって窒化処理進行の程を確認することができ、本実施例のより明確な具現のためのSCM415中空体金属製品窒化処理の場合、図2に示しているようなホロウカソード放電及びプラズマ形状が現れた。この時のホロウカソード放電形状において、素材の種類よりは中空体被処理物900の形状がより大きな支配力を有することが分かった。
図2のように適正ホロウカソード放電が形成されたことが確認されたら、これを維持することによって具現しようとする窒化の深さ及び窒化の形状によって窒化処理工程を進めることになる。窒化浸透の深さは窒化処理時間に比例し、中空体被処理物900の使用用途及び要求特性に合わせて適切な時間の間窒化処理を行う。本実施例のSCM415中空体金属製品の窒化処理は2時間行い、出力電圧を300〜650Vの範囲で維持するように空工程力値を印加、工程圧力と注入ガスの造成比は一定に保ちながら工程を進めた。
窒化処理工程を終えた後、低純度のN2ガスを真空チャンバー100内部へ注入、内部圧力約200から400Torrまで不活性のN2ガスを入れ、冷却ファン800を稼動させて対流雰囲気中で冷却を行った。真空チャンバー100内部へ入れられたN2ガスは伝熱媒質として働き、冷却ファン800による対流雰囲気中で中空体被処理物900及びジグシステム、その他過熱された区域の熱を内部に冷却ラインを備えた真空チャンバー100の外壁に伝達・交換して速やかな冷却を可能にする。
SCM415中空体金属製品においても冷却ファン800活用による冷却を1時間適用し、以後100℃以下に下がったチャンバー内部の温度を確認してから通気を行い、真空チャンバー100の外に出して代表見本においての分析を行った。
上記実施したSCM415中空体金属製品の内径窒化処理結果物においては図3〜図6に示しており、図4、図5、図6はそれぞれ内径部窒化処理適用後、断面組織観察のために加工後5%ナイタルによって腐食させた中空体の外観写真(図3)と内径部窒化組織写真(図4;内径部断面窒化組織写真、肉眼上見分けられる全体窒化浸透の深さにおいて約360μmまで見分けられる)、窒化処理前・後、製品の内径部表面硬度比較写真(図5a;窒化処理前SCM415中空体金属製品内径部表面硬度;250.4HV0.3kgf、図5b;窒化処理後SCM415中空体金属製品内径部表面硬度;663.7HV0.3kgf)、内径部表面から深さ方向深部硬度測定写真(図6;窒化処理後SCM415中空体断面表面硬度分布測定写真、硬度測定荷重0.05kgf)及び図7のグラフ(SCM415中空体窒化処理適用後、内径部深さ方向深部硬度分布グラフ)から見た実施例による分析結果である。
上記窒化処理後の分析結果を見れば、鍛造によるSCM415鋼(窒化前の素材硬度:約250HV0.05kgf)中空体製品の場合、冷却時間を含め約3時間(窒化2時間、冷却1時間)の窒化処理工程の適用だけで、全体窒化浸透深さは300μm以上、550HV以上の硬度値を有する有効浸透深さは60μm以上の窒化層が形成されたことが確認できた。これは従来数十時間までを要した内径部窒化処理工程らと比べると、窒化処理の効率と量産性、消防エネルギー節減及び環境にやさしい工程活用という点で大きなメリットになり得るう上、鉄系金属及びAl、Tiのような非鉄金属など、様々な素材にも適用が可能であり、今後その活用範囲は相当なものになると見込まれる。
本発明は以上で説明した実施例に限られず、請求項によって定義され、当業者により様々な変形と改作を行うことができる。
100:チャンバー
200:ガス供給部
210:バルブ
220:供給管
230:ガス噴射口
300:真空排気管
310:真空ポンプ
400:電源
500:フィードスルー
600、610:ジグフレーム
620:ジグベース
700:ジグ絶縁体
800:冷却ファン
900:被処理物

Claims (7)

  1. 真空チャンバーと、
    上記真空チャンバー内に設けられる電導性ジグと、
    上記電導性ジグに接触固定され、ひとつの電導性ジグに固定配置される多数の電導性中空体或いは印刻部材と、
    上記真空チャンバーに連結されたガス供給部と、
    電源装置とを備え、
    上記電源装置の陽極と陰極の中どちらかの一方は上記真空チャンバーに接続させ、残りのもう一方は上記電導性ジグに接続させて電源を供給し、
    上記ガス供給部を通して窒素を含む工程ガスを供給し、上記多数の電導性中空体或いは印刻部材の中空部または印刻部に、直接ホロウカソード放電を起こして中空部内壁面或いは印刻部内壁面を窒化処理する
    ことを特徴とする内径窒化処理システム。
  2. 上記電導性ジグは上記真空チャンバー内に絶縁体によって保持される
    請求項1に記載の内径窒化処理システム。
  3. ホロウカソード放電は、多数の電導性中空体或いは印刻部材及びこれを固定するための電導性ジグの表面から直接形成され、上記ホロウカソード放電によるプラズマ密度は、グロー放電によるプラズマ密度の3〜100倍の高密度プラズマで窒化処理工程時間を短縮させる高速工程である
    請求項1または2に記載の内径窒化処理システム。
  4. 上記窒化処理工程の始まりは常温で行われ、上記真空チャンバー内に別途の熱処理装置を設ける必要がない
    請求項1ないし3のいずれかに記載の内径窒化処理システム。
  5. 上記電導性ジグは、プレート型ジグフレームを含み、上記プレート型ジグフレームは、多数のホールを備え、多数の電導性中空体或いは印刻部材は上記ホールに固定される
    請求項3または4に記載の内径窒化処理システム。
  6. 上記内径窒化処理工程のための電源印加において、被処理物である中空体或いは印刻部材に対する窒化具合は印加電圧を調節してコントロールし、真空チャンバー内の被処理物の数の増加によって印加電流を増やして窒化処理する
    請求項3または4に記載の内径窒化処理システム。
  7. 上記真空チャンバー内に、窒素と水素を注入し、注入されたガスの中窒素の分率は10〜100%にし、工程圧力は0.05〜10Torrの範囲を維持し、5〜500kWの電力を印加して窒化処理する
    請求項3ないし6のいずれかに記載の内径窒化処理システム。
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