JP2015181443A - 植物の栽培方法と栽培装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過熱水蒸気の熱エネルギを有効に利用して、植物の生育環境を快適な環境としながら温室内を加温するために消費するエネルギーを少なくして植物の栽培コストを削減する。
【解決手段】温室11内に過熱水蒸気を供給して温室11内の空気を加温すると共に、過熱水蒸気に加えて温室11内に炭酸ガスを供給して、過熱水蒸気に炭酸ガスを混合してなる混合気体とし、炭酸ガスを含む混合気体を温室11内の下層に停滞させて温室11内の植物を加温状態に保持して生育させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、温室内の空気を加温して植物を栽培する栽培方法と、この栽培方法に使用する栽培装置に関する。
内部の空気を加温して植物を栽培する温室は、冬期において、あるいは寒冷地において種々の植物を栽培できる。この栽培方法は、季節を問わずに種々の植物を栽培できる特徴はあるが、温室内の空気を加温するために相当量の熱エネルギを消費する。このため、植物の栽培コストが高くなる欠点がある。このことから、温室内の加温に消費する熱エネルギをいかに少なくして、植物の栽培コストを低減することが極めて大切である。栽培に要するコストを消費者が負担するからである。
温室内の空気を加温するのに代わって、過熱水蒸気を噴射する栽培方法が開発されている。(特許文献1参照)この方法は、過熱水蒸気を温室内に噴射することで、熱エネルギを有効利用して栽培コストを低減できる特徴がある。
特開2001−204270号公報
特許文献1の栽培方法は、水を加熱して水蒸気とし、さらに水蒸気を100℃以上に加熱して過熱水蒸気として温室内に噴射する。過熱水蒸気は、加熱された蓄熱材に設けた熱交換器に水を通過させて発生される。蓄熱材はヒーターなどの発熱体で加熱される。蓄熱材で過熱水蒸気を発生させる装置は、深夜電力などを利用して過熱水蒸気を発生できる。過熱水蒸気は、100℃以上に加熱されるので、気化された水蒸気が液化して発生する潜熱と、温度が低下することで発生する顕熱の両方で温室内の空気を加温する。また、過熱水蒸気を温室内に直接に噴射するので、熱交換器などを必要とせず、過熱水蒸気で直接に温室内の空気を加温できる特徴がある。
以上の栽培方法は、過熱水蒸気を使用する特徴を実現するが、温室内に供給される過熱水蒸気の熱エネルギを必ずしも有効に利用して植物の生育環境を加温状態にできない。それは、温室内の空気が冷たい外気に冷却されるからである。
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、過熱水蒸気の熱エネルギを極めて有効に利用して、植物の生育環境を快適な環境にでき、温室内を加温するために消費するエネルギーをより少なくして植物の栽培コストを削減できる植物の栽培方法と植物の栽培装置とを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の請求項1に記載する植物の栽培方法は、温室11内に過熱水蒸気を供給して温室11内の空気を加温すると共に、過熱水蒸気に加えて温室11内に炭酸ガスを供給して、過熱水蒸気と炭酸ガスとを温室11内に供給し、温室内において、炭酸ガスと過熱水蒸気とを含む混合気体を温室内の下層に停滞させて温室内の植物を加温状態に保持して生育させる。
以上の栽培方法は、過熱水蒸気の熱エネルギを極めて有効に利用して植物の生育環境を快適な環境にでき、さらに温室内を加温するために消費するエネルギーを少なくして植物の栽培コストを低減できる特徴がある。それは、過熱水蒸気に加えて、温室内に加熱された炭酸ガスを供給して、炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合して混合気体とし、炭酸ガスを含む混合気体を温室内の下層に停滞させて温室内の植物を加温状態に保持するからである。炭酸ガスは空気よりも重く、温室内の下層に停滞する。それは、炭酸ガスの分子量が44であるのに対し、窒素と酸素とが混合された空気の分子量が約29と小さいからである。以上の栽培方法は、過熱水蒸気に炭酸ガスを混合して混合気体とし、この混合気体で温室内を加温する。混合気体は、過熱水蒸気の潜熱と顕熱によって単位体積に対する熱エネルギが大きくなり、さらに炭酸ガスによって比重が空気よりも重くなって、温室内の下層に停滞する。植物は温室の底部で生育されるので、植物は下層に停滞する熱エネルギの大きい混合気体中で生育される。さらに、下層に停滞する混合気体の上には、比重の小さい空気層ができ、空気層は下層の混合気体の上を断熱する層となる。以上の温室は、加温された炭酸ガスを含む混合気体が下層に停滞して植物を加温状態に保持し、さらに、混合気体の外気による冷却を、上に積層される空気層で断熱する。このため、炭酸ガスと過熱水蒸気の熱エネルギは極めて効率よく植物を加温状態に保持し、さらに、混合気体が外気に冷却されて、含有する熱エネルギが外部に放熱されるのを上の空気層が断熱して有効に防止する。したがって、以上の栽培方法は、温室の植物を加温状態に保持するために使用する熱エネルギを最小に削減しながら、植物を加温状態に保持して、効率よく生育できるという、正に温室の加温には理想的な環境を実現する。加温に必要な熱エネルギを最小にできることから、植物の栽培コストを最小に低減して、植物を加温しながら栽培できる特徴を実現する。
さらに、以上の植物の栽培方法は、混合気体に含まれる炭酸ガスによって、温室内の炭酸ガス濃度を高くできる。とくに炭酸ガスを含む混合気体を温室内の下層に停滞させるので、植物周囲の炭酸ガス濃度を高くできる。混合気体が植物周囲の炭酸ガス濃度を高くすることから、従来の温室のように、冷たい外気を流入して炭酸ガス濃度を高くする必要がなく、温室内に換気することなく閉鎖して植物を快適な環境で栽培できる。植物は、炭酸同化作用をして生育するが、このときに炭酸ガスを吸収する。このため、温室は内部の炭酸ガス濃度を高くすることが大切であって、炭酸ガス濃度が低くなると植物の生育は低下する。以上の栽培方法は、冷たい外気を流入することなく、温室内の炭酸ガス濃度を高くできるので、植物を加温状態に保持しながら、その周囲に充分な炭酸ガスを供給して理想的な状態で生育でき、外気を換気して熱エネルギを失うこともない。ちなみに、空気の炭酸ガス濃度は約400ppmであるが、植物を効果的に生育させるには、さらに炭酸ガス濃度を高くすることが大切であるが、以上の栽培方法は、供給する炭酸ガスによって炭酸ガス濃度を空気よりもさらに高くして、植物を効率よく生育できる特徴も実現する。
本発明の請求項2に記載する植物の栽培方法は、ベンチュリー管13でもって、炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合して温室11内に供給する。この栽培方法は、炭酸ガスと過熱水蒸気とを十分に混合して温室内に供給できるので、炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合している混合気体の単位体積に対する熱エネルギを効率よく大きくして、温室内に供給できる特徴がある。このため、熱エネルギをさらに有効に利用して、植物を生育できる特徴がある。
本発明の請求項3に記載する植物の栽培方法は、ベンチュリー管13が、流動する炭酸ガスの負圧で過熱水蒸気を吸引して炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合して温室11内に供給する。この栽培方法は、炭酸ガスの運動エネルギーを効果的に利用して、過熱水蒸気を吸引して効果的に混合して温室内に供給できる特徴がある。
本発明の請求項4に記載される植物の栽培方法は、燃料を燃焼させて発生する燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして温室11内に供給する。この栽培方法は、燃焼ガスに含まれる炭酸ガスを加熱された炭酸ガスとして温室内に供給するので、燃料を燃焼して簡単に加熱された炭酸ガスを発生でき、また炭酸ガスを高温に加熱して温室内に供給できる。
本発明の請求項5に記載する植物の栽培方法は、燃料を燃焼させて水を加熱して過熱水蒸気を発生させると共に、過熱水蒸気を発生させる燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして温室11内に供給する。この栽培方法は、過熱水蒸気を発生する燃焼ガスに含まれる炭酸ガスを加熱された炭酸ガスとするので、燃焼ガスで過熱水蒸気と炭酸ガスの両方を発生できる特徴がある。
本発明の請求項6に記載される栽培装置は、植物を栽培する温室11内の空気を加温する。この栽培装置は、水を加熱して過熱水蒸気を発生させる過熱水蒸気発生装置1と、過熱水蒸気発生装置1で発生される過熱水蒸気に混合されて、過熱水蒸気と共に温室11内に供給される炭酸ガスを発生させる炭酸ガス発生装置2と、過熱水蒸気発生装置1で発生される過熱水蒸気と、炭酸ガス発生装置2で発生される炭酸ガスとを温室11内に供給して、温室11内に過熱水蒸気と炭酸ガスとの混合気体を供給する供給機とを備える。この栽培装置は、供給機でもって、温室内に過熱水蒸気と炭酸ガスの両方を供給し、過熱水蒸気によって熱エネルギの付与された炭酸ガスを含む混合気体を温室内の下層に停滞させて温室内の植物を加温状態に保持して生育させる。
以上の栽培装置は、過熱水蒸気の熱エネルギを極めて有効に利用して植物の生育環境を快適な環境にでき、さらに温室内を加温するために消費するエネルギーを少なくして植物の栽培コストを低減できる特徴がある。それは、過熱水蒸気に加えて、温室内に加熱された炭酸ガスを供給して、炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合して混合気体とし、炭酸ガスを含む混合気体を温室内の下層に停滞させて温室内の植物を加温状態に保持するからである。炭酸ガスは空気よりも重く、温室内の下層に停滞する。それは、炭酸ガスの分子量が44であるのに対し、窒素と酸素とが混合された空気の分子量が約29と小さいからである。以上の栽培方法は、過熱水蒸気に炭酸ガスを混合して混合気体とし、この混合気体で温室内を加温する。混合気体は、過熱水蒸気の潜熱と顕熱によって単位体積に対する熱エネルギが大きくなり、さらに炭酸ガスによって比重が空気よりも重くなって、温室内の下層に停滞する。植物は温室の底部で生育されるので、植物は下層に停滞する熱エネルギの大きい混合気体中で生育される。さらに、下層に停滞する混合気体の上には、比重の小さい空気層ができ、空気層は下層の混合気体の上を断熱する層となる。以上の温室は、加温された炭酸ガスを含む混合気体が下層に停滞して植物を加温状態に保持し、さらに、混合気体の外気による冷却を、上に積層される空気層で断熱する。このため、炭酸ガスと過熱水蒸気の熱エネルギは極めて効率よく植物を加温状態に保持し、さらに、混合気体が外気に冷却されて、含有する熱エネルギが外部に放熱されるのを上の空気層が断熱して有効に防止する。したがって、以上の栽培装置は、温室の植物を加温状態に保持するために使用する熱エネルギを最小に削減しながら、植物を加温状態に保持して、効率よく生育できるという、正に温室の加温には理想的な環境を実現する。加温に必要な熱エネルギを最小にできることから、植物の栽培コストを最小に低減して、植物を加温しながら栽培できる特徴を実現する。
さらに、以上の植物の栽培装置は、混合気体に含まれる炭酸ガスによって、温室内の炭酸ガス濃度を高くできる。とくに炭酸ガスを含む混合気体を温室内の下層に停滞させるので、植物周囲の炭酸ガス濃度を高くできる。混合気体が植物周囲の炭酸ガス濃度を高くすることから、従来の温室のように、冷たい外気を流入して炭酸ガス濃度を高くする必要がなく、温室内に換気することなく閉鎖して植物を快適な環境で栽培できる。植物は、炭酸同化作用をして生育するが、このときに炭酸ガスを吸収する。このため、温室は内部の炭酸ガス濃度を高くすることが大切であって、炭酸ガス濃度が低くなると植物の生育は低下する。以上の栽培装置は、冷たい外気を流入することなく、温室内の炭酸ガス濃度を高くできるので、植物を加温状態に保持しながら、その周囲に充分な炭酸ガスを供給して理想的な状態で生育でき、外気を換気して熱エネルギを失うこともない。ちなみに、空気の炭酸ガス濃度は約400ppmであるが、植物を効果的に生育させるには、さらに炭酸ガス濃度を高くすることが大切であるが、以上の栽培装置は、供給する炭酸ガスによって炭酸ガス濃度を空気よりもさらに高くして、植物を効率よく生育できる特徴も実現する。
本発明の請求項7に記載される植物の栽培装置は、炭酸ガスと加圧空気源とを混合して混合気体とするベンチュリー管13を備え、ベンチュリー管13で混合された過熱水蒸気と炭酸ガスとの混合気体を温室11内に供給する。この栽培装置は、炭酸ガスと過熱水蒸気と十分に混合して温室内に供給できるので、炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合している混合気体の単位体積に対する熱エネルギを効率よく大きくして、温室内に供給できる特徴がある。このため、熱エネルギをさらに有効に利用して、植物を生育できる特徴がある。
本発明の請求項8に記載する植物の栽培装置は、ベンチュリー管13が、流動する炭酸ガスの負圧で過熱水蒸気を吸引して炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合して温室11内に供給する。この栽培装置は、炭酸ガスの運動エネルギーを効果的に利用して、過熱水蒸気を吸引して効果的に混合して温室内に供給できる特徴がある。
本発明の請求項9に記載する植物の栽培装置は、炭酸ガス発生装置2が、燃料を燃焼させて加熱された炭酸ガスを発生させる燃焼装置で、この燃焼装置で発生する燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして温室11内に供給する。この栽培装置は、燃焼ガスに含まれる炭酸ガスを加熱された炭酸ガスとして温室内に供給するので、燃料を燃焼して簡単に加熱された炭酸ガスを発生でき、また炭酸ガスを高温に加熱して温室内に供給できる。
本発明の請求項10に記載する植物の栽培装置は、炭酸ガス発生装置2が燃料を燃焼して、水を加熱して過熱水蒸気とする加温燃焼装置15で、この加温燃焼装置15で燃料を燃焼させて水を加熱して過熱水蒸気を発生させると共に、燃焼によって発生する燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして温室11内に供給する。この栽培装置は、過熱水蒸気を発生する燃焼ガスに含まれる炭酸ガスを加熱された炭酸ガスとするので、燃焼ガスで過熱水蒸気と炭酸ガスの両方を発生できる特徴がある。
本発明の植物の栽培方法に使用する装置の概略断面図である。 本発明の他の実施例にかかる植物の栽培装置の一部を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための植物の栽培方法と装置を例示するものであって、本発明は栽培方法と装置とを以下に特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
本発明の植物の栽培方法は、植物を栽培する温室内に過熱水蒸気を供給して温室内を加温し、さらに、過熱水蒸気に加えて加熱された炭酸ガスをも供給する。炭酸ガスと過熱水蒸気とは混合されて混合気体となる。混合気体は過熱水蒸気によって熱エネルギが付与される。また、混合気体は空気よりも比重の大きい炭酸ガスによって温室内の下層に停滞して、温室内の植物を加温状態に保持して生育させる。
図1は本発明の実施例にかかる栽培装置の概略断面図を示す。この栽培装置は水を加熱して過熱水蒸気を発生させる過熱水蒸気発生装置1と、過熱水蒸気発生装置1で発生される過熱水蒸気に混合されて、過熱水蒸気と共に温室内に供給される炭酸ガスを発生させる炭酸ガス発生装置2と、過熱水蒸気発生装置1で発生される過熱水蒸気と、炭酸ガス発生装置2で発生される炭酸ガスとを温室内に供給して、温室内に過熱水蒸気と炭酸ガスとを供給する供給機とを備える。以上の栽培装置は、供給機でもって、温室内に過熱水蒸気と炭酸ガスの両方を供給し、過熱水蒸気によって熱エネルギの付与された炭酸ガスを含む混合気体を温室内の下層に停滞させて、植物を加温状態に保持して生育させる。図1の栽培装置は、温室11内に加熱水蒸気発生装置1と炭酸ガス発生装置2とを設置して、屋内側に過熱水蒸気と炭酸ガスの両方を供給する。
過熱水蒸気発生装置1はボイラー3と、このボイラー3に温水を供給する温水器4とからなる。ボイラー3は、バーナー5からの火炎が噴射される燃焼室6を内部に設けている外装ケース7の内部に、温水器4から供給される温水を沸騰させて水蒸気とする加熱タンク8と、加熱タンク8内から排出される水蒸気を加熱して100℃以上に過熱された過熱水蒸気とする過熱器9とを配置している。
加熱タンク8は、対向して配置している一対の密閉タンクを複数の熱交換パイプで連結して、熱交換パイプをバーナー5の火炎と燃焼ガスとで加熱して、内部の温水を沸騰させて水蒸気として、過熱器9に排出する。
過熱器9は、加熱タンク8の排出側に連結された複数の金属パイプを備え、複数の金属パイプは互いに並列に連結されて、内部に供給される水蒸気を100℃以上の過熱水蒸気に過熱する。過熱器9の金属パイプは、バーナー5の燃焼ガスで外側から過熱されて、内部を通過する水蒸気を過熱して過熱水蒸気とする。過熱器9の排出側には流量をコントロールする調整弁10を設けている。調整弁10は排出する過熱水蒸気量を制限して、設定温度に過熱された過熱水蒸気を排出する。過熱器9から排出される過熱水蒸気量が多すぎると、十分に過熱された過熱水蒸気として排出されないので、調整弁10の開度で排出量をコントロールして、過熱水蒸気の温度を、たとえば120℃以上の最適値に設定して排出する。
温水器4は、ヒートポンプで供給される水を、85℃〜95℃に加温して加熱タンク8に供給する。ヒートポンプの温水器4は、図示しないが、炭酸ガスなどの冷媒を加圧するコンプレッサと、このコンプレッサで加圧されたガス状の冷媒を冷却して、すなわち放熱して液化させる凝縮器と、凝縮器で液化された冷媒を断熱膨張させる膨張弁と、この膨張弁の排出側に連結されて、冷媒を冷却して、すなわち吸熱して気化させる蒸発器とを備える。冷媒は、コンプレッサ→凝縮器→膨張弁→蒸発器→コンプレッサを循環して、蒸発器から吸熱して凝縮器から放熱する。したがって、蒸発器を空気中に配置し、空気の熱エネルギで冷媒を過熱して気化させる。凝縮器は冷媒の凝縮熱を放熱するので、この凝縮熱で水を加温する。ヒートポンプの温水器4は、消費電力に対する発熱量が大きく、小さい消費エネルギーで効率よく水を加温する。したがって、ヒートポンプ式の温水器4で水を加温して加熱タンク8に供給する過熱水蒸気発生装置は、消費エネルギーをより少なくして、植物を加温状態にできる。ただ、過熱水蒸気発生装置は必ずしも温水器4で水を加温して加熱タンク8に供給する必要はなく、加温されない水を加熱タンク8に供給して過熱水蒸気とすることもできる。
図1の栽培装置は、過熱水蒸気発生装置1のバーナー5の燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして温室内に供給する。したがって、この栽培装置は、過熱水蒸気発生装置1が、バーナー5で燃料を燃焼させる加温燃焼装置15で、この加温燃焼装置15で水を過熱して過熱水蒸気を発生させると共に、燃焼によって発生する燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして温室11に供給する。この栽培装置は、過熱水蒸気発生装置1と炭酸ガス発生装置2とを一体構造として、構造を簡単にでき、また過熱水蒸気発生装置1が燃料を燃焼して発生する燃焼ガスを有効に利用し、加温された炭酸ガスとして、温室11内に供給できる。
この炭酸ガス発生装置2は、排気ダクトの排出側を温室11内に連結して、加温された炭酸ガスを温室11に供給する。さらに、この炭酸ガス発生装置2は、排気ダクト12の途中に、過熱水蒸気と炭酸ガスとを混合して温室11に供給する供給機のベンチュリー管13を連結している。ベンチュリー管13は、炭酸ガスを含む燃焼ガスに過熱水蒸気を効果的に混合して温室11に供給できる。ただ、本発明の栽培方法と装置は、必ずしも、過熱水蒸気と炭酸ガスを混合して温室に供給する必要はなく、温室11内に供給して過熱水蒸気と炭酸ガスとを混合することもできる。
図のベンチュリー管13は、ガスの流速を速くするためにくびれ部13Aを内部に設けている。くびれ部13Aは、ガスの流れる方向に向かって次第に内径を細くして最小内径部を設け、最小内径部からガスの流れ方向に向かって次第に内径を太くしている。くびれ部13Aは最小内径部において、半径方向に過熱水蒸気の排出パイプ14を連結している。ベンチュリー管13は、くびれ部13Aの最小内径部においてガスの流速が最大となる。ガスの圧力は流速が速くなるにしたがって低下するので、流速が最大となる最小内径部の内側でガス圧が低下する。ここに連結される排出パイプ14は、排出端の圧力が低くなって、過熱水蒸気は効果的にベンチュリー管13に吸引される。ベンチュリー管13に吸引された過熱水蒸気は、加熱された炭酸ガスを含む燃焼ガスに混合され、排気ダクト12を介して温室11内に供給される。
図1の装置は、過熱水蒸気を排出パイプ14に設けたベンチュリー管13に吸引して排気ダクト12から温室11内に供給する。この装置は、排出パイプ14に調整弁10を連結して、過熱水蒸気の供給量をコントロールしている。調整弁10は、流路面積を変更して、過熱水蒸気の流量を調整する。ベンチュリー管13が多量の過熱水蒸気を吸入すると、過熱水蒸気の温度が低下する。それは、過熱器9で十分に過熱されない過熱水蒸気がベンチュリー管13に流入されるからである。調整弁10は排気ダクト12に吸引される過熱水蒸気量の流量をコントロールして、過熱水蒸気を設定温度で排気ダクト12に流入させる。
図1の装置は、供給機のベンチュリー管13を介して、過熱水蒸気を加熱された炭酸ガスに混合して温室11内に供給している。図2の栽培装置は、過熱水蒸気の排出パイプ14を炭酸ガスの排気ダクト12に連結して、過熱水蒸気と炭酸ガスの混合気体を温室11内に供給する。この栽培装置は、バーナー5の送風器が燃焼ガスを強制的に排気ダクト12に排出するので、炭酸ガスを強制的に送風する専用の送風器を供給機に設けることなく、バーナー5の送風器を供給機に併用して、炭酸ガスと過熱水蒸気を温室11内に供給できる。
供給機は、過熱水蒸気と炭酸ガスを温室11内に供給するもので、図1の装置は、途中にベンチュリー管13を連結している排気ダクト12を供給機とする。図1の栽培装置は、過熱水蒸気発生装置1と炭酸ガス発生装置2とを一体構造とし、さらに排気ダクト12にベンチュリー管13を設けて供給機として、過熱水蒸気と炭酸ガスとの混合気体を温室11内に供給するので、全体の構造を特に簡単にできる。
ただ、本発明の栽培装置は、過熱水蒸気発生装置と炭酸ガス発生装置とを一体構造とすることなく、過熱水蒸気発生装置と炭酸ガス発生装置と供給機とを別々の装置とすることもできる。この栽培装置は、過熱水蒸気発生装置を、例えば電気ヒーターやヒートポンプで水を加熱して水蒸気とし、この水蒸気をさらに電気ヒーターやヒートポンプで加熱して過熱水蒸気とする装置が使用できる。また、炭酸ガス発生装置は、炭酸ガスを高圧に加圧している炭酸ガスボンベ等、炭酸ガスを発生できるすべての装置とすることができる。供給機は、過熱水蒸気と炭酸ガスとを強制的に温室内に送風して供給する送風器とすることができる。
以上の植物の栽培装置は、過熱水蒸気発生装置1で発生する過熱水蒸気に、炭酸ガス発生装置2で発生させる炭酸ガスを混合してなる混合気体を温室11内に供給し、炭酸ガスを含む混合気体を温室11内の下層に停滞させて温室11内の植物を加温状態に保持して生育させる。
図1の栽培装置は、温室内に加熱水蒸気発生装置1と炭酸ガス発生装置2を一体構造とする加温燃焼装置15を配置し、加温燃焼装置15のバーナー5が温室内の空気を吸入して、過熱水蒸気と炭酸ガスを含む燃焼ガスとを排出する。この装置は、温室内の空気を循環して温室内に炭酸ガスを供給するので、温室内の炭酸ガス濃度をより高くできる特徴がある。
ところで、植物は日中に太陽のエネルギーを吸入し、炭酸ガスを吸収して炭酸同化作用によって成長する。植物の炭酸同化作用は光のエネルギーを必要とする。したがって、日光の照射されない夜間において、植物は炭酸同化作用をして炭酸ガスを吸収しない。本発明の栽培装置が温室内を加温するのは、夜間であって、植物が炭酸ガスを吸収しないタイミングであるが、夜間に屋内に炭酸ガスを供給することは大切である。それは、広い温室は容積が極めて大きく、急激には炭酸ガス濃度を高くできないからである。本発明の栽培装置は、夜間に炭酸ガスを供給して温室内に蓄えることで、昼間の炭酸ガス濃度を高くして、昼間に植物を効率よく生育できる。植物は、3000ppm〜4000ppmの炭酸ガス濃度を好ましい生育環境とするが、大気中の炭酸ガス濃度は約400ppmと相当に低い。以上の栽培装置は、温室内を加温する必要がある夜間において炭酸ガスを供給するので、夜間に供給される炭酸ガス濃度を蓄えて、昼間の炭酸ガス濃度を高くして、植物の生育環境を好ましい状態とする。
本発明の植物の栽培方法と装置は、植物を生育させる温室内を加温して、種々の植物を生育させる用途に使用されて、熱エネルギを少なくしながら、植物を効果的に生育させる用途に使用される。
1…過熱水蒸気発生装置
2…炭酸ガス発生装置
3…ボイラー
4…温水器
5…バーナー
6…燃焼室
7…外装ケース
8…加熱タンク
9…過熱器
10…調整弁
11…温室
12…排気ダクト
13…ベンチュリー管 13A…くびれ部
14…排出パイプ
15…加温燃焼装置

Claims (10)

  1. 植物を栽培する温室(11)内を加温する植物の栽培方法であって、
    温室(11)内に過熱水蒸気を供給して温室(11)内の空気を加温すると共に、過熱水蒸気に加えて温室(11)内に炭酸ガスを供給して、前記過熱水蒸気と炭酸ガスとを温室(11)内に供給し、温室(11)内において、炭酸ガスと過熱水蒸気とを含む混合気体を温室(11)内の下層に停滞させて温室(11)内の植物を加温状態に保持して生育させることを特徴とする植物の栽培方法。
  2. 請求項1に記載される植物の栽培方法であって、
    ベンチュリー管(13)でもって、前記炭酸ガスと前記過熱水蒸気とを混合して前記温室(11)内に供給することを特徴とする植物の栽培方法。
  3. 請求項2に記載される植物の栽培方法であって、
    前記ベンチュリー管(13)が、流動する炭酸ガスの負圧で過熱水蒸気を吸引して炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合して前記温室(11)内に供給する植物の栽培方法。
  4. 請求項1ないし3に記載される植物の栽培方法であって、
    燃料を燃焼させて発生する燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして前記温室(11)内に供給することを特徴とする植物の栽培方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載される植物の栽培方法であって、
    燃料を燃焼させて水を加熱して過熱水蒸気を発生させると共に、過熱水蒸気を発生させる燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして前記温室(11)内に供給することを特徴とする植物の栽培方法。
  6. 植物を栽培する温室(11)内の空気を加温して植物を栽培する栽培装置であって、
    水を加熱して過熱水蒸気を発生させる過熱水蒸気発生装置(1)と、
    前記過熱水蒸気発生装置(1)で発生される過熱水蒸気に混合されて、過熱水蒸気と共に前記温室(11)内に供給される炭酸ガスを発生させる炭酸ガス発生装置(2)と、
    前記過熱水蒸気発生装置(1)で発生される過熱水蒸気と、前記炭酸ガス発生装置(2)で発生される炭酸ガスとを前記温室(11)内に供給して、前記温室(11)内に過熱水蒸気と炭酸ガスとを供給する供給機とを備え、
    前記供給機でもって、前記温室(11)内に過熱水蒸気と炭酸ガスとが供給され、過熱水蒸気によって熱エネルギの付与された炭酸ガスを含む混合気体を温室内の下層に停滞させて温室内の植物を加温状態に保持して生育させるようにしてなることを特徴とする植物の栽培装置。
  7. 請求項6に記載される植物の栽培装置であって、
    前記供給機が、炭酸ガスと加圧空気とを混合して混合気体とするベンチュリー管(13)を備え、ベンチュリー管(13)で混合された過熱水蒸気と炭酸ガスとの混合気体を前記温室(11)内に供給するようにしてなることを特徴とする植物の栽培装置。
  8. 請求項7に記載される植物の栽培装置であって、
    前記ベンチュリー管(13)が、流動する炭酸ガスの負圧で過熱水蒸気を吸引して炭酸ガスと過熱水蒸気とを混合して前記温室(11)内に供給することを特徴とする植物の栽培装置。
  9. 請求項6ないし8に記載される植物の栽培装置であって、
    前記炭酸ガス発生装置(2)が、燃料を燃焼させて加熱された炭酸ガスを発生させる燃焼装置で、この燃焼装置で発生する燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして前記温室(11)内に供給するようにしてなることを特徴とする植物の栽培装置。
  10. 請求項6ないし9のいずれかに記載される植物の栽培装置であって、
    前記炭酸ガス発生装置(2)が燃料を燃焼して、水を加熱して過熱水蒸気とする加温燃焼装置(15)で、この加温燃焼装置(15)で燃料を燃焼させて水を加熱して過熱水蒸気を発生させると共に、燃焼によって発生する燃焼ガスを加熱された炭酸ガスとして前記温室(11)内に供給することを特徴とする植物の栽培装置。
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JPWO2018037460A1 (ja) * 2016-08-22 2019-06-20 フタバ産業株式会社 冷却装置

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