JP2015179407A - 電界計算装置、電界計算方法及びプログラム - Google Patents

電界計算装置、電界計算方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】計算負荷を増大させずに、荷電粒子に作用する電界が精度よく計算される電界計算装置、電界計算方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】解析対象領域を複数の要素に分割し、電界計算に必要な各要素の物理量と境界条件とを設定し、設定された物理量と境界条件とに基づいて各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算し、荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて各荷電粒子に作用する第2電界を計算し、解析対象領域に存在する荷電粒子毎に第1電界と第2電界を合算して各荷電粒子に作用する電界を求める。
【選択図】図3

Description

本発明は、電界計算装置、電界計算方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、電子写真方式を用いた画像形成装置において顕色剤に影響する電気的状態を計算する電気的状態計算装置であって、前記計算における条件の情報である条件情報を取得する条件情報取得部と、前記取得した条件情報に基づき、前記顕色剤が含まれる第1の誘電層と前記第1の誘電層に接する第2の誘電層と前記第1の誘電層とは反対側において前記第2の誘電層に接する金属体を含む系において前記顕色剤の電荷に応じて前記金属体内に複数誘起される鏡像電荷に基づいて前記電気的状態を計算する電気的状態計算部とを有し、前記電気的状態計算部は、前記顕色剤の電荷に応じて前記第2の誘電層と前記金属体との境界を鏡面として前記金属体内に誘起される鏡像電荷である第1の金属体鏡像電荷と、前記第1の鏡像電荷が前記第1の誘電層と前記第2の誘電層との境界において生ずる影響に応じて前記第2の誘電層と前記金属体との境界を鏡面として前記金属体内に誘起される鏡像電荷である第2の金属体鏡像電荷とに基づいて前記電気的状態を計算することを特徴とする、電気的状態計算装置が開示されている。
特許文献2には、粒子挙動解析の対象の領域である解析領域内の各粒子の挙動をそれぞれ計算する粒子挙動計算部と、前記粒子挙動計算部による各粒子の挙動の計算結果に基づいて、粒子の移動量が予め定められている閾値を超える粒子を判定する移動粒子判定部と、を備え、前記粒子挙動計算部は、計算段階ごとに、前記移動粒子判定部が前記閾値を超えると判定した粒子については精度の良い第1の挙動解析処理手法を適用して粒子の挙動をそれぞれ計算し、前記移動粒子判定部が前記閾値を超えると判定しなかった粒子については前記第1の挙動解析処理手法よりも精度が劣りかつ処理時間の短い第2の挙動解析処理手法を適用して粒子の挙動をそれぞれ計算する粒子挙動解析装置が開示されている。
特開2009−251467号公報 特開2010−079493号公報
本発明の目的は、計算負荷を増大させずに、荷電粒子に作用する電界が精度よく計算される電界計算装置、電界計算方法及びプログラムを提供することにある。
請求項1の発明は、解析対象領域を複数の要素に分割する分割手段と、電界計算に必要な各要素の物理量と境界条件とを設定する設定手段と、設定された物理量と境界条件とに基づいて各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算する第1計算手段と、荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて各荷電粒子に作用する第2電界を計算する第2計算手段と、前記解析対象領域に存在する荷電粒子毎に前記第1電界と前記第2電界を合算して各荷電粒子に作用する電界を求める合算手段と、を有する電界計算装置である。
請求項2の発明は、前記物理量が、要素内の荷電粒子の電荷量の総和である、請求項1に記載の電界計算装置。
請求項3の発明は、前記第2計算手段が、要素内に含まれる荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて第2電界を計算する、請求項1又は請求項2に記載の電界計算装置。
請求項4の発明は、前記境界条件により電位固定境界に隣接する領域の要素サイズを、他の領域の要素サイズより小さくする、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電界計算装置。
請求項5の発明は、前記第1計算手段が、要素内に含まれる荷電粒子間の静電相互作用力に基づく電界が除かれるように、荷電粒子に作用する第1電界を計算する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電界計算装置。
請求項6の発明は、前記第1計算手段が、前記複数の要素を順次注目要素とし、注目要素の電荷量を0として各要素に含まれる荷電粒子に作用する第3電界を繰り返し計算し、計算された第3電界を第1電界とする、請求項5に記載の電界計算装置。
請求項7の発明は、荷電粒子を2つ以上含む注目要素の電荷量を0とする、請求項6に記載の電界計算装置。
請求項8の発明は、前記分割手段は、各要素の電荷量が解析対象領域の総電荷量に応じて予め設定された数値範囲内となるように、解析対象領域を複数の要素に分割する、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の電界計算装置。
請求項9の発明は、前記設定手段は、要素毎に初期電界を設定し、計算された第1電界と初期電界との差分に基づいて前記計算された第1電界を補正する補正手段を更に備えた、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の電界計算装置。
請求項10の発明は、解析対象領域を複数の要素に分割し、電界計算に必要な各要素の物理量と境界条件とを設定し、設定された物理量と境界条件とに基づいて各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算し、荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて各荷電粒子に作用する第2電界を計算し、前記解析対象領域に存在する荷電粒子毎に前記第1電界と前記第2電界を合算して各荷電粒子に作用する電界を求める、電界計算方法。
請求項11の発明は、コンピュータを、解析対象領域を複数の要素に分割する分割手段と、設定された電界計算に必要な各要素の物理量と境界条件とに基づいて各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算する第1計算手段と、荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて各荷電粒子に作用する第2電界を計算する第2計算手段と、前記解析対象領域に存在する荷電粒子毎に前記第1電界と前記第2電界を合算して各荷電粒子に作用する電界を求める合算手段と、して機能させるプログラム。
請求項1、請求項10、請求項11に係る発明によれば、計算負荷を増大させずに、荷電粒子に作用する電界が精度よく計算される。
請求項2に係る発明によれば、各要素の電荷量が設定される。
請求項3に係る発明によれば、要素内の荷電粒子間の静電相互作用力が考慮される。
請求項4に係る発明によれば、本構成を備えない場合に比べて、電位固定境界に隣接する領域の電界が精度よく設定される。
請求項5、請求項6に係る発明によれば、要素内に含まれる荷電粒子が電界に与える影響が重複して考慮されなくなる。
請求項7に係る発明によれば、本構成を備えない場合に比べて、計算負荷が低減される。
請求項8に係る発明によれば、解析対象領域の総電荷量に応じて要素サイズが決められる。
請求項9に係る発明によれば、計算負荷を増加させずに、要素内に含まれる荷電粒子が電界に与える影響が重複して考慮されなくなる。
電界計算装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 電界計算部の機能構成の一例を示すブロック図である。 「電界計算処理」の手順の一例を示すフローチャートである。 解析対象領域が領域分割された一例を示す模式図である。 領域分割された解析対象領域に荷電粒子を配置した例を示す模式図である。 要素毎に設定された物理量(電荷量)と境界条件の一例を示す模式図である。 (A)は有限要素法により計算された各要素の電界の一例を示す模式図である。(B)は要素内の荷電粒子間の静電相互作用の一例を示す図である。 物理量(電荷量)の設定方法の他の一例を示す模式図である。 (A)〜(C)は電界計算値の補正方法の一例を示す模式図である。
<電界計算装置>
まず、電界計算装置について説明する。
図1は電界計算装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、電界計算装置10は、電界計算部20、情報入力部22及び情報出力部24を備えている。電界計算部20は、コンピュータ等の計算装置として構成されている。電界計算部20は、情報入力部22から入力された情報に基づいて電界計算を行い、計算結果を情報出力部24に出力する。
電界計算部20は、CPU(中央処理装置; Central Processing Unit)30、各種プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)32、プログラムの実行時にワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)34、各種情報を記憶する不揮発性メモリ36及び入出力インターフェース(I/O)38を備えている。CPU30、ROM32、RAM34、不揮発性メモリ36及びI/O38の各々は、バス40を介して互いに接続されている。情報入力部22及び情報出力部24の各々は、電界計算部20のI/O38に接続されている。
図2は電界計算部20の機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、電界計算部20は、情報受付部42、マッピング部44、第1電界計算部46、第2電界計算部48及び合算部50を備えている。
情報受付部42は、情報入力部22から入力された情報を受け付ける。情報受付部42は、粒子情報、境界情報及び領域分割情報を受け付ける。マッピング部44は、情報受付部42で受け付けた情報に基づいて、解析対象領域を複数の要素に分割し、分割された解析対象領域に解析対象の荷電粒子を配置して、複数の要素の各々について各要素の物理量を設定する。
ここで、粒子情報とは、解析対象となる荷電粒子の情報である。荷電粒子の情報には、荷電粒子を識別するための粒子ID、位置情報(座標)、及び物理量(半径、質量、電荷量、誘電率)が含まれる。境界情報とは、有限要素法で境界条件を設定するための情報である。境界条件は、電極や解析対象領域と外部領域との境界(電位固定境界)における電位などである。領域分割情報とは、解析対象領域を複数の要素に分割するための情報である。領域分割情報には、分割個数、各要素のサイズが含まれる。
第1電界計算部46は、マッピング部44で各要素に設定された物理量と境界条件とに基づいて、有限要素法により各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算する。第2電界計算部48は、荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて各荷電粒子に作用する第2電界を計算する。合算部50は、第1電界計算部46で算出された第1電界と、第2電界計算部48で算出された第2電界とを、荷電粒子毎に合算する。そして、合算して得られた各荷電粒子に作用する電界を、計算結果として情報出力部24に出力する。
<電界計算処理>
次に、電界計算部20で実行される「電界計算処理」について更に詳しく説明する。
図3は「電界計算処理」の手順の一例を示すフローチャートである。「電界計算処理」のプログラムは、ROM32等の記憶装置に記憶されている。CPU30は、「電界計算処理」のプログラムを読み出し、RAM34をワークエリアとしてプログラムを実行する。
まず、ステップ100で、粒子情報、境界情報、及び領域分割情報を含む各種情報を取得する。次に、ステップ102で、領域分割情報に基づいて、解析対象領域を複数の要素(部分領域)に分割する(領域分割)。図4は解析対象領域が領域分割された一例を示す模式図である。以下、説明を簡単にするために二次元場で説明する。図4に示すように、解析対象領域60は、第1電極62と第2電極64との間に配置された領域である。第1電極62と第2電極64との間に電圧が印加されることで、解析対象領域60には電界Eが発生する。
分割個数、各要素のサイズ等の分割条件は、領域分割情報として与えられる。本実施の形態では、解析対象領域は、各要素が複数の荷電粒子を含むように領域分割される。各要素の形状は、三角形、四角形等の多角形とされる。複数の要素の大きさは、解析対象領域内で異なっていてもよい。例えば、電位固定境界に隣接する領域の要素サイズを、他の領域の要素径サイズより小さくしてもよい。また、各要素の電荷量が、設定された数値範囲内となるように領域分割してもよい。電荷量の数値範囲(即ち、上限値と下限値)は、例えば、解析対象領域の総電荷量に応じて設定される。
図示した例では、解析対象領域60は、要素1から要素9までの9個の要素に等分割されている。ここでは、各要素の形状は正方形であり、正方形の一片の長さで要素サイズが規定される。空間電荷が存在しない場合の電界は、ラプラスの式で与えられる。各要素の電位、各要素に作用する電界は、有限要素法、差分法等の領域分割法により計算される。
例えば、有限要素法では、要素の電位を座標の関数で近似し、ラプラスの式がポテンシャル・エネルギー最小の原理と等価であるという前提の下で、解析対象領域全体のポテンシャル・エネルギーが最小となるように、各要素の電位、各要素に作用する電界を計算する。実際には、各要素の頂点(節点)の電位を座標の関数で近似し、節点の数と同数の連立一次方程式を境界条件の下で解くことで、各節点の電位、電界が求められる。
次に、ステップ104で、粒子情報に基づいて、分割された解析対象領域に荷電粒子を配置する。図5は領域分割された解析対象領域に荷電粒子を配置した例を示す模式図である。図5に示すように、解析対象領域60には、粒子情報に含まれる位置座標に応じて、複数の荷電粒子が配置される。各荷電粒子には、粒子情報に含まれる電荷量が付与される。図示した例では、解析対象領域60には、荷電粒子Aから荷電粒子Gまでの7個の荷電粒子が配置され、各荷電粒子には電荷量Qから電荷量Qが付与される。
次に、ステップ106で、複数の要素の各々について各要素内の総電荷量を計算し、要素内の総電荷量を「要素の電荷量」として設定する。ここで、要素内の総電荷量とは、要素内の荷電粒子の電荷量の総和である。図6は要素毎に設定された物理量(電荷量)と境界条件の一例を示す模式図である。図6に示すように、複数の要素の各々について「電荷量」が設定される。図示した例では、要素1から要素9までの各要素に、電荷量Qから電荷量Qが設定される。
例えば、要素1には電荷量Qの荷電粒子Aだけが含まれるので、要素1の電荷量Qは電荷量Qである。また、要素5には電荷量Qの荷電粒子Cと電荷量Qの荷電粒子Dとが含まれるので、要素5の電荷量Qは電荷量(Q+Q)である。また、要素9は荷電粒子を含まないので、要素9の電荷量Qは0である。
また、図示した例では、境界条件として、第1電極62上の節点66の電位φがVに設定され、第2電極64上の節点66の電位φがVに設定され、解析対象領域60と外部領域との境界上の節点66の電位φが0に設定されている。
次に、ステップ108で、各要素に設定された電荷量と境界条件とに基づいて、有限要素法により各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算する。空間電荷が存在する場合の電界は、ポアソンの式で与えられる。各要素の電荷量や誘電率が与えられると、各要素の電位、各要素に作用する電界は、空間電荷が存在しない場合と同様に、有限要素法により計算される。本実施の形態では、誘電率は一定と仮定して「電荷量」のみ設定しているが、各要素の物理量として「誘電率」を設定してもよい。
図7(A)は有限要素法により計算された各要素の電界の一例を示す模式図である。図6に示すように、要素1から要素9に電荷量Qから電荷量Qが付与され、境界条件が設定されると、図7(A)に示すように、要素1から要素9までの各要素について、電界Eから電界Eが求められる。例えば、要素5に含まれる荷電粒子Cと荷電粒子Dの各々には、電界Eが作用する。
荷電粒子の間には、静電相互作用力としてクーロン力が発生する。同じ符号の電荷を有する荷電粒子間には反発力が発生し、異なる符号の電荷を有する荷電粒子間には引力が発生する。ここで、要素5を注目要素68とすると、注目要素68に含まれる荷電粒子と、注目要素以外の要素に含まれる荷電粒子との間の静電相互作用力は、有限要素法で考慮されている。一方、注目要素68に含まれる荷電粒子間の静電相互作用力は、有限要素法で考慮されていない。即ち、有限要素法だけでは、各荷電粒子に作用する電界は正確には求められない。
次に、ステップ110で、要素内の荷電粒子の静電相互作用力から、要素内の各荷電粒子に作用する第2電界を計算する。図7(B)は要素内の荷電粒子間の静電相互作用の一例を示す図である。図7(B)に示すように、例えば、注目要素68に含まれる荷電粒子Cを注目粒子とすると、荷電粒子Cと荷電粒子Dとの間の静電相互作用力(クーロン力)から、注目粒子である荷電粒子Cに作用する第2電界が計算される。
次に、ステップ112で、ステップ108で算出された第1電界と、ステップ110で算出された第2電界とを合算して、ルーチンを終了する。これにより、注目要素に含まれる荷電粒子と注目要素以外の要素に含まれる荷電粒子との間の静電相互作用力に加え、注目要素に含まれる荷電粒子間の静電相互作用力が考慮されて、各荷電粒子に作用する電界が精度よく求められる。例えば、荷電粒子Cに作用する第1電界を「E」とし、荷電粒子Cに作用する第2電界を「α」とすると、荷電粒子Cには合計「E+α」の電界が作用することになる。
<物理量の設定>
次に、物理量の設定方法の変形例について説明する。
上記の実施の形態では、注目要素にも要素内の総電荷量が「要素の電荷量」として設定される例について説明したが、この設定で有限要素法により第1電界を計算すると、注目要素内に含まれる荷電粒子が電界に与える影響が重複考慮されてしまう。注目要素内に含まれる荷電粒子間の静電相互作用力に基づく電界を除くために、注目要素の電荷量を「0」と設定としてもよい。
図8は物理量(電荷量)の設定方法の他の一例を示す模式図である。図8に示すように、複数の要素の各々について「要素の電荷量」を設定する際に、注目要素68である要素5の電荷量Qを「0」に設定する。
この場合、複数の要素を順次注目要素とし、注目要素の電荷量を「0」として有限要素法により各要素に含まれる荷電粒子に作用する第3電界を繰り返し計算し、計算された複数の第3電界の代表値を第1電界の値とする。
例えば、図6に示す例では、要素1の電荷量Qを「0」に設定して各要素の第3電界(1)を計算し、要素2の電荷量Qを「0」に設定して各要素の第3電界(2)を計算し、・・・、要素9の電荷量Qを「0」に設定して各要素の第3電界(9)を計算する。そして、要素1から要素9までの各々について、計算された第3電界を各要素の各々の第1電界とする。
なお、注目要素が複数の荷電粒子を含む要素である場合にだけ、注目要素の電荷量を「0」と設定としてもよい。注目要素が荷電粒子を含まない場合は、要素内の総電荷量は元々「0」である。注目要素に含まれる荷電粒子が1つの場合は、荷電粒子間の静電相互作用力を考慮する必要がない。図6に示す例では、要素5と要素7の電荷量を「0」と設定して第3電界を2回計算し、計算された2種類の第3電界の平均値を第1電界の値とすればよい。電荷量を「0」に設定する注目要素数が減少し、計算負荷が軽減する。
<電界計算値の補正>
次に、電界計算値の補正方法について説明する。
上記の実施の形態では、注目要素内に含まれる荷電粒子間の静電相互作用力に基づく電界を除く方法として、注目要素の電荷量を「0」に設定する例について説明したが、有限要素法による電界計算後に注目要素の電界計算値を補正してもよい。
図9(A)〜(C)は電界計算値の補正方法の一例を示す模式図である。図9(A)に示すように、複数の荷電粒子を含む要素については、要素に作用する第1電界(初期値)を(E、E)と設定しておく。次に、図9(B)に示すように、要素内の総電荷量を「要素の電荷量」として設定して、有限要素法により第1電界(計算値)を計算する。このときの電界増加量を(2δE、2δE)とすると、第1電界(計算値)は(E+2δE、E+2δE)と表される。要素内の電荷量が「0」であれば、要素内で増加した電荷量(差分)の半分を第1電界(初期値)から減ずる補正を行えばよい。従って、図9(C)に示すように、第1電界(補正値)は(E−δE、E−δE)となる。
例えば、図6に示す例では、要素5と要素7の電荷量を「0」と設定して第3電界を2回計算する必要がある。これに対し、電界計算後に注目要素の電界計算値を補正する場合は、要素5と要素7に作用する第1電界(初期値)を各々(E、E)と設定して、第1電界の計算を行えば済むので、計算負荷が低減される。
なお、上記実施の形態で説明した電界計算装置、電界計算方法及びプログラムの構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内においてその構成を変更してもよいことは言うまでもない。例えば、例示したフローチャートにおいて、一部のステップを省略してもよく、他のステップを追加してもよい。また、必要に応じて各ステップの順序を入れ替えてもよい。
10 電界計算装置
20 電界計算部
22 情報入力部
24 情報出力部
30 CPU
32 ROM
34 RAM
36 不揮発性メモリ
40 バス
42 情報受付部
44 マッピング部
46 第1電界計算部
48 第2電界計算部
50 合算部
60 解析対象領域
62 第1電極
64 第2電極
66 節点
68 注目要素
A〜G 荷電粒子

Claims (11)

  1. 解析対象領域を複数の要素に分割する分割手段と、
    電界計算に必要な各要素の物理量と境界条件とを設定する設定手段と、
    設定された物理量と境界条件とに基づいて各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算する第1計算手段と、
    荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて各荷電粒子に作用する第2電界を計算する第2計算手段と、
    前記解析対象領域に存在する荷電粒子毎に前記第1電界と前記第2電界を合算して各荷電粒子に作用する電界を求める合算手段と、
    を有する電界計算装置。
  2. 前記物理量が、要素内の荷電粒子の電荷量の総和である、請求項1に記載の電界計算装置。
  3. 前記第2計算手段が、要素内に含まれる荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて第2電界を計算する、請求項1又は請求項2に記載の電界計算装置。
  4. 前記境界条件により電位固定境界に隣接する領域の要素サイズを、他の領域の要素サイズより小さくする、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電界計算装置。
  5. 前記第1計算手段が、要素内に含まれる荷電粒子間の静電相互作用力に基づく電界が除かれるように、荷電粒子に作用する第1電界を計算する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電界計算装置。
  6. 前記第1計算手段が、前記複数の要素を順次注目要素とし、注目要素の電荷量を0として各要素に含まれる荷電粒子に作用する第3電界を繰り返し計算し、計算された第3電界を第1電界とする、請求項5に記載の電界計算装置。
  7. 荷電粒子を2つ以上含む注目要素の電荷量を0とする、請求項6に記載の電界計算装置。
  8. 前記分割手段は、各要素の電荷量が解析対象領域の総電荷量に応じて予め設定された数値範囲内となるように、解析対象領域を複数の要素に分割する、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の電界計算装置。
  9. 前記設定手段は、要素毎に初期電界を設定し、
    計算された第1電界と初期電界との差分に基づいて前記計算された第1電界を補正する補正手段を更に備えた、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の電界計算装置。
  10. 解析対象領域を複数の要素に分割し、
    電界計算に必要な各要素の物理量と境界条件とを設定し、
    設定された物理量と境界条件とに基づいて各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算し、
    荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて各荷電粒子に作用する第2電界を計算し、
    前記解析対象領域に存在する荷電粒子毎に前記第1電界と前記第2電界を合算して各荷電粒子に作用する電界を求める、
    電界計算方法。
  11. コンピュータを、
    解析対象領域を複数の要素に分割する分割手段と、
    設定された電界計算に必要な各要素の物理量と境界条件とに基づいて各要素に含まれる荷電粒子に作用する第1電界を計算する第1計算手段と、
    荷電粒子間の静電相互作用力に基づいて各荷電粒子に作用する第2電界を計算する第2計算手段と、
    前記解析対象領域に存在する荷電粒子毎に前記第1電界と前記第2電界を合算して各荷電粒子に作用する電界を求める合算手段と、
    して機能させるプログラム。
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