JP2015179017A - サンプルプレート及びサンプルプレート作製方法 - Google Patents

サンプルプレート及びサンプルプレート作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サンプルプレートの曲げ剛性を高くすることによりサンプルプレート表面の平坦性を高め、それによりMALDI−TOFMS等による質量分析の精度を上げることを課題とする。
【解決手段】金属の板をエッチングすることにより、格子中板12を作製する工程と、試料載置面を有する矩形状の金属の天板11、格子中板12、及び、金属の底板13を重ね、天板11及び底板13を加圧及び加熱することにより天板11、格子中板12、及び、底板13を接合する工程を有する、質量分析用イオン化源において用いられるサンプルプレートの作製方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マトリクス支援レーザ脱離イオン化(MALDI:Matrix-assisted Laser Desorption Ionization)等の質量分析用イオン化源において用いられるサンプルプレートに関する。
飛行時間型質量分析装置として、イオン源にマトリクス支援レーザ脱離イオン化法を用いた質量分析装置(以下、MALDI−TOFMSという)がよく知られている。MALDIでは、レーザ光を吸収しにくい試料やタンパク質などレーザ光で損傷を受けやすい試料を分析するために、レーザ光を吸収し易くイオン化され易いシナピン酸などの物質をマトリクスとして、試料を該マトリクスに予め混合することでサンプルを調製しておき、これに短時間レーザ光を照射することで試料をイオン化する。
一般にMALDI−TOFMSでは、薄い平板状のサンプルプレートの上に複数のサンプルをスポット状に置き、乾燥させる。そして、このサンプルプレートを水平な試料台の上にセットし、試料台をX−Yステージにより二次元的に移動させることで分析対象のサンプルをレーザ光照射位置に移動させる。そしてレーザ光の照射により、サンプル中の分析目的である試料成分をイオン化させ、発生したイオンを飛行時間型質量分離器で質量分離した後に検出する。1つのサンプルの質量分析が終了したならば、次の分析対象のサンプルをレーザ光照射位置に移動させて同様に質量分析を実行する、という操作を繰り返すことで、多数のサンプルについての質量分析を実行することができる。
MALDI−TOFMSでは、基本的に、レーザ光照射位置にあるサンプル上面と検出器の間の距離が飛行距離であるから、レーザ光照射位置に来たサンプルプレート上の各サンプルの高さにばらつきがあると飛行距離がばらついて質量電荷比の算出誤差の原因となる。
特開2007-299658号公報
サンプルプレートの表面には数十μmから数百μmもの最大高低差があることが、特許文献1において報告されている。例えば、サンプルプレートの表面で生成された質量電荷比1000のイオンが、10kVの電圧で加速され2mの距離を飛行して検出される場合に、イオンが生成される位置がサンプルプレートの表面において高さ方向で60μm異なると、飛行時間に約85nsecの差が生じる。これは118ppmの測定誤差に相当する。つまり、現状のサンプルプレートでは、サンプルプレート表面に付着させたサンプル毎に校正を行わなければ、MALDI−TOFMSにおいて正確な質量分析結果が得られない。そこで特許文献1に記載の発明は、変位補正制御部の制御の下、変位センサがサンプル間におけるサンプル表面の変位量を検出し、該検出結果に基づいて変位駆動部が試料台を高さ方向に移動させることで、最大高低差に由来する飛行距離の違いを補償している。
しかし、このような補償方法は、変位センサや変位駆動部等の付加的な構成を必要とするため、装置構成が複雑になってしまう。そこで本発明者は、補償方法によらず、サンプルプレートの表面を平坦にすることで根本的に上述のような問題を解決することを模索し、サンプルプレートの表面が平坦になっていない原因を鋭意調査した。その結果、板状のサンプルプレートを機械加工により作製する際、その両端を押さえた状態で表面を平坦にする機械加工を行った後に、両端の押さえをはずした際にサンプルプレートに曲がりが生じていることを見出した。
このような加工時におけるサンプルプレートの曲がりの発生は、サンプルプレートの曲げ剛性が低いことに起因することに鑑みて本発明者は本発明を成したものであり、その目的とするところは、サンプルプレートの曲げ剛性を高くすることによりサンプルプレート表面の平坦性を高め、それによりMALDI−TOFMS等による質量分析の精度を上げることにある。
サンプルプレートの曲げ剛性は、サンプルプレートの材料の引張り弾性率(ヤング率)の大きさと断面二次モーメントの大きさで決まる。サンプルプレートの材料として広く用いられているステンレスの引張り弾性率は208GPaと高い値であることから、発明者は、断面二次モーメントを大きくしてサンプルプレートの曲げ剛性を高くすることに着目した。断面二次モーメントはサンプルプレートの厚さの3乗に比例するため、サンプルプレートを厚くすることで曲げ剛性を高くすることができる。また、断面二次モーメントを求める断面の中心線から遠い位置に曲げ剛性が高い材料を配置することで、全体の曲げ剛性を高くすることができる。
一方、サンプルプレートを試料台に固定する作業者の負担や、試料台をX−Yステージにより二次元的に移動させる速度を考えると、軽量なサンプルプレートにすることが望ましい。そこで、発明者は、全体の重量を上げることなく大きな断面二次モーメントを持つサンプルプレートを実現すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を成すに至った。
上記課題を解決するために成された本発明に係る質量分析用イオン化源において用いられるサンプルプレートの作製方法は、
a) 金属の板をエッチングすることにより、格子中板を作製する工程と、
b) 試料載置面を有する矩形状の金属の天板、前記格子中板、及び、金属の底板を重ね、該天板及び底板を加圧及び加熱することにより該天板、格子中板、及び、底板を接合する工程と、
を備える。
また、上記課題を解決するために成された本発明に係る質量分析用イオン化源において用いられるサンプルプレートは、
a) 試料載置面を有する矩形状の金属の天板と、
b) 金属の底板と、
c) 前記底板と前記天板の間に固定された格子中板と
を備える。
本発明に係る質量分析用イオン化源において用いられるサンプルプレートは、試料載置面を有する矩形状の金属の天板と底板とが格子中板で固定された構造を有する。このため、サンプルプレート全体の曲げ中心面から遠い両側には天板と底板という中実材料(板材)が存在するため、全体としての断面二次モーメントが大きく、しかもそれが金属製であるため、曲げ剛性が高い。一方、該中心面に近い方、すなわち、断面二次モーメントにあまり寄与しない部分は格子中板となっているため、サンプルプレートが軽量化されている。
この格子中板は、金属の板からエッチングにより作製されるが、機械加工では困難な硬い金属であっても容易に作成することができる。また、加工時に歪みが生じにくい。そして、天板、格子中板、底板を加圧及び加熱により接合するため、完成後のサンプルプレート全体にも歪みが生じにくい。
金属はステンレスであることが望ましい。また、格子中板の格子形状は、四角格子や六角格子等の一様な(規則的な)格子であることが望ましい。この場合、格子の各セル(空洞)に連通する微細な孔を底板に設けることが望ましい。このような構成により、サンプルプレートが真空下で用いられる場合に、サンプルプレートの表面と各セル(空洞)の間に圧力差が生じてサンプルプレートが変形することを防ぐことができる。
本発明に係るサンプルプレートは、質量分析用イオン化源にMALDIをイオン化法として採用したものが好適である。しかし、サンプルプレート上に用意された試料中の成分をイオン化する手法であれば、MALDIに限定されず、マトリクスを用いないレーザ脱離イオン化法(LDI)、表面支援レーザ脱離イオン化法(SALDI)、二次イオン質量分析法(SIMS)、脱離エレクトロスプレイイオン化法(DESI)、エレクトロスプレイ支援/レーザ脱離イオン化法(ELDI)などでもよい。
上記構成から成る本発明のサンプルプレート作製方法及びサンプルプレートによれば、天板と底板の間に格子中板を設けることで、サンプルプレート全体を軽量化しつつ曲げ剛性を高くすることができ、試料載置面の平坦性を確保することができる。これにより、試料載置面上の位置にかかわらずイオン発生箇所とイオン検出器の間の距離の均一性が保証され、高精度のMALDI−TOFMS質量分析が可能となる。
実施例1に係るサンプルプレートの製造方法を説明する図。 実施例1に係るサンプルプレートを説明する図。 実施例2に係るサンプルプレートの製造方法を説明する図。 実施例2に係るサンプルプレートを説明する図。
以下、本発明を実施するための形態を、実施例を用いて説明する。
(実施例1)
本実施例では、格子中板の格子形状が四角格子である、ステンレス(SUS304)製の厚さ10mmのサンプルプレートの製造方法を図1及び図2を参照しつつ説明する。
まず、厚さ8mmのステンレスの板を切削して板を貫通する孔を開ける。本実施例では図1のようにステンレスの板の短辺方向に2つ、長辺方向に3つ(計6つ)の実質的に同じ大きさの孔Sを開ける。切削によって、おおまかに孔を形成した後、ステンレスの板をエッチングして、孔の形状を四角柱状に整える。これにより、6つの孔Sをセル(空洞)とする四角格子形状の格子中板12を作製する。なお、孔Sが小さい場合には、切削だけで厚さ8mmを貫通する孔を形成することが難しい。この場合には、切削を省略し、最初からエッチングにより板を貫通する孔を四角柱状に形成して格子中板12を作製してもよい。
次に、複数の試料をスポット状に載置するための多数のサンプルウェルが設けられた試料載置面を有する、厚さ1mmのステンレスの天板11と、上述の6つの孔Sの位置にそれぞれ対応した微細な孔Hが形成された、厚さ1mmのステンレスの底板13を用意する。底板13の上に格子中板12を、格子中板12の上に天板11を、試料載置面が最上面になるように重ねる。
最後に、上述のように配置した底板13、格子中板12、及び天板11を拡散接合(熱圧着)により接合する。拡散接合(熱圧着)とは、接合させる部材を互いに密着させた状態で真空又はアルゴン等の希ガス雰囲気下に置いた後、塑性変形が生じない程度に加圧すると共に部材の融点以下の温度を加える処理により、接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合するものである。
上述の工程を経て、 図2のように、底板、格子中板、及び天板で囲まれた四角柱状の空洞を有する、ステンレス(SUS304)製の厚さ10mmのサンプルプレート10が作製される。また、底板に設けられた微細な孔Hは、空洞に連通する孔となり、サンプルプレート10が真空下で用いられる場合に、サンプルプレート10の表面と空洞の間に圧力差が生じてサンプルプレート10が変形することを防ぐことができる。微細な孔Hは、空洞の大きさにもよるが、典型的には数μmから数mm程度の大きさである。特に、微細な孔Hを孔Sの重心に対応する位置に設けると、効果が高くなり、好ましい。
このようにして作製されたサンプルプレート10は、試料載置面を有する矩形状の金属の天板11と底板13とが格子中板12で固定された構造を有する。このため、サンプルプレート10全体の曲げ中心面から遠い両側には天板11と底板13という中実材料(板材)が存在するため、全体としての断面二次モーメントが大きく、しかもそれがステンレス製であるため、曲げ剛性が高い。一方、該中心面に近い方、すなわち、断面二次モーメントにあまり寄与しない部分は、セル(空洞)を有する四角格子状の格子中板12となっているため、サンプルプレート10が軽量化されている。
次に、上述の方法により製造された厚さ10mmのステンレス製サンプルプレート(以下、「実施例1に係るサンプルプレート」と呼ぶ)の曲げ剛性が高くなっていることを確認するため、有限要素法による計算を行った。サンプルプレートの長辺方向の一方の端部を固定した状態で、他方の端部に100Nの力を加えた場合をモデルとして計算し、サンプルプレートの撓み量(変位量)を曲げ剛性に相当する数値とした。また、比較対象として、現状市販され、広く用いられている、試料載置面が125mm×77mm、厚さが2mmのステンレス製サンプルプレートを基準とし(以下、「基準サンプルプレート」と呼ぶ)、重量及び曲げ剛性について比較した。
基準サンプルプレートの重量は163gであった。一方、実施例1に係るサンプルプレートの重量は276gと見積もられ、基準の1.69倍であった。また、基準サンプルプレートの撓み量は5.840mmと計算された。一方、実施例1に係るサンプルプレートの撓み量は0.104mmと計算され、基準の56.2倍の曲げ剛性であった。
したがって、本実施例のサンプルプレートは、基準サンプルプレートの5倍の厚さにしても、重量をそれほど増大させることなく曲げ剛性を高くすることができ、試料載置面の平坦性を確保することができる。これにより、試料載置面上の位置にかかわらずイオン発生箇所とイオン検出器の間の距離の均一性が保証され、高精度のMALDI−TOFMS質量分析が可能となる。
このように、本実施例のサンプルプレートは、MALDI−TOFMSに好適に用いることができるが、MALDI−TOFMSに限られず、サンプルプレートを利用したイオン化法で生成したイオンを質量分析するTOFMS全般に適用可能である。具体的には、LDI、SALDI、SIMS、DESI、ELDIなどのイオン化法を用いたTOFMSにも適用可能である。
本実施例では、底板13、格子中板12、及び天板11を拡散接合により接合させる前に、天板11にサンプルウェルが、底板13に微細な孔Hがそれぞれ設けられている場合を説明したが、本実施例はこれに限られず、底板13、格子中板12、及び天板11を拡散接合により接合させた後に、天板11にサンプルウェル、底板13に微細な孔Hを形成してもよい。
(実施例2)
本実施例では、格子中板の格子形状が六角格子である、ステンレス(SUS304)製の厚さ10mmのサンプルプレートの製造方法を図3及び図4を参照しつつ説明する。
まず、厚さ2.3mmのステンレスの板を4枚用意し、それぞれのステンレスの板を切削して板を貫通する孔を開ける。本実施例では図3のようにステンレスの板に実質的に同じ大きさの孔Sを蜂の巣状に開ける。切削によって、おおまかに孔を形成した後、ステンレスの板をエッチングして、孔の形状を六角柱状に整える。これにより、孔Sをセル(空洞)とする六角格子状の4枚の格子中板32a〜32dを作製する。4枚の格子中板32a〜32dはそれぞれ、同じ位置に六角柱状の孔を有する同等のものである。以下、4枚の格子中板32a〜32dを総称して格子中板32と呼ぶ。なお、孔Sが小さい場合には、切削だけで厚さ9.2mmを貫通する孔を形成することが難しい。後述する拡散接合により一体化できるため、本実施例では、厚さ2.3mmの格子中板32a〜32dに4分割して作製する。なお、実施例1と同様に切削を省略し、最初からエッチングにより板を貫通する孔を六角柱状に形成して格子中板32を作製してもよい。
次に、複数の試料をスポット状に載置するための多数のサンプルウェルが設けられた試料載置面を有する、厚さ0.5mmのステンレスの天板31と、上述の蜂の巣状の孔Sの位置にそれぞれ対応した微細な孔Hが形成された、厚さ0.3mmのステンレスの底板33を用意する。底板33の上に格子中板32を、格子中板32の上に天板31を、試料載置面が最上面になるように重ねる。六角格子状の格子中板32a〜32dには、天板31と同じ大きさの矩形状の外枠が設けられており、該外枠内で六角格子が形成されている例を示すが、該外枠は必ずしも必要な構成ではない。
最後に、実施例1と同様に、上述のように配置した底板33、格子中板32、及び天板31を拡散接合(熱圧着)により接合する。格子中板32を構成する格子中板32a〜32d同士も該拡散接合(熱圧着)により接合される。
上述の工程を経て、図4のように、底板、格子中板、及び天板で囲まれた六角柱状の空洞を有する、ステンレス(SUS304)製の厚さ10mmのサンプルプレート30が作製される。また、底板に設けられた微細な孔Hは、空洞に連通する孔となり、サンプルプレート30が真空下で用いられる場合に、サンプルプレート30の表面と空洞の間に圧力差が生じてサンプルプレート30が変形することを防ぐことができる。微細な孔Hは、空洞の大きさにもよるが、典型的には数μmから数mm程度の大きさである。特に、微細な孔Hを孔Sの重心に対応する位置に設けると、効果が高くなり、好ましい。
このようにして作製されたサンプルプレート30は、試料載置面を有する矩形状の金属の天板31と底板33とが格子中板32で固定された構造を有する。このため、サンプルプレート30全体の曲げ中心面から遠い両側には天板31と底板33という中実材料(板材)が存在するため、全体としての断面二次モーメントが大きく、しかもそれがステンレス製であるため、曲げ剛性が高い。一方、該中心面に近い方、すなわち、断面二次モーメントにあまり寄与しない部分は、セル(空洞)を有する六角格子状の格子中板32となっているため、サンプルプレート30が軽量化されている。
次に、上述の方法により製造された厚さ10mmのステンレス製サンプルプレート(以下、「実施例2に係るサンプルプレート」と呼ぶ)の曲げ剛性が高くなっていることを確認するため、実施例1と同様に、有限要素法による計算を行い、重量及び曲げ剛性について基準サンプルプレートと比較した。
基準サンプルプレートの重量は163gであった。一方、実施例2に係るサンプルプレートの重量は168gと見積もられ、基準の1.03倍であった。また、基準サンプルプレートの撓み量は5.840mmと計算された。一方、実施例2に係るサンプルプレートの撓み量は0.185mmと計算され、基準の31.5倍の曲げ剛性であった。
したがって、本実施例のサンプルプレートは、基準サンプルプレートの5倍の厚さにしても、重量をほとんど増大させることなく曲げ剛性を高くすることができ、試料載置面の平坦性を確保することができる。これにより、試料載置面上の位置にかかわらずイオン発生箇所とイオン検出器の間の距離の均一性が保証され、高精度のMALDI−TOFMS質量分析が可能となる。
このように、本実施例のサンプルプレートは、MALDI−TOFMSに好適に用いることができるが、MALDI−TOFMSに限られず、サンプルプレートを利用したイオン化法で生成したイオンを質量分析するTOFMS全般に適用可能である。具体的には、LDI、SALDI、SIMS、DESI、ELDIなどのイオン化法を用いたTOFMSにも適用可能である。
本実施例では、底板33、格子中板32、及び天板31を拡散接合により接合させる前に、天板31にサンプルウェルが、底板33に微細な孔Hがそれぞれ設けられている場合を説明したが、本実施例はこれに限られず、底板33、格子中板32、及び天板31を拡散接合により接合させた後に、天板31にサンプルウェル、底板33に微細な孔Hを形成してもよい。
10、30…サンプルプレート
11、31…天板
12、32、32a、32b、32c、32d…格子中板
13、33…底板

Claims (10)

  1. a) 金属の板をエッチングすることにより、格子中板を作製する工程と、
    b) 試料載置面を有する矩形状の金属の天板、前記格子中板、及び、金属の底板を重ね、該天板及び底板を加圧及び加熱することにより該天板、格子中板、及び、底板を接合する工程と、
    を備える、質量分析用イオン化源において用いられるサンプルプレートの作製方法。
  2. さらに、
    c) 前記格子中板の格子のセルに連通する微細な孔を前記底板に設ける工程を有する、請求項1に記載のサンプルプレートの作製方法。
  3. 前記格子中板の格子形状が四角格子である、請求項1又は2に記載のサンプルプレートの作製方法。
  4. 前記格子中板の格子形状が六角格子である、請求項1又は2に記載のサンプルプレートの作製方法。
  5. 前記イオン化源は、MALDI、LDI、SALDI、SIMS、DESI、ELDIから選ばれるイオン化源である、請求項1〜4のいずれかに記載のサンプルプレートの作製方法。
  6. a) 試料載置面を有する矩形状の金属の天板と、
    b) 金属の底板と、
    c) 前記底板と前記天板の間に固定された格子中板と
    を備える、質量分析用イオン化源において用いられるサンプルプレート。
  7. 前記底板が前記格子中板の格子のセルに連通する微細な孔を有する、請求項6に記載のサンプルプレート。
  8. 前記格子中板の格子形状が四角格子である、請求項6又は7に記載のサンプルプレート。
  9. 前記格子中板の格子形状が六角格子である、請求項6又は7に記載のサンプルプレート。
  10. 前記イオン化源は、MALDI、LDI、SALDI、SIMS、DESI、ELDIから選ばれるイオン化源である、請求項6〜9のいずれかに記載のサンプルプレート。
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