JP2015178959A - 色測定装置、色測定システム、色測定方法、および、プログラム - Google Patents

色測定装置、色測定システム、色測定方法、および、プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2015178959A
JP2015178959A JP2014055390A JP2014055390A JP2015178959A JP 2015178959 A JP2015178959 A JP 2015178959A JP 2014055390 A JP2014055390 A JP 2014055390A JP 2014055390 A JP2014055390 A JP 2014055390A JP 2015178959 A JP2015178959 A JP 2015178959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
information
color information
measurement
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014055390A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6323097B2 (ja
Inventor
祐治 山中
Yuji Yamanaka
祐治 山中
憲介 増田
Kensuke Masuda
憲介 増田
夏奈 森本
Kana Morimoto
夏奈 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2014055390A priority Critical patent/JP6323097B2/ja
Publication of JP2015178959A publication Critical patent/JP2015178959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6323097B2 publication Critical patent/JP6323097B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】人間の視覚により近い、正確に測定された色情報を有効に利用し、ユーザの希望やイメージに合致した色の通知または提案を行うことが可能な色測定装置等を提供する。
【解決手段】色測定システム500を、色測定装置100と、XYZカメラ200と、ディスプレイ301と、プリンタ302とを備える。色測定装置100は、理想色情報検出手段10、測定色情報取得手段11、色算出手段12としての色差算出手段13と特徴色変更手段14と化粧品算出手段15、および、特徴色出力手段16を備え、理想色情の肌色情報と測定色情報の肌色情報との差分に基づいて、特徴色情報を変更し、ユーザの肌色に似合う最適な特徴色を算出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、色測定装置、この色測定装置を備えた色測定システム、色測定方法、および、プログラムに関する。
従来、肌の状態を定量的に把握して、スキンケアやメイクアップに役立てる試みがなされている。例えば、ユーザの肌の色情報に基づいて、最も自然な化粧肌色を作り出すメイクアップ化粧料を提案する装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1に開示の従来発明では、予め収集した多くのデータに基づいて、平均的な化粧肌色となるメイクアップ化粧料を客観的に予測して提案するにとどまり、ユーザの希望する色味や理想とするイメージに対応させたものではなく、ユーザの嗜好を満足させるには十分とは言えなかった。
一方、撮像したデータをXYZ表色系の三刺激値として生成するXYZカメラが開発されている。このXYZ表色系は、国際照明委員会(CIE)で承認された標準表色系であり、人間の視覚に近い表色系であるとされている。このXYZ表色系で表された正確な色情報を利用して、色を再現する様々な試みがなされている。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、人間の視覚により近く、より正確に測定された色情報を有効に利用し、ユーザの希望やイメージに合致した色の通知または提案を行うことを目的とする。
上記の目的を達成するため、本願に係る色測定装置は、所定の色情報が参考色情報として記憶された記憶手段と、被検体の色を測定する入力手段から、被検体の測定色情報を取得し、該測定色情報から被検体の第1の色を検出する色検出手段と、第1の色の色情報および参考色情報に基づいて、被検体に付加する第2の色を算出する色算出手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、人間の視覚により近く、より正確に測定された色情報を有効に利用し、ユーザの希望やイメージに合致した色の通知または提案を行うことができる。
本願の実施例1に係る色測定装置を備えた色測定システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。 実施例1の色測定装置の機能を説明するための機能ブロック図である。 実施例1の色測定装置で、理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報に基づいて、特徴色を変更する手順を説明するための説明図である。 HSL表色系、L*a*b*表色系、L*C*h表色系を用いて差分の算出および特徴色の変更を行う手順を説明するための説明図である。 HSL表色系を用いて差分を算出したときに、HおよびLの値を抑制して特徴色の変更を行う手順を説明するための説明図である。 実施例1の色測定装置で実施される色測定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例4の色測定装置の機能を説明するための機能ブロック図である。 実施例4の色測定装置で実施される色測定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例5の色測定装置の機能を説明するための機能ブロック図である。 実施例5の色測定装置で実施される色測定処理の流れを示すフローチャートである。 各実施例で用いられるXYZカメラの一例を示す概要構成図で、(a)は正面図を示し、(b)は側面図を示す。 図10に示すXYZカメラの原理を説明するための模式図である。 図10に示すXYZカメラにおける、光線の入射角度が0度の場合の各カラーフィルタの分光透過率を示す特性図である。 プリズムと3枚の撮像素子とを用いたカメラの原理を説明するための模式図である。 プリズムと4枚の撮像素子とを用いたカメラにおける、光線の入射角度が0度の場合の各光学系の分光感度を示す特性図である。 光学像複製素子と、撮像素子上に実装した4分割フィルタとを組み合わせたカメラを説明するための説明図であって、(a)はカメラの原理を説明するための模式図を示し、(b)は4分割フィルタの模式図を示す。
以下、本願に係る色測定装置を備えた色測定システムの一実施例について、図面を参照して説明する。本願に係る実施例1の色測定システムでは、XYZカメラで測定した正確な測定色情報に基づいて、被検体であるユーザ(人体)に付加する口紅の色等、ポイント(特徴)となる第2の色(以下、「特徴色」という)を算出する。その際に、理想とする肌色と被検体であるユーザ(人体)の肌色との差分に応じて、特徴色の色を調整(変更)する。これにより、顔全体を見たときに、理想の化粧状態に近い印象が得られる特徴色を通知または提案(以下、単に「通知」という)するものである。
このような特徴色の算出を行う理由を説明する。口紅、アイシャドウ、頬紅等の特徴色は、ベースとなる肌の一部に塗布されるため、周囲を肌色に囲まれる。そのため、特徴色と肌色とで色の対比が発生し、同じ特徴色をつけても肌色によって異なる雰囲気になってしまうことがある。したがって、実施例1のように、ユーザの肌色に対応して、特徴色を調整することで、肌色が異なっても全体的な雰囲気を変えずに化粧を行うことが可能となる。また、実施例1では、算出した特徴色に基づいて、色材としての化粧品を算出し、ユーザに通知している。なお、「色材」とは、被検体に色を付加する材料、すなわち、着色材であり、一般的に、染料、顔料、塗料、インク、絵の具等が挙げられるが、本明細書では、ファンデーション、アイシャドウ、口紅、頬紅等の化粧品(化粧料)も色材に含まれるものとする。
以上を鑑みて、図1に示すように、本願の実施例1に係る色測定システム500は、色測定装置(色測定手段)100と、入力手段としてのXYZカメラ200と、出力手段300と、を備えて構成する。出力手段300は、液晶モニタ等のディスプレイ(表示手段)301、プリンタ(画像形成手段)302を備える。
実施例1の色測定システム500は、色測定装置100内に、データベース(図1のHDD105)を備え、様々な化粧を施した複数のサンプル画像を記憶している。これらのサンプル画像をディスプレイ301に表示して、ユーザに理想とする化粧状態の画像を選択してもらう構成としている。そのため、色測定システム500は、データベースのアクセス手段や表示情報の生成手段等を備えている。さらに、マウス、キーボード、タッチパネル等の入力手段を備えており、ユーザがこれらを操作することで、色測定処理への様々な指示を与えたり、理想とする化粧状態の画像の指定や領域指定等を行ったりすることができる。
実施例1の色測定システム500は、例えば、入力手段としてのXYZカメラ200や出力手段300としてのディスプレイ301、プリンタ302を備え、CPUやメモリ等を備えたパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と呼ぶ)に色測定装置100を実装することで実現することができる。なお、本願の色測定システム500がPCでの実現に限定されることはなく、XYZカメラ200に内蔵のIC等に色測定装置を組み込んで、XYZカメラ200そのもので色測定システム500を実現することもできる。
また、PCやXYZカメラ200等で色測定システム500を実現するだけでなく、撮像機能や表示機能を有する携帯電話機や、PDA(personal data assistant)などと称される携帯情報端末装置、さらにはこれらの機能を含む、いわゆるスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末装置を含む種々の情報装置で実現することもできる。この場合、クラウドコンピューティングサービスを利用して、色測定装置100をクラウド側に設けることもできる。そして、携帯端末装置等の情報装置に組み込んだXYZカメラ、または、情報装置に接続したXYZカメラ等で撮影した画像を、クラウドに送信し、クラウド側の色測定装置で色情報を算出する。この算出された色情報を、クラウド側から情報装置側に送信し、情報装置の液晶モニタや情報装置に接続されたプリンタ等の出力手段に出力するような構成とすることもできる。
以下、色測定システム500の各部について詳細に説明する。色測定装置100は、CPU(中央処理ユニット;Central Processing Unit)101、ROM(リードオンリーメモリ;Read Only Memory)102、RAM(ランダムアクセスメモリ;Random Access Memory)103、HDDインタフェース(以下、「HDDI/F」と呼ぶ)104、HDD(Hard Disk Drive)105、半導体メモリ106、外部インタフェース(以下、「外部I/F」と呼ぶ)107、および、出力インタフェース(以下、「出力I/F」と呼ぶ)108等を備えて構成する。
CPU101は、データバス109を介して、色測定装置100内の各部に接続されている。CPU101は、ROM102に予め記憶されている色測定プログラムに従って、RAM103をワークメモリとして用いて、色測定装置100全体の動作を制御し、各種機能を実現する。
HDDI/F104は、HDD105にアクセスして、記憶された情報の読み出しや情報の書き出しを行うためのインタフェースである。外部I/F107は、色測定装置100とXYZカメラ200等の外部機器との通信を可能とするインタフェースである。出力I/F108は、色測定装置100での色測定結果(色情報)を出力手段300に出力するためのインタフェースである。
HDD105には、色を算出する際の参考とする参考色情報など、各種情報が記憶される。参考色情報として、「理想色情報」が、HDD105に設けられた理想色情報記憶部105a(図2参照)に予め記憶されている。この「理想色情報」とは、ユーザが希望する(理想とする)化粧状態の肌色や特徴色(口紅、アイシャドウ、頬紅等)の情報であり、ユーザが理想とする化粧状態の色情報を含む顔画像情報(参考顔画像情報)である。多くの場合、化粧状態は、ファンデーションなどで肌の見た目を整え、口紅やアイシャドウ、頬紅などのポイントメイク用品で肌に特徴色を付加した状態である。実施例1では、理想の化粧状態を施した顔全体の複数の顔画像情報が、理想色情報記憶部105aに記憶されている。
この理想色情報は、色を定量的に表しているものであれば、いずれの表色系で表されていてもよい。たとえば色相、彩度、明度(または輝度)からなる三属性をベースとした表色系、例えば、L*a*b*表色系、HSL(HLS,HSIと呼ばれることもある。)表色系、L*C*h表色系が望ましい。また、XYZカメラ200により、モデル等の実際の人物、またはレプリカ、雑誌、カタログ等の理想の化粧状態を測定したXYZの三刺激値であってもよく、より正確な理想色情報を提供することができる。また、理想色情報は、予めHDD105に記憶されているものに限定されることはない。例えば、色測定のアプリケーションソフトから提供される、肌色や特徴色が異なる様々な化粧を施した複数の画像から選択したり、インターネットからダウンロードしたりするなどして、ユーザが自由に選択するような構成とすることもできる。この場合、これらの画像情報をHDD105の理想色情報記憶部105aに記憶しておくことで、この理想色情報記憶部105aから色測定装置100が理想色情報を取得することができる。または、HDD105に記憶せずに、記憶手段の一つであるRAM103等に一時的に保持(記憶)して、色測定装置100の各部が参照できるようにすることもできる。
なお、ダウンロード等で取得した画像情報の場合には、理想色情報はデジタル画像に含まれているRGB値であるため、これを従来公知の適宜の計算ツールを用いて、L*a*b*に変換して用いることができる。また、RGB値をL*a*b*表色系等に換算する手間を省くため、デジタル画像をディスプレイに表示またはプリントアウトし、このディスプレイ上の画像またはプリントアウトした絵をXYZカメラ200で改めて測定してもよい。その測定情報を用いることで、ユーザの見た目に近い、より正確な理想色情報を得ることができる。
また、HDD105には、化粧品とその化粧品自体の色とを対応付けた情報(色材情報)が記憶されている。また、HDD105には、色測定装置100で算出された特徴色の色情報や、ユーザの肌の色情報を含む顔全体の色情報を記憶し、履歴として保持することもできる。更には、参考色情報や、算出された特徴色情報等を出力手段300に出力するための各種パラメータ、画像用テンプレート、印刷用テンプレート、その他の情報を記憶することもできる。
半導体メモリ106には、XYZカメラ200で測定された、被検体であるユーザの顔の測定画像情報が記憶される。この測定画像情報は、外部I/F107を介して、XYZカメラ200により半導体メモリ106に書き込まれる。この半導体メモリ106は、実施例1では色測定装置100に設けられている。XYZカメラ200は、測定画像情報を、外部I/F107を介して半導体メモリ106に記憶する。なお、この半導体メモリ106は、XYZカメラ200に内蔵されていてもよく、色測定装置100では、XYZカメラ200の半導体メモリ106に記憶された測定画像情報を、外部I/F107を介して読み込むようにすることもできる。
XYZカメラ200は、被検体であるユーザの顔を測定し、その測定画像情報を色測定装置100に入力する入力手段として用いられる。XYZカメラ200は、国際照明委員会(CIE)によるXYZ表色系で規定された等色関数に対応した光学的バンドパスフィルタを用いたカメラである。このXYZカメラ200の一例を、図10〜図12を用いて説明する。実施例1で用いるXYZカメラ200は、図10(b)に示すように、物体からの分光情報を取得する撮像部201と、撮像部201により取得された分光情報に基づいて複数種類の分光画像を生成する分光画像生成手段としてのFPGA(Field-Programmable Gate Array)202とを有している。このFPGA202は、色を測定するため、電気信号を受光手段(図10(b)の受光素子アレイ211)の受光位置ごとに補正する補正演算を行う補正手段としても機能する。
撮像部201は、レンズモジュール203と、カメラ部204とから構成されている。レンズモジュール203は、鏡筒205と、該鏡筒205内に設けられた光学系としてのメインレンズ206と、カラーフィルタ207と、レンズ208とを有している。カメラ部204は、その内部にマイクロレンズアレイ210と、受光素子アレイ211と、FPGA202とを有している。また、図10(a)に示すように、鏡筒205の先端部には、光源としてのLED212が周方向に等間隔に埋設状態で複数設けられている。
カラーフィルタ207は、メインレンズ206の絞りS(図11参照)付近に配置されている。このカラーフィルタ207は、XYZ表色系の等色関数に基づいた分光透過率を持つ、色の三刺激値に対応した光学バンドパスフィルタである。カラーフィルタ207は、XYZ表色系の等色関数に基づいた分光透過率が異なる複数(ここでは3つ)のカラーフィルタ207a,207b,207cから構成されている。図12に、光線の入射角度が0度の場合の各カラーフィルタ207a,207b,207cの分光透過率を示す。図12のような分光透過率を有することから、カラーフィルタ207aを透過した光線を受光素子アレイ211で検出することで、三刺激値のXの値を取得することができる。同様に、カラーフィルタ207b,207cをそれぞれ透過した光線を受光素子アレイ211で検出することで、それぞれ三刺激値のY,Zの値を取得することができる。
受光素子アレイ211は、メインレンズ206、レンズ208及びマイクロレンズアレイ210により集光された光情報を電気信号に変換する受光手段として機能する。マイクロレンズアレイ210は、メインレンズ206と受光素子アレイ211との間に配置され、メインレンズ206の二次元平面方向に略平行に複数のマイクロレンズ210aを配置した構成を有している。
以上のような構成のXYZカメラ200における原理を、図11を参照しながら説明する。物体Oから発する光のうち、メインレンズ206の開口に入射し絞りSを通過する光束が測定の対象となる。メインレンズ206に入射した光束は無数の光線の集合であり、それぞれの光線はメインレンズ206の絞りSの異なる位置を通過する。実施例1のXYZカメラ200は、メインレンズ206の絞りS位置に3つのカラーフィルタ207a,207b,207cを配置しているので、各光線は異なる分光透過率を持つ3つのフィルタを通過することになる。
このとき、カラーフィルタ207のフィルタ面に入射する光線の角度は、物体高さにより異なる。これは図11中、P,Qで表される物体O上の点から発した光束の主光線が異なる角度でメインレンズ206の絞り面を通過していることからもわかる。カラーフィルタ207を通過した光線は、マイクロレンズアレイ210付近で一旦結像するが、その後マイクロレンズアレイ210によりそれぞれ受光素子アレイ211の別位置に到達する。すなわち、受光素子アレイ211のセンサ面の位置(受光位置)は、光線が通過したフィルタ面に対応するため、物体Oのある一点から発した光を波長的に三刺激値X、Y、Zに分解した値を測定することができる。
しかしながら、カラーフィルタ207の分光透過率は入射角依存性をもつため、受光素子アレイ211の出力を単純に用いただけでは、光軸上はよくても軸外を含めた二次元面の正確な三刺激値X、Y、Zを測定することはできない。
そこで、実施例1のXYZカメラ200では、FPGA202により、基準となる値と、測定装置からの出力値から算出した値とを用いて受光位置毎に補正し、二次元面の正確な三刺激値を得るように構成している。この補正は、一般に重回帰分析と呼ばれる手法を用いて行っている。重回帰分析では説明変数と目的変数とを予め用意し、それらから求まる回帰行列を利用して補正演算を行っている。
以上のようなXYZカメラ200を用いることで、物体の二次元面の色や分光スペクトルを正確に測定することができ、より正確な色情報を取得できる。また、X,Y,Zの三刺激値を、フィルタの交換等を必要とすることなく、一度の撮影で同時に取得することができる。
なお、入力手段は、上述のような構成のXYZカメラ200に限定されることはなく、他の構成のXYZカメラを用いることもできる。また、正確な色情報を取得することができるものであれば、XYZカメラに限定されることもない。XYZカメラの他の例として、プリズムと複数枚の撮像素子とを用いたカメラ、光学像複製素子と、撮像素子上に実装した分割フィルタとを組み合わせたカメラ等を用いることもできる。
プリズムと複数の撮像素子とを用いたカメラとしては、プリズムと3枚の撮像素子とを用いたカメラが挙げられる。このカメラは、3つの光学系のそれぞれの分光感度がx,y,z等色関数に対応している。また、プリズムと4枚の撮像素子とを用いたカメラが挙げられる。このカメラは、4つの光学系それぞれの分光感度が、xを二つに分けたx1、x2,y,z等色関数に対応している。
プリズムと3枚の撮像素子とを用いたカメラの原理を、図13を用いて説明する。このカメラでは、レンズ206を通過した光線は、3つのプリズム212a,212b,212cで光路が3つに分けられ、それぞれの像が3枚の受光センサ213a,213b,213cで受光され、その光学像が電気信号に変換される。この3つの光学系の分光感度が、図12に示すものと同じになるように、カメラを設計する。また、この場合も、三刺激値を、実施例1のXYZカメラ200で説明したような演算処理を用いて補正することで、より正確な三刺激値を得ることができる。
次に、プリズムと4枚の撮像素子とを用いたカメラについて、図14を用いて説明する。このカメラの原理も、図13を用いて説明したプリズムと3枚の撮像素子とを用いたカメラの原理と基本的には同じであるが、プリズムと受光センサとを追加して、光路をさらにもうひとつ枝分かれさせて4板方式にしたものである。このカメラの4つの光学系の分光感度を、図14に示す。この図14に示すように、xの等色関数は峰が二つあるため、xをx1とx2の二つに分けて単峰性にすることで、容易かつ低コストでカメラを作成することが可能となる。
また、光学像複製素子と撮像素子上に実装した分割フィルタとを組み合わせたカメラとしては、光学像複製素子により3つの光学像を複製し、撮像素子上にx,y,z等色関数に対応した3分割フィルタを具備したカメラが挙げられる。また、光学像複製素子により4つの光学像を複製し、撮像素子上にxを二つに分けたx1、x2,y,z等色関数に対応した4分割フィルタを具備したカメラが挙げられる。
光学像複製素子と撮像素子上に実装した4分割フィルタとを組み合わせたカメラの原理について、図15を用いて説明する。このカメラは、図15(a)に示すように、メインレズ206と、光学像複製素子として、フィールドレンズ214およびマイクロレンズアレイ210と、フィルタ216と、撮像素子215と、を有している。フィールドレンズ214およびマイクロレンズアレイ210からなる光学像複製素子により、ほぼ同じ光学像を複製することができる。また、マイクロレンズアレイ210を構成する小レンズを2×2とすることで4つの光学像を生成する。また、撮像素子215の直前に、図14と同様の分光感度のフィルタ216を設けている。このフィルタ216は、図15(b)に示すように、4つの領域216a,216b,216c,216dに分割されている。このようなフィルタ216を用いて、x1、x2,y,zに対応する像を撮影する。この場合も、三刺激値を、実施例1のXYZカメラ200で説明したような演算処理を用いて補正することで、より正確な三刺激値を得ることができる。なお、3分割フィルタを具備したカメラの原理も、4分割フィルタを具備したカメラの原理と基本的には同じであるが、複製する光学像を3つとし、フィルタも3分割フィルタを用いてx,y,zの3種類に対応する像を撮影するものである。
次に、色測定装置100の機能について、図2の機能ブロック図を参照して説明する。この図2に示すように、色測定装置100は、理想色情報検出手段10と、色検出手段としての測定色情報取得手段11と、色算出手段12と、特徴色出力手段16と、を備えて構成する。色算出手段12は、色差算出手段13と、色変更手段としての特徴色変更手段14と、色材算出手段としての化粧品算出手段15と、を備えている。
理想色情報検出手段10は、ユーザが指定した理想の化粧状態の色情報(理想色情報)を取得(検出)する。そのため、理想色情報検出手段10は、HDD105の理想色情報記憶部105aにアクセスして、ユーザに指定された理想色情報を読み出し、この理想色情報から顔部分(顔領域)を検出する。例えば、顔認識システム等からの情報や画像の特徴量等に基づいて、眉、目、口などの特徴部分を検出し、顔部分(顔領域)を検出することができる。また、ユーザがディスプレイ301上で画像を確認しながら、マウス操作等により、顔領域を指定することもできる。また、色により肌部分を検出することもできる。この場合、顔とその周囲(例えば、毛髪、衣服、背景等)で色が大きく変化することを利用する、肌の色として判断する色の範囲を予め決定しておく、などが可能である。
理想色情報検出手段10は、さらに、理想色情報の顔部分(顔領域)から、肌色情報と特徴色情報とをそれぞれ検出する。この肌色情報および特徴色情報として、理想色情報検出手段10は、理想色情報記憶部105aから読み出した画像が、例えば、L*a*b*表色系の場合は、L*,a*,b*の値を出力し、L*C*h表色系の場合は、L*,C*,hの値を検出し、XYZ表色系の場合はX,Y,Zの三刺激値を検出する。
なお、理想色情報検出手段10での色情報の検出は、上記に限定されることはなく、例えば、ユーザが指定した理想色情報と対応して予め登録しておいた特徴色情報に基づいて、特徴色情報を検出(決定)してもよい。
理想色情報検出手段10は、肌色を検出するため、まず、顔部分(顔領域)から、肌色を検出する肌色領域を決定する。この肌色領域は、特徴色を検出する特徴色領域を除いた顔の大部分であるため、検出された顔部分(顔領域)の全色値のうち、もっとも多い色値を理想色情報の肌色情報(第1の参考色情報)として採用することができる。しかし、撮影された画像は、照明の影響で顔に陰影がついている場合も多い。その場合、顔部分(顔領域)中の明度の差が一定以上であることを検出して、特徴色の近傍の肌色や、比較的照明の影響が小さい頬の下部分の肌色を、理想色情報の肌色情報として採用することができる。
次に、特徴色の検出について説明する。理想色情報検出手段10は、顔部分(顔領域)から、特徴色領域を決定する。本明細書では、口紅、アイシャドウ、頬紅などの肌色とは異なる特徴的な色を「特徴色」と呼んでいる。これら特徴色が、顔部分(顔領域)のいずれの場所に存在するかは予測することができる。例えば、アイシャドウは眉と目の間に存在し、頬紅は鼻の横に存在し、口紅は口そのものに存在する。よって、顔部分(顔領域)で、顔の部位(眉、目、鼻、口など)を検出することで、特徴色領域を決定することができる。この特徴色領域から、口紅、アイシャドウ、頬紅等の各々の特徴色情報(その他の参考色情報)を検出する。なお、特徴色の決定手順が、これに限定されることなく、他の異なる決定手順として、色相を基に判断してもよい。例えば、肌色と異なる部分が、ある面積以上検出されれば、該箇所の色が特徴色であると判断し、特徴色情報として採用することができる。
測定色情報取得手段11は、被検体であるユーザの色情報を取得する。具体的には、半導体メモリ106にアクセスして、XYZカメラ200で測定した測定画像情報を読み出し、各面積について色情報(以下、「測定色情報」という)を取得する。ここで、「各面積」とは、例えば各画素の面積であるが、測定画像を複数のブロックに分けた場合の各ブロックの面積であってもよい。後者の場合、各ブロック内のすべての画素の色を平均した値を、そのブロック(面積)の測定色情報とする。測定色情報取得手段11により取得される各面積についての測定色情報は、XYZの三刺激値である。
また、測定色情報取得手段11は、取得した各面積についての測定色情報に基づいて、ユーザ(被検体)の肌色(第1の色)の測定色情報を取得する。まず、理想色情報から顔部分(顔領域)を検出する。例えば、理想色情報検出手段10と同様に、顔認識システム等を用いてユーザの顔部分(顔領域)を検出し、検出された顔部分(顔領域)のすべての色値のうち、最も多い色値を測定色情報の肌色情報として採用する。または、特徴色の近傍の肌色や、頬の下部分の肌色を測定色情報の肌色情報として採用してもよい。
なお、XYZカメラ200で顔の色測定を行うとき、ユーザは少なくともベースメイクを行っておくことが望ましい。ここで、ベースメイクとは、ファンデーションなどを用いて肌の見た目を整えることであり、特徴色を付加するための土台作りをするためのものである。ベースメイクの有無や用いる色によってユーザの肌色が変化し、特徴色をつけた際に雰囲気が異なってしまうのを防ぐため、予めベースメイクを行っておくのがよい。
色算出手段12の色差算出手段13は、理想色情報検出手段10で検出した理想色情報の肌色情報と、測定色情報取得手段11で測定した測定色情報の肌色情報との差分を算出する。例えば、L*a*b*色空間での理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報との2座標間のベクトルを算出した場合、2座標間のベクトルの向きは、測定色情報の肌色情報が理想情報の肌色情報と比較して、どのような色味であるかを示している。また、2座標間の距離が大きいほど、測定色情報の肌色情報と理想色情報の肌色情報との色差が大きいことを示している。なお、本願の差分の算出がL*a*b*色空間に基づくものに限定されることはない。例えば、HSL色空間など、色相・彩度・明度に基づく色空間内で、2座標間の差をとってもよい。
色算出手段12の特徴色変更手段14では、ユーザに通知する特徴色(第2の色)を算出する。そのため、色差算出手段13で算出した理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報との差分に基づいて、ユーザに提案する特徴色情報の色味を変更し、ユーザに通知する特徴色を算出する。この特徴色を、変更特徴色という。このとき、理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報との差分に対応するように、それぞれの特徴色を変更する。例えば、色差算出手段13で算出した肌色情報の変化(ベクトル)の向きと大きさとに合わせて特徴色情報を変化させる。
ただし、理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報と色差が非常に大きい場合、肌色情報の色差と同じだけ特徴色情報を変化させてしまうと、ユーザの求めていた色とはかけ離れてしまう可能性がある。そこで、理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報との色差が大きいとき、すなわち、差分が予め決められた閾値以上であるときには、特徴色情報の変更度合いを抑圧(重みづけ)するようにしてもよい(変形例2参照)。これにより、よりユーザのイメージに近い特徴色情報を通知することができる。
ある色の色材(化粧品)を土台(肌)に塗布したときに見える色は、色材の色と土台の色の混合したものになる。そのため、理想の化粧品として、算出された変更特徴色の化粧品を選択すると不適切な場合がある。そこで、色算出手段12の化粧品算出手段15は、測定色情報の肌色情報と特徴色変更手段14で算出された変更特徴色情報に基づいて、ユーザに最適の化粧品を算出する。つまり、ユーザの顔に塗布した際に変更特徴色を示す化粧品を、所定の化粧品のデータベースの中から抽出する。この算出方法は、公知のいずれの方法を用いてもよく、例えば、特許文献1(特開2006−267115号公報)記載の方法を用いることができる。具体的には、化粧品とその化粧品自体の色とを対応付けた情報をHDD105等に記憶しておく。そして、測定色情報の肌色情報と変更特徴色情報とに基づいて、データベースを検索して、その測定情報の肌色に対して、ユーザの顔に塗布した際に変更特徴色となる化粧品を算出することができる。したがって、ユーザに塗布した際に、ユーザの理想の化粧状態に近い印象が得られる化粧品を選択することができる。
特徴色出力手段16は、色測定装置100での測定結果(算出結果)に基づいて、出力手段300のディスプレイ301に表示する表示情報、プリンタ302に印字する印字情報等を生成する。測定結果としては、例えば、特徴色変更手段14で算出された変更特徴色情報、ユーザの肌色の評価、化粧品算出手段15で算出された最適な化粧品などが挙げられる。
変更特徴色情報として、具体的には、例えば、当該変更特徴色そのものを表示または印字してユーザに通知してもよいし、特徴色とともに変更特徴色情報(座標)を通知してもよい。また、ユーザの肌色の評価としては、例えば、測定色情報の肌色情報に基づいて、ユーザの肌色が、白い肌色である、黄身がかった肌色である、赤味がかった肌色である、等と通知することができ、さらには、通知した特徴色とは別に、ユーザの肌色に似あう色味の候補等を通知することもできる。また、最適な化粧品としては、具体的には、例えば、当該化粧品の画像、品番、製品名等を適宜通知することができる。また、ユーザの顔の測定画像上に変更特徴色を合成して、化粧を行ったイメージ画像を通知してもよく、ユーザは自身の化粧後の状態をより明確に確認することができる。さらには、この化粧を行ったユーザのイメージ画像と、ユーザの指定した理想の化粧状態の顔とを並べて通知してもよい。これにより、ユーザは、自身の化粧状態のイメージと、理想とする化粧状態とを比較して、ユーザのイメージ通りであるか否かをより明確に把握することができる。
以下、実施例1の色測定システム500の動作を説明する。色測定システム500は、HDD105の理想色情報記憶部105aから理想色情報を読み出して、ディスプレイ301に表示する。ユーザは、このディスプレイ301に表示される理想色情報の中から、理想とする化粧状態の画像を選択するなどして、理想色情報を指定する。また、XYZカメラ200により、ユーザの顔の測定を行うことで、その測定情報がXYZカメラ200により半導体メモリ106に記憶される。これらの情報に基づいて、色測定装置100は、ユーザに通知する特徴色の算出を行う。
以下、図3の説明図、および、図5のフローチャートに基づいて、色測定装置100で行われる色測定処理(色測定方法)の流れを説明する。なお、以下で説明する色測定処理の各ステップは、一例であり、本願がこれに限定されることはない。また、ステップの順番を適宜入れ替えることもできる。各ステップでの処理の詳細は、色測定装置100の各手段の説明で述べたとおりである。
まず、ステップS1で、理想色情報検出手段10により、理想色情報の検出が行われる。ステップS11で、HDD105の理想色情報記憶部105aにアクセスして、ユーザに入力された理想色情報を読み出し、この理想色情報から顔部分(顔領域)1(図3参照)を検出する。次に、ステップS12で、理想色情報検出手段10は、理想色情報の肌色情報を検出するため、図3に示すように、顔部分(顔領域)1から、肌色を検出する肌色領域2を決定する。この肌色領域2から、肌色情報(a,b,c)を検出する。次に、ステップS13で、理想色情報の特徴色(例えば、頬紅の色)を検出するため、顔部分(顔領域)1から、特徴色領域3を決定する。この特徴色領域3から、特徴色情報(A,B,C)を検出する。この特徴色情報(A,B,C)の色をそのままユーザの顔部分(顔領域)1に付加したイメージを図3の中央に示す。ユーザの肌色が理想の肌色と異なると、色の対比が生じて特徴色の見た目が異なってしまう。そのため、本願では、ユーザの肌色に対応して、特徴色の色味を変更し、ユーザの理想とする化粧状態の印象により近づける。
ステップS2で、測定色情報取得手段11が、ユーザの顔の測定色情報を取得する。まず、測定色情報取得手段11は、ステップS21で、半導体メモリ106にアクセスして測定画像情報を読み出し、ユーザの顔部分(顔領域)4を検出する。次に、ステップS22で、検出された顔部分(顔領域)4から、肌色を検出する肌色領域5を決定し、この肌色領域5から、肌色情報(d,e,f)を検出する。
その後、ステップS3で、色差算出手段13が、ステップS12で検出した理想色情報の肌色情報(a,b,c)と、ステップS22で検出した測定色情報の肌色情報(d,e,f)との差分を算出する。次に、ステップS4で、特徴色変更手段14が、ステップS3S2で算出した差分に基づいて、理想色情報の特徴色情報(A,B,C)の色味を変更し、ユーザに提案する変更特徴色情報(D,E,F)を算出する。このとき、理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報との差分に対応するように、特徴色を変更する。
次に、ステップS5で、化粧品算出手段15が、測定色情報の肌色情報(d,e,f)と変更特徴色情報(D,E,F)に基づいて、HDD105に記憶された化粧品のデータベースの中から、変更特徴色情報(D,E,F)となる最適の化粧品を算出する。その後、ステップS6で、特徴色出力手段16は、測定結果(算出結果)に基づいて、出力情報として、ディスプレイ301に表示する表示情報やプリンタ302に印字する印字情報を生成する。測定結果は、ステップS4で算出された変更特徴色情報、ステップS2で測定されたユーザの肌色情報に基づく肌色の評価、ステップS5で算出された最適な化粧品、ユーザの顔の測定画像上に変更特徴色を合成して、化粧を行ったイメージ画像等である。例えば、図3の右側に、ユーザの顔の測定画像上において、特徴色領域6に算出された変更特徴色の化粧品を付加したイメージを示す。
このようにして色測定装置100で生成された表示情報が、ディスプレイ301に表示され、印字情報がプリンタ302に印字される。これにより、ユーザは、理想とする化粧状態となる特徴色情報と、その特徴色を得るための最適な化粧品を知ることができる。
以上、実施例1の色測定システム500では、理想色情報の特徴色を理想肌色と測定肌色の差分に基づいて特徴色を変更することで、理想色情報の特徴色をそのままユーザに適用したときにイメージ通りにならない、といった不具合をなくすことができる。特に、XYZカメラ200で測定された、人間の視覚により近い、正確に測定された色情報を有効に利用することができ、ユーザの希望やイメージに合致した色の通知を行うことが可能となる。さらに、実施例1では、算出された特徴色情報とユーザの肌色情報とに基づいて、最適な化粧品の算出を行っている。そのため、理想の化粧状態に近い印象が得られる化粧品をユーザに通知することができる。
(変形例1)
上記実施例1では、L*a*b*色空間またはHSL色空間を用いて差分の算出や特徴色の変更を行っているが、本願がこれに限定されることはない。例えば、L*a*b*表色系をベースとしたL*C*h表色系に基づいて、上述したような処理を行うことができる。L*C*h表色系は、明度、彩度、色相を端的に数値化した表色系である。L*,C*,hは、それぞれ明度、彩度、色相角度を表す。色相は直交座標系ではなく極座標系であるため、このように色相を角度として表すL*C*h表色系を用いることで、色差算出手段13で算出した色差を、直接に次の特徴色変更手段14で用いることができるという利点がある。
測定色情報取得手段11が取得した測定色情報は、XYZの三刺激値を測定するXYZカメラ200で測定したものである。XYZカメラ200では、L*,C*,hを直接測定することは困難であるため、このXYZカメラ200で測定したXYZ三刺激値から換算してL*,C*,hを算出する。以下、算出過程を説明する。まず、XYZ三刺激値からL*a*b*表色系の値に変換する。変換式は国際照明委員会(CIE)で、下記のように規定されている。
上記式中、f(t)は、下記式で表される。また、Xn,Yn,Znは、反射率100%の被検体に対する三刺激値を表す。
次に、上記各式で算出したL*,a*,b*の値から、L*,C*,hを算出する。L*は、そのまま用いることができる。C*およびhは、a*,b*の値を用いて、下記式により算出することができる。
また、理想色情報の肌色情報および特徴色情報も、理想色情報記憶部105aにL*a*b*表色系で保存されている場合は、上記式に基づいてL*C*h表色系に換算し、L*C*h表色系で保存されている場合はそのまま使用する。また、XYZ表色系で保存されている場合は上記式に基づいて、L*C*h表色系に換算する。
このような、L*C*h色空間での、色差算出手段13での色差の算出手順、特徴色変更手段14での特徴色の変更手順について説明する。例えば、理想色情報の肌色情報の座標を[L*1,C*1,h1]とし、理想色情報の特徴色情報の座標を[L*2,C*2,h2]とし、測定色情報の肌色情報の座標を[L*3,C*3,h3]とする。理想色情報の肌色情報[L*1,C*1,h1]と、測定色情報の肌色情報[L*3,C*3,h3]との差分を色差情報ΔL*C*hとしたとき、このΔL*C*hは、下記式により算出することができる。
ΔL*C*h = [L*3−L1*,C*3−C*1,h3−h1
色差算出手段13は、上記式により算出した色差情報ΔL*C*hを、理想色情報の特徴色情報[L*2,C*2,h2]とともに、RAM103やHDD105等の記憶手段(メモリ)に保持し、次の特徴色変更手段14で参照できるようにする。
特徴色変更手段14では、色差算出手段13で算出し記憶手段に保持した色差情報ΔL*C*hと理想色情報の特徴色情報[L*2,C*2,h2]に基づいて、ユーザに提案する特徴色の色味を変更し、変更特徴色情報[L*4,C*4,h4]を取得する。この変更特徴色情報[L*4,C*4,h4]は、下記式により算出することができる。このように、理想色情報の肌色情報[L*1,C*1,h1]と測定色情報の肌色情報[L*3,C*3,h3]との相対的な位置関係を、理想色情報の特徴色情報[L*2,C*2,h2]に対して適用することで、変更特徴色情報[L*4,C*4,h4]を算出することができる。
[L*4,C*4,h4] = [L*2,C*2,h2]+ΔL*C*h
変形例1では、L*C*h表色系を用いることにより、ディスプレイ等の機器の種類等に依存することのない、より正確な色情報に基づいて、ユーザの希望やイメージにより合致した第2の色の通知を行うことができる。特に、XYZカメラ200により正確に測定された色情報を有効に利用することで、より効果的な色の通知を行うことができる。
以上説明したように、L*C*h表色系の場合は、極座標を用いているので、他の表色系と比較して、色相の変化をより正確に表すことができる。しかしながら、極座標を用いているために、色相の変化の大きさが彩度C*に依存してしまう場合がある。そのため、上記計算で用いた色相角差Δh=h3−h1(色相差を色相角度hの角度差で表したもの)が同じでも、彩度C*が大きいほど、色の変化が大きくなることがある。これを解消するため、色相hの変化量を彩度C*の大きさに基づき変更することがより望ましい。
まず、測定色情報の肌色情報の色相をhu1とし、理想色情報の肌色情報の色相をhr1としたとき、肌色の色相変化量(色相角差)Δhskinは、下記式により算出することができる。
Δhskin = hU1−hr1
また、理想肌情報の肌色情報の彩度をC*r1とし、理想情報の特徴色情報の彩度をC*r2としたとき、上記で算出したΔhskinを用いて、特徴色情報(例えば、口紅)の変化量Δhlipは、下記式により算出することができる。
Δhlip = Δhskin×(C*r1/C*r2
上記式により算出したΔhlipを用いて特徴色の色相を変更することで、彩度C*の大きさが異なっても、色の変化量を一定にすることができ、ユーザの希望やイメージにより合致した特徴色を通知することが可能となる。
なお、色相の変化量の算出に用いる値は、色相角差Δhに限定されることはなく、例えば、色相差ΔH*を用いてもよい。ここで、ΔH*=(ΔE2−ΔL*2−ΔC*21/2、ΔE=(ΔL*2+Δa*2+Δb*21/2を示す。この場合、肌色のΔH*と特徴色のΔH*との大きさが、一致するように、変更特徴色情報のa*およびb*を変化させることで、理想の化粧状態により近い特徴色情報を通知することが可能となる。
ここで、図4Aを用いて、実施例1および変形例1において、HSL表色系、L*a*b*表色系、および、L*C*h表色系を用いて特徴色を算出した際の各値について具体的に説明する。図4Aには、それぞれ、理想色情報から検出した肌色情報および特徴色情報として口紅の色情報(理想口)、ユーザの測定色情報から検出した肌色情報、肌色情報の差分、並びに、変更特徴色情報のRGB、HSL表色系、L*a*b*表色系、および、L*C*h表色の各値を表示している。また、変更特徴色情報1はHSL表色系、変更特徴色情報2はL*a*b*表色系、変更特徴色情報3はL*C*h表色系を用いた場合の値を示し、変更特徴色情報4はL*C*h表色系で、さらにhにΔhを適用した場合の値を示している。図4Aに、それぞれの値を示した。なお、理解のし易さのため、各値を、他の表色系で換算した値も表示している。
まず、HSL表色系の値に基づいて、肌色情報の差分(−3,−19,−15)を算出した。この数値によれば、ユーザの肌色は、理想の肌色に比べて、赤味がかっており、くすんで暗めである。そのため、理想色情報から検出した特徴色情報を、そのままユーザの肌に付加すると、理想とする化粧状態に比べて、色合いが薄く、浮いて見えてしまうことがある。
これを解消するため、理想色情報と測定色情報との肌色情報の差分に基づいて、特徴色情報を変更する。具体的には、HSL表示系で算出した肌色情報の差分(−3,−19,−15)を、理想色情報の特徴色(理想口)情報(239,163,158)に適用して、変更特徴色情報1(236,144,143)を算出した。HSL表示系の場合、色の対比が起きる色相H、彩度S、明度Lの差分に応じて特徴色を変更しているため、ユーザの肌に付加したときに、理想の化粧状態と同様の印象が得られた。
次に、L*a*b*表色系の値に基づいて、肌色情報の差分(−6.39,4.89,2.17)を算出した。これを、理想色情報の特徴色情報(57.62,53.13,−1.57)に適用して、変更特徴色情報2(51.23,58.02,0.6)を算出した。この算出した変更特徴色情報2をユーザの肌に付加した場合、彩度、明度は肌色の差分に応じて変化したが、色相の変化がなかった。
次に、L*a*b*表色系を上述の式に基づいて変換したL*C*h表色系の値に基づいて、肌色情報の差分(−6.39,4.17663,−0.14818)を算出した。これを、理想色情報の特徴色情報(57.62,53.15319,−0.02954)に適用して、変更特徴色情報3(51.23,57.32982,−0.17772)を算出した。この例では、彩度C*の影響で、理想色情報の特徴色情報と比べて色相が閾値以上に変化した。
そのため、色相差Δhを彩度C*に対応して変化させる前述の式を用いて特徴色を算出したところ、Δhlip=−0.05740となり、これを理想色情報の特徴色情報のhに適用することで、変更特徴色情報4の特徴色情報のh=−0.08694を算出した。これにより、C*の大きさに影響されることなく、肌色と特徴色との色相、彩度、明度の変化量を一定に保持することができ、ユーザの肌に付加した際に、違和感がなく理想の化粧状態により近い印象が得られた。
(変形例2)
次に、変形例2として、HSL表示系を用いた場合に、特徴色情報の変更度合いを抑圧(重みづけ)して特徴色を算出する例を、図4Bを用いて説明する。ここでは、HSL表色系を用いて、特徴色として口紅の色を算出する。図4Bに示すように、理想色情報の肌色情報のHSL座標が(19,181,210)であり、理想色情報の特徴色情報のHSL座標が(239,163,158)であったとする。一方、ユーザの測定色情報の肌色情報のHSL座標が(12,172,178)であったとする。この場合、理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報との差分は、(−7,−9,−32)である。
この差分をそのまま適用すると、変更特徴色情報は(232,154,126)となって、色相Hと輝度Sとが元の理想色情報の特徴色情報とは大きく異なり、結果的に理想の化粧状態の印象とは違ったものとなった。そのため、変形例2では、変更の度合いを小さくしている。具体的には、差分(−7,−9,−32)に対して、HとLとを抑圧(小さく)して(−4,−9,−16)とする。この抑圧後の差分を適用することで、変更特徴色情報が(235,154,142)となり、適度な変化が得られる。したがって、変形例2では、ユーザの希望に近く、かつ、ユーザの肌色にも相反しない特徴色を提案することができる。
なお、重みづけの度合い、すなわち、差分の大きさに対する抑圧の程度については、適宜決定することができる。例えば、所定の値の範囲で定数にしてもいいし、抑圧率を設定することもできる。上記変形例2では、抑制率を0.5倍として、差分のHとLとに、それぞれ0.5倍した値を用いている。ただし、抑圧率については表色系によっては一定にするのではなく、個別に異なる抑圧率を乗じてもよい。また、HSL表色系以外にも、L*a*b*表色系等でも差分を抑圧することができる。
以上、変形例1、変形例2によれば、第2の色の算出において、L*a*b*表色系、HSL表色系、L*C*h表色系を好適に用いることができる。この中でも、HSL表色系、L*C*h表色系をより好適に用いることができる。また、差分が閾値以上であるときには、特徴色情報の変更度合を抑圧することが好ましい。例えば、差分を抑制することや、L*C*h表色系で色相差ΔhやΔH*を変化させることにより、肌色と特徴色との色相、彩度、明度の変化量を過度に大きくならないようにして、理想の化粧状態により近い印象を与える特徴色を通知することが可能となる。
(変形例3)
上記実施例1、変形例1および変形例2では、理想色情報の肌色情報と、測定色情報の肌色情報との差分に基づいて特徴色情報の色味を変更し、変更特徴色情報を算出しているが、本願がこれに限定されるものでなない。例えば、変形例3として、理想色情報の肌色情報と、理想色情報の特徴色情報との差分に基づいて、これらの処理を行うものであってもよい。この場合、理想色情報の肌色情報の座標を[L*1,C*1,h1]とし、理想色情報の特徴色情報の座標を[L*2,C*2,h2]としたとき、色差情報ΔL*C*h’は、下記式により算出することができる。
ΔL*C*h’ = [L*2−L*1,C*2−C*1,h2−h1
色差算出手段13は、このように算出した色差情報ΔL*C*h’を、測定色情報の肌色情報[L*3,C*3,h3]とともに、RAM103やHDD105等の記憶手段に記憶して保持しておく。
特徴色変更手段14では、色差算出手段13で算出し記憶手段に保持した色差情報と測定色の肌色情報に基づき、理想色情報の特徴色情報を変更する。ここで、変更後の特徴色情報(変更特徴色情報)を[L*4,C*4,h4]とする。この変更特徴色情報[L*4,C*4,h4]は、理想色情報の肌色情報[L*1,C*1,h1]と理想色情報の特徴色情報[L*2,C*2,h2]との相対的な位置関係を、測定色情報の肌色情報[L*3,C*3,h3]に対して適用するものとする。この場合、変更特徴色情報[L*4,C*4,h4]は下記のように表すことができる。
[L*4,C*4,h4] = [L*3,C*3,h3]+ΔL*C*h’
以上、変形例3によっても、正確な色情報に基づいて、ユーザの希望やイメージにより合致した色の通知を行うことができる。特に、XYZカメラ200により正確に測定された色情報を有効に利用することで、より効果的な色の通知を行うことができる。なお、変形例3においても、肌色と特徴色との色相、彩度、明度の変化量が値を超えた場合などは、ΔL*、ΔC*、Δhを抑圧させてもよく、ユーザの印象により近い特徴色情報を通知することが可能となる。
なお、上記変形例1〜変形例3においては、さらに、彩度C*を考慮して特徴色情報を変更することが、より好ましく、ユーザの印象により近い特徴色情報を通知することが可能となる。
次に、本願の実施例2の色測定システムについて説明する。実施例2の色測定システムは、図1、図2に示す実施例1の色測定システム500と同様の基本構成を有している。ただし、実施例2では、肌色に加えて髪色を参照する点で、各手段での処理が実施例1およびその変形例1、2とは異なる。すなわち、上記実施例1および変形例1、2では、ユーザの肌色(第1の色)に基づいて、ユーザに適した特徴色(第2の色)を通知している。これに対して、実施例2では、ユーザの肌色(第1の色)および髪色(第3の色)に基づいて、ユーザに適したポイントメイクの色(特徴色:第2の色)を通知するものである。肌色がポイントメイクに影響するように、化粧の印象は髪色によっても大きく変わることが知られている。そこで、実施例2では、ユーザの顔と顔を取り囲む領域の髪とを測色し、顔全体を見たときに、理想色情報に近い印象が得られる色味の特徴色を通知する。そのため、実施例2では、測定色情報から、肌色情報と髪色情報とを取得し、この肌色情報と髪色情報とに基づいて、理想色情報の特徴色情報の色味を変更し、変更特徴色情報を決定するが、例えば、下記のような手順で行うことができる。
実施例2では、XYZカメラ200は、ユーザの顔だけでなく、顔を取り囲む領域、すなわち、髪を含んだ領域を測定し、その測定色情報を半導体メモリ106に記憶する。この測定色情報を、測定色情報取得手段11が読み出し、実施例1と同様にして、ユーザの肌色の測定色情報を取得する。これに加えて、測定色情報取得手段11は、髪色の測定色情報を取得し、メモリ等に保持しておく。次いで、色差算出手段13が、理想色情報の肌色情報と測定色情報の肌色情報との差分、または、理想色情報の肌色情報と理想色情報の特徴色情報との差分を算出する。
この差分および測定色情報の肌色情報に基づいて、特徴色変更手段14が、実施例1と同様にして、理想色情報の特徴色情報の色味を変更し、変更特徴色情報を仮決定する。実施例2の特徴色変更手段14では、さらに、測定色情報の髪色情報(第3の色)を考慮して、変更特徴色情報(第2の色)を補正する。この補正の一例を説明すると、理想色情報検出手段10が、理想色情報の肌色情報と特徴色情報とを取得する際に、理想色情報の髪色情報も参考色情報として取得するように構成する。この髪色情報を参考情報として、測定色情報の髪色情報との差分を算出する等して、変更特徴色情報を補正するようにしてもよい。
より具体的には、例えば、明度に着目し、測定色情報の髪色情報が、参考情報としての理想色情報の髪色情報よりも明るい場合は、変更特徴色情報も明るくなるように補正する。また、色相に着目し、測定色情報の髪色情報が、参考情報よりも赤みがかっている場合は、変更特徴色情報も赤味がかった色に補正する。つまり、肌色情報に基づいて特徴色情報を変更し、変更した特徴色情報を更に髪色情報に基づいて補正する。例えば、測定色情報の髪色情報と理想色情報の髪色情報との差分×係数(係数は、1以下)に基づいて補正することができる。あるいは、測定色情報の髪色情報に対応した所定の定数で補正することができる。
または、理想色情報の髪色情報を参考とすることなく、測定色情報の髪色情報の色相や明度の値で、絶対的な評価を行うこともできる。すなわち、髪色情報の色相や明度に対応させて、変更特徴色情報の色相や明度を変化させることで、当該特徴色情報を補正する。より具体的には、絶対的な評価として、明るい、暗い、赤みが強い、黄みが強い、等の閾値を設定する。評価結果が閾値を超えたときに、補正を行う。
以上、実施例2では、特徴色の見え方に影響するユーザの肌色だけでなく、髪色をも考慮しているため、ユーザの希望やイメージにより合致した色や化粧品の通知を行うことが可能となる。
次に、実施例3の色測定システムについて説明する。実施例3の色測定システムも、図1、図2に示す実施例1の色測定システム500と同様の基本構成を有しているが、各手段での処理が実施例1と異なっている。具体的には、実施例3では、実施例2のように肌色と髪色とに基づいて、ユーザに提案する変更特徴色情報を補正していることに加えて、さらに、ユーザの衣服の色を考慮して、変更特徴色情報を補正している。肌色や特徴色が同じでも、ユーザの衣服の色によって、肌色や特徴色の明るさが異なって見えたり、コントラストの強弱が異なったりするなど、見た目の印象が大きく異なることがあるため、衣服の色も考慮して特徴色を決定しようとするものである。
実施例3では、XYZカメラ200で、実施例2よりも広い領域、すなわち、ユーザの顔と、髪と、衣服とを含んだ領域を測定する。この測定色情報に基づいて、測定色情報取得手段11が、ユーザの肌色の測定色情報、髪色の測定色情報に加え、衣服の色の測定色情報を取得する。次いで、実施例1と同様にして、色差算出手段13が差分を算出し、特徴色変更手段14が変更特徴色情報を仮決定する。特徴色変更手段14では、さらに、第3の色としての測定色情報の髪色情報と、衣服の色情報とを考慮して、変更特徴色情報(第2の色)を補正する。この場合、実施例2と同様にして、髪色情報に基づいて変更特徴色情報を補正した後に、衣服の色情報に基づいて、色相や明度等を考慮して変更色特徴情報をさらに補正することができる。または、髪色情報および衣服の色情報に基づいて、総合的に判断して、変更特徴色情報を補正することもできる。この場合の衣服の色情報による補正は、実施例2で説明した髪色情報による補正に準じて行うことができる。
以上、実施例3によっても、特徴色の見え方に影響するユーザの肌色だけでなく、髪色および衣服の色をも考慮しているため、ユーザの希望やイメージにさらに合致した色や化粧品の通知を行うことが可能となる。なお、実施例3では、髪色および衣服の色の双方に基づいて、特徴色を補正しているが、本願がこれに限定されることはなく、衣服の色のみに基づいて、特徴色を補正することも可能である。
次に、実施例4の色測定システムについて、図6、図7に基づいて説明する。図6に示すように、実施例4の色測定システム500Aは、入力手段としてのXYZカメラ200と、色測定装置100Aと、出力手段300と、を備えて構成する。実施例4の色測定装置100Aは、理想色情報検出手段10Aと、測定色情報取得手段11Aと、色算出手段12Aと、特徴色出力手段16Aと、を備えて構成する。色算出手段12Aは、特徴色算出手段17Aと、特徴色変更手段14Aと、化粧品算出手段15Aと、を備えている。なお、実施例4の色測定システムは、図1に示す実施例1と同様のハードウェア構成を有している。
上記各実施例では、ユーザが理想とする化粧状態の顔画像等を理想色情報(参考色情報)としているが、実施例4で用いる参考色情報は、ユーザが理想とする(希望する)化粧イメージや色味の希望など、色の印象を表現した印象情報(キーワード)である。この色の印象情報としては、例えば、「肌を明るく見せたい」、「ピンク系のメイクをしたい」などが挙げられる。このような参考色情報とユーザの肌色(第1の色)に基づいて、色測定装置100Aは、ユーザに通知する特徴色(第2の色)の算出を行う。
以下、実施例4の色測定システム500Aの動作を説明する。色測定システム500Aでは、XYZカメラ200により、化粧後のユーザの顔を測定し、測定画像情報を生成する。測定画像情報の顔領域には、肌、瞳などの色が含まれる。測定画像情報は、半導体メモリ106Aに記憶される。また、色測定システム500Aは、入力手段であるキーボードやマウス等からユーザが入力した理想色情報を取得する。これらは、入力手段から記憶手段のRAM103等を介してパラメータとして色測定装置100Aに送られるものであってもよいし、理想色情報記憶部105aに記憶されたものを、色測定装置100Aが読み出すものであってもよい。
次に、図7のフローチャートに基づいて、色測定装置100Aで行われる色測定処理(色測定方法)の流れを説明する。ステップS1Aで、理想色情報検出手段10Aが、HDD105Aの理想色情報記憶部105aやRAM103等にアクセスして、ユーザに入力された理想色情報を読み出し、理想色情報を検出する。
次に、ステップS2Aで、測定色情報取得手段11Aが、ユーザの顔の測定色情報を取得する。まず、ステップS21Aで、測定色情報取得手段11Aが、半導体メモリ106Aにアクセスして、測定画像情報を読み出し、ユーザの顔部分(顔領域)を検出する。次に、ステップS22Aで、検出された顔部分(顔領域)から、肌色情報、瞳(虹彩)の色情報を検出する。なお、検出する肌色以外の色情報は、瞳の色情報に限定されることはなく、さらに眉毛や睫毛の色情報等を検出してもよく、ユーザの顔の測定色情報を有効に用いて、ユーザにより適した特徴色を通知できる。また、髪色や衣服の色も考慮して特徴色を算出する場合には、髪色情報や衣服の色情報をさらに検出する。
次に、ステップS3Aで、特徴色算出手段17Aが、ステップS22Aで検出した測定色情報の肌色情報および瞳の色情報等に基づいて、ユーザの肌色や瞳の色等に適したマスカラ、口紅、頬紅等の特徴色を算出する。その後、ステップS4Aで、特徴色変更手段14Aが、ステップS1Aで検出したユーザの希望の化粧イメージ(理想色情報)に基づいて、ステップS3Aで算出された特徴色の色味を変更する。これにより、ユーザの肌色や瞳の色等に似合う、かつ、理想色情報に合致した特徴色を算出することができる。
より具体的には、第1例として、理想色情報が、「肌を明るく見せたい」という希望であれば、ユーザの肌色や瞳の色に適した特徴色を算出し、この算出した特徴色の色相、明度、彩度を、理想色情報に基づいて変更する。そして、測定色情報の肌色情報の色相に近く、肌色情報よりも明度が低く、彩度が高い色の特徴色を算出する。第2例として、ユーザの肌色が黄味を帯びている場合は、ピンク系の特徴色ではなく、肌色の色相に近いオレンジ系の特徴色を算出する。次いで、肌色の彩度や明度に合わせて、適宜特徴色の彩度や明度を変更して、よりユーザの肌色に合うオレンジ系の特徴色とする。第3例として、理想色情報が「ピンク系のメイクをしたい」場合であって、ユーザの肌色が黄味を帯びている場合を想定する。この場合、ピンク系の特徴色を算出した後、肌色に対応して特徴色の色相、彩度、明度を適宜変更し、ユーザの肌色により似合う特徴色(例えば、黄味を帯びたコーラルピンク系の特徴色)を算出する。以上により、ユーザの希望に沿った提案が可能となる。特徴色は1色に限定されず、口紅、アイシャドウ、頬紅、アイブロウ、マスカラ等、ユーザが顔に塗布したい様々な特徴色の色情報を算出することができる。
なお、実施例4では、ユーザの肌色や瞳の色等に応じて特徴色を算出し、その後、理想色情報に基づいて、算出した特徴色を適宜変更しているが、本願がこれに限定されることはない。例えば、ユーザの肌色や瞳の色、および、理想色情報を、総合的に判断した上で、最適な特徴色を算出することもできる。
次に、ステップS5Aで、化粧品算出手段15Aが、測定色情報の肌色情報と変更特徴色情報に基づいて、HDD105Aに記憶された化粧品のデータベースの中から、特徴色ごとにユーザに最適の化粧品を算出する。
その後、ステップS6Aで、特徴色出力手段16Aは、評価結果に基づいて、出力情報として、ディスプレイ301に表示する表示情報やプリンタ302に印字する印字情報を生成する。評価結果は、ステップS3Aで算出された変更特徴色情報やユーザの肌色の評価、ステップS5Aで算出された最適な化粧品、ユーザの顔の測定画像上に算出された変更特徴色を合成して、化粧を行ったイメージ画像等である。これらの出力情報が、ディスプレイ301に表示またはプリンタ302に印字される。これにより、ユーザに対して、「肌を明るく見せたい」等の希望に合致した化粧状態を通知することができる。
以上、実施例4の色測定システム500Aにおいても、XYZカメラ200で測定された、人間の視覚により近い、正確に測定された色情報を有効に利用することができ、ユーザの希望やイメージに合致した色や化粧品の通知を行うことが可能となる。さらに、実施例4では、ユーザの化粧状態を評価し、適切であるか否かを判断して、その結果をユーザに通知するとともに、適切でない場合は、より適切な特徴色を通知している。そのため、最適な化粧状態となる特徴色をユーザに通知することができる。
次に、実施例5の色測定システムについて、図8、図9に基づいて説明する。図8に示すように、実施例5の色測定システム500Bは、入力手段としてのXYZカメラ200と、色測定装置100Bと、出力手段300と、を備えて構成される。実施例5の色測定装置100Bは、理想色情報検出手段10Bと、測定色情報取得手段11Bと、色算出手段12Bと、特徴色出力手段16Bと、を備えて構成される。色算出手段12Bは、色評価手段18Bと、特徴色変更手段14Bと、化粧品算出手段15Bと、を備えている。また、実施例5の色測定システムも、図1に示す実施例1と同様のハードウェア構成を有している。
実施例5の色測定システム500Bでは、ユーザの顔を含む測定画像情報(測定色情報)に基づいて、ユーザの化粧状態の色の関連度を算出する。この関連度に基づいて、ユーザの肌色等に似合った適切な化粧状態であるか不適切な化粧状態であるか、化粧状態の評価を行い、その評価結果を通知する。すなわち、色測定システム500B、色測定装置100Bは、色評価システム、色評価装置としても機能する。
以下、実施例5の色測定システム500Bの動作を説明する。色測定システム500Bでは、XYZカメラ200により、化粧後のユーザの顔を測定し、測定画像情報を生成する。測定画像情報は、半導体メモリ106Bに記憶される。また、HDD105Bの理想色情報記憶部105aには、理想色情報として、肌色と特徴色との関連度を算出して化粧状態を評価する際の参考色情報が記憶されている。理想色情報としては、例えば、各種肌色の色情報と、各肌色に対して適切な特徴色の色情報(色相、彩度、明度)とが対応づけられたものや、肌色および各特徴色の色相角度の許容範囲等が挙げられる。
次に、図9のフローチャートに基づいて、色測定装置100Bで行われる色測定処理(色測定方法)の流れを説明する。ステップS1Bで、理想色情報検出手段10Bが、HDD105Bの理想色情報記憶部105aにアクセスし、理想色情報として、各種肌色の色情報および各々に適した特徴色の色情報とが対応づけ情報や、まとまりのある特徴色の色相角度の範囲情報等を読み出して、RAM103等に保持しておく。
また、ステップS2Bで、測定色情報取得手段11Bが、ユーザの顔の測定色情報を取得する。まず、ステップS21Bで、測定色情報取得手段11Bが、半導体メモリ106Bにアクセスして、測定画像情報を読み出し、ユーザの顔部分(顔領域)を検出する。次に、ステップS22Bで、検出された顔部分(顔領域)から、肌色情報と、口紅、アイシャドウ、頬紅等の特徴色情報とを検出する。
次に、ステップS3Bでは、色評価手段18Bが、ステップS1Bで検出した理想色情報と、ステップS22Bで検出した測定色情報の肌色情報および特徴色情報とに基づいて、色の関連度を算出し、特徴色がユーザの肌色に合った適切な化粧であるか否かを評価する。例えば、肌色と各特徴色の色相に基づき評価する。肌色と各特徴色との色相にまとまりがあるか否か判断し、まとまりがある場合は、ユーザの肌色に合った特徴色であると判断できる。具体的には、肌色の色相と各特徴色との色相角差が一定の値以下であれば、各特徴色はユーザの肌色に適していて、まとまりのある化粧であると判断される。また、一定の値を超える特徴色が単数であったときにも、該特徴色はアクセントになる色と考えられるため、適切と判断してよい。
一方、肌色の色相との色相角差が一定の値以上である特徴色が複数検出されたときには、肌色を基準として各特徴色に向かうベクトルを比較する。各ベクトルの方向が同一であった場合には、色の傾向が類似すると考えられるため、適切と判断する。各ベクトルの方向が逆方向である場合、色相の大きく異なる色が複数存在しているといえるため、不適切と判断する。また、さらに彩度および明度に基づき評価することもできる。高彩度の色や低明度の色は、濃く見える。濃い色は化粧の中で強い印象を持たせることから、一般に1色(類似の色相も含む)のみの使用が望ましいと考えられる。そこで、複数の特徴色間の色相角差が一定の値以上であり、両特徴色がともに肌色よりも大きく高彩度・低明度である場合、不適切と判断する。
次に、ステップS4Bで、評価結果に基づいて、特徴色が適切であるか判断し、適切であれば(Yes)、ステップS7Bに進む。そして、このステップS7Bで、特徴色出力手段16Bが、評価結果に基づいて、ディスプレイ301に表示する表示情報やプリンタ302に印字する印字情報を生成する。この場合、ユーザの化粧状態がユーザに似合う適切なものであるとの評価結果であるため、その旨を文章にして出力してもよいし、適切であることを示す絵やマーク、スタンプ等を出力してもよいし、音や光を出力してもよい。
一方、ステップS4Bで、特徴色が不適切であると判断された場合(No)は、その旨を通知して処理を終了してもよいが、実施例5では、特徴色をユーザに似合う適切な特徴色に変更してユーザに通知している。そのため、ステップS5Bに進み、特徴色変更手段14Bが、ユーザの肌色に対応して、特徴色の色味を変更し、ユーザの肌色に似合う適切な特徴色を算出する。この算出は、ユーザの肌色の色相、彩度、明度に対応して、ユーザの顔から検出された特徴色の色相、彩度、明度を変化させて行うことができる。また、検出した特徴色を参考とせずに、ユーザの肌色に基づいて、より好適な特徴色を新たに算出することもできる。
次に、ステップS6Bで、化粧品算出手段15Bにより、測定色情報の肌色情報とステップS5Bで算出された特徴色情報に基づいて、HDD105Bに記憶された化粧品のデータベースの中から、ユーザに最適の化粧品を特徴色ごとに算出する。
その後、ステップS7Bで、特徴色出力手段16Bにより、ディスプレイ301に表示する表示情報やプリンタ302に印字する印字情報を出力情報として生成する。この出力情報は、ステップS5Bで算出された特徴色情報やユーザの肌色の評価、ステップS6Bで算出された最適な化粧品、ユーザの顔の測定画像上に、算出された特徴色を合成して、化粧を行ったイメージ画像等である。併せて、ユーザの当初の化粧状態が不適切であったことを通知することもできる。これらの出力情報により、ユーザに対して、自身の化粧状態が肌色に合致しない、不適切なものであったことを通知するとともに、ユーザの肌色に似合う、より適切な化粧状態となる特徴色や化粧品を通知することができる。
以上、実施例5においても、正確な色情報に基づいて、ユーザの化粧状態をより正確に評価してユーザに通知することができるとともに、より好適な色を通知することができる。特に、XYZカメラ200により正確に測定された色情報を有効に利用することで、より効果的な色の通知を行うことができる。
なお、実施例1〜4では、ユーザの肌色等に基づいて、適切な特徴色を通知しており、実施例5では、ユーザの肌色および特徴色に基づいて、化粧状態の適否を評価している。本願では、これらの実施例を組み合わせて色測定装置や色測定システムを構築してもよい。つまり、ユーザの測定色情報から、測定色情報を検出する際に、肌色を検出するとともに、肌色とは異なる他の色があれば、その色を検出する。具体的には、顔領域から眉、目、口等の特徴部分を検出し、これらに付加された色を検出する。以上の検出処理によって、肌色のみが検出された場合は、実施例1〜4の色測定装置を作動して、当該肌色に対応した好適な特徴色を算出して、ユーザに通知する。一方、検出された色に、口紅、アイシャドウ、頬紅のような化粧により変更可能な色(特徴色)も含まれている場合は、実施例5の色測定装置を作動して、ユーザの化粧状態の評価を行い、その評価結果等をユーザに通知する。このような色測定システムとすることで、色の通知と色の評価とを兼ね備え、機能性に優れた製品を提供することができる。
また、上記各実施例では、ユーザの肌色情報を第1の色とし、口紅やアイシャドウ等の特徴色を第2の色として、該特徴色(化粧の色)の算出や評価を行っているが、本願が化粧の色の算出等に限定されるものではない。例えば、第2の色を髪色とし、ユーザの希望する髪色とユーザの肌色とに基づいて、ユーザの肌色に対応した髪色や、当該髪色となる染毛剤やウイッグ等を通知することもできる。また、第2の色を衣服の色として、ユーザの肌色や化粧状態に似合う衣服の通知を行うようにすることもできる。また、被検体が、実物の人体に限定されることはなく、人体を模したマネキン等のレプリカ(立体物)、所定の肌色の人工皮膚、デザイン画(平面)等であってもよい。また、被検体が人体または人体を模したものに限定されることもなく、犬、猫等の動物や植物であってもよく、動物のファッションや庭等のデザインに用いることもできる。また、被検体が自動車、電気製品等の製品(無機物)であってもよい。これらの製品のベースの色を第1の色とし、この第1の色や適宜の参考色情報に基づいて、当該製品に付加する第2の色を算出して通知することや、第2の色となる塗料等の色材を通知することもできる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、上記各実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであり、本発明は上記各実施例の構成にのみ限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、本発明に含まれることは勿論である。
10,10A,10B 理想色情報検出手段
11,11A,11B 測定色情報取得手段
12,12A,12B 色算出手段 13 色差算出手段
14,14A,14B 特徴色変更手段
15,15A,15B 化粧品算出手段(色材算出手段)
16,16A,16B 特徴色出力手段 17A 特徴色算出手段
18B 色評価手段 100,100A,100B 色測定装置(色測定手段)
105,105A,105B HDD(記憶手段)
105a 理想色情報記憶部
200 XYZカメラ(入力手段) 202 FPGA(補正手段)
206 メインレンズ(光学系)
207 カラーフィルタ(光学バンドパスフィルタ)
207a,207b,207c カラーフィルタ
210 マイクロレンズアレイ 210a マイクロレンズ
211 受光素子アレイ(受光手段) 300 出力手段
301 ディスプレイ 302 プリンタ
500,500A,500B 色測定システム
特開2006−267115号公報

Claims (16)

  1. 所定の色情報が参考色情報として記憶された記憶手段と、
    被検体の色を測定する入力手段から、前記被検体の測定色情報を取得し、該測定色情報から前記被検体の第1の色を検出する色検出手段と、
    前記第1の色の色情報および前記参考色情報に基づいて、前記被検体に付加する第2の色を算出する色算出手段と、を備えたことを特徴とする色測定装置。
  2. 前記参考色情報は、複数の色情報を含む画像情報であり、
    前記色算出手段は、前記複数の色情報のうち前記第1の色に対応する一の色情報と前記第1の色の色情報との差分を算出し、前記複数の色情報に含まれる他の色情報を、前記差分に対応させて変更し、前記第2の色を算出する、請求項1に記載の色測定装置。
  3. 前記参考色情報は、複数の色情報を含む画像情報であり、
    前記色算出手段は、前記複数の色情報のうち前記第1の色に対応する一の色情報と他の色情報との差分を算出し、該差分と前記第1の色の色情報とに基づいて、前記第2の色を算出する、請求項1に記載の色測定装置。
  4. 前記色算出手段は、前記差分が閾値を超える場合には、前記差分に重みづけを行う、請求項2または3に記載の色測定装置。
  5. 前記参考色情報が、色の印象情報であり、
    前記色算出手段は、前記被検体の測定色情報から検出した前記第1の色と、前記印象情報に基づいて、前記第2の色を算出する、請求項1に記載の色測定装置。
  6. 前記色検出手段は、前記測定色情報から前記被検体の前記第1の色に加えて、該第1の色とは異なる第3の色を検出し、
    前記色算出手段は、前記第1の色の色情報、前記第3の色の色情報および前記参考色情報に基づいて、前記被検体に付加する第2の色を算出する、請求項1から5のいずれか一項に記載の色測定装置。
  7. 前記被検体が、人体であり、
    前記記憶手段には、複数の色情報を含む顔画像情報が参考顔画像情報として記憶され、
    前記被検体の測定色情報が、被検体の少なくとも顔を含む顔画像情報であり、
    前記色検出手段は、前記被検体の顔画像情報から前記第1の色として肌色の色情報を検出し、
    前記色算出手段は、前記被検体の前記肌色の色情報および前記参考顔画像情報から検出した前記肌色の色情報の差分、または、前記参考顔画像情報から検出した前記肌色の色情報および前記他の色情報の差分を算出する色差算出手段と、
    前記色差算出手段により算出された前記差分に基づいて、前記他の色情報を変更して前記第2の色を算出する色変更手段と、を備えている、請求項1〜4、6のいずれか一項に記載の色測定装置。
  8. 前記被検体の測定色情報が、前記被検体の前記顔と該顔を取り囲む所定領域を含む顔画像情報であり、
    前記色検出手段は、前記被検体の前記肌色の色情報に加えて、第3の色として髪色の色情報、衣服の色の色情報、および、瞳の色情報の少なくともいずれか一つを検出し、
    前記色変更手段は、前記色差算出手段が算出した前記差分に基づいて、前記他の色情報を変更して前記第2の色を算出するとともに、前記第3の色の色情報に基づいて、前記第2の色の色情報を補正する、請求項7に記載の色測定装置。
  9. 前記参考色情報が、色の関連度情報であり、
    前記色検出手段は、前記該測定色情報から前記被検体の第1の色を検出するとともに、該第1の色に付加された第2の色を検出し、
    前記色算出手段は、前記被検体の測定色情報から検出した前記第1の色と、前記色の関連度情報に基づいて、前記第2の色の評価を行う色評価手段を備えている、請求項1に記載の色測定装置。
  10. 前記色の関連度情報が、前記第1の色と前記第2の色との色相、彩度、および、明度の少なくともいずれかの関連度情報であり、
    前記色評価手段は、前記第1の色と、前記第2の色とが色相、彩度、明度の少なくともいずれかの傾向が同じ場合は、前記第2の色が適切であると評価し、いずれも傾向が異なる場合は、前記第2の色が不適切であると評価する、請求項9に記載の色測定装置。
  11. 前記色評価手段は、前記第2の色が不適切であると評価したときに、前記第1の色および前記参考色情報に基づいて、前記第2の色を変更する、請求項10に記載の色測定装置。
  12. 前記記憶手段には、前記第2の色に対応する色材情報が記憶され、
    前記色算出手段は、前記記憶手段の前記色材情報に基づいて、前記第2の色に対応する色材を算出する色材算出手段をさらに備えている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の色測定装置。
  13. 被検体の色を測定し、測定色情報を入力する入力手段と、
    前記測色手段から入力された前記測定情報から第1の色を取得し、該第1の色に基づいて、前記被検体に付加する第2の色を算出する色測定手段と、
    前記色測定手段で算出した前記第2の色を出力する出力手段と、を備え、
    前記色測定手段として、請求項1〜12のいずれか一項に記載の色測定装置を用いることを特徴とする色測定システム。
  14. 前記入力手段が、
    光学系と、
    前記光学系により集光された光情報を電気信号に変換する受光手段と、
    前記光学系の絞り付近に配置され、異なる分光透過率を持つ複数の光学バンドパスフィルタと、
    前記光学系と前記受光手段との間に配置され、前記受光手段の二次元平面方向に略平行に複数のレンズが並んだレンズアレイと、
    前記電気信号を前記受光手段の受光位置毎に補正する補正手段と、
    を備え、
    前記光学バンドパスフィルタは、色の三刺激値に対応したカラーフィルタである、請求項13に記載の色測定システム。
  15. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の色測定装置で行われる色測定方法であって、
    被検体の色を測定する入力手段から入力される前記被検体の測定色情報を取得し、前記測定色情報から前記被検体の第1の色情報を取得するステップと、
    記憶手段から参考色情報を取得するステップと、
    前記第1の色情報および前記参考色情報に基づいて、前記被検体に付加する第2の色を算出するステップと、を有することを特徴とする色測定方法。
  16. 請求項15に記載の色測定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2014055390A 2014-03-18 2014-03-18 色測定装置、色測定システム、色測定方法、および、プログラム Active JP6323097B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014055390A JP6323097B2 (ja) 2014-03-18 2014-03-18 色測定装置、色測定システム、色測定方法、および、プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014055390A JP6323097B2 (ja) 2014-03-18 2014-03-18 色測定装置、色測定システム、色測定方法、および、プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015178959A true JP2015178959A (ja) 2015-10-08
JP6323097B2 JP6323097B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=54263115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014055390A Active JP6323097B2 (ja) 2014-03-18 2014-03-18 色測定装置、色測定システム、色測定方法、および、プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6323097B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9858685B2 (en) 2016-02-08 2018-01-02 Equality Cosmetics, Inc. Apparatus and method for formulation and dispensing of visually customized cosmetics
KR20180061645A (ko) * 2016-11-30 2018-06-08 박우태 피부상태 확인용 유브이 조명 및 필터링 장치
JP2018143370A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 花王株式会社 染毛剤選択方法
US10575623B2 (en) 2018-06-29 2020-03-03 Sephora USA, Inc. Color capture system and device
JP7418633B2 (ja) 2016-04-22 2024-01-19 フィットスキン インコーポレイテッド 電子装置を用いた皮膚分析のためのシステムおよび方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995003727A1 (fr) * 1993-08-03 1995-02-09 Parfums Christian Dior Determination de la couleur d'un fond de teint proche de celle de la peau
JPH09221412A (ja) * 1996-02-15 1997-08-26 Pola Chem Ind Inc ベースメークアップ料の選択方法
JP2010117149A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Konica Minolta Sensing Inc 2次元測色装置
WO2012066741A1 (ja) * 2010-11-16 2012-05-24 株式会社ニコン マルチバンドカメラ及びマルチバンド画像撮像方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995003727A1 (fr) * 1993-08-03 1995-02-09 Parfums Christian Dior Determination de la couleur d'un fond de teint proche de celle de la peau
JPH09221412A (ja) * 1996-02-15 1997-08-26 Pola Chem Ind Inc ベースメークアップ料の選択方法
JP2010117149A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Konica Minolta Sensing Inc 2次元測色装置
WO2012066741A1 (ja) * 2010-11-16 2012-05-24 株式会社ニコン マルチバンドカメラ及びマルチバンド画像撮像方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9858685B2 (en) 2016-02-08 2018-01-02 Equality Cosmetics, Inc. Apparatus and method for formulation and dispensing of visually customized cosmetics
US11004238B2 (en) 2016-02-08 2021-05-11 Sephora USA, Inc. Apparatus and method for formulation and dispensing of visually customized cosmetics
JP7418633B2 (ja) 2016-04-22 2024-01-19 フィットスキン インコーポレイテッド 電子装置を用いた皮膚分析のためのシステムおよび方法
KR20180061645A (ko) * 2016-11-30 2018-06-08 박우태 피부상태 확인용 유브이 조명 및 필터링 장치
JP2018143370A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 花王株式会社 染毛剤選択方法
US10575623B2 (en) 2018-06-29 2020-03-03 Sephora USA, Inc. Color capture system and device

Also Published As

Publication number Publication date
JP6323097B2 (ja) 2018-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10217244B2 (en) Method and data processing device for computer-assisted hair coloring guidance
KR101140533B1 (ko) 이미지로부터 추정된 피부색에 기초해서 제품을 추천하는 컴퓨터 구현된 방법
US9449412B1 (en) Adaptive, calibrated simulation of cosmetic products on consumer devices
JP6026655B2 (ja) 透明感評価装置、透明感評価装置の作動方法、透明感評価方法および透明感評価プログラム
TWI279735B (en) Method and device of color correction for projector, and projector
JP6323097B2 (ja) 色測定装置、色測定システム、色測定方法、および、プログラム
US20100284610A1 (en) Skin color evaluation method, skin color evaluation apparatus, skin color evaluation program, and recording medium with the program recorded thereon
CN108024719B (zh) 肌肤的光泽评价装置、光泽评价方法及记录介质
CN102782727B (zh) 用于使用谱图像数据来生成3d rgb模型的皮肤治疗分析的系统
US20080080766A1 (en) Apparatus and Method for Analyzing Skin Using L*a*b* Colorspace
US11010894B1 (en) Deriving a skin profile from an image
JP6783895B2 (ja) 反射を低減したコントラスト画像を生成するための方法およびこれに関連する装置
TW202103484A (zh) 具改善之影像擷取之用於外用劑之產生的系統及方法
KR101619342B1 (ko) 피부 색상 측정 시스템 및 방법
JP2021058361A (ja) 生体情報取得装置およびプログラム
CN107430743B (zh) 个人定制型化妆品的提案方法
JP5941041B2 (ja) 任意の色の等価明度を示す値および鮮やかさ感を示す値の正規化方法、トーン種別判別方法、マンセル値算出方法、画像形成方法、インターフェース画面表示装置
JP2021010652A (ja) 情報処理装置、評価方法、および情報処理プログラム
JP2019107071A (ja) 化粧アドバイス方法
JP2008286649A (ja) 顔の肌色の白さ評価方法並びにその方法を用いたプログラム及び肌色測定機器
Takano et al. Statistical evaluation of color components for pupil detection and diameter measurement under visible-light conditions
JP2022056506A (ja) 肌状態評価方法
He Accurate colour reproduction of human face using 3D printing technology
JP2024034889A (ja) 化粧シミュレーションシステム、化粧シミュレーション方法、化粧シミュレーションプログラム、及び、化粧シミュレーション装置
JP2022098085A (ja) 肌の色ムラ表示方法、肌の色ムラ評価方法、表示物、肌の色ムラ表示装置、及び肌の色ムラ表示プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170922

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180326

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6323097

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151