JP2015176998A - 電子部品の実装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】音鳴りを低減できる電子部品の実装構造を提供する。
【解決手段】電子部品1の一対の外部端子電極3と、基板4の実装面5に設けられた一対のランド6とを、導電性材料7を介して接合してなる実装構造において、一対の外部端子電極3が、電子部品1の基板4に対向する第1の主面8において、一対の第1の辺部9または第1の辺部9の近傍を含む領域に、第1の辺部9の二等分線9cの一部を含むように設けられており、第1の辺部9の長さをE1、ランド6の第1の辺部9方向の長さをL1としたとき、L1<E1とすることにより、音鳴りを低減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品の実装構造に関する。
電子部品、特に誘電体層と内部電極層とが積層されてなる積層型の電子部品では、電子部品に直流電圧と交流電圧が同時に印加されると、電圧による電歪効果から誘電体層に歪みが発生し、電子部品自体が振動する。この電子部品の振動により、電子部品が半田等により実装されている基板が振動し、基板が可聴域の共振周波数で共振した際に「音鳴り」と呼ばれる振動音が発生する。
このような「音鳴り」を低減するため、電子部品自体の歪みを抑制し振動を低減する方法(たとえば電歪効果の小さい低誘電率材料を用いる、内部電極パターンにより電歪効果を抑えるなど)や、電子部品の振動を吸収し基板への伝達を抑制する方法(たとえば金属端子、リードにより振動を吸収する、半田フィレットの高さを規定するなど)が提案されている。たとえば、特許文献1では、コンデンサの振動の伝搬媒体である導電性材料が、コンデンサの最も振動する部分から離れた実装構造とすることにより、振動が回路基板に伝搬されにくくなることが開示されている。
特開2013−065820号公報
しかしながら、電子部品自体の歪みを抑制する場合は、材料の誘電率が低い、容量発現領域が小さくなるなどの理由から、たとえばコンデンサなどの場合は容量が確保できないという課題があった。また、金属端子やリードにより振動を吸収する場合や、特許文献1に記載されたような実装構造でも、製造工程や実装工程が複雑化する割に充分な振動の減衰効果が得られないという課題があった。
本発明は上記の課題に鑑みなされたもので、音鳴りを低減できる電子部品の実装構造を提供することを目的とする。
本発明の電子部品の実装構造は、電子部品の一対の外部端子電極と、基板の実装面に設けられた一対のランドとを、導電性材料を介して接合してなる電子部品の実装構造において、前記一対の外部端子電極が、前記電子部品の前記基板に対向する第1の主面において、一対の第1の辺部または該第1の辺部の近傍を含む領域に、前記第1の辺部の二等分線の一部を含むように設けられており、前記第1の辺部の長さをE1、前記ランドの前記第1の辺部方向の長さをL1としたとき、L1<E1であることを特徴とする。
本発明によれば、音鳴りを低減できる電子部品の実装構造を提供することができる。
本発明の電子部品の実装構造の第1実施形態を示す、(a)は基板の実装面側からみた電子部品とランドの配置を示す平面図、(b)は座標軸のy軸方向からみた側面図、(c)は座標軸のx軸方向から見た側面図である。 (a)は図1(a)の各部の寸法を示す平面図、(b)および(c)は第1実施形態の他の態様を示す平面図である。 電子部品の内部構造を示す断面図である。 図1(a)のA1−A1線断面図である。 積層セラミックコンデンサ単体に4VのDCバイアスを印加した場合のインピーダンス測定結果を示すグラフである。 積層セラミックコンデンサのインピーダンス解析に使用した有限要素法のモデルの模式図である。 積層セラミックコンデンサ単体の、10kHzにおける振動モードの計算結果を示す斜視図であって、(a)は対称面側からみた図、(b)は表面側からみた図である。 積層セラミックコンデンサにおける振動モードの節状部を模式的に示す斜視図である。 本発明の電子部品の実装構造の第2実施形態を示す、(a)は基板の実装面側からみた電子部品とランドの配置を示す平面図、(b)は座標軸のy軸方向からみた側面図、(c)は座標軸のx軸方向から見た側面図である。 (a)は図9(a)の各部の寸法を示す平面図、(b)および(c)は第2実施形態の他の態様を示す平面図である。 図9(a)のA2−A2線断面図である。 音圧レベルの測定装置の概略図である。 実施例において測定した音鳴りの音圧レベルを示すグラフであって、(a)は基板Aを用いた測定データを示すグラフ、(b)は基板Bを用いた測定データを示すグラフである。 従来の電子部品の実装構造を示す、(a)は電子部品とランドの配置を示す平面図、(b)は座標軸のy軸方向からみた側面図、(c)は座標軸のx軸方向から見た側面図である。
本発明の電子部品の実装構造について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図面においては、同じ部材、部分に関しては共通の符号を用い、重複する説明は省略する。また、各図には、説明を容易にするためにxyzの座標軸を付した。さらに、各図は模式的なものであり、特に基板の寸法や導体の厚さ等は実際の寸法関係を反映したものではない。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態である電子部品の実装構造においては、図1(a)〜(c)に示すように、電子部品1は、積層体2の両端部に設けられた一対の外部端子電極3と、基板4の実装面5に設けられた一対のランド6とが導電性材料7を介してそれぞれ接合されている。導電性材料7は、電子部品1を基板4に接合する役割とともに、電子部品1の外部端子電極3と基板4の回路(図示せず)とを電気的に接続する役割も担っている。
ランド6とは、実装面5における導体の露出部であり、図1(b)、(c)ではランド6の表面が基板4の実装面5よりも突出している(基板4の実装面5上に設けられている)例を示したが、ランド6を除く基板4の実装面5の一部または全部がソルダーレジストで被覆され、ランド6の表面とソルダーレジストの表面とが同一平面上にある、またはソルダーレジストの表面に対してランド6がくぼんだ状態であってもよい。また、ソルダーレジストが基板4の電子部品1と対向する部位に存在する場合は、ソルダーレジストの表面を実装面5とみなす。
実装面5に対向する電子部品1の第1の主面8において、一対の外部端子電極3は、それぞれ一対の第1の辺部9の二等分線である第1の二等分線9cの一部を含むように設けられている。換言すれば、第1の主面8を構成する辺部のうち、辺部の二等分線上に外部端子電極3が存在する辺部を、第1の辺部9とする。
なお、第1の辺部9を二等分する第1の二等分線9cとは、第1の主面8側において第1の辺部9の長さを二等分するとともに第1の辺部9に垂直な直線である。
なお、第1の主面8を構成する辺部のうち、辺部の二等分線上に外部端子電極3が存在しない辺部を、第2の辺部10とする。
本実施形態においては、図2(a)に示すように、第1の辺部9の長さE1が第2の辺部10の長さE2よりも短い、すなわちE1<E2である。なお、E1およびE2はいずれも外部端子電極3を含む電子部品1の長さである。また、Dは、一対のランド6の間隔、すなわち、基板4の実装面5において、電子部品1の第1の辺部9に垂直な方向における一対のランド6同士の距離である。また、図1(b)、(c)に示すように、H0はz軸方向における電子部品1の高さ、Cは基板4の実装面5と電子部品1との間隔である。
そして、本実施形態においては、図2(a)に示すように、一対のランド6の第1の辺部9方向の長さL1が、一対の第1の辺部9の長さE1よりも小さい、すなわちL1<E1であることが重要である。
一方、従来の電子部品の実装構造(以下、単に従来構造という場合もある)においては、図14に示すように外部端子電極3と、基板上のランド106とが、導電性材料(半田)107を介して電気的に接続された状態で固定される。半田107は、外部端子電極3とランド106の間の隙間を埋めるとともに、積層体2の端面と、側面および上下面の一部を被覆する外部端子電極3をさらに被覆しており、ランド106の第1の辺部方向の長さL1は、第1の辺部9の長さE1と同等または大きい、すなわちL1≧E1とされている。なお、図14においては便宜上、電子部品1の構成要素がランド106を通して見えるものとして示している。
ここで、電子部品1の積層体2は、図3に示すように、誘電体層11と内部電極層12とが交互に積層されたものであって、内部電極層12は、積層体2の両端部のいずれか一方において外部端子電極3と電気的に接続している。
なお、図3に示した誘電体層11および内部電極層12の構造は模式的なものであり、実際には数層〜数百層の誘電体層11と内部電極層12とが積層されたものが多く用いられる。これは、後述するような他の構造を有する電子部品1についても同様である。
例えば電子部品の一つである積層セラミックコンデンサは、誘電体層11としてチタン酸バリウムなどの強誘電性を有する材料を用い、内部電極層12としてNiなどの金属材料を用いている。また、外部端子電極3は、通常、下地電極としてCuペーストを焼き付け、その表面にNiおよびSnめっきを施したものを用いている。
基板に実装された積層セラミックコンデンサに、直流電圧(DCバイアス)とともに交流電圧が印加されると、直流電圧による電歪効果のため誘電体層に圧電的な性質が生じ、交流電圧により圧電振動が発生する。さらに、従来構造では、積層セラミックコンデンサの圧電振動が半田107を介して基板104に伝わって基板104が振動し、基板104が可聴域の共振周波数で共振した際に「音鳴り」と呼ばれる振動音が発生する。
そこで、積層セラミックコンデンサ本体の圧電振動についてシミュレーションを行った。まず、積層セラミックコンデンサとして1005型の積層セラミックコンデンサ(容量10μF、定格電圧4V、以下、単に評価部品という)を用い、4Vの直流電圧(DCバイアス)を印加した状態でインピーダンスを測定した。測定結果を図5に示す。
また、評価部品に基くモデル(誘電体材料:チタン酸バリウム系材料、内部電極:Ni、外部電極:Cu、積層体寸法:1100×620×620μm、外部電極厚み20μm)を用いてインピーダンスのシミュレーションを行った。2GHz以上の周波数領域に存在する圧電共振ピークについて、測定した実測値に合致するように、評価部品の材料パラメータのフィッティングを行った。図6はインピーダンスのシミュレーションに使用した有限要素法のモデルを模式的に示したものである。これは、対称性を考慮した1/8モデルであり、図6の前面に現れている2つの断面および下側の断面は対称面である。
フィッティングにより得られた誘電体層11のパラメータ(弾性スティフネスcijおよび圧電定数eij)を表1に示す。表1より、評価部品の誘電体層11の材料特性には異方性(c11>c33、c22>c33)があることがわかる。これは、内部電極層12による圧縮応力に起因するものと考えられる。
Figure 2015176998
得られたパラメータを用いて、評価部品の可聴周波数領域(20Hz〜20kHz)における振動モードを、上述の1/8モデルを用いて計算した。10kHzにおける計算結果を図7に示す。なお、図7(a)は、1/8モデルの内部側(対称面側)からみたものであり、図7(b)は、図7(a)の反対側、すなわち1/8モデルの外部側(表面側)からみたものである。ここで、破線は交流電圧を印加していない状態の評価部品の形状を示し、実線は交流電圧により最大に変位した状態の評価部品の形状を示している。この結
果から、評価部品全体を模式的に表した図8に示すように、評価部品の積層方向に位置する2つの主面において、各辺部の中央部に振動振幅が小さい、すなわち振動の節ともいえる領域(以下、節状部という)15が存在することがわかる。この節状部15またはその近傍において、電子部品1を基板4に固定することで、基板4への電子部品1の圧電振動の伝播が抑制され、音鳴りを低減できると考えられる。
なお、本発明では、電子部品1は節状部15またはその近傍において基板4に固定されていれば良く、図4に示すように電子部品1の積層方向に位置する2つの主面のうちいずれかを第1の主面8として基板4に固定してもよいし、他の主面を第1の主面8として基板4に固定してもよい。
本実施形態は、基板4のランド6の長さL1を、ランド6に接合される電子部品1の第1の辺部9の長さE1よりも小さくしたことから、電子部品1の外部端子電極3上に存在するこのような節状部15において、電子部品1を基板4に固定することが可能となる。
特に、L1/E1≦0.6、すなわちL1をE1の0.6倍以下の長さとし、基板4の実装面5に電子部品1を投影した時、第1の辺部9の二等分点がランド6上に位置することで、電子部品1を節状部15のより振動振幅の小さい領域において基板4に接合することができ、音鳴りがより低減される。なお、第1の辺部9の二等分点は、ランド6の第1の辺部9方向における二等分線上に位置することがより好ましい。
なお、L1/E1は、実装性という点から0.4以上、すなわちL1がE1の0.4倍以上であることが好ましい。
また、第1の辺部9は、本実施形態においてはその全体が外部端子電極3により構成されているものとしたが、他の態様として図2(b)のように外部端子電極3と積層体2とで構成されていてもよい。また、図2(c)に示すように、第1の辺部9の全体が積層体2により構成され、第1の主面8の第1の辺部9の近傍に外部端子電極3が位置していてもよい。すなわち、外部端子電極3の第1の辺部方向の長さをM1としたとき、M1<E1であってもよい。この場合、電子部品1を基板4に接合したときに、基板4上における導電性材料7のはみ出しが低減され、電子部品1の実装密度向上が可能となる。なお、本実施形態において、第1の主面8側における第1の辺部9の近傍とは、第1の辺部9からの距離がE2の0.25倍以下の領域とする。また、振動振幅が比較的大きい電子部品1の頂点には、外部端子電極3が設けられていないことが好ましい。
さらに、M1/E1を0.4〜0.6とすることにより、電子部品1を節状部15の振動振幅の小さい領域において基板4に接合する精度が向上する。
このように、第1の辺部9の長さE1よりも外部端子電極3の長さM1が小さい場合、一対の外部端子電極3は、互いに第1の主面8を介して対向する部位に位置していることが好ましく、さらには実装性という点から、第1の主面8の面重心に対して点対称な部位に位置していることが好ましい。
積層体2にこのような外部端子電極3を形成する方法としては、所望の形状の外部端子電極3を、金属等の導電性材料を用いて積層体2の内部電極層12が露出した表面に直接形成する以外に、たとえば、積層体2の内部電極層12が露出した表面に内部電極層12同士を電気的に接続する内部電極接続層を形成し、第1の辺部9またはその近傍に所望の形状の外部端子電極3を形成し、対応する内部電極接続層と外部端子電極3とを、直接または導電体を介して電気的に接続してもよい。また、前述の内部電極接続層を、第1の辺部9またはその近傍である一部を残して絶縁性材料で被覆し、内部電極接続層の絶縁性材
料で被覆されていない一部を外部端子電極3としてもよい。
また、評価部品の振動モード解析の結果によれば、評価部品を構成する各表面の中央近傍では振動振幅が大きい。したがって、第1の辺部9に垂直な方向における一対のランド6の間隔、すなわち一対のランド6同士の距離は、第2の辺部10の長さE2に対する比率(D/E2)にして0.5以上であることが好ましい。
なお、本実施形態においては、電子部品1は基板4の実装面5に直接接触していない。特に、電子部品1と基板4の実装面5との間隔であるCのH0に対する比(C/H0)は、0.1以上であることが好ましい。
導電性材料7としては、たとえば共晶半田、鉛フリー半田(Sn−Ag−Cu)などのろう材や、導電性接着剤などを用いることができる。
本発明は、たとえばチタン酸バリウム系などの強誘電体材料を誘電体層11に用い、Ni、Cu、Ag、Ag−Pdなどの金属材料を内部電極層12に用いた積層セラミックコンデンサを電子部品1とした場合に、特に好適に用いられるが、他の電子部品においても、電子部品自体の圧電振動による、電子部品が実装されている基板等の励振を抑制する必要がある場合などに適用できる。本発明は、特に、1005型以上の型式の積層型電子部品において顕著な効果を発揮できる。
さらに、例えば、多くの積層セラミックコンデンサには外部端子電極3として、Cuからなる下地電極にNiおよびSnめっきを施したものが用いられているが、下地電極を用いずめっき電極のみで構成された外部端子電極3を有するものにも好適に適用できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態においても、第1実施形態と同様、電子部品1は、積層体2の両端部に設けられた一対の外部端子電極3と、基板4の実装面5に設けられた一対のランド6とが導電性材料7を介してそれぞれ接合されており、L1はE1よりも小さい、すなわちL1<E1である(図9、10)。
第1実施形態と異なるのは、図10(a)に示すように、第1の辺部9の長さE1が第2の辺部10の長さE2よりも長い、すなわちE1>E2であるという点である。
なお、本実施形態においても、L1は第1実施形態と同様、L1/E1≦0.6、すなわちL1をE1の0.6倍以下の長さとし、基板4の実装面5に電子部品1を投影した時、第1の辺部9の二等分点がランド6上に位置することで、電子部品1を節状部15のより振動振幅の小さい領域において基板4に接合することができ、音鳴りがより低減される。L1/E1は、小さくなるほど実装時に電子部品1の基板4に対する傾きが発生しやすいため、L1/E1を0.1〜0.5とすることが、実装性という点からも好ましい。また、外部端子電極3の第1の辺部9方向の長さM1は、図10(b)、(c)のようにM1<E1とすることが好ましく、さらにはM1/E1を0.1〜0.5とすることが好ましい。なお、C、Dについては、第1実施形態と同様な範囲とすることが好ましい。
図11は図9(a)のA2−A2線断面図であり、内部電極12は積層体2の両端部のいずれか一方において外部端子電極3と電気的に接続している。
導電性材料7としては、第1の実施形態と同様、たとえば共晶半田、鉛フリー半田(Sn−Ag−Cu)などのろう材や、導電性接着剤などを用いることができる。
本実施形態を適用可能な電子部品の構成、材料については、第1実施形態と同様であることから、さらなる説明は省略する。
積層セラミックコンデンサを基板に実装したときの音鳴りを測定した。測定には、1005型の積層セラミックコンデンサ(容量10μF、定格電圧4V、以下、単にコンデンサという)、および100×40mm、厚さ0.8mmのFR材からなる基板を用いた。コンデンサは、Sn−Ag−Cu(SAC)系の半田を用いて基板の中央に実装した。
コンデンサを接合する基板として、ランドの形状が異なる2種類の基板(基板A,基板B)を用いた。基板Aは、L1を0.5mm、Dを0.5mmとし、基板Bは、L1を0.3mm、Dを0.3mmとした。
コンデンサを基板A、B(以下、単に基板という場合もある)にそれぞれ実装した後、実装状態をマイクロスコープにて観察し、いずれも半田のフィレット高さが460μm、基板の実装面とコンデンサとの間隔Cが45μmであることを確認した。
測定は、図12に示すような音圧レベルの測定装置を用いて行った。コンデンサを基板に実装した実装基板21(以下、単に実装基板ともいう)を無響箱22(内寸600×700mm、高さ600mm)内に設置し、基板の中央から基板に垂直な方向に3mm離間した位置に設置した集音マイク23により音鳴りを集音し、アンプ24およびFETアナライザ25(小野測器製 DS2100)で、集音された音の音圧レベルを測定した。コンデンサに対して4Vの直流電圧(DCバイアス)および20Hz〜20kHz、1Vp−pの交流電圧を印加した際の音鳴り測定結果を図13(a)、(b)に示す。
なお、図13(a)および(b)においては、音圧レベルをA特性音圧レベル(dBA)で示しており、0dBAは人間が音として聞こえる最低の音圧レベルに相当する。これは人間の聴覚に近くなるように周波数毎に重み付けされた音圧レベルであり、サウンドレベルメータ(騒音計)の規格(JISC1509−1:2005)に記載されている。
図13(a)は、基板Aを用いた場合、図13(b)は、基板Bを用いた場合の測定結果を示すグラフである。L1を小さくした基板Bでは、測定周波数の全域にわたって音圧レベルが低減していることがわかる。なお、得られた結果を5Hz〜20kHzの周波数領域にわたって平均すると、基板Bにおける音圧レベルの平均値は、基板Aの場合、すなわち従来の実装構造に対して5.6dBA低減された結果となった。
1 電子部品
2 積層体
3 外部電極
4、104 基板
5、105 基板の実装面
6、106 ランド
7、107 導電性材料
8 第1の主面
9 第1の辺部
9c 第1の辺部の二等分線
10 第2の辺部
10c 第2の辺部の二等分線
11 誘電体層
12 内部電極層
15 節状部
21 実装基板
22 無響箱
23 集音マイク
24 アンプ
25 FETアナライザ

Claims (11)

  1. 電子部品の一対の外部端子電極と、基板の実装面に設けられた一対のランドとを、導電性材料を介して接合してなる電子部品の実装構造において、
    前記一対の外部端子電極が、前記電子部品の前記基板に対向する第1の主面において、一対の第1の辺部または該第1の辺部の近傍を含む領域に、前記第1の辺部の二等分線の一部を含むように設けられており、
    前記第1の辺部の長さをE1、前記ランドの前記第1の辺部方向の長さをL1としたとき、
    L1<E1であることを特徴とする電子部品の実装構造。
  2. 前記L1が、前記E1に対する比(L1/E1)にして、0.6以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の実装構造。
  3. 前記基板の前記実装面に前記電子部品を投影した時、前記第1の辺部の二等分点が、前記ランド上に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品の実装構造。
  4. 前記導電性材料が、ろう材および導電性接着剤のうち少なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
  5. 前記外部端子電極の前記第1の辺部方向の長さをM1としたとき、M1<E1であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
  6. 前記電子部品の頂点には、前記外部端子電極が設けられていないことを特徴とする請求項5に記載の電子部品の実装構造。
  7. 前記一対のランドの間隔をDとし、前記電子部品の前記第1の主面において他の一対の辺部の長さをE2としたとき、前記Dの前記E2に対する比(D/E2)が、0.5以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
  8. 前記第1の主面における他の一対の辺部の長さをE2としたとき、E1<E2であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
  9. 前記L1が、前記E1に対する比(L1/E1)にして、0.4以上であることを特徴とする請求項8に記載の電子部品の実装方法。
  10. 前記第1の主面における他の一対の辺部の長さをE2としたとき、E1>E2であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
  11. 前記L1が、前記E1に対する比(L1/E1)にして、0.1以上0.5以下であることを特徴とする請求項10に記載の電子部品の実装構造。
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