JP2015174852A - 抗菌性毛髪用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属ピリチオン塩を含む抗菌性毛髪用組成物であって、ヘアケア時のきしみ感がなく、洗髪中ないしは洗髪後の櫛通り、指通りが改善された抗菌性毛髪用組成物を提供する。【解決手段】金属ピリチオン塩0.1〜12重量%と、カチオン化燐脂質0.1〜12重量%とを含む抗菌性毛髪用組成物。カチオン化燐脂質は、燐酸=3−(N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、燐酸=3−(N−ヘキサデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、燐酸=3−[N−(3−(ウンデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、又は燐酸=3−[N−(3−(ペンタデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩。【選択図】なし

Description

本発明は、金属ピリチオン塩を含有する抗菌性毛髪用組成物に係り、詳しくは、洗髪中ないしは洗髪後の櫛通り、指通りが改善された抗菌性毛髪用組成物に関する。
ピリチオン(別名として、1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン、2−ピリジンチオール−1−オキシド、2−ピリジンチオン、2−メルカプトピリジン−N−オキシド、ピリジンチオン、またはピリジンチオン−N−オキシド)の多価金属塩は、殺菌剤として有用であり、特に亜鉛塩(ジンクピリチオン。以下、ZnPTと称することがある。)は毛髪用組成物の抗フケ剤として広く用いられている。
しかし、ZnPT等の金属ピリチオン塩は水に対する溶解度が著しく低く、これらをシャンプー等に添加して使用するには微粒子の分散系として使用することが一般的である。
このため、金属ピリチオン塩を添加した毛髪用組成物は、ヘアケア時のきしみ感が大きくなる傾向がある。
この問題を解決するために、カチオン化グアーガムやアルキルトリメチルアンモニウム塩が配合されている(フレグランスジャーナル社「香粧品製造学」第5章)。
しかし、カチオン化グアーガム等のカチオン性高分子は極めて粘度が高いため、一般的なプロペラ型の攪拌機では十分な攪拌が行えず、専用の設備を必要とする上、使用者に使い易い粘度に合わせるには添加量を低く抑えざるえない欠点があった。
一方、アルキルトリメチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩は低粘度な添加剤であるが、このものは、コンディショニング効果が低く、洗髪中ないしは洗髪後の櫛通り、指通りを十分に改善することができない。
フレグランスジャーナル社「香粧品製造学」第5章
本発明は、金属ピリチオン塩を含む抗菌性毛髪用組成物であって、ヘアケア時のきしみ感がなく、洗髪中ないしは洗髪後の櫛通り、指通りが改善された抗菌性毛髪用組成物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するべく、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、金属ピリチオン塩を含む毛髪用組成物に特定のカチオン化燐脂質を添加することで、アルキルトリメチルアンモニウム塩を添加した場合に比べてきしみ感を改善することができ、またカチオン性高分子のような粘性増加の問題もないことを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、以下を要旨とする。
[1] 金属ピリチオン塩0.1重量%〜12重量%と、カチオン化燐脂質0.1重量%〜12重量%とを含む毛髪用組成物であって、該カチオン化燐脂質は、下記式(1)で表される燐酸=3−(N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩及び/又は下記式(2)で表される燐酸=3−[N−(3−(アルキルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩であることを特徴とする抗菌性毛髪用組成物。
Figure 2015174852
(式(1)中、Rは炭素数10〜18のアルキル基を表す。式(2)中、Rは炭素数9〜17のアルキル基を表す。なお、上記式(1)及び(2)において、エステル塩を形成する対イオンは省略されている。)
[2] 前記カチオン化燐脂質が、燐酸=3−(N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、燐酸=3−(N−ヘキサデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、燐酸=3−[N−(3−(ウンデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩及び燐酸=3−[N−(3−(ペンタデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする[1]に記載の抗菌性毛髪用組成物。
[3] 前記金属ピリチオン塩が、ジンクピリチオンであることを特徴とする[1]に記載の抗菌性毛髪用組成物。
[4] 更に、アニオン性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の抗菌性毛髪用組成物。
[5] 水性懸濁液であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の抗菌性毛髪用組成物。
本発明によれば、金属ピリチオン塩を含む抗菌性毛髪用組成物であって、ヘアケア時のきしみ感がなく、洗髪中ないしは洗髪後の櫛通り、指通りが改善された抗菌性毛髪用組成物を提供することができ、またその際の粘度調整も容易に行える。
以下に本発明の抗菌性毛髪用組成物の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の抗菌性毛髪用組成物は、金属ピリチオン塩とカチオン化燐脂質とを所定の割合で含む毛髪用組成物であって、該カチオン化燐脂質が、下記式(1)で表される燐酸=3−(N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩及び/又は下記式(2)で表される燐酸=3−[N−(3−(アルキルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩であることを特徴とする。
なお、下記式(1)〜(4)において、エステル塩を形成する対イオンは省略されているが、本発明において、カチオン化燐脂質のエステル塩は、塩化物、臭化物、メタンスルホン酸塩又はトルエンスルホン酸塩であることが好ましい。
Figure 2015174852
上記式(1)において、Rは炭素数10〜18のアルキル基であり、特にドデシル基(−C1225)及びヘキサデシル基(−C1633)が好ましい。なお、式(1)において、3個のRは同一であってもよく、互いに異なるものであってもよいが、好ましくは3個のRは同一のアルキル基である。
上記式(2)において、Rは炭素数9〜17のアルキル基であり、特にウンデシル基(−C1123)及びペンタデシル基(−C1531)が好ましい。なお、式(2)において、3個のRは同一であってもよく、互いに異なるものであってもよいが、好ましくは3個のRは同一のアルキル基である。
前記式(1)で表される燐酸=3−(N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩は、下記式(1A)で表される燐酸=3−(N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、及び、下記式(1B)で表される燐酸=3−(N−ヘキサデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩が好ましい。前記式(2)で表される燐酸=3−[N−(3−(アルキルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩は、下記式(2A)で表される燐酸=3−[N−(3−(ウンデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、及び、下記式(2B)で表される燐酸=3−[N−(3−(ペンタデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩であることが好ましい。
Figure 2015174852
これらのカチオン化燐脂質は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明で用いる金属ピリチオン塩としては特に制限はないが、本発明は特に水溶性が低く、水への分散安定性の改良が必要とされるピリチオンの多価金属塩、即ち、多価金属ピリチオン塩に有効である。
本発明に好適な多価金属ピリチオン塩としては、ピリチオンのZn(亜鉛)塩、Cu(銅)塩、Fe(鉄)塩、Al(アルミニウム)塩、Mg(マグネシウム)塩などが挙げられ、これらのうち、特に抗フケ剤として有用なZn塩であるビス(2−ピリジンチオール−1−オキシド)亜鉛塩(ジンクピリチオン、ZnPT)は、カチオン性界面活性剤との併用による毛髪処理剤としての効果に優れるため、好ましい。
本発明の抗菌性毛髪用組成物中には、金属ピリチオン塩の1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
本発明で用いる金属ピリチオン塩は粒子状のものが好ましく、その平均粒子径(D50)は、分散安定性の面で、通常0.1μm〜5μmであり、好ましくは0.1μm〜3μmである。ここで、金属ピリチオン塩の平均粒子径(D50)は、レーザー回折・散乱法による体積平均粒子径であり、例えば、日機装(株)製マイクロトラックMT3000II等により測定することができる。
本発明の抗菌性毛髪用組成物は、シャンプー、リンス、コンディショナー等の用途において、通常、これらに配合されるアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤を含有していてもよい。
アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩型(例えば、N−アシルアミノ酸塩)、スルホン酸塩型(例えば、オレフィンスルホン酸塩)、硫酸エステル塩型(例えば、硫酸ラウリル塩、硫酸ラウリル(ポリオキシエチレン)塩)等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、アルカノールアミド型(例えば、脂肪酸アルカノールアミド)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型(例えば、アルキルベタイン)、2−アルキルイミダゾリン誘導体(例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン)等が挙げられる。
また、リンスには、カチオン系界面活性剤(例えば、脂肪族4級アンモニウム塩)等も使用される。
これらの界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の抗菌性毛髪用組成物は、抗菌性能調整のために金属ピリチオン塩以外の他の抗菌剤を含有してもよい。
他の抗菌剤としては、例えば、ジメチロールジメチルヒダントイン、ベンザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩、ベンズイソチアゾリノン、メチルベンズイソチアゾリノン、燐酸=2−(N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ)−1−メチルエチルトリエステル塩、燐酸=2−(N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ)エチルトリエステル塩、燐酸=3−(N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ)プロピルトリエステル塩、燐酸=3−(N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、燐酸=3−[N−(3−(アルキルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、クロロメチルイソチアゾロン、メチルイソチアゾロン、アルキルトリメチルアンモニウム塩、1,4−ビス(3,3'−(1−アルキルピリジニウム)メチルオキシ)ブタン塩、イミダゾリジニルウレア、ジアゾリジニルウレア、ビグアナイド類、クロラミン類、クロルヘキシジン塩、パラベン類、安息香酸塩、パラオキシ安息香酸塩、サリチル酸塩、トリクロカルバン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール(IPMP)、3−ヨード−2−プロピルブチルカーバメート(IPBC)、フェノキシエタノール、デヒドロ酢酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩、ブロノポール、オクトピロックス、クリンバゾール、ケトコナゾール、硝酸ミコナゾール、ヒノキチオール、グリチルリチン酸塩等が挙げられる。
これらの抗菌剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
更に本発明の抗菌性毛髪用組成物は、水溶性高分子化合物、油性成分、多価アルコール、糖類、防腐剤、キレート剤、安定剤、pH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤などを含有してもよい。
水溶性高分子化合物としては、例えばアラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジウム等が挙げられる。
油性成分としては、例えば油脂類、ロウ類、高級アルコール、炭化水素類、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類等が挙げられる。
油脂類としては、例えばオリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、月見草油等が挙げられる。ロウ類としては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
炭化水素としては、例えばパラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。高級脂肪酸としては、例えば、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(コレステリル/ラノステリル)、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル等が挙げられる。
シリコーン類としては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650〜10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。ポリエーテル変性シリコーンとしては、例えばPEG−12ジメチコンが挙げられる。
多価アルコールとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、イソペンチルジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。
糖類としては、例えばソルビトール、マルトースが挙げられる。防腐剤としては、例えばパラベンが挙げられる。キレート剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムが挙げられる。安定剤としては、例えばフェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等が挙げられる。pH調整剤としては、例えば2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリエタノールアミン、アルギニン等が挙げられる。
本発明の抗菌性毛髪用組成物は、通常水性懸濁液として調製される。従って、本発明の抗菌性毛髪用組成物の媒体は水系媒体であることが好ましく、例えば、水、水とメタノールやエタノール等の有機溶媒との混合溶媒が挙げられ、好ましくは水である。
本発明の抗菌性毛髪用組成物の金属ピリチオン塩の含有量は、多い方が好ましい抗菌効果を及ぼすが、多過ぎると抗菌性毛髪用組成物の粉っぽさ等の触感の低下が見られる。従って本発明の抗菌性毛髪用組成物中の金属ピリチオン塩の含有量は0.1重量%〜12重量%、好ましくは0.2重量%〜8重量%である。
カチオン化燐脂質は、金属ピリチオン塩より多く用いてもそれに見合う触感の改善効果は無く、基本的には金属ピリチオン塩と同量程度の使用量が好ましい。従って、本発明の抗菌性毛髪用組成物中のカチオン化燐脂質の含有量は、0.1重量%〜12重量%、好ましくは0.2重量%〜8重量%であって、金属ピリチオン塩に対して0.2〜4重量倍であることが好ましい。
本発明の抗菌性毛髪用組成物が界面活性剤を含有する場合、その含有量は目的と要求特性に応じて適宜決定されるが、例えば、アニオン系界面活性剤であれば4重量%〜40重量%、ノニオン系界面活性剤であれば0.2重量%〜20重量%、両性界面活性剤であれば0.2重量%〜20重量%、カチオン系界面活性剤であれば0.2重量%〜10重量%の範囲で適宜調製される。
本発明の抗菌性毛髪用組成物の水性媒体の含有量は、本発明の効果を損なわない限り、また、抗菌性毛髪用組成物の取り扱いに支障を来さない範囲であれば特に限定されない。本発明の抗菌性毛髪用組成物の水性媒体の含有量は、通常40重量%〜90重量%である。
本発明の抗菌性毛髪用組成物を製造するには、金属ピリチオン塩を、カチオン化燐脂質及びその他の毛髪用組成物有効成分と共に水性媒体に懸濁させ、プロペラ攪拌装置やホモミキサー等の一般的な攪拌混合装置を用いて数時間攪拌混合すればよく、必要に応じて金属ピリチオン塩の微粒子化等の処理を行うことで調製することができる。なお、これらの操作は通常、常温常圧で行われる。
本発明の抗菌性毛髪用組成物は、シャンプー(洗髪剤)、リンス、ヘアトリートメント剤、コンディショナー等のヘアケア剤や整髪剤など、使用後水や温水で洗い流すタイプの剤から、使用後水や温水で洗い流すことなく、毛髪に付着させたままとするタイプの剤など幅広い用途に適用することができる。また、本発明の抗菌性毛髪用組成物は、染料を配合することにより染毛処理剤として、また、酸化剤を配合することによりブリーチ剤として、還元剤を配合することによりパーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤及び脱染剤として使用してもよい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下において、カッコ内の重量%の数値は、水溶液又は懸濁液中の成分濃度を示す。
[参考例1]
ラウレス(2)硫酸ナトリウム水溶液(27重量%)103gにコカミドプロピルベタイン水溶液(30重量%)27gを加え、水で200gになるまで稀釈した。この混合液を各成分が均一になるまで攪拌した液を洗髪剤Aとした。
[比較例1]
ラウレス(2)硫酸ナトリウム水溶液(27重量%)103gにコカミドプロピルベタイン水溶液(30重量%)27gとジンクピリチオン懸濁液(50重量%)4gとを加え、水で200gになるまで稀釈した。この混合液を各成分が均一になるまで攪拌した液を洗髪剤Bとした。
[比較例2]
ラウレス(2)硫酸ナトリウム水溶液(27重量%)103gにコカミドプロピルベタイン水溶液(30重量%)27gとジンクピリチオン懸濁液(50重量%)4gと塩化セチルトリメチルアンモニウム(純度95重量%)1gとを加え、水で200gになるまで稀釈した。この混合液を各成分が均一になるまで攪拌した液を洗髪剤Cとした。
[実施例1]
ラウレス(2)硫酸ナトリウム水溶液(27重量%)103gにコカミドプロピルベタイン水溶液(30重量%)27gとジンクピリチオン懸濁液(50重量%)4gと塩化燐酸=3−[N−(3−(ウンデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル水溶液(25重量%)4gとを加え、水で200gになるまで稀釈した。この混合液を各成分が均一になるまで攪拌した液を洗髪剤Dとした。
[洗髪剤の評価]
毛髪束を40℃のお湯にて湿らせた後、洗髪剤A,B,C,Dのそれぞれで洗髪した使用感を確認し、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
<櫛通り>
○:引っ掛かること無く櫛が通る
△:1,2回の髪の縺れ有り
×:髪の縺れ3,4回以上
<髪の纏まり>
○:髪の纏まりが非常によい
△:髪の纏まりがよい
×:髪の纏まりが悪い
Figure 2015174852
以上の結果から明らかなように、本発明の抗菌性毛髪用組成物は、ジンクピリチオンのみを添加した洗髪剤Bやジンクピリチオンとアルキルトリメチルアンモニウム塩を添加した洗髪剤Cより洗髪後の櫛通りが良く、使用感の改善が認められる。

Claims (5)

  1. 金属ピリチオン塩0.1重量%〜12重量%と、カチオン化燐脂質0.1重量%〜12重量%とを含む毛髪用組成物であって、該カチオン化燐脂質は、下記式(1)で表される燐酸=3−(N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩及び/又は下記式(2)で表される燐酸=3−[N−(3−(アルキルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩であることを特徴とする抗菌性毛髪用組成物。
    Figure 2015174852
    (式(1)中、Rは炭素数10〜18のアルキル基を表す。式(2)中、Rは炭素数9〜17のアルキル基を表す。なお、上記式(1)及び(2)において、エステル塩を形成する対イオンは省略されている。)
  2. 前記カチオン化燐脂質が、燐酸=3−(N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、燐酸=3−(N−ヘキサデシル−N,N−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、燐酸=3−[N−(3−(ウンデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩、及び燐酸=3−[N−(3−(ペンタデシルカルボニルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロピルトリエステル塩からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性毛髪用組成物。
  3. 前記金属ピリチオン塩が、ジンクピリチオンであることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性毛髪用組成物。
  4. 更に、アニオン性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗菌性毛髪用組成物。
  5. 水性懸濁液であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗菌性毛髪用組成物。
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CN105968133A (zh) * 2016-05-18 2016-09-28 大连和田科技有限公司 一种磷酸酯季铵盐杀菌剂的制备方法

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CN105968133A (zh) * 2016-05-18 2016-09-28 大连和田科技有限公司 一种磷酸酯季铵盐杀菌剂的制备方法

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