JP2015174630A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの温度に関わらずエンジンの始動性を向上させる。
【解決手段】ハイブリッド車両である車両のECUは、IVC作動角を可変とするエンジンを備える車両の制御装置である。ECUは、車速センサからの信号に基づいて車速を検出し、エンジンを停止させる際(S112でYESの場合)に車速がV1より高いと検出されている場合(S113でNOの場合)は、IVC作動角を作動角θ2に遅角させる(S115)一方、車速がV1より低いと検出されている場合(S113でYESの場合)は、IVC作動角を作動角θ2よりも早い時期に対応する作動角θ1に進角させる(S114)。
【選択図】図4

Description

この発明は、吸気弁の閉弁時期に対応する作動角を可変とする内燃機関を備えるハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来、1つのモータを備えるハイブリッド車両において、走行中のエンジン(以下「内燃機関」ともいう)の停止要求時に、可変バルブタイミング機構(以下「VVT(Variable Valve Timing System)」という)により吸気弁の閉弁時期(以下「IVC(Intake Valve Close)」という)に対応する作動角(以下「IVC作動角」という)を遅角させるものがあった(たとえば、特許文献1参照)。
特開2011−190768号公報
しかし、極低温時のエンジンの始動時に、特許文献1のようにIVC作動角が遅角された状態であると、エンジンの燃焼トルクが低くなる。また、極低温時にはエンジンオイルの粘度が高く、フリクションが大きいので、エンジンの始動に要するトルク(以下「始動トルク」という)が高くなる。このため、始動トルクに対する燃焼トルクの不足により、エンジンの始動性が悪くなるといった問題があった。
この発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、内燃機関の温度に関わらず内燃機関の始動性を向上させることが可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することである。
上述の目的を達成するために、この発明のある局面によれば、ハイブリッド車両の制御装置は、吸気弁の閉弁時期に対応する作動角を可変とする内燃機関を備えるハイブリッド車両の制御装置である。制御装置は、車速を検出する検出部と、作動角を制御する制御部とを備える。制御部は、内燃機関を停止させる際に検出部によって検出されている車速が所定値より高い場合は、作動角を第1作動角に遅角させる一方、車速が所定値より低い場合は、作動角を第1作動角よりも早い時期に対応する第2作動角に進角させる。
この発明に従えば、車速が所定値より高いと、吸気弁の閉弁時期に対応する作動角が第1作動角に遅角される一方、車速が所定値より低いと、第1作動角よりも早い時期に対応する第2作動角に進角される。
内燃機関を停止させる際に車速が高い場合は、内燃機関の停止後に暖機された状態のままで内燃機関が再始動される可能性が高い。このような場合に、吸気弁の閉弁時期が遅角されているので、始動トルクが低くなり、始動性を向上させることができる。
また、車速が低くなった場合は、内燃機関の停止後に車両の運転が停止され、次に運転が開始されるまで放置されることによって、内燃機関が暖機されていない状態となる可能性がある。このような場合に、吸気弁の閉弁時期に対応する作動角が進角されて、始動直後の燃焼トルクが高くなるので、内燃機関が暖機されていない状態においても、始動性を向上させることができる。
その結果、内燃機関の温度に関わらず内燃機関の始動性を向上させることが可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することができる。
ハイブリッド車両の構成を示す図である。 IVC作動角とエンジンの始動トルクとの関係を示すグラフである。 MGの発生トルク、IVC作動角の進角時の燃焼トルク、IVC作動角の遅角時の燃焼トルク、および、極低温時のエンジンのフリクショントルクの回転数とトルクとの関係を示すグラフである。 ECUにより実行されるIVC制御関連処理の流れを示すフローチャートである。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係るハイブリッド車両である車両1は、エンジン10と、VVT14と、エンジンオイルポンプ16と、K0クラッチ12と、モータージェネレータ(以下、MG(Moter Generator)という)22と、自動変速機23と、トルクコンバータ24と、油圧回路26と、PCU(Power Control Unit)40と、バッテリ42と、駆動輪72と、車速センサ18と、ECU(Electronic Control Unit)100とを含む。
エンジン10の出力軸であるクランク軸と、MG22の回転軸とは、K0クラッチ12を介在して連結される。MG22の回転軸は、トルクコンバータ24の入力軸に連結される。トルクコンバータ24の出力軸は、自動変速機23の入力軸に連結される。自動変速機23の出力軸は、駆動輪72に連結される。
車速センサ18は、車速に比例した自動変速機23の出力軸の回転速度を検出し、検出した回転速度を示す信号をECU100に送信する。ECU100は、車速センサ18からの信号に基づいて車両1の車速を検出する。
MG22は、たとえば、三相交流回転電機である。MG22は、バッテリ42からPCU40を経由して供給される電力によって駆動される。MG22は、車両1の駆動力を発生させるモータとしての機能と、エンジン10を始動させるスタータとしての機能とを有する。
エンジン10は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。エンジン10は、VVT14とエンジンオイルポンプ16とを有する。エンジンオイルポンプ16は、エンジン10の駆動力によって駆動される機械的なオイルポンプである。エンジンオイルポンプ16は、エンジン10のVVT14を含む各作動部分を潤滑するために、エンジンオイルをエンジン10の各部に循環させる。
VVT14は、ECU100からの制御信号に基づいて制御され、少なくとも吸気バルブの閉弁時期(IVC)に対応する作動角を変更する。なお、バルブを開閉させるカムの形状が一定である場合、吸気バルブの閉弁時期を変更すると、それに応じて、開弁時期も変更される。また、VVT14は、排気バルブの開弁時期および閉弁時期も変更するようにしてもよい。
油圧回路26は、ECU100からの制御信号に基づいて、K0クラッチ12および自動変速機23に作動油を供給する。
K0クラッチ12は、油圧回路26から循環される油圧により作動する。K0クラッチ12は、エンジン10とMG22との間を動力伝達状態にする場合に係合し、エンジン10とMG22との間を動力遮断状態にする場合に解放する。
K0クラッチ12は、油圧回路26から供給される作動油の供給量に応じた油圧によりクラッチピストンが移動させられて、動力の受け渡しを行なう2つの回転体(摩擦材が設けられたドライブプレートおよびドリブンプレート)との間で摩擦が発生して互いの相対回転がなくなるように力が働くことにより係合する(すなわち、2つの回転体の回転が同期する)。
ECU100は、車両1の運転状態に応じて、K0クラッチ12を係合または解放するように油圧回路26を制御する。
ECU100は、エンジン10の作動が要求されると、K0クラッチ12を係合することによって、MG22の回転軸の回転によりエンジン10をクランキングする。その後、点火することでエンジン10が作動する。車両1は、MG22の動力に加えてエンジン10の動力を用いて走行することができる。また、エンジン10の動力を用いてMG22が発電した電力をバッテリ42に供給することも可能となる。
一方、ECU100は、エンジン10の停止が要求されると、K0クラッチ12を解放するとともに、エンジン10の作動を停止させるため燃料噴射を停止させる。
ECU100は、車両1の運転状態に応じてエンジン10の作動を要求したり、エンジン10の停止を要求したりする。
以上のような構成を有する車両1において、図2に示すようにIVC作動角が遅角側である場合の方が進角側である場合よりも、始動トルクが低くなる傾向がある。
この理由は、次のとおりである。IVC作動角を遅角させた場合には、圧縮工程において下死点からシリンダが密閉されるまでの時間が長くなり、吸気量が減る。これにより、吸気のコンプレッション圧が下がるので、エンジン10を始動させるために必要な始動トルク(クランキングトルク)が低くてすむ。このため、通常の暖機状態においては、IVC作動角が遅角された状態で、エンジン10が再始動される場合に、再始動性が良くなる。また、始動トルクが低くてすむので、MG22によるエンジン10の始動のアシスト量も軽減できる。なお、図2のグラフは線形となっているが、これには限定されない。
しかし、コンプレッション圧が下がると、圧縮比が下がってしまうため、燃焼力は低くなる。図3を参照して、グラフB,Cは、それぞれ、IVC作動角の進角時および遅角時の燃焼トルクを示す。グラフB,Cを参照して、IVC作動角の遅角時の方が燃焼力が低くなる結果、燃焼トルクが低くなる。
グラフAは、MG22の発生トルクを示す。グラフDは、極低温時のエンジン10のフリクショントルクを示す。温度が低いほどエンジンオイルの粘度が高くなるため、機械的摩擦損失によりフリクショントルクは高くなる。
エンジン10の始動時には、極低温時であっても、MG22の発生トルクの方が、エンジン10のフリクショントルクよりも高い場合には、MG22のクランキングによりエンジン10を始動することができる。IVC作動角が進角された状態(グラフB)であれば、燃焼トルクがフリクショントルクよりも高くなるので、エンジン10は安定して回転する。
しかし、極低温時のエンジン10の始動時に、IVC作動角が遅角された状態(グラフC)であれば、燃焼トルクがフリクショントルクよりも低くなる場合があるため、エンジン10が自立して回転し難くなる。また、このような場合、エンジン10が暖機されていないうちは、エンジンオイルの粘度が高くなるため、本実施の形態にようにエンジンオイルの油圧で駆動するVVT14を有する構成では、IVC作動角を進角させるのに時間が掛かる。また、電動で駆動するVVTの場合であっても摺動部分などでエンジンオイルの粘度によるフリクションの影響が出るので、油圧で駆動するVVT14の場合ほどではないが、IVC作動角を進角させるのに時間が掛かる。このため、IVC作動角を進角させるのが間に合わなかった場合は、エンジン10がストールしてしまう可能性がある。
このような極低温時の状況においてもVVT14が安定して作動可能なように、能力の高いエンジンオイルポンプ16を取付けることも考えられる。しかし、この場合、エンジンオイルポンプ16が大きくなるため、設置スペースなどの問題や、コストが高くなるといった問題も生じ得る。
そこで、本実施の形態においては、ECU100が、車速センサ18からの信号に基づいて車速を検出し、車速が所定車速V1より高いと検出されている場合は、IVC作動角を作動角θ2に遅角させる一方、低いと検出されている場合は、IVC作動角を作動角θ2よりも早い時期に対応する作動角θ1に進角させる。
作動角θ1は、エンジン10が暖機されていない状態における始動に適した作動角であり、IVC作動角の変化可能な範囲(以下「所定範囲」という)のうち、比較的進角側の所定の作動角(最進角の作動角を含む)である。作動角θ1は、当該車両1が使用される地域における最低気温において始動に適した作動角であってもよい。この場合、作動角θ1は、所定範囲のうちの、最低気温におけるフリクショントルクに対して余裕を持った燃焼トルクが発生する作動角(つまり、コンプレッション圧が比較的高くなる作動角)とされる。
作動角θ2は、エンジン10が暖機されている状態における始動に適した作動角であり、所定範囲のうちの、比較的遅角側の所定の作動角(最遅角の作動角を含む)である。この場合、作動角θ2は、所定範囲のうちの、始動トルクが比較的低くなる作動角(つまり、コンプレッション圧が比較的低くなる作動角)とされる。なお、作動角θ2は、作動角θ1よりも大きい。
このように、車速に応じてIVC作動角を遅角させたり進角させたりすることによって、エンジン10の温度に関わらずエンジン10の始動性を向上させることができる。
このような制御を実現するために、具体的には以下のIVC関連制御処理が実行される。図4を参照して、IVC関連制御処理は、ECU100によって実行されるメイン処理から、繰返し、呼出されて実行される。
IVC関連制御処理において、ECU100は、エンジン10が停止中であるか否かを判断する(ステップ(以下、ステップをSと記載する)111)。ここで、エンジン10の停止の状態とは、エンジン10の回転が完全に停止している状態だけでなく、エンジン10の点火が停止された後に慣性でエンジン10が回転している状態も含む。エンジン10が停止中でない(S111でNO)と判断した場合、ECU100は、エンジン10を停止させる制御条件が成立したか否かを判断する(S112)。エンジン10を停止させる制御条件とは、たとえば、走行負荷が所定値未満となったという条件、および、車速が0であるという条件など、エンジン10を作動させておく必要がない状況を示す条件である。
エンジン10を停止させる制御条件が成立していない(S112でNO)と判断した場合、ECU100は、実行する処理をメイン処理に戻す。一方、この条件が成立した(S112でYES)と判断した場合、ECU100は、車速センサ18からの信号に基づいて車速がV1以下であるか否か、つまり、車速がV1以下であるかV1超であるかを判断する(S113)。本実施の形態においては、V1は、V1以下となってから車両1を停止させるまでにIVC作動角を作動角θ1に進角するのに要する時間を確保するのに十分な速度である。
車速がV1以下である(S113でYES)と判断した場合、ECU100は、IVC作動角を作動角θ1に進角させるよう、VVT14を制御する(S114)。なお、IVC作動角が既に作動角θ1となっている場合は、IVC作動角を変化させない。
一方、車速がV1超である(S113でNO)と判断した場合、ECU100は、IVC作動角を作動角θ2に遅角させるよう、VVT14を制御する(S115)。なお、IVC作動角が既に作動角θ2となっている場合は、IVC作動角を変化させない。
S114またはS115の後、ECU100は、エンジン10を停止させ(S116)、その後、実行する処理をメイン処理に戻す。
一方、エンジン10が停止中である(S111でYES)と判断した場合、ECU100は、車速センサ18からの信号に基づいて車速がV1以下であるか否か、つまり、車速がV1以下であるかV1超であるかを判断する(S121)。
車速がV1以下である(S121でYES)と判断した場合、ECU100は、IVC作動角が作動角θ1超であるか否かを判断する(S122)。IVC作動角が作動角θ1超である(S122でYES)と判断した場合、ECU100は、K0クラッチ12を弱めに係合させるよう制御する(弱掴み制御をする)(S123)。この制御により、エンジンオイルポンプ16の供給圧力がVVT14を駆動させるのに必要最小限の油圧に上昇するまでの間、停止中のエンジン10の回転が、MG22の側からの駆動力によって、たとえば400rpm程度まで一時的に上昇させられる。これにより、エンジンオイルポンプ16が駆動され、VVT14に供給される油圧が上昇する。
S123の後、エンジンオイルポンプ16の供給圧力が所定圧力まで上昇するための所定時間(たとえば、500ms程度)が経過した場合、ECU100は、IVC作動角を作動角θ1に進角させるよう、VVT14を制御する(S124)。
S124の後、ECU100は、K0クラッチ12を解放するよう制御する(S125)。
車速がV1超でない(S121でNO)と判断した場合、IVC作動角が作動角θ1超でない(S122でNO)と判断した場合、または、S125の後、ECU100は、エンジン10を始動させる制御条件が成立したか否かを判断する(S131)。エンジン10を始動させる制御条件とは、たとえば、要求駆動力が所定値以上となったという条件、アクセル開度が所定値以上となったという条件、および、バッテリ42のSOC(State of Charge)が所定値未満となったという条件などである。エンジン10を始動させる条件が成立した(S131でYES)と判断した場合、ECU100は、エンジン10を始動させる(S132)。
一方、エンジン10を始動させる条件が成立していない(S131でNO)と判断した場合、ECU100は、ハイブリッドシステムを起動または停止させるためのパワースイッチが操作されることで、エンジン10およびMG22を含むハイブリッドシステムを停止する要求があったか否かを判断する(S133)。この要求があった(S133でYES)と判断した場合、ECU100は、ハイブリッドシステムを停止させるよう制御する(S134)。ハイブリッドシステムが停止されると、バッテリ42からMG22やエンジン10の点火プラグに電力が供給されない状態とされる。
ハイブリッドシステムを停止する要求がない(S133でNO)と判断した場合、および、S134の後、ECU100は、実行する処理をメイン処理に戻す。
[実施の形態のまとめ]
(1) 以上、説明したように、この実施の形態のハイブリッド車両である車両1のECU100は、IVC作動角を可変とするエンジン10を備える車両1の制御装置である。ECU100は、車速センサ18からの信号に基づいて車速を検出し、エンジン10を停止させる際(図4のS112でYESの場合)に車速がV1より高いと検出されている場合(図4のS113でNOの場合)は、IVC作動角を作動角θ2に遅角させる(図4のS115)一方、車速がV1より低いと検出されている場合(図4のS113でYESの場合)は、IVC作動角を作動角θ2よりも早い時期に対応する作動角θ1に進角させる(図4のS114)。
これにより、車速がV1より高いと、IVC作動角が作動角θ2に遅角される一方、車速がV1より低いと、IVC作動角が作動角θ2よりも早い時期に対応する作動角θ1に進角される。
エンジンの停止させる際に車速が高い場合は、エンジン10の停止後に暖機された状態のままでエンジン10が再始動される可能性が高い。このような場合に、IVC作動角が遅角されているので、始動トルクが低いため、始動性を向上させることができる。
また、車速が低くなった場合は、エンジン10の停止後に車両1の運転が停止され、次に運転が開始されるまで放置され、エンジン10が暖機されていない状態となる可能性がある。このような場合に、IVC作動角が進角されて、始動直後の燃焼トルクがフリクショントルクよりも高くなるので、エンジン10が暖機されていない状態においても、始動性を向上させることができる。その結果、エンジン10の温度に関わらずエンジン10の始動性を向上させることができる。
(2) また、エンジン10が停止している際(図4のS111でYESの場合)に、検出した車速がV1より低いと検出されている場合(図4のS121でYESの場合)、IVC作動角を作動角θ1に進角させる(図4のS123)。
エンジン10が停止しており、かつ、車速が低くなっている場合は、さらに、車両1の運転が停止される可能性が高い状態である。このような状況においても、IVC作動角が進角されるので、その後、放置されてエンジン10が暖機されていない状態になった場合においても、始動時の始動性を向上させることができる。
[変形例]
次に上述した実施の形態の変形例を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、着火始動を行なうエンジン10において、IVC作動角を遅角させてコンプレッション圧を下げて着火始動を行なうものに適している。しかし、これに限定されず、前述した実施の形態の内容は、他のタイプのハイブリッド車両にも適用可能であり、たとえば、アイドリングストップ機能を備えたハイブリッド車両などにも適用可能である。
(2) 前述した実施の形態においては、ステップS113およびステップS121での判断における車速の基準が同じV1であることとした。しかし、これに限定されず、車速の基準が異なる車速であってもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、VVT14がエンジンオイルポンプ16からの油圧で動作させられることとした。しかし、これに限定されず、VVT14が電動で動作させられることとしてもよい。また、VVT14が電動オイルポンプからの油圧で動作させられることとしてもよい。これらの場合は、図4のS123,S125で説明したようなK0クラッチ12を係合させてVVT14に供給する油圧を上げるための処理を行なう必要はなくなる。
(4) 前述した実施の形態においては、たとえば、図4のS113,S121で、V1以下またはV1超であるかを判断するようにした。しかし、これに限定されず、V1未満またはV1以上であるかを判断するようにしてもよい。このように、「以下」および「超」の組合せおよび「未満」および「以上」の組合せをそれぞれ入替えてもよい。
(5) 前述した実施の形態の図4のS123において、エンジン10の側へのトルクの伝達のために車両1に負の加速度が現れないように、MG22の発生トルクを上昇させる制御してもよい。特に、低車速(たとえば、前述の車速V1以下)からのエンジン10の始動では、低車速でない場合よりもコンプレッション圧が高くなるので、MG22の発生トルクをより上昇させる必要がある。
MG22の発生トルクを上昇させるのは、MG22のトルクに余裕があるときが好ましいので、たとえば、アクセルがオフにされて減速しているとき、または、MG22の回生中であることが好ましい。このため、図4のS121で、車速V1以下であるかの判断に加えて、MG22のトルクに余裕があるときであるかの判断を行なうようにしてもよい。そして、MG22のトルクの余裕があると判断したときに、S123で、エンジン10側にトルクを伝達するための処理を行なうようにすればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 エンジン、12 K0クラッチ、14 VVT、16 エンジンオイルポンプ、18 車速センサ、22 モータジェネレータ、23 自動変速機、24 トルクコンバータ、26 油圧回路、40 PCU、42 バッテリ、72 駆動輪、100 ECU。

Claims (1)

  1. 吸気弁の閉弁時期に対応する作動角を可変とする内燃機関を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    車速を検出する検出部と、
    前記作動角を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記内燃機関を停止させる際に前記検出部によって検出されている車速が所定値より高い場合は、前記作動角を第1作動角に遅角させる一方、車速が前記所定値より低い場合は、前記作動角を前記第1作動角よりも早い時期に対応する第2作動角に進角させる、ハイブリッド車両の制御装置。
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