JP2015174164A - ツルーイング用砥石 - Google Patents
ツルーイング用砥石 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015174164A JP2015174164A JP2014050982A JP2014050982A JP2015174164A JP 2015174164 A JP2015174164 A JP 2015174164A JP 2014050982 A JP2014050982 A JP 2014050982A JP 2014050982 A JP2014050982 A JP 2014050982A JP 2015174164 A JP2015174164 A JP 2015174164A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- truing
- grindstone
- wire tool
- surface portion
- curved surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
Abstract
【課題】ワイヤー工具に損傷を与えることなく、良好なツルーイングを行うことができるツルーイング用砥石を提供する。【解決手段】ツルーイング用砥石10は、ワイヤー工具をツルーイングするための砥石であって、砥石本体11の外面において、ツルーイング開始時に当該ワイヤー工具が当接する領域に、ワイヤー工具の走行方向(矢線R方向)に沿って円弧形状をなす凸曲面部12を設けている。凸曲面部12の表面には、砥石本体11より軟質の低硬度層13が全面的に設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、芯線の外周に砥粒が電気メッキで固着されたワイヤー工具のツルーイングに使用される砥石、詳しくは、製造後、製品として出荷される前のワイヤー工具のツルーイング工程において使用されるツルーイング用砥石に関する。
太陽電池用シリコン、半導体用シリコン、磁性体、サファイヤ、SiCなどのインゴットをスライス加工する際には、芯線の外周に砥粒が電気メッキで固着された電着ワイヤー工具が多用されている。電着ワイヤー工具は所定の工程を経て製造されるが、製品として出荷される前の電着ワイヤー工具に対しツルーイングが行われることがある。
従来のツルーイング方法としては、図5に示すように、長手方向に走行する電着ワイヤー工具50に対して、直方体形状のツルーイング用砥石51を押し当て、電着ワイヤー工具50でツルーイング用砥石51を切断するという方法が採られている。
一方、本発明の技術分野と若干異なるが、インゴットの切断作業に使用されているワイヤー工具をドレッシングする方法として、例えば、特許文献1,2などに記載されているものがある。
特許文献1,2に記載されたドレッシング方法は、マルチワイヤー式切断装置にセットされた状態で長手方向に走行するワイヤー工具に対して、四角柱形状のドレッシングストーン(ドレッシングツール)を押圧接触させ、ワイヤー工具でドレッシングストーン(ドレッシングツール)を切断することによって当該ワイヤー工具のドレッシングを行うというものである。
図5に示すように、従来のツルーイング砥石51を使用して電着ワイヤー工具50のツルーイングを行う場合、ツルーイング中にツルーイング砥石51から受ける押圧力によってワイヤー工具50が撓むので、ツルーイング砥石51の角部51aにおいてワイヤー工具50に過度の負荷が加わるという現象が生じる。
このような現象が生じると、図6に示すように、ツルーイング完了後の電着ワイヤー工具50の表面に多数の傷Sがついてしまうので、電着ワイヤー工具50の強度が低下したり、切断加工時に断線が生じたりすることがある。
また、図5に示す従来のツルーイング砥石51を使用して電着ワイヤー工具50のツルーイングを行った場合、ツルーイング開始直後、即ち、電着ワイヤー工具50がツルーイング砥石51の外面51bに接触したときにワイヤー工具50が振動するので、良好なツルーイングを行うことができないという問題もある。
このような問題(電着ワイヤー工具50の表面損傷や電着ワイヤー工具50の振動)は、特許文献1,2に記載されているワイヤー工具のドレッシング方法を利用して、ワイヤー工具のツルーイングを行ったとしても、回避することができない。
本発明が解決しようとする課題は、ワイヤー工具に損傷を与えることなく、良好なツルーイングを行うことができるツルーイング用砥石を提供することにある。
本発明のツルーイング用砥石は、ワイヤー工具をツルーイングするための砥石本体の外面において、ツルーイング開始時に当該ワイヤー工具が当接する領域に、前記ワイヤー工具の走行方向に沿って円弧形状をなす凸曲面部を設け、前記凸曲面部の表面に前記砥石本体より軟質の低硬度層を設けたことを特徴とする。
このような構成とすれば、ツルーイング中に、当該ツルーイング砥石の凸曲面部から受ける押圧力によってワイヤー工具が撓んでも、凸曲面部はワイヤー工具の走行方向に沿って円弧状をなしているので、ワイヤー工具が凸曲面部から受ける押圧力が均等化される結果、ワイヤー工具に過度の負荷が加わることがなくなり、ワイヤー工具に損傷を与えることなく、良好なツルーイングを行うことができる。
また、前記凸曲面部の表面に前記砥石本体より軟質の低硬度層を設けたことにより、ツルーイング開始直後、ワイヤー工具がツルーイング用砥石の凸曲面部の表面の低硬度層に接触したとき、当該ワイヤー工具は低硬度層に速やかに食い込むので、ワイヤー工具の振動が発生せず、さらに良好なツルーイングを行うことができる。
この場合、前記低硬度層を紫外線硬化樹脂若しくは熱硬化樹脂で形成することが望ましい。なお、ワイヤー工具の振動を防止する機能については、紫外線硬化樹脂及び熱硬化樹脂は同等であるが、トルエンやキシレンなどの有機溶剤を含む熱硬化樹脂よりも、これらの有機溶剤を含まない紫外線硬化樹脂の方が、環境負荷が小さいという長所がある。
一方、前記砥石本体としては、アルミナ砥石、例えば、WA(ホワイトアランダム)あるいはA(アランダム)などを好適に使用することができる。
また、前記凸曲面部の円弧形状の曲率半径は100mm〜1500mmであることが望ましい。このような構成とすれば、近年、太陽電池用シリコン、半導体用シリコン、磁性体、サファイヤ、SiCなどのインゴットのスライス加工において多用されているマルチワイヤー式切断装置(例えば、多溝ローラの配置間隔が50mm〜140mmのマルチワイヤー式切断装置)にセットされたワイヤー工具のツルーイングを好適に行うことができる。
さらに、前記砥石本体のダイナミック硬さが250〜400であり、前記砥石本体の砥粒のダイナミック硬さが1500〜2000であり、前記砥石本体の結合剤のダイナミック硬さが130〜170であり、前記低硬度層のダイナミック硬さが1〜40であることが望ましい。ここで、前記ダイナミック硬さとは、株式会社島津製作所のダイナミック超微小硬度計「DUH−211」を用いて測定して得られる値であり、測定条件は以下の通りである。
試験モード:圧子押し込み試験
試験力:98mN
負荷時間:4.4413mN/sec
負荷保持時間:5秒
測定室温:常温
試験モード:圧子押し込み試験
試験力:98mN
負荷時間:4.4413mN/sec
負荷保持時間:5秒
測定室温:常温
本発明により、ワイヤー工具に損傷を与えることなく、良好なツルーイングを行うことができるツルーイング用砥石を提供することができる。
以下、図1〜図4に基づいて、本発明の実施形態であるツルーイング用砥石10について説明する。図1,図2に示すように、本実施形態のツルーイング用砥石10は、ワイヤー工具20をツルーイングするための砥石であって、砥石本体11の外面において、ツルーイング開始時に当該ワイヤー工具20が当接する領域に、ワイヤー工具20の走行方向(矢線R方向)に沿って円弧形状をなす凸曲面部12を設けている。凸曲面部12の表面には、砥石本体11より軟質の低硬度層13が全面的に設けられている。
低硬度層13は、凸曲面部12の表面に紫外線硬化樹脂を塗布した後、紫外線を照射して硬化させることによって形成され、そのダイナミック硬さは30.8であるが、これに限定しないので、ダイナミック硬さが1〜40の合成樹脂、例えば、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ペンタエリスリトルテトラアクリレート樹脂あるいは熱硬化樹脂で形成することもできる。また、ツルーイング用砥石10のサイズは、縦Aが100mm、横Bが100mm、高さCが50mmであり、凸曲面部12の曲率半径は200mmであるが、これに限定するものではない。
砥石本体11のダイナミック硬さは250〜400であり、砥石本体11の砥粒(図示せず)はアルミナ砥粒の一種であるWA(ホワイトアランダム:ダイナミック硬さ2000)であるが、これに限定するものではないので、A(アランダム:ダイナミック硬さ1500)を用いて形成することもできる。また、砥石本体11の結合剤(図示せず)はガラス(ダイナミック硬さ130〜170)であるが、これに限定するものではない。なお、前述したダイナミック硬さは、株式会社島津製作所のダイナミック超微小硬度計「DUH−211」を用いて測定して得られた値であり、測定条件は以下の通りである。
試験モード:圧子押し込み試験
試験力:98mN
負荷時間:4.4413mN/sec
負荷保持時間:5秒
測定室温:常温
試験モード:圧子押し込み試験
試験力:98mN
負荷時間:4.4413mN/sec
負荷保持時間:5秒
測定室温:常温
次に、図2を参照しながら、ツルーイング用砥石10を使用してワイヤー工具20のツルーイングを行う過程について説明する。なお、ワイヤー工具20は、図3に示す様に、芯線21の外周に複数の砥粒22を金属メッキ層23によって固着することによって形成されている。
ツルーイング用砥石10を使用してワイヤー工具20のツルーイングを行う場合、図2に示すように、矢線R方向に走行するワイヤー工具20に対してツルーイング用砥石10の凸曲面部12側が押圧される。ツルーイング開始直後、ワイヤー工具20は低硬度層13に接触するが、当該ワイヤー工具20は、砥石本体11よりも軟質の低硬度層13に速やかに食い込み、その後、凸曲面部12の表面に食い込んで、砥石本体11を切断していくことができる。
ワイヤー工具20が凸曲面部12に接触したとき、ツルーイング用砥石10の凸曲面部12から受ける押圧力によってワイヤー工具20は撓んだ状態となるが、凸曲面部12はワイヤー工具20の走行方向(矢線R方向)に沿って円弧状をなしているので、ワイヤー工具20が凸曲面部12から受ける押圧力が均等化される。このため、ワイヤー工具20に過度の負荷が加わることがなくなり、ワイヤー工具20に損傷を与えることもなく、良好なツルーイングを行うことができる。
前述したように、凸曲面部12の表面には、砥石本体11より軟質の低硬度層13が設けられているので、ツルーイング開始直後、ワイヤー工具20がツルーイング用砥石の凸曲面部12の表面の低硬度層13に接触したとき、当該ワイヤー工具20は低硬度層13に速やかに食い込む結果、ワイヤー工具20の振動が発生せず、極めて良好なツルーイングを行うことができる。
次に、図3,図4に基づいて、凸曲面部12の曲率半径が異なる2種類のツルーイング用砥石10を使用してワイヤー工具20のツルーイングを行った後のワイヤー工具20の表面状態について説明する。
図3は図1に示すツルーイング用砥石10と同じサイズで、凸曲面部12の円弧形状の曲率半径が1500mmのツルーイング用砥石(図示せず)を使用してツルーイングを行った後のワイヤー工具20の表面状態を示している。
図4は図1に示すツルーイング用砥石10と同じサイズで、凸曲面部12の円弧形状の曲率半径が100mmのツルーイング用砥石(図示せず)を使用してツルーイングを行ったあとのワイヤー工具20の表面状態を示している。
図3,図4と図6とを対比すると、図5に示す従来のツルーイング用砥石51を使用してツルーイングを行ったワイヤー工具50の表面には多数の傷Sが生じているのに対し、曲率半径が100mmまたは1500mmの凸曲面部12及び低硬度層13を備えたツルーイング用砥石を使用してツルーイングを行ったワイヤー工具20の表面には殆ど傷がないのが分かる。
このことにより、図1に示すツルーイング用砥石10(凸曲面部12の曲率半径200mm)だけでなく、曲率半径が100mm〜1500mmの凸曲面部12及び低硬度層13を備えたツルーイング用砥石を使用してワイヤー工具20のツルーイングを行えば、ワイヤー工具20に損傷を与えることなく、良好なツルーイングを行うことができると推測することができる。
なお、図1〜図4に基づいて説明したツルーイング用砥石10は本発明の一例を示すものであり、本発明に係るツルーイング用砥石は前述したツルーイング用砥石10に限定されない。
太陽電池用シリコン、半導体用シリコン、磁性体、サファイヤ、SiCなどのインゴットのスライス加工に使用される電着ワイヤー工具のツルーイング用砥石として、ワイヤー工具製造業などの産業分野において広く利用することができる。
10 ツルーイング用砥石
11 砥石本体
12 凸曲面部
13 低硬度層
20 ワイヤー工具
21 芯線
22 砥粒
23 金属メッキ層
A 縦
B 横
C 高さ
11 砥石本体
12 凸曲面部
13 低硬度層
20 ワイヤー工具
21 芯線
22 砥粒
23 金属メッキ層
A 縦
B 横
C 高さ
Claims (5)
- ワイヤー工具をツルーイングするための砥石本体の外面において、ツルーイング開始時に当該ワイヤー工具が当接する領域に、前記ワイヤー工具の走行方向に沿って円弧形状をなす凸曲面部を設け、前記凸曲面部の表面に前記砥石本体より軟質の低硬度層を設けたことを特徴とするツルーイング用砥石。
- 前記低硬度層を紫外線硬化樹脂若しくは熱硬化樹脂で形成した請求項1記載のツルーイング用砥石。
- 前記砥石本体がアルミナ砥石である請求項1または2記載のツルーイング用砥石。
- 前記凸曲面部の円弧形状の曲率半径が100mm〜1500mmである請求項1〜3のいずれかに記載のツルーイング用砥石。
- 前記砥石本体のダイナミック硬さが250〜400であり、前記砥石本体の砥粒のダイナミック硬さが1500〜2000であり、前記砥石本体の結合剤のダイナミック硬さが130〜170であり、前記低硬度層のダイナミック硬さが1〜40である請求項1〜4のいずれかに記載のツルーイング用砥石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014050982A JP2015174164A (ja) | 2014-03-14 | 2014-03-14 | ツルーイング用砥石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014050982A JP2015174164A (ja) | 2014-03-14 | 2014-03-14 | ツルーイング用砥石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015174164A true JP2015174164A (ja) | 2015-10-05 |
Family
ID=54253841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014050982A Pending JP2015174164A (ja) | 2014-03-14 | 2014-03-14 | ツルーイング用砥石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015174164A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI616294B (zh) * | 2016-08-18 | 2018-03-01 | Li Shao Yu | 石材仿古表面結構製造方法及其製成之石材結構 |
TWI637832B (zh) * | 2016-08-18 | 2018-10-11 | 李少瑜 | Natural stone antique surface structure |
-
2014
- 2014-03-14 JP JP2014050982A patent/JP2015174164A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI616294B (zh) * | 2016-08-18 | 2018-03-01 | Li Shao Yu | 石材仿古表面結構製造方法及其製成之石材結構 |
TWI637832B (zh) * | 2016-08-18 | 2018-10-11 | 李少瑜 | Natural stone antique surface structure |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5847789B2 (ja) | 両面研磨装置用キャリアの製造方法およびウエーハの両面研磨方法 | |
KR20110010588A (ko) | 글래스 플레이트 에지의 제조 방법 | |
JP2010283371A5 (ja) | ||
JP2010167509A (ja) | 固定砥粒ソーワイヤ及び切断方法 | |
JP2010284754A (ja) | 固定砥粒式ソーワイヤ | |
KR101677732B1 (ko) | 스크라이빙 휠 및 그 제조 방법 | |
JP2013532587A (ja) | ウエハを台形研削するための研削工具 | |
JP6245833B2 (ja) | ワイヤソーの製造方法 | |
JP2007294748A (ja) | ウェーハ搬送方法 | |
KR101513825B1 (ko) | 글래스판의 제조 방법, 디스플레이용 글래스 기판의 제조 방법 및 글래스판 | |
JP2015174164A (ja) | ツルーイング用砥石 | |
TWI684494B (zh) | 研磨用磨石 | |
JP5119614B2 (ja) | ウェーハ外周部研削方法 | |
JP2015104771A5 (ja) | 磁気ディスク用基板の製造方法及び研磨処理用キャリア | |
JP2008303097A (ja) | 炭化ケイ素単結晶基板の製造方法 | |
JP2007007747A (ja) | 被研磨物保持枠材および研磨ヘッド | |
CN204658222U (zh) | 一种碳纤维基体芯线树脂金刚石线锯 | |
KR101459607B1 (ko) | 웨이퍼 그라인딩 장치 | |
KR20190058667A (ko) | 웨이퍼의 제조 방법 및 웨이퍼 | |
JP2009274174A (ja) | 板状部材の端面の加工方法 | |
JP2018122369A (ja) | 板ガラスの製造方法、板ガラスの製造装置 | |
JP2010017779A (ja) | ウェーハ加工方法 | |
JP5726061B2 (ja) | ウェハの製造方法および半導体装置の製造方法 | |
JP2012019126A (ja) | ウエーハの加工方法 | |
WO2001035450A1 (fr) | Tranche de semi-conducteur |