JP2015173306A - 電子回路 - Google Patents

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石橋 秀則
Hidenori Ishibashi
秀則 石橋
田原 志浩
Yukihiro Tawara
志浩 田原
雅行 秦
Masayuki Hata
雅行 秦
伏見 英樹
Hideki Fushimi
英樹 伏見
大和田 哲
Satoru Owada
哲 大和田
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Abstract

【課題】位相誤差を補正する位相誤差補正回路部を設けて、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくした電子回路を提供する。【解決手段】信号入出力回路部1は、第1回路部11を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第1特性線の傾き値が、第2回路部12を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第2特性線の傾き値よりも大きい値となるように設定している。また、入力信号の位相を進ませる第1移相器4と、入力信号の位相を遅らせる第2移相器5とを直列に接続してなる位相誤差補正回路部6を、第2回路部12の第2入力端子22側に接続している。これにより、第1移相器4の移相量及び第2移相器5の移相量を調整することで、位相誤差補正回路部6及び第2回路部12を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第3特性線の傾き値を変化させる。【選択図】図2

Description

この発明は、複数の信号経路を通過する信号の位相誤差を補正する位相誤差補正回路部を設けた電子回路に関するものである。
レーダ装置や通信装置等の送受信機においては、複数の信号経路における入力信号の位相と出力信号の位相との位相差(いわゆる「通過位相」)が一定であることが求められている。そのため、信号経路間の通過位相の誤差(以下「位相誤差」という)を補正する手段が用いられている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1には、複数の伝送線路の電気的な長さ(いわゆる「電気長」(electrical length))を互いに等しい長さにすることで位相誤差を補正するアンテナ給電回路が開示されている。また、特許文献2には、複数の信号経路にそれぞれ設けた可変移相器による通過位相の変化量(いわゆる「移相量」)を調整することで位相誤差を補正する装置及び方法が開示されている。
特開平2−194702号公報 特許第3357366号公報
しかしながら、伝送線路の電気長や可変移相器の移相量は、通過する信号の周波数に応じて異なる。そのため、特許文献1及び特許文献2の構成は、所定の周波数の信号の位相誤差しか補正できない課題があった。
例えば、通過する信号の周波数に対する通過位相特性が互いに異なる複数の回路部位を非対称に配置した電子回路においては、回路部位ごとに信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線の傾き値が異なる。このため、特許文献1又は特許文献2の構成を適用しても、通過する信号の周波数が所定の周波数から離れるにつれて位相誤差が大きくなる課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、位相誤差を補正する位相誤差補正回路部を設けて、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくした電子回路を提供することを目的とする。
この発明の電子回路は、第1信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第1特性線の傾き値が、第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第2特性線の傾き値と異なる値になるように設定された信号入出力回路部と、入力信号の位相を進ませる第1移相器と、第1移相器に対して直列に接続され、かつ入力信号の位相を遅らせる第2移相器とを有し、第2信号経路に接続された位相誤差補正回路部とを具備し、第1移相器及び第2移相器の移相量を、位相誤差補正回路部及び第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第3特性線の傾き値が、第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように設定してなるものである。
この発明によれば、位相誤差を補正する位相誤差補正回路部を設けて、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくした電子回路を得ることができる。
この発明の実施の形態1の信号入出力回路部の構成図である。 この発明の実施の形態1の電子回路の構成図である。 この発明の実施の形態1の信号入出力回路部の周波数に対する通過位相特性を示す特性図である。 この発明の実施の形態1の電子回路の周波数に対する通過位相特性を示す特性図である。 この発明の実施の形態2の合成分配回路部の構成図である。 この発明の実施の形態2の電子回路の構成図である。 この発明の実施の形態3の合成分配回路部の構成図である。 この発明の実施の形態3の電子回路の構成図である。 この発明の実施の形態4の位相誤差補正回路部の構成図である。 この発明の実施の形態4の電子回路の構成図である。 この発明の実施の形態5の位相誤差補正回路部の構成図である。 この発明の実施の形態5の電子回路の構成図である。
実施の形態1.
図1及び図2を参照して、この発明の実施の形態1の電子回路について説明する。
図中、21は第1入力端子である。第1入力端子21と第1出力端子31a間に、第1回路部11が介在されている。第2入力端子22と第1出力端子31b間に、第2回路部12が介在されている。第1回路部11及び第2回路部12により、信号入出力回路部1が構成されている。
ここで、第1回路部11により第1信号経路が構成されている。第2回路部12により第2信号経路が構成されている。信号入出力回路部1は、第1回路部11を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第1特性線」という)の傾き値が、第2回路部12を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第2特性線」という)の傾き値よりも大きい値となるように設定されている。
図2に示す如く、第1入力端子21は第3入力端子23に接続されている。第2入力端子22と第4入力端子24間に、第1移相器4及び第2移相器5が直列に接続されている。第1移相器4は、入力信号の位相を進ませる移相器である。第2移相器5は、入力信号の位相を遅らせる移相器である。第1移相器4及び第2移相器5により、位相誤差補正回路部6が構成されている。
このようにして構成された電子回路100は、第1移相器4の移相量及び第2移相器5の移相量を増やすにつれて、位相誤差補正回路部6及び第2回路部12を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第3特性線」という)の傾き値が大きくなるようになっている。
次に、電子回路100の動作について説明する。
第3入力端子23に入力された信号は、第1入力端子21から信号入出力回路部1に入力される。この入力信号は、第1回路部11を通過して、第1出力端子31aから出力される。
また、第4入力端子24に入力された信号は、位相誤差補正回路部6を通過して、第2入力端子22から信号入出力回路部1に入力される。この入力信号は、第2回路部12を通過して、第1出力端子31bから出力される。
このとき、第1移相器4の移相量及び第2移相器5の移相量を調整することにより、第3特性線の傾き値を変化させる。すなわち、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器4の移相量及び第2移相器5の移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
また、第1移相器4の移相量と第2移相器5の移相量とを互いに等しい移相量としたまま移相量を調整することで、所定の周波数(以下「基準周波数」という)f0における第3特性線の通過位相の値を保持しつつ、第3特性線の傾き値のみを変化させることができる。
図3及び図4を参照して、位相誤差補正回路部6を設けた電子回路100の効果について説明する。
図3は、比較対象として、図1に示す信号入出力回路部1において、第1回路部11を通過する信号の周波数に対する位相特性を示す特性線I(第1特性線)と、第2回路部12を通過する信号の周波数に対する位相特性を示す特性線II(第2特性線)とを示している。横軸は、信号の周波数f[Hz]を基準周波数f0[Hz]で除すことで規格化した規格化周波数f/f0の値を示している。縦軸は、各回路部を通過する信号の通過位相[°]の値を示している。
図3に示す如く、実線の特性線Iと点線の特性線IIとは、規格化周波数f/f0の値が1.00の近傍で通過位相の値が一致(いずれも約0°)している。しかしながら、特性線Iの傾き値(y1/x)が、特性線IIの傾き値(y2/x)よりも大きい値になっている。すなわち、信号入出力回路部1においては、通過する信号の周波数fが基準周波数f0から離れるにつれて、第1回路部11の通過位相と第2回路部12の通過位相との誤差が大きくなっている。
これに対し、図4は、図2に示す電子回路100において、第1回路部11を通過する信号の周波数に対する位相特性を示す特性線I(第1特性線)と、位相誤差補正回路部6及び第2回路部12を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線III(第3特性線)とを示している。なお、第1移相器4の移相量及び第2移相器5の移相量は、特性線IIIの傾き値が特性線Iの傾き値と一致するように移相量を設定している。また、第1移相器4の移相量及び第2移相器5の移相量は、互いに等しい移相量に設定している。
図4に示す如く、実線の特性線Iと一点鎖線の特性線IIIとは、規格化周波数f/f0の値が1.00の近傍で通過位相の値が一致(いずれも約0°)している。また、特性線IIIの傾き値(y3/x)は、特性線Iの傾き値(y1/x)と一致している。すなわち、規格化周波数f/f0が0.90から1.10までの広い周波数帯域に亘って、第1回路部11の通過位相と、位相誤差補正回路部6及び第2回路部12の通過位相との位相差が0°で一定となっている。このように、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができている。
以上のように、この実施の形態1の電子回路100は、第1回路部11を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第1特性線の傾き値が、第2回路部12を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第2特性線の傾き値よりも大きい値になるように設定した信号入出力回路部1を有している。また、入力信号の位相を進ませる第1移相器4と、入力信号の位相を遅らせる第2移相器5とを直列に接続してなる位相誤差補正回路部6を、第2回路部12の第2入力端子22側に接続している。
これにより、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器4の移相量及び第2移相器5の移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
なお、位相誤差補正回路部6は、第2入力端子22に代えて第1出力端子31b側に接続したものとしても良い。
また、位相誤差補正回路部6は、第1移相器を入力信号の位相を遅らせる移相器で構成し、かつ第2移相器を入力信号の位相を進ませる移相器で構成したものとしてもよい。
また、位相誤差補正回路部6は、複数の第1移相器と複数の第2移相器とを直列に接続したものとしてもよい。
実施の形態2.
図5及び図6を参照して、合成分配回路部の入力端子側に位相誤差補正回路部を接続した電子回路について説明する。
図中、1aは合成分配回路部(信号入出力回路部)である。合成分配回路部1aは、第1入力端子21a,21bに入力された信号を合成して、第1出力端子31a〜31dにそれぞれ分配して出力するものである。また、合成分配回路部1aは、第2入力端子22a,22bに入力された信号を合成して、第1出力端子31a〜31dにそれぞれ分配して出力するものである。
ここで、合成分配回路部1aに含まれる信号経路のうち、第1入力端子21a,21bに入力された信号が第1出力端子31a〜31dから出力されるまでに通過する信号経路を以下「第1信号経路」という。合成分配回路部1aに含まれる信号経路のうち、第2入力端子22a,22bに入力された信号が第1出力端子31a〜31dから出力されるまでに通過する信号経路を以下「第2信号経路」という。合成分配回路部1aは、第1信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第1特性線」という)の傾き値が、第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第2特性線」という)の傾き値よりも大きい値となるように設定されている。
図6に示す如く、第1入力端子21aは第3入力端子23aに接続されている。第1入力端子21bは第3入力端子23bに接続されている。
第2入力端子22aと第4入力端子24a間に、第1移相器4a及び第2移相器5aが直列に接続されている。第1移相器4aは、入力信号の位相を進ませる移相器である。第2移相器5aは、入力信号の位相を遅らせる移相器である。第1移相器4a及び第2移相器5aにより、位相誤差補正回路部6aが構成されている。
同様に、第2入力端子22bと第4入力端子24b間に、第1移相器4b及び第2移相器5bが直列に接続されている。第1移相器4b及び第2移相器5bにより、位相誤差補正回路部6bが構成されている。
このようにして構成された電子回路200は、第1移相器4a,4bの移相量及び第2移相器5a,5bの移相量を増やすにつれて、位相誤差補正回路部6a,6b及び第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第3特性線」という)の傾き値が大きくなるようになっている。
次に、電子回路200の動作について説明する。
第3入力端子23a,23bに入力された信号は、第1入力端子21a,21bから合成分配回路部1aに入力される。合成分配回路部1aは、この入力信号を合成して、第1出力端子31a〜31dにそれぞれ分配して出力する。
また、第4入力端子24a,24bに入力された信号は、位相誤差補正回路部6a,6bを通過して、第2入力端子22a,22bから合成分配回路部1aに入力される。合成分配回路部1aは、この入力信号を合成して、第1出力端子31a〜31dにそれぞれ分配して出力する。
このとき、第1移相器4a,4bの移相量及び第2移相器5a,5bの移相量を調整することにより、第3特性線の傾き値を変化させる。すなわち、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器4a,4bの移相量及び第2移相器5a,5bの移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
また、第1移相器4a,4bの移相量と第2移相器5a,5bの移相量とを互いに等しい移相量としたまま移相量を調整することで、基準周波数f0における第3特性線の通過位相の値を保持しつつ、第3特性線の傾き値のみを変化させることができる。
以上のように、この実施の形態2の電子回路200は、第1信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第1特性線の傾き値が、第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第2特性線の傾き値よりも大きい値となるように設定した合成分配回路部1aを有している。また、入力信号の位相を進ませる第1移相器4a,4bと、入力信号の位相を遅らせる第2移相器5a,5bとを直列に接続してなる位相誤差補正回路部6a,6bを、第2信号経路の第2入力端子22a,22b側に接続している。
これにより、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器4a,4bの移相量及び第2移相器5a,5bの移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
なお、合成分配回路部1aの構成は図5に示すものに限定されるものではない。第1入力端子、第2入力端子及び第1出力端子を、それぞれn個(nは1以上の整数)設けたものとしてもよい。
また、合成分配回路部1aは、第1入力端子〜第n入力端子を設け、各入力端子から出力端子までの第1信号経路〜第n信号経路を有するものとしてもよい。
ここで、位相誤差補正回路部は、他の信号経路よりも通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線の傾き値が小さい少なくとも1つの信号経路の入力端子側に接続したものとしてもよい。また、第1移相器及び第2移相器の移相量は、位相誤差補正回路部を接続した信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線の傾き値が、通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線の傾き値が最も大きい信号経路の特性線の傾き値と一致するように移相量を設定したものとしてもよい。
実施の形態3.
図7及び図8を参照して、合成分配回路部の出力端子側に位相誤差補正回路部を接続した電子回路について説明する。
図中、1bは合成分配回路部(信号入出力回路部)である。合成分配回路部1bは、第1入力端子21a〜21dに入力された信号を合成して、第1出力端子31a,31bにそれぞれ分配して出力するものである。また、合成分配回路部1bは、第1入力端子21a〜21dに入力された信号を合成して、第2出力端子32a,32bにそれぞれ分配して出力するものである。
ここで、合成分配回路部1bに含まれる信号経路のうち、第1入力端子21a〜21dに入力された信号が第1出力端子31a,31bから出力されるまでに通過する信号経路を以下「第1信号経路」という。合成分配回路部1bに含まれる信号経路のうち、第1入力端子21a〜21dに入力された信号が第2出力端子32a,32bから出力されるまでに通過する信号経路を以下「第2信号経路」という。合成分配回路部1bは、第1信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第1特性線」という)の傾き値が、第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第2特性線」という)の傾き値よりも大きい値となるように設定されている。
図8に示す如く、第1出力端子31aは第3出力端子33aに接続されている。第1出力端子31bは第3出力端子33bに接続されている。
第2出力端子32aと第4出力端子34a間に、第1移相器4a及び第2移相器5aが直列に接続されている。第1移相器4aは、入力信号の位相を進ませる移相器である。第2移相器5aは、入力信号の位相を遅らせる移相器である。第1移相器4a及び第2移相器5aにより、位相誤差補正回路部6aが構成されている。
同様に、第2出力端子32bと第4出力端子34b間に、第1移相器4b及び第2移相器5bが直列に接続されている。第1移相器4b及び第2移相器5bにより、位相誤差補正回路部6bが構成されている。
このようにして構成された電子回路300は、第1移相器4a,4bの移相量及び第2移相器5a,5bの移相量を増やすにつれて、第2信号経路及び位相誤差補正回路部6a,6bを通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す特性線(以下「第3特性線」という)の傾き値が大きくなるようになっている。
次に、電子回路300の動作について説明する。
第1入力端子21a〜21dに入力された信号は、合成分配回路部1bに入力される。合成分配回路部1bは、この入力信号を合成して、第1出力端子31a,31bにそれぞれ分配して出力する。また、合成分配回路部1bは、この入力信号を合成して、第2出力端子32a,32bにそれぞれ分配して出力する。
このとき、第1移相器4a,4bの移相量及び第2移相器5a,5bの移相量を調整することにより、第3特性線の傾き値を変化させる。すなわち、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器4a,4bの移相量及び第2移相器5a,5bの移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
また、第1移相器4a,4bの移相量と第2移相器5a,5bの移相量とを互いに等しい移相量としたまま移相量を調整することで、基準周波数f0における第3特性線の通過位相の値を保持しつつ、第3特性線の傾き値のみを変化させることができる。
以上のように、この実施の形態3の電子回路300は、第1信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第1特性線の傾き値が、第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第2特性線の傾き値よりも大きい値となるように設定した合成分配回路部1bを有している。また、入力信号の位相を進ませる第1移相器4a,4bと、入力信号の位相を遅らせる第2移相器5a,5bとを直列に接続してなる位相誤差補正回路部6a,6bを、第2信号経路の第2出力端子32a,32b側に接続している。
これにより、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器4a,4bの移相量及び第2移相器5a,5bの移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
実施の形態4.
図9及び図10を参照して、キャパシタ及びインダクタなどの回路素子(いわゆる「集中定数素子」)を用いて位相誤差補正回路部を構成した電子回路について説明する。なお、実施の形態2と同様の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
第4入力端子24aに、第1キャパシタ(第1容量素子)C1及び第2キャパシタ(第2容量素子)C2が直列に接続されている。第1キャパシタC1と第2キャパシタC2間に、第1インダクタ(第1誘導素子)L1の一端部が接続されている。第1インダクタL1の他端部は電気的に接地されている。第1キャパシタC1、第2キャパシタC2及び第1インダクタL1により、T型回路の第1移相器41aが構成されている。
第2キャパシタC2と第2入力端子22a間に、第2インダクタ(第2誘導素子)L2が接続されている。第2インダクタL2の一端部に、第3キャパシタ(第3容量素子)C3の一端部が接続されている。第3キャパシタC3の他端部は電気的に接地されている。第2インダクタL2の他端部に、第4キャパシタ(第4容量素子)C4の一端部が接続されている。第4キャパシタC4の他端部は電気的に接地されている。第2インダクタL2、第3キャパシタC3及び第4キャパシタC4により、π型回路の第2移相器51aが構成されている。
第1移相器41aは、入力信号の位相を進ませる移相器である。第2移相器51aは、入力信号の位相を遅らせる移相器である。第1移相器41a及び第2移相器51aにより、位相誤差補正回路部61aが構成されている。
同様に、第4入力端子24bと第2入力端子22b間に、T型回路の第1移相器41b及びπ型回路の第2移相器51bが直列に接続されている。第1移相器41b及び第2移相器51bにより、位相誤差補正回路部61bが構成されている。
このようにして構成された電子回路400は、第1移相器41a,41bの移相量及び第2移相器51a,51bの移相量を増やすにつれて、位相誤差補正回路部61a,61b及び第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第3特性線の傾き値が大きくなるようになっている。
電子回路400は、以下のように実施の形態2の電子回路200と同様に動作する。
すなわち、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器41a,41bの移相量及び第2移相器51a,51bの移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
また、第1移相器41a,41bの移相量と第2移相器51a,51bの移相量とを互いに等しい移相量としたまま移相量を調整することで、基準周波数f0における第3特性線の通過位相の値を保持しつつ、第3特性線の傾き値のみを変化させることができる。
以上のように、この実施の形態4の電子回路400は、T型回路の第1移相器41a,41bとπ型回路の第2移相器51a,51bとを直列に接続してなる位相誤差補正回路部61a,61bを、第2信号経路の第2入力端子22a,22b側に接続している。
これにより、実施の形態2の電子回路200と同様に、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器41a,41bの移相量及び第2移相器51a,51bの移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
また、第1移相器41a,41b及び第2移相器51a,51bは、集中定数素子を用いて構成している。これにより、位相誤差補正回路部61a,61bを小型にすることができる。
実施の形態5.
図11及び図12を参照して、集中定数素子を用いて他の位相誤差補正回路部を構成した電子回路について説明する。なお、実施の形態2と同様の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
第4入力端子24aに、第5キャパシタ(第5容量素子)C5が接続されている。第5キャパシタC5の一端部に、第3インダクタ(第3誘導素子)L3の一端部が接続されている。第3インダクタL3の他端部は電気的に接地されている。第5キャパシタC5の他端部に、第4インダクタ(第4誘導素子)L4の一端部が接続されている。第4インダクタL4の他端部は電気的に接地されている。第5キャパシタC5、第3インダクタL3及び第4インダクタL4により、π型回路の第1移相器42aが構成されている。
第5キャパシタC5と第2入力端子22a間に、第5インダクタ(第5誘導素子)L5及び第6インダクタ(第6誘導素子)L6が直列に接続されている。第5インダクタL5と第6インダクタL6間に、第6キャパシタ(第6容量素子)C6の一端部が接続されている。第6キャパシタC6の他端部は電気的に接地されている。第5インダクタL5、第6インダクタL6及び第6キャパシタC6により、T型回路の第2移相器52aが構成されている。
第1移相器42aは、入力信号の位相を進ませる移相器である。第2移相器52aは、入力信号の位相を遅らせる移相器である。第1移相器42a及び第2移相器52aにより、位相誤差補正回路部62aが構成されている。
同様に、第4入力端子24bと第2入力端子22b間に、π型回路の第1移相器42b及びT型回路の第2移相器52bが直列に接続されている。第1移相器42b及び第2移相器52bにより、位相誤差補正回路部62bが構成されている。
このようにして構成された電子回路500は、第1移相器42a,42bの移相量及び第2移相器52a,52bの移相量を増やすにつれて、位相誤差補正回路部62a,62b及び第2信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第3特性線の傾き値が大きくなるようになっている。
電子回路500は、以下のように実施の形態2の電子回路200と同様に動作する。
すなわち、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器42a,42bの移相量及び第2移相器52a,52bの移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
また、第1移相器42a,42bの移相量と第2移相器52a,52bの移相量とを互いに等しい移相量としたまま移相量を調整することで、基準周波数f0における第3特性線の通過位相の値を保持しつつ、第3特性線の傾き値のみを変化させることができる。
以上のように、この実施の形態5の電子回路500は、π型回路の第1移相器42a,42bとT型回路の第2移相器52a,52bとを直列に接続してなる位相誤差補正回路部62a,62bを、第2信号経路の第2入力端子22a,22b側に接続している。
これにより、実施の形態2の電子回路200と同様に、第3特性線の傾き値が第2特性線の傾き値よりも第1特性線の傾き値に近い値となるように第1移相器42a,42bの移相量及び第2移相器52a,52bの移相量を調整することで、広い周波数帯域に亘って位相誤差を小さくすることができる。
また、第1移相器42a,42b及び第2移相器52a,52bは、集中定数素子を用いて構成している。これにより、位相誤差補正回路部62a,62bを小型にすることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 信号入出力回路部、1a,1b 合成分配回路部(信号入出力回路部)、4,4a,4b,41a,41b,42a,42b 第1移相器、5,5a,5b,51a,51b,52a,52b 第2移相器、6,6a,6b,61a,61b,62a,62b 位相誤差補正回路部、11 第1回路部(第1信号経路)、12 第2回路部(第2信号経路)、21,21a,21b,21c,21d 第1入力端子、22,22a,22b 第2入力端子、23,23a,23b 第3入力端子、24,24a,24b 第4入力端子、31a,31b,31c,31d 第1出力端子、32a,32b 第2出力端子、33a,33b 第3出力端子、34a,34b 第4出力端子、100,200,300,400,500 電子回路、C1 第1キャパシタ(第1容量素子)、C2 第2キャパシタ(第2容量素子)、C3 第3キャパシタ(第3容量素子)、C4 第4キャパシタ(第4容量素子)、C5 第5キャパシタ(第5容量素子)、C6 第6キャパシタ(第6容量素子)、L1 第1インダクタ(第1誘導素子)、L2 第2インダクタ(第2誘導素子)、L3 第3インダクタ(第3誘導素子)、L4 第4インダクタ(第4誘導素子)、L5 第5インダクタ(第5誘導素子)、L6 第6インダクタ(第6誘導素子)。

Claims (6)

  1. 第1信号経路を通過する信号の周波数に対する通過位相特性を示す第1特性線の傾き値が、第2信号経路を通過する信号の前記周波数に対する通過位相特性を示す第2特性線の傾き値と異なる値になるように設定された信号入出力回路部と、
    入力信号の位相を進ませる第1移相器と、該第1移相器に対して直列に接続され、かつ前記入力信号の位相を遅らせる第2移相器とを有し、前記第2信号経路に接続された位相誤差補正回路部とを具備し、
    前記第1移相器及び前記第2移相器の移相量を、前記位相誤差補正回路部及び前記第2信号経路を通過する信号の前記周波数に対する通過位相特性を示す第3特性線の傾き値が、前記第2特性線の傾き値よりも前記第1特性線の傾き値に近い値となるように設定してなる
    ことを特徴とする電子回路。
  2. 前記第1移相器及び前記第2移相器の移相量を、互いに等しい移相量に設定してなることを特徴とする請求項1記載の電子回路。
  3. 前記第1移相器は、第1誘導素子の一端部を挟んで直列に第1容量素子及び第2容量素子を接続し、かつ前記第1誘導素子の他端部を電気的に接地したT型回路に構成してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子回路。
  4. 前記第1移相器は、第5容量素子と、一端部を該第5容量素子の一端部と接続し、かつ他端部を電気的に接地した第3誘導素子と、一端部を前記第5容量素子の他端部と接続し、かつ他端部を電気的に接地した第4誘導素子とを具備するπ型回路に構成してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子回路。
  5. 前記第2移相器は、第6容量素子の一端部を挟んで直列に第5誘導素子及び第6誘導素子を接続し、かつ前記第6容量素子の他端部を電気的に接地したT型回路に構成してなることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の電子回路。
  6. 前記第2移相器は、第2誘導素子と、一端部を該第2誘導素子の一端部と接続し、かつ他端部を電気的に接地した第3容量素子と、一端部を前記第2誘導素子の他端部と接続し、かつ他端部を電気的に接地した第4容量素子とを具備するπ型回路に構成してなることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の電子回路。
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