JP2015170839A - 発光装置および照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】波長変換層からの放熱性の高い発光装置を提供する。【解決手段】発光装置10は、光源モジュール1と、光源モジュール1からの出射光を伝送する光ファイバ2と、光ファイバ2の一端部を保持する光ファイバ保持部材31と、光ファイバ保持部材31に収容され、光ファイバ2の出射端面21aに隣接配置された波長変換部32とを備える。波長変換部32は、光ファイバ保持部材31に形成された凹部内に充填された、波長変換粒子の分散された液体から構成されることを特徴とする。光源モジュール1の点灯時には、波長変換部の波長変換粒子分散液の対流が生じる。【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置に関し、特に光ファイバと波長変換部とを備える発光装置に関する。
特許文献1には、光ファイバと波長変換部を備える発光装置が記載されている。光ファイバの一端に光源が配置され、他端に波長変換部が配置されている。また波長変換部と光ファイバの一端は、保持部材に固定されている。
特開2007−335514号公報
特許文献1のような発光装置においては、波長変換部に用いられる蛍光体に温度依存性があるため、波長変換部が発光した際に発生する熱で高温となることにより特性が低下する、または、劣化するという問題があり、波長変換部からの放熱性を向上することが課題となっていた。
特許文献1においては、保持部材から外部へ熱を放出させて放熱性を向上するために熱伝導部材を設けることが示されている。しかし、波長変換部からの熱を保持部材を経由して効率よく外部に放出して、さらに放熱性を向上することが望まれていた。
そこで、本発明は、波長変換部からの放熱性を向上した発光装置を提供することを目的とする。
本発明の発光装置は、光源モジュールと、光源モジュールからの出射光を伝送する光ファイバと、光ファイバの出射面側の一端部を保持する光ファイバ保持部材と、光ファイバ保持部材に収容され、光ファイバの出射端面に隣接配置された波長変換部と、を備える。波長変換部は、光ファイバ保持部材に形成された凹部内に充填された、波長変換粒子の分散された液体から構成されることを特徴とする。
本発明の発光装置によれば、波長変換部は、波長変換粒子が分散された液体から構成されるとともに、光ファイバ保持部材に形成された凹部に配置されているため、波長変換部を固体として構成した場合と比較して、放熱性を向上した発光装置を提供することができる。
本発明の発光装置において、波長変換部内に揺動または熱対流を生じて、波長変換部内の熱の均一性および光ファイバ保持部材への熱伝導効率を向上することができるためである。
(a)本発明の実施例1の発光装置の概略平面図、(b)本発明の実施例1の発光装置における発光部の概略断面図である。(c)本発明の実施例1の発光装置における発光部の概略上面図である。 本発明の実施例1の発光装置における発光部の製造方法を説明するための(a)光ファイバ保持部材の形成工程、(b)光ファイバ挿入工程、(c)光透過部材取付け工程、(d)波長変換部形成工程、(e)封止工程、を示す断面図である。 (a)および(b)本発明の実施例1の発光装置を用いた車両用灯具の構成例を説明する図である。 (a)本発明の実施例2の発光装置における発光部の概略断面図、(b)本発明の実施例2の発光装置の最適な取付け状態における発光部の概略断面図、(c)本発明の実施例2の発光装置を用いた車両用灯具の最適な構成例を示す図である。 (a)本発明のその他の実施例の発光装置における発光部の概略上面図、(b)、(c)、(d)、(e)本発明のその他の実施例の発光装置における発光部の概略断面図である。
以下、この発明の好適な実施形態を詳細に説明する。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
本発明の発光装置は、車両用灯具、照明器具、内視鏡装置などの各種照明装置に用いることができる。
以下に、本発明の実施例1に係る発光装置10について、図1〜図3を参照しつつ説明する。
図1(a)は、本発明の実施例1の発光装置10の概略平面図である。尚、図1(a)において、光源モジュール1は模式的に示されている。図1(a)に示すように、発光装置10は、光源モジュール1と、光源モジュール1から出射された光を導光する光ファイバ2と、光ファイバ2により導光された光の少なくとも一部を異なる波長の光に変換する波長変換部32を備えた発光部3とを備える。
図1(b)は、本発明の実施例1の発光装置10における発光部3の概略断面図であり、中心の光ファイバ2を通る断面図である。図1(c)は、本発明の実施例1の発光装置10における発光部3の概略上面図である。図1(c)において、説明を容易とするため、光ファイバ2の外形、波長変換部32の外形などを点線で示している。図1(b)および(c)に示すように、発光部3は、光ファイバ保持部材31と、該光ファイバ保持部材31に挿通された光ファイバの一端と、光ファイバ保持部材31に形成された凹部31X内に配置された波長変換部32と、波長変換部32上部を覆う光透過部材33とを備える。
光源モジュール1は、半導体発光素子11としての青色半導体レーザ素子及びレンズを含んでおり、半導体レーザ素子に駆動電圧を印加することにより、半導体レーザ素子から青色光を出射し、レンズにより集束させる。例えば、半導体レーザ素子11が搭載されるステム13とステム13に固定された外部端子14と、半導体レーザ素子11からの出射光を集光する集光レンズ12と、ステム13上に取り付けられた金属製の筐体15と、筐体の開口に取り付けられた蓋部材16からなるCAN型パッケージを用いることができる。
半導体レーザ素子11は、例えばGaInN系青色半導体レーザ素子が使用され、例えば波長400から460nm程度の青色光を出射する。
レンズ12は、例えば非球面レンズから成る凸レンズとして構成されており、半導体レーザ素子からの光を、後述する光ファイバ2の入射端面に集束させる。
光ファイバ2は、その一端面が上記光源モジュール1に接続されている入射端面とされると共に、他端側端面が出射端面21aとされている。これにより、発光装置10は、光源モジュール1の半導体レーザ素子11から出射した光が、入射端面から光ファイバ2内に入射して他端側の出射端面21aまで導かれる。光ファイバ2の入射端面側の一端部は、光源モジュール1の蓋部材に形成された挿通孔に挿通されて、保持されている。光ファイバ2の出射端面21a側の一端部21は、光ファイバ保持部材31に形成された挿通孔31Zに挿通されて保持されている。
光ファイバ2は、公知の構成であって、中心のコアと、コアの外周を包囲するクラッドと、から構成されており、コア内に沿って一端から他端に光を伝達し得るようになっている。
光ファイバ2において、コアは、クラッドと比較して屈折率が高いため、入射端面から入射した半導体レーザ素子からの発光は、コアとクラッドとの境界の全反射を利用してコア内部に閉じこめられた状態で出射端面から出射する。例えば、クラッド断面は円形、コア断面のアスペクト比が1:2=高さH(例えば0.4[mm]):幅W(例えば0.8[mm])の矩形で、NA(開口数)が0.22の光ファイバ2を用いることができる。
光ファイバ保持部材31は、円筒状の外形を有し、光ファイバ2を保持固定する光ファイバ挿通孔31Z、および、光ファイバ挿通孔31Zに連通した波長変換部32を収容する凹部31Xが形成されている。そのため、光ファイバ保持部材31は、光ファイバ2の出射面21a側の一端部21を保持するとともに、光ファイバ2の出射端面21aを波長変換部32に当接させて位置決め固定する。すなわち、光ファイバ保持部材31において、光ファイバ2は、凹部31X底面に出射端面21aが露出するよう固定される。
光ファイバ保持部材31において、光ファイバ2の出射端面21a側の端部21は、光ファイバ挿通孔31Zに挿通されて、光ファイバ挿通孔31Zの内壁と光ファイバ2の外周面との間に固定材36を充填して固定される。固定材としては、常温硬化型のエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などを用いることができる。
光ファイバ保持部材31には、外周面に波長変換粒子分散液の注入口31aと排出口31bが形成され、注入口31aおよび排出口31bを凹部31Xとをつなぐ連通部31Yが形成されている。
本実施例では、光ファイバ保持部材31の凹部31Xの内径は、光ファイバ挿通孔31Zの内径より大きく形成されている。
光ファイバ保持部材31の凹部31Xは、立方体、直方体、四角錐台、円柱、円錐台など適宜な形状とすることができ、凹部31Xの内壁には適宜反射面を形成することができる。
光ファイバ保持部材31に形成した凹部31Xの開口は、光透過部材33により塞がれる。
光ファイバ保持部材31は、波長変換部32より熱伝導性の高い材料から構成される。波長変換部32より熱伝導性の高い材料から構成することにより、波長変換部32で発生した熱を光ファイバ保持部材31へ伝熱することができ、効率よく外部へ放熱することができる。例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属、ジルコニア、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ガラスなどのセラミックスで構成することができる。また、凹部31Xの内壁にめっきやスパッタリングなどの適宜な手法により銀やアルミニウムなどの反射膜を形成することができる。
波長変換部32は、光ファイバ保持部材31の内部に配置されるとともに光ファイバの出射端面21aに隣接配置される。
波長変換部32は、波長変換粒子を含有した溶媒(液体)から構成され、光ファイバ保持部材31に形成された凹部31X内に充填されて構成される。そのため、凹部31X形状が波長変換部32の形状となる。
波長変換部32において、波長変換粒子を含有させる溶媒(液体)としては、水などの熱容量の大きい液体を用いることが好ましい。
波長変換部32において、波長変換粒子を分散する溶媒と波長変換粒子との屈折率差は小さいほうが波長変換粒子に光が入射しやすいため好ましい。
波長変換部32における波長変換粒子としては、適宜な発光色の波長変換粒子粒子を用いることができる。例えば、発光の中心波長が450nmの青色発光光源モジュール1に対して、黄色発光する波長変換粒子を用いることにより白色発光装置を提供することができる。また、例えば、発光の中心波長が405nmの近紫外域発光光源モジュール1に対して、青、緑、赤をそれぞれ発光する3種類の波長変換粒子を用いることにより白色発光装置を提供することができる。
波長変換粒子としては、蛍光体粒子、発光性半導体微粒子、マイクロカプセルにより粒子化した発光性液状高分子を用いることができる。
蛍光体粒子としては、Ceを付活したYAGなどのガーネット蛍光体、サイアロンやカズンなどの窒化物蛍光体、(Sr,Ba,Ca)SiO:Eu(Euを付活したオルトシリケート蛍光体)などの適宜な蛍光体の粒子を用いることができる。
発光性半導体微粒子としては、CdSe、ZnS−AgInS(ZnS結晶とAgInS結晶の混合体)、GaAs、Siなどの粒子を用いることができる。これらは、バンドギャップより短い励起光を吸収してバンドギャップに応じた発光をする。
マイクロカプセルにより粒子化した発光性液状高分子は、シリコーン樹脂などの適宜な材料から構成されるマイクロカプセルに発光性液状高分子を内包して構成することができる。発光性液状高分子としては、液状アントラセンなどを用いることができる。
尚、波長変換粒子を分散して波長変換部を構成することにより、波長変換部における透過光と波長変換光の光量調整を容易とすることができる。
波長変換部32は、具体的には、溶媒として水、蛍光体粒子としてCeを付活したYAGなどを用いることができる。この溶媒と蛍光体粒子との組合せは、溶媒、溶質いずれも極性を有しており溶解分散しやすい組合せとなっているため好ましい。
波長変換部32において、波長変換粒子は、平均粒径が1〜100nmであることが好ましい。平均粒径が1〜100nmといわゆるナノ粒子と呼ばれる比較的小さいサイズの蛍光体粒子を用いることにより、波長変換部32内での分散性を向上することができる。
波長変換部32には、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤を含有することにより波長変換部32内での波長変換粒子の分散性を向上することができる。
波長変換部32には、レーザ光を散乱させるための散乱剤や、波長変換粒子の凝集を抑制する分散剤などを適宜混合することができる。
波長変換部32において、光源モジュール1の点灯時には、波長変換粒子が光ファイバの出射端面から出射される光の一部を吸収して、他の波長へ変換した光を放出する。そのため、波長変換部32からは、光ファイバ2の出射端面から出射されて波長変換粒子に吸収されなかった透過光と、蛍光体により波長変換された光との合成光が放出される。
本願発明の発光装置のように、波長変換部32は、流動性を有するため、波長変換部32を固体として構成した場合と比較して熱応力に対して高い強度を有する。
本願発明の発光装置のように、波長変換部32は、光ファイバ保持部材31に形成された凹部31X内に充填配置されているため、光ファイバ保持部材31に対して密着界面を形成することができる。そのため、波長変換部32を光ファイバ保持部材31に対して接着剤を用いて固定した場合と比較して、光ファイバ保持部材31へ効率よく伝熱することができ、波長変換部32からの放熱効率を高めることができる。
本願発明のように、波長変換部32を液体として構成することにより、波長変換部32内で対流、および対流伝熱を発生させて、熱の均一性を向上し光ファイバ保持部材31への熱伝導効率を向上することができる。
ここで、波長変換部32において、光源モジュール1の点灯時には、光ファイバ2の出射端面21a近傍に存在する波長変換粒子の励起量が周囲の波長変換粒子に比べて大きくなる。従って、光ファイバ2の出射端面近傍に存在する波長変換粒子からの発熱は、周囲の波長変換粒子に比べて大きい。そして、波長変換部32を固体として構成した場合には、光が照射された部分の局所的な発熱を、十分に放熱することおよび該局所的な発熱による波長変換部32の劣化の抑制は困難なものとなっていた。
一方、本願発明のように、波長変換部32を液体として構成することにより、光ファイバ2の出射端面21a近傍の波長変換粒子からの発熱を受けた出射端面近傍の液体の温度が上昇すると膨張により密度が小さくなって上昇し、そこへ周囲の比較的低温度の液体が流入することが繰り返される。この液体の移動により、熱および分散されている波長変換粒子も移動する。つまり、波長変換部32内で対流、および対流伝熱を発生させて、熱の均一性を向上し光ファイバ保持部材31への熱伝導効率を向上することができる。
また、液の移動に伴い波長変換部32内で波長変換粒子をも移動させることができるため、レーザ光のように光密度の強い光を照射しても波長変換粒子の蛍光寿命に起因する輝度消光、すなわち波長変換部32の劣化(具体的には波長変換粒子の劣化)を抑制することができる。
また、本願発明のように、波長変換部32を液体として構成することにより、揺動の生じる使用環境においては、波長変換部32が揺動することによっても、熱および分散されている波長変換粒子も揺動されて、上記対流の発生と同様、熱の均一性の向上、光ファイバ保持部材31への熱伝導効率の向上を図ることができる。
光透過部材33は、波長変換部32を覆うように、つまり凹部31Xの開口を塞ぐように光ファイバ保持部材31に配置される。光透過部材33は、水密的に光ファイバ保持部材31に接合され、波長変換粒子含有液体からなる波長変換部32を光ファイバ保持部材31に保持することができる。
光透過部材33は、波長変換部32から放出される光を透過して発光装置10の発光面を形成する。
光透過部材33は、波長変換部32を透過する光および波長変換部32の波長変換粒子により波長変換された光を透過する部材であり、例えば、ガラス、成形樹脂などを用いることができる。光透過部材33は、光散乱性を有してもよく、例えば、光散乱剤や波長変換粒子を分散してもよい。
光透過部材33の形状は、平板状でも、曲面を有するレンズ状でもよく、任意である。光透過部材33の凹部31Xに対向する面を凹部31Xに対して凸状として、波長変換部32の形状や厚みを確定可能な形状としてもよい。
光透過部材33は、光ファイバ保持部材31に対して、適宜の手段により接合することができる。
本実施例では、光透過部材33は、波長変換部32の外径(凹部の内径)より一回り大きなガラスを用いて、周縁部を接着剤34を介して光ファイバ保持部材31に接合している。接着剤34としては、シリコーン樹脂などの樹脂やガラスなどを用いることができ、加熱冷却により接着することができる。
[本発明の実施例1の製造方法]
次に、本発明の実施例1の発光装置10の製造方法について図2を参照して説明する。
まず、図2(a)に示すように、光ファイバ2を挿通保持する光ファイバ挿通孔31Zと光ファイバ挿通孔31Zの端部に底部が露出する凹部31Xを備えた光ファイバ保持部材31を形成する。光ファイバ挿通孔31Zの内径は、光ファイバ2の外径よりわずかに大きい。光ファイバ挿通孔31Zと凹部31Xとは連通している。また、光ファイバ保持部材31には、波長変換粒子分散液の注入口31aと排出口31bを形成し、凹部31Xと連続する連通部31Y(連通部31Ya:注入口31aと波長変換部32との間、連通部31Yb:排出口31bと波長変換部32との間)が形成されている。
次に、図2(b)に示すように、光ファイバ2の出射端面側の端部21を光ファイバ保持部材31の光ファイバ挿通孔31Zに挿入し、固定する。光ファイバの出射端面は、略平滑な面に形成され凹部31X底面と同一面上あるいは、光ファイバ挿通孔31Z内へ少し引き込んだ位置に配置される。このとき、光ファイバ2の外周面と光ファイバ保持部材31の光ファイバ挿通孔31Zの内周面との間に固定材36を充填し、硬化して固定することができる。
続いて、図2(c)に示すように、凹部31Xの開口を塞ぐように光透過部材33を光ファイバ保持部材31へ、接着材34を用いて固定する。接着剤34は、凹部31Xを囲むように光ファイバ保持部材31の上面に配置される。光透過部材33は、光ファイバ保持部材31に対し水密的に固定される。
続いて、図2(d)に示すように、光ファイバ保持部材31の凹部31X内に、波長変換粒子を含有した水溶液を充填する。本実施例では、光ファイバ保持部材31の注入口31aより波長変換粒子含有水溶液を連通部31Y、凹部31Xが満たされるまで注入する。排出口31bを備えることで空気を追い出して凹部31X内に気泡を滞留させることなく波長変換粒子分散液を充填することができる。凹部31X、連通部31Yaおよび連通部31Ybに波長変換粒子分散液が充填される。
続いて、図2(e)に示すように、注入口31aおよび排出口31bを塞ぐ。例えば、シリコーン樹脂などの封止材を注入口31aおよび排出口31bを覆うように塗布後硬化することにより、注入口31aおよび排出口31bを塞ぐことができる。
最後に、以上のように発光部3を形成後、光ファイバ2の入射端面側の端部を光源モジュール1(具体的には蓋部材16)に接続することにより発光装置10を形成することができる。
[本発明の実施例1の発光装置を用いた照明装置の構成例]
次に、本発明の実施例1の発光装置を用いた照明装置の構成例について図3を参照して説明する。図3(a)および(b)は、車両用灯具として用いられる照明装置であり、たとえば、図示しない車両の前部に搭載されて、車両前方に所定の配光パターンを形成する車両用前照灯である。これら、車両用前照灯は、外部から給電されることにより、白色光を発光する発光装置を備える。
図3(a)に示すのは、プロジェクタ型の車両用前照灯100であり、車両前方側に配置された投影レンズ41、車両後方側に配置された発光装置10、発光装置10からの光が入射するように、発光装置10の側方から前方にかけての範囲を覆うように(すなわち発光装置10の前方に)配置されたリフレクタ42、投影レンズ41と発光装置10との間に配置されたシェード43を備えている。投影レンズ41、リフレクタ42(反射面42a)、シェード43が投影光学系を構成している。発光装置10は、発光装置10の照射方向(すなわち当該発光装置10の発光面)が上向きとなるように配置されている。リフレクタ42は、成形樹脂基体上に、例えばAlやAgなどの反射率の高い金属膜からなる反射膜を備え、反射面42aを形成している。
反射面42aは、第1焦点が発光装置10(具体的には発光装置10の発光面)近傍に設定され、第2焦点がシェード近傍に設定された回転楕円系の反射面であり、発光装置10からの光が入射するように配置されている。反射面42aは、発光面の像を車両前方に投影し、車両前端部に正対した仮想鉛直スクリーン上に所定の配光パターンを形成するように構成されている。シェード43は、反射面42aからの反射光の一部を遮光および反射して配光パターンにおけるカットオフラインを形成し、上面に形成された反射面42aを投影レンズの焦点近傍に位置させた状態で投影レンズと発光装置10との間に配置されている。
図3(b)に示すのは、リフレクタ型の車両用前照灯101であり、発光装置10の周囲に配置され、当該発光装置10から出射される白色光を光軸方向前方に向かって反射させるリフレクタ51を備えている。リフレクタ51は、成形樹脂基体上に、例えばAlやAgなどの反射率の高い金属膜からなる反射膜を備え、反射面51aを形成している。リフレクタ51は、発光装置からの(具体的には光透過部材33からの)の放射光をその反射面51aで車両前方へ照射させる。光軸方向前方に向かって開口する凹状に形成され、光軸方向後方に配置される発光装置10の周囲を包囲するように配設されている。光学系を形成するリフレクタ51は、前方に向かって凹状の放物面系の反射面51aを有し、例えば複数の小反射領域に区画されたいわゆるマルチリフレクタであり、その焦点上に、発光装置(具体的には発光装置の発光面)が配置されている。ここで、放物面系の反射面は、回転放物面だけでなく、放物面を基本とした自由曲面を含むものである。反射面は、発光装置の発光面の像を車両前方に投影し、車両前端部に正対した仮想鉛直スクリーン上に所定の配光パターンを形成するように構成されている。
上記したように、本願発明の発光装置を用いて車両用灯具を構成することにより、車両走行中の振動で発光装置の波長変換部32を構成する液体が揺動するため、波長変換粒子の発光中心(蛍光体粒子がCeを付活したYAGの場合においてはCe)にゆらぎが生じ、蛍光寿命に起因する輝度消光が生じるのを抑制することができる。
上記したように、本願発明の発光装置を用いて車両用灯具を構成することにより、車両走行中の振動で発光装置の波長変換部32を構成する液体が揺動するため、半導体レーザ素子から放射されるレーザ光のコヒーレンス性を低下させて安全性を高めることもできる。
以下に、本発明の実施例2に係る発光装置3Aについて、図4を参照して説明する。図4(a)は、実施例2に係る発光装置3Aにおける発光部3aの概略断面図である。
実施例2に係る発光装置10Aは、発光部3aが排出口31bおよび波長変換部と排出口31bとをつなぐ連通部31Ybを有さないこと以外の構成については、実施例1の発光装置装置10とほぼ同様である。
排出口31bを形成しないことにより、光ファイバ保持部材31の作製コストや、波長変換部形成コスト(波長変換粒子含有液充填の加工コスト)を低減することができる。
ここで、実施例2に係る発光装置10Aは、排出口31bを有さない構成に伴って、凹部31X内に気泡滞留部7aを形成しやすい構成となっている。凹部31x内に気泡滞留部7aが形成された場合には、波長変換部32aを通過した光は、気泡滞留部7aを介して光透過部材33へ入射されることになり、発光装置10Aにおける光の取出し効率が低下することが懸念される。
そこで、本実施例の発光装置10Aは、照明装置において、図4(b)に示すように、連通部31Yaが発光面より上方に位置するように(連通部31Yaが発光面より地面から離れた位置となるように)取り付けられることが好ましい。本実施例においては、発光装置10Aの光照射方向が地面に対して水平方向となり、発光面が地面に対して垂直となっている。
このように取り付けると、気泡は注入口31a側の連通部31Ya内に収容されるため、光ファイバ2の出射端面2aと発光面との間に気泡を介在させないものとすることができる。つまり、気泡滞留部7bを連通部31Ya内に配置することで、光透過部材33と光ファイバ2の出射端面3aとの間を波長変換粒子の分散された液体が満たす波長変換部32bを形成することができる。
図4(c)に、本実施例の発光装置10Aを用いた照明装置の構成例を示す。車両用灯具として用いられる照明装置であり、たとえば、図示しない車両の前部に搭載されて、車両前方に所定の配光パターンを形成する車両用前照灯102である。白色光を発光する発光装置10Aを備える。
本実施例の発光装置10Aを用いた車両用前照灯102は、車両前方側に配置された投影光学系としての投影レンズ61、車両後方側に配置された、発光装置10A、投影レンズ61と発光装置10Aとの間に配置されたシェード62を備えている。シェード62は、発光装置10Aからの光の一部を遮光して配光パターン内にカットオフラインを形成するための遮光部材であり、上端縁を投影レンズ61の焦点近傍に位置させた状態で投影レンズ61と発光装置10Aとの間に配置されている。
車両用前照灯102においては、発光装置10Aは、連通部31Yaが発光面より上方に位置するように、取り付けられている。そのため、光ファイバ2の出射端面2aと発光面との間に気泡を介在させることなく、車両前端部に正対した仮想鉛直スクリーン上に、光学設計された所定の配光パターンを形成することができる。
尚、本発明の発光装置は、上記した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることは勿論である。
例えば、上記実施例において、光ファイバ保持部材31に形成した凹部31Xは、上面視において円形に形成したが、図5(a)に示す矩形状など任意の形状、サイズとすることができる。つまり、用途に合わせた発光面形状、波長変換粒子を含有した液体を十分循環させるための形状、大きさとすることができる。図5(a)に示す発光部3Aは、凹部31Xが上面視において矩形状であるため、波長変換部32b、および光透過部材33aも矩形状に形成されている。
例えば、上記実施例において、光ファイバ保持部材31に形成した凹部31Xの内径は、光ファイバ2の直径より大きく形成したが、図5(b)に示す発光部3Bように、光ファイバ2の直径と等しくして、光ファイバ2の直径と等しい直径の波長変換部32cを形成することもできる。
例えば、上記実施例において、発光面(光透過部材33)は、光ファイバ2の出射端面に対向する位置に設けたが、図5(c)に示す発光部3Cように、光ファイバの出射端面21aに対向しない位置に設けてもよい。図5(c)に示す発光部ように、光ファイバの出射端面21aに対向する位置に(波長変換部32dを介して)光ファイバ保持部材31を露出することができる。このような構成とすることで、光ファイバの出射端面21a近傍で加熱された液体の多くが向かう光ファイバ保持部材31における対向面31cから光ファイバ保持部材31へ効率よく放熱することができる。
例えば、上記実施例において、光源モジュール1における発光素子は、半導体レーザ光源としたが、媒体の異なるレーザ光源、LEDなどを用いることもできる。
例えば、上記実施例において、1つの発光素子および1本のファイバを用いたが、複数の発光素子、複数のファイバを用いることもできる。
例えば、上記実施例において、光ファイバ2として、コアの断面形状(これに伴い出射端面の形状)が円形のものを用いたが、矩形のものなど任意の形状のものを用いることができる。
例えば、上記実施例において、蛍光体は、光源モジュール1からの光の一部を吸収して波長変換するものを用いたが、光源モジュールからの光を全部吸収して波長変換するものを用いることもできる。
例えば、上記実施例において、注入口31aおよび排出口31bは、光ファイバ保持部材31の上面となるように形成したが、図5(d)に示す発光部3Dおよび図5(e)に示す発光部3Eのように、光ファイバ保持部材の下面や側面など、光ファイバ保持部材の任意の位置に形成することができる。
例えば、上記実施例において、波長変換部は、主として自然対流(具体的には熱対流)による対流を生じる構成を示したが、図5(f)に示す発光部3Eように強制対流により対流を生じる構成とすることもできる。図5(f)においては、光ファイバ保持部材31に波長変換部32と波長変換部32eに連通する連通部31Yが形成されており、連通部31Yにマイクロポンプが配置されている。従って、波長変換粒子を含有する液体が、凹部31Xおよび連通部31Yを循環する構成となっている。つまり、波長変換部32eに強制対流を生じさせることにより、放熱特性を向上および均一化することができる。
例えば、上記実施例において、光ファイバ保持部材31の外形は、円柱状としたが、これに限らず、四角柱状など他の形状とすることができる。
例えば、上記実施例において、注入口31aおよび排出口31bの数はそれぞれ1つに形成したが、これに限らず、注入口は1以上、注出口は0以上の任意の数で設けることができる。
例えば、上記実施例において、光透過部材33は、光ファイバ保持部材31に接着剤を介して取り付けたが、適宜な手段で取り付けることができる。例えば、凹部の内径よりわずかに大きく弾性変形可能な樹脂成形品(シリコーンゴムなど)からなる光透過部材を押し込んで圧接固定すること、光透過部材を光ファイバ保持部材の外径より大きなキャップ形状に形成して、光ファイバ保持部材の外側面と螺合させること、などにより取り付けることもできる。
例えば、上記実施例において、本願発明の発光装置を用いた照明装置として車両用灯具を示したが、これに限らず、室内照明、街路灯、内視鏡など他の照明装置を提供することができる。
1:光源モジュール
2:光ファイバ
21:出射面側端部
21a:出射面
3、3a、3A、3B、3C、3D、3E、3F:発光部
31:光ファイバ保持部材
31a:注入口
31b:排出口
31X:凹部
31Y:連通部
31Z:光ファイバ挿通孔
32:波長変換部
33:光透過部材
34:接着材
35:封止部
36:固定材
37:ポンプ
41:投影レンズ
42:リフレクタ
42a:反射面
43:シェード
51:リフレクタ
51a:反射面
61:投影レンズ
62:シェード
100、101、102:車両用前照灯

Claims (4)

  1. 光源モジュールと、
    前記光源モジュールからの出射光を伝送する光ファイバと、
    前記光ファイバの出射面側の一端部を保持する光ファイバ保持部材と、
    前記光ファイバ保持部材に収容され、前記光ファイバの出射端面に隣接配置された波長変換部と、を備え、
    前記波長変換部は、前記光ファイバ保持部材に形成された凹部内に充填された、波長変換粒子の分散された液体から構成されることを特徴とする発光装置。
  2. 前記光源モジュールの点灯時には、前記波長変換部において、前記波長変換粒子の分散された液体の対流が生じることを特徴とする請求項1の発光装置。
  3. 前記波長変換粒子の分散された液体は、水を溶媒とし、前記波長変換粒子の平均粒径は、1〜100nmであり、界面活性剤が添加されていることを特徴とする請求項1または請求項2の発光装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発光装置と、
    前記発光装置からの出射光を所定方向へ照射する投影手段とを備えた照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019230490A1 (ja) * 2018-05-28 2019-12-05 日本精機株式会社 振動検出センサ

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