JP2015169636A - 移動経路推定システム、移動経路推定装置、及び、移動経路推定方法 - Google Patents

移動経路推定システム、移動経路推定装置、及び、移動経路推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各種センサを用いた歩行経路推定において、ジャイロセンサを用いる場合、ジャイロドリフトによるジャイロセンサの累積誤差によって移動方向の推定誤差が大きくなる。また、方位センサを用いる場合、磁場の影響による方位センサの誤差によって移動方向の推定誤差が大きくなる。【解決手段】移動体に取り付けられる端末装置は、ジャイロセンサと加速度センサと方位センサと磁力センサを有し、水平方向の移動方向の推定において磁力センサにより計測される磁力の値に応じてジャイロセンサによる移動方向の推定もしくは方位センサによる移動方向の推定のどちらが精度よく推定可能か判定する構成を有する。この構成により、方位センサから計測される方位とジャイロセンサから計測される角速度の2つを用いたハイブリッドな移動方向の推定が可能となる。【選択図】 図5

Description

本発明は、物体の移動経路を推定する技術に関し、特に方位センサを用いて移動経路の推定精度を向上させる技術に関する。
歩行者ナビゲーションなどを目的とした歩行経路推定(PDR:Pedestrian Dead Reckoning)という技術が知られている。一般に、PDRを実現するために、GPS(Global Positioning System)、地磁気を利用する方位センサ、磁気の強さを計測する磁力センサ、加速度を計測する加速度センサ、角速度を計測するジャイロセンサ等が用いられる。しかし、屋内では、一般に、GPSは使用できない。このため、屋内でPDRを実現するためにはGPSによる絶対位置情報に依存しない歩行経路を推定する必要がある。
屋内でPDRを実現する方法の一例として、加速度センサを用いて移動距離を推定し、ジャイロセンサを用いて移動方向を推定する方法が考えられる。ジャイロセンサは角速度を検出するため、これを積分することによって初期位置におけるジャイロセンサの向きを基準とする相対方位を求めることができる。しかし、ジャイロセンサの出力値はオフセットを含む(すなわち実際にはセンサが回転していないにもかかわらず出力がゼロにならない)ことが知られている。一般にオフセットの値は非常に小さいが、これを積分した場合には累積するため、最終的に得られる相対方位は大きな誤差を含むことになる。この現象はジャイロドリフトと呼ばれる。オフセットの値は温度等に依存するため、時間によって変化することが知られている。
ジャイロドリフトによる誤差の影響を軽減するために種々のオフセット補正方法が提案されている。特許文献1はその一例である。特許文献1に記載された技術は、端末装置の移動経路推定装置に関する。具体的にはジャイロセンサにより計測された角速度データを平滑化し、加速度センサにより計測された加速度データに基づいて、平滑化された角速度データを慣性系座標系における角速度データに変換し、所定の長さの時間帯における慣性座標系における角速度データのばらつきの大きさが所定の閾値以下であり、かつ、所定の長さの時間帯における角速度データの大きさが閾値以下である場合、角速度データの大きさが角速度のオフセット値として取得される。取得されたオフセット値の値をジャイロセンサの出力から減算することによってオフセット値が補正される。
また、屋内でPDRを実現する方法の一例として、加速度センサを用いて移動距離を推定し、方位センサを用いて移動方向を推定する方法が考えられる。方位センサは方位を計測するため、測定地点の絶対方位を求めることができる。しかし、方位センサが電子機器に近づくと磁場の影響により方位センサが狂う問題が知られている。
特開2013−117493号公報
歩行経路推定のために歩行者に装着させたジャイロセンサを用いる場合、ジャイロドリフトによるジャイロセンサの累積誤差によって移動方向の推定誤差が大きくなる。また、歩行経路推定のために歩行者に装着させた方位センサを用いる場合、磁場の影響による方位センサの誤差によって移動方向の推定誤差が大きくなる。本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、歩行者などの移動経路推定の精度を改善することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明では以下の移動経路推定システム、移動経路推定装置、移動経路推定方法を提供する。
移動体に取り付けられる端末装置と、前記端末装置からデータを取得するサーバ装置と、を含む移動経路推定システムであって、
端末装置は、ジャイロセンサと、加速度センサと、方位センサと、磁力センサとを有し、
サーバ装置は、プロセッサと、プロセッサに接続される記憶装置と、を有し、
記憶装置は、ジャイロセンサによって計測された角速度データと、加速度センサによって計測された加速度データと、方位センサによって計測された方位データと、磁力センサによって計測された磁力データとを保持し、
プロセッサは、
磁力データの値に基づいて決定される角速度データまたは方位データのいずれかを用いて水平方向の移動方向を推定し、
加速度データに基づいて水平方向の移動量を推定し、
推定された移動方向と移動量に基づいて、移動体の水平方向の移動経路を生成する移動経路推定システム。
プロセッサと、プロセッサに接続される記憶装置と、を有する移動経路推定装置であって、
記憶装置は、移動体に取り付けられたジャイロセンサによって計測された角速度データ及び移動体に取り付けられた加速度センサによって計測された加速度データ及び移動体に取り付けられた方位センサによって計測された方位データ及び移動体に取り付けられた磁力センサによって計測された磁力データを保持し、
プロセッサは、
磁力データの値に基づいて決定される角速度データまたは方位データのいずれかを用いて水平方向の移動方向を推定し、
加速度データに基づいて水平方向の移動量を推定し、
推定された移動方向と移動量に基づいて、移動体の水平方向の移動経路を生成する移動経路推定装置。
プロセッサと、プロセッサに接続される記憶装置と、を有する移動経路推定装置によって実行される移動経路推定方法であって、
記憶装置は、移動体に取り付けられたジャイロセンサによって計測された角速度データ及び移動体に取り付けられた加速度センサによって計測された加速度データ及び移動体に取り付けられた方位センサによって計測された方位データ及び移動体に取り付けられた磁力センサによって計測された磁力データを保持し、
移動経路推定方法は、
磁力データの値に基づいて決定される角速度データまたは方位データのいずれかを用いて水平方向の移動方向を推定する第1手順と、
加速度データに基づいて水平方向の移動量を推定する第2手順と、
推定された移動方向と移動量に基づいて、移動体の水平方向の移動経路を生成する第3手順とを含む移動経路推定方法。
本発明によれば、精度のよい移動経路推定を実現することができる。
本発明の実施形態の歩行経路推定システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の歩行経路推定システムを構成する各部のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の端末装置の向きを基準とする座標軸の説明図である。 本発明の実施形態のサーバ装置が実行する歩行経路推定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のサーバ装置が実行する水平方向の移動方向推定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の端末装置の磁力センサが取得した磁力データの例を示す図である。 本発明の実施形態の磁力センサおよび方位センサが計測する磁力と方位の関係の説明図である。 本発明の実施形態のサーバ装置によって行われる磁力の正常性確認の説明図である。 本発明の実施形態のサーバ装置が実行する方位センサによる水平方向の移動方向推定を示すフローチャートである 本発明の実施形態の端末装置の方位センサが取得した方位データの例を示す図である。 本発明の実施形態の方位センサによって計測されたazimuth値の説明図である。 本発明の実施形態の方位センサによって計測された移動平均前の方位データの説明図である。 本発明の実施形態の方位センサによって計測された移動平均後の方位データの説明図である。 本発明の実施形態のサーバ装置によって推定される歩行経路推定結果の説明図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施形態の歩行経路推定システムの構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施形態の歩行経路システムを構成する各部のハードウェア構成を示すブロック図である。
本実施形態の歩行経路推定システムは、端末装置101、サーバ装置103およびそれらを接続するネットワーク102からなる。
端末装置101は、歩行者が携帯する端末であり、例えば、CPU(Center Processing Unit)207、ならびに、それに接続されたジャイロセンサ201、加速度センサ202、方位センサ203、温度センサ204、磁力センサ205、GPS206、メモリ208、記憶媒体209、通信部210および入出力部211を備える。
ジャイロセンサ201は、端末装置101の角速度を計測する。具体的には、ジャイロセンサ201は、端末装置101の向きを基準とするX軸、Y軸、Z軸それぞれの軸周りの角速度を計測する。
図3は、本発明の実施形態の端末装置101の向きを基準とする座標軸の説明図である。端末装置101の液晶画面301に対して左右の向きがX軸302、端末装置101の液晶画面301に対して上下の向きがY軸303、端末装置101の影響画面301に対して手前、奥の向きがZ軸304となる。X軸302、Y軸303、Z軸304はそれぞれ直交する。
加速度センサ202は、端末装置101の加速度を計測する。具体的には、加速度センサ202は、端末装置101の向きを基準とするX軸302、Y軸303、Z軸304それぞれの軸方向の加速度を計測する。
方位センサ203は、地磁気を計測し、それに基づいて絶対方位を計測する。
温度センサ204は、端末装置101の内部または周囲の温度を計測する。ジャイロセンサ201のオフセット量の温度依存性が明らかである場合には、温度センサ204によって計測された温度を用いて、ジャイロセンサ201が計測した角速度を補正しても良い。
磁力センサ205は、端末装置101周辺の磁力を計測する。具体的には、磁力センサ205は、端末装置101の向きを基準とするX軸302、Y軸303、Z軸304それぞれの軸方向の磁力を計測する。
GPS206は、GPS衛星からの信号を受信し、それに基づいて端末装置101の絶対位置を計測する。
例えば、端末装置101は、GPS206を使用できる環境ではGPS206を使用し、使用できない環境(例えば屋内)ではジャイロセンサ201、加速度センサ202、方位センサ203、磁力センサ205を使用して、歩行経路推定のために必要なデータを収集しても良い。後述するように、本発明はジャイロセンサ201、加速度センサ202、方位センサ203、磁力センサ205を使用した歩行経路推定に関する。このため、本実施形態の端末装置101は、ジャイロセンサ201、加速度センサ202、方位センサ203、磁力センサ205を備える必要があるが、温度センサ204およびGPS206は必ずしも備えなくて良い。
CPU207は、メモリ208に格納されたプログラムに従って、端末装置101を制御する。
メモリ208は、例えば半導体メモリであり、CPU207によって実行されるプログラム、CPU207によって参照されるデータ、及び、CPU207が実行する処理の結果として取得されたデータ等を格納する。記憶媒体209に格納されたプログラム及びデータの少なくとも一部が、必要に応じてメモリ208にコピーされてもよいし、取得されたデータが必要に応じてメモリ208から記憶媒体209にコピーされてもよい。
記憶媒体209は、例えばフラッシュメモリのような不揮発性の記憶媒体である。
通信部210は、ネットワーク102に接続され、サーバ装置103と通信するインターフェースである。
入出力部211は、端末装置101を装着した歩行者からの入力を受ける入力装置、及び、その歩行者に情報を出力する出力装置を含む。例えば、入出力部211は、入力装置としてキーボード、ボタンまたはポインティングデバイス等を備え、出力装置として画像表示装置等を備えてもよいし、それらと同等の機能を有するいわゆるタッチパネル等を備えてもよい。
例えば、歩行者がこれから歩行経路推定を行おうとする対象領域(例えば特定の建物)に入るときに、データ取得の開始の指示を入出力部211に入力し、その対象領域から出るときに、データ取得の終了の指示を入出力部211に入力してもよい。CPU207は、データ取得の開始を指示されてから、終了を指示されるまでの間、ジャイロセンサ201、加速度センサ202、方位センサ203及び磁力センサ205を制御して、例えば定期的に角速度、加速度、磁力及び方位を計測し、計測の結果として取得されたデータ(角速度データ、加速度データ、磁力データ及び方位データ等)をメモリ208に格納する。その間に歩行者が対象領域内を歩き回ると、その歩行に起因する角速度、加速度、磁力及び方位が計測され、記録される。
サーバ装置103は、CPU213、並びに、それに接続された通信部212、メモリ214、記憶媒体215及び入出力部216を備える計算機である。
CPU213は、メモリ214に格納されたプログラムに従って、例えば後述する歩行経路推定処理を実行する。
メモリ214は、例えば半導体メモリであり、CPU213によって実行されるプログラム、CPU213によって参照されるデータ、及び、CPU213が実行する処理の結果として取得されたデータ等を格納する。記憶媒体215に格納されたプログラム及びデータの少なくとも一部が、必要に応じてメモリ214にコピーされてもよいし、取得されたデータが必要に応じてメモリ214から記憶媒体215にコピーされてもよい。
記憶媒体215は、例えばハードディスクまたはフラッシュメモリのような不揮発性の記憶媒体である。
通信部212は、ネットワーク102に接続され、端末装置101と通信するインターフェースである。
入出力部216は、サーバ装置103のユーザから入力を受ける入力装置、及び、ユーザに情報を出力する出力装置を含む。例えば、入出力部216は、入力装置としてキーボード、ボタンまたはポインティングデバイス等を備え、出力装置として画像表示装置等を備えてもよい。
ネットワーク102は、それを介して、端末装置101からサーバ装置103にデータを転送できるものである限り、どのようなものであってもよい。例えば、ネットワーク102は、LANであってもよいし、広域ネットワークであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。あるいは、ネットワーク102がUSB(Universal Serial Bus)のようなデータ伝送路であってもよい。
なお、図1及び図2には、歩行経路推定システムの典型的な例として、端末装置101及びサーバ装置103がネットワーク102を介したデータを通信する構成を示したが、ネットワークを介したデータ通信の代わりに、記憶媒体を用いてデータをやり取りすることもできる。例えば、ジャイロセンサ201等によって計測されたデータを、端末装置101に接続されたメモリカードのような架け替え可能な記憶媒体に書き込み、その記憶媒体をサーバ装置103の設置場所まで運搬してサーバ装置103に接続し、書き込まれたデータを記憶媒体215またはメモリ214にコピーしてもよい。
あるいは、サーバ装置103の代わりに、端末装置101自身が後述する歩行経路推定を行ってもよい。その場合、ネットワーク102及びサーバ装置103は不要である。
図4は、本発明の実施形態のサーバ装置103が実行する歩行経路推定処理を示すフローチャートである。
既に説明したように、端末装置101は、ジャイロセンサ201、加速度センサ202、方位センサ203及び磁力センサ205によって計測された角速度、加速度、磁力及び方位の各データをメモリ208または記憶媒体209に格納し、ネットワーク102を介してサーバ装置103に送信する。例えば、複数のフロアを有する建物全体が歩行経路推定の対象領域である場合、端末装置101を装着した歩行者がその建物に入り各フロアを順次歩き回る。その間に取得された角速度、加速度、磁力及び方位の各データが記憶媒体209等に格納される。歩行者が全フロアを歩き回った後、端末装置101は、記憶媒体209等に格納されたデータをサーバ装置103に送信する。サーバ装置103は、端末装置101から受信した角速度、加速度、磁力及び方位の各データを記憶媒体215等に格納して、図4に示す歩行経路推定処理を実行する。
最初にサーバ装置103は、記憶媒体215等に格納された角速度、加速度、磁力及び方位の各データに基づいて水平方向の移動方向を推定する(S401)。この処理の詳細については図5等を参照して後述する。
次にサーバ装置103は、加速度データに基づいて水平方向の移動量を推定する(S402)。この推定は従来から知られている方法によって行うことができる。例えば、サーバ装置103は、三次元の加速度から水平方向成分(すなわち鉛直方向に直交する成分)を抽出し、それを積分することによって水平方向の移動量を推定してもよいし、加速度データに基づいて歩行者が歩行しているか否かを判定し、歩行している場合には、歩数に推定される歩幅を乗じることによって移動量を推定してもよい。
なお、上記のように、複数フロアを含む建物全体における加速度などが取得された場合には、サーバ装置103は、そのデータをフロアごとに分割し、フロアごとに水平方向の移動量を推定する。歩行者がフロア間を移動したことは、例えば階段を昇降したときに特有の加速度のパターン、または、エレベータを利用したときに特有の加速度のパターンに基づいて判断できる。あるいは、歩行者が階段などを利用してフロア間を移動するときに、フロアの区切りを端末装置101に手動で入力してもよい。
次にサーバ装置103は、S401において推定された移動方向及びS402において推定された移動量に基づいて、歩行者の移動軌跡(移動経路)を生成する(S403)。生成された移動軌跡を示すデータは、メモリ214又は記憶媒体215に格納され、さらに、例えば移動軌跡を示す画面が入出力部216によって表示されてもよい。
以上で歩行経路推定処理が終了する。
図5は、本発明の実施形態のサーバ装置103が実行する水平方向の移動方向推定処理を示すフローチャートである。この処理は、図4に示す歩行経路推定処理のS401において実行される。
最初にサーバ装置103は、磁力データが所定の閾値A504以上かつ閾値B505以下の状態が一定時間継続しているかを判定する(S501)。
次にS501を満たす場合は、磁力センサ205が計測した磁力データが正常な値を示しているため、方位センサ203が電子機器などによる磁力の影響を受けておらず、方位センサ203が計測した方位データの信頼性が高いと判断し、方位センサ203が計測した方位データを用いた移動方向の推定を行う(S502)。この処理の詳細については図9等を参照して後述する。なお、地球上での地磁気は一般に極地方で大きな値を示し、赤道付近の低緯度地方で小さな値を示す傾向があり、日本では約44から50μT(マイクロテスラ)の範囲内に収まり、世界的にも約25から65μTの範囲内に収まる。このため、地域に応じてこれらの範囲内の値を閾値A504および閾値B505として採用することで、磁力データが正常な値を示しているかを判断することができる。
反対にS501を満たさない場合は、方位センサ203が電子機器などによる磁力の影響を受けているため、方位センサ203が計測した方位データの信頼性が低いと判断し、ジャイロセンサ201が計測した角速度データを用いた移動方向の推定を行う(S503)。なお、ジャイロセンサ201が計測した角速度データを用いた移動方向の推定手法は、特許文献1などが知られている。
図6は、本発明の実施形態の端末装置101の磁力センサ205が取得した磁力データの例を示す図である。磁力センサ205が取得した磁力データは、計測された時間601、X軸302方向の磁力602、Y軸303方向の磁力603、Z軸304方向の磁力604を含んでいる。なお図5のステップS501において閾値A504および閾値B505と比較される磁力データは、X軸302方向の磁力602の絶対値、Y軸303方向の磁力603の絶対値、及び、Z軸304方向の磁力604の絶対値の加算値である。
図7は、本発明の実施形態の端末装置101の磁力センサ205および方位センサ203が計測する磁力と方位の関係の説明図である。磁力701は一点鎖線で、方位センサ203で計測された方位702は細線702で、実際の方位704は太線でそれぞれ図示されている。端末装置101が周辺の電子機器に近づいた場合等、磁力センサ205から計測される磁力701が大きくなり方位センサ203から計測される方位702が狂うことがある。一方、正常に磁力センサ205が動作していない場合等、磁力センサ205から計測される磁力701が低くなり方位センサ203から計測される方位702が狂うことがある。また、磁力701が所定の閾値A504(破線)以上かつ閾値B505(破線)以下の範囲に収まる場合でも方位センサ203で計測された方位702が実際の方位704に収束するまでには一定時間703を要する。このため、図5のステップ501では、磁力データが所定の閾値A504以上かつ閾値B505以下の状態が一定時間継続しているかを判定しているのである。
図8は、本発明の実施形態のサーバ装置103によって行われる磁力の正常性確認の説明図である。図5のステップS501において磁力センサ205で計測した磁力701が所定の閾値A504以上かつ閾値B505以下である状態が一定時間継続している場合801は、方位センサ203による移動方向の推定を行うS502。反対に条件を見たさない場合802は、ジャイロセンサ201による移動方向の推定を行うS503。
図9は、本発明の実施形態のサーバ装置103が実行する方位センサによる水平方向の移動方向の推定を示すフローチャートである。この処理は、図5に示す水平方向の移動方向の推定処理のS502において実行される。
最初にサーバ装置103は、方位センサ203により計測された方位データの移動平均を行う(S901)。方位センサ203によって計測された方位データは、瞬時変動による急激な方位のぶれを含むため、移動平均を行うことにより瞬時変動の影響を低減する。
図10は、本発明の実施形態の端末装置101の方位センサ203が取得した方位データの例を示す図である。方位センサ203が取得した方位データは、計測された時間1001と方位を示すazimuth1002を含んでいる。
図11は、本発明の実施形態の方位センサ203によって計測されたazimuth1002の説明図である。azimuthは0〜360までの範囲で値を取得する。azimuth1002が0を示す場合、方位は北1101方向、azimuth1002が90を示す場合、方位は東1102方向、azimuth1002が180を示す場合、方位は南1103方向、azimuth1002が270を示す場合、方位は西1104方向を示している。
図12は、本発明の実施形態の方位センサ203によって計測された移動平均前の方位データの説明図である。移動平均前の方位1201は瞬時的なぶれを含んでいるため、方位が安定していないのがわかる。
図13は、本発明の実施形態の方位センサ203によって計測された方位データの移動平均後の方位データの説明図である。移動平均後の方位1301は瞬時的なぶれを含まないため、方位が安定しているのがわかる。
図9に戻って説明を続ける。次にサーバ装置103は、移動平均された方位データの値を取得し、水平方向の移動方向を推定する(S902)。以上により、方位センサ203による移動方向の推定が完了する。
図14は、本発明の実施形態の端末装置101によって実際に測定されたデータを使いサーバ装置103で歩行経路推定を行った結果の説明図である。図14の左側が実際の歩行経路1401を示しており、右側が本実施形態の歩行経路推定結果1402を示している。両者の誤差は非常に少なく、本実施形態の歩行経路推定手法により精度よく測定端末の歩行経路推定を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態における移動経路推定システムでは、歩行者などの移動体に取り付けられる端末装置は、ジャイロセンサと加速度センサと方位センサと磁力センサを有し、水平方向の移動方向の推定において磁力センサにより計測される磁力の値に応じてジャイロセンサによる移動方向の推定もしくは方位センサによる移動方向の推定のどちらが精度よく推定可能か判定することが可能となる。この構成により、方位センサから計測される方位とジャイロセンサから計測される角速度の2つを用いたハイブリッドな移動方向および移動経路の推定が可能となる。
101 端末装置
102 ネットワーク
103 サーバ装置
201 ジャイロセンサ
202 加速度センサ
203 方位センサ
204 温度センサ
205 磁力センサ
206 GPS
207 CPU
208 メモリ
209 記憶媒体
210 通信部
211 入出力部
212 通信部
213 CPU
214 メモリ
215 記憶媒体
216 入出力部
301 液晶画面

Claims (9)

  1. 移動体に取り付けられる端末装置と、前記端末装置からデータを取得するサーバ装置と、を含む移動経路推定システムであって、
    前記端末装置は、ジャイロセンサと、加速度センサと、方位センサと、磁力センサとを有し、
    前記サーバ装置は、プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有し、
    前記記憶装置は、前記ジャイロセンサによって計測された角速度データと、前記加速度センサによって計測された加速度データと、前記方位センサによって計測された方位データと、前記磁力センサによって計測された磁力データとを保持し、
    前記プロセッサは、
    前記磁力データの値に基づいて決定される前記角速度データまたは前記方位データのいずれかを用いて水平方向の移動方向を推定し、
    前記加速度データに基づいて水平方向の移動量を推定し、
    推定された前記移動方向と前記移動量に基づいて、前記移動体の水平方向の移動経路を生成することを特徴とする移動経路推定システム。
  2. 請求項1に記載の移動経路推定システムであって、
    前記プロセッサは、前記磁力データの値が所定の時間継続して所定の範囲内に収まる場合は、前記方位データを用いて水平方向の移動量を推定することを特徴とする移動経路推定システム。
  3. 請求項2に記載の移動経路推定システムであって、
    前記所定の範囲内とは、約44から50μTの範囲内または約25から65μTの範囲内であることを特徴とする移動経路推定システム。
  4. プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有する移動経路推定装置であって、
    前記記憶装置は、移動体に取り付けられたジャイロセンサによって計測された角速度データ及び前記移動体に取り付けられた加速度センサによって計測された加速度データ及び前記移動体に取り付けられた方位センサによって計測された方位データ及び前記移動体に取り付けられた磁力センサによって計測された磁力データを保持し、
    前記プロセッサは、
    前記磁力データの値に基づいて決定される前記角速度データまたは前記方位データのいずれかを用いて水平方向の移動方向を推定し、
    前記加速度データに基づいて水平方向の移動量を推定し、
    推定された前記移動方向と前記移動量に基づいて、前記移動体の水平方向の移動経路を生成することを特徴とする移動経路推定装置。
  5. 請求項4に記載の移動経路推定装置であって、
    前記プロセッサは、前記磁力データの値が所定の時間継続して所定の範囲内に収まる場合は、前記方位データを用いて水平方向の移動量を推定することを特徴とする移動経路推定装置。
  6. 請求項5に記載の移動経路推定装置であって、
    前記所定の範囲内とは、約44から50μTの範囲内または約25から65μTの範囲内であることを特徴とする移動経路推定装置。
  7. プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有する移動経路推定装置によって実行される移動経路推定方法であって、
    前記記憶装置は、移動体に取り付けられたジャイロセンサによって計測された角速度データ及び前記移動体に取り付けられた加速度センサによって計測された加速度データ及び前記移動体に取り付けられた方位センサによって計測された方位データ及び前記移動体に取り付けられた磁力センサによって計測された磁力データを保持し、
    前記移動経路推定方法は、
    前記磁力データの値に基づいて決定される前記角速度データまたは前記方位データのいずれかを用いて水平方向の移動方向を推定する第1手順と、
    前記加速度データに基づいて水平方向の移動量を推定する第2手順と、
    推定された前記移動方向と前記移動量に基づいて、前記移動体の水平方向の移動経路を生成する第3手順とを含むことを特徴とする移動経路推定方法。
  8. 請求項7に記載の移動経路推定方法であって、
    前記第1手順は、前記磁力データの値が所定の時間継続して所定の範囲内に収まる場合は、前記方位データを用いて水平方向の移動量を推定する手順を含むことを特徴とする移動経路推定方法。
  9. 請求項8に記載の移動経路推定方法であって、
    前記所定の範囲内とは、約44から50μTの範囲内または約25から65μTの範囲内であることを特徴とする移動経路推定方法。
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US11573086B2 (en) * 2019-01-23 2023-02-07 Samsung Electronics Co., Ltd. Electronic apparatus of estimation of movement direction and method thereof

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