JP2015167969A - レーザー加工装置及びレーザー加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一回走査で良好な品質のレーザー加工溝を複数本形成するレーザー加工装置及び加工方法の提供。【解決手段】ウエーハWを保持するチャックテーブル28と、ウエーハに対し吸収性波長のレーザービームLBを照射して表面に加工溝を形成するレーザービーム照射手段とを備えたレーザー加工装置であって、レーザービーム照射手段は、レーザービーム発生手段35と、レーザービームをウエーハに照射する集光レンズ72と、レーザービームを同一偏光面を有する複数レーザービームに分岐するレーザービーム分岐手段74と、ウエーハのレーザー加工溝伸展方向に対してレーザービーム偏光面を垂直又は平行となるように回転する1/2波長板76とを備え、分岐された複数レーザービームでウエーハの表面にアブレーション加工により複数レーザー加工溝を形成する。【選択図】図4
Description
本発明は、レーザー加工装置及びウエーハのレーザー加工方法に関し、特に、層間絶縁膜として低誘電率絶縁膜(Low−k膜)を使用したウエーハのレーザー加工方法に関する。
半導体デバイス製造プロセスにおいては、略円板形状であるシリコンウエーハ、ガリウム砒素ウエーハ等の半導体ウエーハの表面に格子状に形成されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、区画された各領域にIC、LSI等のデバイスを形成する。
このような半導体ウエーハは研削装置によって裏面が研削されて所定の厚みに加工された後、切削装置又はレーザー加工装置によって個々のデバイスに分割され、分割されたデバイスは携帯電話、パソコン等の各種電気機器に広く利用されている。
切削装置としては一般にダイシング装置と呼ばれる切削装置が用いられており、この切削装置ではダイアモンドやCBN等の超砥粒をメタルやレジンで固めて厚さ20〜30μmの切刃を有する切削ブレードが約30000rpm等の高速で回転しつつ半導体ウエーハへ切り込むことで切削が遂行される。
半導体ウエーハの表面に形成された半導体デバイスは、金属配線が何層にも積層されて信号を伝達しており、各金属配線間は主にSiO2から形成された層間絶縁膜により絶縁されている。
近年、構造の微細化に伴い、配線間距離が近くなり、近接する配線間の電気容量は大きくなってきている。これに起因して信号の遅延が発生し、消費電力が増加するという問題が顕著になってきている。
各層間の寄生容量を軽減すべく、デバイス(回路)形成時に各層間を絶縁する層間絶縁膜として従来は主にSiO2絶縁膜を採用していたが、最近になりSiO2絶縁膜よりも誘電率の低い低誘電率絶縁膜(Low−k膜)が採用されるようになってきている。
低誘電率絶縁膜としては、SiO2膜(誘電率k=4.1)よりも誘電率が低い(例えばk=2.5乃至3.6程度)材料、例えばSiOC,SiLK等の無機物系の膜、ポリイミド系、パリレン系、ポリテトラフルオロエチレン系等のポリマー膜である有機物系の膜、及びメチル含有ポリシロキサン等のポーラスシリカ膜を挙げることができる。
このような低誘電率絶縁膜を含む積層体を切削ブレードにより分割予定ラインに沿って切削すると、低誘電率絶縁膜は雲母のように非常に脆いことから積層体が剥離するという問題が生じる。
この問題を解決するために、例えば特開2005−064230号公報又は特開2005−209719号公報では、切削ブレードでの切削に先立って、予め分割予定ライン上の積層体をレーザービームの照射により除去し、その後切削ブレードでチップへと分割する半導体ウエーハの加工方法が提案されている。
レーザービームを使用したこのような半導体ウエーハの加工方法では、分割予定ラインに沿って分割予定ラインの両側部近傍に一対のレーザー加工溝を形成するのが好ましいため、一回のレーザービームの走査で2本以上のレーザー加工溝が形成できるレーザー加工装置が特開2010−284669号公報で提案されている。
引用文献3に開示されたレーザー加工装置では、レーザービーム発生ユニットから発生された直線偏光のレーザービームを偏光ビームスプリッタに入射し、偏光ビームスプリッタで反射されるS偏光の第1のレーザービームと、偏光ビームスプリッタを透過するP偏光の第2のレーザービームとに分岐し、第1及び第2のレーザービームを分割予定ラインの両側部に同時に照射して一対のレーザー加工溝を形成している。
しかし、このように偏光面の異なる第1及び第2のレーザービームをウエーハに照射して、分割予定ラインの両側部に一対のレーザー加工溝を同時に形成すると、S偏光の第1のレーザービームとP偏光の第2のレーザービームとでは加工結果が同一ではないという問題があることが判明した。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一回のレーザービームの走査で加工品質の良好なレーザー加工溝を複数本形成可能なレーザー加工装置及びウエーハのレーザー加工方法を提供することである。
請求項1記載の発明によると、ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハに対し吸収性を有する波長のレーザービームを照射してウエーハの表面にレーザー加工溝を形成するレーザービーム照射手段と、を備えたレーザー加工装置であって、該レーザービーム照射手段は、レーザービーム発生手段と、該レーザービーム発生手段が発生するレーザービームを集光してウエーハに照射する集光レンズと、該レーザービーム発生手段と該集光レンズとの間に配設され、該レーザービーム発生手段からのレーザービームを同一の偏光面を有する複数のレーザービームに分岐するレーザービーム分岐手段と、該レーザービーム発生手段と該レーザービーム分岐手段との間、又は該レーザービーム分岐手段と該集光レンズとの間に配設され、ウエーハに形成するレーザー加工溝の伸展方向に対してレーザービームの偏光面を垂直又は平行となるように回転する1/2波長板と、を備え、該レーザービーム分岐手段で分岐された複数のレーザービームでウエーハの表面にアブレーション加工により複数のレーザー加工溝を形成することを特徴とするレーザー加工装置が提供される。
請求項2記載の発明によると、表面に交差して形成された複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスが形成されたウエーハを、請求項1記載のレーザー加工装置を用いて加工するウエーハのレーザー加工方法であって、前記チャックテーブルに保持されたウエーハに、前記1/2波長板によって前記レーザー加工溝の伸展方向に対して偏光面が垂直に設定された複数のレーザービームを該分割予定ラインに沿って照射し、該分割予定ラインに複数のレーザー加工溝を同時に形成することを特徴とするウエーハのレーザー加工方法が提供される。
請求項1記載のレーザー加工装置では、レーザービーム分岐手段で分岐された複数本のレーザービームの偏光面を1/2波長板で回転して、レーザー加工溝の伸展方向に対してレーザービームの偏光面を垂直方向に統一するか、又は平行方向に統一することができるため、ウエーハの表面に同一品質のレーザー加工溝を複数本形成することができる。
請求項2記載のウエーハのレーザー加工方法では、1/2波長板によってレーザー加工溝の伸展方向に対して偏光面が垂直に設定された複数のレーザービームを分割予定ラインに沿って照射するため、加工品質の良い複数のレーザー加工溝を分割予定ラインに沿って同時に形成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明実施形態のレーザー加工装置の外観斜視図が示されている。レーザー加工装置2は、静止基台4上にX軸方向に移動可能に搭載された第1スライドブロック6を含んでいる。
第1スライドブロック6は、ボールねじ8及びパルスモータ10から構成される加工送り手段12により一対のガイドレール14に沿って加工送り方向、即ちX軸方向に移動される。
第1スライドブロック6上には第2スライドブロック16がY軸方向に移動可能に搭載されている。すなわち、第2スライドブロック16はボールねじ18及びパルスモータ20から構成される割り出し送り手段22により一対のガイドレール24に沿って割り出し方向、すなわちY軸方向に移動される。
第2スライドブロック16上には円筒支持部材26を介してチャックテーブル28が搭載されており、チャックテーブル28は加工送り手段12及び割り出し送り手段22によりX軸方向及びY軸方向に移動可能である。チャックテーブル28には、チャックテーブル28に吸引保持された半導体ウエーハをクランプするクランプ30が設けられている。
静止基台4にはコラム32が立設されており、このコラム32にレーザービーム照射ユニット(レーザービーム照射手段)34が取り付けられている。レーザービーム照射ユニット34は、ケーシング33中に収容された図2に示すレーザービーム発生ユニット35と、ケーシング33の先端に取り付けられた集光器37と、図4に示した光学系70とを含んでいる。
レーザービーム発生ユニット35は、図2に示すように、YAGレーザー又はYVO4レーザーを発振するレーザー発振器62と、繰り返し周波数設定手段64と、パルス幅調整手段66と、パワー調整手段68とを含んでいる。特に図示しないが、レーザー発振器62はブリュースター窓を有しており、レーザー発振器62から出射するレーザービームは直線偏光のレーザービームである。
ケーシング33の先端部には、集光器37とX軸方向に整列してレーザー加工すべき加工領域を検出する撮像手段39が配設されている。撮像手段39は、可視光によって半導体ウエーハの加工領域を撮像する通常のCCD等の撮像素子を含んでいる。
撮像手段39は更に、半導体ウエーハに赤外線を照射する赤外線照射手段と、赤外線照射手段によって照射された赤外線を捕らえる光学系と、この光学系によって捕らえられた赤外線に対応した電気信号を出力する赤外線CCD等の赤外線撮像素子から構成される赤外線撮像手段を含んでおり、撮像した画像信号はコントローラ(制御手段)40に送信される。
コントローラ40はコンピュータによって構成されており、制御プログラムに従って演算処理する中央処理装置(CPU)42と、制御プログラム等を格納するリードオンリーメモリ(ROM)44と、演算結果等を格納する読み書き可能なランダムアクセスメモリ(RAM)46と、カウンタ48と、入力インターフェイス50と、出力インターフェイス52とを備えている。
56は案内レール14に沿って配設されたリニアスケール54と、第1スライドブロック6に配設された図示しない読み取りヘッドとから構成される加工送り量検出手段であり、加工送り量検出手段56の検出信号はコントローラ40の入力エンターフェイス50に入力される。
60はガイドレール24に沿って配設されたリニアスケール58と第2スライドブロック16に配設された図示しない読み取りヘッドとから構成される割り出し送り量検出手段であり、割り出し送り量検出手段60の検出信号はコントローラ40の入力インターフェイス50に入力される。
撮像手段39で撮像した画像信号もコントローラ40の入力インターフェイス50に入力される。一方、コントローラ40の出力インターフェイス52からはパルスモータ10、パルスモータ20、レーザービーム照射ユニット34等に制御信号が出力される。
図3に示すように、レーザー加工装置2の加工対象である半導体ウエーハWの表面においては、第1のストリート(分割予定ライン)S1と第2のストリート(分割予定ライン)S2とが直交して形成されており、第1のストリートS1と第2のストリートS2とによって区画された領域に多数のデバイスDが形成されている。
本実施形態の半導体ウエーハWは、図7の断面図に示すように、ウエーハ形状のシリコン基板11上に低誘電率絶縁膜(Low−k膜)を含む積層体13が積層され、積層体13にストリートS1,S2及びデバイスDがパターニングによって形成されている。
ここで、低誘電率絶縁膜(Low−k膜)としては、誘電率k=約4.1のSiO2膜よりも誘電率が低い絶縁体を指し、例えばSiOC、SiLK、BSG(SiOB)等の無機物系の膜、ポリイミド系、パリレン系、ポリテトラフルオロエチレン系等のポリマー膜である有機物系の膜、及びメチル含有ポリシロキサン等のポーラスシリカ膜を挙げることができる。
レーザー加工に先立ち、半導体ウエーハWは粘着テープであるダイシングテープTに貼着され、ダイシングテープTの外周部は環状フレームFに貼着される。これにより、半導体ウエーハWはダイシングテープTを介して環状フレームFに支持された状態となり、図1に示すチャックテーブル28上にウエーハWをダイシングテープTを介して吸引保持し、環状フレームFをクランプ30によりクランプすることにより、チャックテーブル28上に支持固定される。
次に、図4を参照して、レーザービーム照射ユニット34を構成する第1実施形態の光学系70について説明する。レーザービーム発生ユニット35のパワー調整手段68により所定パワーに調整されたレーザービームLBは、図4に示すレーザービーム照射ユニット34の光学系70に導かれる。
光学系70はレーザービーム発生ユニット35が発生したレーザービームLBを、チャックテーブル28に保持されたウエーハWに集光して照射する集光器37内に配設された集光レンズ72を含んでいる。
レーザービーム発生ユニット35と集光レンズ72との間には、レーザービームLBを同一偏光面を有する複数のレーザービーム(本実施形態では第1のレーザービームLB1と第2のレーザービームLB2)に分岐するレーザービーム分岐手段74が配設されている。
レーザービーム分岐手段74は、例えばレーザービームLBを同一偏光面を有する2つのレーザービームに分岐する2分岐DOE(回折光学素子:Diffractive Optical Element)から構成される。
レーザービーム発生ユニット35とレーザービーム分岐手段74との間には、1/2波長板76が回転手段78で回転可能に配設されている。一般的に1/2波長板は、入射光の偏光面に対して1/2波長板の光学軸が角度θであるとき、出射光の偏光面を180°−2θだけ回転させる。よって、回転手段78により1/2波長板76を角度αだけ回転させると、出射光の偏光面は2αだけ回転する。
一般的なレーザー発振器62では、ブリュースター窓を介してP偏光のレーザービームが発振される。よって、レーザービーム発生ユニット35から出射するレーザービームLBはP偏光のレーザービームであり、回転手段78により1/2波長板76の光学軸をレーザービームLBの偏光面に対して45°回転すると、偏光面が90°回転されたS偏光のレーザービームが1/2波長板76から出射される。
このS偏光のレーザービームはミラー80により反射されて、例えば2分岐DOEから形成されたレーザービーム分岐手段74に入射し、レーザービーム分岐手段74によりS偏光の第1のレーザービームLB1と同じくS偏光の第2のレーザービームLB2に分岐される。
第1及び第2のレーザービームLB1,LB2は集光レンズ72で集光されてチャックテーブル28に保持されているウエーハWに照射され、ウエーハWの分割予定ラインS1又はS2の両側部近傍に沿った2条(一対)のレーザー加工溝をアブレーション加工により形成する。
一方、回転手段78で1/2波長板を回転せずに、1/2波長板76の光学軸をレーザービーム発生ユニット35から発生されるP偏光のレーザービームLBの偏光面と平行となるように配設した場合には、1/2波長板76からはP偏光のレーザービームLBが出射され、このレーザービームLBはミラー80で反射されてレーザービーム分岐手段74に入力される。
そして、レーザービーム分岐手段74でP偏光の第1のレーザービームLB1と同じくP偏光の第2のレーザービームLB2に分岐され、第1及び第2のレーザービームLB1,LB2は集光レンズ70で集光されてチャックテーブル28に保持されているウエーハWに照射され、ウエーハWの分割予定ラインS1又はS2に沿って分割予定ラインの両側部近傍に一対の(2条の)レーザー加工溝をアブレーション加工により形成する。
図5を参照すると、本発明第2実施形態の光学系70Aが示されている。本実施形態の光学系70Aは1/2波長板76をレーザービーム分岐手段74と集光レンズ72との間に配設した点が図4に示した第1実施形態の光学系70と相違し、他の構成及びその作用は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、図4乃至図7を参照して、上述したレーザー加工装置を使用した本発明実施形態に係るウエーハの加工方法について説明する。レーザービームの照射によるレーザー加工を実施する前に、まず、撮像手段39で半導体ウエーハWを撮像して、パターンマッチング等の画像処理を実施することにより、レーザー加工すべき第1のストリートS1を検出するアライメントを実施する。第1のストリートS1のアライメントに続いて、チャックテーブル28を90°回転してから、第2のストリートS2についても同様なアライメントを実施する。
アライメント実施後、レーザービーム発生ユニット35から積層体13に対して吸収性を有する波長のレーザービームLBを発生する。このレーザービームLBは上述したように通常P偏光のレーザービームである。
回転手段78により1/2波長板76をレーザービームLBの偏光面に対して45°回転する。これにより、P偏光のレーザービームLBは、1/2波長板76によりその偏光面が90°回転されてS偏光のレーザービームとなって1/2波長板から出射される。
1/2波長板76から出射されたS偏光のレーザービームはミラー80で反射されて、2分岐DOEからなるレーザービーム分岐手段74に入射され、S偏光の第1のレーザービームLB1と同じくS偏光の第2のレーザービームLB2に分岐される。
この分岐角度は、集光レンズ72により互いに略平行となるように集光された第1のレーザービームLB1と第2のレーザービームLB2との間隔が第1のストリートS1の幅よりも僅かに狭い間隔となるように設定される。
図6を参照すると、本発明実施形態によるレーザー加工溝形成工程の模式的斜視図が示されている。図6において、第1のレーザービームLB1と第2のレーザービームLB2の入射面は、X軸方向に整列された第1の分割予定ラインS1を含み、第1の分割予定ラインS1に垂直な面となる。
従って、入射面に対して垂直な偏光面、即ちS偏光の偏光面を有する第1のレーザービームLB1と第2のレーザービームLB2を、第1の分割予定ラインS1の両側部近傍に照射しながらチャックテーブル28を矢印X1方向に加工送りすることにより、図7に示すように、半導体ウエーハWの積層体13が分断されて一対のレーザー加工溝15a,15bが形成される。
第1のレーザービームLB1及び第2のレーザービームLB2の偏光面は第1の分割予定ラインS1に垂直であるため、第1のレーザービームLB1及び第2のレーザービームLB2の偏光面はレーザー加工溝15a,15bの伸展方向に対して垂直である。
チャックテーブル28をストリートピッチずつY軸方向に割り出し送りしながら、全ての第1の分割予定ラインS1に沿って同様なレーザー加工溝15a,15bを形成する。次いで、チャックテーブル28を90°回転してから、第1の分割予定ラインS1と直交する全ての第2の分割予定ラインS2に沿って同様なレーザー加工溝15a,15bを形成する。レーザー加工溝形成工程でのレーザー加工条件は、例えば以下のように設定される。
光源 :YAGパルスレーザー又はYVO4パルスレーザー
波長 :355nm
平均出力 :7〜10W
繰り返し周波数 :100〜130kHz
加工送り速度 :70〜100mm/s
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平均出力 :7〜10W
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加工送り速度 :70〜100mm/s
本実施形態のレーザー加工方法によると、S偏光の第1のレーザービームLB1と同じくS偏光の第2のレーザービームLB2を照射しながら分割予定ラインS1,S2の両側部近傍にアブレーション加工を施すため、非常に加工品質の良い一対のレーザー加工溝15a,15bを形成することができる。
比較のため、入射面に対して平行な、即ちレーザー加工溝の伸展方向に対して平行なP偏光の偏光面を有する第1のレーザービームLB1と同じくP偏光の第2のレーザービームLB2をウエーハWに照射しながら一対のレーザー加工溝を形成したところ、レーザー加工溝の加工品質に斑があることが判明した。この斑はレーザー加工溝の深さの斑及び積層体13の膜剥がれ等を含む。
上述した実施形態のウエーハのレーザー加工方法では、2分岐DOEからなるレーザービーム分岐手段74でレーザービームを2本に分岐してウエーハWに照射しているが、レーザービームの分岐本数はこれに限定されるものではなく、レーザービーム分岐手段74でレーザービームを3本以上に分岐するようにしても良い。
W 半導体ウエーハ
S1 第1のストリート
S2 第2のストリート
D デバイス
15a,15b レーザー加工溝
28 チャックテーブル
34 レーザービーム照射ユニット(レーザービーム照射手段)
35 レーザービーム発生ユニット
37 集光器
62 レーザー発振器
70,70A 光学系
72 集光レンズ
74 レーザービーム分岐手段
76 1/2波長板
S1 第1のストリート
S2 第2のストリート
D デバイス
15a,15b レーザー加工溝
28 チャックテーブル
34 レーザービーム照射ユニット(レーザービーム照射手段)
35 レーザービーム発生ユニット
37 集光器
62 レーザー発振器
70,70A 光学系
72 集光レンズ
74 レーザービーム分岐手段
76 1/2波長板
Claims (2)
- ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハに対し吸収性を有する波長のレーザービームを照射してウエーハの表面にレーザー加工溝を形成するレーザービーム照射手段と、を備えたレーザー加工装置であって、
該レーザービーム照射手段は、
レーザービーム発生手段と、
該レーザービーム発生手段が発生するレーザービームを集光してウエーハに照射する集光レンズと、
該レーザービーム発生手段と該集光レンズとの間に配設され、該レーザービーム発生手段からのレーザービームを同一の偏光面を有する複数のレーザービームに分岐するレーザービーム分岐手段と、
該レーザービーム発生手段と該レーザービーム分岐手段との間、又は該レーザービーム分岐手段と該集光レンズとの間に配設され、ウエーハに形成するレーザー加工溝の伸展方向に対してレーザービームの偏光面を垂直又は平行となるように回転する1/2波長板と、を備え、
該レーザービーム分岐手段で分岐された複数のレーザービームでウエーハの表面にアブレーション加工により複数のレーザー加工溝を形成することを特徴とするレーザー加工装置。 - 表面に交差して形成された複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスが形成されたウエーハを、請求項1記載のレーザー加工装置を用いて加工するウエーハのレーザー加工方法であって、
前記チャックテーブルに保持されたウエーハに、前記1/2波長板によって前記レーザー加工溝の伸展方向に対して偏光面が垂直に設定された複数のレーザービームを該分割予定ラインに沿って照射し、該分割予定ラインに複数のレーザー加工溝を同時に形成することを特徴とするウエーハのレーザー加工方法。
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