JP2015166617A - 圧力緩衝装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力緩衝装置においてロッド反力の発生機構を実現する。【解決手段】油圧緩衝装置1は、オイルを収容するシリンダ11と、一方側の端部がシリンダ11内に収容され、他方側の端部がシリンダ11の開口部から突出し、シリンダ11の軸方向に移動するロッドと、ロッドの一方側に設けられるピストン部と、シリンダ11の半径方向外側に位置してシリンダ11との間にロッドの移動に伴ってオイルが溜まるリザーバ室Rを形成するダンパケース13と、シリンダ11内およびリザーバ室Rに連絡してオイルを収容する反力シリンダ62と、反力シリンダ62において移動可能に設けられるとともに、反力シリンダ62内をシリンダ11内に連絡する第1反力室621とリザーバ室R内に連絡する第2反力室622とに区画するフリーピストン63と、フリーピストン63の移動に抗する力をフリーピストン63に対して付与する第1スプリング64および第2スプリング65とを備える。【選択図】図3
Description
本発明は、圧力緩衝装置に関する。
圧力緩衝装置には、例えば液体を収容するシリンダと、シリンダの軸方向に移動するロッドと、ロッドに設けられるピストンと、ロッドの移動に伴ってロッドの移動体積分のオイルを補償する液溜室とが設けられ、ロッドの移動に伴って生じる液体の流れに抵抗を与えることで減衰力を発生させる減衰機構が設けられる。
例えば、特許文献1では、シリンダの側部に設けられシリンダ内の液体を取り込んで、液体の流路を絞ることで抵抗を与えて液溜室に液体を吐き出す絞り機構が設けられた圧力緩衝装置が開示される。この圧力緩衝装置では、シリンダ内のピストンの摺動によって生じる油液の流れをパイロット型のメインバルブ及び圧力制御弁であるパイロットバルブによって制御して減衰力を発生させる。
ところで、従来技術の圧力緩衝装置における減衰機構では、ロッドの移動速度を低減することは可能であるものの、外部から荷重がかかった際にロッドが移動しないようにロッドを支える力(以下、ロッド反力)を生じさせることはできない。また、従来技術の圧力緩衝装置において、ロッド反力は、液溜室に封入されるガスのガス反力のみによって定まる。即ち、従来技術の圧力緩衝装置は、ロッド反力を積極的に発生させる機構が設けられていなかった。
本発明は、圧力緩衝装置においてロッド反力の発生機構を実現することを目的とする。
本発明は、圧力緩衝装置においてロッド反力の発生機構を実現することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、液体を収容する第1シリンダと、一方側の端部が第1シリンダ内に収容され、他方側の端部が第1シリンダの開口部から突出し、第1シリンダの軸方向に移動するロッドと、ロッドの一方側に設けられるピストンと、第1シリンダの外側に位置し、ロッドの移動に伴って液体が溜まる液溜部を形成する第2シリンダと、第1シリンダ内および液溜部に連絡して液体を収容する収容部と、収容部において移動可能に設けられるとともに、収容部内を第1シリンダ内に連絡する第1室と液溜部内に連絡する第2室とに区画するフリーピストンと、フリーピストンの移動に抗する力をフリーピストンに対して付与する付与部と、を備える圧力緩衝装置である。
本発明によれば、圧力緩衝装置においてロッド反力の発生機構を実現することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[油圧緩衝装置1の構成・機能]
図1は、本実施形態の油圧緩衝装置1の全体構成図である。
なお、以下の説明においては、図1に示す油圧緩衝装置1の軸方向における図中下側を「一方側」と称し、図中上側を「他方側」と称する。
[油圧緩衝装置1の構成・機能]
図1は、本実施形態の油圧緩衝装置1の全体構成図である。
なお、以下の説明においては、図1に示す油圧緩衝装置1の軸方向における図中下側を「一方側」と称し、図中上側を「他方側」と称する。
油圧緩衝装置1は、図1に示すように、他方側がシリンダ部10の外部に突出して設けられるとともに一方側がシリンダ部10の内部にスライド可能に挿入されるロッド部20と、ロッド部20の一方側の端部に設けられるピストン部30と、シリンダ部10の一方側の端部に設けられるボトムバルブ部40と、シリンダ部10の半径方向の外側に設けられるソレノイドバルブ部50と、シリンダ部10の半径方向の外側に設けられる反力発生部60とを備える。
なお、以下の説明において、図1に示す反力発生部60の軸方向を「第2軸方向」、第2軸方向においてシリンダ部10に近い側を「内側」、第2軸方向においてシリンダ部10から遠い側を「外側」と称する。
なお、以下の説明において、図1に示す反力発生部60の軸方向を「第2軸方向」、第2軸方向においてシリンダ部10に近い側を「内側」、第2軸方向においてシリンダ部10から遠い側を「外側」と称する。
シリンダ部10は、図1に示すように、シリンダ11と、シリンダ11の外側に設けられる外筒体12と、外筒体12のさらに外側に設けられるダンパケース13と、ダンパケース13の一方側の端部に設けられる底蓋14と、シリンダ11の他方側に設けられるロッドガイド15と、シリンダ11の他方側に設けられるオイルシール16とを有している。
ロッド部20は、軸方向に延びて形成されるロッド21と、ロッド21の一方側の端部に設けられる一方側取付部21aと、ロッド21の他方側の端部に設けられる他方側取付部21bとを有する。
ピストン部30は、図1に示すように、ピストンボディ31と、ピストンボディ31の軸方向の他方側に設けられたバルブ32と、バルブ32とロッド21の一方側取付部21aとの間に設けられるスプリング33とを有する。そして、ピストン部30は、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられるとともに、シリンダ11内のオイルを第1油室Y1と第2油室Y2とに区画する。なお、本実施形態において、他方側の第2油室Y2にはロッド部20が軸方向に配置され、一方側の第1油室Y1にはロッド部20が配置されていない。
ボトムバルブ部40は、軸方向に貫通する複数の油路を有するバルブボディ41と、バルブボディ41の他方側に設けられるバルブ42とを有する。
ソレノイドバルブ部50は、ソレノイド51と、ソレノイド51の端部に設けられる弁体53と、弁体53に対向して設けられる吸込ポート52と、弁体53の端部に設けられるスプリング54と、これらの部材を覆うとともにオイルを収容可能に構成されたソレノイドシリンダ50Sとを有する。
反力発生部60は、オイルを収容可能に構成された外ハウジング61と、外ハウジング61内に設けられる反力シリンダ62と、反力シリンダ62内に設けられるフリーピストン63と、フリーピストン63の第2軸方向における内側に設けられる第1スプリング64と、フリーピストン63の第2軸方向における外側に設けられる第2スプリング65と、反力シリンダ62の第2軸方向における外側に対向して配置される第2弁体66と、第2弁体66の第2軸方向における外側に対向して配置される反力調整部67とを有する。
そして、本実施形態に係る油圧緩衝装置1の概略構成を説明する。
油圧緩衝装置1(圧力緩衝装置)は、オイル(液体)を収容するシリンダ11(第1シリンダ)と、一方側の端部がシリンダ11内に収容され、他方側の端部がシリンダ11の開口部から突出し、シリンダ11の軸方向に移動するロッド21と、ロッド21の一方側に設けられるピストン部30と、シリンダ11の半径方向外側に位置し、ロッド21の移動に伴ってオイルが溜まるリザーバ室R(液溜部)を形成するダンパケース13(第2シリンダ)と、シリンダ11内およびリザーバ室Rに連絡してオイルを収容する反力シリンダ62(収容部)と、反力シリンダ62において移動可能に設けられるとともに、反力シリンダ62内をシリンダ11内に連絡する第1反力室621(第1室)とリザーバ室R内に連絡する第2反力室622(第2室)とに区画するフリーピストン63(移動部材)と、フリーピストン63の移動に抗する力をフリーピストン63に対して付与する第1スプリング64および第2スプリング65(付与部)とを備える。
以下で、各々の構成について詳述する。
油圧緩衝装置1(圧力緩衝装置)は、オイル(液体)を収容するシリンダ11(第1シリンダ)と、一方側の端部がシリンダ11内に収容され、他方側の端部がシリンダ11の開口部から突出し、シリンダ11の軸方向に移動するロッド21と、ロッド21の一方側に設けられるピストン部30と、シリンダ11の半径方向外側に位置し、ロッド21の移動に伴ってオイルが溜まるリザーバ室R(液溜部)を形成するダンパケース13(第2シリンダ)と、シリンダ11内およびリザーバ室Rに連絡してオイルを収容する反力シリンダ62(収容部)と、反力シリンダ62において移動可能に設けられるとともに、反力シリンダ62内をシリンダ11内に連絡する第1反力室621(第1室)とリザーバ室R内に連絡する第2反力室622(第2室)とに区画するフリーピストン63(移動部材)と、フリーピストン63の移動に抗する力をフリーピストン63に対して付与する第1スプリング64および第2スプリング65(付与部)とを備える。
以下で、各々の構成について詳述する。
〔シリンダ部10の構成・機能〕
シリンダ11は、薄肉円筒状の部材である。シリンダ11は、液体の一例であるオイルを収容する。また、シリンダ11は、内周面にてピストン部30が軸方向に摺動可能にピストン部30を収容する。また、シリンダ11は、他方の端部側であってロッドガイド15よりも一方側において、後述の連絡路Lとシリンダ11内(第2油室Y2)との間でオイルが流れる経路となるシリンダ開口11Hを有している。
シリンダ11は、薄肉円筒状の部材である。シリンダ11は、液体の一例であるオイルを収容する。また、シリンダ11は、内周面にてピストン部30が軸方向に摺動可能にピストン部30を収容する。また、シリンダ11は、他方の端部側であってロッドガイド15よりも一方側において、後述の連絡路Lとシリンダ11内(第2油室Y2)との間でオイルが流れる経路となるシリンダ開口11Hを有している。
外筒体12は、薄肉円筒状の部材である。そして、外筒体12は、シリンダ11の外側であって、ダンパケース13の内側に設けられる。外筒体12は、シリンダ11の外周に対して内周が所定の間隔を有して配置される。そして、外筒体12は、シリンダ11との間に、シリンダ11の内側と後述のリザーバ室Rとの間においてオイルが流れる連絡路Lを形成する。
また、外筒体12は、ソレノイドバルブ部50との対向位置に、半径方向に貫通する第1開口121を有している。また、外筒体12は、反力発生部60との対向位置に、半径方向に貫通する第2開口122を有している。
ダンパケース13は、図1に示すように、シリンダ11および外筒体12の軸方向長さよりも長く形成される。そして、ダンパケース13は、内側にシリンダ11および外筒体12を収容する。また、ダンパケース13は、外筒体12に対して所定の間隔を有して設けられ、外筒体12との間においてオイルが溜まるリザーバ室Rを形成する。このリザーバ室Rは、ロッド21の軸方向の移動に応じて、シリンダ11内のオイルを吸収したりシリンダ11内にオイルを供給したりする。そして、リザーバ室Rは、ロッド21の進入体積および退出体積分のオイルを補償する。なお、本実施形態では、リザーバ室Rには所定のガスが封入され、リザーバ室R内のオイルの一定のガス圧を付与している。
また、ダンパケース13は、ソレノイドバルブ部50との対向位置に、半径方向に貫通する第1ケース開口131を有している。さらに、ダンパケース13は、反力発生部60との対向位置に、半径方向に貫通する第2ケース開口132を有している。
また、ダンパケース13は、ソレノイドバルブ部50との対向位置に、半径方向に貫通する第1ケース開口131を有している。さらに、ダンパケース13は、反力発生部60との対向位置に、半径方向に貫通する第2ケース開口132を有している。
底蓋14は、ダンパケース13の一方側の端部を塞ぐ。ロッドガイド15は、ロッド部20の後述するロッド21を移動可能に支持する。オイルシール16は、シリンダ部10の他方側の端部をシールすることで、シリンダ部10の外側へのオイルの流出を防止する。
〔ロッド部20の構成・機能〕
ロッド21は、軸方向に長く延びる棒状の部材である。ロッド21の一方側取付部21aには、ボルトが形成され、ピストン部30を保持するナットが取り付けられる。これに対し、ロッド21の他方側取付部21bには、ボルトが形成され、油圧緩衝装置1を車体などに連結するための連結部材(不図示)が取り付けられる。
ロッド21は、軸方向に長く延びる棒状の部材である。ロッド21の一方側取付部21aには、ボルトが形成され、ピストン部30を保持するナットが取り付けられる。これに対し、ロッド21の他方側取付部21bには、ボルトが形成され、油圧緩衝装置1を車体などに連結するための連結部材(不図示)が取り付けられる。
〔ピストン部30の構成・機能〕
ピストンボディ31は、ロッド21の一方側取付部21aを通すロッド孔を有する略円柱状の部材である。そして、ピストンボディ31は、ロッド孔よりも半径方向の外側の部位に軸方向に延びて形成された複数の油路311とを有する。
ピストンボディ31は、ロッド21の一方側取付部21aを通すロッド孔を有する略円柱状の部材である。そして、ピストンボディ31は、ロッド孔よりも半径方向の外側の部位に軸方向に延びて形成された複数の油路311とを有する。
バルブ32は、ロッド21の一方側取付部21aを通すロッド孔が形成された円盤状の部材である。そして、バルブ32は、ピストンボディ31の他方側に設けられて、複数の油路311の他方側を塞ぐように取り付けられる。
スプリング33は、一方側にてバルブ32に接触し、他方側がロッド21と一方側取付部21aに固定される。そして、スプリング33は、バルブ32を一方側に位置するピストンボディ31に押し付ける。
〔ボトムバルブ部40の構成・機能〕
バルブボディ41は、円盤状の円盤状部411と、この円盤状部411の半径方向の最外部から軸方向に延びた円筒状の円筒状部412とを有する。そして、バルブボディ41は、第1油室Y1とリザーバ室Rとを区分する。
バルブボディ41は、円盤状の円盤状部411と、この円盤状部411の半径方向の最外部から軸方向に延びた円筒状の円筒状部412とを有する。そして、バルブボディ41は、第1油室Y1とリザーバ室Rとを区分する。
円盤状部411には、固定用のボルトを通すために軸方向に形成されたボルト孔を有する。また、円盤状部411は、ボルト孔よりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された複数の油路43を有する。そして、油路43は、第1油室Y1とリザーバ室R(後述の空間41S)との間においてオイルが流れる経路となる。
円筒状部412は、シリンダ部10の一方側の端部において空間41Sを形成する。また、円筒状部412は、半径方向に貫通する複数の開口41Hを有している。開口41Hは、空間41Sとリザーバ室Rとの間においてオイルが流れる経路となる。
円筒状部412は、シリンダ部10の一方側の端部において空間41Sを形成する。また、円筒状部412は、半径方向に貫通する複数の開口41Hを有している。開口41Hは、空間41Sとリザーバ室Rとの間においてオイルが流れる経路となる。
バルブ42は、ボルトを通すボルト孔が形成された円盤状の部材である。さらに、バルブ42は、油路43の他方側の端部を塞ぐことができる外径を有する。
〔ソレノイドバルブ部50の構成・機能〕
図2は、本実施形態のソレノイドバルブ部50を説明するための図である。
ソレノイド51は、コイルと、コイルの内側に設けられる磁性体のコアと、固定磁石とを有し、磁力を発生させて本実施形態では弁体53を移動させる。ソレノイド51は、図示しない制御部によってコイルに対する通電が制御される。そして、本実施形態では、ソレノイド51は、磁力によってプランジャを移動させることで、弁体53を吸込ポート52に向けて移動させる力を弁体53に付与する。
図2は、本実施形態のソレノイドバルブ部50を説明するための図である。
ソレノイド51は、コイルと、コイルの内側に設けられる磁性体のコアと、固定磁石とを有し、磁力を発生させて本実施形態では弁体53を移動させる。ソレノイド51は、図示しない制御部によってコイルに対する通電が制御される。そして、本実施形態では、ソレノイド51は、磁力によってプランジャを移動させることで、弁体53を吸込ポート52に向けて移動させる力を弁体53に付与する。
吸込ポート52は、円筒形状の貫通孔52Rを有する部材である。吸込ポート52は、一端側が外筒体12の第1開口121に対向し、他端側が弁体53に対向するように設けられる。
弁体53は、吸込ポート52の貫通孔52Rの内径よりも小さい外径の先端部53Pを有する。そして、弁体53は、先端部53Pによって吸込ポート52との間にオイルの流れを絞る絞部Vを形成する。そして、弁体53は、吸込ポート52との距離に応じて、絞部Vにおけるオイルの流路断面積を変化させる。
スプリング54は、吸込ポート52と弁体53との間に設けられる。そして、スプリング54は、吸込ポート52に対して弁体53が遠ざかる方向に移動する力を弁体53に付与する。
弁体53は、吸込ポート52の貫通孔52Rの内径よりも小さい外径の先端部53Pを有する。そして、弁体53は、先端部53Pによって吸込ポート52との間にオイルの流れを絞る絞部Vを形成する。そして、弁体53は、吸込ポート52との距離に応じて、絞部Vにおけるオイルの流路断面積を変化させる。
スプリング54は、吸込ポート52と弁体53との間に設けられる。そして、スプリング54は、吸込ポート52に対して弁体53が遠ざかる方向に移動する力を弁体53に付与する。
ソレノイドシリンダ50Sは、略円筒状の形状を有する部材である。ソレノイドシリンダ50Sは、一端側が開口し、他端側が閉じられている。そして、ソレノイドシリンダ50Sは、一端側の開口が、ダンパケース13の第1ケース開口131に対向するように取り付けられる。
また、ソレノイドシリンダ50Sの内径は、吸込ポート52や弁体53の外径よりも大きく形成される。従って、ソレノイドシリンダ50Sの内側には、オイルが流れるシリンダ内流路50Rが形成される。シリンダ内流路50Rは、吸込ポート52に形成される貫通孔52Rと第1ケース開口131との間におけるオイルの流れを可能にする。
また、ソレノイドシリンダ50Sの内径は、吸込ポート52や弁体53の外径よりも大きく形成される。従って、ソレノイドシリンダ50Sの内側には、オイルが流れるシリンダ内流路50Rが形成される。シリンダ内流路50Rは、吸込ポート52に形成される貫通孔52Rと第1ケース開口131との間におけるオイルの流れを可能にする。
〔反力発生部60の構成・機能〕
図3は、本実施形態の反力発生部60を説明するための図である。
(外ハウジング61)
外ハウジング61は、略円筒状の形状を有し、内側にオイルを収容可能に構成される。外ハウジング61は、第2軸方向における内側が開口し、外側が閉じられている。そして、外ハウジング61は、内側の開口がダンパケース13の第2ケース開口132に対向するように取り付けられる。
また、外ハウジング61の内径は、反力シリンダ62の外径よりも大きく形成される。従って、外ハウジング61と反力シリンダ62との間には、オイルが流れるハウジング内流路61Rが形成される。そして、ハウジング内流路61Rは、リザーバ室Rに連絡する。
図3は、本実施形態の反力発生部60を説明するための図である。
(外ハウジング61)
外ハウジング61は、略円筒状の形状を有し、内側にオイルを収容可能に構成される。外ハウジング61は、第2軸方向における内側が開口し、外側が閉じられている。そして、外ハウジング61は、内側の開口がダンパケース13の第2ケース開口132に対向するように取り付けられる。
また、外ハウジング61の内径は、反力シリンダ62の外径よりも大きく形成される。従って、外ハウジング61と反力シリンダ62との間には、オイルが流れるハウジング内流路61Rが形成される。そして、ハウジング内流路61Rは、リザーバ室Rに連絡する。
(反力シリンダ62)
反力シリンダ62は、略円筒状の形状を有し、内側にオイルを収容可能に構成される。反力シリンダ62は、第2軸方向における内側が開口し、外側が蓋部62Bによって閉じられている。そして、反力シリンダ62は、内側の開口が外筒体12の第2開口122に対向するように取り付けられる。また、蓋部62Bには、第2軸方向に貫通しオイルが流れる開口であるオリフィス62Hが形成される。
反力シリンダ62は、略円筒状の形状を有し、内側にオイルを収容可能に構成される。反力シリンダ62は、第2軸方向における内側が開口し、外側が蓋部62Bによって閉じられている。そして、反力シリンダ62は、内側の開口が外筒体12の第2開口122に対向するように取り付けられる。また、蓋部62Bには、第2軸方向に貫通しオイルが流れる開口であるオリフィス62Hが形成される。
(フリーピストン63)
フリーピストン63は、外径が反力シリンダ62の内径と略等しく形成され、反力シリンダ62内において第2軸方向に移動可能に設けられる。そして、フリーピストン63は、反力シリンダ62内を第1反力室621と第2反力室622とに区画する。
フリーピストン63は、外径が反力シリンダ62の内径と略等しく形成され、反力シリンダ62内において第2軸方向に移動可能に設けられる。そして、フリーピストン63は、反力シリンダ62内を第1反力室621と第2反力室622とに区画する。
第1反力室621は、外筒体12に形成される第2開口122に連絡している。従って、第1反力室621は、第2開口122、連絡路Lおよびシリンダ開口11H(図1参照)を介して、シリンダ11内の第2油室Y2(図1参照)に連絡する。
第2反力室622は、第2軸方向の外側にオリフィス62Hが設けられる。従って、第2反力室622は、オリフィス62Hが開放されている状態にて、オリフィス62Hおよびハウジング内流路61Rを介して、リザーバ室Rに連絡する。
第2反力室622は、第2軸方向の外側にオリフィス62Hが設けられる。従って、第2反力室622は、オリフィス62Hが開放されている状態にて、オリフィス62Hおよびハウジング内流路61Rを介して、リザーバ室Rに連絡する。
(第1スプリング64)
第1スプリング64は、第1反力室621内に設けられる。第1スプリング64は、第2軸方向における内側が外筒体12に掛かり、外側がフリーピストン63に掛かる。そして、第1スプリング64(付与部)は、フリーピストン63が移動した際に、弾性変形することによって、その移動に抗する力をフリーピストン63に対して付与する。
第1スプリング64は、第1反力室621内に設けられる。第1スプリング64は、第2軸方向における内側が外筒体12に掛かり、外側がフリーピストン63に掛かる。そして、第1スプリング64(付与部)は、フリーピストン63が移動した際に、弾性変形することによって、その移動に抗する力をフリーピストン63に対して付与する。
(第2スプリング65)
第2スプリング65は、第2反力室622内に設けられる。第2スプリング65は、第2軸方向における内側がフリーピストン63に掛かり、外側が蓋部62Bに掛かる。そして、第2スプリング65(付与部)は、フリーピストン63が移動した際に、弾性変形することによって、その移動に抗する力をフリーピストン63に対して付与する。
即ち、本実施形態では、フリーピストン63の移動方向における両側にそれぞれ配置された第1スプリング64(第1弾性体)および第2スプリング65(第2弾性体)によって、フリーピストン63の移動に抗する力がフリーピストン63に付与される。
第2スプリング65は、第2反力室622内に設けられる。第2スプリング65は、第2軸方向における内側がフリーピストン63に掛かり、外側が蓋部62Bに掛かる。そして、第2スプリング65(付与部)は、フリーピストン63が移動した際に、弾性変形することによって、その移動に抗する力をフリーピストン63に対して付与する。
即ち、本実施形態では、フリーピストン63の移動方向における両側にそれぞれ配置された第1スプリング64(第1弾性体)および第2スプリング65(第2弾性体)によって、フリーピストン63の移動に抗する力がフリーピストン63に付与される。
(第2弁体66)
第2弁体66は、蓋部62Bのオリフィス62Hに対向して設けられる。第2弁体66は、オリフィス62Hの内径よりも小さい外径の先端部66Pと、オリフィス62Hの内径よりも大きい外径の径大部66Dとを有する。さらに、先端部66Pは、第2方向の外側から内側に向けて次第に外径が小さくなるテーパ状に形成されている。また、第2弁体66は、第2軸方向において移動可能に設けられ、オリフィス62Hに対して進退する。そして、第2弁体66は、先端部66Pによって、オリフィス62Hとの距離に応じて、第2反力室622のオリフィス62Hにおけるオイルの流路断面積を変化させる。あるいは、第2弁体66は、径大部66Dによってオリフィス62Hを閉じる。
第2弁体66は、蓋部62Bのオリフィス62Hに対向して設けられる。第2弁体66は、オリフィス62Hの内径よりも小さい外径の先端部66Pと、オリフィス62Hの内径よりも大きい外径の径大部66Dとを有する。さらに、先端部66Pは、第2方向の外側から内側に向けて次第に外径が小さくなるテーパ状に形成されている。また、第2弁体66は、第2軸方向において移動可能に設けられ、オリフィス62Hに対して進退する。そして、第2弁体66は、先端部66Pによって、オリフィス62Hとの距離に応じて、第2反力室622のオリフィス62Hにおけるオイルの流路断面積を変化させる。あるいは、第2弁体66は、径大部66Dによってオリフィス62Hを閉じる。
(反力調整部67)
反力調整部67は、第2弁体66の第2軸方向における外側に配置される磁石671と、磁石671と反力シリンダ62との間に設けられるスプリング672と、磁石671の第2軸方向における外側に設けられる電磁石673とを有する。そして、反力調整部67(制御機構)は、フリーピストン63の第2軸方向における移動を制御する。
反力調整部67は、第2弁体66の第2軸方向における外側に配置される磁石671と、磁石671と反力シリンダ62との間に設けられるスプリング672と、磁石671の第2軸方向における外側に設けられる電磁石673とを有する。そして、反力調整部67(制御機構)は、フリーピストン63の第2軸方向における移動を制御する。
磁石671は、第2軸方向における外側と内側とに二つの極が配置される。そして、磁石671は、第2軸方向における内側において第2弁体66に接続している。
スプリング672は、磁石671を第2軸方向における外側に向けて付勢する。即ち、スプリング672は、磁石671および第2弁体66がオリフィス62Hから遠ざかる方向の力を磁石671に付与する。
スプリング672は、磁石671を第2軸方向における外側に向けて付勢する。即ち、スプリング672は、磁石671および第2弁体66がオリフィス62Hから遠ざかる方向の力を磁石671に付与する。
電磁石673は、コイルと、コイルの内側に設けられる磁性体のコアとを有している。そして、電磁石673は、図示しない制御部による制御に基づいて、コイルが通電することによって磁界を形成する。本実施形態では、電磁石673は、通電されることによって、磁石671を反発する磁力を発生する。そして、電磁石673は、磁石671および第2弁体66を第2軸方向における内側に向けて移動させる。
[油圧緩衝装置1の動作]
以上のように構成される油圧緩衝装置1の動作を説明する。
図4は、油圧緩衝装置1における圧縮行程時におけるオイルの流れを説明するための図である。
まず、油圧緩衝装置1の圧縮行程時における動作を説明する。
圧縮行程時においては、ロッド21は、図4の白抜き矢印のようにシリンダ11に対して一方側に移動する。そうすると、ロッド21に設けられるピストン部30が一方側に移動することによって、第1油室Y1の圧力が上昇し、第2油室Y2の圧力が低下する。
ここで、第1油室Y1の圧力に対してリザーバ室Rの圧力が低くなる。そのため、ボトムバルブ部40における油路43を塞ぐバルブ42は開かない。従って、ボトムバルブ部40において、第1油室Y1からオイルは流れ出ない。これに対して、ピストン部30においては、第1油室Y1と第2油室Y2との差圧によって、油路311を塞ぐバルブ32が開く。そして、第1油室Y1のオイルは、油路311を通って第2油室Y2に流れ出る。
以上のように構成される油圧緩衝装置1の動作を説明する。
図4は、油圧緩衝装置1における圧縮行程時におけるオイルの流れを説明するための図である。
まず、油圧緩衝装置1の圧縮行程時における動作を説明する。
圧縮行程時においては、ロッド21は、図4の白抜き矢印のようにシリンダ11に対して一方側に移動する。そうすると、ロッド21に設けられるピストン部30が一方側に移動することによって、第1油室Y1の圧力が上昇し、第2油室Y2の圧力が低下する。
ここで、第1油室Y1の圧力に対してリザーバ室Rの圧力が低くなる。そのため、ボトムバルブ部40における油路43を塞ぐバルブ42は開かない。従って、ボトムバルブ部40において、第1油室Y1からオイルは流れ出ない。これに対して、ピストン部30においては、第1油室Y1と第2油室Y2との差圧によって、油路311を塞ぐバルブ32が開く。そして、第1油室Y1のオイルは、油路311を通って第2油室Y2に流れ出る。
そして、ピストン部30の一方側への移動によって第2油室Y2の容積は増加する。ただし、第2油室Y2にはロッド21が配置されている。そのため、第1油室Y1から第2油室Y2に流れ込むオイルは、ロッド21の進入体積分だけ過剰になる。従って、このロッド21の進入体積分に相当する量のオイルは、シリンダ開口11Hから流出する。そして、オイルは、連絡路Lを通って、ソレノイドバルブ部50および反力発生部60にそれぞれ流れ込む。
ソレノイドバルブ部50では、連絡路Lおよび第1開口121から吸込ポート52の貫通孔52Rにオイルが流れる。さらに、オイルは、吸込ポート52と弁体53とが形成する絞部Vに達する。そして、絞部Vにおいてオイルの流れが絞られることによって減衰力が発生する。この減衰力は、油圧緩衝装置1における圧縮行程時の減衰力となる。なお、絞部Vを通過したオイルは、シリンダ内流路50Rを通って、リザーバ室Rに流れ出る。
一方、反力発生部60では、連絡路Lおよび第2開口122から反力シリンダ62の第1反力室621にオイルが流れる。これによって、第1反力室621の圧力は、第2反力室622の圧力に対して高くなる。その結果、フリーピストン63は、第1スプリング64を広げて第2スプリング65を縮めながら、第2軸方向における外側に向けて移動する。このとき、第1スプリング64および第2スプリング65において反力が発生する。
上述したとおり、第1反力室621は、第2開口122、連絡路Lおよびシリンダ開口11Hを介して、シリンダ11内に連絡している。従って、第1反力室621とシリンダ11内(第2油室Y2)とにおける圧力は同じである。そうすると、反力発生部60において第1スプリング64および第2スプリング65にて生じる反力がオイルに作用する。さらに、その反力は、オイルを介してピストン部30およびロッド21に作用する。従って、第1スプリング64および第2スプリング65にて発生した反力は、ロッド21の移動を妨げるロッド反力となる。つまり、本実施形態の油圧緩衝装置1では、リザーバ室Rに封入されるガス圧によるロッド反力に加えて、第1スプリング64および第2スプリング65にて発生した反力が、ロッド21を支えるロッド反力として作用する。
続いて、油圧緩衝装置1の伸張行程時における動作を説明する。
図5は、油圧緩衝装置1における伸張行程時におけるオイルの流れを説明するための図である。
伸張行程時においては、ロッド21は、図5の白抜き矢印のようにシリンダ11に対して他方側に移動する。そうすると、ロッド21に設けられるピストン部30が他方側に移動することによって、第2油室Y2の圧力が上昇し、第1油室Y1の圧力が低下する。
ここで、ピストン部30においては、第1油室Y1に対して第2油室Y2の圧力が高いため、バルブ32は油路311を塞いだままになる。また、第1油室Y1の圧力は、リザーバ室Rに対して相対的に低くなる。そのため、ボトムバルブ部40における油路43がバルブ42を開く。そして、オイルは、開口41H、空間41Sおよび油路43を通って、リザーバ室Rから第1油室Y1に流れ込む。
図5は、油圧緩衝装置1における伸張行程時におけるオイルの流れを説明するための図である。
伸張行程時においては、ロッド21は、図5の白抜き矢印のようにシリンダ11に対して他方側に移動する。そうすると、ロッド21に設けられるピストン部30が他方側に移動することによって、第2油室Y2の圧力が上昇し、第1油室Y1の圧力が低下する。
ここで、ピストン部30においては、第1油室Y1に対して第2油室Y2の圧力が高いため、バルブ32は油路311を塞いだままになる。また、第1油室Y1の圧力は、リザーバ室Rに対して相対的に低くなる。そのため、ボトムバルブ部40における油路43がバルブ42を開く。そして、オイルは、開口41H、空間41Sおよび油路43を通って、リザーバ室Rから第1油室Y1に流れ込む。
そして、ピストン部30の他方側への移動により第2油室Y2の容積が減少することによって、オイルは、シリンダ開口11Hから流出する。さらに、オイルは、連絡路Lを通って、ソレノイドバルブ部50および反力発生部60にそれぞれ流れ込む。なお、ソレノイドバルブ部50および反力発生部60におけるオイルの流れは、上述した圧縮行程時におけるオイルの流れと同様である。
なお、反力発生部60において、伸張行程時、第1反力室621とシリンダ11内(第2油室Y2)とは同圧になる。そうすると、反力発生部60において第1スプリング64および第2スプリング65にて発生した反力がオイルに作用する。さらに、その反力は、オイルを介してピストン部30およびロッド21に作用する。従って、第1スプリング64および第2スプリング65にて発生した反力は、ロッド21の移動を妨げるロッド反力となる。
以上説明した構成および動作を行う本実施形態の油圧緩衝装置1では、例えば車両がコーナリングする際に、車両の外側が車両の内側に比べて沈み込む姿勢となるロールを抑制することができる。
例えば車両がコーナリングする際、旋回外側において油圧緩衝装置1のロッド21は圧縮方向に移動しようとし、旋回内側において油圧緩衝装置1は伸張方向に移動しようとする。このとき、上述したとおり、反力発生部60においてフリーピストン63の移動に伴って第1スプリング64および第2スプリング65が伸縮する。そして、第1スプリング64および第2スプリング65の伸縮によって生じるバネ力の成分がオイルの圧力に載ることで、バネ力がロッド21のロッド反力として作用する。その結果、本実施形態の油圧緩衝装置1では、コーナリングする際のロールが抑制され、乗り心地をより良好にすることが可能になる。また、これらの機構は、例えばフリーピストン63、第1スプリング64および第2スプリング65という簡易な構成によって実現することができる。
例えば車両がコーナリングする際、旋回外側において油圧緩衝装置1のロッド21は圧縮方向に移動しようとし、旋回内側において油圧緩衝装置1は伸張方向に移動しようとする。このとき、上述したとおり、反力発生部60においてフリーピストン63の移動に伴って第1スプリング64および第2スプリング65が伸縮する。そして、第1スプリング64および第2スプリング65の伸縮によって生じるバネ力の成分がオイルの圧力に載ることで、バネ力がロッド21のロッド反力として作用する。その結果、本実施形態の油圧緩衝装置1では、コーナリングする際のロールが抑制され、乗り心地をより良好にすることが可能になる。また、これらの機構は、例えばフリーピストン63、第1スプリング64および第2スプリング65という簡易な構成によって実現することができる。
次に、反力調整部67の動作について具体的に説明する。
反力調整部67によって第2弁体66を第2軸方向に移動させることによって、先端部66Pとオリフィス62Hとが形成するオイルの流路断面積が変更される。これによって、オリフィス62Hにて第2反力室622から流出するオイル量が変わり、第2反力室622にて発生する圧力が変化する。そうすると、第1反力室621と第2反力室622との圧力差が変わることで、フリーピストン63の挙動が変化する。その結果、フリーピストン63の移動に伴って発生するロッド反力を変えることができる。なお、本実施形態では、反力調整部67によって第2弁体66を連続的に移動させることができるため、ロッド反力の大きさを線形に変化させることができる。
反力調整部67によって第2弁体66を第2軸方向に移動させることによって、先端部66Pとオリフィス62Hとが形成するオイルの流路断面積が変更される。これによって、オリフィス62Hにて第2反力室622から流出するオイル量が変わり、第2反力室622にて発生する圧力が変化する。そうすると、第1反力室621と第2反力室622との圧力差が変わることで、フリーピストン63の挙動が変化する。その結果、フリーピストン63の移動に伴って発生するロッド反力を変えることができる。なお、本実施形態では、反力調整部67によって第2弁体66を連続的に移動させることができるため、ロッド反力の大きさを線形に変化させることができる。
また、例えば反力調整部67によって、第2弁体66の径大部66Dがオリフィス62Hを塞ぐように制御する。そうすると、第2反力室622からハウジング内流路61Rへとオイルが流出することができない。そうすると、反力シリンダ62内においては、フリーピストン63は移動しない。従って、第1スプリング64および第2スプリング65にて反力も生じず、ロッド反力も発生しない。この場合、本実施形態では、ロッド反力は、リザーバ室Rにおけるガス圧に基づくものだけになる。
以上のように、本実施形態の油圧緩衝装置1では、反力調整部67を設けることによって、ロッド反力の大きさ、ロッド反力の発生の有無を制御することができる。
以上のように、本実施形態の油圧緩衝装置1では、反力調整部67を設けることによって、ロッド反力の大きさ、ロッド反力の発生の有無を制御することができる。
なお、反力調整部67は、必須の構成ではない。即ち、油圧緩衝装置1の設定において、ロッド反力を変更するものでなければ、例えばオリフィス62Hに対して第2弁体66を設ける必要はない。
以上のように構成される本実施形態の反力発生部60は、ロッド21にロッド反力を作用させるために、例えばロッド21に直接的にスプリングを接触させるものではない。即ち、本実施形態の反力発生部60は、ロッド21の移動に伴って生じるオイルの流れに反力を付与することで、間接的にロッド21にロッド反力を発生させている。従って、本実施形態の反力発生部60は、ロッド21の移動位置に依存せずに、ロッド21の任意のストローク位置にて、ロッド21にロッド反力を作用させることができる。
なお、反力調整部67においてオリフィス62Hの流路断面積を第2弁体66によって変化させることでロッド反力を調整しているが、これに限定するものではない。例えば、反力シリンダ62の第2反力室622に貫通孔を設ける。また、開口断面積の異なる複数の開口を有する回転体を設ける。そして、反力シリンダ62の貫通孔に対し、回転体を回転させることで複数の開口を切り替えて対向させる。このような所謂ロータリー式のバルブ機構によって、反力シリンダ62の第2反力室622におけるオイルの流路断面積を変化させても良い。
なお、フリーピストン63の移動を制御する構成は、上述した本実施形態に限定されるものではない。例えば、油圧ポンプなどを用いて、反力シリンダ62における第1反力室621および/または第2反力室622のオイル圧を制御する。そして、油圧ポンプによって、フリーピストン63の第2軸方向における移動を制御する。このようにして、発生させるロッド反力を変更しても良い。
また、フリーピストン63に対してアクチュエータを接続して、アクチュエータによってフリーピストン63の軸方向における移動を制御してもよい。この場合においても、フリーピストン63の移動を制御することによって、第1スプリング64および第2スプリング65にて生じる反力の大きさが変わり、ロッド21に付与するロッド反力を変更することができる。
さらに、第1スプリング64および第2スプリング65に代えて、例えば磁石や電磁石を用いた磁力の吸引および反発を利用した所謂磁力バネを設けても良い。この場合、電磁石を用いて磁気バネ力の変更を行い、発生させるロッド反力を変えることができる。
なお、本実施形態では、フリーピストン63の第2軸方向における両側に第1スプリング64および第2スプリング65をそれぞれ設ける構成を例に説明しているが、これに限定するものではない。即ち、フリーピストン63の第2軸方向の内側および外側のいずれか一方にのみ第1スプリング64または第2スプリング65を設ける構成であっても、フリーピストン63の移動に伴ってロッド反力を発生させることができる。
さらに、本実施形態では、フリーピストン63、第1スプリング64および第2スプリング65によって、ロッド反力を発生させる構成を採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、反力シリンダ62の内側に風船のようにオイルを収容するとともに伸縮するブラダ(移動部材)を設ける。そして、ブラダによって形成される内側の部屋(第1室)をシリンダ11内に連絡させる。一方、ブラダによって形成される外側の空間(第2室)をリザーバ室Rに連絡させる。そして、ブラダ内にオイルが流入することによってブラダが弾性変形し、ブラダ自体にブラダの移動に抗する力を生じる。その結果、オイルにブラダの復元力が作用することで、ロッド反力を発生させることができる。
なお、本実施形態の減衰力を発生させるソレノイドバルブ部50は必須の構成ではない。例えば、本実施形態のソレノイドバルブ部50に代えて、他の機構によって減衰力を発生させても構わない。
また、本実施形態の油圧緩衝装置1では、シリンダ11、外筒体12およびダンパケース13のそれぞれ筒形部材にて構成された所謂三重管構造において、反力発生部60を適用する例を用いて説明しているが、この態様に限定するものではない。例えば、シリンダ11および外筒体12の2つの筒状部材にて構成された所謂二重管構造の油圧緩衝装置においても、本実施形態の反力発生部60を適用することができる。
1…油圧緩衝装置、11…シリンダ、12…外筒体、13…ダンパケース、20…ロッド部、30…ピストン部、40…ボトムバルブ部、50…ソレノイドバルブ部、60…反力発生部、61…外ハウジング、62…反力シリンダ、63…フリーピストン、64…第1スプリング、65…第2スプリング、Y1…第1油室、Y2…第2油室、L…連絡路、R…リザーバ室
Claims (5)
- 液体を収容する第1シリンダと、
一方側の端部が前記第1シリンダ内に収容され、他方側の端部が前記第1シリンダの開口部から突出し、前記第1シリンダの軸方向に移動するロッドと、
前記ロッドの前記一方側に設けられるピストンと、
前記第1シリンダの半径方向外側に位置し、前記ロッドの移動に伴って前記液体が溜まる液溜部を形成する第2シリンダと、
前記第1シリンダ内および前記液溜部に連絡して前記液体を収容する収容部と、
前記収容部において移動可能に設けられるとともに、前記収容部内を前記第1シリンダ内に連絡する第1室と前記液溜部内に連絡する第2室とに区画する移動部材と、
前記移動部材の移動に抗する力を前記移動部材に対して付与する付与部と、
を備える圧力緩衝装置。 - 前記移動部材の移動を制御する制御機構を更に備える請求項1に記載の圧力緩衝装置。
- 前記第2室は、前記液体が流れる開口を有し、
前記制御機構は、前記第2室の前記開口における前記液体の流路断面積を変化させる請求項1に記載の圧力緩衝装置。 - 前記付与部は、弾性変形することによって前記移動部材に前記力を付与する請求項1に記載の圧力緩衝装置。
- 前記付与部は、前記移動部材の移動方向における両側にそれぞれ配置された第1弾性体および第2弾性体である請求項1に記載の圧力緩衝装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014041775A JP2015166617A (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | 圧力緩衝装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014041775A JP2015166617A (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | 圧力緩衝装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108630029A (zh) * | 2018-06-22 | 2018-10-09 | 郑州航空工业管理学院 | 一种数学教学用几何投影装置 |
CN114562534A (zh) * | 2020-11-27 | 2022-05-31 | 比亚迪股份有限公司 | 缓冲块、缓冲块刚度控制方法以及汽车悬架系统 |
-
2014
- 2014-03-04 JP JP2014041775A patent/JP2015166617A/ja active Pending
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CN108630029B (zh) * | 2018-06-22 | 2019-10-01 | 郑州航空工业管理学院 | 一种数学教学用几何投影装置 |
CN114562534A (zh) * | 2020-11-27 | 2022-05-31 | 比亚迪股份有限公司 | 缓冲块、缓冲块刚度控制方法以及汽车悬架系统 |
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