JP2015166051A - ハニカム構造体 - Google Patents

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Yuto Amano
裕斗 天野
健介 瀧澤
Kensuke Takizawa
健介 瀧澤
学 大須賀
Manabu Osuga
学 大須賀
洋一 門田
Yoichi Kadota
洋一 門田
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Abstract

【課題】セル壁の厚さを薄くすることができ、全体的な強度を高めることができると共に、全体の熱伝導性をより高めることができるハニカム構造体を提供する。【解決手段】ハニカム構造体1は、金属フレーム2と、複数のハニカムユニット3とを備える。金属フレーム2は、円筒状に形成された金属製の外周壁部20と、外周壁部20内に設けられた複数枚の金属製の板状部21とを備え、その内部に分割空間Sが形成されている。ハニカムユニット3は、分割空間Sに収容されている。ハニカムユニット3は、多角形格子状のセル壁30を備える。このセル壁30によって、排気ガスgの流路になる複数のセル31が形成されている。ハニカムユニット3は、少なくともセリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物からなる助触媒と、該助触媒の粒子を互いに結合する無機バインダーとを含有する助触媒含有基材33によって形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガスを浄化するための触媒担体として用いられるハニカム構造体に関する。
自動車等の排気ガスを浄化するための触媒担体として、多角形格子状のセル壁を備えたハニカム構造体が知られている(下記特許文献1参照)。ハニカム構造体には、上記セル壁によって区画された複数のセルが形成されている。このセル内を、上記排気ガスが流れるようになっている。
セル壁は、コージェライト等のセラミックからなる骨格層と、この骨格層の両面に塗布された助触媒層とからなる。助触媒層は、セリア−ジルコニア複合酸化物等の、酸素ストレージ能を有する材料からなる。この助触媒層に、白金PtやロジウムRh等の主触媒を少量含有させてある。助触媒層は、主触媒による触媒反応を促進させる機能を有する。
ハニカム構造体は、自動車の排気管等に取り付けられる。排気ガスを上記セルに流すと、排気ガスの熱によって、ハニカム構造体の温度が主触媒の活性化温度まで上昇する。そして、熱せられた主触媒によって、排気ガスに含まれるCO、HC、NOx等を浄化するようになっている。
特開2011−125847号公報
しかしながら、上記ハニカム構造体は、セル壁が、骨格をなす層と、助触媒の機能を有する層とを備えた多層構造になっているため、セル壁が厚くなりやすい。そのため、排気ガスの圧損が上昇しやすいという問題がある。
また、上記ハニカム構造体は、キャニングケース等に圧入されて用いられる。そのため、圧入時に強い圧力が加わった場合、ハニカム構造体が変形するおそれが考えられる。そのため、強度がより高いハニカム構造体が望まれている。
また、上記ハニカム構造体は、主に、コージェライト等の熱伝導率が低い材料によって形成されているため、全体の熱伝導性が低いという問題がある。そのため、エンジン始動後、排気ガスの熱によってハニカム構造体の一部が触媒活性化温度まで昇温されても、他の部分まで熱が短時間で伝わらず、この部分を触媒活性化温度まで短時間で昇温できない場合がある。そのため、全体の熱伝導性をより高めることができ、エンジンを始動した後、排気ガスの熱によって、隅々まで短時間で昇温できるハニカム構造体が望まれている。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、セル壁の厚さを薄くすることができ、全体的な強度を高めることができると共に、全体の熱伝導性をより高めることができるハニカム構造体を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、内燃機関の排気ガスを浄化するためのハニカム構造体であって、
円筒状に形成された金属製の外周壁部と、該外周壁部内に設けられた複数枚の金属製の板状部とを有し、該板状部によって、上記外周壁部内の空間が、上記外周壁部の軸方向に貫通した複数の分割空間に分割された金属フレームと、
個々の上記分割空間に収容されたハニカムユニットとを備え、
該ハニカムユニットは多角形格子状のセル壁を有し、上記ハニカムユニットには、上記セル壁によって区画され上記排気ガスの流路になる複数のセルが形成されており、
上記ハニカムユニットは、少なくともセリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物からなる助触媒と、該助触媒の粒子を互いに結合する無機バインダーとを含有する助触媒含有基材によって形成されていることを特徴とするハニカム構造体にある。
上記ハニカム構造体においては、上記助触媒含有基材によって、上記ハニカムユニットを形成してある。
このようにすると、セル壁の骨格を、助触媒の機能を有する助触媒含有基材によって形成することができる。そのため、従来のように、セル壁を、骨格をなす層と、助触媒の機能を有する層との複数層によって構成する必要が無い。したがって、セル壁を薄くすることができ、上記セルを流通する排気ガスの圧損を低減することが可能になる。また、セル壁を薄くすることができると、セル壁の熱容量を小さくすることができるため、エンジン始動後、セル壁を、主触媒の活性化温度まで短時間で昇温することができる。
また、セル壁を薄くすると、ハニカムユニットの強度が低下するが、上記ハニカム構造体では、ハニカムユニットを金属フレーム内に収容しているため、個々のハニカムユニットを金属フレームによって保護することができる。そのため、ハニカム構造体の全体的な強度を高めることができる。したがって、ハニカム構造体をキャニングケースに圧入する際に、強い圧力が加わっても、ハニカム構造体が変形する不具合が生じにくくなる。
また、上記金属フレームは金属製であるため、熱伝導率が高い。そのため、排気ガスが流れた場合、排気ガスの熱が、金属フレームを構成する上記板状部や外周壁部を伝わって、ハニカム構造体内の隅々に短時間で行き渡るようになる。これにより、ハニカム構造体全体の熱伝導性を高めることが可能になる。そのため、エンジン始動後、ハニカム構造体全体を、短時間で触媒活性温度まで昇温させることができる。
以上のごとく、本発明によれば、セル壁の厚さを薄くすることができ、全体的な強度を高めることができると共に、全体の熱伝導性をより高めることができるハニカム構造体を提供することができる。
実施例1における、ハニカム構造体の斜視図。 実施例1における、ハニカム構造体の分解斜視図。 実施例1における、ハニカムユニットと保持マットとの分解斜視図。 実施例1における、セル壁の断面図。 実施例1における、ハニカム構造体を備えた触媒コンバータの断面図。 図5のVI-VI断面図。 実施例1における、他の金属フレームの斜視図。 実施例1における、図2、図7とは別の金属フレームの斜視図。 実施例1における、図2、図7、図8とは別の金属フレームの斜視図。 実施例1における、図2、図7、図8、図9とは別の金属フレームの斜視図。 実験例1における、ハニカム構造体のアイソスタティック強度を表したグラフ。 実験例1における、ハニカム構造体の最大温度差を表したグラフ。 実験例1における、サンプル3のハニカム構造体の断面図。 実験例1における、サンプル4のハニカム構造体の断面図。
上記ハニカム構造体は、自動車のエンジンから排出される排気ガスを浄化するための、触媒担体として用いることができる。
(実施例1)
上記ハニカム構造体に係る実施例について、図1〜図10を用いて説明する。図6に示すごとく、本例のハニカム構造体1は、内燃機関の排気ガスgを浄化するために用いられる。図1、図2に示すごとく、ハニカム構造体1は、金属フレーム2と、複数のハニカムユニット3とを備える。金属フレーム2は、円筒状に形成された金属製の外周壁部20と、該外周壁部20内に設けられた複数枚の金属製の板状部21とからなる。この板状部21によって、外周壁部20内の空間を、外周壁部20の軸方向(Z方向)に貫通した複数の分割空間Sに分割してある。
ハニカムユニット3は、個々の分割空間Sに収容されている。図5、図6に示すごとく、ハニカムユニット3は多角形格子状のセル壁30を備える。ハニカムユニット3には、セル壁30によって区画され排気ガスgの流路になる複数のセル31が形成されている。
ハニカムユニット3は、少なくともセリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物からなる助触媒と、該助触媒の粒子を互いに結合する無機バインダーとを含有する助触媒含有基材33によって形成されている。
図1、図2に示すごとく、本例では、外周壁部20内の空間を、板状部21によって、9個の分割空間Sに分割してある。そして、個々の分割空間Sに、ハニカムユニット3を押圧して、保持させてある。ハニカムユニット3と板状部21との間、及びハニカムユニット3と外周壁部20との間には、アルミナ繊維等の無機繊維からなる保持マット材4が介在している。保持マット材4のヤング率は、ハニカムユニット3のヤング率よりも低い。ハニカムユニット3を押圧したときに、保持マット材4が弾性変形する。このときに生じる、保持マット材4の復元力によって、ハニカムユニット3を保持している。
また、排気ガスが流れてハニカムユニット3の温度が上昇すると、ハニカムユニット3が熱膨張するため、保持マット材4によって、ハニカムユニット3に加わる熱応力を低減するようにしてある。本例では、ハニカムユニット3の側面390(図3参照)全周を、保持マット材4によって覆っている。
図3に示すごとく、ハニカムユニット3と保持マット材4との間には、接合材が介在していない。また、保持マット材4と金属フレーム2との間にも、接合材は介在していない。ハニカムユニット3と保持マット材4は、図2に示すごとく、分割空間Sに圧入されている。
金属フレーム2は、フェライト系ステンレス鋼またはオーステナイト系ステンレス鋼によって形成されている。
また、本例のハニカムユニット3は、少なくともセリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物の含有率が、ハニカムユニット3全体の50〜98質量%になっている。より詳しくは、ハニカムユニット3は、上記複合酸化物を50〜98質量%、該複合酸化物の粒子を結合する無機バインダーとしてのアルミナを2〜50質量%含有する。なお、上記複合酸化物には、必要に応じて耐熱性向上のためにイットリウムやランタン等が添加されていても良い。
図4に示すごとく、本例のハニカムユニット3は、上記助触媒含有基材33のみによって形成されている。すなわち、コージェライト等からなる骨格を備えておらず、助触媒含有基材33自体が骨格になっている。この助触媒含有基材33によって形成されたセル壁30の表面300に、Pt、Rh、Pd等の主触媒が担持される。これらの主触媒によって、排気ガスに含まれるCO、HC、NOx等を浄化するよう構成されている。また、助触媒含有基材33に含まれる、セリウムとジルコニウムとの複合酸化物は、主触媒の触媒活性を促進する助触媒として機能する。
セル壁30の厚さは、0.03〜0.3mmである。また、ハニカムユニット3のセル密度は200〜1000cpsiである。ここで、セル密度の単位「cpsi」は、1平方インチ当たりのセル31の個数を意味する。
次に、ハニカム構造体1を用いた触媒コンバータ10について説明する。図5、図6に示すごとく、本例では、外周壁部20の表面を外周マット材40によって覆っている。外周マット材40は、保持マット材4と同様に、アルミナ繊維等の無機繊維によって構成されている。この外周マット材40と触媒コンバータ10とをキャニングケース5に圧入することにより、触媒コンバータ10を形成してある。触媒コンバータ10は、自動車の排気管に取り付けられる。
図6に示すごとく、排気ガスgは、ハニカム構造体1の導入側端部11から導入され、セル31内を流れて、導出側端部12から導出する。導出側端部12には、外周壁部20と板状部21とにストッパ22が形成されている。ストッパ22は、外周壁部20と板状部21とから径方向(Z方向に直交する方向)に突出している。排気ガスgの流れによって、ハニカムユニット2をZ方向における導出側に押し出す力が発生するため、ストッパ22によって、ハニカムユニット2が押し出されることを防止している。
次に、ハニカム構造体1の製造方法について説明する。まず、少なくともセリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物と、アルミナゾル(コロイダルアルミナ)等の無機バインダーと、メチルセルロース等の有機バインダーと、水とを所定量加え、混練して基材原料を得る。この時、可塑剤、分散剤、pH調整剤、焼結助剤として微量の不純物等を適宜加えてもよい。
次いで、押出成形用金型を用いて基材原料を押出成形し、ハニカムユニット3を成形する。このとき、セル壁30の形状に対応する形状のスリット溝を有する押出成形用金型を用いて押出成形を行う。そして、成形したハニカムユニット3を乾燥させ、所定の長さに切断する。その後、ハニカムユニット3を焼成する。これにより、ハニカムユニット3を得る。
その後、白金PtやロジウムRh等の主触媒を含有するスラリーを製造し、ハニカムユニット3をこのスラリーに浸漬する。又は、セル31内にスラリーを吸引する。そして、ハニカムユニット3を所定温度で乾燥させ、さらに高温で焼付ける。これにより、ハニカムユニット3のセル壁30に主触媒を担持させる。
次いで、ハニカムユニット3の外周を、アルミナ繊維からなる保持マット材4によって覆い、図2に示すごとく、これを金属フレーム2の分割空間Sに押圧して収容する。これにより、ハニカム構造体1を得る。
本例の作用効果について説明する。本例では、上記助触媒含有基材33によって、ハニカムユニット3を形成してある。
このようにすると、セル壁30の骨格を、助触媒の機能を有する助触媒含有基材33によって形成することができる。そのため、従来のように、セル壁を、骨格をなす層と、助触媒の機能を有する層との複数層によって構成する必要が無い。したがって、セル壁30を薄くすることができ、セル31を流通する排気ガスgの圧損を低減することが可能になる。また、セル壁30を薄くすることができると、セル壁30の熱容量を小さくすることができるため、エンジン始動後、セル壁30を、主触媒の活性化温度まで短時間で昇温することができる。
また、セル壁30を薄くすると、ハニカムユニット3の強度が低下するが、本例では、ハニカムユニット3を金属フレーム2内に収容しているため、個々のハニカムユニット3を金属フレーム2によって保護することができる。そのため、ハニカム構造体1の全体的な強度を高めることができる。したがって、ハニカム構造体1をキャニングケース5に圧入する作業を行っても、ハニカム構造体1が変形する不具合が生じにくくなる。
また、金属フレーム2は金属製であるため、熱伝導率が高い。そのため、排気ガスが流れた場合、排気ガスの熱が、金属フレーム2を構成する板状部21や外周壁部20を伝わって、ハニカム構造体1内の隅々に短時間で行き渡るようになる。これにより、ハニカム構造体1全体の熱伝導性を高めることが可能になる。そのため、エンジン始動後、ハニカム構造体1全体を、短時間で触媒活性温度まで昇温させることができる。また、触媒反応によって一部のハニカムユニット3が高温になったり、燃料カット時等に冷えた排気ガスが流入して一部のハニカムユニット3が急冷したりした場合でも、熱が金属フレーム2を伝導してハニカム構造体1全体に短時間で行き渡るため、ハニカム構造体1全体の温度を短時間で均一化させることが可能となる。
また、本例では、ハニカムユニットにおける、セリウムとジルコニウムの複合酸化物の含有率を、50〜98質量%にしてある。
このようにすると、上記複合酸化物の含有率が高いため、助触媒含有基材33の、助触媒としての機能を高めやすくなる。複合酸化物の含有率が50質量%未満になると、助触媒として充分に機能しにくくなる。また、98質量%を超えると、無機バインダーの含有率が2質量%未満になるため、複合酸化物の粒子同士を充分に結合しにくくなる。
また、複合酸化物の含有率が50〜98質量%であると、無機バインダーの含有率が相対的に低いため、助触媒含有基材33の強度が低くなりやすい。しかし、本例のハニカム構造体1は、金属フレーム2によってハニカムユニット3を保護しているため、助触媒含有基材33の強度が低くなっても、ハニカム構造体1全体としては、充分な強度を維持することができる。
また、上記金属フレーム2は、フェライト系ステンレス鋼又はオーステナイト系ステンレス鋼によって形成されている。
フェライト系ステンレス鋼やオーステナイト系ステンレス鋼は、耐熱性に優れたステンレス鋼である。そのため、高温環境下において使用されるハニカム構造体1の金属フレーム2用の金属材料として、好適に用いることができる。
また、図1に示すごとく、本例では、セラミック繊維を含む保持マット材4が、ハニカムユニット3と金属フレーム2との間に介在している。
このようにすると、排気ガスgの熱によってハニカムユニット3の温度が上昇し、ハニカムユニット3が熱膨張した場合に、保持マット材4が変形するため、ハニカムユニット3に加わる熱応力を低減することが可能になる。
また、本例では図1に示すごとく、複数のハニカムユニット3を用いている。このように複数のハニカムユニット3を用いると、個々のハニカムユニット3の、Z方向に直交する平面における断面積を小さくすることができる。そのため、排気ガスgの流れによって、個々のハニカムユニット3がZ方向に押される力を小さくすることができる。したがって、個々のハニカムユニット3を金属フレーム2内に、小さな圧力(保持マット材4の圧力)で保持させることが可能となる。そのため、この圧力によってハニカムユニット3が変形する不具合を防止しやすくなる。
また、本例では図6に示すごとく、金属フレーム2にストッパ22を形成してある。そのため、排気ガスgの流れによってハニカムユニット3が金属フレーム2から押し出されてしまう不具合を抑制することができる。
以上のごとく、本発明によれば、セル壁の厚さを薄くすることができ、全体的な強度を高めることができると共に、全体の熱伝導性をより高めることができるハニカム構造体を提供することができる。
なお、本例では、図3に示すごとく、保持マット材4を、ハニカムユニット3の側面390の全体を覆うように設けているが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、ハニカムユニットが押し出されないよう保持でき且つ排気ガスの漏れがなければよく、ハニカムユニット3の側面390の一部のみを覆うように、もしくは端面付近のみ等を部分的に覆うように保持マット材4を設けてもよい。
また、本例では図2に示すごとく、外周壁部20内に平板状の板状部21を設け、この板状部21によって外周壁部20内の空間を9個に分割したが、本発明はこれに限るものではない。例えば図7に示すごとく、板状部21によって、外周壁部20内の空間を4個に分割してもよい。また、図8に示すごとく、外周壁部20内に円筒状の板状部21aと、平板状の複数の板状部21bとを設け、これらの板状部21(21a,21b)によって、外周壁部20内の空間を5個に分割してもよい。また、図9に示すごとく、外周壁部20内の空間を8個に分割してもよく、さらに多くの数、例えば図10に示すごとく、25個に分割してもよい。
また、本例では図6に示すごとく、金属フレーム2にストッパ22を形成してあるが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、保持マット材4によってハニカムユニット3を充分に保持できる場合は、ストッパ22を形成しなくても良い。
(実験例1)
本発明の効果を確認するための実験を行った。まず、実施例1と同様の形状を有する金属フレーム2を、フェライト系ステンレス鋼であるSUS430とSUS409とを用いて、それぞれ形成した。これらの金属フレーム2は、直径103mm、Z方向長さ105mm、厚さ1.5mmとした。そして、各金属フレーム2にハニカムユニット3を圧入し、本発明の範囲内であるサンプル1、サンプル2を得た。これらのサンプル1、2のハニカムユニット3は、複合酸化物の含有率90質量%、無機バインダーの含有率10質量%、セル壁30の厚さ0.13mm、セル密度400cpsiであった。なお、ハニカムユニット3の側面390の全面は、アルミナ繊維からなる保持マット材4によって覆ってある。
また、本発明の範囲外であるサンプル3、サンプル4を作成した。サンプル3は、図13に示すごとく、金属フレームを用いず、サンプル1、2と同一の組成を有する助触媒含有基材33のみを用いて、1個のハニカム構造体91を形成したサンプルである。サンプル3の直径は103mmであり、Z方向長さは105mmである。また、サンプル3のセル壁の厚さは0.13mmであり、セル密度は400cpsiである。
サンプル4は、図14に示すごとく、セラミック接合材92を用い、このセラミック接合材92によりハニカムユニット93を接合したサンプルである。セラミック接合材92のヤング率は、ハニカムユニット93のヤング率よりも小さい。これにより、ハニカムユニット93が熱膨張したときに生じる応力を、セラミック接合材92によって吸収するよう構成してある。また、ハニカムユニット93は、サンプル1、2と同一の組成を有する助触媒含有基材33のみを用いて形成されている。サンプル4の直径は103mmであり、Z方向長さは105mmである。また、サンプル4のセル壁の厚さは0.13mmであり、セル密度は400cpsiである。
以上説明したようにサンプル1〜4を作成し、各サンプルのアイソスタティック強度を測定した。本実験では、社団法人自動車技術会発行の自動車規格JASO規格505−87に規定されている「アイソスタティック破壊強度試験」に準拠した試験を行うことにより、アイソスタティック強度を測定した。すなわち、ゴム製の筒状容器内にハニカム構造体を収容し、アルミニウム製の板を用いて、筒状容器に蓋をする。そして、水中に入れて等方的に加圧し、ハニカム構造体が破壊したときの荷重を測定した。これに基づいてアイソスタティック強度を算出した。その結果を図11に示す。同図から、本発明の範囲内であるサンプル1,2はアイソスタティック強度が高く、本発明の範囲外であるサンプル3,4はアイソスタティック強度が低いことが分かる。サンプル1、2のアイソスタティック強度が高い理由は、金属フレーム2を用いているためである。また、サンプル1、2の測定結果から、金属フレーム2の材質による、アイソスタティック強度の差は殆ど無いことが分かる。
次に、各サンプルに排気ガスを通し、ハニカム構造体中の温度分布を測定した。この実験では、各サンプルの導入側端部11(図6参照)に複数個の熱電対を取り付けた。そして、各サンプルをキャニングケース5に圧入し、排気管に接続した後、実エンジンを用いた試験ベンチに取り付けた。エンジン回転数と吸入空気量を制御し、各サンプルの温度を上昇させたり、低下させたりした。そして、導入側端部11に生じる最大温度差を計測した。その結果を図12に示す。
同図から分かるように、サンプル1,2は、最大温度差がそれぞれ80℃、55℃であった。また、サンプル3,4は、最大温度差がそれぞれ140℃、100℃であった。この測定結果から、本発明の範囲内であるサンプル1,2の方が、本発明の範囲外であるサンプル3,4よりも、最大温度差が小さいことが分かる。これは、サンプル1,2は、熱伝導率が高い金属フレーム2を用いているためだと考えられる。最大温度差が小さいということは、ハニカム構造体1全体の熱伝導性が高いことを意味している。
1 ハニカム構造体
2 金属フレーム
20 外周壁部
21 板状部
3 ハニカムユニット
30 セル壁
31 セル
33 助触媒含有基材
g 排気ガス
S 分割空間

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気ガス(g)を浄化するためのハニカム構造体であって、
    円筒状に形成された金属製の外周壁部(20)と、該外周壁部(20)内に設けられた複数枚の金属製の板状部(21)とを有し、該板状部(21)によって、上記外周壁部(20)内の空間が、上記外周壁部(20)の軸方向に貫通した複数の分割空間(S)に分割された金属フレーム(2)と、
    個々の上記分割空間(S)に収容されたハニカムユニット(3)とを備え、
    該ハニカムユニット(3)は多角形格子状のセル壁(30)を有し、上記ハニカムユニット(3)には、上記セル壁(30)によって区画され上記排気ガス(g)の流路になる複数のセル(31)が形成されており、
    上記ハニカムユニット(3)は、少なくともセリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物からなる助触媒と、該助触媒の粒子を互いに結合する無機バインダーとを含有する助触媒含有基材(33)によって形成されていることを特徴とするハニカム構造体(1)。
  2. 上記ハニカムユニット(3)における上記複合酸化物の含有率は、50〜98質量%であることを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造体(1)。
  3. 上記金属フレーム(2)は、フェライト系ステンレス鋼又はオーステナイト系ステンレス鋼によって形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のハニカム構造体(1)。
  4. セラミック繊維を含む保持マット材(4)が、上記ハニカムユニット(3)の側面(390)の少なくとも一部を覆い、上記ハニカムユニット(3)と上記金属フレーム(2)との間に介在するように設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のハニカム構造体(1)。
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