JP2015165535A - 蓄電デバイス - Google Patents

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博人 金澤
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Abstract

【課題】充放電を多数回にわたって繰り返し行った場合であっても、内部抵抗の上昇および容量維持率の低下を抑制することができる蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】正極および負極がセパレータを介して積層された電極ユニットと、前記負極に電気的に接続されたリチウム極集電体とを有する蓄電デバイスであって、前記リチウム極集電体の表面に、抵抗層が形成されていることを特徴とする。前記抵抗層の厚みが1〜500μmであることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウム極集電体上に設けられたリチウムイオン供給源との電気化学的接触によって、負極にリチウムイオンがドープされる蓄電デバイスに関する。
近年、携帯機器、自動車や公的な乗り物、無人自動車、海洋ブイ等の移動体、載置用用途の電源として、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタなどの蓄電デバイスが用いられている。
従来、蓄電デバイスとしては、貫通孔を有する集電体を有する負極にリチウムイオンを担持させた高容量で高出力な有機電解質キャパシタが知られている(特許文献1参照)。この有機電解質キャパシタにおいては、正極および負極がセパレータを介して配置された電極ユニットと電解液とが外装容器に収容されている。電極ユニットとしては、複数の正極および複数の負極がセパレータを介して交互に積層された積層型の電極ユニット、正極および負極がセパレータを介して積重された積重体が巻回された巻回型の電極ユニットなどが知られている。
このような蓄電デバイスは、先に述べた用途に多く用いられている。そして、これらの用途においては、蓄電デバイスが繰り返して使用されることが多い。そのため、蓄電デバイスの耐久性が重要視されてきている。
一方、特許文献1に開示されている有機電解質キャパシタにおいて、負極と、負極に電気的に接続されたリチウム極集電体にリチウム金属よりなるリチウムイオン供給源とを、電気化学的に接触させることにより、負極の負極活物質層に電解液を介してリチウムイオンが予めドープされている。
しかしながら、このような蓄電デバイスにおいては、プレドープを開始した直後に流れる電流が過大になるため、負極活物質層に対するリチウムイオンのドープが均一に進行しない。その結果、負極活物質層には、リチウムイオンが過剰にドープされた箇所と、十分にドープされていない個所とが局所的に存在する。そして、負極活物質層におけるリチウムイオンが過剰にドープされた箇所においては、充放電を繰り返すと、リチウムデンドライトが発生し、内部短絡を引き起こす可能性を有している。また、負極活物質層におけるリチウムイオンが十分にドープされていない箇所においては、負極としての放電容量を充分に有していないため、充放電を繰り返すと、過放電状態となる傾向にある。そのため、容量維持率が低下し、蓄電デバイスの長寿命化を図ることができない。
国際公開第2003/003395号
本発明は、以上の事情に基づいてなされたものであって、その目的は、充放電を多数回にわたって繰り返し行った場合であっても、内部抵抗の上昇および容量維持率の低下を抑制することができる蓄電デバイスを提供することにある。
本発明の蓄電デバイスは、正極および負極がセパレータを介して積層された電極ユニットと、前記負極に電気的に接続されたリチウム極集電体とを有する蓄電デバイスであって、
前記リチウム極集電体の表面に、抵抗層が形成されていることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスにおいては、前記抵抗層の厚みが1〜500μmであることが好ましい。
また、前記抵抗層が活物質粒子および金属粒子から選ばれた少なくとも1種の粒子を有することが好ましい。
また、前記活物質粒子または前記金属粒子の50%体積累積径(D50)は、0.1μm〜50μmであることが好ましい。
また、本発明の蓄電デバイスは、正極および負極がセパレータを介して積層された電極ユニットと、前記負極における負極集電体に電気的に接続されたリチウム極集電体とを有する蓄電デバイスであって、
前記リチウム極集電体に設けられるリチウムイオン供給源と前記負極集電体との間の電気抵抗が1×101 〜1×104 mΩであることを特徴とする。
また、本発明の蓄電デバイスは、正極および負極がセパレータを介して積層された電極ユニットと、前記負極に電気的に接続されたリチウム極集電体とを有する蓄電デバイスであって、
前記リチウム極集電体と前記負極との間の電気抵抗が1×101 〜1×104 mΩであることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスにおいては、リチウムイオン供給源から負極にリチウムイオンをプレドープする際に、過大電流が生じることを抑制することができるため、負極に対してリチウムイオンが均一にドープされる。従って、本発明の蓄電デバイスによれば、充放電を多数回にわたって繰り返し行った場合であっても、内部抵抗の上昇および容量維持率の低下を抑制することができる。
以下、本発明の蓄電デバイスの実施の形態を、以下、リチウムイオンキャパシタとして実施した場合を例に挙げて説明する。
〔リチウムイオンキャパシタの基本構造〕
本発明に係るリチウムイオンキャパシタは、正極および負極がセパレータを介して配置された電極ユニットを外装容器内に有する。正極は、正極集電体上に正極活物質層が形成されることによって構成されている。負極は、負極集電体上に負極活物質層が形成されることによって構成されている。電極ユニットとしては、複数の正極および複数の負極がセパレータを介して交互に積層された積層型の電極ユニット、正極および負極がセパレータを介して積重された積重体が巻回された巻回型の電極ユニットなどを用いることができる。また、外装容器は、円筒型、角型、ラミネート型等の外装容器を適宜使用することができ、特に限定されない。
また、本発明のリチウムイオンキャパシタは、負極に電気的に接続されたリチウム極集電体を有する。そして、リチウム極集電体上に設けられたリチウムイオン供給源との電気化学的接触によって、負極の負極活物質層にリチウムイオンがドープされる。
このようなリチウムイオンキャパシタの構造は、例えば特開2004−266091号公報等により既知であり、それらのキャパシタと同様の構成とすることができる。
本発明において、「正極」とは、放電の際に電流が流出し、充電の際に電流が流入する側の極を意味し、「負極」とは、放電の際に電流が流入し、充電の際に電流が流出する側の極を意味する。
また、「ドープ」とは、吸蔵、吸着または挿入を意味し、広く、正極活物質にリチウムイオンおよびアニオンの少なくとも一方が入る現象、あるいはまた、負極活物質にリチウムイオンが入る現象をいう。また、「脱ドープ」とは、脱離、放出をも意味し、正極活物質からリチウムイオンもしくはアニオンが脱離する現象、または負極活物質からリチウムイオンが脱離する現象をいう。
以下に、本発明に係るリチウムイオンキャパシタにおける各構成要件について、具体的に説明する。
〔集電体〕
正極および負極は、それぞれ電気を受配電する正極集電体および負極集電体を有する。正極集電体および負極集電体(以下、両者を総称して「電極集電体」ともいう。)としては、貫通孔が形成された集電体を用いることが好ましい。正極集電体および負極集電体における貫通孔の形態、数等は特に限定されず、リチウムイオン供給源から電気化学的に供給されるリチウムイオンおよび電解液中のリチウムイオンが、電極集電体によって遮断されることなく、電極集電体の表裏間を移動することができるように設定することができる。
〔正極集電体〕
正極集電体としては、貫通孔を有する多孔質集電体を用いることができる。
貫通孔を有する正極集電体としては、例えば機械的な打ち込みによって裏表面を貫通する貫通孔が形成されたエキスパンドメタルやパンチングメタル、CO2 レーザー、YAGレーザーまたはUVレーザーなどによるレーザー加工によって裏表面を貫通する貫通孔が形成された集電体を用いることができる。
正極集電体の材質としては、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができ、特にアルミニウムが好ましい。また、正極集電体の厚みは特に限定されないが、通常1〜50μmであればよく、5〜40μmが好ましく、10〜40μmが特に好ましい。
正極集電体の気孔率(%)は、20〜50%であることが好ましく、20〜40%であることがより好ましい。ここで、正極集電体の気孔率(%)は下記式(1)により求めることができる。
式(1):気孔率(%)=〔1−(正極集電体の質量/正極集電体の真比重)/(正極集電体の見かけ体積)〕×100
〔正極活物質〕
正極活物質としては、リチウムイオンおよびテトラフルオロボレート等の少なくとも1種のアニオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能な物質が用いられ、例えば活性炭粉末が挙げられる。活性炭粉末の比表面積は、1900〜3000m2 /gであることが好ましく、さらに、1950〜2800m2 /gであることが好ましい。また、活性炭粉末の50%体積累積径(D50)は、活性炭粉末の充填密度の観点から、2〜8μmが好ましく、特に2〜5μmが好ましい。活性炭粉末の比表面積および50%体積累積径(D50)が上記の範囲であれば、リチウムイオンキャパシタのエネルギー密度をさらに向上させることができる。ここで、50%体積累積径(D50)の値は、例えば、マイクロトラック法により求められる。
〔正極活物質層〕
正極活物質層は、正極集電体に、正極活物質を塗布、印刷、射出、噴霧、蒸着または圧着等により付着させることによって形成される。この正極活物質層の厚みは、片面の厚みが20〜500μmであればよく、25〜350μmであることが好ましく、25〜250μmであることがより好ましい。正極活物質層の厚みが上記の範囲にであれば、正極活物質層内を移動するイオンの拡散抵抗を小さくすることができ、これにより、内部抵抗を下げることができる。そして、正極容量を大きくすることができることから、セル容量を大きくすることができ、その結果、リチウムイオンキャパシタの高容量化を図ることができる。
〔負極集電体〕
負極集電体の材質としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。負極集電体の厚みは特に限定されないが、通常1〜50μmであればよく、5〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることが特に好ましい。
負極集電体の貫通孔の孔径は、例えば0.5〜400μmであり、0.5〜350μmであることが好ましく、1〜330μmであることが特に好ましい。
また、負極集電体の貫通孔の気孔率(%)は、20〜70%であることが好ましく、20〜60%であることがより好ましい。ここで、負極集電体の気孔率(%)は下記式(2)により求めることができる。
式(2):気孔率(%)=〔1−(負極集電体の質量/負極集電体の真比重)/(負極集電体の見かけ体積)〕×100
〔負極活物質〕
負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能である物質、例えば黒鉛系粒子が用いられる。黒鉛系粒子としては、黒鉛、難黒鉛化炭素、天然黒鉛よりなる芯粒子の表面がタールもしくはピッチ由来の黒鉛化物質によって被覆されてなる黒鉛系複合粒子、並びに、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であるポリアセン系骨格構造を有するポリアセン系有機半導体(PAS)から選ばれる少なくとも一つを用いることが好ましい。
ここで、芳香族系縮合ポリマーとは、芳香族炭化水素化合物とアルデヒド類との縮合物をいう。芳香族炭化水素化合物としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール等が挙げられ、また、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラール等が挙げられる。
負極活物質としては、出力向上の点から、50%体積累積径(D50)が1.0〜10μmの範囲にある黒鉛系粒子を用いることが好ましく、50%体積累積径(D50)が2〜5μmの範囲にある黒鉛系粒子がより好ましい。50%体積累積径(D50)が1.0μm未満の黒鉛系粒子は、その製造が困難であり、また充電時にガスが発生するなどして耐久性が低下するおそれがある。一方、50%体積累積径(D50)が10μmを超える黒鉛系粒子では、内部抵抗が充分に小さいリチウムイオンキャパシタを得ることが困難となる。
以上において、黒鉛系粒子の50%体積累積径(D50)は、例えば、マイクロトラック法により求められる値である。
また、負極活物質は、比表面積が0.1〜200m2 /gであることが好ましく、より好ましくは0.5〜50m2 /gである。負極活物質の比表面積が0.1m2 /g未満である場合には、得られるリチウムイオンキャパシタの抵抗が高くなる。一方、負極活物質の比表面積が200m2 /gを超える場合には、得られるリチウムイオンキャパシタの充電時の不可逆容量が高くなり、充電時にガスが発生するなどして耐久性が低下するおそれがある。
〔負極活物質層〕
負極活物質層は、負極集電体に、負極活物質を塗布、印刷、射出、噴霧、蒸着または圧着等により付着させることによって形成される。この負極活物質層の厚みは、正極活物質層の質量とのバランスによって好ましい範囲は変わるが、片面の厚みが10〜80μmであればよく、10〜65μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。負極活物質層の厚みが上記の範囲であれば、必要な負極容量を確保することができ、かつ、負極活物質層内を移動するイオンの拡散抵抗を小さくすることができ、これにより、内部抵抗を下げることができる。
〔バインダ〕
正極活物質層を有する正極および負極活物質層を有する負極の作製は、通常用いられる既知の方法によって行うことができる。
例えば、各電極(正極または負極)は、各活物質粉末(正極活物質または負極活物質)と、バインダと、必要に応じて、導電材、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の増粘剤とを、水または有機溶媒に加えて混合し、得られるスラリーを電極集電体に塗布する方法、あるいは当該スラリーをシート状に成形して電極集電体に貼付することにより、作製することができる。
上記の各電極の作製において、バインダとしては、例えば、SBR等のゴム系バインダ、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等をアクリル系樹脂でシード重合させた含フッ素系樹脂、アクリル系樹脂等を用いることができる。
また、導電材としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、金属粉末等が挙げられる。
バインダおよび導電材の各々の添加量は、用いる活物質の電気伝導度、作製される電極形状等によっても異なるが、いずれも、通常、活物質に対して2〜20質量%であることが好ましい。
〔リチウム極〕
リチウム極は、リチウム極集電体上にリチウム金属よりなるリチウムイオン供給源が形成されることによって構成されている。リチウム極集電体は、負極に電気的に接続されている。この実施の形態のリチウム極集電体には、リチウムイオン供給源が設けられる表面に、抵抗層が形成されている。
このような構成において、リチウム極集電体の材質としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。リチウム極集電体の厚みは特に限定されないが、通常1〜50μmであればよく、5〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることが特に好ましい。
〔抵抗層〕
抵抗層は、例えば活物質粒子および金属粒子から選ばれた少なくとも1種の粒子と、この粒子を結着するバインダ物質とにより構成されている。
活物質粒子としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト等よりなるカーボン粒子などを用いることができる。
金属粒子としては、銅、チタン、アルミニウム、鉄などの金属よりなる粒子を用いることができる。
活物質粒子および金属粒子の50%体積累積径(D50)は0.1〜50μmであることが好ましい。50%体積累積径(D50)が50μmを超える場合には、得られる抵抗層の電気抵抗が過大となりやすい。そのため、リチウムイオン供給源を構成するリチウム金属がリチウムイオンになり難く、負極活物質層に対してリチウムイオンが十分にドープされず、得られるリチウムイオンキャパシタは、過放電状態となる傾向にある。一方、50%体積累積径(D50)が0.1μm未満である場合には、得られる抵抗層の電気抵抗が過小となる。そのため、プレドープを開始した直後に過大電流が流れることが抑制されず、負極活物質層に対してリチウムイオンを均一ドープすることが困難となる傾向にある。
抵抗層におけるバインダ物質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等の樹脂、SBR等のゴムなどを用いることができる。
抵抗層におけるバインダ物質の含有割合は、1〜40質量%であることが好ましい。バインダ物質の含有割合が1質量%未満である場合には、得られる抵抗層の電気抵抗が過小となる。そのため、プレドープを開始した直後に過大電流が流れることが抑制されず、負極活物質層に対してリチウムイオンを均一ドープすることが困難となる傾向にある。一方、バインダ物質の含有割合が40質量%を超える場合には、得られる抵抗層の電気抵抗が過大となる。そのため、リチウムイオン供給源を構成するリチウム金属がリチウムイオンになり難く、負極活物質層に対してリチウムイオンが十分にドープされず、得られるリチウムイオンキャパシタは、過放電状態となる傾向にある。
抵抗層における活物質粒子および金属粒子の含有割合は、40〜99質量%であることが好ましく、より好ましくは70〜90質量%である。活物質粒子および金属粒子の含有割合が40質量%未満である場合には、得られる抵抗層の電気抵抗が過大となる。そのため、リチウムイオン供給源を構成するリチウム金属がリチウムイオンになり難く、負極活物質層に対してリチウムイオンが十分にドープされず、得られるリチウムイオンキャパシタは、過放電状態となる傾向にある。一方、活物質粒子および金属粒子の含有割合が99質量%を超える場合には、得られる抵抗層の電気抵抗が過小となる。そのため、プレドープを開始した直後に過大電流が流れることが抑制されず、負極活物質層に対してリチウムイオンを均一ドープすることが困難となる傾向にある。
また、抵抗層中には、活物質粒子、金属粒子およびバインダ物質以外の任意の物質が含有されていてもよい。
抵抗層の厚みは1〜500μmであることが好ましい。抵抗層の厚みが1μm未満である場合には、プレドープを開始した直後に過大電流が流れることが抑制されず、負極活物質層に対してリチウムイオンを均一ドープすることが困難となる傾向にある。一方、抵抗層の厚みが500μmを超える場合には、リチウムイオン供給源を構成するリチウム金属がリチウムイオンになり難く、負極活物質層に対してリチウムイオンが十分にドープされず、得られるリチウムイオンキャパシタは、過放電状態となる傾向にある。
〔セパレータ〕
本発明に係るリチウムイオンキャパシタにおいて、セパレータとしては、透気度が1〜200secの材料を用いることができる。ここで、透気度は、JIS P8117に準拠した方法により測定された値である。セパレータの具体例としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、セルロース、ポリオレフィン、セルロース/レーヨンなどから構成される不織布や微多孔質膜などが挙げられる。これらの中では、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはセルロース/レーヨン製の不織布が好ましい。
セパレータの厚みは、例えば1〜100μmであり、5〜50μmであることが好ましい。
〔電解液〕
本発明に係るリチウムイオンキャパシタにおいては、電解液として、リチウム塩の非プロトン性有機溶媒電解質溶液を用いることができる。
〔電解液の非プロトン性有機溶媒〕
電解液を構成する非プロトン性有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(以下、「EC」ともいう。)、プロピレンカーボネート(以下、「PC」ともいう。)、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート(以下、「DMC」ともいう。)、エチルメチルカーボネート(以下、「EMC」ともいう。)、ジエチルカーボネート(以下、「DEC」ともいう。)、メチルプロピルカーボネート等の鎖状カーボネートが挙げられる。これらのうちの2種以上を混合した混合溶媒を用いてもよい。
本発明において電解液を構成する非プロトン性有機溶媒は、環状カーボネートおよび鎖状カーボネート以外の有機溶媒、例えば、γ−ブチロラクトン等の環状エステル、スルホラン等の環状スルホン、ジオキソラン等の環状エーテル、プロピオン酸エチル等の鎖状カルボン酸エステル、ジメトキシエタン等の鎖状エーテル等が含有されていてもよい。
〔電解質〕
電解液における電解質を構成するリチウム塩としては、例えば、LiClO4 、LiAsF6 、LiBF4 、LiPF6 、Li(C2 5 SO2 2 、LiN(CF3 SO2 2 等を用いることができる。これらの中では、イオン伝導性が高く、低抵抗であることから、LiPF6 が好適に用いられる。
また、電解液におけるリチウム塩の濃度は、低い内部抵抗が得られることから、0.1mol/L以上であることが好ましく、0.5〜1.5mol/Lであることがより好ましい。
〔プレドープ〕
本発明に係るリチウムイオンキャパシタにおいて、負極に対するプレドープ方法としては、以下の(1)〜(3)の方法が挙げられる。
(1)外装体に電解液を注液してプレドープを行う方法。
(2)外装体に電解液を注液してプレドープを行いながら、電解液の注液後48時間以内に正極電極と負極電極間で放電を行いプレドープを行う方法。
(3)外装体に電解液を注液してプレドープを行いながら、電解液の注液後48時間以内に正極電極と負極電極間で充電を行いプレドープを行う方法。
上記(1)のプレドープ方法によれば、製造タクトが短くなる。また、上記(2)のプレドープ方法によれば、プレドープ速度が速くなる。また、上記(3)のプレドープによれは、SEI膜を均質にすることができるため、サイクル特性が良好になる。
また、上記(2)および上記(3)のプレドープ方法においては、放電または充電時間は、プレドープ直後から48時間以内であればよいが、プレドープ直後から24時間以内が好ましく、プレドープ直後から12時間以内が特に好ましい。
また、上記(2)のプレドープ方法において、放電は、正極容量の1/2の容量の電気を充電することが好ましい。
また、上記(3)のプレドープ方法において、充電は、正極容量の1/2の容量の電気を充電することが好ましい。
上記のリチウムイオンキャパシタにおいては、リチウム極集電体におけるリチウムイオン供給源が設けられる表面に、抵抗層が形成されていることにより、リチウムイオン供給源から負極活物質層にリチウムイオンをプレドープする際に、過大電流が生じることを抑制することができるため、負極活物質層に対してリチウムイオンが均一にドープされる。従って、本発明に係るリチウムイオンキャパシタによれば、充放電を多数回にわたって繰り返し行った場合であっても、内部抵抗の上昇および容量維持率の低下を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明の実施の形態は上記の例に限定されず、以下のような種々の変更を加えることができる。
リチウム極集電体におけるリチウムイオン供給源が設けられる表面に、抵抗層が形成された構成に代えて、リチウム極集電体の表面に設けられるリチウムイオン供給源と負極集電体との間の電気抵抗が1×101 〜1×104 mΩ、好ましくは5×101 〜1×104 mΩとなる構成を採用することができる。
また、リチウム極集電体と負極との間の電気抵抗が1×101 〜1×104 mΩ、好ましくは5×101 〜1×104 mΩとなる構成を採用することができる。
リチウムイオン供給源と負極集電体との間の電気抵抗或いはリチウム極集電体と負極との間の電気抵抗が上記の範囲にあることにより、リチウムイオン供給源から負極活物質層にリチウムイオンをプレドープする際に、過大電流が生じることを抑制することができるため、負極活物質層に対してリチウムイオンが均一にドープされる。従って、本発明に係るリチウムイオンキャパシタによれば、充放電を多数回にわたって繰り返し行った場合であっても、内部抵抗の上昇および容量維持率の低下を抑制することができる。
リチウムイオン供給源と負極集電体との間の電気抵抗或いはリチウム極集電体と負極との間の電気抵抗を上記の範囲とするための具体的な手段としては、下記の(1)〜(4)の手段が挙げられる。
(1)負極集電体を構成する材料例えば銅よりも抵抗率が大きい金属材料によって、リチウム極集電体を構成する。このような金属材料としては、ニッケル、クロム、コンスタンタン等の銅−ニッケル合金、ニッケル−クロム合金などを用いることができる。
(2)リチウム極集電体と負極とを抵抗体を介して接続する。このような抵抗体を構成する材料としては、上述した抵抗層に用いる材料と同等の材料などを用いることができる。(3)リチウム極集電体と負極との接続部分の面積を小さくする。例えば負極集電体およびリチウム極集電体を構成する材料として銅を用いる場合には、接続部分の面積が1×10-1〜1×102 mm2 であることが好ましい。
(4)リチウムイオン供給源を構成するリチウム金属箔とリチウム極集電体との接触面積を小さくする。例えば、リチウム極集電体を構成する材料として多孔箔を用いることにより、リチウム金属箔とリチウム極集電体との接触面積を小さくする。その場合には、多孔箔の材料に銅を用いることが好ましい。また、リチウム極集電体を構成する多孔箔の開孔率は40%以上であることが好ましい。
また、本発明の蓄電デバイスは、捲回型または積層型のリチウムイオンキャパシタに限定されず、電気二重層キャパシタおよびリチウムイオン二次電池などの蓄電デバイスにも好適に適用することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
〔実施例1〕
(1)正極の作製
孔径が1μm、気孔率が30%、厚みが30μmのアルミニウム電解エッチング箔よりなる正極集電体の両面に、50%体積累積径(D50)の値が10μmのカーボンブラックを含む導電性塗料を、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い両面塗工した後、減圧乾燥させることにより、正極集電体の表裏面に導電層を形成した。
次いで、正極集電体の表裏面に形成された導電層上に、50%体積累積径(D50)の値が3μmの活性炭粒子(正極活物質)を含有するスラリーを、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い両面塗工した後、減圧乾燥させることにより、導電層上に正極活物質層を形成した。
このようにして得られた、正極集電体の導電層および正極活物質層が積層された部分(以下、正極について「塗工部」ともいう。)が60mm×80mm、いずれの層も形成されてない部分(以下、正極について「未塗工部」ともいう。)が60mm×15mmとなるように、60mm×95mmの大きさに切断することにより、正極集電体の両面に導電層を介して正極活物質層が形成されてなる正極を作製した。
(2)負極の作製
貫通孔の孔径が300μm、気孔率が55%、厚みが25μmの銅製ケミカルエッチング箔からなる負極集電体の両面に、50%体積累積径(D50)の値が6μmの黒鉛の表面をピッチコートした黒鉛系複合粒子(負極活物質)と、SBRバインダ(JSR株式会社製:TRD2001)とを含有するスラリーを、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い両面塗工した後、減圧乾燥させることにより、負極集電体の表裏面に負極活物質層を形成した。
このようにして得られた、負極集電体の負極活物質層が形成された部分(以下、負極について「塗工部」ともいう。)が65mm×85mm、負極活物質層が形成されてない部分(以下、負極について「未塗工部」ともいう。)が65mm×15mmになるように、65mm×100mmの大きさに切断することにより、負極集電体の両面に負極活物質層が形成された負極を作製した。
(3)セパレータの作製
厚みが35μm、透気度が100secのセルロース/レーヨン複合材料からなるフィルムを70mm×91mmに切断してセパレータを作製した。
(4)リチウム極の作製
厚みが25μmの銅箔(日本製箔株式会社製)よりなるリチウム極集電体上に、50%体積累積径(D50)の値が10μmのカーボンブラック75質量部と、SBRバインダ(JSR株式会社製:TRD2001)25質量部とを含有するスラリーを塗布して乾燥することにより、厚みが10μmの抵抗層を形成した。
次いで、縦横の寸法が65mm×85mm、厚みが44μmのリチウム金属箔を、抵抗層上に重なるように圧着することにより、リチウム極を作製した。
(5)リチウムイオンキャパシタ要素の作製
先ず、正極7枚、負極8枚、セパレータ16枚、リチウム極2枚を用意し、正極と負極とを、それぞれの塗工部は重なるが、それぞれの未塗工部は反対側になり重ならないよう、セパレータ、負極、セパレータ、正極の順で積重し、積重体の4辺をテープにより固定することにより、電極積層ユニットを作製した。この電極積層ユニットの上側および下側に、リチウム極を負極と対向するよう配置した。
そして、電極積層ユニットの7枚の正極の各々の未塗工部に、予めシール部分にシーラントフィルムを熱融着した幅50mm、長さ50mm、厚さ0.15mmのアルミニウム製の正極端子を重ねて溶接した。一方、電極積層ユニットの8枚の負極の各々の未塗工部およびリチウム極の各々に、予めシール部分にシーラントフィルムを熱融着した幅50mm、長さ50mm、厚さ0.2mmの銅製の負極端子を重ねて溶接した。これにより、リチウムイオンキャパシタ要素を得た。
(6)リチウムイオンキャパシタの作製
ポリプロピレン層、アルミニウム層およびナイロン層が積層され、寸法が90mm(縦幅)×125mm(横幅)×0.15mm(厚み)で、中央部分に70mm(縦幅)×105mm(横幅)の絞り加工が施された一方の外装フィルム、並びにポリプロピレン層、アルミニウム層およびナイロン層が積層され、寸法が90mm(縦幅)×125mm(横幅)×0.15mm(厚み)の他方の外装フィルムを作製した。
次いで、他方の外装フィルム上における収容部となる位置に、上記のリチウムイオンキャパシタ要素を、その電極積層ユニットの正極端子および負極端子の各々が、他方の外装フィルムの端部から外方に突出するよう配置し、この電極積層ユニットに一方の外装フィルムを重ね合わせ、一方の外装フィルムおよび他方の外装フィルムの外周縁部における3辺(正極端子および負極端子が突出する2辺を含む)を熱融着した。
一方、非プロトン性有機溶媒として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートおよびジエチルカーボネート(体積比で3:1:4)の混合溶媒を用い、濃度1.2mol/LのLiPF6 を含む電解液を調製した。
次いで、一方の外装フィルムおよび他方の外装フィルムの間に、上記電解液を注入した後、一方の外装フィルムおよび他方の外装フィルムの外周縁部における残りの一辺を熱融着した。そして、この状態で、10日間放置することにより、リチウムイオン供給源からリチウムイオンを負極にドープした。
以上のようにして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタ(以下、「セル1」とする。)を合計で3個作製した。
(7)セルの性能の評価
得られたセル1について、以下のようにして、セル容量および負極容量を測定すると共に、耐久性試験を行った。
(i)セル容量の測定
1個のセル1に対し、0.1Aの定電流にてセル電圧が3.8Vになるまで充電した後、3.8Vの定電圧充電を30分間行い、その後、0.1Aの定電流にてセル電圧が1.9Vになるまで放電する充放電操作を5回繰り返し行った。5回目の充放電操作における放電の際の容量をセル容量とした。結果を表1に示す。
(ii)負極容量の測定
別の1個のセル1の各々に対し、0.1Aの定電流にてセル電圧が3.8Vになるまで充電した後、3.8Vの定電圧充電を30分間行って満充電させた。この満充電させたセル1を分解して、電極積層ユニットにおける上から4枚目の負極を取り出し、この負極を未塗工部を残して3等分(それぞれ「サンプルa」、「サンプルb」およひ「サンプルc」とする。)した。そして、サンプルa〜cの各々を用い、対極としてリチウム金属板を使用した負極容量測定用セルを組み立てた。これらの負極容量測定用セルについて、10mAの定電流にて負極電位が1.5V(Li/Li+ )になるまで放電させたときの負極容量を測定し、これらの最大値と最小値との差(max.−min.)を求めた。結果を表1に示す。
(iii )耐久性試験
更に別の1個のセル1に対し、1Aの定電流にてセル電圧が3.8Vとなるまで充電した後、1Aの定電流にてセル電圧が2.85Vとなるまで放電する充放電サイクルを10,000回繰り返すサイクル試験を実施した。このサイクル試験における1サイクル目の容量に対する10,000サイクル目の容量の比率を容量維持率として求めた。また、容量維持率が90%以上である場合を「○」、80%以上90%未満である場合を「△」、80%未満である場合を「×」として評価した。結果を表1に示す。
(iV)抵抗測定試験
セル容量を測定した後のセル1に対し、日置電機社製のレジスタンスメーター「RM3548」を用い、リチウム極のリチウム金属箔の中心部および負極の未塗工部の2カ所をプローブで固定して測定した際の値を表1に示す。
〔実施例2〕
実施例1におけるリチウム極の作製において、SBRバインダ25質量部の代わりにポリエチレン25質量部を用いたこと以外は同様にして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタ(以下、「セル2」とする。)を合計で3個作製し、セル2の性能の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1におけるリチウム極の作製において、カーボンブラック75質量部の代わりに50%体積累積径(D50)の値が10μmの銅粒子50質量部を用い、SBRバインダ25質量部の代わりにポリプロピレン50質量部を用いたこと以外は同様にして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタ(以下、「セル3」とする。)を合計で3個作製し、セル3の性能の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例1におけるリチウムイオンキャパシタの作製において、10日間放置することに代えて、電解液を注入してから48時間以内に正極と負極との間で65mAhの容量(正極容量の1/2)の電気を放電することによって、リチウムイオン供給源からリチウムイオンを負極にドープしたこと以外は同様にして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタ(以下、「セル4」とする。)を合計で3個作製し、セル4の性能の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例1におけるリチウムイオンキャパシタの作製において、10日間放置することに代えて、電解液を注入してから48時間以内に正極と負極との間で65mAhの容量(正極容量の1/2)の電気を充電することによって、リチウムイオン供給源からリチウムイオンを負極にドープしたこと以外は同様にして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタ(以下、「セル5」とする。)を合計で3個作製し、セル5の性能の評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1おけるリチウム極の作製において、リチウム極集電体に抵抗層を形成しなかったこと以外は同様にして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタ(以下、「セル6」とする。)を合計で3個作製し、セル6の性能の評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
比較例1におけるリチウムイオンキャパシタの作製において、10日間放置することに代えて、電解液を注入してから48時間以内に正極と負極との間で65mAhの容量(正極容量の1/2)の電気を放電することによって、リチウムイオン供給源からリチウムイオンを負極にドープしたこと以外は同様にして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタ(以下、「セル7」とする。)を合計で3個作製し、セル7の性能の評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
比較例1におけるリチウムイオンキャパシタの作製において、10日間放置することに代えて、電解液を注入してから48時間以内に正極と負極との間で65mAhの容量(正極容量の1/2)の電気を充電することによって、リチウムイオン供給源からリチウムイオンを負極にドープしたこと以外は同様にして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタ(以下、「セル8」とする。)を合計で3個作製し、セル8の性能の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015165535
表1の結果から明らかなように、セル1〜3においては、リチウム極集電体とリチウムイオン供給源との間に抵抗層が形成されていることにより、リチウムイオン供給源から負極活物質層にリチウムイオンをプレドープする際に、過大電流が生じることが抑制され、その結果、負極のサンプルa〜cの負極容量の差が小さく、負極活物質層に対してリチウムイオンが均一にドープされることが理解される。そして、10,000サイクルの充放電を行った後においても、高い容量維持率が得られることが確認された。但し、セル3においては、カーボンブラックの代わりに銅粒子を用いたことから、電気抵抗値がセル1,2,4,5に比べて低くなった。
また、セル4においては、放電によってリチウムイオンをドープすると、過大電流が生じやすくなり、SEI膜が均一になりにくいが、リチウム極集電体とリチウムイオン供給源との間に抵抗層が形成されているため、負極活物質層に対してリチウムイオンが均一にドープされたことを推測することができる。そして、10,000サイクルの充放電を行った後においても、高い容量維持率が得られることが確認された。
また、セル5においては、充電によってリチウムイオンをドープすると、リチウムイオンのプレドープの速度が低いが、リチウム極集電体とリチウムイオン供給源との間に抵抗層が形成されているため、負極活物質層に対してリチウムイオンが均一にドープされたことを推測することができる。そして、10,000サイクルの充放電を行った後においても、高い容量維持率が得られることが確認された。
また、セル6においては、抵抗層が設けられていないため、リチウムイオン供給源から負極活物質層にリチウムイオンをプレドープする際に過大電流が生じ、その結果、負極活物質層に対してリチウムイオンが均一にドープされず、容量維持率が低下した。
また、セル7においては、放電によってリチウムイオンをドープすると、過大電流が生じやすくなり、SEI膜が均一になりにくく、また、抵抗層が設けられていないため、負極活物質層に対してリチウムイオンが均一にドープされず、容量維持率が低下した。
セル8においては、充電によってリチウムイオンをドープすることにより、均一な膜厚のSEI膜を形成することは可能であるが、抵抗層が設けられていないため、負極活物質層に対してリチウムイオンが均一にドープされず、容量維持率が低下した。

Claims (6)

  1. 正極および負極がセパレータを介して積層された電極ユニットと、前記負極に電気的に接続されたリチウム極集電体とを有する蓄電デバイスであって、
    前記リチウム極集電体の表面に、抵抗層が形成されていることを特徴とする蓄電デバイス。
  2. 前記抵抗層の厚みが1〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイス。
  3. 前記抵抗層が活物質粒子および金属粒子から選ばれた少なくとも1種の粒子を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓄電デバイス。
  4. 前記活物質粒子または前記金属粒子の50%体積累積径(D50)は、0.1μm〜50μmであることを特徴とする請求項3に記載の蓄電デバイス。
  5. 正極および負極がセパレータを介して積層された電極ユニットと、前記負極における負極集電体に電気的に接続されたリチウム極集電体とを有する蓄電デバイスであって、
    前記リチウム極集電体に設けられるリチウムイオン供給源と前記負極集電体との間の電気抵抗が1×101 〜1×104 mΩであることを特徴とする蓄電デバイス。
  6. 正極および負極がセパレータを介して積層された電極ユニットと、前記負極に電気的に接続されたリチウム極集電体とを有する蓄電デバイスであって、
    前記リチウム極集電体と前記負極との間の電気抵抗が1×101 〜1×104 mΩであることを特徴とする蓄電デバイス。
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