(実施の形態)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像送信システム、端末、画像送信方法および画像送信プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、実施の形態にかかる画像送信システムの機能的構成の一例を示すブロック図である。実施の形態にかかる画像送信システム100は、画像送信装置101と、端末111と、を含む。
画像送信装置101は、取得部102と、記録部103と、送信部104とを含む。実施の形態では、単一のサーバがこれらの各機能を有する。また、機能別に分散された複数のサーバを用いた構成としてもよく、さらにはサーバを用いずに単一のクライアント(端末111)が画像送信装置101の機能を有する構成としてもよい。
取得部102は、インターネット等のネットワーク121を介して端末111に通信接続され、端末111から画像と画像を撮影した位置情報および日時情報とを取得する。記録部103は、画像と位置情報と日時情報とを関連付けて図示しないメモリ等に記録する。これにより、記録部103には、複数の画像および位置と日時と、を含むデータベースが作成される。
送信部104は、端末111から所定の地点で撮影された画像の取得要求を取得した場合、所定の地点に対応する位置情報と関連付けられており、かつ端末111が所定の地点に到達する時刻に対応する日時情報と関連付けられている画像を記録部103から読み出し、端末111へ送信する。
端末111は、カメラ112と、通信部113と、表示部114とを含む。この端末111は、例えば移動体(車両)に搭載される。カメラ112は、車両の移動時に道路を含む画像を撮影し、通信部113を介して画像送信装置101に送信する。この際、端末111は、画像の撮影位置(例えばGPSが測位した緯度経度)と撮影の日時情報とを画像とともに画像送信装置101に送信する。
また、端末111は、画像送信装置101に所望する所定の地点で撮影された画像の取得要求を行う。端末111は、この取得要求に応じて画像送信装置101から送信された画像を、通信部113を介して受信する。受信した所望位置の画像は、表示部114に表示出力される。
ここで、端末111は、経路探索等で車両が走行する予定経路上の所定の地点の画像を取得要求したとする。この場合、端末111あるいは画像送信装置101は、車両が所定の地点に到達する時刻を算出する。そして、送信部104は、この所定の地点に到達する時刻におけるこの地点の画像を端末111に送信する。これにより、端末111は、予定経路上で所定の地点に到達前に所定の地点に到達したときの画像を取得できるようになる。
画像送信装置101は、端末111の要求時に車両が所定の地点に到達した時刻の所定の地点の画像を端末111に送信する。画像送信装置101は、このような端末111(ユーザ側)の要求に応じて画像を送信するに限らない。画像送信装置101は、例えば急な気象変動や突発的な事故発生等の事象が生じた場合、この事象の発生に対応した新たな画像を端末111に動的に配信するようにしてもよい。
また、端末111あるいは画像送信装置101のいずれかは、撮影した画像を画像解析する機能を有してもよい。撮影した画像を画像解析することにより、所定地点での渋滞状況と、走行車線の情報を算出する。端末111が画像解析する場合、画像とともに解析情報(渋滞状況、走行車線)を画像送信装置101に送信し、画像送信装置101は、画像とともに位置と、日時と、解析情報とを関連付けて記録部103に記録する。
画像送信装置101が画像解析する場合、端末111から受信した画像と、位置と、日時の情報とを、画像解析による解析情報と関連付けて記録部103に記録する。
このほか、端末111あるいは画像送信装置101は、画像の位置に対応した気象情報を取得し、画像に関連付けて記録してもよい。これにより、気候情報が示す降雨、降雪、濃霧などの視界情報や、冠水、積雪、凍結などの路面状況を用いて、画像解析精度を向上できるようになる。
これにより、記録部103には、画像、および画像解析後の解析情報とともに、気象情報が格納される。そして、画像送信装置101は、端末に対して、要求された位置に端末111が到達する際の気候に応じた渋滞状況と、走行車線の情報とを画像とともに送信することができるようになる。
図2は、実施の形態にかかる画像送信システムの処理手順の一例を示すフローチャートである。画像送信装置101と端末111それぞれの処理を記載してある。
端末111側の処理は、車両は、移動中にGPS等により測位を行っており、所定の位置でカメラ112により道路を含む画像を撮影する(ステップS201)。撮影画像の撮影位置は、一定時間毎に定期的に行ってもよいし、交差点等の設定した位置に達する毎に行ってもよく、また、ユーザ操作により任意の場所で行ってもよい。
次に、端末111は、撮影画像を通信部113を介して画像送信装置101に送信する(ステップS202)。この際、測位により得た撮影の位置と時刻を付与して画像送信装置101に送信する。
画像送信装置101側では、取得部102が端末111から送信された画像を受信する(ステップS211)。記録部103は、この画像について、撮影の位置と時刻とを関連付けデータベースとして記録する(ステップS212)。
この後、所定の時期に端末111が所定の位置の画像の送信を画像送信装置101に要求すると(ステップS203)、画像送信装置101は、要求に応じた位置および時刻の画像を端末111に送信する(ステップS213)。
この際、端末111あるいは画像送信装置101は、要求に応じた位置を計算し、位置に応じた画像を端末111に送信してもよい。例えば、端末111の車両が移動しているときには、端末111あるいは画像送信装置101は、端末(車両)111が現在位置から所定の位置に移動したときの時刻を算出し、この時刻に相当する所定位置の画像を記録部103から読み出して端末111に送信する。
端末111は、受信した画像を表示出力する(ステップS204)。これにより、端末111のユーザは、予定経路上で所定の位置に到達したときの画像を取得することができる。ユーザはこの画像に基づき渋滞状況などを予測することができるようになる。
また、端末111あるいは画像送信装置101が撮影した画像を画像解析し、解析情報(例えば、渋滞状況、走行車線)を画像とともに記録する構成とすれば、要求した端末111に対し、画像に加えて、解析情報を付与して送信できるようになる。
さらには、端末111あるいは画像送信装置101は、画像取得時の気象情報を画像と併せて記録する構成とすれば、端末111が所定の地点に到達したときの時刻における気候に対応した画像を端末111に送信することもできるようになる。これにより、端末111が実際に所定の地点に到達したときの状況に適合した画像および解析情報を提供できるようになる。
以上の実施の形態によれば、画像送信装置は端末から取得した画像を撮影の位置および時刻別にデータベース化し、端末から要求された位置および時刻に該当する画像を要求した端末に送信することができる。これにより、端末では、未到達の位置および時刻における画像を事前に取得することができるようになる。また、未到達の位置での道路状況(渋滞状況)や気象情報を取得することもできるようになり、端末が実際に所定の地点に到達したときの状況に適合した画像および道路状況を事前に端末に提供できるようになる。
次に、本発明の実施例1について説明する。実施例1では、ユーザの車両にナビゲーション装置300が搭載され、サーバに通信接続されている。そして、サーバが上記の画像送信装置101の機能を実行する場合の一例について説明する。
(ナビゲーション装置300のハードウェア構成)
図3は、ナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3において、ナビゲーション装置300は、CPU301、ROM302、RAM303、磁気ディスクドライブ304、磁気ディスク305、光ディスクドライブ306、光ディスク307、音声I/F(インターフェース)308、マイク309、スピーカ310、入力デバイス311、映像I/F312、ディスプレイ313、通信I/F314、GPSユニット315、各種センサ316、カメラ317(図1のカメラ112に相当)、を備えている。各構成部301〜317は、バス320によってそれぞれ接続されている。
CPU301は、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラム、画像送信プログラムを記録している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU301は、RAM303をワークエリアとして使用しながら、ROM302に記録された各種プログラムを実行することによって、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク305としては、例えば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
また、光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御にしたがってデータが読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク307は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体として、光ディスク307のほか、MO、メモリカードなどを用いることができる。
磁気ディスク305および光ディスク307に記録される情報の一例としては、地図データ、車両情報、画像、走行履歴などが挙げられる。地図データは、ナビゲーションシステムにおいて経路探索するときに用いられ、建物、河川、地表面、エネルギー補給施設などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データ、道路の形状をリンクやノードなどであらわす道路形状データなどを含むベクタデータである。
音声I/F308は、音声入力用のマイク309および音声出力用のスピーカ310に接続される。マイク309に受音された音声は、音声I/F308内でA/D変換される。マイク309は、例えば、車両のダッシュボード部などに設置され、その数は単数でも複数でもよい。スピーカ310からは、所定の音声信号を音声I/F308内でD/A変換した音声が出力される。
入力デバイス311は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス311は、リモコン、キーボード、タッチパネルのうちいずれか一つの形態によって実現されてもよいが、複数の形態によって実現することも可能である。
映像I/F312は、ディスプレイ313に接続される。映像I/F312は、具体的には、例えば、ディスプレイ313全体を制御するグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ313を制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ313には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ313としては、例えば、TFT液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどを用いることができる。
カメラ317は、車両外部の例えば、道路を含む映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、例えば、カメラ317によって車両外部を撮影し、撮影した画像をCPU301において画像解析したり、映像I/F312を介して磁気ディスク305や光ディスク307などの記録媒体に出力したりする。
通信I/F314は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置300およびCPU301のインターフェースとして機能する。ネットワークとして機能する通信網には、CANやLIN(Local Interconnect Network)などの車内通信網や、公衆回線網や携帯電話網、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、LAN、WANなどがある。通信I/F314は、例えば、公衆回線用接続モジュールやETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)ユニット、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System:登録商標)/ビーコンレシーバなどである。
GPSユニット315は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在位置を示す情報を出力する。GPSユニット315の出力情報は、後述する各種センサ316の出力値とともに、CPU301による車両の現在位置の算出に際して利用される。現在位置を示す情報は、例えば、緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
各種センサ316は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサなどの、車両の位置や挙動を判断するための情報を出力する。各種センサ316の出力値は、CPU301による車両の現在位置の算出や、速度や方位の変化量の算出に用いられる。
(サーバの構成例)
画像送信装置101として用いるサーバについても、図3と同様の構成を有する。なお、このサーバにおいては、図3に記載のGPSユニット315、各種センサ316、カメラ317等は不要である。
図1に示した画像送信装置101は、図3に記載のROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行することによって画像取得、画像分析、および分析結果の送信等の機能を実現する。また、図3の通信I/F314を用いて、図1の通信部113の機能を実現できる。
また、図1に示した画像送信装置101の機能をナビゲーション装置300が有してもよい。この場合、上述したユーザの車両に搭載されたナビゲーション装置300が画像送信装置101の機能を実現するため、サーバを不要にすることができる。
(予定経路の計算、および画像解析処理)
実施例1では、車両に搭載された端末111(ナビゲーション装置300)が走行の予定経路を計算し、画像解析を行う例を説明する。
ナビゲーション装置300は、車両の現在位置と目的地の設定に基づき、目的地までの経路を例えば、時間や距離が短い候補経路を案内する。ユーザは、候補経路のうち時間や距離などにより一つの経路を予定経路として設定して走行する。
そして、上述した所定の位置の画像の取得を要求する際、ナビゲーション装置300は、選択した予定経路上における所定の位置へ到達する時刻を算出し、画像送信装置101に画像とともに送信する。
また、ナビゲーション装置300は、画像を撮影する毎に、この画像を画像解析し、画像に含まれる道路の道路状況(渋滞状況や走行車線等)を判断する。この画像解析では、画像のうち道路に類似する範囲を画像処理により特定する。道路の範囲は、道路面の色や道路上の車線(ライン)等に基づき特定する。また、画像内の車線や他の車両数、車間距離等に基づいて走行車線、および渋滞状況(渋滞の度合い)を特定する。この際、走行速度を含めて算出することにより、例えば速度が0に近い状態で画像内に多数の車両が撮影されていた場合には混雑(渋滞)していると判断することができる。
(データベース例)
図4は、画像送信装置に記録されるデータベース例を示す図表である。記録部103に保存されるデータベース400を示す。データベース400は、撮影画像毎の撮影ID401と、各種画像情報パラメータ402〜412からなる。
記録部103は、端末111から受信した画像毎にID401を付与し、ID401毎に画像に付与されている緯度402、経度403、道路リンクID404、撮影日405、撮影時刻406、時間帯407、渋滞度408、走行車線409、天候410、路面状況411、画像データ412と、を関連付けて記録部103に記録していく。
緯度402と、経度403は、端末111から送信された画像撮影時の位置である。道路リンクID404は、端末111(ナビゲーション装置300)あるいは画像送信装置101(サーバ)が有する地図データ上での各道路(リンク)毎の識別子であり、画像撮影時に位置する道路リンクIDである。
撮影日405と、撮影時刻406は、端末111から送信された画像撮影時の日時である。時間帯407は、撮影時刻406に基づき1日のうちの時間帯、例えば昼、夜等が設定される。
渋滞度408は、端末111あるいは画像送信装置101が撮影した画像を画像解析することにより得る解析情報の一部である。また、画像解析せずに、撮影位置での渋滞情報があれば外部から取得することとしてもよい。渋滞度408は、例えば、順調、混雑小、混雑中、混雑大、等が設定される。
走行車線409は、端末111あるいは画像送信装置101が撮影した画像を画像解析することにより得る解析情報の一部であり、例えば、1車線、左、右、中央(車線)、等が設定される。また、画像解析せずに、地図データ上での車両の位置に基づき走行車線409として得ることができれば、この情報を用いてもよい。
天候410は、画像送信装置101が外部から気象情報を取得し、例えば、撮影位置での気象情報、例えば、晴、曇、雨、豪雨、雪、霧、等が設定される。
路面状況411は、端末111あるいは画像送信装置101が撮影した画像を画像解析することにより得る解析情報の一部であり、例えば、通常、積雪、凍結、冠水、等が設定される。また、画像解析せずに、外部から撮影位置での路面状況を得ることができれば、この情報を用いてもよい。画像データ412は、撮影した画像へのファイルパスが設定される。
図4には2つの画像分のパラメータだけを例示しているが、画像送信装置101(サーバ)は、端末111(ナビゲーション装置300)から画像を出力する毎に、各画像とパラメータを付与してデータベース400を構築していくことができる。
そして、上記データベース400により、要求された所定位置として緯度402、経度403を検索し、これに時刻406が一致するID401を検索することができ、このID401の画像データ412を端末111に送信できる。加えて、該当するID401の他の複数のパラメータ402〜411の情報を加えて、端末111に送信できる。
すなわち、端末111(ナビゲーション装置300)は、上記の画像解析を自装置が行うか否か(例えば画像送信装置101側が行う)に限らず、画像送信装置101に要求する所定位置での画像を要求する際に、パラメータ402〜411を指定して送信することができる。これにより、画像送信装置101は、端末111が指定したパラメータ402〜411に適合した画像をデータベース400から検索できるようになる。
(送信画像の特定例)
図5は、画像特定時のデータベースのパラメータの組み合わせ選択方法を説明する図表である。画像送信装置101(サーバ)が、端末111から要求された位置と日時に適合する画像を選択する処理例を説明する。
画像送信装置101は、配信用に取得した画像情報のパラメータと、データベース400に格納されている画像データに対応した画像情報のパラメータ401〜411が一致するものをデータベース400から選択し、端末111に送信する画像とする。
そして、端末111の要求に一致する画像が複数存在する場合は、パラメータのうち撮影日時405、406が最新のものを選択し、端末111に送信する。
一方、端末111の要求(位置、日時等)に一致するパラメータを有する画像が存在しない場合には、価値の高いパラメータを優先して画像を選択し、送信する。この例では、端末111の要求として、所定の位置(緯度402、経度403)の時刻(日付405、時刻406)に加えて、端末111からは路面状況411、天候410、渋滞度408、時間帯407、走行車線409の要求があったものとする。
図5に記載の例では、画像送信装置101は、この価値の高いパラメータとして、図4に記載したうち、優先度が高い順に、路面状況411、天候410、渋滞度408、時間帯407、走行車線409を用いる。
そして、図5に示すように、画像送信装置101は、端末111が要求したこれら価値の高いパラメータに対してデータベース400の各画像のパラメータ一致/不一致によって、優先順位を用いて端末111に送信する画像(図4のID401に対応する画像データ412)を決定する。
例えば、最も優先順位が高い(優先順位1)の画像としては、端末111が要求した、路面状況411、天候410、渋滞度408、時間帯407、走行車線409の各パラメータが一致する画像を選択する。例えば、優先順位2のパラメータは、最も優先度が低い走行車線409のパラメータが端末111の要求と不一致であるが、優先順位3のパラメータでは、走行車線409よりも優先度が高い時間帯407のパラメータが端末111の要求と不一致であり、これら優先順位2、3としてそれぞれ設定される。
なお、このように、端末111の要求(位置、日時等)に一致するパラメータを有する画像が存在しない場合でも、同様に、同じ条件の画像が複数枚存在する場合は、撮影日時405、406が最新のものを選択し、端末111に送信する。
(実施例1の画像撮影〜データベース格納の処理例)
図6は、実施例1にかかる画像撮影からデータベース格納までの処理内容を示すフローチャートである。実施例1では、端末111(ナビゲーション装置300)が撮影した画像を画像解析し、解析情報を画像送信装置101に送信する処理を行う。
はじめに、ナビゲーション装置等の端末111がGPS等により常時、現在位置を測位する(ステップS601)。そして、車両の移動時には、日時、および移動毎の位置(緯度経度)を特定するとともに、地図データ上の走行道路に対する車両の位置のマッチング処理を行う(ステップS602)。
そして、所定の位置でカメラ112により道路を含む画像を撮影する(ステップS603)。撮影画像の撮影位置は、一定時間毎に定期的に行ってもよいし、交差点等の設定した位置に達する毎に行ってもよく、また、ユーザ操作により任意の場所で行ってもよい。
この後、端末111は、撮影した画像を画像解析する(ステップS604)。この画像解析により、端末111は、画像に含まれる道路の解析情報を生成する。例えば、端末111は、上述したように、撮影位置での路面状況411、天候410、渋滞度408、時間帯407、走行車線409を画像解析により得ることができる。
そして、端末111は、撮影した画像(および日時、位置)とともに、解析情報を画像送信装置101に送信(アップロード)する(ステップS605)。
サーバ等の画像送信装置101側では、端末111(ナビゲーション装置300)から送信された画像と、解析情報を受信する(ステップS611)。そして、受信した画像(および日時、位置)と、解析情報とを紐付けする(ステップS612)。そして、データベース400に画像を格納するとともに(ステップS613)、解析情報をデータベース400に格納する(ステップS614)。
(実施例1の画像送信の処理例)
図7は、実施例1にかかる要求に対応した画像送信の処理内容を示すフローチャートである。例えば、端末111(ナビゲーション装置300)が目的地の設定により経路探索を行い、現在地から目的地までの予定経路を提示する処理を行い、所定の案内地点毎にサーバ(画像送信装置101)に対し画像の取得要求を行う例について説明する。
はじめに、端末111は、GPS等により常時、現在位置を測位する(ステップS701)。そして、車両の移動時には、日時、および移動毎の位置(緯度経度)を特定するとともに、地図データ上の走行道路に対する車両の位置のマッチング処理を行う(ステップS702)。
そして、端末111の操作により、目的地を設定すると(ステップS703)、端末111は、経路探索を行う(ステップS704)。この経路探索では、車両の現在位置から目的地に至る複数の予定経路の候補を経路計算し、時間や距離等の設定に応じて最適な予定経路を提示する。この経路計算時、渋滞情報等に基づき予定経路の渋滞予測を行う。また、予定経路上の交差点等の案内地点の通過予測(時間等)や、予定経路上で通過する車線(案内車線)の処理を行う。
この後、車両が予定経路を走行すると、端末111は、交差点等の案内地点に到達する毎に、サーバ(画像送信装置101)に対して画像取得を要求する(ステップS705)。この際、端末111は、サーバ(画像送信装置101)に対して案内地点の情報として、案内地点の位置や案内地点に到達する日時、案内地点の渋滞予測、案内車線の情報等を併せて送信する。この後、端末111は、サーバ(画像送信装置101)からの画像データを受信待機する。
サーバ(画像送信装置101)側では、端末111(ナビゲーション装置300)からの画像取得要求を受信すると(ステップS711)、データベース400に問い合わせる(ステップS712)。そして、端末111から受信した案内地点の情報(案内地点の位置や案内地点に到達する日時、案内地点の渋滞予測、案内車線の情報等)に対応する画像データを取得し(ステップS713)、端末111に送信する(ステップS714)。
端末111では、サーバ(画像送信装置101)から送信された画像データを取得し(ステップS706)、この画像データを表示する(ステップS707)。表示する画像データは、サーバに要求した案内地点に対応する画像データである。この際、サーバへの要求に含まれる案内地点の情報に対応する画像、例えば、案内地点の位置や案内地点に到達する日時に対応した画像を表示できる。また、画像の要求時に端末111側の経路探索に基づき得た案内地点の渋滞予測、案内車線等の情報や気象情報等をサーバに送信することで、所望する位置に実際に到着した際の実際の状況に適合した画像を表示できるようになる。
図8〜図10は、それぞれ端末が表示する画像例を示す図である。端末111(ナビゲーション装置300)がサーバ(画像送信装置101)から受信した画像の表示例である。
図8に示す画像は、路面が通常、天候が雨、混雑度が混雑中、時間帯が昼、走行車線が右、の場合の画像例である。図9に示す画像は、路面が通常、天候が晴、混雑度が順調、時間帯が夜、走行車線が1車線、の場合の例である。図10に示す画像は、路面が凍結、天候が晴、混雑度が順調、時間帯が昼、走行車線が1車線、の場合の例である。
これら図8〜図10に示すように、端末111(ナビゲーション装置300)がサーバ(画像送信装置101)に要求した案内地点の位置や到達する日時、さらには、案内地点の渋滞予測、案内車線、天候等の情報を送信することにより、端末111がサーバ(画像送信装置101)から、所望する位置に実際に到着した際の実際の状況に適合した画像を受信し、表示できる。
また、画像送信装置101は、端末111からの取得要求に含まれる案内地点の位置や到達する日時に加えて、案内地点の渋滞予測、案内車線、天候等のパラメータに一致する画像をデータベース400から取得し、端末111に送信する。
また、画像送信装置101は、取得要求に含まれるパラメータに一致する画像をデータベース400から取得できなかった場合であっても、図5に示したように価値の高い情報(パラメータ)の優先度に基づき、データベース400から取得する画像を決定する。例えば、図8に示した画像について、端末111から要求された走行車線についてのみ一致する画像がなかったとする。この場合、図5に示した走行車線409については、最も優先度が低いため、残りの3つのパラメータ(路面状況411、天候410、時間帯407)が一致する優先順位2の画像をデータベース400から読み出し、端末111に送信する。これにより、端末111では、所望する位置に到達したときの状況に近い画像を取得できるようになる。
以上説明した実施例1によれば、端末は、所望する位置の画像を画像送信装置から取得することができる。特に、端末は、要求時に位置と日時を指定することで、端末が予定の位置に到達する時刻の画像を到達前に取得することができるようになる。これにより、端末は、所望する位置の通過日時の予測状況に最も近い画像を取得できるようになる。
また、端末が画像取得の要求に併せて所望する地点に関する情報をサーバに送信する構成とすれば、サーバは取得した情報に適した画像を端末に送信できるようになる。例えば、案内地点の渋滞予測、案内車線、到達時の気象等に関する情報を送信する。これにより、サーバは、これらの情報に適合してより予測精度の高い画像、すなわち端末が実際に取得要求した位置に達したときの状況に近い画像を、要求した位置の到達前に事前に取得できるようになる。
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2は、画像の解析処理をサーバ(画像送信装置101)が行う点が実施例1と異なる。他の構成および処理は実施例1と同様である。
(実施例2の画像撮影〜データベース格納の処理例)
図11は、実施例2にかかる画像撮影からデータベース格納までの処理内容を示すフローチャートである。
はじめに、ナビゲーション装置等の端末111がGPS等により常時、現在位置を測位する(ステップS1101)。そして、車両の移動時には、日時、および移動毎の位置(緯度経度)を特定するとともに、地図データ上の走行道路に対する車両の位置のマッチング処理を行う(ステップS1102)。
そして、所定の位置でカメラ112により道路を含む画像を撮影する(ステップS1103)。撮影画像の撮影位置は、一定時間毎に定期的に行ってもよいし、交差点等の設定した位置に達する毎に行ってもよく、また、ユーザ操作により任意の場所で行ってもよい。
そして、端末111は、撮影した画像(および日時、位置)を画像送信装置101に送信(アップロード)する(ステップS1104)。
サーバ等の画像送信装置101側では、端末111(ナビゲーション装置300)から送信された画像を受信する(ステップS1111)。
そして、画像送信装置101は、受信した画像を画像解析する(ステップS1102)。この画像解析により、画像送信装置101は、画像に含まれる道路の解析情報を生成する。例えば、画像送信装置101は、上述したように、撮影位置での路面状況411、天候410、渋滞度408、時間帯407、走行車線409を画像解析により得ることができる。
そして、画像送信装置101は、受信した画像(および日時、位置)と、解析情報とを紐付けする(ステップS1113)。そして、データベース400に画像を格納するとともに(ステップS1114)、解析情報をデータベース400に格納する(ステップS1115)。
(実施例2の画像送信の処理例)
図12は、実施例2にかかる要求に対応した画像送信の処理内容を示すフローチャートである。例えば、端末111(ナビゲーション装置300)が目的地を設定し、画像送信装置101が経路探索を行って現在地から目的地までの予定経路を端末111に提示する。また、画像送信装置101は、予定経路上の所定の案内地点毎の画像を端末111に送信する例について説明する。
はじめに、端末111は、GPS等により常時、現在位置を測位する(ステップS1201)。そして、車両の移動時には、日時、および移動毎の位置(緯度経度)を特定するとともに、地図データ上の走行道路に対する車両の位置のマッチング処理を行う(ステップS1202)。
そして、端末111は、ユーザの操作等により、目的地が設定されると(ステップS1203)、予定経路の経路(および渋滞予測)の案内をサーバ(画像送信装置101)に要求する(ステップS1204)。この際、端末111は、現在地と目的地の情報を画像送信装置101に通知する。
サーバ(画像送信装置101)は、経路案内(および渋滞予測)の案内の要求を端末111から受信すると(ステップS1211)、経路探索を行う(ステップS1212)。この経路探索では、車両の現在位置から目的地に至る複数の予定経路の候補を経路計算し、時間や距離等の設定に応じて最適な予定経路を提示する。この経路計算時、渋滞情報等に基づき予定経路の渋滞予測を行う。また、予定経路上の交差点等の案内地点の通過予測(時間等)や、予定経路上で通過する車線(案内車線)の処理を行う。
そして、サーバ(画像送信装置101)は、予定経路の経路案内、渋滞予測、走行時の案内地点、案内車線の各情報を生成して、端末111に通知する(ステップS1213)。
端末111は、サーバ(画像送信装置101)から予定経路の経路案内、渋滞予測、走行時の案内地点、案内車線の各情報を取得すると(ステップS1205)、経路案内の予定経路と予定経路の渋滞情報を表示する(ステップS1206)。
そして、車両が予定経路を走行すると、端末111は、交差点等の案内地点に到達する毎に、サーバ(画像送信装置101)に対して画像取得を要求する(ステップS1207)。この際、端末111は、サーバ(画像送信装置101)に対して案内地点の情報として、案内地点の位置や案内地点に到達する日時、案内地点の渋滞予測、案内車線の情報等を併せて送信する。この後、端末111は、サーバ(画像送信装置101)からの画像データを受信待機する。
サーバ(画像送信装置101)側では、端末111(ナビゲーション装置300)からの画像取得要求を受信すると(ステップS1214)、データベース400に問い合わせる(ステップS1215)。そして、端末111から受信した案内地点の情報(案内地点の位置や案内地点に到達する日時、案内地点の渋滞予測、案内車線の情報等)に対応する画像データを取得し(ステップS1216)、端末111に送信する(ステップS1217)。
端末111では、サーバ(画像送信装置101)から送信された画像データを取得し(ステップS1208)、この画像データを表示する(ステップS1209)。表示する画像データは、サーバに要求した案内地点に対応する画像データである。この際、サーバへの要求に含まれる案内地点の情報に対応する画像、例えば、案内地点の位置や案内地点に到達する日時に対応した画像を表示できる。また、端末111は、画像の要求時にサーバ(画像送信装置101)側の経路探索に基づき案内地点の渋滞予測、案内車線等の情報や気象情報等を取得できるが、これらの情報を案内地点に到達する毎にサーバ(画像送信装置101)に送信することで、端末111は、所望する位置に実際に到着した際の実際の状況に適合した画像をサーバ(画像送信装置101)から取得して表示できるようになる。
以上の実施例1、2では、目的地までの経路探索を端末111(ナビゲーション装置300)側が行う構成としたが、これに限らない。端末111は、現在位置と目的地をサーバ(画像送信装置101)に送信し、サーバ側が端末111(車両)が送信する現在地と目的地に基づき、地図データ上で目的地までの経路探索を行う処理を行う構成としてもよい。
また、以上の実施例1、2では、端末111は、サーバ(画像送信装置101)に対して案内地点の情報として、案内地点の位置や案内地点に到達する日時、案内地点の渋滞予測、案内車線の情報等を併せて送信する構成としたが、これに限らない。端末111は、案内地点の位置をサーバ(画像送信装置101)に送信し、サーバ側が案内地点に到達する日時、案内地点の渋滞予測、案内車線の情報、案内地点の天候などを取得する構成としてもよい。
以上説明した実施例2によれば、実施例1同様に、端末は、所望する位置の画像を画像送信装置から取得することができ、要求時に位置と日時を指定することで、端末が以後に通過する予定の位置に到達する時刻の画像を取得することができるようになる。
また、実施例2では、画像解析の処理をサーバ側が行うため、端末側での処理負担を軽減できるようになる。そして、実施例2においても端末は、実際に取得要求した位置に達したときの状況に近い画像を、要求した位置への到達前に取得できるようになる。
また、実施例1、2の画像送信装置101の機能は、所定のコンピュータ装置が端末111からの画像を収集して端末111に画像配信する構成とすることができる。例えば、画像送信装置101は、特定のサーバに限らず、上述した端末111(ナビゲーション装置300)を用いて構成してもよい。
また、実施例では、端末としてナビゲーション装置を用いる構成としたが、他のスマートフォンなどの端末を用いることもできる。
以上のように、この発明によれば、道路を撮影した画像を画像送信装置が収集し、要求された地点に到達したときの画像を到達前に送信する。これにより、所定の位置に到達する前に所定の位置の画像を見て所定の位置に到達した際の道路状況を容易に判断できるようになる。配信される画像は、過去に撮影された実際の画像のうち要求に最も適合する画像であるため、所定の位置に到達したときの道路状況を予め知ることができ、走行経路の変更等を事前におこなう等の事前対処を行うこともできるようになる。
また、経路探索を行う構成であれば、予定経路上の交差点毎等の複数の案内地点の画像を案内地点に到達する前に取得することができ、予定経路の案内地点毎の状況を画像により容易に判断できるようになる。これにより経路の再探索等についても適切に行うことができるようになる。
なお、本実施の形態で説明した画像送信方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。