JP2015162662A - レーザ光源装置及び画像投影装置 - Google Patents

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研吾 森安
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Abstract

【課題】 充分なスペックルノイズの低減を得ることができるレーザ光源装置及び画像投影装置を提供する。
【解決手段】 画像投影装置1は、レーザ光源装置2を少なくとも一つ備え、レーザ光源装置2から出射される光を投射光として用いる。レーザ光源装置2は、レーザ光を出射する複数の光源部3と、複数の光源部3から出射されるレーザ光が入射される入射面51を有する導光体5と、を備え、複数の光源部3は、レーザ光の光軸A3の入射面51に対する入射角の大きさごとに、複数のレーザ光源群6に区分され、レーザ光源群6のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群6のレーザ光の偏光比の平均値が大きい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レーザ光を出射するレーザ光源を複数備えるレーザ光源装置に関し、また、レーザ光源装置を備える画像投影装置に関する。
従来、レーザ光源装置として、複数のレーザ光源から出射したレーザ光を光ファイバー等に入射するレーザ光源装置が、知られている(例えば、特許文献1)。そして、斯かるレーザ光源装置から出射した光を、露光用光源装置やプロジェクタ等の光源として用いる技術が知られている。斯かる技術において、レーザ光の照射面や観測者の網膜上に、スペックルノイズと呼ばれる光の強弱のあるノイズが発生する。
そこで、特許文献1においては、スペックルノイズを低減すべく、少なくとも1つのレーザ光源が他のレーザ光源と異なる波長の光を出射するレーザ光源装置が、提案されている。しかしながら、特許文献1に係るレーザ光源装置においては、使用できる波長の範囲にも限界があるため、充分なスペックルノイズの低減(「デスペックル効果」又は「スペックルコントラストの低減」ともいう)が得られない、という問題がある。
特開2004−146793号公報
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、充分なスペックルノイズの低減を得ることができるレーザ光源装置及び画像投影装置を提供することを課題とする。
本発明に係るレーザ光源装置は、レーザ光を出射する複数の光源部と、前記複数の光源部から出射されるレーザ光が入射される入射面を有する導光体と、を備え、前記複数の光源部は、レーザ光の光軸の前記入射面に対する入射角の大きさごとに、複数のレーザ光源群に区分され、前記レーザ光源群のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群のレーザ光の偏光比の平均値が大きい。
本発明に係るレーザ光源装置によれば、複数のレーザ光源群は、導光体の入射面に向けてレーザ光を出射する光源部を備えている。また、複数のレーザ光源群は、光源部から出射されるレーザ光の光軸の入射面に対する入射角の大きさごとに、区分されている。
ところで、レーザ光の入射角が大きいほど、導光体内の光路長が長くなるため、発散しているレーザ光においては、例えば、光軸部分と他部分との光路長差が大きくなる。これにより、当該レーザ光において、コヒーレンスが低下するため、スペックルノイズが低減する。
そこで、本発明に係るレーザ光源装置においては、レーザ光源群のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群における入射面に入射する際のレーザ光の偏光比の平均値が大きくなっている。これにより、偏光比の大きいレーザ光においても、入射角を大きくすることにより、導光体内の光路長が長くなるため、例えば、レーザ光における光軸部分と他部分との光路長差が確保される。したがって、装置全体におけるレーザ光のコヒーレンスが低下するため、装置全体におけるスペックルノイズが低減する。
また、本発明に係るレーザ光源装置は、前記光源部のレーザ光の入射角が大きいほど、当該光源部のレーザ光の偏光比が大きい、という構成でもよい。
斯かる構成によれば、光源部のレーザ光の入射角が大きいほど、当該光源部における入射面に入射する際のレーザ光の偏光比が大きい、即ち、レーザ光の偏光比が大きくなることに伴って、当該レーザ光の入射角が大きくなっている。したがって、装置全体におけるレーザ光のコヒーレンスが効果的に低下するため、装置全体におけるスペックルノイズが効果的に低減する。
また、本発明に係る画像投影装置は、前記のレーザ光源装置を少なくとも一つ備え、前記レーザ光源装置から出射される光を投射光として用いる。
以上の如く、本発明は、充分なスペックルノイズの低減を得ることができるという優れた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る画像投影装置の概略構成図である。 同実施形態に係るレーザ光源装置の概略構成図である。 同実施形態に係る光学系に入射される光の入射パターンを説明する図である。 同実施形態に係る導光体の入射面における光の入射角を説明する図である。 同実施形態に係るレーザ光の偏光比の測定方法を説明する図である。 同実施形態に係る導光体の内部の光路長を説明する図である。 同実施形態に係る導光体の内部の光路長を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係る光学系に入射される光の入射パターンを説明する図である。
以下、本発明に係るレーザ光源装置及び画像投影装置における一実施形態について、図1〜図7を参酌して説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致していない。
図1に示すように、本実施形態に係る画像投影装置1は、それぞれ異なる色の光を出射する複数(本実施形態においては3つ)のレーザ光源装置2(2R,2G,2B)と、レーザ光装置2から出射されたレーザ光が入射される光源側光学系11とを備えている。また、画像投影装置1は、光源側光学系11から出射されたレーザ光を入射して光画像を生成する画像光学系12と、画像光学系12から出射された光画像(レーザ光)を入射してスクリーン100に投影する投影光学系(例えば、投影レンズ)13とを備えている。
光源側光学系11は、投影された照射面の照度を均一にすることを図るべく、例えばロッドインテグレータ等のインテグレータ光学系11aと、レーザ光源装置2Gから出射されたレーザ光を反射する反射ミラー11bとを備えている。なお、図示していないが、光源側光学系11は、インテグレータ光学系11aの出射面を画像光学系12(具体的には、空間変調素子12aの入射面)に結像するためのレンズを備えている。
画像光学系12は、光源側光学系11から出射された光を変調することで、光画像にする空間変調素子12aと、全反射プリズム12bと、ダイクロイックプリズム12cとを備えている。本実施形態においては、各空間変調素子12aは、デジタルマイクロミラーデバイスである。
レーザ光源装置2は、第1の色(例えば、赤色)のレーザ光を出射する第1のレーザ光源装置2Rと、第2の色(例えば、緑色)のレーザ光を出射する第2のレーザ光源装置2Gと、第3の色(例えば、青色)のレーザ光を出射する第3のレーザ光源装置2Bとを備えている。
図2に示すように、本実施形態に係るレーザ光源装置2は、レーザ光を出射する複数の光源部3と、複数の光源部3から出射された光が入射される光学系4と、光学系4から出射されるレーザ光が入射される入射面51を有する導光体5とを備えている。そして、レーザ光源装置2は、導光体5から出射した光を光源側光学系11に入射している。
光源部3は、レーザ光を出射する半導体レーザ31と、半導体レーザ31から出射されるレーザ光を略平行光(僅かに発散する光)にするコリメートレンズ32とを備えている。そして、複数の光源部3は、出射する光の光軸A3が少なくとも光学系4に入射される際に互いに平行となるように、配置されている。また、複数の光源部3は、出射する光の光軸A3が光学系4の光学入射面41で異なる位置となるように、配置されている。
ところで、半導体レーザ31から出射されるレーザ光は、基本的には、直線偏光している。但し、該レーザ光においては、所定方向の直線偏光の成分を主として、時間的及び空間的に、該所定方向と異なる方向の成分が混在していたり、低電流時等にランダム偏光の成分が混在していたりする。
このように、半導体レーザ31から出射されるレーザ光は、所定方向の直線偏光成分と、当該所定方向と異なる方向の直線偏光成分及びランダム偏光成分の少なくとも一方とが混在する光であり、例えば、複数の直線偏光が少なくとも混在する光である。なお、主となる直線偏光の成分以外の成分が多く混在しているほど、ランダム偏光に近づき、偏光比が小さい光となる。
光学系4は、複数の光源部3から出射された光を導光体5の入射面51の中心に向けて集束させる集束レンズとしている。即ち、光学系4は、各光源部3から出射された光の光軸を導光体5の入射面51の中心に向くように変えている(屈折させている)。
導光体5は、長尺に形成されており、平面状の入射面51を一端に配置し、平面状の出射面52を他端に配置している。そして、導光体5は、その側面で光を全反射することにより、入射面51で入射された光の進行する角度を保持しつつ、長手方向に沿って光を伝搬するように構成されている。
本実施形態においては、導光体5は、芯となるコアと、コアの外側に配置され、コアよりも低い屈折率であるクラッドと、クラッドを覆う被覆とからなる光ファイバーとしている(コアのみ図示している)。即ち、入射面51は、コアの一端側の面で構成されている。なお、導光体5は、光ファイバーに限られず、例えば、ロッドインテグレータ等でもよい。
ところで、図2〜図4に示すように、複数の光源部3は、複数のレーザ光源群6に区分されている。本実施形態においては、複数の光源部3は、二つの群、即ち、第1レーザ光源群6aと第2レーザ光源群6bとに区分けされている。なお、各レーザ光源群6a,6bは、光源部3が同数(12個)となるように、区分けされている。
第1レーザ光源群6aは、光学系4の光学入射面41における外側の位置に向けてレーザ光L3aを出射する複数(12個)の第1光源部3aを備えている。また、第2レーザ光源群6bは、第1光源部3aよりも、光学系4の光学入射面41における内側の位置に向けてレーザ光L3bを出射する複数(8個)の第2光源部3bと、第2光源部3bよりも、光学系4の光学入射面41における内側の位置に向けてレーザ光L3cを出射する複数(4個)の第3光源部3cとを備えている。
本実施形態においては、光学系4により、光源部3a〜3cからのレーザ光L3a〜L3cが導光体5の入射面51の中心に向けて集束している。これにより、光学系4の光学入射面41に対する各レーザ光L3a〜L3cの入射位置が、当該光学入射面41の中心から離れるほど、導光体5の入射面51に対する当該レーザ光L3a〜L3cの光軸A3a〜A3cの入射角θ1〜θ3は、大きくなる。なお、図3は、光学系4の光学入射面41に対する、各レーザ光L3a〜L3cの入射位置を示している。
したがって、第1光源部3aが出射するレーザ光L3aの光軸A3aが導光体5の入射面51に入射する第1入射角θ1は、第2光源部3bが出射するレーザ光L3bの光軸A3bが導光体5の入射面51に入射する第2入射角θ2よりも、大きい。また、第2入射角θ2は、第3光源部3cのレーザ光L3cの光軸A3cが導光体5の入射面51に入射する第3入射角θ3よりも、大きい。
これにより、第1レーザ光源群6aにおけるレーザ光L3aの光軸A3aの入射角θ1は、第2レーザ光源群6bにおけるレーザ光L3b,L3cの光軸A3b,A3cの入射角θ2,θ3よりも、大きい。したがって、複数の光源部3は、レーザ光L3a〜L3cの光軸A3a〜A3cが導光体5の入射面51に入射する入射角θ1〜θ3の大きさごとに、複数のレーザ光源群6a,6bに区分されている。
また、第1光源部3aから出射されるレーザ光L3aの偏光比は、第2光源部3bから出射されるレーザ光L3bの偏光比よりも、大きい。そして、第2光源部3bから出射されるレーザ光L3bの偏光比は、第3光源部3cから出射されるレーザ光L3cの偏光比よりも、大きい。なお、図3(図8も同様)において、各レーザ光L3a〜L3cの偏光比は、二つの矢印の長さの比が大きいほど(横向きの矢印の長さが短いほど)、大きいことを示している。
このように、光源部3a〜3cから出射されるレーザ光L3a〜L3cの光軸A3a〜A3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、当該光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの偏光比が大きい。したがって、第1レーザ光源群6aのレーザ光L3aの偏光比は、第2レーザ光源群6bのレーザ光L3b,L3cの偏光比よりも、大きい。
レーザ光の偏光比は、一例として、JISC5941に基づいて、測定できる。そこで、レーザ光の偏光比の具体的な測定方法について、図5を参酌して説明する。
図5に示すように、偏光比測定装置110は、半導体レーザ31に直流電源を供給する電源111と、半導体レーザ31に供給される電流値を測定する電流計112と、半導体レーザ31を保護する保護抵抗器113とを備えている。また、偏光比測定装置110は、コリメータレンズ114と、偏光子115と、集光レンズ116と、光バワーメータ117とを備えている。
コリメータレンズ114は、半導体レーザ31から出射されたレーザ光が入射され、該レーザ光を平行光にして出射する。偏光子115は、コリメータレンズ114から出射されたレーザ光が入射され、該レーザ光のうち所定の偏光方向のレーザ光のみ透過する。集光レンズ116は、偏光子115から出射されたレーザ光が入射され、該レーザ光を収束させて出射する。光パワーメータ117は、集光レンズ116から出射された光が入射され、該レーザ光の光パワー(W)を測定する。
斯かる測定装置110において、半導体レーザ31に規定の電流(又は規定の光出力を得る電流)を流し、その状態を維持しつつ、レーザ光の光軸周りに偏光子115を少なくとも一回転させる。そして、光パワーメータ117で測定された光パワー(出力)のうち、最大値と最小値とから偏光比を求める。例えば、偏光比を求める式の一例として、以下の式が挙げられる。
偏光比=10log10(光パワーの最大値/光パワーの最小値)
偏光比が小さいレーザ光は、様々な向きの偏光がランダムに混在した光であるため、偏光の向きに応じたスペックルパターンもランダムに混在し、平均化されて見える。したがって、偏光比が小さいレーザ光は、スペックルノイズが発生し難い光である。一方、偏光比が大きいレーザ光は、ある方向の偏光成分の光パワーが強いため、その偏光方向の成分に応じたパターンを強く感じる。したがって、偏光比が大きいレーザ光は、スペックルノイズが発生し易い光である。
また、導光体5の入射面51に対するレーザ光の入射角と、当該レーザ光における導光体5内の光路長との関係について、図6及び図7を参酌して説明する。
図6に示すように、集束角θ41で集束されている第1のレーザ光L3dは、導光体5の入射面51に入射角θ51で入射され、導光体5の内部で、屈折角θ52で且つ発散角θ42で発散している。なお、空気の屈折率がn1で、導光体5の屈折率がn2である場合、θ42=(n1/n2)×θ41及びθ52=(n1/n2)×θ51となるが、図5は、理解しやすいように、n1=n2、即ち、θ41=θ42及びθ51=θ52として、示している。
そして、当該第1のレーザ光L3dにおいては、光軸A3dの部分の光路(図6において2点鎖線)と、外側B3dの部分の光路(図6において破線)とは、異なっている。例えば、光軸A3dの部分が入射面51から出射面52まで進む際に、光軸A3dの部分の光路と外側B3dの部分の光路との間に、光路長差L1が生じている。なお、図6において、光軸A3dの部分が入射面51の点P1から出射面52の点P2まで進んだ際に、外側B3dの部分が入射面51の点P1から導光体5の内部の点P3まで進むことを示している。
それに対して、図7に示すように、第2のレーザ光L3eは、第1のレーザ光L3dと同じ集束角θ41で集束されて、第1のレーザ光L3dの入射角θ51より大きい入射角θ61で、導光体5の入射面51に入射されている。そして、該第2のレーザ光L3eは、導光体5の内部で、第1のレーザ光L3dの屈折角θ52より大きい屈折率θ62で且つ第1のレーザ光L3dの発散角θ42と同じ発散角θ4で発散している。なお、図7も、図6と同様に、n1(空気の屈折率)=n2(導光体5の屈折率)、即ち、θ41=θ42及びθ61=θ62として、示している。
そして、当該第2のレーザ光L3eにおいては、光軸A3eの部分が入射面51から出射面52まで進む際に、光軸A3eの部分の光路(図7において2点鎖線)と外側B3eの部分の光路(図7において破線)との間に、光路長差L2が生じている。なお、図7において、光軸A3eの部分が入射面51の点P1から出射面52の点P4まで進んだ際に、外側B3eの部分が入射面51の点P1から導光体5の内部の点P5まで進むことを示している。
このとき、第2のレーザ光L3eにおける導光体5内の光路長は、第1のレーザ光L3dにおける導光体5内の光路長よりも、長い。したがって、同じ発散角θ42(又は集束角θ41)である第1及び第2のレーザ光L3d,L3eにおいて、第2のレーザ光L3eにおける光路長差L2は、第1のレーザ光L3dにおける光路長差L1よりも、大きくなる。
即ち、レーザ光の入射角が大きいほど、導光体5内の光路長が長くなるため、発散している(又は集束している)レーザ光においては、光軸部分と他部分との光路長差が大きくなる。したがって、レーザ光の入射角が大きいほど、コヒーレンスが低下するため、スペックルノイズが発生し難くなる。
以上より、本実施形態に係る画像投影装置1及びレーザ光源装置2によれば、複数のレーザ光源群6a,6bは、導光体5の入射面51に向けてレーザ光L3a〜L3cを出射する光源部3a〜3cを備えている。また、複数のレーザ光源群6a,6bは、光源部3a〜3cから出射されるレーザ光L3a〜L3cの光軸A3a〜A3cの入射面51に対する入射角θ1〜θ3の大きさごとに区分されている。
ところで、レーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、導光体5内の光路長が長くなるため、発散しているレーザ光L3a〜L3cにおいては、例えば、光軸部分と他部分との光路長差が大きくなる。これにより、当該レーザ光L3a〜L3cにおいて、コヒーレンスが低下するため、スペックルノイズが低減する。
そこで、本発明に係るレーザ光源装置2においては、レーザ光源群6a,6bのレーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、当該レーザ光源群6a,6bのレーザ光L3a〜L3cの偏光比の平均値が小さくなっている。これにより、偏光比の大きいレーザ光L3aにおいても、入射角θ1を大きくすることにより、導光体5内の光路長が長くなるため、例えば、レーザ光L3aにおける光軸部分と他部分との光路長差が確保される。したがって、装置全体におけるレーザ光のコヒーレンスが低下するため、装置全体におけるスペックルノイズが低減する。
また、本実施形態に係る画像投影装置1及びレーザ光源装置2によれば、光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、当該光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの偏光比が大きい。即ち、レーザ光L3a〜L3cの偏光比が大きくなることに伴って、当該レーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きくなっている。したがって、装置全体におけるレーザ光のコヒーレンスが効果的に低下するため、装置全体におけるスペックルノイズが効果的に低減する。
なお、本発明は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
上記実施形態に係るレーザ光源装置2においては、光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、当該光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの偏光比が大きい、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置2は、斯かる構成に限られない。
例えば、本発明に係るレーザ光源装置2においては、図8に示すように、複数のレーザ光のうち幾つかは、大きい入射角であるレーザ光の方が、小さい偏光比である、という構成でもよい。図8に係るレーザ光源装置2においては、第1レーザ光源群のレーザ光には、第1及び第2のレーザ光L3h,L3iが存在し、第2レーザ光源群のレーザ光には、第3〜第7のレーザ光L3j〜L3nが存在している。
そして、導光体5の入射面5への入射角は、第1と第2とのレーザ光L3h,L3iは、同じであり、第3〜第5のレーザ光L3j,L3k,L3lは、同じであり、第6と第7とのレーザ光L3m,L3nは、同じである。なお、第1と第2とのレーザ光L3h,L3iの入射角は、第3〜第5のレーザ光L3j,L3k,L3lの入射角よりも、大きく、第3〜第5のレーザ光L3j,L3k,L3lの入射角は、第6と第7とのレーザ光L3m,L3nよりも、大きい。
また、偏光比については、第1と第3とのレーザ光L3h,L3jは、同じであり、第2と第4と第6とのレーザ光L3i,L3k,L3mは、同じであり、第5と第7とのレーザ光L3l,L3nは、同じである。なお、第1と第3とのレーザ光L3h,L3jの偏光比は、第2と第4と第6とのレーザ光L3i,L3k,L3mの偏光比よりも、大きく、さらに、第2と第4と第6とのレーザ光L3i,L3k,L3mの偏光比は、第5と第7とのレーザ光L3l,L3nの偏光比よりも、大きい。
そして、図8に係るレーザ光源装置2によれば、第1レーザ光源群のレーザ光L3h,L3iは、第2レーザ光源群のレーザ光L3j〜L3nに対して、入射角が大きく、また、偏光比の平均値が大きい、という構成である。要するに、本発明に係るレーザ光源装置2においては、レーザ光源群6のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群6のレーザ光の偏光比の平均値が大きい、という構成であればよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2においては、複数のレーザ光源群6a,6bは、光源部3が同数となるように、即ち、光源部3(レーザ光L3a〜L3c)の数に基づいて、複数の光源部3を入射角の大きさごとに区分けされている、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。
例えば、本発明に係るレーザ光源装置においては、複数のレーザ光源群は、等間隔に区分された角度又は立体角に基づいて、複数の光源部3を入射角の大きさごとに区分けされている、という構成でもよい。要するに、本発明に係るレーザ光源装置においては、複数のレーザ光源群は、複数の光源部3を入射角の大きさごとに区分けされている、という構成であればよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2においては、レーザ光源群6a,6bは、二つ備える、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るレーザ光源装置においては、レーザ光源群6は、三つ以上備える、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2においては、光源部3は、コリメートレンズ32を備えている、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るレーザ光源装置においては、光源部3は、コリメートレンズ32を備えておらず、外部共振器型半導体レーザである、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2は、光学系4を備えている、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るレーザ光源装置は、光学系4を備えておらず、光源部3から出射されたレーザ光が導光体5の入射面51に直接入射される、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2は、画像投影装置1に用いられるという構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るレーザ光源装置は、レーザ光を用いて露光を行う露光装置に用いられるという構成でもよい。
また、上記実施形態に係る画像投影装置1は、レーザ光源装置2R,2G,2Bを三つ備える、という構成である。しかしながら、本発明に係る画像投影装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る画像投影装置は、レーザ光源装置2を一つ備える構成でもよく、レーザ光源装置2を二つ備える構成でもよく、さらに、レーザ光源装置2を四つ以上備える構成でもよい。
1…画像投影装置、2…レーザ光源装置、3,3a,3b,3c…光源部、4…光学系、5…導光体、6,6a,6b…レーザ光源群、11…光源側光学系、11a…インテグレータ光学系、11b…反射ミラー、12…画像光学系、12a…空間変調素子、12b…全反射プリズム、12c…ダイクロイックプリズム、13…投影光学系、31…半導体レーザ、32…コリメートレンズ、41…光学入射面、51…入射面、52…出射面、100…スクリーン、110…偏光比測定装置、111…電源、112…電流計、113…保護抵抗器、114…コリメータレンズ、115…偏光子、116…集光レンズ、117…光パワーメータ
本発明は、レーザ光を出射するレーザ光源を複数備えるレーザ光源装置に関し、また、レーザ光源装置を備える画像投影装置に関する。
従来、レーザ光源装置として、複数のレーザ光源から出射したレーザ光を光ファイバー等に入射するレーザ光源装置が、知られている(例えば、特許文献1)。そして、斯かるレーザ光源装置から出射した光を、露光用光源装置やプロジェクタ等の光源として用いる技術が知られている。斯かる技術において、レーザ光の照射面や観測者の網膜上に、スペックルノイズと呼ばれる光の強弱のあるノイズが発生する。
そこで、特許文献1においては、スペックルノイズを低減すべく、少なくとも1つのレーザ光源が他のレーザ光源と異なる波長の光を出射するレーザ光源装置が、提案されている。しかしながら、特許文献1に係るレーザ光源装置においては、使用できる波長の範囲にも限界があるため、充分なスペックルノイズの低減(「デスペックル効果」又は「スペックルコントラストの低減」ともいう)が得られない、という問題がある。
特開2004−146793号公報
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、充分なスペックルノイズの低減を得ることができるレーザ光源装置及び画像投影装置を提供することを課題とする。
本発明に係るレーザ光源装置は、レーザ光を出射する複数の光源部と、前記複数の光源部から出射されるレーザ光が入射される入射面を有する導光体と、を備え、前記複数の光源部は、レーザ光の光軸の前記入射面に対する入射角の大きさごとに、複数のレーザ光源群に区分され、前記レーザ光源群のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群のレーザ光の偏光比の平均値が大きい。
また、本発明に係るレーザ光源装置は、ーザ光を出射する複数の光源部と、前記複数の光源部から出射されるレーザ光が入射され、当該光を導光体の入射面に向けて出射する光学系と、を備え、前記複数の光源部は、レーザ光の光軸の前記入射面に対する入射角の大きさごとに複数のレーザ光源群に区分され、前記光源部及び前記光学系は、前記レーザ光源群のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群のレーザ光の偏光比の平均値が大きくなるように、構成される。
本発明に係るレーザ光源装置によれば、複数のレーザ光源群は、導光体の入射面に向けてレーザ光を出射する光源部を備えている。また、複数のレーザ光源群は、光源部から出射されるレーザ光の光軸の入射面に対する入射角の大きさごとに、区分されている。
ところで、レーザ光の入射角が大きいほど、導光体内の光路長が長くなるため、発散しているレーザ光においては、例えば、光軸部分と他部分との光路長差が大きくなる。これにより、当該レーザ光において、コヒーレンスが低下するため、スペックルノイズが低減する。
そこで、本発明に係るレーザ光源装置においては、レーザ光源群のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群における入射面に入射する際のレーザ光の偏光比の平均値が大きくなっている。これにより、偏光比の大きいレーザ光においても、入射角を大きくすることにより、導光体内の光路長が長くなるため、例えば、レーザ光における光軸部分と他部分との光路長差が確保される。したがって、装置全体におけるレーザ光のコヒーレンスが低下するため、装置全体におけるスペックルノイズが低減する。
また、本発明に係るレーザ光源装置は、前記光源部のレーザ光の入射角が大きいほど、当該光源部のレーザ光の偏光比が大きい、という構成でもよい。
斯かる構成によれば、光源部のレーザ光の入射角が大きいほど、当該光源部における入射面に入射する際のレーザ光の偏光比が大きい、即ち、レーザ光の偏光比が大きくなることに伴って、当該レーザ光の入射角が大きくなっている。したがって、装置全体におけるレーザ光のコヒーレンスが効果的に低下するため、装置全体におけるスペックルノイズが効果的に低減する。
また、本発明に係る画像投影装置は、前記のレーザ光源装置を少なくとも一つ備え、前記レーザ光源装置から出射される光を投射光として用いる。
以上の如く、本発明は、充分なスペックルノイズの低減を得ることができるという優れた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る画像投影装置の概略構成図である。 同実施形態に係るレーザ光源装置の概略構成図である。 同実施形態に係る光学系に入射される光の入射パターンを説明する図である。 同実施形態に係る導光体の入射面における光の入射角を説明する図である。 同実施形態に係るレーザ光の偏光比の測定方法を説明する図である。 同実施形態に係る導光体の内部の光路長を説明する図である。 同実施形態に係る導光体の内部の光路長を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係る光学系に入射される光の入射パターンを説明する図である。
以下、本発明に係るレーザ光源装置及び画像投影装置における一実施形態について、図1〜図7を参酌して説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致していない。
図1に示すように、本実施形態に係る画像投影装置1は、それぞれ異なる色の光を出射する複数(本実施形態においては3つ)のレーザ光源装置2(2R,2G,2B)と、レーザ光装置2から出射されたレーザ光が入射される光源側光学系11とを備えている。また、画像投影装置1は、光源側光学系11から出射されたレーザ光を入射して光画像を生成する画像光学系12と、画像光学系12から出射された光画像(レーザ光)を入射してスクリーン100に投影する投影光学系(例えば、投影レンズ)13とを備えている。
光源側光学系11は、投影された照射面の照度を均一にすることを図るべく、例えばロッドインテグレータ等のインテグレータ光学系11aと、レーザ光源装置2Gから出射されたレーザ光を反射する反射ミラー11bとを備えている。なお、図示していないが、光源側光学系11は、インテグレータ光学系11aの出射面を画像光学系12(具体的には、空間変調素子12aの入射面)に結像するためのレンズを備えている。
画像光学系12は、光源側光学系11から出射された光を変調することで、光画像にする空間変調素子12aと、全反射プリズム12bと、ダイクロイックプリズム12cとを備えている。本実施形態においては、各空間変調素子12aは、デジタルマイクロミラーデバイスである。
レーザ光源装置2は、第1の色(例えば、赤色)のレーザ光を出射する第1のレーザ光源装置2Rと、第2の色(例えば、緑色)のレーザ光を出射する第2のレーザ光源装置2Gと、第3の色(例えば、青色)のレーザ光を出射する第3のレーザ光源装置2Bとを備えている。
図2に示すように、本実施形態に係るレーザ光源装置2は、レーザ光を出射する複数の光源部3と、複数の光源部3から出射された光が入射される光学系4と、光学系4から出射されるレーザ光が入射される入射面51を有する導光体5とを備えている。そして、レーザ光源装置2は、導光体5から出射した光を光源側光学系11に入射している。
光源部3は、レーザ光を出射する半導体レーザ31と、半導体レーザ31から出射されるレーザ光を略平行光(僅かに発散する光)にするコリメートレンズ32とを備えている。そして、複数の光源部3は、出射する光の光軸A3が少なくとも光学系4に入射される際に互いに平行となるように、配置されている。また、複数の光源部3は、出射する光の光軸A3が光学系4の光学入射面41で異なる位置となるように、配置されている。
ところで、半導体レーザ31から出射されるレーザ光は、基本的には、直線偏光している。但し、該レーザ光においては、所定方向の直線偏光の成分を主として、時間的及び空間的に、該所定方向と異なる方向の成分が混在していたり、低電流時等にランダム偏光の成分が混在していたりする。
このように、半導体レーザ31から出射されるレーザ光は、所定方向の直線偏光成分と、当該所定方向と異なる方向の直線偏光成分及びランダム偏光成分の少なくとも一方とが混在する光であり、例えば、複数の直線偏光が少なくとも混在する光である。なお、主となる直線偏光の成分以外の成分が多く混在しているほど、ランダム偏光に近づき、偏光比が小さい光となる。
光学系4は、複数の光源部3から出射された光を導光体5の入射面51の中心に向けて集束させる集束レンズとしている。即ち、光学系4は、各光源部3から出射された光の光軸を導光体5の入射面51の中心に向くように変えている(屈折させている)。
導光体5は、長尺に形成されており、平面状の入射面51を一端に配置し、平面状の出射面52を他端に配置している。そして、導光体5は、その側面で光を全反射することにより、入射面51で入射された光の進行する角度を保持しつつ、長手方向に沿って光を伝搬するように構成されている。
本実施形態においては、導光体5は、芯となるコアと、コアの外側に配置され、コアよりも低い屈折率であるクラッドと、クラッドを覆う被覆とからなる光ファイバーとしている(コアのみ図示している)。即ち、入射面51は、コアの一端側の面で構成されている。なお、導光体5は、光ファイバーに限られず、例えば、ロッドインテグレータ等でもよい。
ところで、図2〜図4に示すように、複数の光源部3は、複数のレーザ光源群6に区分されている。本実施形態においては、複数の光源部3は、二つの群、即ち、第1レーザ光源群6aと第2レーザ光源群6bとに区分けされている。なお、各レーザ光源群6a,6bは、光源部3が同数(12個)となるように、区分けされている。
第1レーザ光源群6aは、光学系4の光学入射面41における外側の位置に向けてレーザ光L3aを出射する複数(12個)の第1光源部3aを備えている。また、第2レーザ光源群6bは、第1光源部3aよりも、光学系4の光学入射面41における内側の位置に向けてレーザ光L3bを出射する複数(8個)の第2光源部3bと、第2光源部3bよりも、光学系4の光学入射面41における内側の位置に向けてレーザ光L3cを出射する複数(4個)の第3光源部3cとを備えている。
本実施形態においては、光学系4により、光源部3a〜3cからのレーザ光L3a〜L3cが導光体5の入射面51の中心に向けて集束している。これにより、光学系4の光学入射面41に対する各レーザ光L3a〜L3cの入射位置が、当該光学入射面41の中心から離れるほど、導光体5の入射面51に対する当該レーザ光L3a〜L3cの光軸A3a〜A3cの入射角θ1〜θ3は、大きくなる。なお、図3は、光学系4の光学入射面41に対する、各レーザ光L3a〜L3cの入射位置を示している。
したがって、第1光源部3aが出射するレーザ光L3aの光軸A3aが導光体5の入射面51に入射する第1入射角θ1は、第2光源部3bが出射するレーザ光L3bの光軸A3bが導光体5の入射面51に入射する第2入射角θ2よりも、大きい。また、第2入射角θ2は、第3光源部3cのレーザ光L3cの光軸A3cが導光体5の入射面51に入射する第3入射角θ3よりも、大きい。
これにより、第1レーザ光源群6aにおけるレーザ光L3aの光軸A3aの入射角θ1は、第2レーザ光源群6bにおけるレーザ光L3b,L3cの光軸A3b,A3cの入射角θ2,θ3よりも、大きい。したがって、複数の光源部3は、レーザ光L3a〜L3cの光軸A3a〜A3cが導光体5の入射面51に入射する入射角θ1〜θ3の大きさごとに、複数のレーザ光源群6a,6bに区分されている。
また、第1光源部3aから出射されるレーザ光L3aの偏光比は、第2光源部3bから出射されるレーザ光L3bの偏光比よりも、大きい。そして、第2光源部3bから出射されるレーザ光L3bの偏光比は、第3光源部3cから出射されるレーザ光L3cの偏光比よりも、大きい。なお、図3(図8も同様)において、各レーザ光L3a〜L3cの偏光比は、二つの矢印の長さの比が大きいほど(横向きの矢印の長さが短いほど)、大きいことを示している。
このように、光源部3a〜3cから出射されるレーザ光L3a〜L3cの光軸A3a〜A3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、当該光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの偏光比が大きい。したがって、第1レーザ光源群6aのレーザ光L3aの偏光比は、第2レーザ光源群6bのレーザ光L3b,L3cの偏光比よりも、大きい。
レーザ光の偏光比は、一例として、JISC5941に基づいて、測定できる。そこで、レーザ光の偏光比の具体的な測定方法について、図5を参酌して説明する。
図5に示すように、偏光比測定装置110は、半導体レーザ31に直流電源を供給する電源111と、半導体レーザ31に供給される電流値を測定する電流計112と、半導体レーザ31を保護する保護抵抗器113とを備えている。また、偏光比測定装置110は、コリメータレンズ114と、偏光子115と、集光レンズ116と、光バワーメータ117とを備えている。
コリメータレンズ114は、半導体レーザ31から出射されたレーザ光が入射され、該レーザ光を平行光にして出射する。偏光子115は、コリメータレンズ114から出射されたレーザ光が入射され、該レーザ光のうち所定の偏光方向のレーザ光のみ透過する。集光レンズ116は、偏光子115から出射されたレーザ光が入射され、該レーザ光を収束させて出射する。光パワーメータ117は、集光レンズ116から出射された光が入射され、該レーザ光の光パワー(W)を測定する。
斯かる測定装置110において、半導体レーザ31に規定の電流(又は規定の光出力を得る電流)を流し、その状態を維持しつつ、レーザ光の光軸周りに偏光子115を少なくとも一回転させる。そして、光パワーメータ117で測定された光パワー(出力)のうち、最大値と最小値とから偏光比を求める。例えば、偏光比を求める式の一例として、以下の式が挙げられる。
偏光比=10log10(光パワーの最大値/光パワーの最小値)
偏光比が小さいレーザ光は、様々な向きの偏光がランダムに混在した光であるため、偏光の向きに応じたスペックルパターンもランダムに混在し、平均化されて見える。したがって、偏光比が小さいレーザ光は、スペックルノイズが発生し難い光である。一方、偏光比が大きいレーザ光は、ある方向の偏光成分の光パワーが強いため、その偏光方向の成分に応じたパターンを強く感じる。したがって、偏光比が大きいレーザ光は、スペックルノイズが発生し易い光である。
また、導光体5の入射面51に対するレーザ光の入射角と、当該レーザ光における導光体5内の光路長との関係について、図6及び図7を参酌して説明する。
図6に示すように、集束角θ41で集束されている第1のレーザ光L3dは、導光体5の入射面51に入射角θ51で入射され、導光体5の内部で、屈折角θ52で且つ発散角θ42で発散している。なお、空気の屈折率がn1で、導光体5の屈折率がn2である場合、θ42=(n1/n2)×θ41及びθ52=(n1/n2)×θ51となるが、図5は、理解しやすいように、n1=n2、即ち、θ41=θ42及びθ51=θ52として、示している。
そして、当該第1のレーザ光L3dにおいては、光軸A3dの部分の光路(図6において2点鎖線)と、外側B3dの部分の光路(図6において破線)とは、異なっている。例えば、光軸A3dの部分が入射面51から出射面52まで進む際に、光軸A3dの部分の光路と外側B3dの部分の光路との間に、光路長差L1が生じている。なお、図6において、光軸A3dの部分が入射面51の点P1から出射面52の点P2まで進んだ際に、外側B3dの部分が入射面51の点P1から導光体5の内部の点P3まで進むことを示している。
それに対して、図7に示すように、第2のレーザ光L3eは、第1のレーザ光L3dと同じ集束角θ41で集束されて、第1のレーザ光L3dの入射角θ51より大きい入射角θ61で、導光体5の入射面51に入射されている。そして、該第2のレーザ光L3eは、導光体5の内部で、第1のレーザ光L3dの屈折角θ52より大きい屈折率θ62で且つ第1のレーザ光L3dの発散角θ42と同じ発散角θ4で発散している。なお、図7も、図6と同様に、n1(空気の屈折率)=n2(導光体5の屈折率)、即ち、θ41=θ42及びθ61=θ62として、示している。
そして、当該第2のレーザ光L3eにおいては、光軸A3eの部分が入射面51から出射面52まで進む際に、光軸A3eの部分の光路(図7において2点鎖線)と外側B3eの部分の光路(図7において破線)との間に、光路長差L2が生じている。なお、図7において、光軸A3eの部分が入射面51の点P1から出射面52の点P4まで進んだ際に、外側B3eの部分が入射面51の点P1から導光体5の内部の点P5まで進むことを示している。
このとき、第2のレーザ光L3eにおける導光体5内の光路長は、第1のレーザ光L3dにおける導光体5内の光路長よりも、長い。したがって、同じ発散角θ42(又は集束角θ41)である第1及び第2のレーザ光L3d,L3eにおいて、第2のレーザ光L3eにおける光路長差L2は、第1のレーザ光L3dにおける光路長差L1よりも、大きくなる。
即ち、レーザ光の入射角が大きいほど、導光体5内の光路長が長くなるため、発散している(又は集束している)レーザ光においては、光軸部分と他部分との光路長差が大きくなる。したがって、レーザ光の入射角が大きいほど、コヒーレンスが低下するため、スペックルノイズが発生し難くなる。
以上より、本実施形態に係る画像投影装置1及びレーザ光源装置2によれば、複数のレーザ光源群6a,6bは、導光体5の入射面51に向けてレーザ光L3a〜L3cを出射する光源部3a〜3cを備えている。また、複数のレーザ光源群6a,6bは、光源部3a〜3cから出射されるレーザ光L3a〜L3cの光軸A3a〜A3cの入射面51に対する入射角θ1〜θ3の大きさごとに区分されている。
ところで、レーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、導光体5内の光路長が長くなるため、発散しているレーザ光L3a〜L3cにおいては、例えば、光軸部分と他部分との光路長差が大きくなる。これにより、当該レーザ光L3a〜L3cにおいて、コヒーレンスが低下するため、スペックルノイズが低減する。
そこで、本発明に係るレーザ光源装置2においては、レーザ光源群6a,6bのレーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、当該レーザ光源群6a,6bのレーザ光L3a〜L3cの偏光比の平均値が小さくなっている。これにより、偏光比の大きいレーザ光L3aにおいても、入射角θ1を大きくすることにより、導光体5内の光路長が長くなるため、例えば、レーザ光L3aにおける光軸部分と他部分との光路長差が確保される。したがって、装置全体におけるレーザ光のコヒーレンスが低下するため、装置全体におけるスペックルノイズが低減する。
また、本実施形態に係る画像投影装置1及びレーザ光源装置2によれば、光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、当該光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの偏光比が大きい。即ち、レーザ光L3a〜L3cの偏光比が大きくなることに伴って、当該レーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きくなっている。したがって、装置全体におけるレーザ光のコヒーレンスが効果的に低下するため、装置全体におけるスペックルノイズが効果的に低減する。
なお、本発明は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
上記実施形態に係るレーザ光源装置2においては、光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの入射角θ1〜θ3が大きいほど、当該光源部3a〜3cのレーザ光L3a〜L3cの偏光比が大きい、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置2は、斯かる構成に限られない。
例えば、本発明に係るレーザ光源装置2においては、図8に示すように、複数のレーザ光のうち幾つかは、大きい入射角であるレーザ光の方が、小さい偏光比である、という構成でもよい。図8に係るレーザ光源装置2においては、第1レーザ光源群のレーザ光には、第1及び第2のレーザ光L3h,L3iが存在し、第2レーザ光源群のレーザ光には、第3〜第7のレーザ光L3j〜L3nが存在している。
そして、導光体5の入射面5への入射角は、第1と第2とのレーザ光L3h,L3iは、同じであり、第3〜第5のレーザ光L3j,L3k,L3lは、同じであり、第6と第7とのレーザ光L3m,L3nは、同じである。なお、第1と第2とのレーザ光L3h,L3iの入射角は、第3〜第5のレーザ光L3j,L3k,L3lの入射角よりも、大きく、第3〜第5のレーザ光L3j,L3k,L3lの入射角は、第6と第7とのレーザ光L3m,L3nよりも、大きい。
また、偏光比については、第1と第3とのレーザ光L3h,L3jは、同じであり、第2と第4と第6とのレーザ光L3i,L3k,L3mは、同じであり、第5と第7とのレーザ光L3l,L3nは、同じである。なお、第1と第3とのレーザ光L3h,L3jの偏光比は、第2と第4と第6とのレーザ光L3i,L3k,L3mの偏光比よりも、大きく、さらに、第2と第4と第6とのレーザ光L3i,L3k,L3mの偏光比は、第5と第7とのレーザ光L3l,L3nの偏光比よりも、大きい。
そして、図8に係るレーザ光源装置2によれば、第1レーザ光源群のレーザ光L3h,L3iは、第2レーザ光源群のレーザ光L3j〜L3nに対して、入射角が大きく、また、偏光比の平均値が大きい、という構成である。要するに、本発明に係るレーザ光源装置2においては、レーザ光源群6のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群6のレーザ光の偏光比の平均値が大きい、という構成であればよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2においては、複数のレーザ光源群6a,6bは、光源部3が同数となるように、即ち、光源部3(レーザ光L3a〜L3c)の数に基づいて、複数の光源部3を入射角の大きさごとに区分けされている、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。
例えば、本発明に係るレーザ光源装置においては、複数のレーザ光源群は、等間隔に区分された角度又は立体角に基づいて、複数の光源部3を入射角の大きさごとに区分けされている、という構成でもよい。要するに、本発明に係るレーザ光源装置においては、複数のレーザ光源群は、複数の光源部3を入射角の大きさごとに区分けされている、という構成であればよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2においては、レーザ光源群6a,6bは、二つ備える、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るレーザ光源装置においては、レーザ光源群6は、三つ以上備える、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2においては、光源部3は、コリメートレンズ32を備えている、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るレーザ光源装置においては、光源部3は、コリメートレンズ32を備えておらず、外部共振器型半導体レーザである、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2は、光学系4を備えている、という構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るレーザ光源装置は、光学系4を備えておらず、光源部3から出射されたレーザ光が導光体5の入射面51に直接入射される、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係るレーザ光源装置2は、画像投影装置1に用いられるという構成である。しかしながら、本発明に係るレーザ光源装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係るレーザ光源装置は、レーザ光を用いて露光を行う露光装置に用いられるという構成でもよい。
また、上記実施形態に係る画像投影装置1は、レーザ光源装置2R,2G,2Bを三つ備える、という構成である。しかしながら、本発明に係る画像投影装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る画像投影装置は、レーザ光源装置2を一つ備える構成でもよく、レーザ光源装置2を二つ備える構成でもよく、さらに、レーザ光源装置2を四つ以上備える構成でもよい。
1…画像投影装置、2…レーザ光源装置、3,3a,3b,3c…光源部、4…光学系、5…導光体、6,6a,6b…レーザ光源群、11…光源側光学系、11a…インテグレータ光学系、11b…反射ミラー、12…画像光学系、12a…空間変調素子、12b…全反射プリズム、12c…ダイクロイックプリズム、13…投影光学系、31…半導体レーザ、32…コリメートレンズ、41…光学入射面、51…入射面、52…出射面、100…スクリーン、110…偏光比測定装置、111…電源、112…電流計、113…保護抵抗器、114…コリメータレンズ、115…偏光子、116…集光レンズ、117…光パワーメータ

Claims (3)

  1. レーザ光を出射する複数の光源部と、
    前記複数の光源部から出射されるレーザ光が入射される入射面を有する導光体と、を備え、
    前記複数の光源部は、レーザ光の光軸の前記入射面に対する入射角の大きさごとに、複数のレーザ光源群に区分され、
    前記レーザ光源群のレーザ光の入射角が大きいほど、当該レーザ光源群のレーザ光の偏光比の平均値が大きいレーザ光源装置。
  2. 前記光源部のレーザ光の入射角が大きいほど、当該光源部のレーザ光の偏光比が大きい請求項1に記載のレーザ光源装置。
  3. 請求項1又は2に記載のレーザ光源装置を少なくとも一つ備え、前記レーザ光源装置から出射される光を投射光として用いる画像投影装置。
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